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L 1095

:2010

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義 

2

4

  テックス,番手,混紡率及びよりの表示 

2

4.1

  テックスの表示

2

4.2

  番手の表示 

2

4.3

  混紡率の表示 

3

4.4

  よりの表示 

3

5

  試験の種類 

4

6

  試験条件

5

6.1

  初荷重

5

6.2

  公定水分率 

6

6.3

  試験場所 

6

6.4

  温度及び湿度 

6

7

  試料の採取及び準備

7

8

  数値の丸め方 

7

9

  試験方法

7

9.1

  糸長

7

9.2

  水分率

7

9.3

  正量

7

9.4

  テックス及び番手

7

9.5

  単糸引張強さ及び伸び率 

9

9.6

  リー引張強さ及び伸び率 

10

9.7

  結節強さ 

11

9.8

  引掛強さ 

11

9.9

  衝撃強さ 

12

9.10

  摩耗強さ 

12

9.11

  摩擦係数

14

9.12

  伸長弾性率 

14

9.13

  初期引張抵抗度

15

9.14

  かさ高性 

16

9.15

  より数

17

9.16

  より縮み率 

18

9.17

  スナール指数 

19


L 1095

:2010  目次

(2)

ページ

9.18

  色沢むら,汚れ及び色沢 

20

9.19

  外観(糸むら,かす及びネップ) 

21

9.20

  糸むら

22

9.21

  スラブ

23

9.22

  毛羽

23

9.23

  寸法変化率 

23

9.24

  熱水寸法変化率

24

9.25

  混紡率

25

9.26

  混紡むら 

25

9.27

  のり分

26

9.28

  油脂分(ジエチルエーテル抽出法) 

26

9.29

  洗浄減量 

27

9.30

  溶剤抽出分 

27

9.31

  染色堅ろう度 

29

9.32

  バリウム活性数

30

10

  試験報告書 

30

附属書 A(規定)繊維製品−パッケージからの糸−単糸の引張強さ及び切断時の伸びの測定 

32

附属書 AA(参考)定速緊張形(CRT)試験機及び定速荷重形(CRL)試験機を使用した 

    代替試験方法 

38

附属書 B(規定)繊維製品−パッケージからの糸−かせ法による糸の引張強さの試験方法

40

附属書 BA(規定)サンプリングの手順

45

附属書 C(規定)繊維製品−糸のよりの測定−直接計測法 

46

附属書 CA(参考)サンプリングの手順

55

附属書 JA(参考)開差率等及び試験回数の求め方

56

附属書 JB(参考)JIS と対応国際規格との対比表 

61


L 1095

:2010

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人繊維評価

技術協議会(JTETC)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改

正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格であ

る。

これによって,JIS L 1095:1999 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責

任はもたない。


日本工業規格

JIS

 L

1095

:2010

一般紡績糸試験方法

Testing methods for spun yarn

序文 

この規格は,1995 年に第 2 版として発行された ISO 2061,1993 年に第 2 版として発行された ISO 2062

及び 1988 年に第 2 版として発行された ISO 6939 を基とし,我が国の使用実態を反映させるため,技術的

内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で ISO

法は,附属書 A∼附属書 に記載し,対応国際規格を翻訳し技術的内容を変更す

ることなく作成した。変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JB に示す。

適用範囲 

この規格は,紡績糸の一般的な試験方法について規定する。

なお,この規格で試験を行う場合は,適正な評価ができるよう JIS

法又は ISO 法のいずれかを混在する

ことなく一貫性をもって採用するのがよい。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 2061:1995

,Textiles−Determination of twist in yarns−Direct counting method

ISO 2062:1993

,Textiles−Yarns from packages−Determination of single-end breaking force and

elongation at break

ISO 6939:1988

,Textiles−Yarns from packages−Method of test for breaking strength of yarn by the

skein method(全体評価:MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

なお,

附属書 A∼附属書 で引用される規格は,それぞれの附属書に引用規格として記載されている。

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 8101

  エタノール(99.5)

(試薬)

JIS K 8103

  ジエチルエーテル(試薬)

JIS K 8180

  塩酸(試薬)

JIS K 8577

  水酸化バリウム八水和物(試薬)

JIS K 8625

  炭酸ナトリウム(試薬)

JIS K 8799

  フェノールフタレイン(試薬)


2

L 1095

:2010

JIS K 8858

  ベンゼン(試薬)

JIS K 8891

  メタノール(試薬)

JIS L 0101

  テックス方式

JIS L 0104

  テックス方式による糸の表示

JIS L 0105

  繊維製品の物理試験方法通則

注記  対応国際規格:ISO 139:2005,Textiles−Standard atmospheres for conditioning and testing(MOD)

JIS L 0205

  繊維用語(糸部門)

JIS L 0208

  繊維用語−試験部門

JIS L 0803

  染色堅ろう度試験用添付白布

JIS L 0841

  日光に対する染色堅ろう度試験方法

JIS L 0842

  紫外線カーボンアーク灯光に対する染色堅ろう度試験方法

JIS L 0843

  キセノンアーク灯光に対する染色堅ろう度試験方法

JIS L 0844

  洗濯に対する染色堅ろう度試験方法

JIS L 0845

  熱湯に対する染色堅ろう度試験方法

JIS L 0846

  水に対する染色堅ろう度試験方法

JIS L 0848

  汗に対する染色堅ろう度試験方法

JIS L 0849

  摩擦に対する染色堅ろう度試験方法

JIS L 0850

  ホットプレッシングに対する染色堅ろう度試験方法

JIS L 0855

  窒素酸化物に対する染色堅ろう度試験方法

JIS L 0856

  塩素漂白に対する染色堅ろう度試験方法

JIS L 0860

  ドライクリーニングに対する染色堅ろう度試験方法

JIS L 0879

  乾熱処理に対する染色堅ろう度試験方法

JIS L 1030-2

  繊維製品の混用率試験方法−第 2 部:繊維混用率

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

JIS R 6253

  耐水研磨紙

JIS Z 8401

  数値の丸め方

JIS Z 8701

  色の表示方法−XYZ 表色系及び X

10

Y

10

Z

10

表色系

JIS Z 8720

  測色用標準イルミナント(標準の光)及び標準光源

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS L 0105JIS L 0205 及び JIS L 0208 による。

テックス,番手,混紡率及びよりの表示 

注記  糸の太さを表す単位は,テックスを用いることが望ましい。

4.1 

テックスの表示 

テックスの表示は,JIS L 0101 の 7.(表示方法)及び JIS L 0104 の 5.(単糸の線密度に基づく糸の表示)

又は 6.(仕上がり糸の線密度に基づく糸の表示)による。

4.2 

番手の表示 

番手の表示は,次による。

a)

綿番手,麻番手及びジュート番手を用いる場合 


3

L 1095

:2010

20 番手単糸 20

s

20 番手双糸 20/2

s

20 番手 5 子の 3 本より糸 20/5/3

s

20 番手単糸及び 30 番手双糸のより糸

20

2

/

30

/2

s

又は 20×30/2

s

20 番手 2 本引きそろえ糸 20//2

s

b)

メートル番手を用いる場合 

20 番手単糸 1/20

20 番手双糸 2/20

20 番手 5 子の 3 本より糸 3/5/20

20 番手単糸及び 30 番手双糸のより糸 2/

20

/

1

30

/

2

又は 1/20×2/30

20 番手 2 本引きそろえ糸 2//20

4.3 

混紡率の表示 

混紡率の表示は,テックス又は番手を併記し,次による。

テックス若しくは番手(混紡繊維名,混紡率・混紡繊維名,混紡率)

又はテックス若しくは番手  混紡繊維名,混紡率

                          混紡繊維名,混紡率

例 30tex

(A65・B35)  又は 30tex

( )

65
35

A
B

 20

s

 (A70・B30)  又は 20

s

( )

70
30

A
B

(

)

(

)

30

70

20

/

1

50

50

30

/

2

/

2

B

A

D

C

  又は

( )

( )

70

30

50

50

20

/

1

30

/

2

/

2

A

B

C

D

ただし,括弧内の A,B,C 及び D は繊維の混紡繊維名を表し,数字は混紡率を示す。

4.4 

よりの表示 

よりの表示は,次による。

a)

より方向  より方向は,図 に示すように S 又は Z で表す。

1)

単糸  S より S

      Z より Z

図 1−より方向 

2)

より糸

2.1)

綿番手,麻番手及びジュート番手を用いる場合

下より方向/上より方向


4

L 1095

:2010

例  単糸の Z より 2 本以上を合わせて S よりとした場合  Z/S

単糸の Z より 2 本以上を合わせて S よりとし,更に,

これを 2 本以上合わせて Z よりとした場合  Z/S/Z

2.2)

メートル番手を用いる場合

上より方向/下より方向

例  単糸の Z より 2 本以上を合わせて S よりとした場合  S/Z

単糸の Z より 2 本以上を合わせて S よりとし,更に,

これを 2 本以上合わせて Z よりとした場合  S/Z/S

b)

より数  より数は,一定の単位長さ間当たりの数値で表し,その単位を付記する。

例 15/2.54

cm,50/10 cm,450/m

c)

より方向及びより数  より方向及びより数を併記する場合は,次による。

1)

綿番手,麻番手及びジュート番手を用いる場合

1.1)

単糸  より方向及びより数

例  より数を 18 とした Z よりの単糸  Z18/2.54 cm

1.2)

より糸  下より方向下より数/上より方向上より数

例 Z18 の単糸 2 本以上引きそろえ,上より数を 12 とした S よりの糸  Z/18/S12/2.54 cm

2)

メートル番手を用いる場合

2.1)

単糸  より方向及びより数

例  より数を 480 とした Z よりの単糸  Z480/m

2.2)

より糸  上より方向上より数/下より方向下より数

例 Z500 の単糸 2 本以上引きそろえ,上より数を 480 とした S よりの糸 ··· S480/Z500//2.54 cm

試験の種類 

試験の種類は,次による。

なお,括弧内の数字は,本体の細分箇条を示す。

a)

糸長(9.1

b)

水分率(9.2

c)

正量(9.3

d)

テックス及び番手(9.4

e)

単糸引張強さ及び伸び率(9.5

f)

リー引張強さ及び伸び率(9.6

g)

結節強さ(9.7

h)

引掛強さ(9.8

i)

衝撃強さ(9.9

j)

摩耗強さ(9.10

k)

摩擦係数(9.11

l)

伸長弾性率(9.12

m)

初期引張抵抗度(9.13

n)

かさ高性(9.14

o)

より数(9.15


5

L 1095

:2010

p)

より縮み率(9.16

q)

スナール指数(9.17

r)

色沢むら,汚れ及び色沢(9.18

s)

外観(9.19

t)

糸むら(9.20

u)

スラブ(9.21

v)

毛羽(9.22

w)

寸法変化率(9.23

x)

熱水寸法変化率(9.24

y)

混紡率(9.25

z)

混紡むら(9.26

aa)

のり分(9.27

ab)

油脂分(9.28

ac)

洗浄減量(9.29

ad)

溶剤抽出分(9.30

ae)

染色堅ろう度(9.31

af)

バリウム活性数(9.32

試験条件 

6.1 

初荷重 

初荷重は,糸が伸長せず,真っすぐになる程度の荷重をいい,糸長 250 m(かさ高紡績糸は 125 m)の

糸に加わる荷重又は

表 1∼表 に示すいずれかの荷重を用いる。ただし,図 に示すように初期の荷重−

伸び曲線を描き,原点の近くで伸びの変化に対する荷重の変化の最大点 A(接線角の最大点)における接

線が伸び軸と交わる点 から垂線を描き,荷重−伸び曲線と交わる点 F

0

に相当する荷重を用いることがで

きる。この場合は,初荷重を試験報告書に付記する。

図 2−荷重−伸び曲線 


6

L 1095

:2010

表 1−テックス 

テックス

荷重 N

テックス

荷重 N

5  0.012 20 0.049 
6  0.015 25 0.064 
7  0.018 30 0.074 
8  0.020 37 0.093

10 0.025 42 0.103 
12 0.029 50 0.123 
14 0.034 59 0.147 
16 0.040 74 0.181

表 2−綿番手 

番手

荷重 N

番手

荷重 N

8  0.181 40 0.034

10 0.147 42 0.034 
14 0.103 50 0.029 
16 0.093 60 0.025 
20 0.074 64 0.023 
24 0.059 80 0.020 
30 0.049 84 0.018 
32  0.044 100 0.015 
36  0.039 120 0.012

表 3−メートル番手 

番手

荷重 N

番手

荷重 N

1/17 0.147 1/48 0.054 
1/20 0.123 1/52 0.049 
1/24 0.103 1/68 0.034 
1/32  0.078 1/102 0.025 
1/34  0.074 1/135 0.020 
1/40  0.059 1/170 0.015

表 4−メートル番手(毛糸の場合) 

番手

荷重 N

番手

荷重 N

1/60 以上 0.015

1/20 以上  1/30 未満

0.049

1/50 以上  1/60 未満 0.020 1/10 以上  1/20 未満

0.098

1/40 以上  1/50 未満 0.025 1/

5 以上  1/10 未満

0.196

1/30 以上  1/40 未満 0.030

1/

5 未満

0.294

6.2 

公定水分率 

公定水分率は,JIS L 0105 の 4.1(公定水分率)による。

6.3 

試験場所 

試験場所は,JIS L 0105 の 5.1(試験場所)による。

6.4 

温度及び湿度 

温度及び湿度は,JIS L 0105 の 5.2(温度及び湿度の測定)による。


7

L 1095

:2010

試料の採取及び準備 

試料の採取及び準備は,JIS L 0105 の 6.2(糸状の試料)による。

数値の丸め方 

数値の丸め方は,試験結果に規定する数値を求めるため,JIS Z 8401 の規則 B(四捨五入法)によって

丸める。

試験方法 

9.1 

糸長 

枠周が 1.372 m 若しくは 1 m の繰返機又は電子式糸長測定装置を用い,箇条 によって調整した試料に

初荷重を加えた状態で,その長さ(m)を測り,糸長とする。

9.2 

水分率 

試料 20 g 以上(毛糸は約 100 g とし,試料 3 個)を採取し,その質量(g)及び絶乾質量(g)を量り,

水分率(%)は,次の式によって求め小数点以下 1 けたに丸めて表す。

試料数を増した場合は,その試料数を試験報告書に付記する。

なお,試料の採取に当たっては,コップ,チーズ又はコーンの場合は,外層部を除去する。

100

2

2

1

p

×

=

W

W

W

M

ここに,

M

p

水分率(

%

W

1

試料の採取時の質量(

g

W

2

試料の絶乾質量(

g

9.3 

正量 

9.2

と同様の方法によって絶乾質量(

g

)を量り,正量(

g

)は,次の式によって求め小数点以下

1

けたに

丸めて表す。

⎛ +

×

=

100

1

1

R

W

W

ここに,

W

正量(

g

W

1

試料の絶乾質量(

g

R

試料の公定水分率(

%

9.4 

テックス及び番手 

9.4.1 

正量テックス及び番手 

9.1

及び 9.2 によって求めた糸長(

m

)及び絶乾質量(

g

)から,正量テックス及び番手は,次の式によ

って求め小数点以下

1

けたに丸めて表す。

なお,そ毛織糸及びそ毛メリヤス糸の試料は,単糸

100 m

,双糸

50 m

,手編糸及び紡毛糸

25 m

とし,

25

個を採取する。

n

L

R

W

tex

×

⎛ +

×

×

=

100

1

000

1

1

.

768

100

1

59

.

453

1

×

⎛ +

×

×

×

=

R

W

n

L

S


8

L 1095

:2010

⎛ +

×

×

=

100

1

2

R

W

n

L

S

32

.

274

100

1

59

.

453

3

×

⎛ +

×

×

×

=

R

W

n

L

S

n

L

R

W

S

×

⎛ +

×

×

=

100

1

029

.

29

4

ここに,

tex: テックス

S

1

綿番手

S

2

メートル番手

S

3

麻番手

S

4

ジュート番手

L: 糸長(

m

W: 試料の絶乾質量(

g

R: 試料の公定水分率(

%

n: より合せ本数

9.4.2 

見掛テックス及び番手 

9.1

及び 9.2 によって求めた糸長(

m

)及び質量(

g

)から見掛テックス及び番手は,次の式によって求

め小数点以下

1

けたに丸めて表す。

n

L

W

tex

×

×

=

000

1

1

.

768

59

.

453

1

×

×

×

=

W

n

L

S

W

n

L

S

×

=

2

32

.

274

59

.

453

3

×

×

×

=

W

n

L

S

n

L

W

S

×

×

=

029

.

29

4

ここに,

tex

テックス

S

1

綿番手

S

2

メートル番手

S

3

麻番手

S

4

ジュート番手

L

糸長(

m

W

試料の質量(

g

n

より合せ本数

9.4.3 

テックス及び番手開差率 

表示テックス並びに番手及び 9.4.1 によって求めた正量テックス及び番手からテックス及び番手開差率

%

)は,次の式によって求め小数点以下

1

けたに丸めて表す。

100

d

×

=

b

b

a

P


9

L 1095

:2010

ここに,

P

d

開差率(

%

a

測定値

b

表示値

9.4.4 

テックス及び番手変動率 

枠周が

1.372 m

又は

1 m

の繰返機を用い,箇条 によって調整した試料に初荷重を加えた状態で,

表 5

に示す糸長の小かせを作り,それぞれの質量(

g

)を量る。テックス及び番手変動率(

%

)は,次の式によ

って求め小数点以下

1

けたに丸めて表す。

(

)

100

1

/

2

ν

×

=

x

n

x

x

C

ここに,

C

v

変動率(%)

x: 各測定値

: 全平均値

n: 全測定回数(受渡当事者間の協定による。)

表 5−糸長 

単位  m

テックス及び番手

糸長

テックス,メートル番手で単糸の場合 100

テックス,メートル番手で双糸又は単糸の太番手の場合 50

綿番手で単糸の場合 109.728

綿番手で双糸又は単糸で太番手の場合 54.864

試料の少ない場合は,トーションバランス(番手計)などを用いる。

9.5 

単糸引張強さ及び伸び率 

単糸引張強さ及び伸び率

1)

は,JIS

法又は ISO 法による。

1)

  1 本の糸の引張強さ及び伸び率をいう。

9.5.1 JIS

 

JIS

法は,次による。

a)

標準時  引張試験機を用い,箇条 によって調整した試料に初荷重を加えた状態で,引張試験機のつ

かみ部に取り付け,

表 に示すいずれかの試験条件で試験を行い,試料が切断したときの荷重(N)

及び伸び(cm)を測定する。この場合,糸がつかみ部で切断したときは,その測定値を除く。

試験回数は 60 回(毛糸は 50 回,ジュート糸は 40 回)とし,単糸引張強さは切断時の荷重の平均値

を整数位に丸めて表し,伸び率は切断時の伸びのつかみ間隔に対する比(%)の平均値を小数点以下

1 けたに丸めて表す。

切断までの時間が必要な場合は,20 秒±3 秒になるように引張速度を調節して試験を行う。切断時

の荷重が最大の荷重でない場合は,最大荷重及びそのときの伸びを測定する。

変動率,表示番手換算強さ,強さ係数,破壊長及び強さ利用率を求める場合は,JA.1.2 及び JA.1.4

JA.1.7 の計算式によって求めるのがよい。

引張試験機の種類及び容量,引張速度及びつかみ間隔を試験報告書に付記する。


10

L 1095

:2010

表 6−試験条件 

引張試験機の種類

つかみ間隔

引張速度

定速緊張形 50

cm 又は 25 cm

30 cm/分±2 cm/分

定速伸長形 50

cm,25 cm 又は 20 cm

1 分間当たりつかみ間隔の約
100 %又は約 50 %の伸長速度

b)

湿潤時  9.5.1 a)  の試料を別に設けた容器に入れ,20  ℃±2  ℃の水中に 10 分間以上浸せきして十分

に湿潤させた後,9.5.1 a)  と同様の方法によって単糸引張強さ(N)及び伸び率(%)を求める。

9.5.2 ISO

 

ISO

法は,附属書 による。

9.6 

リー引張強さ及び伸び率 

リー引張強さ及び伸び率は,JIS

法又は ISO 法による。

9.6.1 JIS

 

JIS

法は,次による。

9.6.1.1 

標準時 

標準時は,次による。

a)

紡毛糸以外の場合  枠周が 1.372 m の繰返機を用い,箇条 によって調整した試料に初荷重を加えた

状態で,80 回ずつ巻き取って 40 個のリーを作り,各リーの巻き始めと巻き終わりとを角結びに結ぶ。

次に試料を平行状態にして引張試験機のつかみ部に取り付け,引張速度 30 cm/分±2 cm/分の試験条件

で試験を行い,試料が切断したときの荷重(N)及び伸び(cm)を測定する。

試験回数は 40 回とし,リー引張強さは切断時の荷重の平均値を小数点以下 1 けたに丸めて表し,伸

び率は切断時の伸びのつかみ間隔に対する比(%)の平均値を小数点以下 1 けたに丸めて表す。ただ

し,切断時の荷重が最大の荷重でない場合は,最大荷重及びそのときの伸びを測定する。

引張試験機の種類及び容量,つかみ間隔,枠周及び巻取回数の異なる場合は,その枠周及び巻取回

数を試験報告書に付記する。

b)

紡毛糸の場合  枠周が 1 m の繰返機を用い,100 回/分∼120 回/分の回転数を基準とし,25 m の小かせ

を 25 個作り,各小かせの巻き始めと巻き終わりとの糸端は束ねないで角結びに結ぶ。次にかせをよく

さばいて平行状態にしてかせ引張試験機のつかみ部に取り付け,つかみ間隔 50 cm,引張速度 30 cm/

分±2 cm/分の試験条件で試験を行い,試料が切断したときの荷重(N)及び伸び(cm)を測定する。

試験回数は 25 回とし,リー引張強さは切断時の荷重の平均値を小数点以下 1 けたに丸めて表し,伸

び率は切断時の伸びのつかみ間隔に対する比(%)の平均値を小数点以下 1 けたに丸めて表す。ただ

し,切断時の荷重が最大の荷重でない場合は,最大荷重及びそのときの伸びを測定する。

引張試験機の種類及び容量,枠周及び巻取回数の異なる場合は,その枠周及び巻取回数を試験報告

書に付記する。また,かせ引張試験機の示す切断荷重が目盛範囲の始め及び終わりが両極端にならな

いようにする。

9.6.1.2 

湿潤時 

9.6.1.1 a)

又は 9.6.1.1 b)  の試料を別に設けた容器に入れ,20  ℃±2  ℃の水中に 10 分間以上浸せきして

十分に湿潤させた後,9.6.1.1 a)  又は 9.6.1.1 b)  と同様の方法によってリー引張強さ(N)及び伸び率(%)

を求める。


11

L 1095

:2010

9.6.2 ISO

 

ISO

法は,附属書 による。

9.7 

結節強さ 

9.7.1 

標準時 

引張試験機を用い,箇条 によって調整した試料を 9.5.1 a)  と同様の試験条件で試料のつかみ間隔の中

央に

図 の a)f)に示すいずれかのように結節を作り,結節部が切断したときの荷重(N)を測定する。

試験回数は 60 回とし,結節強さは結節部の切断時の荷重の平均値を整数位に丸めて表す。

引張試験機の種類及び容量,つかみ間隔,引張速度又は切断時間,結節の種類及び結節部の切断数の比

率を試験報告書に付記する。

a)

本結び(Z より)

b)

本結び(S より)

c)

丸結び

d)

フィッシャマン結び

e)

一重機結び

f)

二重機結び

図 3−結節の種類 

9.7.2 

湿潤時 

9.7.1

の試料を別に設けた容器に入れ,

20  ℃±2  ℃の水中に 10 分間以上浸せきして十分に湿潤させた後,

9.7.1

と同様の方法によって結節強さ(N)を求める。

9.8 

引掛強さ 

9.8.1 

標準時 

引張試験機を用い,箇条 によって調整した試料を 9.5.1 a)  と同様の試験条件で試料のつかみ間隔の中

央に

図 に示すようにループを作り,引掛部が切断したときの荷重(N)を測定する。

試験回数は 60 回とし,引掛強さは引掛部の切断時の荷重の平均値を整数位に丸めて表す。

引張試験機の種類及び容量,つかみ間隔,引張速度又は切断時間及び引掛部の切断数の比率を試験報告

書に付記する。


12

L 1095

:2010

図 4−試料の取付け方 

9.8.2 

湿潤時 

9.8.1

の試料を別に設けた容器に入れ,

20  ℃±2  ℃の水中に 10 分間以上浸せきして十分に湿潤させた後,

9.8.1

と同様の方法によって引掛強さ(N)を求める。

9.9 

衝撃強さ 

振子形衝撃試験機を用い,つかみ間隔 25 cm 又は 35 cm,衝撃振子 60°又は 90°の角度から落下させた

ときの衝撃振子が反対方向に上昇する角度を,無試料の場合及び箇条 によって調整した試料を取り付け

た場合のそれぞれ測定する。この場合,糸のつかみと接する点から 1.5 cm 以内で切断したときは,その測

定値を除く。

試験回数は 30 回とし,衝撃強さ(J)は,次の式によって求めその平均値を小数点以下 1 けたに丸めて

表す。

つかみ間隔,衝撃振子の角度及び試験回数を増した場合は,その試験回数を試験報告書に付記する。

I

p

W×L (cos

θ

1

−cos

θ

0

)×10

-2

ここに,

I

p

:  衝撃強さ(J)

W:  衝撃振子に加わる重力(N)

L:  支点と振子の重心との距離(cm)

θ

 1

:  試料を切断した場合の振子の上昇角度(°)

θ

 0

:  無試料の場合の振子の上昇角度(°)

9.10 

摩耗強さ 

9.10.1 A

 

A

法は,次による。

a)

標準時  直径 7.6 cm の金属円筒に JIS R 6253 に規定する Cw-C-P1 000 の研磨紙を巻き,これに箇条 7

によって調整した試料を

図 に示すように 0.002 65 N/tex の荷重を加えた状態で接触させる。次に金属

円筒を 130 回/分の往復速度で 10 cm 間の距離を往復運動させ,試料が摩耗によって切断するまでの往

復摩擦回数を測定する。

試験回数は 30 回とし,

摩耗強さは,

摩擦回数の平均値及び変動率を小数点以下 1 けたに丸めて表す。

荷重が異なる場合は,その荷重及び試験回数を増した場合は,その試験回数を試験報告書に付記す

る。

b)

湿潤時  9.10.1 a)  の試料を別に設けた容器に入れ,20  ℃±2  ℃の水中に 10 分間以上浸せきして十分

に湿潤させた後,9.10.1 a)  と同様の方法によって摩耗強さを求める。


13

L 1095

:2010

単位  cm

図 5−試料の取付け方 

9.10.2 B

 

図 に示すような糸摩耗試験機を用い,箇条 によって調整した試料を 2 cm 幅に 20 本取り付け,それ

ぞれに 0.019 6 N/tex の荷重を加えた状態で,

表 に示す試験条件で試験を行い,試料のうち 2 本が切断す

るまでの摩擦回数を測定する。

試験回数は 10 回とし,摩耗強さは,摩擦回数の平均値を小数点以下 1 けたに丸めて表す。

荷重が異なる場合は,その荷重及び試験回数を増した場合は,その試験回数を試験報告書に付記する。

表 7−試験条件 

摩擦速度

120 回/分±3 回/分

摩擦角度

110°±2°

往復距離

2.5 cm

試験長 20

cm

摩擦子

直径 0.6 mm の硬鋼線


14

L 1095

:2010

単位  cm

注記  試験長は,固定つかみ点 A からつかみ点 B の長さのことをいう。

図 6−糸摩耗試験機の構造の例 

9.11 

摩擦係数 

糸摩擦係数試験機を用い,箇条 によって調整した試料に一定の初張力の状態で被摩擦体と互いに直交

するように接触させながら低速で巻き取り,試料が被摩擦体上を滑り始める直前又は一定の速度で滑ると

きの張力を測定する。

試験回数は 30 回とし,静摩擦係数及び動摩擦係数は,次の式によって求めその平均値を小数点以下 3

けたに丸めて表す。

糸摩擦係数試験機の種類,

初張力及び試験回数を増した場合は,

その試験回数を試験報告書に付記する。

e

T

T

F

log

log

0

1

1

c

θ

=

e

T

T

F

log

log

0

2

2

c

θ

=

ここに,

F

c1

静摩擦係数

F

c2

動摩擦係数

T

0

初張力(cN)

T

1

試料が被摩擦体上を滑り始める直前の張力(cN)

T

2

試料が被摩擦体上を一定速度で滑るときの張力(cN)

θ

試料と被摩擦体との接触角度(rad)

e: 自然対数の底(e=2.718 28……)

9.12 

伸長弾性率 

9.12.1 A

 

自記記録装置付定速伸長形引張試験機を用い,箇条 によって調整した試料に初荷重を加えた状態で,

つかみ間隔 20 cm,引張速度 1 分間当たりつかみ間隔の 10 %又は 50 %の試験条件で,一定の伸び(3 %又

は 5 %)まで引き伸ばし 1 分間保持する。次に同じ速度で荷重を除き,3 分間保持した後,再び同じ速度

で初荷重の加わる点まで引き伸ばす。

図 に示すように記録した荷重−伸び曲線から残留伸び(mm)を

測定する。

試験回数は 10 回とし,伸長弾性率(%)は,次の式によって求めその平均値を整数位に丸めて表す。

記録紙の荷重範囲は,一定の伸びのときの荷重が,少なくともフルスケールの 50 %になることが望まし

い。記録紙の速度は,一定の伸びが記録紙上で,少なくとも 5 cm に相当するように調節する。

引張速度,伸び及び試験回数を増した場合は,その試験回数を試験報告書に付記する。


15

L 1095

:2010

100

1

c

×

=

L

L

L

E

ここに,

E

c

伸長弾性率(%)

L: 一定伸び(mm)

L

1

残留伸び(mm)

図 7−荷重−伸び曲線 

9.12.2 B

 

引張試験機を用い,9.5.1 a)  と同様の方法によって初荷重を加えた状態のときの長さに対して一定の伸

び(3 %又は 5 %)まで引き伸ばした後,直ちに荷重を除き,2 分間保持した後,再び初荷重を加えて残留

伸び(mm)を測定する。

試験回数は 10 回とし,伸長弾性率(%)は,9.12.1 と同様の式によって求めその平均値を整数位に丸め

て表す。

引張試験機の種類及び容量,試験条件,伸び及び試験回数を増した場合は,その試験回数を試験報告書

に付記する。

9.13 

初期引張抵抗度 

箇条 によって調整した試料を 9.5.1 a)  と同様の試験条件で試験を行い,

図 に示すように初期の荷重

−伸び曲線を描き,原点の近くで伸びの変化に対する荷重の変化の最大点 A(接線角の最大点)における

荷重を求める。

試験回数は 10 回とし,初期引張抵抗度(N/tex)は,次の式によって求めその平均値を小数点以下 1 け

たに丸めて表す。

測定誤差を少なくするために,初期の荷重−伸び曲線の 点における接線が伸び軸に対して約 45°にな

るように記録紙の速度を調節する。また,試験機は,定速伸長形引張試験機を用いるのが望ましい。

引張試験機の種類及び容量,試験条件及び試験回数を増した場合は,その試験回数を試験報告書に付記

する。


16

L 1095

:2010

D

L

L

P

T

×

=

ri

ここに,

T

ri

初期引張抵抗度(N/tex)

P: 接線角の最大点 における荷重(N)

D: 試料の繊度(tex)

L: 試験長(mm)

L': TH の長さ(mm)(は垂線の足,は接線と横軸との交点)

図 8−荷重−伸び曲線 

注記  初期引張抵抗度と見掛ヤング率との関係は,次の式による。

見掛ヤング率(N/mm

2

)=1 000×繊維の密度(g/cm

3

)×初期引張抵抗度(N/tex)

9.14 

かさ高性 

9.14.1 A

 

枠周が 1.372 m 又は 1 m の繰返機を用い,箇条 によって調整した試料に初荷重を加えた状態で,100

回巻き取り,これを約 10 cm の長さに切断する。この切断した試料を

図 に示すような容器に長さ方向に

平行に

表 に示す糸本数を並べて入れ,0.392 N の荷重(平面の大きさ 39.7 mm×50 mm の板)を加え,1

分間保持した後,直ちに中央部又は四隅の高さ H(mm)を測定する。

試験回数は 10 回とし,かさ高性(cm

3

/g)は,次の式によって求めその平均値を小数点以下 1 けたに丸

めて表す。

N

H

S

B

×

×

=

40

ここに,

B: かさ高さ(cm

3

/g)

S: メートル番手(正量)

H: 高さ(mm)

N: 糸本数

表 8−試験用糸本数 

メートル番手

糸本数

2/9 以下 100

2/9 を超え 2/26 以下 250

2/26 を超え 2/46 以下 500 
2/46 を超え 2/76 以下  1 000

2/76 を超えるもの  1 500

注記  試験用糸本数は,荷重を加えた後の高さが

10 mm∼25 mm になるような本数をいう。


17

L 1095

:2010

単位  mm

図 9−容器の構造の例 

9.14.2 B

 

枠周が 1.372 m 又は 1 m の繰返機を用い,箇条 によって調整した試料に初荷重を加えた状態で,100

回巻き取り,これを約 10 cm の長さに切断する。この切断した試料を

図 10 に示すような容器に長さ方向に

平行に,単糸については 200 本,双糸については 100 本を並べて入れ,0.196 N の荷重を加え,1 分間保持

した後,直ちに中央部又は四隅の高さ H(mm)を測定する。

試験回数は 10 回とし,かさ高性(cm

3

/g)は,次の式によって求めその平均値を小数点以下 1 けたに丸

めて表す。

N

H

S

B

×

×

=

10

ここに,

B: かさ高さ(cm

3

/g)

S: メートル番手(正量)

H: 高さ(mm)

N: 糸本数

単位  mm

図 10−容器の構造の例 

9.15 

より数 

より数は,JIS

法又は ISO 法による。


18

L 1095

:2010

変動率を求める場合は,JA.1.2 変動率の計算式によって求める。この場合,つかみ間隔及び試験回数を

試験報告書に付記する。

JIS

法の 法及び 法は,単糸より数の測定において単繊維間の平行度が見分けにくいような場合に適

用するのがよい。

9.15.1 JIS

 

JIS

法は,次による。

a)  A

法  検ねん機を用い,箇条 によって調整した試料をつかみ方向に初荷重を加え,単繊維又は単糸

が平行になるまで解ねんし,より数を測定する。

より糸の下より数を測定する場合は,上より数を測定した後,分離した 1 本を残してほかの糸を両

つかみから切断し,残した糸をよりが変化しないようにつかみ方向に初荷重を加え,単糸は 2.5 cm 以

上,より糸は 25 cm 以上(毛糸及びジュート糸は 10 cm 以上)の試験長につかみ直してより数を測定

する。また,連続してより数を測定する場合は,各試料の間隔を 5 cm 以下とする。

試験回数は 30 回(毛糸は 50 回,ジュート糸は 20 回)とし,より数は,その平均値を小数点以下 1

けたに丸めて 4.4 b)  によって表す。

試験条件が異なる場合は,その試験条件及び試験回数を増した場合は,その試験回数を試験報告書

に付記する。

b)  B

法  ペンジュラム形検ねん機を用い箇条 によって調整した試料をつかみ間隔 25 cm 以上(毛糸及

びジュート糸は 10 cm 以上)に取り付け,つかみ方向に初荷重を加えて解ねんする。解ねん後,更に

同じ方向に回し指針が最初の位置を示したときの測定値を 2 で除し,より数を求める。また,連続し

てより数を測定する場合は,各試料の間隔を 5 cm 以下とする。

試験験回数は 30 回とし,より数は,その平均値を小数点以下 1 けたに丸めて 4.4 b)  によって表す。

試験条件が異なる場合は,その試験条件及び試験回数を増した場合は,その試験回数を試験報告書

に付記する。

c)

C

法  検ねん機を用い,箇条 によって調整した試料をつかみ間隔 25 cm 以上(毛糸及びジュート糸

は 10 cm 以上)に取り付け,つかみ間隔の中央部に 294 N の荷重を加え,試料のたわみを 3 mm に調

整した後,荷重を取り除き,解ねんする。解ねん後,更に同じ方向に回し,初めのよりと同程度のよ

りが加えられたときに前記の荷重を加え,試料のたわみが 3 mm になったときの測定値を 2 で除し,

より数を求める。また,連続してより数を測定する場合は,各試料の間隔を 5 cm 以下とする。

試験回数は 30 回とし,より数は,その平均値を小数点以下 1 けたに丸めて 4.4 b)  によって表す。

試験条件が異なる場合は,その試験条件及び試験回数を増した場合は,その試験回数を試験報告書

に付記する。

注記  甘より太番手の場合は,通常は,横取りとする。

9.15.2 ISO

 

ISO

法は,附属書 による。

9.16 

より縮み率 

検ねん機を用い,箇条 によって調整した試料を 9.15.1 と同様の方法によって解ねんした後,糸長を測

定する。

試験回数は 30 回とし,より縮み率(%)は,次の式によって求めその平均値を小数点以下 2 けたに丸め

て表す。

試験回数を増した場合は,その試験回数を試験報告書に付記する。


19

L 1095

:2010

100

p

×

=

L

L

L

T

ここに,

T

p

より縮み率(%)

L: 試験長(mm)

L': 解ねん後の長さ(mm)

9.17 

スナール指数 

9.17.1 A

 

図 11 に示すような試験器を用い,箇条 によって調整した試料に初荷重を加えた状態で,つかみ間の距

離 50 cm の間に真っすぐに張り,その中央部に約 1.1×10

6

 N/tex の荷重を載せ,約 0.5 m/分∼1.5 m/分の速

度で一方のつかみ B を他方のつかみ A に接近させて試料をたるませる。荷重点でスナールが生じたときの

つかみ B の位置の目盛板(50 cm 間を 100 等分し,0∼100 の指数を付けたもの)の指針を読み取り,スナ

ール指数とする。

試験回数は 30 回とし,スナール指数は,その平均値を小数点以下 1 けたに丸めて表す。

試験回数を増した場合は,その試験回数を試験報告書に付記する。

単位  cm

図 11−試験器の構造の例 

9.17.2 B

 

図 12 に示すような試験器を用い,箇条 によって調整した試料に約 0.98×10

2

 N∼2.94×10

2

 N の張力

を加えた状態で,つかみ A,ピン B,つかみ C の順序にかけた後,試料をつかみ A 及び C で固定する。次

に 4.4×10

3

  N の荷重の先端を試料のピンに接触する部分に引っ掛けながら試料をピンから外し,スナー

ルが静止した位置の目盛板(35 cm 間を 10 等分し,0∼10 の指数を付けたもの)の指針を読み取り,スナ

ール指数とする。

試験回数は 30 回とし,スナール指数は,その平均値を小数点以下 1 けたに丸めて表す。

試験回数を増した場合は,その試験回数を試験報告書に付記する。


20

L 1095

:2010

単位  cm

図 12−試験器の構造の例 

9.18 

色沢むら,汚れ及び色沢 

色沢むら,汚れ及び色沢は,試料を比較見本と対照して判定する。ただし,白色度及び染色糸の比色判

定は,次による。

注記  コットンカラリメータなどを用いて R

d

(明度)及び+b(黄味)を測定することもできる。

a)

白色度  糸を 6 cm×6 cm の黒地の糸巻に図 13 に示すようにたて方向及びよこ方向交互に 6 重以上に

巻いて試料とする。これを同様にして作られた比較見本と平行に並べ,北窓昼光又は JIS Z 8720 に規

定する常用光源 D

65

の下で対照して判定する。この場合,北窓昼光の比色の条件は,

図 14 の a)又は

b)

のいずれかとする。

単位  cm

図 13−糸巻 

a) b) 

図 14−北窓昼光の比色条件 


21

L 1095

:2010

b)

染色糸の比色  試料と比較見本とを同一条件で,北窓昼光若しくは,JIS Z 8701 に規定する標準の光

A 又は標準の光 C の下で対照して判定する。

9.19 

外観(糸むら,かす及びネップ) 

9.19.1 

判定装置 

a)

暗室に

図 15 に示すような判定装置又はこれと同等な条件を備えたもの。

b)

蛍光灯は,昼光色及び天然昼光色の組合せ比 1:1 の平均昼光色又はこれと同等な性能をもつ光源と

し,これをすりガラス板などを透過して拡散光とした後,糸条板に対して正面から照射できるもの。

c)

糸条板の架台は,5 枚以上配列できる大きさのものとし,角度及び高さが調節可能なもの。

d)

糸条板の位置は,その上縁が判定者の目の高さになるのを基準とし,糸の毛羽がわずかに浮いて見え

る程度に糸条板を後方に傾け(糸条板の垂直面に対する角度は 45°∼50°)

,糸条板面の照度を 90 Lx

∼110 Lx に保ち,糸条板の中央と判定者との距離は標準視力のとき,糸むらで 120 cm,かす及びネッ

プで 60 cm を基準とする。

単位  cm

図 15−判定装置の例 

9.19.2 

判定用糸条板の作製 

検らい機を用い,試料を

表 に示す判定用糸条板の区分によって糸条板

2)

  5 枚に初荷重を加えた状態で

等間隔に巻き,判定用糸条板を作製する。

2)

  光沢のほとんどないものとし,糸の色によって次の色の糸条板を用いるのが望ましい。

白糸(生地糸)の場合は黒色,淡灰色系の糸の場合はクリーム色,黒灰色系の糸の場合はク

リーム色又はだいだい色,黒茶色系の糸の場合は黄みだいだい色及び濃色系の糸の場合はクリ

ーム色。


22

L 1095

:2010

表 9−判定用糸条板の区分 

巻ピッチ

糸の種類

糸 条 板 の 大
き さ 幅 × 長
さ cm

巻幅 cm

テックス区分 2.54

cm 間

綿糸 18×38

巻長 90 m(100 tex 又
は 50 tex×2 以上 45 
m)

100,50×2 未満 
100,50×2 以上

20 
10

毛糸 20×35 15 以上 33×2 未満

33×2 以上

8/1cm 
4/1cm

絹紡糸 18×38 12.7 以上 12,5.9×2 未満

12,5.9×2 以上  23.5,12×2 未満 
23.5,12×2 以上

33 
25 
20

亜麻及びラミー 20×35 15 以上 56 未満

56 以上

20 
10

麻糸

ジュート 20×35 15 以上 620 未満

620 以上

16/10 cm
24/10 cm

レーヨン紡績糸

(ただし,毛,麻,綿混
紡のものにあっては,そ
れぞれの条件による。

18×38 12.7 以上 17.5,8.7×2 未満

17.5,8.7×2 以上  23.5,12×2 未満 
23.5,12×2 以上  33,16.5×2 未満 
33,16.5×2 以上  45,22.5×2 未満 
45,22.5×2 以上

40 
33 
25 
20 
16

アクリル紡績糸

(毛,麻,綿,レー
ヨン 50 %未満の混
紡を含む。

18×38 12.7 以上 14.5,7.4×2 以上  15,7.4×2 未満

15,7.4×2 以上  21.5,10.5×2 未満 
21.5,10.5×2 以上  30,15×2 未満 
30,15×2 以上  38,19×2 未満 
38,19×2 以上  100,50×2 未満 
100,50×2 以上

40 
33 
25 
20 
16 
10

合繊紡績糸

その他 18×38 12.7 以上 30,14.5×2 未満

30,14.5×2 以上  100,50×2 未満 
100,50×2 以上

25 
20 
10

9.19.3 

判定 

試料(判定用糸条板の表裏)を比較見本と対照して判定する。この場合,表裏の判定結果に差のある場

合は,下位の結果を採用する。

使用した比較見本を,試験報告書に付記する。

9.20 

糸むら 

9.20.1 A

 

糸むら試験機を用い,平均むら偏差の百分率(U %)又は変動率(CV %)を求める。

試験回数は 5 回とし,糸むらは,その平均値を小数点以下 1 けたに丸めて表す。

糸むら試験機の種類及び試験条件を,試験報告書に付記する。

9.20.2 B

 

欠点個数表示装置付糸むら試験機を用い,平均太さに対する太むら,細むら,ネップをそれぞれ測定し,

糸むらは,1 000 m 当たりの個数を整数位に丸めて表す。

糸むら試験機の種類及び試験条件を,試験報告書に付記する。


23

L 1095

:2010

9.21 

スラブ 

9.21.1 A

 

糸欠点分類装置を用い,節糸,太糸,風綿などを長さ及び太さ別に分類計数し,スラブは,単位長さ当

たりの個数で表す。

試験装置の種類及び試験条件を,試験報告書に付記する。

9.21.2 B

 

スラブキャッチャを用い,節糸,太糸,風綿などを検出し,スラブは,単位長さ当たりの個数で表す。

試験装置の種類及び試験条件を,試験報告書に付記する。

9.22 

毛羽 

9.22.1 A

 

検らい機を用い,試料を長さ 38 cm,幅 18 cm の光沢のほとんどない糸条板に,初荷重を加えた状態で

巻き,暗室内で糸条板面に対して平行の光線を当て,比較見本と対照して判定する。

9.22.2 B

 

毛羽試験機を用い,試料を一定速度で走らせ,糸軸に直角な光線を当て,糸表面から出ている一定長以

上の毛羽を適切な装置を用いて計数し,毛羽は,単位長さ当たりの本数で表す。

毛羽試験機の種類及び試験条件を,試験報告書に付記する。

9.23 

寸法変化率 

9.23.1 A

法(かせ寸法変化率) 

枠周が 1 m 又は 1.372 m の繰返機を用い,箇条 によって調整した試料に初荷重を加えた状態で,巻回

数 10 回のかせを採取する。採取したかせの一端を支え,その下端に初荷重の 20 倍の荷重を加え,かせの

内側の長さ(mm)を測定する。次に,初荷重の 20 倍の荷重を除き,かせを別に設けた容器に入れ,20  ℃

±2  ℃の水

3)

中に 10 分間以上浸せきして十分に吸水させた後,これを取り出し吸取紙又は布で軽く水を

切り,できる限り水平状態で標準状態の試験室で十分に風乾した後,再び初荷重の 20 倍の荷重を加え,か

せの内側の長さ(mm)を測定する。

試験回数は 10 回とし,かせ寸法変化率(%)は,次の式によって求めその平均値を小数点以下 1 けたに

丸めて表す。

浸せき液,浸せき時間,浸せき温度及び試験回数を増した場合は,その試験回数を試験報告書に付記す

る。

100

1

1

2

p

×

=

L

L

L

S

ここに,

S

p

かせ寸法変化率(%)

L

1

浸せき前の長さ(mm)

L

2

吸水乾燥後の長さ(mm)

3)

  浸せき液は,せっけん水などを用いるのが望ましい。

9.23.2 B

法(単糸寸法変化率) 

箇条 によって調整した試料に初荷重を加えた状態で,正確に 500 mm 間の印を付け,よりが戻らない

ようにして,

別に設けた容器に入れ,

20  ℃±2  ℃の水

3)

中に 10 分間以上浸せきして十分に吸水させた後,

これを取り出し吸取紙又は布で軽く水を切り,できる限り水平状態で標準状態の試験室で十分に風乾した

後,再び初荷重を加えた状態で,印間の長さ(mm)を測定する。

試験回数は 10 回とし,単糸寸法変化率(%)は,次の式によって求め,その平均値を小数点以下 1 けた


24

L 1095

:2010

に丸めて表す。

浸せき液,浸せき時間,浸せき温度及び試験回数を増した場合は,その試験回数を試験報告書に付記す

る。

100

500

500

p

×

=

L

S

ここに,

S

p

単糸寸法変化率(%)

L: 吸水乾燥後の長さ(mm)

9.24 

熱水寸法変化率 

9.24.1 A

法(定巻回数法) 

主にかさ高紡績糸のたま糸に適用する。

枠周が 1 m 又は 1.372 m の繰返機を用い,箇条 によって調整した試料に初荷重を加えた状態で,1 m

の繰返機を用いた場合には,単糸は巻回数 100 回のかせ,双糸は 50 回又は 100 回のかせ,1.372 m の繰返

機を用いた場合には,単糸は巻回数 80 回のかせ,双糸は 40 回又は 80 回のかせを採取する。採取したかせ

の一端を支え,その下端に

表 10 に示す規定荷重を加え,かせの内側の長さ(mm)を測定する。次に規定

荷重を除き,かせ乱れ,糸の収縮が妨げられないようにガーゼ,綿布又は袋に包んで,別に設けた容器に

入れ,沸騰水中に 20 分間浸せきした後,常温水で冷却する。冷却したかせを遠心脱水機などで十分脱水し

た後,再び,

表 10 に示す規定荷重を加えかせの内側の長さ(mm)を測定する。

試験回数は 10 回とし,熱水寸法変化率(%)は,次の式によって求め,その平均値を小数点以下 1 けた

に丸めて表す。

試験条件及び浸せき液に界面活性剤を用いた場合は,その界面活性剤の種類を試験報告書に付記する。

100

p

×

=

L

L

L

S

ここに,

S

p

熱水寸法変化率(%)

L: 浸せき前の長さ(mm)

L': 脱水後の長さ(mm)

表 10−試験条件 

規定荷重 N

枠周

1 m

1.372 m

枠周

1 m

1.372 m

巻回数  テックス 100 回 80 回

巻回数  テックス

50 回 40 回

14 未満 3.9 2.9

6.9×2 未満 2.9 2.9

14 以上 4.9 3.9

6.9×2 以上 3.9 2.9

18 以上 6.9 5.9

9.1×2 以上 4.9 3.9

26 以上 9.8 7.8

13

×2 以上 7.8  5.9

37 以上 14.7 11.8 18.5×2 以上 10.8  7.8 
53 以上 19.6 16.7 26.5×2 以上 14.7  11.8 
77 以上 29.4 24.5 38.5×2 以上 22.6  17.7

110 以上 43.1 35.3 56

×2 以上 32.4  26.5

注記  双糸のもので 100 回又は 80 回巻きの場合は,双糸のそれぞれの荷重を 2 倍した荷重とする。

9.24.2 B

法(定荷重法) 

枠周が 1 m 又は 1.372 m の繰返機を用い,箇条 によって調整した試料に初荷重を加えた状態で,

表 11

に示す巻回数のかせを採取する。採取したかせの一端を支え,その下端に 9.81 N の荷重を加え,かせの内


25

L 1095

:2010

側の長さ(mm)を測定する。次に 9.24.1 と同様の方法によって熱水処理,冷却及び脱水した後,再び,

9.81 N の荷重を加え,かせの内側の長さ(mm)を測定する。

試験回数は 10 回とし,熱水寸法変化率(%)は,9.24.1 と同様の式によって求めその平均値を小数点以

下 1 けたに丸めて表す。

試験条件及び浸せき液に界面活性剤を用いた場合は,その界面活性剤の種類を試験報告書に付記する。

表 11−巻回数 

テックス

巻回数

14 未満又は 6.9×2 未満 200 
14 以上又は 6.9×2 以上 160 
18 以上又は 9.1×2 以上 120 
26 以上又は 13  ×2 以上 80 
37 以上又は 18.5×2 以上 60 
53 以上又は 26.5×2 以上 40 
77 以上又は 38.5×2 以上 30

110 以上又は 56  ×2 以上 20

9.24.3 C

法(単糸寸法変化率) 

箇条 によって調整した試料に初荷重を加えた状態で,正確に 500 mm 間の印を付け,よりが戻らない

ようにして,別に設けた容器に入れ,沸騰水中に 10 分間以上浸せきして十分に吸水させた後,これを取り

出し吸取紙又は布で軽く水を切り,できる限り水平状態で標準状態の試験室で十分に風乾した後,再び初

荷重を加えた状態で,印間の長さ(mm)を測定する。

試験回数は 10 回とし,熱水寸法変化率(%)は,次の式によって求めその平均値を小数点以下 1 けたに

丸めて表す。

浸せき時間,浸せき液に界面活性剤を用いた場合は,その界面活性剤の種類及び試験回数を増した場合

は,その試験回数を試験報告書に付記する。

100

500

500

p

×

=

L

S

ここに,

S

p

熱水寸法変化率(%)

L: 吸水乾燥後の長さ(mm)

9.25 

混紡率 

混紡率は,JIS L 1030-2 による。

9.26 

混紡むら 

試料 5 か所について,それぞれ 9.25 と同様の方法によって混紡率(%)を求め,その範囲(R=最大値

−最小値)で表す。

例  二者混紡の場合

R=2.0 %

三者混紡以上の場合  AR=2.0 %

                    BR=1.8 %

                    KR=0.9 %

AB,……は繊維名)

 ⋮


26

L 1095

:2010

注記  試料 5 か所について 1 本給糸の編機によって連続して,編立て,精練,漂白の後異色染めし,

混紡むらの状態を比較見本と対照して判定することができる。

9.27 

のり分 

試料の異なった 2 か所からそれぞれ 2 g の試料を採取し,その絶乾質量(g)を量り,次のいずれかの方

法によってのり抜きを行った後,再び絶乾質量(g)を量る。

のり分(%)は,次の式によって求め,その平均値を小数点以下 1 けたに丸めて表す。

使用したのり抜き方法及び採取箇所を増した場合は,その採取箇所数を試験報告書に付記する。

100

×

=

W

W

W

S

ここに,

S: のり分(%)

W: のり抜き前の絶乾質量(g)

W': のり抜き後の絶乾質量(g)

a)  A

法(希塩酸法)  でんぷん系ののり剤に適用し,希ヨード溶液ででんぷんの反応が現れなくなるまで

のり抜きを行う。

試料をビーカーに入れ,水中で 10 分間煮沸した後,更に 0.25 %塩酸(浴比 1:100)中で 30 分間煮

沸した後,温水で十分に洗浄する。この場合,0.25 %塩酸の調製は,JIS K 8180 に規定する塩酸(特

級)7 g を JIS K 0050 に規定する水に溶かして 1 L とする。

b)  B

法(ジアスターゼ法)  でんぷん系ののり剤に適用し,希ヨード溶液ででんぷんの反応が現れなくな

るまでのり抜きを行う。

試料をビーカーに入れ,10 分間熱水処理した後,2 %∼3 %の日本薬局方に規定するジアスターゼ溶

液(浴比 1:50,温度 50  ℃∼60  ℃)中で 1 時間浸せきし,更に水中で 1 時間煮沸した後,温水で十分

に洗浄する。

c)

C

法(炭酸ナトリウム法)  アクリル酸樹脂系ののり剤及び PVA ののり剤に適用する。

試料をビーカーに入れ,10 分間熱水処理した後,更に JIS K 8625 に規定する炭酸ナトリウム(特級)

5 g/L,JIS L 0860 に規定する非イオン界面活性剤 2 g/L 溶液(浴比 1:100,温度 80  ℃∼90  ℃)中で

1 時間かくはんしながら浸せきした後,温水で十分に洗浄する。

9.28 

油脂分(ジエチルエーテル抽出法) 

油脂分は,ジエチルエーテルを用いて試験を行う。ただし,ジエチルエーテル以外の溶媒を用いること

ができる。この場合は,その溶媒を試験報告書に付記する。

警告  ジエチルエーテルは,揮発性で引火しやすく空気との混合物は爆発を起こすおそれがあるため,

ジエチルエーテルの揮散は火気のないところで十分に自然乾燥させた後,絶乾質量を求めると

ともに取扱いについては,次のことを遵守する。

−  取扱場所には,局所排気装置を設ける。

−  容器から出し入れするときは,こぼさないよう注意する。

−  取扱中は,皮膚に触れないようにし,防毒マスク,保護手袋などを着用する。

−  取扱後は,手洗いを十分にする。

−  一定の場所を定めて貯蔵する。

9.28.1 

毛糸以外の場合 

試料約 5 g を採取し,その絶乾質量(g)を量り,JIS R 3503 に規定するソックスレー抽出器に円筒ろ紙

を用いないで軽く入れた後,

附属フラスコに約 150 mL の JIS K 8103 に規定するジエチルエーテルを入れ,


27

L 1095

:2010

水浴上で抽出液が弱く沸騰を保つ程度

4)

に 1.5 時間加熱した後,

試料部にたまった溶液をフラスコに戻す。

フラスコ内容物を 10 mL∼15 mL に濃縮した後(必要があれば JIS R 3503 に規定する 1G1 又は 3G1 のガラ

スろ過器でろ過する。

,あらかじめ絶乾質量(g)を求めたはかり瓶に移す。抽出フラスコは,ジエチルエ

ーテルで洗浄し,洗液(ガラスろ過器を用いた場合は,前記ガラスろ過器でろ過後)をはかり瓶に合わせ

入れ,水浴上で溶剤を揮散させた後,その残分の絶乾質量(g)を量る。

試験回数は 2 回とし,油脂分(%)は,次の式によって求めその平均値を小数点以下 1 けたに丸めて表

す。

100

×

=

W

E

F

ここに,

F: 油脂分(%)

W: 試料の絶乾質量(g)

E: ジエチルエーテル抽出分(g)

4)

  加熱は 10 分間に 1 回,サイホン管を通じ溶剤が還流する程度とする。

9.28.2 

毛糸の場合 

試料約 5 g を採取し,その絶乾質量(g)を量り,これを円筒ろ紙に入れるか又はろ紙に包んで JIS R 3503

に規定するソックスレー抽出器を用いて約 150 mL の JIS K 8103 に規定するジエチルエーテルで 4 時間抽

出する。この場合,ジエチルエーテルの循環回数は 1 時間 7 回∼8 回とする。抽出分からジエチルエーテ

ル分を揮散させた後,その残分を 105  ℃±2  ℃で恒量になるまで乾燥し,更にデシケータ中で放冷した後,

その残分の絶乾質量(g)を量る。

試験回数は 3 回とし,油脂分(%)は,次の式によって求めその平均値を小数点以下 2 けたに丸めて表

す。

100

×

=

W

E

F

ここに,

F: 油脂分(%)

W: 試料の絶乾質量(g)

E: ジエチルエーテル抽出分(g)

9.29 

洗浄減量 

試料約 5 g を採取し,その絶乾質量(g)を量り,100 倍量の約 0.5 %の JIS L 0860 に規定する非イオン

界面活性剤水溶液とともに三角フラスコに入れ,40  ℃±2  ℃で振とうしながら約 30 分処理する。これを

漏斗上に取り出し,温水で十分に洗浄した後,乾燥して絶乾質量(g)を量る。

試験回数は 2 回とし,洗浄減量(%)は,次の式によって求めその平均値を小数点以下 2 けたに丸めて

表す。

100

×

=

W

W

W

R

ここに,

R: 洗浄減量(%)

W: 洗浄前の絶乾質量(g)

W': 洗浄後の絶乾質量(g)

9.30 

溶剤抽出分 

9.30.1 

エタノール・ベンゼン抽出法 

エタノール・ベンゼン抽出法は,次による。

a)

毛糸以外の場合  試料約 5 g を採取し,その絶乾質量(g)を量り,JIS R 3503 に規定するソックスレ

ー抽出器に円筒ろ紙を用いないで軽く入れた後,附属フラスコに 100 mL∼120 mL のエタノール・ベ


28

L 1095

:2010

ンゼン混合液(容量比 1:2)を入れ,水浴上で抽出液が弱く沸騰を保つ程度

4)

に 3 時間加熱した後,

試料部にたまった溶液をフラスコに戻す。フラスコ内容物を 5 mL 以下に濃縮した後(必要があれば

JIS R 3503

に規定する 1G1 又は 3G1 のガラスろ過器でろ過する。

,あらかじめ絶乾質量(g)を求め

たはかり瓶に移す。抽出フラスコは,約 40  ℃のエタノール・ベンゼン混合液で洗浄し,洗液(ガラ

スろ過器を用いた場合は,前記ガラスろ過器でろ過後)をはかり瓶に合わせ入れ,水浴上で溶剤を揮

散させた後,その残分の絶乾質量(g)を量る。

エタノール・ベンゼン混合液の調製に用いるエタノールは,JIS K 8101 に規定するエタノールを水

で希釈した 95  容量%のものとし,ベンゼンは,JIS K 8858 に規定するベンゼン(特級)とする。回

収したエタノール・ベンゼン混合液を使用する場合は,水分が 1.7 %±0.5 %となるように調製して用

いる。

試験回数は 2 回とし溶剤抽出分(%)は,次の式によって求めその平均値を小数点以下 2 けたに丸

めて表す。

100

×

=

W

A

S

ここに,

S: 溶剤抽出分(%)

W: 試料の絶乾質量(g)

A: エタノール・ベンゼン抽出分(g)

b)

毛糸の場合  試料約 5 g を採取し,その絶乾質量(g)を量り,これを円筒ろ紙に入れるか又はろ紙に

包んで JIS R 3503 に規定するソックスレー抽出器を用いて約 150 mL のエタノール・ベンゼン混合液

(容量比 1:2)で 6 時間抽出する。抽出分からエタノール・ベンゼン分を揮散させた後,その残分を

105  ℃±2  ℃で恒量になるまで乾燥し,更にデシケータ中で放冷した後,その残分の絶乾質量(g)を

量る。

エタノール・ベンゼン混合液の調製に用いるエタノールは,JIS K 8101 に規定するエタノールを水

で希釈した 95  容量%のものとし,ベンゼンは,JIS K 8858 に規定するベンゼン(特級)とする。回

収したエタノール・ベンゼン混合液を使用する場合は,水分が 1.7 %±0.5 %となるように調製して用

いる。

試験回数は 3 回とし,溶剤抽出分(%)は,次の式によって求めその平均値を小数点以下 2 けたに

丸めて表す。

100

×

=

W

A

S

ここに,

S: 溶剤抽出分(%)

W: 試料の絶乾質量(g)

A: エタノール・ベンゼン抽出分(g)

9.30.2 

メタノール抽出法 

メタノール抽出法は,次による。

a)

毛糸以外の場合  試料約 5 g を採取し,その絶乾質量(g)を量り,JIS R 3503 に規定するソックスレ

ー抽出器に円筒ろ紙を用いないで軽く入れた後,附属フラスコに 100 mL の JIS K 8891 に規定するメ

タノールを入れ,水浴上で抽出液が弱く沸騰を保つ程度

4)

に 3 時間加熱した後,試料部にたまった溶

剤をフラスコに戻す。フラスコ内容物を 5 mL 以下に濃縮した後(必要があれば,JIS R 3503 に規定

する 1G1 又は 3G1 のガラスろ過器でろ過する。

,あらかじめ絶乾質量(g)を求めたはかり瓶に移す。

抽出フラスコは,メタノールで洗浄し,洗液(ガラスろ過器を用いた場合は,前記ガラスろ過器でろ


29

L 1095

:2010

過後)をはかり瓶に合わせ入れ,水浴上で溶剤を揮散させた後,その残分の絶乾質量(g)を量る。

試験回数は 2 回とし,溶剤抽出分(%)は,次の式によって求めその平均値を小数点以下 2 けたに

丸めて表す。

100

×

=

W

A

S

ここに,

S: 溶剤抽出分(%)

W: 試料の絶乾質量(g)

A: メタノール抽出分(g)

b)

毛糸の場合  試料約 5 g を採取し,その絶乾質量(g)を量り,これを円筒ろ紙に入れるか又はろ紙に

包んで JIS R 3503 に規定するソックスレー抽出器を用いて約 150 mL の JIS K 8891 に規定するメタノ

ールで 6 時間抽出する。抽出分からメタノール分を揮散させた後,その残分を 105  ℃±2  ℃で恒量に

なるまで乾燥し,更にデシケータ中で放冷した後その残分の絶乾質量(g)を量る。

試験回数は 3 回とし,溶剤抽出分(%)は,次の式によって求めその平均値を小数点以下 2 けたに

丸めて表す。

100

×

=

W

A

S

ここに,

S: 溶剤抽出分(%)

W: 試料の絶乾質量(g)

A: メタノール抽出分(g)

9.31 

染色堅ろう度 

9.31.1 

耐光堅ろう度 

耐光堅ろう度は,JIS L 0841JIS L 0842 及び JIS L 0843 による。

9.31.2 

洗濯堅ろう度 

洗濯堅ろう度は,JIS L 0844 による。

9.31.3 

熱湯堅ろう度 

熱湯堅ろう度は,JIS L 0845 による。

9.31.4 

水堅ろう度 

水堅ろう度は,JIS L 0846 による。

9.31.5 

汗堅ろう度 

汗堅ろう度は,JIS L 0848 による。

9.31.6 

摩擦堅ろう度 

摩擦堅ろう度は,JIS L 0849 による。

9.31.7 

ホットプレッシング堅ろう度 

ホットプレッシング堅ろう度は,JIS L 0850 による。

9.31.8 

窒素酸化物堅ろう度 

窒素酸化物堅ろう度は,JIS L 0855 による。

9.31.9 

塩素漂白堅ろう度 

塩素漂白堅ろう度は,JIS L 0856 による。

9.31.10 

ドライクリーニング堅ろう度 

ドライクリーニング堅ろう度は,JIS L 0860 による。


30

L 1095

:2010

9.31.11 

乾熱堅ろう度 

乾熱堅ろう度は,JIS L 0879 による。

9.32 

バリウム活性数 

綿糸に適用し,耐久性のある仕上剤が存在する場合は,この試験を行うことができない。

9.32.1 

試料及び試薬 

試料及び試薬は,次による。

a)

試料  非繊維物質を除去し,化学的変化を与えず,できるだけ純粋な形の綿繊維にするため,試料を

標準試料とともに JIS K 8625 に規定する 0.5 %炭酸ナトリウム(特級)溶液中に浴比 1:100,温度 90  ℃

∼95  ℃でときどきかき混ぜながら 15 分間処理した後,60  ℃∼70  ℃の熱水でアルカリがなくなるま

で繰り返し洗浄する。試料にでんぷん又は樹脂が付着している場合は,標準試料とともに JIS K 8180

に規定する 0.25 %塩酸(特級)溶液中に浴比 1:50,温度約 90  ℃で 30 分間処理した後,温度約 90  ℃

の熱水で十分に洗浄する。

b)

標準試料  JIS L 0803 に規定する添付白布・綿 3-1 号を用いる。通常,標準試料は試料と同一の状態

にするため,前処理は試料と同様に行う。

c)

水酸化バリウム溶液(約 0.125 mol/L)の調製  JIS K 8577 に規定する水酸化バリウム八水和物(特級)

40 g を採取し,1 L の水に溶解し,静置して上澄み液を用いる。

d)

指示薬  JIS K 8799 に規定するフェノールフタレイン(特級)0.5 g を JIS K 8101 に規定するエタノー

ル(特級)100 mL に溶解する。

e)

0.1 mol/L

塩酸の調製  JIS K 8180 に規定する塩酸(特級)11 mL を水 1 L で薄め,標定は常法によっ

て行う。

9.32.2 

手順 

清浄の試料及び標準試料を恒温乾燥器に入れ乾燥した後,取り出し,試験室内に 2 時間以上放置し,水

分調整を行った後,試料を長さ約 2 cm,標準試料を約 1 cm

2

の大きさに切断し,試料から 2.18 g,標準試

料から 2.12 g を採取する。100 mL の三角フラスコ 3 個を用い,このうち 2 個に試料と標準試料とを別々に

入れ,残り 1 個は空試験用とする。

次に,3 個のフラスコ全部に水酸化バリウム溶液(約 0.125 mol/L)を 30 mL ずつ速やかに注加し,直ち

に密栓してフラスコを緩やかにしばらく振とうした後,20  ℃∼25  ℃で 2 時間以上放置する。各フラスコ

から溶液を 10 mL ずつ正確に採取し,それぞれフェノールフタレインを指示薬として 0.1 mol/L 塩酸で滴

定を行う。

試験回数は 2 回とし,バリウム活性数は,次の式によって求めその平均値を整数位に丸めて表す。

この場合,2 回の数値がバリウム活性数で 4 以上離れた場合は,再び 2 回試験を行い,計 4 回の平均値

を整数位に丸めて表す。

100

a

×

=

U

B

S

B

B

ここに,

B

a

バリウム活性数

B: 空試験の 0.1 mol/L 塩酸所要量(mL)

S: 試料浸せき液の 0.1 mol/L 塩酸所要量(mL)

U: 標準試料浸せき液の 0.1 mol/L 塩酸所要量(mL)

10 

試験報告書 


31

L 1095

:2010

試験報告書には,次の事項を記載する。

a)

試験年月日

b)

規格番号

c)

試験の種類

d)

試験条件

なお,規定されている条件以外などで試験した場合は,その条件を記載する。

e)

試験結果


32

L 1095

:2010

附属書 A

(規定)

繊維製品−パッケージからの糸−単糸の引張強さ

及び切断時の伸びの測定

この附属書は,1993 年に第 2 版として発行された ISO 2062,Textiles−Yarns from packages−Determination

of single-end breaking force and elongation at break を翻訳し,技術的内容を変更することなく作成したもので

ある。

A.1 

適用範囲 

A.1.1

この附属書は,パッケージから採取した糸の引張強さ及び切断時の伸びの測定方法について規定す

る。

この附属書は,次の試験方法について規定する。

A

法(手動式)  試験片は,調整されたパッケージから直接採取する。

B

法(自動式)  試験片は,調整されたパッケージから直接採取する。

C

法(手動式)  緩めた試験用かせを調整させた後,使用する。

D

法(手動式)  試験片を湿潤させた後,使用する。

A.1.2

C

法は糸の切断時の伸びについて意見の相違がある場合に適用する。

注記  法,法及び 法は,糸の引張強さについて同じ結果となることが期待されるが,法では,

伸びについて A

法又は 法よりも幾分真に近い(そして高めの)値となる。法では,引張強

さ及び切断時の伸びの両方について A

法,法及び 法とは異なる結果になる可能性がある。

A.1.3

この附属書は,定速伸長形(CRE)引張試験機を使用する方法について規定する。現在,廃止され

ている定速緊張形(CRT)試験機及び定速荷重形(CRL)試験機による試験については,参考までに

附属

書 AA に記載している。これは,これらの機器がまだ普及しており,受渡当事者間の合意の下で使用され

る可能性があることを認識してのことである。

A.1.4

この附属書は,ガラス糸,弾性糸,アラミド糸,セラミック糸,カーボン糸及びポリオレフィンテ

ープ糸を除いたすべてのタイプの糸に適用される。

注記  ガラス糸の試験方法は,ISO 3341 に規定されている。

A.1.5

この附属書は,パッケージからの糸に適用されるが,受渡当事者間の合意を条件として,織物から

取り出した糸にも適用することができる。

A.1.6

この附属書は,単糸の試験に用いることを意図している。

注記  かせの試験方法は,ISO 6939 に規定されている。

A.2 

引用規格 

次に掲げる規格は,この附属書に引用されることによって,この附属書の規定の一部を構成する。これ

らの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

ISO 139

,Textiles−Standard atmospheres for conditioning and testing

ISO 2060

,Textiles−Yarn from packages−Determination of linear density (mass per unit length) by the skein

method


33

L 1095

:2010

A.3 

用語及び定義 

この附属書の中で用いる用語及び定義は,次による。

A.3.1 

引張強さ(荷重)[breaking force (load)]

試験片が引張試験で切断するまで試験片に加えられた最大荷重。糸は,センチニュートンで表すことが

望ましい。

A.3.2 

引伸破断力(elongation at break)

切断時の伸び破断力によって生じた試験片の長さの増加。当初の名目長さに対するパーセントで表す。

A.3.3 

引張強度(breaking tenacity)

糸の繊度に対する引張強さの割合。通常テックス当たりのセンチニュートンで表す。

A.3.4 

定速伸長形(CRE)試験機[constant rate of specimen extension (CRE) tester]

試験片の一端をほとんど静止したつかみで保持し,試験片の他端を一定速度で移動するつかみで把持し

ている試験機。適切なシステムが糸に加わる荷重と伸びを検出して記録する。

A.3.5 

つかみ(clamp)

適切なあごによって試験片をつか(掴)むのに用いる引張試験機の一部。

A.3.6 

あご(jaws)

試験片をつかむつかみの部分。

A.3.7 

ゲージ長(gauge length)

つかみに付いている附属品の点の間を張力下で測定して得る試験片の長さ。ボラード(bollard)又はキ

ャプスタン(capstan)のつかみでは把持している点の間の距離で,糸に沿って測定する。

A.3.8 

パッケージ(package)

使用,取扱い,貯蔵などに適した形状のある長さの糸。パッケージには支持するものがあるもの(例え

ば,コーン,ボビン)又は支持するものがないもの(例えば,かせ,ボール)がある。

A.4 

原理 

試験片の糸は,

適切な試験機によって切断するまで伸長され,引張強さ及び切断時の伸びが記録される。

試験片の定速伸長は,100 %/分(初期の試験片の長さに基づく)が用いられるが,自動式試験機は,受渡

当事者間の合意によってより大きな速度にすることが認められる。二つのゲージ長が定められている。す

なわち,通常は 500 mm(500 mm/分の移動)

,例外的に 250 mm(250 mm/分の移動)が認められている。

A.5 

装置及び材料 

A.5.1 

定速伸長形試験機 

a)

試験機は,ゲージ長が 500 mm±2 mm 又は 250 mm±1 mm にセットできるものとする。又は両方可能


34

L 1095

:2010

なことが望ましい。

b)

つかみの移動速度は,通常 500 mm/分又は 250 mm/分で,その精度は±2 %とする。自動式試験機は,

受渡当事者間の合意によってより大きな移動速度が認められる。

c)

表示された力の最大誤差は,真の力の 2 %を超えないこととする。

d)

試験機は,手動式又は自動式でもよいとする。

e)

試験片を把持するつかみは,試験片の滑り,切断及びあごでの損傷を防止するものとする。平たん(坦)

で,ライニングのない(unlined)あごが標準形であるが,これらが滑りを防げないときは,受渡当事

者間の合意によってライニングのある(lined)あご,ボラードつかみ又は他のタイプの引留具(snubbing

device)など異なるタイプのつかみを使用してもよい。つかみのタイプは,伸びの読取りに影響を与

えるので,すべての当事者は同じタイプのものを使用する。

f)

試験機は,十分に速く応答する引張強さ/伸びの自動記録装置又は引張強さ及び切断時の伸びを直接

記録するシステムを備えているものとする。

g)

試験機は,初荷重をセットできるものとする。この初荷重は,分銅(pretensioning weight)によるか,

又は荷重測定装置の使用によるかいずれかでもよいとする。

A.5.2 

糸巻き 

試験室試料から試験用かせを準備するためのもの(C

法用及び 法用)。

A.5.3 

ふわり(swift) 

引張りのない状態で試験用かせを保ち,引張試験機に糸を容易に移すことができるもの,又はこれと類

似の装置のもの(C

法用)。

A.5.4 

容器 

試料又は試験片を水中に浸すもの(D

法用)。

A.5.5 

水道水 

室温のもの(D

法用)。

A.5.6 

非イオン界面活性剤 

0.1 %水溶液のもの(法用)。 

A.6 

サンプリング 

A.6.1 

サンプリング方法 

サンプリング方法は,次による。

a)

適用できる場合は,材料仕様中の指示による。

b)  A.6.2

A.6.7 に規定する手順による。

A.6.2

バルク試料は,

表 A.1 に示す試験ロットを代表する 1 又は複数のケースから採取する。

表 A.1−バルク試料のサンプリング数 

ケースの数

無作為に採取する

ケースの数

3 以下 1

4∼10 2

11∼30 3 
31∼75 4

76 以上 5


35

L 1095

:2010

A.6.3

平均値だけが要求される場合は,10 パッケージをバルク試料から採取する。バルク試料はケース

間及び個別ケース中の各レベルにできるだけ均等に分布させるものとする。

A.6.4

A.6.5

の規定以外は,試験に供する試験片の最小数は単糸紡績糸で 50,他の糸で 20 とする。試験

片は,10 パッケージ間にできるだけ均等に分布させるものとする。

A.6.5

試験の変動が既知であり平均値だけが要求される場合は,試験片の数を 0.17

ν

2

として計算する。こ

こに

ν は,同じ材料の経験から得られた個々の引張強さの(パーセントで表す)変動係数である。

注記 1  この試験片の数では,確率 90 %で±4 %の精度(1.96×平均の標準誤差)となる。

注記 2  強度試験は“片すそ”の試験,すなわち“糸は…より弱くてはいけない”しかし“…より強

くてもよい”というものである。確率を 90 %とすると,分布の一方のすそは 5 %となるが,

これは“両すそ”試験に適したより一般的な 95 %確率の両すそを合わせたものとちょうど同

じである。

A.6.6

平均値に加え変動係数を求める場合は,20 パッケージをバルク試料から採取し,紡績糸では少な

くとも 200 の試験片を,その他のすべてのタイプの糸では少なくとも 100 の試験片を試験する。

A.6.7

織物から試験片を採取する場合[自動式試験機(B

法)では不適切]の織物試料は,十分な長さの

試験片を供給できるよう十分な大きさでなくてはならない。試験片は,糸のよりがサンプリングの間に変

化しないように採取する。織物の場合,たて糸は異なった端から採取し,よこ糸は試験片のできるだけ糸

を代表する試料の数箇所からランダムに採取する。編物の場合,試験片はできるだけ多くの異なった糸を

代表するものとしなければならない。

A.7 

試料の予備調整及び調整 

A.7.1

予備調整,調整及び試験時の大気は,ISO 139 に規定している。

A.7.2

試験方法の A

法∼法のパッケージ試料又は試験用かせは,最低 4 時間の予備調整を行う。

注記  試料が“乾燥サイド”から直接調整される場合,予備調整はしばしば省略することができる。

A.7.3

試料は,予備調整の後,調整用大気の下で水分平衡にする。かせは,通常一晩の調整で十分である

が,固く巻かれたパッケージの場合は,最低 48 時間必要である。

A.7.4

湿潤試験(D

法)は,予備調整及び調整の必要はない。

A.8 

手順 

A.8.1 

一般 

A.8.1.1

通常,受渡当事者間の合意に基づいて複数の試験条件が認められる場合は,試験結果に関係のあ

るすべての当事者が同じ条件(ゲージ長,移動速度,つかみのタイプ,温度及び初荷重)の下で,試験を

行うものとする。

A.8.1.2

二つのゲージ長が認められている。すなわち,通常の長さは 500 mm であるが,次の場合だけ 250

mm を用いることができる。

a)

試験機の伸長性能が,500 mm の試験片を取り付けるのに不十分である場合。

b)

受渡当事者間の合意による場合。

A.8.1.3

引張強さの計算が要求される場合は,ISO 2060 によって繊度を定量する。

A.8.1.4

ゲージ長が 500 mm の場合は,

500 mm/分の移動速度を用い,ゲージ長が 250 mm の場合は,250 mm/

分の移動速度を用いる。さらに,自動式試験機(B

法)は,受渡当事者間の合意によってより大きな移動

速度が認められる。この場合,400 %/分又は 1 000 %/分が推奨される。


36

L 1095

:2010

A.8.1.5

パッケージから糸を巻き戻す場合は,通常の方法で行う。

A.8.1.6

試験片をつかみに取り付ける前に,あごが正しく並んで平行になっており,力を加える角度がそ

れないことを確認する。

A.8.1.7

調整した試験片は,0.5 cN/tex±0.1 cN/tex。湿潤した試験片は,0.25 cN/tex±0.05 cN/tex の初荷重

を加えてつかみに差し込む。フィラメント加工糸は,けん縮を取り除くが糸を引き伸ばさない程度の初荷

重を用いる。

注記  フィラメント加工糸は,他に取決めがない場合,糸の名目繊度で計算された次の初荷重が推奨

される。

ポリエステル糸及びポリアミド糸 2.0

cN/tex±0.2 cN/tex

アセテート糸,トリアセテート糸及びビスコース糸 1.0

cN/tex±0.1 cN/tex

50 tex より太いカーペット糸を除くバイシュリンケージ

  及びジェットバルキー糸

0.5 cN/tex±0.05 cN/tex

A.8.1.8

最後に,試験片のつかみへの取付けを確実にする。

A.8.1.9  A.7.1

に規定する試験用標準状態の下で,試験を行う。

A.8.1.10

試験片が,試験中,あごの間で 2 mm を超えてスリップしないことを確認する。繰り返しスリッ

プする場合は,つかみ又はあごのライニングを取り替える。スリップが起こった場合は,試験結果を廃棄

する。切断が,あごから 5 mm 又はそれより近くで起こった場合も試験結果を廃棄する。

A.8.1.11

引張強さ及び切断時の伸びを記録する。B

法で自動的に行われる飾り糸は,最初に切断した構成

糸の試験値を記録する。

注記 1  飾り糸で記録した値は,A.3.1 及び A.3.2 で定義したものより低くなる。

注記 2  ボラード又はキャプスタンつかみは,伸びの測定が正確でなく,望ましくない。

A.8.2 A

法(手動式) 

調整されたパッケージから直接試験片を採取する。

A.8.1.1

A.8.1.11 に規定する手順に従う。試験片を手でつかみに差し込み,引張試験を実施する。

A.8.3 B

法(自動式) 

調整されたパッケージから直接試験片を採取する。

A.8.1.1

A.8.1.6 及び A.8.1.9A.8.1.11 に規定する手順に従う。10 又は 20 のパッケージ試料から試験片

を採取するために装置をセットする(A.6.3 及び A.6.6 参照)

。試験は自動的に行われる。

A.8.4 C

法(手動式) 

A.8.4.1

糸巻き(A.5.2)を用い,各パッケージ試料から 1 個の試験用かせを採取する。試験用かせは,要

求される数及び試験片の長さを供給するのに十分な長さが必要である。

A.8.4.2

ふわり(A.5.3)を用い,予備調整用及び調整用大気中で試験用かせを最小張力の下でし(弛)緩

させる(A.7.1 参照)

A.8.4.3  A.8.1.1

A.8.1.11 に規定する手順に従う。試験用かせから試験片を採取し,それをつかみの間に

取り付けるとき,その長さは選択したゲージ長より少なくとも 100 mm 長いことを確認する。この場合,

500 mm の長さの超過が推奨される。よりが変化しないよう注意する。

注記  適切な修正(A.6.7 参照)によって,この方法は織物からの糸に適用することができる。

A.8.5 D

法(手動式),湿潤試験 

A.8.5.1  A.8.4.1

に規定する試験用かせを採取する。

A.8.5.2

糸巻きから試験用かせを外す前に,約 2 cm 離れた 2 か所でかせの周りを強い糸(例えば,縫糸)


37

L 1095

:2010

でしっかり 2,3 回巻き,糸の端を確実に結ぶ。2 か所の中間でかせを切断する。

容器(A.5.4)に水(A.5.5)を満たす。切断したかせを水の表面に平らに置き,かせ自体の質量で水面下

に沈むまで放置する。

A.8.5.3

かせが水中に沈まないときは,例えば,かせの端に荷重を加えて糸が完全に水で飽和するまで水

面の下に糸を保持する(例えば,30 分間)

。糸が通常湿潤しないときは,非イオン湿潤剤(A.5.6)を用い

る。糸を試験する前に湿潤剤を水で完全に洗い流す。

A.8.5.4

試験片を一つ一つ水から取り出し,

それから 60 秒以内に A.8.1.1A.8.1.11 に規定する手順によっ

て試験を行う。

A.9 

試験報告 

A.9.1 

一般報告 

試験報告には,次の情報を含む。

a)

この附属書によった旨。例えば,ISO 規格番号及び発行年

b)

試料のロット番号又は他の識別方法

c)

パッケージのタイプ(コーン,ボビンなど)

,その状態(染色,漂白など)及び糸がパッケージから引

き出される方法(端から又は横から)

d)

使用した調整用大気及び試験用大気

e)

使用したサンプリング方法,試験した試験片の数,廃棄した試験片の数

f)

使用した試験機の種類

g)

使用した試験方法(A

法∼法)

h)

使用したゲージ長,移動速度及び使用した初荷重

i)

使用したつかみ及びあごのタイプ

j)

試験日

A.9.2 

試験結果 

試験結果は,次による。

a)

平均引張強さ(cN)

(有効数字 3 けた)

b)

切断時の平均伸び(%)

(有効数字 2 けた)

c)

要求があれば,引張強さの変動係数(0.1 %近傍まで)

d)

要求があれば,切断時の伸びの変動係数(%)

(0.1 %近傍まで)

e)

定量してあれば,糸の繊度(tex)

(有効数字 3 けた)

f)

要求があれば,引張強さ(cN/tex)

(0.1 cN/tex 近傍まで)

参考文献  ISO 3341,Textile glass−Yarns−Determination of breaking force and breaking elongation


38

L 1095

:2010

附属書 AA

(参考)

定速緊張形(CRT)試験機及び

定速荷重形(CRL)試験機を使用した代替試験方法

AA.1 

適用範囲 

この附属書では,次の試験方法について規定する。

法:CRT 試験機,手動式  試験片は,調整されたパッケージから直接採取する。

法:CRT 試験機,手動式  緩めた試験用かせを調整させた後,使用する。

法:CRT 試験機,手動式  緩めた試験用かせを湿潤させた後,使用する。

法:CRL 試験機,手動式  試験片は,調整されたパッケージから直接採取する。

法:CRL 試験機,自動式  試験片は,調整されたパッケージから直接採取する。

法:CRL 試験機,手動式  緩めた試験用かせを調整させた後,使用する。

法:CRL 試験機,手動式  緩めた試験用かせを湿潤させた後,使用する。

これらの試験方法は,単に参考として示してあり,

受渡当事者間の合意によって適用することができる。

AA.2 

手順 

AA.2.1

一般  A.8.1.2A.8.1.3A.8.1.5 及び A.8.1.6 に従う。また,可能であれば A.8.1.7A.8.1.11 及び

A.9

に従う。

AA.2.2 E

法:CRT 試験機,手動式 

AA.2.2.1

次の要求事項に適合する振子式試験機を用いる。試験の始めの 2 秒以降の任意の 2 秒間におけ

る引張りつかみの平均的な移動速度は,全試験間の平均移動速度に対して 5 %を超える相違があってはな

らない。

平均切断時間が 20 秒±3 秒になるように試験機を調整する。また,記録された引張切断力が試験機のス

ケールの 15 %∼85 %の間にあるように試験機を調整する。

AA.2.2.2  A

法(A.8.2)に規定する手順に従う。ただし,A.8.1.4 を除く。

AA.2.3

F

法:CRT 試験機,手動式  AA.2.2.1 に規定する手順に従い,次に 法(A.8.4)に従う。ただ

し,A.8.1.4 は除く。

AA.2.4

G

法:CRT 試験機,手動式  AA.2.2.1 に規定する手順に従い,次に 法(A.8.5)に従う。ただ

し,A.8.1.4 は除く。

AA.2.5 H

法:CRL 試験機,手動式 

AA.2.5.1

次の要求事項に適合する傾斜平面式試験機を用いる。試験の始めの 4 秒以降の任意の 2 秒間に

おける力の増加割合は,全試験間における力の平均増加割合に対して 25 %を超える相違があってはならな

い。

平均切断時間が 20 秒±3 秒になるように試験機を調整する。また,記録された引張切断力が試験機のス

ケールの 15 %∼85 %の間にあるように試験機を調整する。

AA.2.5.2  A

法(A.8.2)に規定する手順に従う。ただし,A.8.1.4 は除く。

AA.2.6

J

法:CRL 試験機,自動式  AA.2.5.1 に規定する手順に従い,次に 法(A.8.3)に従う。ただ

し,A.8.1.4 は除く。


39

L 1095

:2010

AA.2.7

K

法:CRL 試験機,手動式  AA.2.5.1 に規定する手順に従い,次に 法(A.8.4)に従う。ただ

し,A.8.1.4 は除く。

AA.2.8

L

法:CRL 試験機,手動式  AA.2.5.1 に規定する手順に従い,次に 法(A.8.5)に従う。ただ

し,A.8.1.4 は除く。


40

L 1095

:2010

附属書 B

(規定)

繊維製品−パッケージからの糸−

かせ法による糸の引張強さの試験方法

この附属書は,1988 年に第 2 版として発行された ISO 6939,Textiles−Yarns from packages−Method of test

for breaking strength of yarn by the skein method を翻訳し,技術的内容を変更することなく作成したものであ

る。

B.1 

適用範囲 

この附属書は,かせ法による糸の引張強さの試験方法について規定する。紡績方式で生産されるすべて

の紡績糸,もろより糸又は混紡糸に適用される。

この附属書は,フィラメント糸,ガラス糸,ケーブル糸及びコード糸のような複雑な構造の糸,又はテ

ックスによる単位繊度当たりの張力が 0.5 cN∼1.0 cN に増加したとき,5 %を超える伸びがある糸には適用

できない。また,かせの巻き取りが平たん(坦)な二層にすることができないほど直径の太い糸には適用

できない。

かせの円周及び巻取り時の張力について適切な注意を払うことによって,この試験で切断したかせは繊

度の測定に用いることができる。

B.2 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

ISO 139

,Textiles−Standard atmospheres for conditioning and testing

ISO 2060

,Textiles−Yarn from packages−Determination of linear density (mass per unit length) by the skein

    method

ISO 2062:1993

,Textiles−Yarns from packages−Determination of single-end breaking force and elongation at

break

B.3 

用語及び定義 

この附属書の中で用いる用語及び定義は,次による。

B.3.1 

引張強さ(breaking strength)

試験片が切断するまで引き伸ばされる試験で観測された最大の引張強さ。

B.3.2 

かせ(skein)

その太さに比例して大きな周囲長をもつ柔軟なコイル状の連続した糸の房。

B.3.3 

試験用かせ(test skein)


41

L 1095

:2010

規定の長さの小さなかせ。この附属書で引張強さ,繊度又は両方の試験に用いられる。また,リースケ

イン又はナンバリングスケインとも呼ばれる。

B.3.4 

強度(tenacity)

引張強さの無張力下の試験片の繊度に対する比。通常,テックス当たりのセンチニュートンで表す。

B.3.5 

かせ切断強度(skein breaking tenacity)

試験用かせが切断前に観測された最大の引張強さ。糸の繊度当たりの力で表す。例えば,テックス当た

りのセンチニュートンで表す。

B.4 

原理 

試験用かせを引張試験機で切断し,切断時の強さを観測する。

かせ切断強度の計算に繊度が必要ならば,切断したかせをひょう(秤)量し,ISO 2060 によって繊度を

計算する。

B.5 

装置 

B.5.1 

糸巻き 

手動又はモーター駆動で,周囲長 1 m の糸巻き。この糸巻きは,糸が 2 層を超えることなく均一な間隔

で巻き取れるための横移動機構(traversing mechanism)及び巻き取られた糸の長さを表示する装置が付い

ていなければならない。

指定した回転数になると作動する警告ベル又は自動切断装置が付いていることが望ましい。同じかせで

繊度を測定する場合,追加の糸巻きの仕様は ISO 2060 を参照する。

注記  周囲長 1 m 以外の既存の糸巻きは,受渡当事者間の合意があれば使用できる。その場合は,そ

の旨を報告する。

B.5.2 

糸パッケージ保持具 

ボビン又はコーン用の垂直スピンドル(通常,糸巻きの装置の一部として備え付けられている。

,チュ

ーブ又はフランジ付き巻き枠が自由に回転することのできる軸,糸巻き用重量支持体。

B.5.3 

引張試験機 

定速緊張形試験機又は定速伸張形試験機で,試験用かせを切断するのに十分な能力をもち,移動するつ

かみが 300 mm/分±10 mm/分の均一な速さをもつように移動することができるか,又はかせに荷重を加え

始めてから平均 20 秒±3 秒で切断するような速さで移動することができるもの。どれを選ぶかはすべての

受渡当事者間の合意によるものとし,試験結果の報告の中に記述する。表示された荷重は,試験に用いら

れた範囲の中で±1.0 %以内の精度とする。自記記録装置を使用するときは,ペンの最大速度は,曲線の最

も急なこう(勾)配部分でのかせへの荷重の増大速度の少なくとも 2 倍とする。装置は直径及び長さの両

方が 25 mm∼32 mm で,少なくとも一つが軸の周りを自由に回転できるよう支持された巻き枠を備えてい

なければならない。かせを巻き枠上に幅広く平たん(坦)な帯状に設置できるよう,巻き枠間の距離は十

分でなければならない。

B.5.4 

かせ保持具又はかせ保管棚 

糸を引き伸ばしたり,もつれの原因となるねじ(捻)れをもたらすことなく,かせを全長近くまで広げ

た状態で保持できるよう十分な距離をおいて並列する突起又はバーをもつもの。


42

L 1095

:2010

B.6 

予備調整,調整及び試験時の大気 

予備調整,調整及び試験時の大気は,ISO 139 に規定するものとする。

B.7 

サンプリング 

B.7.1

試料は,次のいずれかの方法によって採取するものとする。

a)

材料仕様中に指示されたものがある場合は,その方法による。

b)

材料仕様中にサンプリング方法の指示がない場合は,繊維製品について ISO 規格で認められた方法に

よる。

c)

a)

及び b)  が適用できない場合は,

附属書 BA に規定する方法による。

B.7.2

バルク試料は,それが対象試験ロットの代表となるような方法で採取する。試験室試料は,バルク

試料からその代表となるような方法で採取する。

B.7.3

各試験室パッケージ試料から試験室試料かせを一つずつ,可能な最も小さい張力で巻き取る。かせ

は,必要なすべての試験に糸を供給できるよう十分長くなくてはならない。

B.7.3.1

通常,糸の端の方から巻き戻す。ボビン,コップ,コーン又は同様のパッケージの糸は,糸巻き

を 100 回転/分∼300 回転/分させて糸の端から引き出す。

B.7.3.2

通常,糸を側面から巻き戻すフランジ付き巻き枠又はその他のパッケージの糸は,パッケージを

自由に回転できるように取り付け,糸巻きを 20 回転/分∼30 回転/分させて糸をパッケージの側面から引き

出す。

B.7.3.3

一つのパッケージ上に数個の糸の端が並行して巻かれるときは,それぞれの端を別々のガイドを

通して引き出し,各端からかせを巻き取る。

B.7.3.4

糸をかせの形で受け取った場合,それを傘状糸巻き(umbrella reel)又はふわりに取り付け,20

回転/分∼30 回転/分の速さで巻き取る。

B.7.3.5

糸がビームに巻いてあるときは,次のように糸を準備する。

試験すべき糸が巻いてあるビームは,ビームフランジが床に触れないよう十分に高い二つの軸受に取り

付ける。クランクアームをビームの軸の一方の端に取り付ける。糸巻きをビームから適切な距離で,糸が

20°以上それて引き出されないような位置に置く。ビームからの必要な数の端を糸巻きに固定する。オペ

レータの一人にビームをゆっくりと回転させて糸を巻き戻させ,二人目のオペレータがビームからの糸を

取り込むのに十分な速さで,糸巻きを回転させる。

注記  ISO 2062 の単糸の引張試験方法は,ビームの糸に適している。

B.7.4

試験室試料かせは,次のように調整する。

B.7.4.1

もし繊度を測定するならば,試験室試料かせを予備調整用の特別な大気中で,自由に動いている

大気にさらして最低 4 時間の予備調整を行う。

B.7.4.2

予備調整の後,又は繊度を測定しない糸は,かせを適切な試験用標準状態に 24 時間暴露するか,

少なくとも 30 分間の暴露を繰り返し行ったときに 0.1 %を超える質量変化が進まなくなるまで暴露して,

かせを試験用水分平衡にする。

B.7.5

試験する試験片数は,次による。

B.7.5.1

糸パッケージごとの一つのかせ。他の仕様又は受渡当事者間の合意がない場合は,90 %の確率水

準で 4 %の平均の精度をもたらす糸パッケージを採取する(

注記参照)。試験片数は,次の式によって計算

する。

n=0.17

ν

 2


43

L 1095

:2010

ここに,

n: 試験片数

ν

同じ材料についての過去の記録から決められた個々の試験結
果の変動係数

注記  ロットの真の平均値が試験結果の平均の±4 %以内にある確率が 90 %ということは,真の平均

値がこれらの限界値の高い方の値の外にある確率が 5 %,低い方の値の外にある確率が 5 %と

なる。したがって,真の平均値が試験結果の平均値より 4 %以上下回ることがない確率が 95 %

ということになる。

B.7.5.2

ν

が不明の場合は,綿及びそ毛の紡績糸は 10 かせ,紡毛の紡績糸は 20 かせの試験を行う。これ

らの試験数は,綿及びそ毛の紡績糸についての

ν

=7.5,紡毛の紡績糸の

ν

=11.0 に基づいている。これら

ν

の値は,通常,実際に観測される値より幾分高くなっている。したがって,実際に適用できる

ν

の値

についての知見によって,この細分箇条での規定よりも少ない試験で済む可能性がある。

B.7.5.3

この任意の手順を用いる場合は,切断時間の調整のため少なくとも二つの追加かせを巻き取る。

B.8 

試験かせの準備 

B.8.1

各々調整済みの試験室試料かせを容易に回転することのできる装置の上に置く。

B.8.2

試験室かせは,次のように巻き取る。

B.8.2.1

糸のそれぞれの端を別々のガイドを通して引き出し,糸巻きに取り付ける。糸巻きを 100 回/分∼

300 回/分の間の一定の速度で回転させ,糸が糸巻きに滑らかに巻かれるよう十分な張力を保つ。

注記 200 回/分の回転速度と 0.05 g/tex 又は 0.1 g/tex の張力が最適であることが知られている。

必要な回転数の糸が巻き取られたとき,糸の端を滑らない結び目で互いに結ぶ。ラック上で

のかせの分離を容易にするために,かせの断面の周りに緩いループを作り,再び端を結ぶ。

かせの切断強度を計算するときの糸巻き方法は,ISO 2060 の要求事項による。

B.8.2.2

周囲長 1 m の糸巻きに 100 回巻き付ける。

B.9 

手順 

B.9.1

すべての試験は,試験用標準状態で行う。

B.9.2

一定の切断時間の方法を用いるときは,平均(又は指定の最小)20 秒±3 秒で切断荷重に達するよ

うな速さの試験機を選ぶ。一つ又はそれ以上のかせを切断し,必要なら切断時間が規定された限度に合う

ように速さを調節する。また,調節後,残っているかせの数が不十分なときは,B.7.5 の要求を満たし,試

験前に調整できるよう十分な追加かせを巻き取る。

一定の試験速度の方法を用いるときは,可動つかみが 300 mm/分±10 mm/分で横移動するように試験機

をセットする。

B.9.3

それぞれのかせをねじったり,つぶしたりしないよう別々に試験機に移す。かせを B.5.3 に規定す

る巻き枠上に平らなリボンとして横たわるように取り付ける。かせを切断し,引張強さが 500 N 未満のと

きは直近の 1 N のところまで,又は引張強さが 500 N 以上のときは直近の 5 N のところまでの精度で引張

強さを記録する。必要ならば,切断までの時間を記録する。

注記  自記記録装置を備えた試験機を用いるときは,切断強度及び切断時間はチャートから読むか又

は計算する。

B.9.4

かせ切断強度を計算するならば,各々の切断したかせの質量をグラム単位で測定する。平均質量を

10 倍して,糸の繊度をテックスで計算する。


44

L 1095

:2010

注記  繊度の測定についての追加的情報は,ISO 2060 にある。

B.10 

計算及び結果の表現 

B.10.1

一定の切断時間の方法を用いる場合は,切断までの平均時間を計算する。規定の限界内にない場合

は,結果を廃棄する。結果が規定の限界に収まるよう試験装置を調節した後,B.7B.8 及び B.9 を繰り返

す。

B.10.2

観測された値からかせの平均引張強さを計算する。

B.10.3

かせ切断強度が要求される場合は,糸の繊度を 200 倍してかせの繊度を求める。かせの引張強さを

その繊度で除してかせ切断強度を求め,その結果をできればテックス当たりのセンチニュートンで表す。

B.11 

試験報告 

試験報告には,次の事項を記載する。

a)

この附属書によった旨。例えば,ISO 規格番号及び発行年

b)

使用した実施手順(300 mm/分のつかみ速度又は切断時間)

c)

かせの平均引張強さ

d)

切断までの平均時間 20 秒が用いられた場合,切断までの平均時間

e)

かせ切断強度

f)

平均繊度

g)

指定された試験手順から逸脱した部分があるときはその詳細

注記  e)  及び f)  については,省略することができる。


45

L 1095

:2010

附属書 BA

(規定)

サンプリングの手順

BA.1 

ロットへの分割 

試験すべき糸が均質でないと考えられる理由があるときは,次のように試験用ロットに分割し,各ロッ

トから別々にサンプリングし,試験を行う。

BA.1.1

仕様が人為的又は物理的な性質に関し,他と異なるか又は供給者によって独立したロットとして

表示された場合は,指定された部分はロットとして扱う。ケース番号が連続的でない場合は,ケース番号

の 25 %の大きさのギャップがあるグループは独立したロットとして扱う。大量発注の場合,一部異なった

日に異なった工場又は異なった貯蔵庫から送られてきた場合,若しくは 1 台の車又はトラックの荷口とし

て受け入れた場合は,それらの部分をロットとして試験する。

BA.1.2

この手順の目的は,一つの試験ロットの中に明白に異なる性質の糸が含まれるのを避けることで

ある。これはまた,仕様に合致する糸の受入れに役立ち,またさもないと規格外れの材料を高品質の糸と

混ぜて受け入れてしまうのを避けるのに役立つ。

BA.2 

バルク試料 

BA.2.1

BA.1

に示すケース数,カートン又は他の単位の数を採取する。

表 BA.1−ケース数 

ケース数

ロット

バルク試料

1 1

2∼4 2 
5∼9 3

10∼19 4

20 以上 5

BA.2.2

ケース番号又はその他の方法ですべてのロットについて,ランダムに分布するようにケースを採

取する。損傷したケース又は輸送中にぬれたケースが入らないよう注意する。

BA.3 

試験室試料 

各ケースからできるだけ同じ数のパッケージを採取し,バルク試料から試験室試料として要求された数

の糸パッケージを取り出す。パッケージはランダムに上層,中層,及び下層から,また,層の中間及び側

面から採取する。


46

L 1095

:2010

附属書 C 
(規定)

繊維製品−糸のよりの測定−直接計測法

この附属書は,1995 年第 2 版として発行された ISO 2061,Textiles−Determination of twist in yarns−Direct

counting method を翻訳し,技術的内容を変更することなく作成したものである。

C.1 

適用範囲 

C.1.1

この附属書は,直接計測法によって糸のより方向,単位長さ当たりのより数及び解ねんによる長さ

の変化の測定方法について規定する。

C.1.2

この附属書は,次のものに適用できる。

a)

単糸(紡績糸又はマルチフィラメント糸)

b)

もろより糸

c)

ケーブル糸

糸の各タイプごとに別々の手順が規定されている。これらの方法は,主としてパッケージの糸用に定め

られているが,手順は,生地から採取した糸にも特別な注意の下で用いることができる。モノフィラメン

ト糸のよりの測定には適さない。

注記  各糸の測定方法は,ISO 1890:1997  Reinforcement yarns−Determination of twist 及び ISO 

7211-4:1984

  Textiles−Woven fabrics−Construction−Methods of analysis−Part 4: Determination of

twist in yarn removed from fabric を参照。

C.1.3

この附属書は,次のとおり,もろより糸及びケーブル糸のよりの測定も対象範囲にしている。

もろより糸:もろより糸の最終のより及びもろよりする前の単糸の元のより

ケーブル糸:a)  糸の最終のケーブルより

            b)  もろよりした後のもろより糸の元のより,ただし,最終処理前

            c)  もろよりする前の単糸のより

C.1.4

要求があれば,最終構造中の構成単糸及び構成もろより糸のよりを C.10.5.7 に規定する特別な手順

で測定することができる。

C.1.5

この附属書は,受渡当事者間の合意があった場合を除いて,テックスで表した糸の単位繊度当たり

の張力が 0.5 cN∼1.0 cN に増加したとき,

0.5 %を超える伸びがある糸には適用できない。このような糸は,

試験結果に関係がある当事者によって認められる特別な張力条件の下で試験が行われる。

C.1.6

この附属書は,オープンエンド紡績の製品及び他の繊維を混用(織り混ぜ)したマルチフィラメン

ト糸には適用できない。

C.1.7

この附属書は,あまり大き過ぎて試験機のつかみに取り付けるとき,試験結果に影響を及ぼすよう

な強さでつぶしたり,ねじったりしなければならないような糸には適用できない。

C.2 

引用規格 

次に掲げる規格は,この附属書に引用されることによって,この附属書の規定の一部を構成する。これ

らの引用規格は,その最新版(追補を含む)を適用する。

ISO 2

,Textiles−Designation of the direction of twist in yarns and related products


47

L 1095

:2010

  ISO 139,Textiles−Standard atmospheres for conditioning and testing

C.3 

用語及び定義 

この附属書の中で用いる用語及び定義は,次による。

C.3.1 

より(twist)

解ねん前の名目ゲージ長をベースとした糸の軸についての回転数。

よりは,1 m 当たりの回転数(回/m)で表すのが望ましいが,1 cm 当たりの回転数(回/cm)で表して

もよい。

C.3.2 

ゲージ長(gauge length)

試験装置に取り付けた試験片の二つの有効な固定間の距離。

C.3.3 

初期長さ(initial length)

試験開始時における指定する初荷重下の試験片の長さ。

C.3.4 

解ねんによる長さの変化(change in length on untwisting)

試験片の解ねん時に観測する初期長さの増減。試験片の初期長さをベースとした伸長又は収縮のパーセ

ントで表す。

C.3.5 

試験用水分平衡(moisture equilibrium for testing)

指定する(試験)温湿度において,試料又は試験片の質量の増加の割合が,試験材料に示す値(ISO 139

参照)を超えなくなったときの状態。

繊維材料が大気と水分との交換が行われなくなったとき,周辺大気及び水分平衡になる。したがって試

験が変化しない大気中で行われている限り,質量は一定に保たれる。水分平衡は,試験の目的のために低

水分から始めて水分の吸収によって達成させなければならない。

C.3.6 

糸パッケージ(yarn package)

使用,取扱い,貯蔵及び出荷に適した形状のある長さ又は各種長さの糸。

パッケージは,ボール,かせ又はケークのように支持物のないもの及びボビン,コップ,コーン,パー

ン,スプール及びチューブのように支持物があるもので構成されている。

C.3.7 

より係数(twist factor)

紡績糸のファイバー又はフィラメント糸のフィラメントのら(螺)旋方向の程度。

よりは,糸の表面にあるファイバーの糸の軸に対する角度と関係があり,よりによる仕上がり糸の堅さ

の程度を表す。

C.4 

原理 

試験する糸の構成要素が平行になるまで試験片の一端を他端に対して回転し,既知の長さの糸のよりを

解除する。この解除に必要とした正確な回転数を糸の単位長さ当たりの回転数として報告する。


48

L 1095

:2010

C.5 

装置 

C.5.1 

検ねん機 

一組のつかみで構成されそのうちの 1 個はいずれの方向にも回転でき,回転計に確実に接続する。片方

又は両方のつかみの位置は,10 mm∼500 mm の長さの試験糸を取り付けられるよう調整する。つかみは,

ゲージ長に影響を与える遊びがあってはならない。

試験片に荷重を加え,±0.5 mm 又は±2 %のいずれか小さい方の精度でその長さを速やかに測定する方

法を講じなければならない。

注記 2

%の限界は,試験中の回転数を計測するために要求される最も高い精度と合致する。

回転数測定装置は,回転するつかみの回転数を記録することができるものとする。

解ねんした試験片の収縮又は伸長を測定するとき,つかみは移動するが回転しないで本質的に摩擦しな

いで移動することができなければならない。

C.5.2 

分繊針 

C.5.3 

試験片の拡大方法 

C.5.4 

試験室試料のかせ巻装置(オプション) 

C.6 

標準状態 

試料の予備調整,調整及び試験時の標準状態は,ISO 139 に規定するとおりとする。

注記  より数は,相対湿度の変化に直接影響を受けないが,湿度の大幅な変化は,材料に対して長さ

の変化をもたらすので,すべての測定は適切な水分平衡となった試料で行うのがよい。より試

験は,一般に調整前の予備調整の必要はない。

C.7 

サンプリング 

サンプリングは,次のいずれかの方法によって行う。

a)

材料仕様に指示されたものがある場合は,その方法による。

b)

材料仕様にサンプリング方法の指示がない場合は,繊維製品について ISO 規格で認められた方法によ

る。

c)

a)

及び b)  が適用できない場合は,

附属書 CA に規定する方法による。

1)

バルク試料は,CA.1 に規定する方法によって採取する。

2)

試験室パッケージ試料の数は,CA.2 に規定する方法によってバルク試料から採取する。

C.8 

試験片 

C.8.1 

長さ 

C.8.1.1 

紡績単糸 

試験片の初期長さは,できるだけ大きくするが,紡績に使用した短繊維の平均長さより幾分短いものと

する。

表 C.1 に示す試験片の初期長さが一般に使用されている。


49

L 1095

:2010

表 C.1−試験片の長さ 

糸の材料

試験片の初期長さ

mm

綿 10 及び 25

そ毛 25 及び 50 
紡糸 25 及び 50

麻 100 及び 250

C.8.1.2 

マルチフィラメント単糸 

名目より数が≧1 250 回/m の場合:250 mm±0.5 mm の初期長さとする。

名目より数が<1 250 回/m の場合:500 mm±0.5 mm の初期長さとする。

C.8.1.3 

もろより糸及びケーブル糸 

名目より数が≧1 250 回/m の場合:250 mm±0.5 mm の初期長さとする。

名目より数が<1 250 回/m の場合:500 mm±0.5 mm の初期長さとする。

C.8.2 

選択 

C.8.2.1

通常の使用方法の場合,試験片はパッケージの端から可能な限り最も小さい張力の下で採取する。

これ以外の場合は,パッケージの側面から糸を採取する。損傷した部分を除くため,パッケージの初めと

終わりの数メートルの部分の糸は捨てる。

試験室試料かせを巻き取るよう要求された場合は,糸の試験片は C.8.2.1 で規定したように採取し,元の

パッケージの代表とする。

C.8.2.2  2

個又はそれを超える試験片を個々のパッケージから採取する場合は,製造中にもたらされる周

期的変動の影響をできるだけ小さくするため,試験片は少なくとも 1 m の間隔でランダムに採取する。2

個を超える試験片を個々のパッケージから採取する場合は,数 m 間隔で 1 グループ当たり 5 個以下の試験

片をグループとして採取する。

C.8.3 

試験片の数 

C.8.3.1

適用が可能な場合は,材料仕様で要求する試験片の数を採取する。

C.8.3.2

材料仕様がない場合は,試験材料のよりの変動結果についての入手可能な情報によって,次に示

す精度をもたらすよう設定された試験片の数を C.8.3.3 又は C.8.3.4 によって採取する。

C.8.3.3

変動についての情報の利用が可能な場合は,95 %の確率で示す精度を求めるため,

表 C.2 に示す

式によって計算した試験片の数 を採取する。

表 C.2−変動についての情報を利用した試験片 の計算式 

糸のタイプ

よりの範囲

精度

の公式

a)

マルチフィラメント  単糸 40 回/m 未満

±4.0 回/m 0.240

σ

2

マルチフィラメント  単糸 40 回/m∼100 回/m

±5.0 回/m 0.154

σ

2

その他すべての糸

±5 %

0.154

ν

2

a)

  ここに,

σ は個々の結果の標準偏差であり,同じ材料についての広範囲にわたる

過去の記録から決められたものである。

ν は個々の試験結果の変動係数であり,

同じ材料についての広範囲にわたる過去の記録から決められたものである。

C.8.3.4

変動についての情報が入手できない場合又は論争が起こった場合は,次のようにして試験片の数

を決める。


50

L 1095

:2010

a)

表 C.3 に示す試験片 を採取する。

なお,ここで は算出するための推定変動値を示す。

b)

通常の統計的方法によって変動係数

ν,又はよりの結果を計算する。95 %の信頼度で精度が 5 %より

大きいような変動である場合は,試験回数を増やす。必要な試験片の数は,次の式によって計算する。

2

5

96

.

1

=

ν

n

ここに,

n:  試験片の数

ν:  同じ材料についての広範囲の過去の記録から決定した個々の

試験結果の変動係数

表 C.3−変動についての情報がない場合の試験片数 n 

糸のタイプ

よりの範囲

見掛けの変動値

a)

紡績単糸

すべて 50

ν=18 %

マルチフィラメント  単糸 40 回/m 未満 20

σ=8.0 回/m

マルチフィラメント  単糸 40 回/m∼100 回/m 20

σ=10.0 回/m

マルチフィラメント  単糸 100 回/m を超えるもの

20

ν=10 %

もろより及びケーブル糸

すべて 20

ν=10 %

a)

ν 及び σ は,表 C.2 の注

a)

で定義したものと同じである。

C.9 

手順 1(より方向の測定) 

糸の一端を保持し,短い長さ(少なくとも 100 mm)の部分が垂直につ(吊)り下がるようにする。糸

の垂直部分を調べ,糸の組成(繊維,フィラメント又は構成している糸)の傾きが S 又は Z の中央部分の

傾きに一致しているかどうかを確認する。ISO 2 に従って S 又は Z より方向を表す。

C.10 

手順 2(より数の測定) 

C.10.1 

準備手順 

試験室パッケージ試料又はパッケージから巻き取った試験室試料かせ(C.5.4)を ISO 139 に規定する試

験用標準状態で水分平衡にする。

パッケージの通常の使用方法で可能な限り最も小さな張力の下で,パッケージの端又は側面から糸を巻

き戻す。

巻き戻しているとき及び試料を取り扱っているときは,

元のよりに変化が生じないよう注意する。

最初の試験片を採取する前に約 5 m の糸を巻き戻して捨てる。

試験片は,パッケージから切り離す前に検ねん機(C.5.1)のつかみに装着する。追加試験片をパッケー

ジから採取する必要がある場合は,糸の自由端を据付けのグリップ又はつかみで保持するか,荷重の下で

保持してよりが失われるのを防ぐ。

C.10.2 

単糸,紡績糸 

C.10.2.1

検ねん機(C.5.1)の可動つかみを対象試験紡績糸の名目ステープル長に示す長さ±0.5 mm(C.8.1.1

参照)にセットする。試験片のゲージ長に著しい影響を与えるつかみの横の遊びを除去する。正確なゲー

ジ又は測径器(caliper)でつかみ間の距離を測定して試験片のゲージ長を確認する。回転計を 0 にセット

する。

C.10.2.2

よりが乱れないように注意して 0.5 cN/tex±0.1 cN/tex に等しい初荷重の下で,試験片をつかみに

取り付ける。

指定する初荷重の下で,0.5 %以上伸びる糸を試験するときは,0.5 %以下の伸長となる初荷重の下で行


51

L 1095

:2010

わなければならない。このような例外的ケースに用いる初荷重は報告され,試験結果に関係のあるすべて

の受渡当事者によって合意されなければならない。

C.10.2.3

解ねんした糸の間を非回転つかみの面から回転つかみの面まで針(C.5.2)を通せるようになるま

で回転つかみを回して取り除く。必要ならば,拡大方法(C.5.3)を用いてよりが完全に除去されているか

どうかを確認する。

C.10.2.4

回転カウンターに示すより方向に注意する。試験片を調べて規定するより方向と一致しているか

どうかを確認する(C.9 参照)

C.10.2.5

試験片の初期長さ,より方向及びより数を C.5.1 に規定する正確さで記録する。

C.10.2.6

要求する試験片の本数 が,試験されるまで操作を繰り返す(C.8.3 参照)

C.10.3 

単糸及びマルチフィラメント糸 

C.10.3.1

検ねん機(C.5.1)のつかみを 250 mm±0.5 mm(又は,受渡当事者間の合意によって 500 mm)の

長さにセットする。試験片のゲージ長に著しい影響を与えるつかみの横の遊びを除去する。正確なゲージ

又は測径器でつかみ間の距離を測定して試験片のゲージ長を確認する。回転計を 0 にセットする。

C.10.3.2

単糸及び紡績糸は.C.10.2.2C.10.2.5 の規定に従って操作を行う。

C.10.3.3

解ねんしたときの長さの変化についての情報が要求された場合は,可動つかみを固定している機

構を解除して,解ねん後の初荷重の下で,試験片の長さを測定する。長さの変化に注意して,その増減を

表す。

C.10.3.4

要求する試験片の本数 が試験されるまで操作を繰り返す(C.8.3 参照)

C.10.4 

もろより糸 

C.10.4.1

単糸及びマルチフィラメント糸は,C.10.3.1C.10.3.3 に規定する手順によってもろより糸のより

の値を測定する。

C.10.4.2

もろより糸のよりを解除した後,切断してばらし,個々の単糸の繊維を得るため,構成する糸の

1 本以外はすべて取り除く。もろより糸を構成する糸は,より方向及びより数は同じであると想定される。

このことが分からない場合は,これを確認する。種類に違いがある場合は,各構成糸について別々に試験

を行い報告する。

注記  構成する糸が紡績糸の場合は,追加試験が要求されることになるので,切り取った糸のよりが

減じないよう保存しておくことが望ましい。

C.10.4.3

単糸の構成要素が短繊維から紡績されたものである場合は,単糸のよりの値を C.10.2 によって測

定するが,単糸の構成要素がマルチフィラメント糸の場合は,よりの値を C.10.3 によって測定する。

C.10.4.4

解ねんしたときの長さの変化についての情報が要求された場合は,可動つかみを固定している機

構を解除して,解ねん後の初荷重の下で,試験片の長さを測定する。長さの変化に注意して,その増減を

表す。

C.10.4.5

要求する試験片の本数 が試験されるまで操作を繰り返す(C.8.3 参照)

C.10.5 

ケーブル糸 

C.10.5.1

試験片の綱又はケーブル糸のよりの総回転数を求めるため,単糸及びマルチフィラメント糸は,

C.10.3.1

C.10.3.3 に規定する手順によってケーブル糸のよりの値を測定する。

C.10.5.2

ケーブル糸のよりを解除した後,切断してばらし,個々のもろより糸の繊維を得るため,構成す

る糸の 1 本以外はすべて取り除く。初荷重の下で長さに注意し,もろより糸の構成要素(C.10.4.2 参照)

の総回転数を求めるため,マルチフィラメント糸の C.10.3.1C.10.3.3 に規定する手順によって,もろより

糸のよりを測定する。


52

L 1095

:2010

C.10.5.3

個々の単糸の繊維を得るため,

切断してばらし,

構成する糸の 1 本以外はすべて取り除く

C.10.4.2

参照)

C.10.5.4

単糸が短繊維から紡績されたものである場合は,単糸のよりの値を C.10.2 によって測定するが,

糸がマルチフィラメント糸の場合は,単糸のよりの値を C.10.3 によって測定する。

C.10.5.5

解ねんしたときの長さの変化についての情報が要求された場合は,可動つかみを固定している機

構を解除して,解ねん後の初荷重の下で,試験片の長さを測定する。長さの変化に注意して,その増減を

表す。

C.10.5.6

要求する試験片の本数 が試験されるまで操作を繰り返す(C.8.3 参照)

C.10.5.7

構成する単糸及びもろより糸の構成要素の最終よりを測定するよう要求された場合は,試験すべ

き構成以外の糸は,すべて試験片から切断してばらすものとする。つかみに残っている糸が紡績糸又はマ

ルチフィラメント糸は,C.10.2 又は C.10.3 の規定によって試験してもよい。

C.11 

結果の計算 

C.11.1 

試験片の平均より数 

試験片の平均より数は,メートル当たりの回転数とし,次の式によって計算する。

l

x

t

x

000

1

=

ここに,

t

x

試験片の平均より数

l: 解ねん前の試験片の長さ

x: 試験片の総回転数

C.11.2 

試料の平均より数 

試料の平均より数はメートル当たりの回転数とし,次の式によって計算する。

n

l

l

x

x

=

ここに,

l

x

試料の平均より数

Σl

x

すべての試験片の平均より数の合計

n: 試験片の数

C.11.3 

測定結果の変動 

変動係数及び 95 %信頼区間を要求された場合は,標準の統計的方法によって計算する。

C.11.4 

解ねんによる長さの変化 

初期長さの変化が要求された場合は,次の式によって計算し,伸長又は収縮として適切に報告する。

100

t

t

u

×

=

l

l

l

Δl

ここに

|Δl|: Δl がプラスであれば伸長のパーセント

|Δl|: Δl がマイナスであれば収縮のパーセント

l

t

より状態の試験片の長さ

l

u

解ねん状態の試験片の長さ

短繊維から紡績した糸の計算値は,報告するに足りる信頼性がないと考えられる。

C.11.5 

より係数(α 

要求があれば,次のとおりより係数が計算できる。


53

L 1095

:2010

2

1

000

1

⎟⎟

⎜⎜

=

l

t

ρ

α

ここに,

α: より係数

t: メートル当たりの回転数で表したより数

ρ

l

テックスで表した繊度

注記  メートル番手から,より係数が計算できる。

2

1

1

⎟⎟

⎜⎜

=

l

t

ρ

α

ここに,

α: より係数

t: メートル当たりの回転数で表したより数

ρ

l

メートル方式で表した繊度

C.12 

結果の表現 

すべての糸のより数は,次のいずれかを報告する。

a)

メートル当たりの回転数

b)

センチメートル当たりの回転数

もろより糸又はケーブル糸のすべての構成については,別々により数を計算し,報告する。

要求があれば,解ねん時の長さの増加又は減少をマルチフィラメント糸,もろより糸及びケーブル糸の

初期長さのパーセントで表し報告する。

C.13 

試験報告 

試験報告は,この附属書に従って試験が行われたことを記述し,また,択一又は任意の要求事項に合致

していることを記載する。さらに糸のタイプごとに次の事項を記載する。

C.13.1 

単糸 

単糸は,次による。

a)

各パッケージについて,メートル当たりの回転数又はセンチメートル当たりの回転数で表した単糸平

均より数(算術平均)

b)

すべてのパッケージについて,メートル当たりの回転数又はセンチメートル当たりの回転数で表した

平均単糸より数(算術平均)

c) 95

%信頼区間(適切な次元)

d)

糸のより方向  S 又は Z

e)

要求があれば,より解除後の長さの平均変化(%)

(マルチフィラメント糸だけ)

f)

試料の形状(糸パッケージ,たて糸,織物)

g)

使用したサンプリング方法

h)

試験した試験片の数

i)

試験片の長さ(mm)

j)

使用した初荷重

k)

要求があれば,各糸のよりの変動係数(%)

l)

要求があれば,より係数


54

L 1095

:2010

C.13.2 

もろより糸 

もろより糸は,次による。

a)

各パッケージについて,メートル当たりの回転数又はセンチメートル当たりの回転数で表した平均も

ろより数

b)

すべてのパッケージについて,メートル当たりの回転数又はセンチメートル当たりの回転数で表した

平均もろより数

c)

各パッケージについて,メートル当たりの回転数又はセンチメートル当たりの回転数で表した平均単

糸より数(処理後であれば,それを明記する)

d)

すべてのパッケージについて,メートル当たりの回転数又はセンチメートル当たりの回転数で表した

平均単糸より数(処理後であれば,それを明記する)

e)

それぞれのより方向  S 又は Z

f)

要求があれば,それぞれのより解除後の長さの平均変化(%)及び C.13.1 f)C.13.1 k)までの項目

g)

要求があれば,より係数

C.13.3 

ケーブル糸 

ケーブル糸は,次による。

a)

各パッケージについて,メートル当たりの回転数又はセンチメートル当たりの回転数で表した平均ケ

ーブルより数

b)

すべてのパッケージについて,メートル当たりの回転数又はセンチメートル当たりの回転数で表した

平均ケーブルより数

c)

各パッケージについて,メートル当たりの回転数又はセンチメートル当たりの回転数で表した平均も

ろより数(処理後であれば,それを明記する)

d)

すべてのパッケージについて,メートル当たりの回転数又はセンチメートル当たりの回転数で表した

平均もろより数(処理後であれば,それを明記する)

e)

各パッケージについて,メートル当たりの回転数又はセンチメートル当たりの回転数で表した平均単

糸より数(処理後であれば,それを明記する)

f)

すべてのパッケージについて,メートル当たりの回転数又はセンチメートル当たりの回転数で表した

平均単糸より数(処理後であれば,それを明記する)

g)

それぞれのより方向  S 又は Z

h)

要求があれば,それぞれのより解除後の長さの平均変化(%)及び C.13.1 f)C.13.1 k)  までの項目

i)

要求があれば,より係数


55

L 1095

:2010

附属書 CA

(参考)

サンプリングの手順

CA.1 

バルク試料(荷口又はロットからのケースの数) 

表 CA.1 に従い,試験するロットの代表する 1 個又はそれを超えるバルク試料を採取する。

表 CA.1−バルク試料 

荷口又は

ロットの数

ランダムに採取する

ケースの最少数

3 以下 1

4∼10 2

11∼30 3 
31∼75 4

76 以上 5

試料として採取したケースが輸送中に損傷したり,ぬ(濡)れたりした兆候がないよう注意しなければ

ならない。

CA.2 

試験室パッケージ試料の数 

材料仕様がない場合は,バルク試料から 10 個の糸パッケージを採取するが,各ケースからできるだけ同

じ数のパッケージを採取することとする。パッケージはケースの上層,中層及び下層並びに層の中央及び

側面からランダムに採取する。試験室試料は,各パッケージからできるだけ同じ数の試験片を採取する。

織物又はニットの試料採取が要求された場合,試料は試験片の数を十分に供給できる大きさでなければ

ならない。試験片は,糸のよりがサンプリング中に変化しないような方法で採取する。織物の糸が試験さ

れるとき,たて糸は,異なった端のものから採取し,よこ糸は,できるだけ多くのコップ又はパーンを代

表するように採取する。特殊なサンプリング手順は報告する。


56

L 1095

:2010

附属書 JA

(参考)

開差率等及び試験回数の求め方

この附属書は,本体の規定に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

JA.1 

計算式 

JA.1.1 

開差率 

100

d

×

=

b

b

a

P

ここに,

P

d

開差率(%)

a: 測定値

b: 表示値

JA.1.2 

変動率 

(

)

100

1

/

2

ν

×

=

x

n

x

x

C

ここに,

C

v

変動率(%)

x: 各測定値

: 全平均値

n: 全測定回数(受渡当事者間の協定による。)

JA.1.3 

標準糸長 

b

a

S

l

100

1

.

768

×

×

=

ここに,

S

l

チーズ又はコーン 1 個の標準糸長(m)

a: 公称番手(綿番手)

b: チーズ又はコーンの 10 玉分入個数

JA.1.4 

表示番手換算強さ 

(恒重式の場合)

(恒長式の場合)

c

b

a

R

×

=

b

c

a

R

×

=

ここに,

R: 表示番手換算強さ

a: 測定強さ

b: 測定番手

c: 表示番手

JA.1.5 

強さ係数 

(恒重式の場合)

(恒長式の場合)

b

a

k

×

=

b

a

k

=

ここに,

k: 強さ係数

a: 測定強さ

b: 測定番手


57

L 1095

:2010

JA.1.6 

破壊長 

b

a

L

=

b

ここに,

L

b

破壊長

1)

(km)

a: 単位引張強さ(N)

b: 試料 1 km の質量(g)

1)

  “破壊長”とは自重で切断する長さをいい,km で表す。

JA.1.7 

強さ利用率 

100

r

×

=

b

a

S

ここに,

S

r

強さ利用率(%)

a: 測定強さ(N)

b: 計算強さ(N)

単糸の計算強さ=単繊維強さ(N)×構成繊維数

より糸の計算強さ=単糸計算強さ(N)×構成繊維数

JA.1.8 

繊度又は番手の換算 

各種繊度又は番手の換算方法は,

表 JA.1 による。ただし,テックスへの換算は,JIS L 0101 によって丸

めた数字を使用する。

表 JA.1−各種繊度又は番手の換算(参考) 

繊度又は

番手 N

換算繊度 
又は番手

メートル

番手

仏式

絹紡番手

綿番手

英式

そ毛番手

麻番手

ヨークシャ式

紡毛番手

ジュート

番手

デニール  テックス

メートル番手 1  2×N 1.693×N

1.129×N 0.605×N 0.504×N

N

029

.

29

D

000

9

t

000

1

仏式絹紡番手 0.5×N 1

0.847×N 0.564×N 0.302×N 0.252×N

N

51

.

14

D

500

4

t

500

綿番手 0.591×N 1.181×N 1 0.667×N

0.357×N 0.298×N

N

14

.

17

D

315

5

t

5

.

590

英式そ毛番手 0.886×N 1.772×N 1.5×N 1

0.536×N 0.446×N

N

71

.

25

D

972

7

t

8

.

885

麻番手 1.654×N 3.307×N 2.8×N 1.867×N

1

0 8 3×N

N

48

D

882

14

t

5

.

653

1

ヨークシャ式 
紡毛番手

1.984×N 3.969×N 3.36×N

2.24×N

1.2×N 1

N

6

.

57

D

858

17

t

3

.

984

1

ジュート番手

N

029

.

29

N

51

.

14

N

14

.

17

N

71

.

25

N

48

N

6

.

57

1

310

D

45

.

34

t

デニール

N

000

9

N

500

4

N

315

5

N

972

7

N

882

14

N

858

17

310×N 1  9×t

テックス

N

000

1

N

500

N

5

.

590

N

8

.

885

N

5

.

653

1

N

3

.

984

1

34.45×N 0.111×D 1

注記 1  綿番手をメートル番手に換算するには,綿番手の縦けい及びメートル番手の横けいとの交点の数 1.693 を綿番

手数に乗じる。また,綿番手をデニールに換算するには,綿番手の縦けいとデニールの横けい及び交点の数
5 315 を綿番手数で除す。

注記 2  表において,N=番手,D=デニール,t=テックス。


58

L 1095

:2010

JA.1.9 

一玉絶乾質量 

1

.

768

×

×

×

=

d

c

b

a

W

ここに,

W: 一玉絶乾質量(g)

a: 絶乾質量(g)

b: 定められた一玉当たりのハンク数(b=番手×10)

c: ハンク当たりの長さ(m)

d: 絶乾質量のハンク数

JA.1.10 

水分率及び含水率の換算 

100

100

×

=

b

b

a

100

100

×

+

=

a

a

b

ここに,

a: 水分率(%)

b: 含水率(%)

JA.1.11 

結節強さ比 

100

×

=

a

b

S

r

ここに,

S

r

結節強さ比(%)

a: 単糸引張強さ(N)

b: 結節強さ(N)

JA.1.12 

引掛強さ比 

100

×

=

a

b

S

r

ここに,

S

r

引掛強さ比(%)

a: 単糸引張強さ(N)

b: 引掛強さ(N)

JA.2 

試験回数 

9.5

9.7 及び 9.8 の試験回数は,標準・湿潤それぞれ 60 回,9.6 の試験回数が標準・湿潤それぞれ 40 回

となっているのは,

表 JA.2 に示す変動率及び要求される精度と確率に基づくものである。ただし,受渡当

事者間で取り決める場合は,次の方法によるのが適切である。各試験項目の変動率(%)

[標準偏差の推定

2)

を平均値で除して 100 を乗じた値]

,必要とする精度

3)

及び確率によって,

図 JA.1 又は図 JA.2 を用

いて求める。

図表の用い方は,変動率(CV)及び精度(E)を結ぶ直線と試験回数との交点を所定の確率紙の目盛か

ら読み取り,整数位未満は切り捨てる。

2)

  標準偏差の推定値の求め方は,JIS Z 9041-2 に準じる。

3)

  精度とは,問題とする平均値の差を平均値で除して 100 を乗じた値である。


59

L 1095

:2010

表 JA.2−試験回数(参考) 

試験項目

項目

9.5

9.79.8

9.6 

変動率  % 12  6.5

精度  % 3.0

2.0

確率  % 95.0

95.0

試験回数 60

40

図 JA.1−試験回数計算図(参考) 


60

L 1095

:2010

図 JA.2−試験回数計算図(参考) 

参考文献  JIS Z 9041-2  データの統計的な解釈方法−第 2 部:平均と分散に関する検定方法と推定方法


61

L 1095

:2010

附属書 JB

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS L 1095:2010

  一般紡績糸試験方法

ISO 2061:1995

,Textiles−Determination of twist in yarns−Direct counting method

ISO 2062:1993

,Textiles−Yarns from packages−Determination of single-end breaking

force and elongation at break 
ISO 6939:1988

,Textiles−Yarns from packages−Method of test for breaking strength of

yarn by the skein method

(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容

箇条番号 
及び題名

内容

(II)国際
規格番号

箇条
番号

内容

箇条ごと 
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

ISO 2061

1

糸のより,より数及び解
ねんによる長さの変化
の測定方法を規定。

ISO 2062

1

パッケージからの単糸
の引張強さ及び伸びの

測定方法を規定。

1  適用範囲

紡績糸全般の試験方法
を規定。

ISO 6939

1

パッケージからのかせ
の引張強さの測定方法

を規定。

追加

JIS

は,ISO 規格以外の紡績糸全

般の試験方法を追加し規定。

ISO

規格は,紡績糸以外の糸も含

めた個別試験方法を規定。

JIS

は,紡績糸の商取引上の品質評

価,紡績業界等の品質管理に資する
ため,紡績糸全般の試験項目を追

加。ISO 規格は,より数,引張強さ
など必要な試験項目を規定。

ISO

規格は,長期間改正が行われて

いないので,今後,商取引上の技術
的動向を見極めつつ,ISO 規格への
追加提案を検討する。

3

より,引張強さなど当該

規格に使用する技術的
用語及び定義を規定。

変更

JIS

は,JIS 用語を引用し,包括

的に規定するほか,個々の試験方
法の中で規定。

実質的な差異はない。

3  用語及び
定義

JIS L 0105

JIS L 0205

及び JIS L 0208 の用語
を引用し規定。

ISO 2061

ISO 2062

ISO 6939

4

原理(当該規格の試験方

法の要約を記述)を規
定。

JIS

は,本文中で詳細に規定。

JIS

は,紡績糸全般の試験方法を規

定しており,規格編集上の問題で,
実質的な差異はない。

4  テ ッ ク
ス,番手,
混紡率及び

よりの表示

表示の方法を規定。

ISO 2061

9

より方向の表示を試験
方法の中で規定。

変更

JIS

は,表示の項目で規定し,ISO

規格は,より数の試験方法に併せ
て規定。

規格編集上の問題で,実質的な差異
はない。

61

L

 1095


2010


62

L 1095

:2010

(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容

箇条番号

及び題名

内容

(II)国際
規格番号

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

5  試験の種

試 験 の 種 類 を 列 挙 し

た。

ISO 2061

など

追加

ISO

規格は,複数の規格で構成さ

れているため JIS では,種類を追
加規定し,規格の利用者に分かり
やすいよう JIS 法と ISO 法とに

区分した。

実質的な差異はない。

6  試験条件

初荷重,試験場所など
当該試験の共通的試験

条件を一括規定。

ISO 2061

ISO 2062

ISO 6939

5,6

装置,手順などの中で規
定。

変更

JIS

は,試験方法が多く,試験条

件の項目を設け包括的に規定。

ISO

規格は,試験方法が個別規格

であり,手順などの中で規定。

規格編集上の問題で,実質的な差異
はない。

7  試料の採
取及び準備

JIS L 0105

の糸状の試

料を引用し規定。

ISO 2061

ISO 2062

ISO 6939

7,8
6,8
7,8

サンプリングなどの中
で規定。

変更

JIS

は,試料の採取及び準備の項

目を設け包括的に規定。ISO 規格
は,試験方法が個別規格であり,

サンプリングなどの中で規定。

規格編集上の問題で,実質的な問題
がない。

8  数値の丸
め方

試験結果の数値の丸め
方を JIS Z 8401 を引用

し規定。

追加

JIS

は,数値の丸め方を統一する

ため規定。ISO 規格は,手順,計

算,試験報告の中で規定。

実質的な差異はない。

9  試験方法
9.5  単 糸 引
張強さ及び
伸び率

 
標準時及び湿潤時別に
初荷重,引張試験機(定
速緊張形又は定速伸長

形)引張速度,つかみ
間隔の条件を定め,単
糸の引張強さ及び伸び

の試験方法を規定。

ISO 2062

 
8

 
標準時及び湿潤時別に
定速伸長形試験機,つか
み間隔

(500 mm 又は 250

mm),引張速度(500 mm/
分又は 250 mm/分)

,初

荷重の条件を定め,操作

手順を規定。

 
変更

JIS

は,定速伸長形試験機のつか

み間隔,引張速度の条件を一部追
加し,定速緊張形試験機が併用で

きるよう規定。ISO 規格は,定速
緊張形試験機は,参考規格で規
定。

JIS

は,紡績糸に対応する試験条件

を実態に合わせ規定。ISO 規格は,
紡績糸以外の糸を含めた包括的な

試験条件を規定。

ISO

規格は,長期間改正が行われて

いないので,今後,試験条件,使用

試験機の一元化など技術的動向を
見極めつつ,ISO 規格への改正提案
を検討する。

 

62

L

 1095


2010


63

L 1095

:2010

(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容

箇条番号

及び題名

内容

(II)国際
規格番号

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

9.6  リ ー 引
張強さ及び
伸び率

標準時及び湿潤時別に

リーの作製,引張試験
機,引張速度の条件を
定め,リーの引張強さ

及び伸びの試験方法を
規定。

ISO 6939

9

標準時,定速緊張形又は

定速伸長形試験機,切断
時間(20 秒)又は引張
速度(300 mm/分)の条

件を定め,操作手順を規
定。

変更

JIS

は,引張速度による試験方法

を規定。ISO 規格は,切断時間又
は引張速度による試験方法を規
定。

JIS

は,紡績糸に対応する試験条件

を実態に合わせ規定。

ISO

規格は,長期間改正が行われて

いないので,今後,試験条件の一元

化など技術的動向を見極めつつ,

ISO

規格への改正提案を検討する。

9.15  よ り

検ねん機又はペンジュ

ラ ム 形 検 ね ん 機 を 用
い,つかみ間隔,初荷
重の条件を定め,より

数の試験方法を規定。 
必要によって変動率の
求め方を規定。

ISO 2061

10

単糸,もろより糸及びケ

ーブル糸別により数を
規定。単糸は検ねん機を
用い,つかみ間隔(250 
mm 又は 500 mm),初荷
重の条件を定め,操作手
順を規定。

変更

JIS

は,検ねん機又はペンジュラ

ム形検ねん機による試験方法を
規定。ISO 規格は,検ねん機によ
る試験方法を規定。

JIS

は,紡績糸に対応する試験機,

試験条件を実態に合わせ規定。

ISO

規格は,長期間改正が行われて

いないので,今後,使用試験機,試

験条件の一元化など技術的動向を
見極めつつ,ISO 規格への改正提案
を検討する。

9.16  よ り
縮み率

解ねん後の糸長の測定
方法を規定。

ISO 2061

10

要求があれば解ねん後
の長さの変化の操作手

順を規定。

一致

10  試 験 報
告書

試験年月日,規格番号,
試験の種類,試験条件,

試験結果などを記述。

ISO 2061

ISO 2062

ISO 6939

13 

11

規格番号,試験片数,使
用試験機,試験条件,試

験方法,より数,より方
向,引張強さ及び伸びな
どを記述。 

変更

JIS

として必要な事項を規定。

附 属 書 A

(規定)

ISO

法として,パッケ

ージから採取した糸の
引張強さ及び切断時の
伸びの測定方法につい

て規定する。

追加 

JIS

は,ISO 2062 を元に技術的内

容を変更することなく,附属書と
して追加。

 

 
 
 

63

L

 1095


2010


64

L 1095

:2010

(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容

箇条番号

及び題名

内容

(II)国際
規格番号

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

附属書 AA

(参考)

定速緊張形(CRT)試

験 機 及 び 定 速 荷 重 形
(CRL)試験機を使用
した代替試験方法

追加

JIS

は,ISO 2062 を元に技術的内

容を変更することなく,附属書と
して追加。

 

附 属 書 B
(規定)

ISO

法として,かせ法

による糸の引張強さの
試 験 方 法 に つ い て 規

定。

附属書 BA

(規定)

サンプリングの手順に

ついて規定。

 

追加

JIS

は,ISO 6939 を元に技術的内

容を変更することなく,附属書と
して追加。

 

附 属 書 C
(規定) 

ISO

法として,直接計

測法によって糸のより

方向,単位長さ当たり
のより数及び解ねんに
よる長さ変化の測定方

法について規定。

附属書 CA

(参考)

サンプリングの手順

追加

JIS

は,ISO 2061 を元に技術的内

容を変更することなく,附属書と

して追加。

 

附 属 書 JA
(参考)

開差率等及び試験回数
の求め方

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 2061:1995,ISO 2062:1993,ISO 6939:1988,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

−  一致技術的差異がない。

−  追加国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

−  変更国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

−  MOD

国際規格を修正している。 

著作権法

により

無断での

複製

,転載等

は禁止

されてお

りま

す。

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L

 1095


2010