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L 1094

:2014

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  用語及び定義  

1

4

  試験場所  

1

5

  試験の種類  

2

6

  試料・摩擦布の採取及び準備  

2

6.1

  試料及び摩擦布の採取  

2

6.2

  試料の洗濯処理  

2

6.3

  摩擦布の湯洗い  

3

6.4

  試料及び摩擦布の調整  

3

7

  試験方法  

3

7.1

  法(半減期測定法) 

3

7.2

  法(摩擦帯電圧測定法)  

4

7.3

  法(摩擦帯電電荷量測定法)  

6

7.4

  法(摩擦帯電減衰測定法)  

10

8

  試験報告書  

13

附属書 A(参考)表面漏えい抵抗測定法  

15

附属書 B(参考)クリンギング測定法 

18

附属書 C(参考)測定装置の校正及び動作確認  

22


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(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人繊維

評価技術協議会(JTETC)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業

規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業

規格である。

これによって,JIS L 1094:2008 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


   

日本工業規格

JIS

 L

1094

:2014

織物及び編物の帯電性試験方法

Testing methods for electrostatic propensity

of woven and knitted fabrics

序文 

この規格は,1980 年に制定され,その後 4 回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は 2008 年に

行われたが,その後の引用規格の改正及び試験方法の利用実態に対応するために,改正した。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

適用範囲 

この規格は,織物及び編物の静電気による帯電性を評価するための試験方法について規定する。また,

この規格で,表面漏えい抵抗測定法を

附属書 A,クリンギング測定法を附属書 並びに測定装置の校正及

び動作確認を

附属書 に記載している。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 2338

  電気絶縁用ポリエステル粘着テープ

JIS K 6741

  硬質ポリ塩化ビニル管

JIS L 0105

  繊維製品の物理試験方法通則

JIS L 0208

  繊維用語−試験部門

JIS L 0217

  繊維製品の取扱いに関する表示記号及びその表示方法

JIS L 0803

  染色堅ろう度試験用添布白布

JIS L 1096

  織物及び編物の生地試験方法

JIS Z 1528

  両面粘着テープ

JIS Z 1539

  包装用ポリプロピレン粘着テープ

JIS Z 8401

  数値の丸め方

ISO 6330

,Textiles−Domestic washing and drying procedures for textile testing

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語の定義は,JIS L 0105 及び JIS L 0208 による。

試験場所 

試験は,温度 20  ℃±2  ℃,相対湿度(40±2)%の状態の試験室において行う。


2

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なお,他の温度及び湿度によって試験した場合には,その旨を試験報告書に記載する。

注記  JIS Z 8806 のアスマン通風乾湿計を用いて温度を求め,次にスプルングの式による湿度表によ

って相対湿度を求めるのがよい。

試験の種類 

試験は次の 4 種類とし,試験の目的に応じて,これらのうちから適切な方法を選択する。

a)  A

法(半減期測定法)  織物及び編物の静電気減衰特性の評価に適する。実用特性としては衣服のま

つわり付き及び/又はほこり付着の評価ができる。

b)  B

法(摩擦帯電圧測定法)  織物及び編物を摩擦したときの静電気電位の評価に適する。実用特性と

しては衣服のまつわり付き及び/又はほこり付着の評価ができる。

c)

C

法(摩擦帯電電荷量測定法)  導電性繊維を混入した織物及び編物を摩擦したときの,静電気発生

量の評価に適する。実用特性としては,ほこり付着,放電障害などの評価ができる。

d)  D

法(摩擦帯電減衰測定法)  摩擦帯電圧測定法と摩擦帯電電荷量測定法とを組み合わせて改良した

方法である。静電気の発生のしやすさ及び減衰特性を同時に評価できる。実用特性としては,衣服の

まつわり付き,ほこり付着,放電障害などの評価ができる。

試料・摩擦布の採取及び準備 

6.1 

試料及び摩擦布の採取 

試料及び摩擦布は,JIS L 0105 の 6.3(布状の試料及びその試験片)又は 6.4[製品(縫製品)状の試料

の試験片]によって採取及び準備する。

なお,導電性繊維が一定間隔に筋状に入っているような試験片は,採取方法によって測定値が異なる場

合があるので,

図 に示すように導電性繊維が試験片の中心に入るよう試験片を採取する。

図 1−導電性繊維混入試験片の採取方法 

注記  試料及び摩擦布は,白手袋を着用するなど,可能な限り汚さないように注意して採取する。

6.2 

試料の洗濯処理 

試料を洗濯処理する場合には,JIS L 0217 に規定する

付表 1[記号別の試験方法−洗い方(水洗い)]の

番号 103 の試験方法又は ISO 6330 に規定する 4 N 若しくは 4 M

 1)

によることとし,洗濯から脱水までの操

作を 3 回繰り返す。その後,40  ℃の温水で 10 分間湯洗いを行い,脱水

2)

し,再びこの方法によって湯洗

い及び脱水を行い,自然乾燥する。

なお,湯洗いは,浴比調整用負荷布を使用せず,試料又は摩擦布だけで操作を行う。その場合の浴比は,

1 対 300 以上とし,ためすすぎとする。ただし,他の洗濯方法,他の洗濯回数によった場合又は未洗濯の

試料の場合には,その条件又はその旨を箇条 によって試験報告書に記載する。


3

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1)

 4

N 若しくは 4 M は,ISO 6330 の表 F.1(標準洗濯機 C 型の洗濯操作条件)による。

2)

  洗濯槽又は脱水槽に残留した洗剤が,試料及び摩擦布に付着しないように,その周辺を十分流

水で洗い流すのがよい。

6.3 

摩擦布の湯洗い 

摩擦布の湯洗いは,6.2 と同様な方法によって 40  ℃の温水で 10 分間湯洗いを行い,脱水

2)

した後,再

びこの方法によって湯洗いを行い,脱水し,自然乾燥する。

6.4 

試料及び摩擦布の調整 

採取した試料及び摩擦布の調整は,通常 70  ℃で 1 時間予備乾燥を行った後,箇条 の環境下で 24 時間

以上放置する。ただし,ポリ塩化ビニルを試料とする場合には,60  ℃とする。

試験方法 

7.1 A

法(半減期測定法) 

7.1.1 

原理 

A 法(半減期測定法)は,試験片をコロナ放電場で帯電させた後,この帯電圧が 1/2 に減衰するまでの

時間(半減期)を測定する。

7.1.2 

装置 

7.1.2.1

半減期測定機  試験片を任意に帯電させる印加部,コロナ放電をさせるための高圧直流電源,試

験片を載せて回転させるためのターンテーブル,試験片の電圧を検出する受電部,その増幅器などからな

るもの(

図 を参照)。

①  印加部

:針電極

②  受電部

:電極板の径 28 mm±0.5 mm

③  ターンテーブル :直径 200 mm±4 mm,回転速度 1 000 min

1

以上,中心部から印加部,

受電部及び試験片取付枠のそれぞれの中心までの距離 72 mm±2 mm

④  試験片取付枠

:内側寸法(32 mm±0.5 mm)×(32 mm±0.5 mm)

,厚さ 2 mm±0.05 mm

⑤  試験片台

:外側寸法(54 mm±0.1 mm)×(43 mm±0.1 mm)

内側寸法(34 mm±0.1 mm)×(34 mm±0.1 mm)

,厚さ 5 mm±0.1 mm

図 2−半減期測定機の例

7.1.2.2

記録装置  シンクロスコープ又は記録計

7.1.2.3

除電装置  自己放電式又は電圧印加式除電器


4

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7.1.3 

操作 

操作は,次による。

a)

試験片の採取及び準備  箇条 の試料から,大きさ 45 mm×45 mm の試験片を 5 枚採取する。

b)

装置の準備

1)

半減期測定機と 7.1.2.2 に規定する記録装置とを接続し,印加電圧を  (−) 10 kV とする。

2)

次に,7.1.2.3 に規定する除電装置を用いて試験片を除電した後,表面が上になるように試験片を試

料台に載せて,試験片取付枠で固定する。

3)

印加部の針電極の先端から試験片取付枠面までの距離を 18 mm,受電部の電極から試験片取付枠面

までの距離を 13 mm に各々調節する。

c)

測定  ターンテーブルを回転させながら  (−) 10 kV の印加を 30 秒間行った後,印加を止め,ターン

テーブルをそのまま回転させながら,帯電圧が初期帯電圧の 1/2 に減衰するまでの時間(秒)を測定

する。残る 4 枚の試験片についても同様に行う。ただし,初期帯電圧が半分に減衰するまでの時間が,

120 秒以上を要する場合には,120 秒で測定を中止する。

7.1.4 

試験結果 

試験結果は,5 枚の試験片の測定値の平均値を算出し,JIS Z 8401 の規則 B(四捨五入法)によって有

効数字 2 桁に丸める。

7.2 B

法(摩擦帯電圧測定法) 

7.2.1 

原理 

B 法(摩擦帯電圧測定法)は,試験片を回転させながら摩擦布で摩擦し,発生した帯電圧を測定する。

7.2.2 

装置及び材料 

7.2.2.1

摩擦帯電圧測定機  図 に示すような,試験片を取り付けて回転させる回転ドラム,試験片を摩

擦して静電気を発生させる摩擦部,発生した静電気を検出する受電部,その増幅器などからなるもの。

①  摩擦布

②  摩擦布つかみ  :幅 25 mm±1 mm,左右のつかみ間の距離 130 mm±3 mm 
③  試験片取付枠  :

図 を参照

④  試験片押さえ枠:

図 を参照

⑤  回転ドラム    :外径 150 mm±1 mm,幅約 60 mm,回転速度 400 min

1

±20 min

1

⑥  受電部                :電極板の径 20 mm±1 mm

⑦  荷重                    :4.9 N

⑧  モータ 
⑨  増幅器

図 3−摩擦帯電圧測定機の例 


5

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単位  mm

単位  mm

図 4−試験片取付枠

図 5−試験片押さえ枠

7.2.2.2

記録装置  オシロスコープ又は記録計

7.2.2.3

除電装置  自己放電式又は電圧印加式除電器

7.2.2.4

摩擦布  JIS L 0803 に規定する毛(1-1 号)及び綿(3-1 号)添付白布。ただし,他の摩擦布を用

いた場合には,用いた摩擦布の種類を試験報告書に記載する。

7.2.2.5

接着テープ  JIS Z 1539 に規定する種類 40

7.2.2.6

両面粘着テープ  JIS Z 1528 に規定する 1 種又は 3 種

7.2.3 

操作 

操作は,次による。

a)

試験片及び摩擦布の採取

1)

箇条 の試料から大きさ 50 mm×80 mm の試験片を,たて方向及びよこ方向,又はウェール方向及

びコース方向にそれぞれ 10 枚採取する。また,箇条 の摩擦布から幅 25 mm

3)

,長さ約 150 mm の

大きさのものを摩擦布の種類ごとにそれぞれ 10 枚採取する。

3)

  摩擦布の幅は,図 の試験片押さえ枠中空部より小さくし,摩擦布が試験片に接するよう

にして,たて糸方向に沿って採取するとよい。

2)

試験片の厚さ t(mm)を,JIS L 1096 の 8.4 b)[B 法(ISO 法)

]によって測定する。

b)

摩擦布の装着  摩擦布の装着は,次による。

1)   7.2.2.3

に規定する除電装置によって除電した摩擦布を,

図 の①の位置に取り付ける。取付け位置

は,試験片を取り付けない状態で,

図 に示すように,摩擦布に 4.9 N の荷重を加える。このとき,

摩擦布が,試験片取付枠の曲面の中心点の接線となるように,その位置を調節する。

2)  1)

で調節した位置を基準として,

図 に示すように,摩擦布の左右のつかみの高さをそれぞれ右側

を 3 mm,左側を 1 mm だけ引き上げる。

3)

左右のつかみの高さの差を変えずに,測定した試験片の厚さ(t)だけ,その高さを下げるように調

節する。


6

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単位  mm

図 6−摩擦布の高さの調節

c)

試験片の装着  試験片の装着は,次による。

1)  b)

と同様の方法で除電した試験片の裏面全体に,7.2.2.5 に規定する接着テープを貼り,試験片取付

枠に試験片の表面が摩擦面になるように取り付ける。試験片の取付けは,試験片取付枠の両側に

7.2.2.6

に規定する両面粘着テープを貼り,

図 に示すように,試験片が試験片取付枠の曲率に沿う

ように矢印方向に張りながら取り付け,押さえ枠で止める。

図 7−試験片の取付け

2)

図 の③試験片取付枠面と⑥受電部の電極板との距離を 15 mm±0.1 mm とする。

3)

さらに,この距離に対し,a)  2)に規定する方法によって測定した試験片の厚さを加えた寸法となる

ように,受電部の電極板との距離を調節する。

d)

測定  摩擦帯電圧測定機に,7.2.2.2 に規定する記録装置を接続し,回転ドラムを回転させて試験片を

摩擦し,摩擦開始から 60 秒後の帯電圧(V)を測定する。試験片及び摩擦布を取り替えて,この操作

をたて方向及びよこ方向,又はウェール方向及びコース方向にそれぞれ 5 枚の試験片について行う。

次に,異なる種類の摩擦布に替え同様の操作を行う。

7.2.4 

計算 

試験結果は,摩擦布の種類ごとにたて方向及びよこ方向,又はウェール方向及びコース方向のそれぞれ

5 枚の試験片の測定値の平均値を算出し,7.1.4 と同様の方法で有効数字 2 桁に丸める。

7.3 C

法(摩擦帯電電荷量測定法) 

7.3.1 

原理 

C 法(摩擦帯電電荷量測定法)は,試験片を摩擦布によって摩擦し,摩擦帯電させた後,発生した電荷

量を測定する。


7

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7.3.2 

装置及び材料 

7.3.2.1

帯電電荷量測定装置  図 に示すような,電位計,ファラデーケージ,コンデンサ(測定用キャ

パシタ)などが接続されたもの。

単位  mm

①  ファラデーケージ  :厚さ約 0.5 mm の金属製二重円筒又は正四角筒

②  電位計

:測定範囲 DC(±)10 mV∼10 V,入力抵抗 1×10

12

 Ω 以上の

振動容量形電位計又はエレクトロメータ

③  コンデンサ

:スチロールコンデンサで静電容量 0.1 μF,損失抵抗 1×10

12

 Ω 以上

④  絶縁板

:絶縁抵抗 1×10

12

 Ω 以上のふっ素樹脂製,アクリル樹脂製又は

ポリカーボネート樹脂製のもの

⑤  ポリエステル粘着テープ

図 8−帯電電荷量測定装置の例

7.3.2.2

摩擦棒  JIS K 6741 に規定する VP25 で,長さ約 400 mm の硬質ポリ塩化ビニル製の棒に,7.3.2.7

に規定するウェール方向 500 mm,コース方向 450 mm の大きさのナイロン又はアクリルの摩擦布を,ウェ

ール方向を巻付け方向として約 5 周巻き付け,その両端を引っ張って管の内側に折り返して固定する。

7.3.2.3

敷板  摩擦棒に用いたものと同じ摩擦布で,ウェール方向 450 mm,コース方向 400 mm の大きさ

のものを,

図 のように大きさ 320 mm×300 mm,厚さ 3 mm のアルミニウム板の両端に,厚さ 50

μm 以

上,幅 20 mm 以上の電気絶縁用ポリエステル粘着テープ(7.3.2.8)を用いて,四方から巻き込むように固

定する。

図 9−敷板

7.3.2.4

敷台  図 10 に示す木製のもの。

 


8

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単位  mm

  ①  アクリル棒

  ②  木板

  ③  ゴム板

図 10−敷台

7.3.2.5

絶縁棒  直径約 20 mm,長さ約 500 mm のアクリル製のもの。

7.3.2.6

除電装置  自己放電式又は電圧印加式除電器

7.3.2.7

摩擦布  摩擦布は,次による。ただし,他の摩擦布を用いた場合は,用いた摩擦布の種類を試験

報告書に記載する。

a)

ナイロン編地  三段スムスで,質量 230 g/m

2

±15 g/m

2

のもの。

b)

アクリル編地  三段スムスで,質量 200 g/m

2

±15 g/m

2

のもの。

7.3.2.8

電気絶縁用ポリエステル粘着テープ  JIS C 2338 に規定する A6 種

7.3.3 

操作 

操作は,次による。

a)

試験片の作成  箇条 の試料から大きさ 250 mm×350 mm の試験片を,たて方向及びよこ方向,又は

ウェール方向及びコース方向にそれぞれ 3 枚採取する。次に,

図 11 に示すように,長辺方向の一端か

ら 260 mm を残して他端から 10 mm をミシン縫い又は両面テープ止めする。筒状になった部分に絶縁

棒を差し込み,敷板の上にしわにならないように置き,試験片,敷板及び摩擦棒を除電装置を用いて

除電する。


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単位  mm

図 11−試験片の例

b)

測定  帯電電荷量測定装置のコンデンサの両端を短絡した後,再び開放し,摩擦棒の両端を手で持ち,

図 12 に示すように体重の一部が荷重として均一に加わるようにして,摩擦棒を回転させないで先方か

ら手前に引き,試験片を 1 秒間に 1 回の割合で 5 回繰り返し摩擦する。

なお,測定者は帯電防止靴,リストストラップなどで接地状態とする。

摩擦棒の摩擦面は,通常 1 試験片ごとに新しい摩擦面となるように摩擦の位置を少しずつ移動させ

て使用する。1 周全てを使用した後には,約 5 周巻きの一部を切り取るか,又は裏返して新しい摩擦

面を使用する。未洗濯試料の測定などで摩擦布の汚れが著しい場合及び/又は油剤などによって測定

値が著しく変化したと思われる場合には,その都度摩擦布を裏返して新しい摩擦面を使用する。

図 12−摩擦操作の一例 

摩擦終了後,直ちに絶縁棒の一端を持ち

図 13 に示すように,試験片が敷板の上を滑らないようにし

て,絶縁棒を上方に持ち上げて試験片をつり上げ,約 1 秒間で試験片を剝離し,絶縁棒ごと直ちに帯

電電荷量測定装置のファラデーケージ中に投入し

4)

,指示電圧(V)を測定する。この操作を 5 回繰り

返し,5 回の平均指示電圧(V)から次の式によって単位面積当たりの帯電電荷量(μC/m

2

)を求める。

A

CV

=

σ

ここに,

σ: 単位面積当たりの帯電電荷量(μC/m

2

C

コンデンサの静電容量(μF)

V

平均指示電圧(V)

A

摩擦棒による試験片の摩擦面積[0.25 m×0.25 m(m

2


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図 13−剝離方向

以上の操作を,たて方向及びよこ方向,又はウェール方向及びコース方向それぞれ 3 枚の試験片に

ついて行う。次に,異なる種類の摩擦布を用いた敷板及び摩擦棒に替え,同様の操作を行う。

4)

  試験片の剝離からファラデーケージへの投入まで,試験片を人体,他の物体などに 300 mm

以内に近づけないように注意する。

7.3.4 

計算 

試験結果は,

摩擦布ごとにたて方向及びよこ方向,

又はウェール方向及びコース方向それぞれに対して,

各 3 枚の試験片の帯電電荷量(μC/m

2

)の平均値を算出し,7.1.4 と同様の方法で有効数字 2 桁に丸めて表

すとともに,合計 12 の帯電電荷量の最大値で表す。

7.4 D

法(摩擦帯電減衰測定法) 

7.4.1 

原理 

D 法(摩擦帯電減衰測定法)は,試験片を摩擦布によって摩擦し,摩擦帯電させた後,発生した帯電圧

を測定する方法で B 法(摩擦帯電圧測定法)と C 法(摩擦帯電電荷量測定法)とを組み合わせて改良した

方法である。

7.4.2 

装置及び材料 

7.4.2.1

摩擦帯電減衰測定機  図 14 及び図 15 に示すような,摩擦子,摩擦時に試験片を支える摩擦台,

摩擦された試験片を受電部の直下まで移動させる試験片テーブルなどの移動機構,発生した静電気を検出

する受電部,それらの制御装置,記録装置などからなるもの。


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①  試験片テーブル  :孔径 72 mm±1 mm,厚さ 1.5 mm

②  試験片ホルダ

:孔径 75 mm±1 mm,厚さ 1 mm

③  摩擦台

:ほうの木などの木材を材質とし,頭頂部は試験片テーブルの上面より

1 mm 高くなるように調整したもの(図 15 を参照)

④  受電部

:回転セクタ形,有効部直径 40 mm∼50 mm,試験片との距離 50 mm±1 mm

図 14−摩擦帯電減衰測定機

単位  mm

図 15−摩擦台

7.4.2.2

摩擦子  大きさ 130 mm×70 mm,厚さ 17 mm の木枠に,図 16 に示すように中綿として質量 11 g

±1 g の脱脂綿を一様に詰め,JIS L 0803 に規定する綿布で覆い,黒板消しのようにしたもの。

単位  mm

図 16−摩擦子 

7.4.2.3

摩擦布  JIS L 0803 に規定する毛(1-1 号)及び綿(3-1 号)添付白布。ただし,他の摩擦布を用

いた場合は,用いた摩擦布の種類を試験報告書に記載する。

7.4.2.4

記録装置  応答速度 0.3 秒以下(フルスケール)の記録計又は記録装置


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7.4.2.5

除電装置  自己放電式又は電圧印加式除電器

7.4.3 

操作 

操作は,次による。

a)

試験片及び摩擦布の採取  箇条 の試料から大きさ 120 mm×100 mm の試験片を,たて方向及びよこ

方向,又はウェール方向及びコース方向にそれぞれ 3 枚採取する。箇条 の摩擦布から大きさ 300 mm

×300 mm の摩擦布を,1 枚採取する。

b)

装置の調整  摩擦帯電減衰測定機に 7.4.2.4 に規定する記録装置を接続する。試験片テーブルを受電部

の下部に置き,円形の開孔窓の中心に受電部中心を合わせ,受電部からの距離を約 50 mm とする。

c)

摩擦布の摩擦子への取付け  摩擦布は,よこ方向に(よこ糸に沿って)二つ折りとし,摩擦子の摩擦

面にかぶせて,輪ゴムで固定する。

d)

試験片の装着  試験片を試験片ホルダに取り付け,図 18 に示すように摩擦中にたるみ及びしわが出な

いように両面粘着テープ又はセロハンテープでしっかりと固定する。

試験片ホルダを試験片テーブルに装着した後,除電装置を用いて,試験片及び摩擦布を除電する。

e)

測定  摩擦圧力を摩擦子が約 3 mm へこむ程度に調整する。次に,制御装置を作動させると以下の操

作を全て自動的に行う。

−  試験片が摩擦台の上部になる位置に移動し,摩擦台が上昇して試験片を支える。

図 17 に示すように,摩擦子が手前から前方へ 1 秒間に 2 回の割合で 10 回摩擦する。

− 10 回の摩擦終了と同時に試験片を受電部の下部まで素早く移動し,帯電圧とその減衰曲線を記録

し,その曲線から初期帯電圧(最大帯電圧)

(V)及び半減期(秒)を測定する。ただし,初期帯電

圧が半分に減衰するまでの時間が 60 秒以上を要する場合には,60 秒で測定を中止する。

摩擦布は,通常 3 回使用した後,裏返して使用する。

未洗濯試料の測定などで摩擦布の汚れが著しい場合,油剤などによって測定値が著しく変化したと

思われる場合には,その都度摩擦布を裏返して新しい摩擦面を使用する。

図 17−試験片の摩擦方法 

この操作をたて方向及びよこ方向,又はウェール方向及びコース方向それぞれ 3 枚の試験片について行

う。次に,異なる種類の摩擦布に替え,同様な操作を行う。


13

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図 18−試験片の試験片ホルダへの取付け

7.4.4 

計算 

試験結果は,摩擦布ごとにたて方向及びよこ方向,又はウェール方向及びコース方向それぞれ 3 枚の試

験片の初期帯電圧及び半減期の平均値を算出し,7.1.4 と同様の方法で有効数字 2 桁に丸める。

試験報告書 

試験報告書には,次の事項を記載する。

a)

試験年月日

b)

規格番号

c)

試験の種類

d)

試験結果

e)

洗濯処理条件

f)

摩擦布の種類(半減期測定法を除く。

g)

温度及び湿度状態(規定の条件と異なる場合)

h)

この規格からの逸脱についての詳細

例 1  A 法(半減期測定法)

半減期  35 秒

洗濯処理  JIS L 0217  103  3 回の後,湯洗い

温湿度状態  25  ℃  30 %RH

例 2  B 法(摩擦帯電圧測定法)

毛摩擦布

たて  2 500 V

よこ  1 100 V

綿摩擦布

たて  2 400 V

よこ  1 200 V

洗濯処理  JIS L 0217  103  3 回の後,湯洗い

温湿度状態  25  ℃  30 %RH

例 3  C 法(摩擦帯電電荷量測定法)

ナイロン摩擦布

たて  平均値 10 μC/m

2

よこ  平均値 12 μC/m

2

アクリル摩擦布

たて  平均値 5.1 μC/m

2


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よこ  平均値 6.2 μC/m

2

最大値  ナイロン摩擦布  たて 13 μC/m

2

洗濯処理  JIS L 0217  103  3 回後,湯洗い

温湿度状態  25  ℃  30 %RH

例 4  D 法(摩擦帯電減衰測定法)

毛摩擦布  初期帯電圧

たて  7 000 V  半減期  たて  >60 秒

よこ  5 900 V          よこ  >60 秒

綿摩擦布  初期帯電圧

たて   610 V  半減期  たて  5.2 秒

よこ  1 100 V          よこ  5.0 秒

洗濯処理  JIS L 0217  103  3 回の後,湯洗い

温湿度状態  25  ℃  30 % RH


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附属書 A

(参考)

表面漏えい抵抗測定法

A.1

試験場所

試験は,温度 20  ℃±2  ℃及び相対湿度(40±2)%の状態の試験室において行う。

A.2

試料の採取及び準備

A.2.1

試料の採取 

試料は,JIS L 0105 の 6.3(布状の試料及びその試験片)又は 6.4[製品(縫製品)状の試料の試験片]

によって採取及び準備する。

なお,導電性繊維が一定間隔に筋状に入っているような試験片は,採取方法によって測定値が異なる場

合があるので,

図 A.1 に示すように導電性繊維が試験片の中心に入るよう試験片を採取する。

図 A.1−導電性繊維混入試験片の採取方法

A.2.2

試料の洗濯方法

試料を洗濯処理する場合は,JIS L 0217 に規定する

付表 1[記号別の試験方法−洗い方(水洗い)]の番

号 103 の試験方法又は ISO 6330 に規定する 4 N 若しくは 4 M

1)

によることとし,洗濯から脱水までの操作

を 3 回繰り返す。その後,40  ℃の温水で 10 分間湯洗いを行い,脱水

2)

し,再びこの方法によって湯洗い

及び脱水を行い,自然乾燥する。

なお,湯洗いは,浴比調整用負荷布を使用せず,試料だけで操作を行う。その場合の浴比は,1 対 300

以上とし,ためすすぎとする。

1)

 4

N 若しくは 4 M は,ISO 6330 の表 F.1(標準洗濯機 C 型の洗濯操作条件)による。

2)

  洗濯槽又は脱水槽に残留した洗剤が,試料に付着しないように,その周辺を十分流水で洗い流

すのがよい。

A.2.3

試料の調整

試料の調整は,通常 70  ℃で 1 時間予備乾燥を行った後,A.1 の環境下で 24 時間以上放置する。ただし,

ポリ塩化ビニルを試料とする場合には,60  ℃とする。

A.3

装置及び材料 

A.3.1

表面漏えい抵抗測定装置  図 A.2 に示す装置で平板電極,直流電圧計,直流電流計,直流電源など

が接続されたもの。


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①  平板電極

:長さ約 70 mm,幅 15 mm±1 mm,厚さ約 3 mm の金属板 2 枚を

電気的に接続したもの二組で,絶縁抵抗 1×10

12

 Ω 以上の絶縁板

によってシールド部分から離したもの(

図 A.3 を参照)

②  クリップ

:電極によって試験片を押さえる力 4.903 Pa 以上の金属製のもの

③  シールド箱

④  直流電源

:出力電圧が 0 V∼1 000 V の電池又は直流安定化電源

⑤  直流電流計 :ピコアンメータ,エレクトロメータ又はこれらと同等以上のもので,

入力ケーブルはシールド線

⑥  スイッチ S

図 A.2−表面漏えい抵抗測定装置回路図

単位  mm

図 A.3−平板電極 

A.3.2

導電性塗料  絶縁抵抗 10

Ω

以下のもの。

A.3.3

記録計

A.3.4

除電装置  自己放電式又は電圧印加式除電器

A.4

操作 

A.2

の試料から長辺 80 mm 以上,短辺 50 mm±1 mm の大きさのものをたて方向及びよこ方向,又はウ


17

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ェール方向及びコース方向に 3 枚採取し,試験片の電極接触部分に導電性塗料を塗布

3)

した後,除電装置

を用いて除電した試験片を両電極間にたるませずに挟む。

次に,

図 A.2 に示すスイッチ S を 1 側に接続し,電極間を 3 分間短絡した後,スイッチ S を 2 側に切り

替えて直流電圧 1 000 V を印加し,1 分経過後の直流電流計の指示(A)を読み取り,次の式によって電気

抵抗率(

Ω

)を求める。ただし,直流 10 V を印加し,このときの電流の 1 分後の値が 1×10

5

以上である

場合は,印加電圧は直流 10 V でよい。

同様の手順で,たて方向及びよこ方向,又はウェール方向及びコース方向それぞれ 3 枚の試験片につい

て測定する。

試験結果は,たて方向及びよこ方向,又はウェール方向及びコース方向それぞれ 3 枚の試験片の平均値

を算出し,JIS Z 8401 の規則 B(四捨五入法)によって有効数字 2 桁に丸める。

I

E

R

=

ここに,

R

:  試験片の電気抵抗率(

Ω

E

:  印加電圧(V)

I

:  電流計の指示値(A)

3)

  試験片の被測定部へ毛細管現象によってしみ出さないように,注意して塗布する。

A.5

試験報告書

試験報告書は,次の例による。

例  試験年月日

表面漏えい抵抗測定法

抵抗値  たて  7.2×10

7

Ω

よこ  5.1×10

8

Ω

洗濯処理  JIS L 0217  103  3 回の後,湯洗い

温湿度状態  25  ℃  40 %RH


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附属書 B

(参考)

クリンギング測定法

B.1

試験場所

試験は,温度 20  ℃±2  ℃及び相対湿度(40±2)%の状態の試験室において行う。

B.2

試料及び摩擦布の採取及び準備

B.2.1

試料及び摩擦布の採取

試料及び摩擦布は,JIS L 0105 の 6.3(布状の試料及びその試験片)又は 6.4[製品(縫製品)状の試料

の試験片]によって採取及び準備する。

なお,導電性繊維が一定間隔に筋状に入っているような試験片は,採取方法によって測定値が異なる場

合があるので,

図 B.1 に示すように導電性繊維が試験片の中心に入るよう試験片を採取する。

図 B.1−導電性繊維混入試験片の採取方法

B.2.2

試料の洗濯処理

試料を洗濯処理する場合は,JIS L 0217 に規定する

付表 1[記号別の試験方法−洗い方(水洗い)]の番

号 103 の試験方法又は ISO 6330 に規定する 4 N 若しくは 4 M

1)

によることとし,洗濯から脱水までの操作

を 3 回繰り返す。その後,40  ℃の温水で 10 分間湯洗いを行い,脱水

2)

し,再びこの方法によって湯洗い

及び脱水を行い,自然乾燥する。

なお,湯洗いは,浴比調整用負荷布を使用せず,試料又は摩擦布だけで操作を行う。その場合の浴比は,

1 対 300 以上とし,ためすすぎとする。

1)

 4

N 若しくは 4 M は,ISO 6330 の表 F.1(標準洗濯機 C 型の洗濯操作条件)による。

2)

  洗濯槽又は脱水槽に残留した洗剤が,試料及び摩擦布に付着しないように,その周辺を十分流

水で洗い流すのがよい。

B.2.3

摩擦布の湯洗い

摩擦布の湯洗いは,B.2.2 と同様な方法によって 40  ℃の温水で 10 分間湯洗いを行い,脱水

2)

した後,再

びこの方法によって湯洗いを行い,脱水し,自然乾燥する。

B.2.4

試料及び摩擦布の調整

試料及び摩擦布の調整は,通常 70  ℃で 1 時間予備乾燥を行った後,B.1 の環境下で 24 時間以上放置す

る。ただし,ポリ塩化ビニルを試料とする場合には,60  ℃とする。


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B.3

装置及び材料

B.3.1

試験用金属板  JIS G 4305 に規定する SUS 316 で,大きさ約 100 mm×450 mm,厚さ約 1.3 mm の

ステンレス鋼板とし,

一端から約 150 mm の位置で 70°の角度になるように折り曲げたもの。

上部の板

(100

mm×300 mm)の内面は仕上げ処理

3)

し,常に滑らかにしておく。上端に金属クランプを取り付け,クラ

ンプの端から 230 mm の位置に指示線を付ける。

3)

  仕上げ処理は,初めに粗い研磨紙で磨き,仕上げを JIS R 6252 に規定する研磨紙で磨いて,表

面の粗さを約 1.1

μ

m 以内とするのがよい。

B.3.2

金属クランプ  つかみ幅 70 mm の金属製クランプ

B.3.3

アース板  大きさ約 200 mm×350 mm のステンレス鋼板をアース線で接地したもの。

B.3.4

摩擦板  大きさ約 50 mm×150 mm,質量が約 65 g で適切な厚さの木製の板で,両端に幅 2 mm の

両面粘着テープを貼り付け,摩擦布を接着できるもの。

B.3.5

ポリウレタン台  大きさが約 100 mm×300 mm で,厚さが約 25 mm の固くないウレタンフォーム

B.3.6

摩擦布  JIS L 0803 に規定する毛(1-1 号)及び綿(3-1 号)添付白布。ただし,他の摩擦布を用い

た場合は,用いた摩擦布の種類を試験報告書に記載する。

B.3.7

除電装置  自己放電式又は電圧印加式除電器

B.3.8

ピンセット  先端又は全体が絶縁されたもの。

B.3.9

ストップウォッチ  0.5 秒以上の精度のもの。

B.4

摩擦布の摩擦板への取付け

摩擦布は,長辺方向を摩擦板の長辺方向に合わせて摩擦布の表面が摩擦面となるように摩擦板にしっか

りと取り付ける。取付けの際は,

図 B.2 のように側面に両面粘着テープ(7.2.2.6)を用いる。

図 B.2−両面粘着テープの取付け方法

B.5

操作 

B.2

の試料から大きさ 75 mm×230 mm の試験片を,たて方向及びよこ方向,又はウェール方向及びコー

ス方向に 6 枚採取する。箇条 の摩擦布から大きさ 100 mm×200 mm の摩擦布を採取する。

採取した試験片及び摩擦布を除電装置を用いて除電し,試験用金属板を接地する。除電した試験片の表

面が外側になるように試験用金属板に金属クランプでしっかり取り付ける。このとき,試験片の下端は,

指示線に合わせる。次に,

図 B.3 のように試験用金属板をポリウレタン台の上に置き,除電した摩擦布を

取り付けた摩擦板で 1 秒間に 1 回の速さで 12 回摩擦する。

摩擦は,

図 B.4 のように摩擦板を摩擦布の長辺と試験片の長辺とが直角になるように置き,両手の中指

で摩擦板の表面の側端を支えて行う。

摩擦方法は,摩擦時の荷重が摩擦板と摩擦布の自重だけとなるように注意しながら,試験片の長さいっ

ぱいに一気に手前に引く。次に,親指と中指とを使って持ち上げ,再び元の位置に戻す。この動作を 12

回繰り返す。


20

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図 B.3−試験片の取付方法

図 B.4−摩擦方法

摩擦後,直ちに試験用金属板をアース板上に立て,絶縁されたピンセットを用いて試験片の右下端をつ

かみ,剝離する。剝離は,

図 B.5 の矢印のように弧を描くように行う。

試験片を試験用金属板から約 1 秒間引き離した後,試験片をピンセットから離し,試験片を再びまつわ

り付かせる。

注記  操作中は,風及び測定者の息が直接試験片に当たらないように注意する。

図 B.5−試験片の剝離方法

ピンセットから試験片を離すと同時にストップウォッチを始動させ,30 秒経過ごとに試験片を約 1 秒間

引き離した後,まつわり付かせる操作を繰り返し,金属クランプにつかまれた部分を除く試験片が自重で

完全に試験用金属板から離れるまでの時間(秒)を測定する。試験片が自重で完全に試験用金属板から離

れる時間が 300 秒以上の場合は,300 秒で試験を中止する。

この操作をたて方向及びよこ方向,又はウェール方向及びコース方向それぞれ 3 枚の試験片について行

う。次に,異なる種類の摩擦布に替え,同様な操作を行う。

試験結果は,摩擦布ごとにたて方向及びよこ方向,又はウェール方向及びコース方向それぞれ 3 枚の試

験片の測定値の平均値を算出し,JIS Z 8401 の規則 B(四捨五入法)によって有効数字 2 桁に丸める。

B.6

試験報告書 

試験報告書は,次の例による。

例  試験年月日

クリンギング測定法

毛摩擦布

たて  26 秒

よこ  56 秒

綿摩擦布

たて  300 秒以上


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よこ  300 秒以上

洗濯処理  JIS L 0217  103  3 回の後,湯洗い

温湿度状態  25  ℃  40 %RH


22

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附属書 C 
(参考)

測定装置の校正及び動作確認

C.1

半減期測定機の校正

半減期測定機の校正は,試験片と同形の校正用電極板とを試験片取付部に取り付け,これに直接(+)及

び(−)の直流 200 V∼3 000 V の間で任意電圧を加え,ターンテーブルを回転させて受電部を校正する。

C.2

摩擦帯電圧測定機の校正

摩擦帯電圧測定機の校正は,校正用電極板[露出部分の面積(20 mm±1 mm)×(25 mm±1 mm)

]を

試験片取付部に取り付け,ここに(±) 100 V 又は(±) 1 000 V の校正用直流電圧を加え,回転ドラムを回転

させて受電部を校正する。

C.3

ファラデーケージの動作確認

C.3.1

原理

測定系の動作確認を正確に行うためには,

測定準備の整ったファラデーケージに一定量の電荷を充電し,

電位の低下がないことを確認する。

C.3.2

手順

手順は,次による。

a) 0.5

V∼10 V の電圧の乾電池又は直流電源を準備する。

b)

電位計を測定状態にしてスイッチを閉じ,ファラデーケージに充電する。このとき,電源の電圧及び

電位計の指示値は等しい(

図 C.1 を参照)。

c)

スイッチを開にする。電位計の指示値が,スイッチ閉のときと同じ値を示していれば,測定系の絶縁

は正常と判断する。指示値が低下すれば,電荷の漏えいがあり,測定系の絶縁に問題があるので,フ

ァラデーケージ,コンデンサ,配線及び電位計を点検する。

図 C.1−電池による動作確認の例 

C.4

摩擦帯電減衰測定機の校正

C.4.1

装置

C.4.1.1

校正用電源  直流電源とし,出力電力が(±) 5 000 V の直流電源


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C.4.1.2

校正用電極  図 C.2 に示すもの。

単位  mm

図 C.2−校正用電極の例

C.4.2

装置の校正

摩擦帯電減衰測定機本体の校正は,試験片ホルダの代わりに測定機内部の校正用電極を試験片テーブル

の上面まで引き上げ,これに(+)又は(−)の 5 000 V の校正用直流電圧を加え,受電部を校正する。

注記  校正用直流電圧は,高電圧であるため,感電しないように注意して取り扱わなければならない。

 
 

参考文献  JIS G 4305  冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯

JIS L 1021-16

  繊維製床敷物試験方法−第 16 部:帯電性−歩行試験方法

JIS L 1021-17

  繊維製床敷物試験方法−第 17 部:電気抵抗測定方法

JIS R 6252

  研磨紙

JIS T 8118

  静電気帯電防止作業服

JIS Z 8806

  湿度−測定方法