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L 1021-8

:2007

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本カーペット工業組合(JCMA)/財団法人

日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準

調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

これによって JIS L 1021:1999,JIS L 1022:1992 及び JIS L 1023:1992 は廃止され,JIS L 1021-1JIS L 

1021-19

に置き換えられた。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 4919:1978,Textile floor coverings

−Determination of tuft withdrawal force を基礎として用いた。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。

JIS L 1021-8

には,次に示す附属書がある。

附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS L 1021

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

L

1021-1

第 1 部:物理試験のための試験片の採取方法

JIS

L

1021-2

第 2 部:く(矩)形の繊維製床敷物の寸法測定方法

JIS

L

1021-3

第 3 部:厚さの測定方法

JIS

L

1021-4

第 4 部:質量の測定方法

JIS

L

1021-5

第 5 部:単位長さ及び単位面積当たりのパイル数測定方法

JIS

L

1021-6

第 6 部:静的荷重による厚さ減少試験方法

JIS

L

1021-7

第 7 部:動的荷重による厚さ減少試験方法

JIS

L

1021-8

第 8 部:パイル糸の引抜き強さ試験方法

JIS

L

1021-9

第 9 部:はく離強さ試験方法

JIS

L

1021-10

第 10 部:水及び熱の影響による寸法変化の試験方法

JIS

L

1021-11

第 11 部:摩耗強さ試験方法

JIS L 1021-12 

第 12 部:ベッターマンドラム試験機及びヘキサポッドタンブラー試験機による外観変

化の作製方法

JIS

L

1021-13

第 13 部:外観変化の評価方法

JIS

L

1021-14

第 14 部:改良形ベッターマンドラム試験機によるカットエッジの機械的損傷試験方法

JIS

L

1021-15

第 15 部:ファイバーバインド試験方法

JIS

L

1021-16

第 16 部:帯電性−歩行試験方法

JIS

L

1021-17

第 17 部:電気抵抗測定方法

JIS

L

1021-18

第 18 部:汚れ試験方法

JIS

L

1021-19

第 19 部:クリーニング試験方法


L 1021-8

:2007

目  次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

1

4.

  原理

1

5.

  試験片の調整及び試験条件

2

6.

  

2

6.1

  装置

2

6.2

  試験片

3

6.3

  手順

3

6.4

  試験結果

3

6.5

  試験報告書

4

7.

  

4

7.1

  装置

4

7.2

  試験片

4

7.3

  手順

4

7.4

  試験結果

5

7.5

  試験報告書

5

附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

6

 


日本工業規格

JIS

 L

1021-8

:2007

繊維製床敷物試験方法−

第 8 部:パイル糸の引抜き強さ試験方法

Textile floor coverings

Part 8:Determination of tuft withdrawal force

序文  この規格は,1978 年に第 1 版として発行された ISO 4919,Textile floor coverings−Determination of tuft

withdrawal force

を元に,対応する部分(A 法)については対応国際規格を翻訳し,技術的内容を変更する

ことなく作成した日本工業規格であるが,対応国際規格には規定されていない規定項目(B 法)を日本工

業規格として追加している。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変

更の一覧表をその説明を付けて,

附属書 1(参考)に示す。

1.

適用範囲  この規格は,カットパイル又はループパイルをもつすべての繊維製床敷物のパイル糸の引

抜強さ試験方法について規定する。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 4919:1978

,Textile floor coverings−Determination of tuft withdrawal force (MOD)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS L 0105

  繊維製品の物理試験方法通則

備考  ISO 139:2005,Textiles−Standard atmospheres for conditioning and testing からの引用事項は,こ

の規格の該当事項と同等である。

JIS L 0212-1

  繊維製品用語(衣料を除く繊維製品)−第 1 部:繊維製床敷物

JIS L 1021-1

  繊維製床敷物試験方法−第 1 部:物理試験のための試験片の採取方法

備考  ISO 1957:2000,Machine-made textile floor coverings−Selection and cutting of specimens for

physical tests

が,この規格と一致している。

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS L 0212-1 による。

4.

原理  タフトの一端を挟み,又はループの場合は引っ掛け,パイルが引き抜けるまでの抵抗力の最大

値を記録する。


2

L 1021-8

:2007

5.

試験片の調整及び試験条件  調整及び試験条件は,JIS L 0105 の 5.(試験条件)による。

6.

A

6.1

装置

6.1.1

引張試験機  使用範囲に適合したもので,±5 %の精度をもつ装置(通常は,10,20,50 及び 100 N

の測定範囲が必要である)を用いる。

定速荷重形引張試験機を用いることが望ましいが,定速緊張形又は定速伸長形引張試験機を用いてもよ

い。いずれの場合も,引抜き試験における最大引抜き強度に到達する時間の平均が 5 秒から 10 秒の間にな

るように引抜き速度を調整する。また,引張試験機の負荷感知機は,タフトグリップ又はフックの位置に

応じて計測されるものとする。

参考  例えば,使用するロードセルに対して,引張試験機及び試験片間にスプリングを装着すること

で,極めて短時間の試験が可能になる。

  1  試験片の固定状態の例

6.1.2

パイル糸引抜き試験用ジグ  図 に示すようなタフト又はループパイルを引き抜く方向に対して,

直角方向面内に試験片を固定できる試験片ホルダ及び試験時に試験片の状態を一定に保ったまま水平に固

定できる試験片保持板を,装備しなければならない。

なお,試験片保持板は,60 mm×60 mm 以上とし,引き抜かれるタフト又はループパイルの周囲に半径

12 mm

の穴が切り抜かれており,穴の外側の部分で試験片を試料台に固定できるものであること(

図 


3

L 1021-8

:2007

照)

。また,試験片保持板は,試験片のタフトを挟むグリップ又はループを引っ掛けるフックの位置に簡単

に移動できる構造をもつものとする。

試験片がカットパイルの場合,適切な方法でタフトの端を選び,

(例えば,外科用のピンセットなどの)

グリップで一端を挟み,試験準備を行う。試験片がループパイルの場合,適切なフック(例えば,編み機

の針)を用いる。

6.2

試験片  JIS L 1021-1 によって,当該繊維製床敷物を代表する試料を幅方向に沿って,5 枚以上採取

する。試料は,5.に規定する条件下で 24 時間以上調整する。その後,1 試料から 1 枚の試験片を採取する。

試験片は,試験片ホルダの大きさに応じた適切な寸法でよいが,1 試験片から 10 個以上のパイルが引き抜

ける大きさでなければならない。

6.3

手順

6.3.1

カットパイルの場合  一つのタフトの一端を選定し,グリップで挟む。試験片を 6.1.2 に規定する

試験片保持板で確実に固定し,引張試験機の上部のつかみにタフトグリップを取り付ける。次に,引張試

験機によって,タフトを垂直方向に試験片から完全に引き抜く。一つの完全なタフトだけが引き抜かれた

ことを確認し,引抜き時の最大荷重を記録する。他のタフトからの余分な繊維を挟んでいた場合又はタフ

トの一部だけが引き抜かれた場合には,その測定値は無効とし,試験結果には含めない。繊維製床敷物の

構造によっては,一本のタフトの選定が不可能なものがあるが,この場合は,試験が行える最低本数のタ

フトを選定し,これらを挟んでもよい。ただし,試験に必要なタフト数が確実に同数になるよう引抜き本

数に注意しなければならない。

参考  タフトの一端をグリップで挟むときに,試験片の裏側を少し曲げれば,タフトの間隔が広がり,

タフトの選定は容易になる。

6.3.2

ループパイルの場合  適切なパイルを選定し,パイルの先端をフックに引っ掛ける。試験片を 6.1.2

に規定した試験片保持板で確実に固定し,引張試験機の上部のつかみにフックを取り付ける。次に,引張

試験機によって,フックを試験片に対して垂直方向に引き上げる。引っ張ったループの一端が滑ったとき

直ちに試験を終了し,そのときの最大荷重を記録する。

6.3.3

カット/ループパイルの場合  パイル糸の異なる場合,繊維の異なる場合又は繊維製床敷物の種類

が異なる場合は,異なる部分ごとに別々に試験を行う。この場合,同じ構造をもつ部分で囲まれたカット

パイル又はループパイルだけが試験可能であり,試験は完全な形状のカットパイル又はループパイルだけ

に適用する。

6.3.4

試験点数  試験片から可能な限り広範囲にわたり,20 本以上のタフト又はループパイル(

1

)

につい

て試験する。ただし,試験片の端及び先に引き抜いたパイルから 25 mm の範囲内にあるパイルは,引き抜

いてはならない。

また,

タフト又はループが引き抜かれる前にパイル糸が切断したときは,

この結果は別に記録し,

“切断”

したことを付記する。この結果は,有効試験点数に含めるが,計算は別途に行う。

注(

1

) 5

枚の試験片から,計 50 点の試験が必要であり,一つの試験片は 10 個のタフト又はループを

引き抜くのに十分な大きさのものを採取する。

6.4

試験結果    “切断”した結果を除き,パイルの引抜き強さの平均値(N)を算出するとともに,次の

式によって変動係数を求める。

CV

=SD/x

ここに, CV:

変動係数

SD

標準偏差


4

L 1021-8

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x

平均値

また,

“切断”した結果の平均値を算出する。異なる部分から得られた結果に相違のある場合は,これを

記載する。

6.5

試験報告書  試験報告書には,次の事項を記載する。

a)

試験は,この規格項目に従った旨

b)

用いた引張試験機の種類

c)

試験を行ったタフト又はループの数

d)

パイル引抜き強さの平均値及び変動係数。切断があった場合は,切断した強度の平均値。また,試料

に構造の異なる部分があるか又は異なる種類のある場合(6.3.3 参照)は,それぞれの結果

e)

必要があれば,引き抜かれた後の多くのタフトの状態(形状)及びタフト一個の詳細な状態(形状)

参考  パイル引抜き強さの変動係数は,通常はかなり大きく,20∼30 %程度である。20 個のパイルで

試験を行った場合,平均値の 95 %信頼限界は,おおむね平均値の±(9∼13) %である。

試験点数を増やすほど試験精度は高くなる。例えば,50 個のパイルで試験を行った場合,95 %信頼限界

は,平均値の±(6∼9) %となる。

ループパイルの引抜き強さは,同じタイプのカットパイルの引抜き強さの 1.5∼2 倍の大きさになる。

7.

B

7.1

装置  装置は,次による。

7.1.1

引張試験機  ±5 %の精度をもつ引張試験機。

7.1.2

試験片ホルダ  試験片を水平に固定できるもの。

7.1.3

カットパイル用チャック  タフトを確実に挟めるもの。

7.1.4

ループパイル用フック  ループパイルを確実に引っ掛けることができるもの。

7.2

試験片  JIS L 1021-1 によって,100 mm×100 mm の大きさの試験片を 5 枚以上採取する。

7.3

手順  手順は,次による。

7.3.1

カットパイルの場合  タフトの一端をカットパイル用チャックで挟み,引張試験機を使用して,100

mm/min

の一定速度で引き抜き,タフトが抜けるときの最大荷重(N)を測定する。ただし,隣接するタフト

及びタフトの一部だけが引き抜かれた場合,その結果は無効とする。

なお,タフトの一端を分別できない試験片については,一目から出ている二端のタフトを一括して挟み,

引張試験機を使用して,100 mm/min の一定速度で引き抜き,タフトが抜けるときの最大荷重(N)を測定す

る。この場合,試験報告に 2 本のタフトを挟んだことを付記する。

7.3.2

ループパイルの場合  ループの先端をループパイル用フックに引っ掛け,100 mm/min の一定速度

で引き抜き,隣接するループの一方,又は両方がスリップを起こしたときの荷重(N)を測定する。ただし,

この方法が困難なときは,引き抜くループに隣接する 2 本のパイル糸の先端をあらかじめ切断し,ループ

が抜けるときの最大荷重(N)を測定してもよい。この場合,試験報告に隣接するパイル糸を切断したことを

付記する。

7.3.3

試験点数  7.3.1 及び 7.3.2 のいずれの場合も,試験片の端,先に引き抜いたパイル糸と同じ糸によ

って構成されているパイル糸及び先に引き抜いたパイル糸から 25 mm の範囲内にあるパイル糸は引き抜

いてはならない。試験点数は,20 本以上とし,採取した各試験片から同数程度のパイル糸について試験を

行う。また,タフト又はループが引き抜かれる前にパイル糸が切断した場合は,有効試験点数とするが,

計算には含めない。


5

L 1021-8

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7.4

試験結果  “切断”した結果を除き,パイルの引抜き強さの平均値(N)を小数点以下 2 けたまで算出

する。

7.5

試験報告書  試験報告書には,次の事項を記載する。

a)

試験は,この規格項目に従った旨

b)

パイルの引抜き強さの平均値。ただし,試験片がカットパイルの場合は 1 本のタフトを引き抜いたか,

2

本のパイル糸を引き抜いたかの別を,ループパイルの場合は隣接する 2 本のパイル糸を切断したか

否かを付記する。

c)

試験を行ったタフト又はループの数


6

L 1021-8

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附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS L 1021-8

:2007  繊維製床敷物試験方法−第 8 部:パイル糸の引抜き強さ試験方法

ISO 4919

:1978,繊維製床敷物−パイル糸の引抜き強さ試験方法

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差

異の項目ごとの評価及びその内容
  表示箇所:本体 
  表示方法:側線又は点線の下線

項目 
番号

内容

(

Ⅱ)  国際

規格番号

項目 
番号

内容

項 目 ご と
の評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異の

理由及び今後の対策

1.

適用範囲 

繊維 製 床 敷物 の パイ ル
糸の 引 抜 き強 さ 試験 方
法について規定

1 JIS

に同じ。

IDT

JIS L 0105 

ISO 139:2005 MOD/

変更  JIS か ら の 引 用 事 項

は,対応 ISO 規格の

該当事項と同等であ
る。

JIS L 0212-1 

− MOD/追加

用語なので実質的な差異はない。

2.

引用規格 

JIS L 1021-1 

2

ISO 1957

:2000 IDT

3.

定義 

用語の定義

3

技術的内容は JIS に同
じ。

MOD/

変更

用語なので実質的な差異はない。

4.

原理

試験原理

4

JIS

に同じ。

IDT

5.

試験片の

調整及び試
験条件

調整及び試験条件

6

JIS

に同じ。

IDT

6.A

試験方法(A 法)

6.1

装置

装置

ISO 4919

5

JIS

に同じ。

IDT

6

L

 1021-8


2007


7

L 1021-8

:2007

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差

異の項目ごとの評価及びその内容
  表示箇所:本体

  表示方法:側線又は点線の下線

項目

番号

内容

(

Ⅱ)  国際

規格番号

項目

番号

内容

項 目 ご と

の評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異の

理由及び今後の対策

6.2

試 験

試験片の数,寸法及び調整
方法

7

JIS

に同じ。

IDT

6.3

手順

試験の手順

8

JIS

に同じ。

IDT

6.4

試 験

結果

試験結果の計算及び表記

9

技術的内容は JIS に同
じ。

MOD/

変更

変動係数(CV)の計算
式を記載した。

変動係数(CV)の計算式を規定し,算出
を容易にした。

6.5

試 験

報告書

試験報告事項

10

JIS

に同じ。

IDT

7.B

試験方法(B 法)

ISO 4919

MOD/

追加

国際規格にはない規
定項目を追加してい
る。

パイルを引き抜くときの引張速度を定
速に規定し,かつ,多様化した我が国
のカーペットにも対応できる試験方法

として,B 法を追加規定した。我が国
においては,一般に広く利用されてい
る試験方法である。

ISO

の見直時に提案を検討。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  IDT………………  技術的差異がない。

    ―  MOD/追加………  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    ―  MOD/変更………  国際規格の規定内容を変更している。

2.

  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  MOD……………  国際規格を修正している。

7

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