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L 1021-3

:2007

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本カーペット工業組合(JCMA)/財団法人

日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準

調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

これによって JIS L 1021:1999,JIS L 1022:1992 及び JIS L 1023:1992 は廃止され,JIS L 1021-1JIS L 

1021-19

に置き換えられた。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 1765:1986,Machine-made textile

floor coverings

−Determination of thickness,ISO 1766:1999,Textile floor coverings−Determination of thickness

of pile above the substrate

及び ISO 10834:1992,Textile floor coverings−Non-destructive measurement of pile

thickness above the backing

−WRONZ gauge method を基礎として用いた。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。

JIS L 1021-3

には,次に示す附属書がある。

附属書 1(参考)95 %確率水準及び両側信頼限界(±限界)でのスチューデントの t

附属書 2(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS L 1021

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS L 1021-1

第 1 部:物理試験のための試験片の採取方法

JIS

L

1021-2

第 2 部:く(矩)形の繊維製床敷物の寸法測定方法

JIS

L

1021-3

第 3 部:厚さの測定方法

JIS L 1021-4

第 4 部:質量の測定方法

JIS

L

1021-5

第 5 部:単位長さ及び単位面積当たりのパイル数測定方法

JIS

L

1021-6

第 6 部:静的荷重による厚さ減少試験方法

JIS

L

1021-7

第 7 部:動的荷重による厚さ減少試験方法

JIS

L

1021-8

第 8 部:パイル糸の引抜き強さ試験方法

JIS

L

1021-9

第 9 部:はく離強さ試験方法

JIS L 1021-10

第 10 部:水及び熱の影響による寸法変化の試験方法

JIS L 1021-11

第 11 部:摩耗強さ試験方法

JIS L 1021-12

第 12 部:ベッターマンドラム試験機及びヘキサポッドタンブラー試験機による外観変

化の作製方法

JIS L 1021-13

第 13 部:外観変化の評価方法

JIS L 1021-14

第 14 部:改良形ベッターマンドラム試験機によるカットエッジの機械的損傷試験方法

JIS L 1021-15

第 15 部:ファイバーバインド試験方法

JIS L 1021-16

第 16 部:帯電性−歩行試験方法

JIS L 1021-17

第 17 部:電気抵抗測定方法


(2)

JIS L 1021-18

第 18 部:汚れ試験方法

JIS L 1021-19

第 19 部:クリーニング試験方法


L 1021-3

:2007

(3)

目  次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

2

3.

  定義

2

4.

  調整及び試験条件

2

5.

  測定方法

2

5.1

  全厚さ測定方法(機械製の繊維製床敷物に限る。)

2

5.2

  基部上のパイル層の厚さ測定方法

4

5.3

  ロンツゲージによる基部上のパイル層の厚さの非破壊測定方法

5

附属書 1(参考)95  %確率水準及び両側信頼限界(±限界)でのスチューデントの t

9

附属書 2(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

10

 


日本工業規格

JIS

 L

1021-3

:2007

繊維製床敷物試験方法−第 3 部:厚さの測定方法

Textile floor coverings

−Part 3 : Determination of thickness

序文  この規格は,1986 年に第 2 版として発行された ISO 1765,Machine-made textile floor coverings−

Determination of thickness

1999

年に第 3 版として発行された ISO 1766

Textile floor coverings

−Determination

of thickness of pile above the substrate

及び 1992 年に第 1 版として発行された ISO 10834

Textile floor coverings

−Non-destructive measurement of pile thickness above the backing−WRONZ gauge method を翻訳し,技術的内

容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変

更の一覧表をその説明を付けて,

附属書 2(参考)に示す。

1.

適用範囲  この規格は,繊維製床敷物のパイル部分を含む全厚さ測定方法,基部上のパイル層の厚さ

測定方法及びロンツゲージによる基部上のパイル層の厚さの非破壊測定方法について規定する。

なお,全厚さ測定方法は,機械製のものに限って適用する。ただし,試料に厚さ又は構造の異なる部分

がある場合は,可能な限り各部分ごとに測定する。また,この測定は,他の試験方法に対しても基本的な

測定方法となるが,測定結果自体を品質表示に使用することはできない。

基部上のパイル層の厚さ測定方法は,基部からパイルを刈り取ることのできる繊維製床敷物すべてに適

用する。ただし,様々なパイル厚さ又はパイルの構造をもつ繊維製床敷物であって,パイル厚さ又はパイ

ルの構造の異なる部分ごとに測定ができないものは除く。

ロンツゲージによる基部上のパイル層の厚さの非破壊測定方法は,カット又はループ状のパイルをもつ

繊維製床敷物に適用する。ただし,厚さ又は構造の異なる部分のある場合は,部分ごとに測定が可能であ

れば適用できる。この方法は,繊維製床敷物の非破壊測定方法であり,製造時における生産管理及び施工

後の繊維製床敷物の測定に十分活用できるものである。

なお,この方法は,基部上のパイル層の厚さ測定方法とは荷重条件が異なるので,基部上のパイル層の

厚さ測定方法と同一の結果は得られない。技術的検討の対象とする場合又は正確さを必要とする場合は,

パイル層の厚さは基部上のパイル層の厚さ測定方法によるものとする。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 1765:1986

,Machine-made textile floor coverings−Determination of thickness (MOD)

ISO 1766:1999

,Textile floor coverings−Determination of thickness of pile above the substrate (MOD)

ISO 10834:1992

,Textile floor coverings−Non-destructive measurement of pile thickness above the

backing

−WRONZ gauge method (MOD)


2

L 1021-3

:2007

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS L 0105

  繊維製品の物理試験方法通則

備考  ISO 139:2005  Textiles−Standard atmospheres for conditioning and testing からの引用事項は,こ

の規格の該当事項と同等である。

JIS L 0212-1

  繊維製品用語(衣料を除く繊維製品)−第 1 部:繊維製床敷物

備考  ISO 2424:1992  Textile floor coverings−Vocabulary からの引用事項は,この規格の該当事項と

同等である。

JIS L 1021-1

    繊維製床敷物試験方法−第 1 部:物理試験のための試験片の採取方法

備考  ISO 1957:2000  Machine-made textile floor coverings−Selection and cutting of specimens for

physical tests

が,この規格と一致している。

JIS L 1021-4

  繊維製床敷物試験方法−第 4 部:質量の測定方法

備考  ISO 8543:1998  Textile floor coverings−Methods for determination of mass からの引用事項は,

この規格の該当事項と同等である。

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS L 0212-1 によるほか,次による。

a)

機械製の繊維製床敷物の)全厚さ [thickness (of machine-made textile floor coverings)]  試験片を載

せた試験台と試験片に圧力を加える加圧子間との距離。通常,機械製の繊維製床敷物は,2.0 kPa±0.2

kPa

の標準圧力下で測定し,300 mm

2

∼1 000 mm

2

の面積をもつ円形の加圧子を用いる。

b)

パイル層の厚さ  (pile thickness)  パイルを刈り取る前の厚さとパイルを刈り取った後の基部の厚さと

の差。厚さの測定は,パイルを刈り取る前後とも,2.0±0.2 kPa (

1

)

の標準圧力下で行う。ただし,ロン

ツゲージによる基部上の厚さの非破壊測定にあっては,標準圧力下におけるパイル表面の平たん部と

標準荷重下における基部の最上部との間の距離とする。

注(

1

) 1

kPa

=10

3

N/m

2

備考  この定義の“ただし”以降は,ロンツゲージに関して適用されるものとし,JIS L 0212-1 で定

義されている“有効パイル厚さ”とは異なる。

c)

標準荷重  (standard loading)  ロンツゲージの各ニードルプローブにかかる力で,735 mN。

4.

調整及び試験条件  調整及び試験条件は,JIS L 0105 の 5.1.1(標準状態)による。

5.

測定方法

5.1

全厚さ測定方法(機械製の繊維製床敷物に限る。)

5.1.1

原理  機械製の繊維製床敷物の厚さは,試料の広範囲において,試験片を載せた台と規定された寸

法の円形加圧子との間の距離を測定することによって求める。

ただし,

パイル糸をもたない繊維製床敷物,

又はフロック・カーペットについては,円形ガードリングを使用し,測定を行う。

5.1.2

装置  装置は,次による。

a)

厚さ測定器  厚さ測定器は,300 mm

2

∼1 000 mm

2

の範囲内の面積をもつ平滑平面の円形加圧子を備え,

試験片に 2.0±0.2 kPa (

1

)

の圧力を垂直方向から加えることができ,0∼25 mm の測定範囲で,0.1 mm

以上の精度で厚さを測定できる性能をもつものとする。

なお,加圧子の動きは,繊維製床敷物の使用面に対して垂直方向でなければならない。また,試験


3

L 1021-3

:2007

片を載せる試験台は平滑平面で,125 mm×125 mm 以上の寸法をもち,円形加圧子に対する平行度は

500

分の 1 以下でなければならない。

b)

円形ガードリング  円形ガードリングは,質量 1 000 g,外径 125 mm 以下とし,内径は,円形加圧子

の直径+40 mm とする。また,円形ガードリングには 1 kPa の圧力を加えられるものとする。

c)

直定規  直線の角をもつ定規など。

参考  直定規は,試験片の表面をブラッシングするために用いる。

5.1.3

試験片

5.1.3.1

試験片の採取  JIS L 1021-1 によって,試験片を採取する。

5.1.3.2

試験片の数,寸法及び測定位置

5.1.3.2.1

パイル糸をもつ繊維製床敷物又はフロック・カーペットの場合  5 枚以上の試験片を準備する。

試験片の大きさは,75 mm×75 mm 以上とする。ただし,他の試験項目を実施する場合には,これより大

きい試験片を用いてもよい。

なお,試験片は,試料の不整な部分から十分離れた箇所から採取する。また,数回の測定を同一の試料

で行う場合は,既測定点における円形加圧子の中心から測定点の円形加圧子の中心が 75 mm 以上離れた部

分で測定できる面積の同一の試料を準備しなければならない。

5.1.3.2.2

5.1.3.2.1

以外の繊維製床敷物の場合  10 枚以上の試験片を準備する。試験片の大きさは,125 mm

×125 mm 以上とする。ただし,他の試験項目を実施する場合には,これより大きい試験片を用いてもよ

い。また,数回の測定を同一の試料で行う場合は,既測定点における円形加圧子の中心から測定点の円形

加圧子の中心が 75 mm 以上離れた部分で測定できる面積の試料を準備しなければならない。測定部分は,

ガードリングによって前もって圧縮されていない箇所とし,試料の不整な部分から十分離れた箇所から選

択する。

5.1.4

試験片の準備  パイルのある試験片は,直定規を用いて,パイルの傾斜方向に対して,最初は逆に

(逆目方向)

,次に順方向(順目方向)に使用面を軽くブラッシングする。試験片は,4.に規定する標準状

態下で 24 時間以上,使用面を上にして,平らにして一枚ずつ並べておく。

5.1.5

手順  測定の手順は,次による。

a)

円形加圧子の軸が滑らかに上下動することを確認する。次に,円形加圧子を試験台に接触させ,目盛

をゼロに調整する。

b)

使用面を上にして,試験片を試験台の上に置く。このとき試験片の端から 20 mm 以内に加圧子がかか

らないような位置に試験片を置く。パイル糸をもたない繊維製床敷物又は電着カーペットを測定する

ときは,円形ガードリングを使用する。また,厚さ又はパイル構造に異なる部分のある繊維製床敷物

の場合は,厚さ又はパイルの構造が変化している箇所から 20 mm 以内に加圧子がかからないようにす

る。

c)

試験片の上に円形加圧子を静かに下げて,30 秒間経過後の厚さを読む。

d)

パイル糸をもつ繊維製床敷物又は電着カーペットの場合は,5 枚以上の,それ以外の繊維製床敷物の

場合は,10 枚の試験片を測定する。

5.1.6

試験結果  試験片ごとに,2.0 kPa±0.2 kPa の圧力で 0.1 mm 単位で測定した厚さを記録し,0.1 mm

単位でこれらの平均値を求める。

なお,

厚さ又はパイルの構造が異なる部分のある繊維製床敷物については,

部分ごとに結果を計算する。

5.1.7

試験報告書  試験報告書には,次の事項を記入する。

a)

試験は,この規格項目に従った旨。試験片の数,円形ガードリング使用の有無などの選択事項につい


4

L 1021-3

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ては,選択した内容

b)

使用した調整及び試験条件

c)

測定した各試験片の厚さ及び 0.1 mm 単位の平均値

なお,厚さ又はパイルの構造が異なる部分のある繊維製床敷物については,それぞれの部分ごとの

結果。

5.2

基部上のパイル層の厚さ測定方法

5.2.1

原理  基部上のパイルを刈取り,刈り取る前後の試験片の厚さを 2.0 kPa の圧力下で計測し,パイ

ル層の厚さを測定する。

5.2.2

装置    装置は,次による。

a)

バンドナイフ機又はハンドヘルドクリッパ(バリカン)  基部からパイルを完全に刈り取る性能をも

つもの。

備考1.  刈取り機及び操作方法の詳細は,受渡当事者間の協定による。

2.

2

種類の装置から得られる結果は,完全には一致しない。

b)

厚さ測定器  2.0 kPa±0.2 kPa の圧力下で厚さの測定のできる性能をもつもの[5.1.2 a)参照]。

c)

直定規  5.1.2 c)による。

5.2.3

試験片

5.2.3.1

試験片の採取  JIS L 1021-1 によって,試験片を採取する。

5.2.3.2

試験片の寸法及び数  200 mm×200 mm 以上の大きさの試験片を 4 枚採取する。ただし,各辺は

生産方向に対して平行及び直角とする。

5.2.4

試験片の準備  パイルのある試験片は,直定規を用いて,パイルの傾斜方向に対して,最初は逆に

(逆目方向)

,次に順方向(順目方向)に使用面を軽くブラッシングする。試験片は,4.に規定する標準状

態下で 24 時間以上,使用面を上にして,平らにして一枚ずつ並べておく。

5.2.5

手順  測定の手順は,次による。

a)

各試験片のほぼ等間隔の 5 か所の厚さを 5.1.5 によって測定する(測定位置の決定には,テンプレート

などを利用するのがよい)

。ただし,測定は試験片の端から 20 mm を除いた部分で行う。

b)  JIS L 1021-4

の 8.に規定の方法によって,試験片からパイルを刈り取る。

c)

各試験片のパイル刈取り後の厚さを a)によって測定する。

5.2.6

試験結果

a)

試験片ごとに,パイル刈取り前の厚さの平均値及びパイル刈取り後の厚さの平均値を求める。次に,

試験片ごとに,パイル刈取り前の厚さの平均値からパイル刈取り後の厚さを減じ,パイル層の厚さを

0.1 mm

単位で求める。

b)

各試験片のパイル層の厚さの平均値を 0.1 mm 単位で求める。

5.2.7

試験報告書  試験報告書には,次の事項を記入する。

a)

試験は,この規格及び項目に従った旨

b)

試験片を採取した試料の明細(製造業名,種類など)

c)

使用した調整及び試験条件

d)

各試験片のパイル刈取り前の厚さ,パイル刈取り後の厚さ及び基部上のパイル厚さ(mm 表示,0.1 mm

単位まで)

e)

パイル刈取り前の厚さ,パイル刈取り後の厚さ及び基部上のパイル厚さの平均値(mm 表示,0.1 mm

単位まで)


5

L 1021-3

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f)

用いた刈取り機の種類

5.3

ロンツゲージによる基部上のパイル層の厚さの非破壊測定方法

5.3.1

原理  基部上のパイル層の厚さを,標準圧力をかけたときのパイル表面と標準荷重をかけたときの

基部の最上部面との距離を測定することによって求める。

5.3.2

装置  装置は,次による。

a)

測定装置  図 に示す構造のもので,次の要素で構成する。

1)

円形平滑加圧子  加圧子の面積は 300 mm

2

∼1 000 mm

2

の範囲内で,パイル表面に 2.0±0.2 kPa の圧

力を加えることができるもの。

2)

環状プローブ  直径 0.5 mm でチップコーン角度 75°の 6 本のニードルで構成されており,標準荷

重で基部最上部面に接地する性能をもつもの(

図 参照)。ニードルは加圧子に対して最低 20 mm

直径の同一円周上に配置され,加圧子に対するニードル先端部の平行度は 500 分の 1 以下である。

3)

平滑基台  ニードルが配置された円周より寸法の大きいもの。

4)

ダイヤルゲージ  プローブと加圧子との間の変位量を,50 mm 以上の測定範囲を 0.1 mm 単位で測

定できるもの。

5)

持上げハンドル  加圧子に連結しているもの。

b)

直定規  5.1.2 c)による。

5.3.3

調整及び試験条件  調整及び試験条件は,4.による。ただし,繊維製床敷物の製造現場又は繊維製

床敷物の施工場所で試験を行うときは,その場所の状態とする。

5.3.4

試料・試験片の準備

5.3.4.1

試験片の採取  JIS L 1021-1 によって,試験片を採取するか又は試料の測定箇所を選択する。

5.3.4.2

試験片の寸法,測定数及び測定箇所  測定数は 20 以上とする。試験片の大きさは,120 mm×120

mm

以上とするが,他の試験項目を実施する場合には,これより大きい試験片を用いることができる。た

だし,かなり大きな試験片での測定,製造現場での立会い測定又は施工場所で測定を行う場合などでは,

既測定箇所から加圧子の中心が 75 mm 以上離れた部分で測定し,かつ,試験片又は試料の端から 20 mm

以上離れた箇所で測定する。また,測定箇所はできるだけ平滑で水平な部分を選択する[5.3.5 b)参照]

5.3.4.3

試料・試験片の準備  測定が,試料・試験片,繊維製床敷物の製造現場,施工場所などのいずれ

の場合であっても,測定前に直定規を用いて,パイルの傾斜方向に対して,最初は逆に(逆目方向)

,次に

順方向(順目方向)に使用面を軽くブラッシングする。

試験片を測定する場合は,ブラッシングの後,試験片を水平な場所に置き,4.の条件下で 24 時間以上放

置する。ただし,繊維製床敷物の製造現場又は繊維製床敷物の施工場所で試験を行う場合はこの限りでは

ない。


6

L 1021-3

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  1  ロンツゲージの分解図


7

L 1021-3

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単位  mm

  2  ニードルプローブの先端

5.3.5

手順  測定の手順は,次による。

a)

測定装置(

図 参照)の環状プローブ及び円形平滑加圧子を平滑で水平な試料台に置き,ダイヤルゲ

ージのゼロ点を調整する。このとき,すべてのニードルが試料台に接地していることを確認し,必要

な場合は再セットする。

b)

試料・試験片が平滑な水平面上にあることを確認する。

c)

測定装置の持上げハンドルをもち,静かに試料・試験片上へ置き,5 秒以内に 0.1 mm 単位でダイヤル

ゲージの数値を読む。ニードルプローブは,試料・試験片の端から 20 mm 以上離す(1 試料について

パイル層の厚さ又はパイル構造を 10 か所以上測定する場合は,

既測定箇所から加圧子の中心が 20 mm

以上離れた部分で測定する)

連続的に測定する場合は,既測定箇所から加圧子の中心が 25 mm 以上離れた箇所で測定し,同一の

生産方向及びその直交方向での測定は行わない。

d)

試料・試験片の素材・仕様にかかわらず,測定は十分に行い,測定の平均値が,±5 %の信頼限界で

の確率水準が 95 %以上でなければならない。

1)

試験経験則から,繊維製床敷物試料の変動係数が既知のときは,5)の式を用いて要求された信頼限

界を確保できる測定数を求める。

2)

試料・試験片の変動係数が既知のときは,10 か所を測定する。

3)

平均値及び変動係数を算出する。信頼限界 CL を次の式によって求める。

n

CV

CL

×

±

=

ここに, CL:

信頼限界 (%)

t

スチューデントの の固有値

CV

%表示の変動係数

n

測定数

備考 CV=SD/ である。ここに,SD は標準偏差, は平均値である。

なお,

附属書 1(参考)には,この測定を実施する上で使用頻度が高く,利便性のあるスチ

ューデントの の数値を記載している。

4

)

信頼限界が±5 %の範囲内におさまった場合,又は特に定められた数値以内となった場合は試験を

終了する。

5

)

信頼限界が±5 %を外れる場合,又は異常な測定値があった場合は次の式によって,総測定数 

算出する。


8

L 1021-3

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2

2

2

CL

CV

×

=

t

n

ここに,t,CV 及び CL は,3)による。

6

)

算出された測定数を追加し,得られた測定値(総測定値)から改めて平均値,変動係数及び信頼限

界を求める。

7

)

必要に応じ,最終信頼限界が±5 %の範囲内におさまるまで,4)∼6)の手順を繰り返す。

e

)

繊維製床敷物のパイル厚さ又はパイル形状が明らかに異なる場合(ループ,カット,チップシェアー

ド)は,d)に規定の手順によって,それぞれの厚さ,形状ごとに測定する。

5.3.6

試験結果  試料・試験片のパイル層の厚さ又はパイルの種類別に,パイル層の厚さの平均値及び変

動係数を算出する。得られた結果を 0.1 mm 単位で記録する。

5.3.7

試験報告書  試験報告書には,次の事項を記入する。

a

)

試料の仕様に関する必要な全情報

b

)

試験実施日

c

)

試験は,この規格項目に従った旨

d

)

試験室で測定を行った場合は,4.に規定の試験条件のうち,測定を行った条件。試験室以外で測定を

行った場合は,そのときの温度及び相対湿度

e

)

パイル層の厚さ又はパイルの種類別に求めたパイル層の厚さの平均値,変動係数及び測定数

f

)

結果に影響を及ぼすと考えられる操作又は選択事項で,この項目又は引用規格に規定されていない事


9

L 1021-3

:2007

附属書 1(参考)95  %確率水準及び両側信頼限界(±限界)での

スチューデントの t

試験片(測定)数

自由度

スチューデントの t

 4

 3

3.182

 5

 4

2.776

 6

 5

2.571

 7

 6

2.447

 8

 7

2.365

 9

 8

2.306

 10

 9

2.262

 11

10

2.228

 12

11

2.201

 13

12

2.179

 14

13

2.160

 15

14

2.145

 16

15

2.131

 17

16

2.120

 18

17

2.110

 19

18

2.101

 20

19

2.093

 21

20

2.086

 22

21

2.080

 23

22

2.074

 24

23

2.069

 25

24

2.064

 26

25

2.060

 27

26

2.056

 28

27

2.052

 29

28

2.048

 30

29

2.045

 31

30

2.042

 41

40

2.021

 61

60

2.000

∞ 1.960


10

L 1021-3

:2007

附属書 2(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS 1021-3:2007

  繊維製床敷物試験方法−第 3 部:厚さの測定方法

ISO 1765:1986

  機械製の繊維製床敷物−厚さの測定方法

ISO 1766:1999

  繊維製床敷物−基部上のパイル層厚さの測定方法

ISO 10834:1992

  繊維製床敷物−基部上のパイル層厚さの非破壊測定方法−ロンツゲージ法

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異

の項目ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線又は側線

項目番号

内容

(

Ⅱ)

国際
規格
番号

項目番号

内容

項 目 ご と
の評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ) JIS と国際規格との技術的

差異の理由及び今後の対策

1.

適用範囲

ISO 
1765

1

機械製の繊維製床敷物の
厚さ測定方法を規定。

MOD/

変更

規格利用者の利便性を考慮
し,一つの規格とした。

ISO 
1766 

1

繊維製床敷物の基部上の
パイル層厚さの測定方法
を規定。 

JIS

は,三つの ISO 

格を,一つの規格とし
ている。

繊維製床敷物のパイル部分を
含む全厚さ測定方法,基部上
のパイル層厚さ測定方法及び
ロンツゲージによる基部上の
パイル層厚さの非破壊測定方
法について規定。

ISO 
10834

1

繊維製床敷物の基部上の
パイル層厚さの非破壊測
定方法を規定。 

2.

引用規格

JIS L1021-1 2

ISO 1957 IDT

JIS L 0105 
JIS L 0212-1 
JIS L 1021-4 

ISO 
1765 
1766 
10834

ISO 139 
ISO 2424 
ISO 8543

MOD/

変更

JIS

からの引用事項は,

対応 ISO 規格の該当事
項と同等である。

3.

定義

JIS L 0212-1

によるほか,次に

よる。

 3

JIS

とほぼ同じ。 MOD/追加

 a)

(機械製の織物製床敷物の)

全厚さ

ISO 
1765

JIS

に同じ。

IDT

 b)

パイル層の厚さ

ISO 
1766
 
10834

JIS

に同じ。

IDT

JIS

は,ISO 規格で規

定の用語 [ a)∼c) ] 以
外に,JIS L 0212-1 
引用し,用語の定義を
追加。

ISO

規格に定義された用語

以外も必要と判断されるた
め。

 c)

標準荷重 ISO

10834

JIS

に同じ。

IDT

2

L

 1021-3


2007


11

L 1021-3

:2007

(

Ⅰ) JIS の規定

(Ⅱ)

国際
規格
番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ) JIS と国際規格との技術的差異の

項目ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線又は側線

項目番号

内容

項目番号

内容

項 目 ご と
の評価

項目ごとの評価

(

Ⅴ) JIS と国際規格との技術的

差異の理由及び今後の対策

4.

調 整 及 び 試

験条件

調整及び試験条件を,JIS L 0105
を引用して規定。

ISO 
1765 
1766

6

JIS

に同じ。 IDT

5.

測定方法

5.1

全厚さ測定

方法

5.1.1

原理

5.1.2

装置

5.1.3

試験片

5.1.4

試験片の準備

5.1.5

手順

5.1.6

試験結果

5.1.7

試験報告書

ISO 
1765






10 
11

JIS

に同じ。 IDT

5.2

基部上のパ

イ ル 層 の 厚 さ
測定方法

5.2.1

原理

5.2.2

装置

5.2.3

試験片

5.2.4

試験片の準備

5.2.5

手順

5.2.6

試験結果

5.2.7

試験報告書

ISO 
1766



7.1

, 7.2

7.3 


10

JIS

に同じ。 IDT

5.3.1

原理

5.3.2

装置

5.3.3

調整及び試験条件

5.3.4

試料・試験片の準備

ISO 
10834




7

JIS

に同じ。 IDT

5.3

ロンツゲー

ジ に よ る 基 部
上 の パ イ ル 層
の 厚 さ の 非 破
壊測定方法

5.3.5

手順


JIS

とほぼ同じ。 

MOD/

追加

JIS

は,変動係数 (CV)

の計算式を追加。

計算式を記載し,算出を容
易にした。

 5.3.6

試験結果

5.3.7

試験報告書


10

JIS

に同じ。 

IDT

附属書 1

(参考)

 95

%

確率水準及び両側信頼限界

(±限界)でのスチューデントの
t

ISO 
10834

Annex A

JIS

に同じ。 

IDT

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

 

2

L

 1021-3


2007


12

L 1021-3

:2007

備考1.

項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

−IDT……………… 技術的差異がない。 
−MOD/追加……… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

−MOD/変更……… 国際規格の規定内容を変更している。

2.

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価の意味は,次のとおりである。

−MOD…………… 国際規格を修正している。

2

L

 1021-3


2007