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L 1059-2

:2009

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義

1

4

  原理

1

5

  装置

1

5.1

  リンクル形しわ試験機

1

5.2

  立体レプリカ

1

5.3

  クリップ付きの試料つり

2

5.4

  観察装置

2

6

  試験条件

3

7

  試験片

3

7.1

  試験片の採取

3

7.2

  試験片の調整

3

8

  手順

3

9

  評価

3

10

  試験結果

4

11

  試験報告書

4

附属書 JA(参考)サンレイ法によるしわ回復性測定法

5

附属書 JB(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

8


L 1059-2

:2009

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人繊維評価

技術協議会(JTETC)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべ

きとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS L 1059-2:1998 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責

任はもたない。

JIS L 1059

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS L 1059-1

  第 1 部:水平折り畳みじわの回復性の測定(モンサント法)

JIS L 1059-2

  第 2 部:しわ付け後の外観評価(リンクル法)


日本工業規格

JIS

 L

1059-2

:2009

繊維製品の防しわ性試験方法−

第 2 部:しわ付け後の外観評価(リンクル法)

Testing methods for crease recovery of textiles-

Part 2:Evaluation of the wrinkle recovery of fabrics-Appearance method

序文

この規格は,1991 年に第 1 版として発行された ISO 9867 を基に作成した日本工業規格であるが,我が

国の使用状況及び品質向上に対応するため,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JB に示す。

1

適用範囲

この規格は,繊維製品のしわ付けされた後の生地の外観を評価する方法について規定する。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 9867:1991

,Textiles−Evaluation of the wrinkle recovery of fabrics−Appearance method (MOD)

なお,対応の程度を表す記号(MOD)は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,修正していることを示

す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS L 0105

  繊維製品の物理試験方法通則

注記  対応国際規格:ISO 139:2005,Textiles−Standard atmospheres for conditioning and testing (MOD)

JIS L 0208

  繊維用語−試験部門

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS L 0105 及び JIS L 0208 による。

4

原理

規定の標準状態の室内において,

しわ付け装置で規定時間及び規定荷重をかけ,

試験片をしわ付けする。

その後,試験片を標準状態で再度調整し,立体レプリカと比較して外観を評価する。

5

装置

5.1

リンクル形しわ試験機  リンクル形しわ試験機の一例を,図 に示す。

5.2

立体レプリカ  立体レプリカを,図 に示す。


2

L 1059-2

:2009

単位  mm

 

図 1−リンクル形しわ試験機の一例

図 2−立体レプリカ

5.3

クリップ付きの試料つり

5.4

観察装置  試験片観察用照明装置は,図 に示すように配置された頭上照明を用い,暗室で行う。

単位  mm

注記  照明ランプは JIS C 7601 の FL40 S・W のものを通常 4 本とするが,2 本の照明ランプでもよく,

反射板の内部は白エナメルで塗装したものとする。照明ランプの照度は,観察中は常に一定とす

る。

なお,観察板の表面の色は JIS L 0805 に規定する汚染用グレースケール 2 号の b

2

と同等のもの

とする。

図 3−観察装置の一例


3

L 1059-2

:2009

6

試験条件

試験条件は,JIS L 0105  の 5.1(試験場所)によって試験を行う。

7

試験片

7.1

試験片の採取

織物ではたて糸方向が,ニットではウェール方向が長くなるように,150 mm×280 mm の大きさの試験

片を 3 枚採取する。表面の一辺に沿って,個々の試験片に方向の印付けをしておく。試験片は,生地のし

わのない部分から採取する。ただし,しわを避けて採取することができない場合は,調整前に軽く蒸気ア

イロンでプレスする。

7.2

試験片の調整

試験片の調整は,JIS L 0105  の 5.3(試料又は試験片の調整)に規定する環境条件下で行う。

8

手順

試験手順は,次による。

a)

リンクル形しわ試験機の上部フランジを上げ,試験機の上部にロッキングピンで留める。

b)

リンクル形しわ試験機の上部フランジに,調整された試験片の長辺(280 mm 側)を,試験片の表が

外側になるように巻き付け,その位置に,鉄ばねとクランプで留める。試験片の合せ目が,試験機の

鉄ばねの開口部と反対側になるように調整する。

c)

試験片の反対側の長辺を,試験機の下部フランジに巻き付け,b)  に規定したように留める。

d)

上部フランジと下部フランジとの間の試験片に,たるみがなく滑らかになるよう,試験片の下端を引

いて試験片を整える。

e)

ロッキングピンを外し,片手で上部フランジが停止するまでゆっくりと下げる。

f)

直ちに,上部フランジの上に 34.3 N  の荷重をかけ,時間を記録する。試験機の機種が異なる場合,上

部フランジの重さが相違するかもしれない。その場合には,補助的なおもりを加え,上部フランジ,

クランプ,鉄ばね及びおもりの合計荷重が 39.2 N になるようにする。

g) 20

分後に除重し,鉄ばね及びクランプを外す。上部フランジを上げ,試験片についたしわをゆがめな

いように,試験機から試験片をゆっくりと取り外す。

h)

手早く,試験片の短辺(150 mm 側)を試料つりのクリップで挟み,長辺を垂直にして試験片をつる

す。

i)

標準状態に 24 時間放置後,試験片を試料つりにつるしたまま観察装置に移す。

9

評価

試験の評価は,次による。

a) 3

人の熟練した観察者が,個々の試験片を別々に判定する。試験片の外観は,除重後の短時間のうち

に変化することが,これまでの試験で明らかとなっているので,3 人の観察者による試験片の評価に

要する時間を最小限にする。これらの条件変化を考慮して,この方法における判定前の回復時間は,

24

時間と規定する。

b)

図 に示す観察板に,1 枚の試験片をたて糸又はウェール方向が垂直になるように取り付ける。試験

片の両側に,比較判定するための立体レプリカを置く。レプリカの WR-1,WR-3 又は WR-5 は試験片

の左側に,WR-2 又は WR-4 は右側に置く。


4

L 1059-2

:2009

頭上の蛍光灯は,観察板用の唯一の光源であって,

室内の他の光源はすべて消さなければならない。

注記 1

観察板近くの側面の壁からの反射光は,判定結果に影響することが,多くの観察者の経験

で知られている。反射光の影響を除くため,側面の壁を黒塗りにするか,又は観察板のい

ずれかの側面を黒のカーテンで覆うことを推奨する。

c)

観察者は,観察板の前面下部から 1.2 m 離れて試験片のまっすぐ前に立つ。

注記 2

便宜上決めた 1.5 m の目の高さの位置は,観察者の身長差によって,若干上下の変動があ

るが,その程度では判定結果にあまり影響しないことが知られている。

d) 1

枚の試験片の外観に最も近いレプリカの番号を選び等級で判定する(

表 参照)。

注記 3

5

級は,WR-5 のレプリカと同程度であり,最も滑らかな外観を呈し,しわ付け前の外観

を最もよく保っている。一方,1 級は,WR-1 のレプリカと同程度であり,最もしわの多

い外観を呈し,しわ付け前の外観の保持性が最も劣っている。

e)

同様に,観察者は,残り 2 枚の試験片も別々に判定する。他の二人の観察者も同じやり方で独自に等

級を判定する。

表 1−生地のしわの判定基準

等級

しわの判定基準

5 WR-5

のレプリカの外観と同程度のもの

4 WR-4

のレプリカの外観と同程度のもの

3 WR-3

のレプリカの外観と同程度のもの

2 WR-2

のレプリカの外観と同程度のもの

1 WR-1

のレプリカの外観と同程度か,又はその程度を超えるもの

10

試験結果

3

枚の試験片から得られた,9 個の判定値の平均を計算し,小数点以下 1 けたを 0 又は 5 に丸める

1)

1)

平均値の小数点以下 1 けたの数値を 0 又は 5 に丸める方法は,次による。

a)

平均値の小数点以下 2 けたまでの値が,0.00 以上 0.25 未満の場合は,小数点以下 1 けたを

0

に丸める。

b)

平均値の小数点以下 2 けたまでの値が,0.25 以上 0.75 未満の場合は,小数点以下 1 けたを

5

に丸める。

c)

平均値の小数点以下 2 けたまでの値が,0.75 以上 1.00 未満の場合は,平均値の整数に 1

を加え,小数点以下 1 けたを 0 に丸める。

11

試験報告書

試験報告書には,次の事項を記載する。

a)

試験年月日

b)

規格番号

c)

試験結果


5

L 1059-2

:2009

附属書 JA

参考)

サンレイ法によるしわ回復性測定法

序文

この附属書は,主に毛織物及び絹織物の多方向の防しわ性を評価する方法として有用であるため記載す

るものであって,規定の一部ではない。

JA.1

適用範囲

この附属書は,高湿度下でしわ付けされた織物のしわ回復性を測定する方法について記載する。

注記  人間が正座したときのひざ裏に挟まれた衣類に生じるような,実用的なしわに対する回復性を

評価するものである。

JA.2

原理

円形の試験片を扇形状に折り畳み,高湿度の恒温槽内において,しわ付け装置で規定時間及び規定荷重

をかけ,試験片をしわ付けする。試験片を標準状態で調整し,試験片の試験前の面積と試験後の水平投影

面積とを測定し,その比から防しわ率を求める。

JA.3

装置

JA.3.1

サンレイ形荷重装置  図 JA.1 に示すように,扇形状に折り畳んだ試験片及び同形のブロック構造

をもち,荷重が試験片全体に均等に加わるものとする。

JA.3.2

恒温恒湿装置  内部の温度及び湿度をそれぞれ温度 30  ℃±2  ℃,相対湿度  (90±5)  %に保つこと

ができ,サンレイ形荷重装置を収納可能なものとする。

JA.3.3

回復板  大きさ 250 mm×250 mm 以上の平らなガラス板に,ポリテトラフルオロエチレンフィル

ムをはったものとする。


6

L 1059-2

:2009

単位  mm

図 JA.1−サンレイ形荷重装置の一例

JA.4

調整及び試験用環境条件

調整及び試験用環境条件は,次による。

a)

調整は,JIS L 0105 に規定された標準状態

b)

試験用環境条件は,温度 30  ℃±2  ℃,相対湿度 (90±5)  %

JA.5

試験片

織物の試料から,直径 200 mm の円形の試験片を 3 枚採取する。試験片は,生地のしわのない部分から

採取する。ただし,しわを避けて採取することができない場合には,軽く蒸気アイロンでプレスしてから

採取する。

JA.6

手順

試験手順は,次による。

a)

試験片を均整な扇形状に折り畳むため,試験片にあらかじめ

図 JA.2 のように印を付け,直径 50 mm

の内円を切り取り,外円から内円までたて糸方向に裁断し,

図 JA.3 のように,一方の切り端から 2

列の印につき,2 本の針でそれぞれ 1 本は外側の印を,1 本は内側の印を順次刺す。

b)

刺し終わった試験片を,形が崩れないように注意しながらサンレイ形荷重装置のブロックに移し,余

分なしわがないことを確認して,中ぶたを 2 本の針が試験片固定孔に通るようにして試験片の上に降

ろし,ゆっくりと針を抜き取り,58.8 N の荷重を加え,試験片を収めたサンレイ形荷重装置を,直ち

に恒温恒湿装置[温度 30  ℃±2  ℃,相対湿度 (90±5)  %]に入れる。

c) 60

分後に除重し,しわの形態を崩さないように注意深く試験片をブロックからピンセットで取り出し,

あらかじめ標準状態の試験室に用意した回復板の上に移して両方の切り端が回復板に接するように置

き,形を整える。


7

L 1059-2

:2009

d)

標準状態に 24 時間放置後,

試験片の水平投影面積を測り,

次の式によって防しわ率 (%)  を求める。

100

×

=

0

S

S

R

ここに,

R

防しわ率

  (

)

S

試験後の試験片の水平投影面積

 (mm

2

)

S

0

試験前の試験片の面積

 (mm

2

)

単位  mm

図 JA.2−試験片のマーキング

図 JA.3−試験片の折り畳み

JA.7

試験結果

3

枚の試験片の平均値を整数位まで表す。

参考文献

JIS C 7601

  蛍光ランプ(一般照明用)

JIS L 0805

  汚染用グレースケール


8

L

 1059-

2


20
09

8

L

 1059-

2


20
09

附属書 JB

参考)

JIS

と対応する国際規格との対比表

JIS L 1059-2

:2009  繊維製品の防しわ性試験方法−第 2 部:しわ付け後の外観評価

(リンクル法)

ISO 9867:1991

,Textiles−Evaluation of the wrinkle recovery of fabrics−Appearance

method

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇条番号及
び名称

内容

(Ⅱ) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術
的差異の理由及び今後の対策

1

適用範囲

繊維製品のしわ付けされ
た後の生地の外観を評価
する試験方法。

 1

削除

ISO

規格の“混用品を含むい

かなる繊維製品の生地にも適
用できる。”を削除。

実質的な差異はない。

2

引用規格

3

用語及び

定義

JIS L 0105

及び JIS L 

0208

による。

追加

ISO

規格に記載はないが,他

の JIS の様式に合わせた。

5.4

観 察 装

照明ランプは JIS C 7601
の FL40 S・W のものを通
常 4 本とするが,2 本の

照明ランプでもよい。照
明ランプの照度は,観察
中は常に一定とする。

 4.3

図 3 による。 
図 3 の注

a) 2.4 m

の 蛍 光 灯 (cool

white)

で調整板やガラス

がないもの。

変 更 及 び
削除

ISO

規格は 2.4 m  で JIS は 1.2

m

と蛍光灯の大きさに差があ

るが,必要とされる照度に差

異はない。

日本では 2.4 m  の蛍光灯が一
般的でないため,1.2 m を使
用可能とした。また,照度の

規定が ISO 規格に規定されて
いないが,“観察中は常に一
定とする”とした。

8

手順 f)

試 験 機 の 機 種 が 異 な

る場合,上部フランジの
重さが相違するかもしれ

ない。その場合には,補
助的なおもりを加え,上
部フランジ,クランプ,

鉄ばね及びおもりの合計
荷重が 39.2 N になるよう
にする。

 7  7.6

試験機の機種が異な

る場合,おもりが相違す
るかもしれない。その場

合には,補助的なおもり
を負荷して上部フランジ
に載せ,上部フランジの

おもりの質量が 3.5 kg に
なるようにする。

変更

ISO

規格では上部フランジ+

おもりの合計が 3.5 kg と規定
されているが,上部フランジ

(鉄ばねなどを含む)

。+おも

りの合計荷重を 39.2 N と変
更。

機種差によるおもりの調整方
法を,ISO 規格の原案になっ
た AATCC 試験法  128:1999

に合わせた。


9

L

 1059-

2


20
09

9

L

 1059-

2


20
09

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇条番号及
び名称

内容

(Ⅱ) 
国 際 規
格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術
的差異の理由及び今後の対策

10

試験結果

9

変更

他の JIS に合わせて,測定値

の丸め方を明確にした。

技術的差異はない。

11

試験報告

10

変更

他の JIS の様式に合わせた。

技術的差異はない。

附属書 JA

(参考)

サンレイ法によるしわ回

復性測定法

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 9867:1991,MOD

関連する外国規格

AATCC Test Method 128 

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………… 国際規格を修正している。