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L 1021-16

:2007

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本カーペット工業組合(JCMA)/財団法人

日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準

調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

これによって JIS L 1021:1999,JIS L 1022:1992 及び JIS L 1023:1992 は廃止され,JIS L 1021-1JIS L 

1021-19

に置き換えられた。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 6356:2000,Textile floor coverings

−Assessment of static electrical propensity−Walking test を基礎として用いた。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。

JIS L 1021-16

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(規定)サンダルの仕様

附属書 B(規定)標準靴底素材−ネオライト(標準 XS−664P)

附属書 C(規定)歩行によって生じる電気抵抗の測定方法

附属書 D(参考)ハンディタイプの電極及びその使用方法の例

附属書 E(規定)測定システムの校正点検方法

附属書 1(参考)使用可能な人体帯電圧測定システムの一例

附属書 2(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS L 1021

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS L 1021-1

第 1 部:物理試験のための試験片の採取方法

JIS L 1021-2

第 2 部:く(矩)形の繊維製床敷物の寸法測定方法

JIS L 1021-3

第 3 部:厚さの測定方法

JIS L 1021-4

第 4 部:質量の測定方法

JIS L 1021-5

第 5 部:単位長さ及び単位面積当たりのパイル数測定方法

JIS L 1021-6

第 6 部:静的荷重による厚さ減少試験方法

JIS L 1021-7

第 7 部:動的荷重による厚さ減少試験方法

JIS L 1021-8

第 8 部:パイル糸の引抜き強さ試験方法

JIS L 1021-9

第 9 部:はく離強さ試験方法

JIS L 1021-10

第 10 部:水及び熱の影響による寸法変化の試験方法

JIS L 1021-11

第 11 部:摩耗強さ試験方法

JIS L 1021-12

第 12 部:ベッターマンドラム試験機及びヘキサポッドタンブラー試験機による外観変

化の作製方法

JIS L 1021-13

第 13 部:外観変化の評価方法

JIS L 1021-14

第 14 部:改良形ベッターマンドラム試験機によるカットエッジの機械的損傷試験方法


(2)

JIS L 1021-15

第 15 部:ファイバーバインド試験方法

JIS L 1021-16

第 16 部:帯電性−歩行試験方法

JIS L 1021-17

第 17 部:電気抵抗測定方法

JIS L 1021-18

第 18 部:汚れ試験方法

JIS L 1021-19

第 19 部:クリーニング試験方法


L 1021-16

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(3)

目  次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

2

4.

  原理

2

5.

  直線的歩行法−

2

5.1

  装置及び器材

2

5.2

  調整及び試験条件

3

5.3

  試験片の採取及び準備

3

5.4

  試験片,標準カーペット,ゴムマット及びサンダルの調整

3

5.5

  手順

3

5.6

  試験結果

4

5.7

  試験報告書

4

6.

  ストロール法−

5

6.1

  装置及び器材

5

6.2

  試験室の温湿度

5

6.3

  試験片の採取及び準備

5

6.4

  試験片,装置及び器材の調整

5

6.5

  手順

5

6.6

  試験結果

6

6.7

  試験報告書

6

附属書 A(規定)サンダルの仕様

7

附属書 B(規定)標準靴底素材−ネオライト(標準 XS664P

11

附属書 C(規定)歩行によって生じる電気抵抗の測定方法

12

附属書 D(参考)ハンディタイプの電極及びその使用方法の例

13

附属書 E(規定)測定システムの校正点検方法

15

附属書 1(参考)使用可能な人体帯電圧測定システムの一例

16

附属書 2(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

17


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(4) 

 
 

白      紙


日本工業規格

JIS

 L

1021-16

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繊維製床敷物試験方法−

第 16 部:帯電性−歩行試験方法

Textile floor coverings

Part 16: Assessment of static electrical propensity

−Walking test

序文  この規格は,2000 年に第 1 版として発行された ISO 6356,Textile floor coverings−Assessment of static

electrical propensity

−Walking test を基に,対応する部分[A 法(直線的歩行法)

]については対応国際規格

を翻訳し,技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格であるが,対応国際規格には規定されて

いない規定項目[B 法(ストロール法)

]を日本工業規格として追加している。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。変更の一

覧表をその説明を付けて

附属書 2(参考)に示す。

1.

適用範囲  この規格は,調整した温湿度条件下で繊維製床敷物のパイル面を人が歩行したときに帯電

する電位(電圧)の試験方法について規定する。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 6356:2000

,Textile floor coverings−Assessment of static electrical propensity−Walking test

(MOD)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構

成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その

最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 6253

  加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方

備考  ISO 48:1994,Rubber,vulcanized or thermoplastic−Determination of hardness (hardness between 10

IRHD and 100 IRHD)

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS L 0212-1

  繊維製品用語(衣料を除く繊維製品)−第 1 部:繊維製床敷物

備考  ISO 2424:1992,Textile floor coverings−Vocabulary からの引用事項は,この規格の該当事項と

同等である。

JIS L 1021-1

  繊維製床敷物試験方法−第 1 部:物理試験のための試験片の採取方法

備考  ISO 1957:2000,Machine-made textile floor coverings−Selection and cutting of specimens for

physical tests

が,この規格と一致している。

JIS S 5037

  靴のサイズ


2

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IEC 60093:1980

,Methods of test for volume resistivity and surface resistivity of solid electrical insulating

materials

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS L 0212-1 による。

4.

原理  人の歩行によって生じる電位[接地電圧(ゼロ)との差]を測定する。測定は,次によって行

い,繊維製床敷物を歩行したときに発生する静電気電撃による不快感の程度を評価する。

a)

繊維製床敷物の上で測定する。

b)

標準化されたサンダルを使用する。

c)

規定する方法によって歩行する。

d)

調整された温湿度条件下で測定する。

5.

直線的歩行法−

5.1

装置及び器材  装置及び器材は,次による。

5.1.1

接地した金属板  寸法は 2 000 mm×1 000 mm 以上のもの。

警告  試験室の床材として接地した金属板を使用するか,又は危険性はあるが電気配線された全金属

製の床面を使用する。

なお,適切な接地回路ブレーカを取り付け,電源を保護することが望ましい。

5.1.2

ゴムマット  寸法は 2 200 mm×1 200 mm で,厚さは,4.5 mm±0.5 mm。IEC 60093 によって測定

したときの垂直電気抵抗が 1×10

13

Ω/cm

2

以上のもの。

5.1.3

サンダル  附属書 に規定する事項によって作製し,この試験方法に規定するもの。靴底材は,

附属書 に規定する XS-664P ネオライトとする。ただし,金属板とサンダルを履いた測定者との間の電気

抵抗値は,

附属書 によって測定したとき,10

10

Ω∼10

11

Ωの間とする。

参考1. XS-664P ネオライトは,AATCC Technical Center,P.O.Box 12215,Research Triangle Park,NC

27709

,USA から入手できる。これは,この規格を使用するときの利便性から記載したもの

である。XS-664P ネオライトと同等の測定結果が得られるものがあれば,それを使用しても

よい。

2.

導電性のサンダルで測定を行う場合は,BAM ゴム靴底材を使用してもよい。BAM ゴム靴底

材は,BAM,Berlin,Germany から入手できる。これは,この規格を使用するときの利便性

から記載したものである。BAM ゴム靴底材と同等の測定結果が得られるものがあれば,それ

を使用してもよい。

5.1.4

サンダルのクリーニング用品  サンダルのクリーニングには,次の物品を用いる。

a)

サンドペーパ P 280。

b)

さら(晒)し綿布,仕上げ剤及び溶剤を使用していないもの。

c) 95

%

以上の濃度のエタノール。

5.1.5

イオン化源(除電装置)  試験片表面の帯電電荷を除去できるもの。

備考  使用するときは,製造業者の表示する注意事項を遵守する。

5.1.6

標準カーペット  次の規定項目に適合する 2 種類の標準カーペットを準備する。

a) 1

種類は,帯電防止剤などの仕上げ剤を使用していない未処理のカーペットとし,温度 23  ℃±1  ℃,

相対湿度 25 %の条件下で試験したときの人体帯電圧が−9.0 kV±5.0 kV であり,温度 23  ℃±1  ℃,


3

L 1021-16

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相対湿度 20 %の条件下で試験したときの人体帯電圧が−9.5 kV∼−13.7 kV であるもの。

b)

他の 1 種類は,帯電防止剤などの仕上げ剤を使用していない制電加工カーペットとし,温度 23  ℃±

1

℃,相対湿度 25 %の条件下で試験したときの人体帯電圧が−1.5 kV±0.4 kV であり,温度 23  ℃±

1

℃,相対湿度 20 %の条件下で試験したときの人体帯電圧が−2.7 kV±0.3 kV であるもの。

参考  2 種類の標準カーペットは,AATCC,P.O.Box 12215,Research Triangle Park,NC27709,USA

から入手できる。これは,この規格を使用するときの利便性から記載したものである。2 種類

の標準カーペットと同等の測定結果が得られるものがあれば,それを使用してもよい。

5.1.7

人体帯電圧測定システム  次の規定事項を満足する直流静電圧計,自記記録計及びハンドエレクト

ロードで構成する。

a)

電圧計及びハンドエレクトロードの投入抵抗:1×10

14

Ω以上。

b)

ハンドエレクトロードの投入静電容量:20 pF 以下。

c)

エレクトロード,

電圧計及び記録計システムの記録計の最大指示目盛に達する応答時間:0.25 秒以内。

ハンドエレクトロードシステムの具体例は,

附属書 を参照。

5.1.8

相対湿度測定装置  相対湿度の測定精度が±1 %の装置。

5.2

調整及び試験条件  試験片の調整及び試験は,次に規定するいずれかの標準雰囲気条件で行い,そ

の条件を結果の報告に記載する。

a) 23

℃±1  ℃,25 %RH±3 %RH。

b) 23

℃±1  ℃,20 %RH±3 %RH。

参考  人体帯電圧測定時の標準雰囲気は,各国の検査機関によって様々な条件が設定されている。あ

る特定の条件下で測定され求められた値と,他の条件下で測定され求められた値とを比較して

はならない。

5.3

試験片の採取及び準備  JIS L 1021-1 によって,2 000 mm×1 000 mm の大きさの試験片を採取する。

備考  通常,試験は提出された繊維製床敷物試験片上で行い,帯電防止加工及び制電加工が施されて

いる場合も,加工法が永久的な効果をもつものであると考えられる場合には,試験を実施する

前にクリーニング又は実用試験は行わない。

5.4

試験片,標準カーペット,ゴムマット及びサンダルの調整  試験片は,湿度が高めの“ウェットサ

イド”雰囲気条件から 5.2 に規定する雰囲気条件で 7 日間以上湿度調整を行う。調整時は試験片を試料掛

けにつるし,空気の循環が妨げられないことを確認する。

ゴムマット,サンダル及び標準カーペットは他の用途に使用せず,常に試験の雰囲気条件に保つ。この

条件を維持するのが困難な場合は,ゴムマット及びサンダルは試験前の 2 日間,標準カーペットは試験前

の 7 日間調整する。

備考  試験片と器材との調整は十分に行う。特に,使用されている仕上げ剤のタイプによっては調整

に時間を要する場合があるので注意する。

5.5

手順  手順は,次による。

5.5.1

準備

5.5.1.1

サンダルのクリーニング  試験を実施する前に,エタノールを含浸させたさら(晒)し綿布でサ

ンダルの靴底をふき,表面に付着した化学物質を完全に除去した後,乾燥する。次に,細目のサンドペー

パで靴底を磨いた後,乾いたさら(晒)し綿布でふき,汚れを除去する。試験に当たっては,サンダルが

乾燥していることを確認する。


4

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5.5.1.2

試験時の雰囲気条件の記録  試験の実施直前と実施直後とに相対湿度測定装置によって試験室

の温度及び湿度を測定し,記録する。

5.5.1.3

測定システムの検査  測定を実施する前に測定システムの点検を行う。試験を開始する前の点検

は,標準カーペットで実施する。電圧計,エレクトロード及び記録計の調整は,

附属書 を参照する。

備考  標準カーペットによる調整用に予備のサンダルを準備することが望ましい。

5.5.1.4

試験片及び試験材料の放電

a)  5.1.5

に規定するイオン化源(除電装置)を用いて,残留帯電荷を除去する。接地した金属板の上の定

位置にゴムマットを置き,試料掛けにつるしてある試験片の前後を手に持つ。試験片をゴムマットの

上に置く。このとき,試験片をゴムマット上で滑らせたり,金属板に接触させないように注意する。

b)

試験者がサンダルを履くときは,接地板(ゼロ電位)の上で履き,帯電荷が発生したり,残留しない

ようにする。試験者は,試験片の上で歩行試験を実施する直前に,試験片に移る。

5.5.2

試験の実施

a)

試験者の足裏がサンダルの中敷きに常時安定して接触するように,サンダルを接地した金属板(ゼロ

電位)の上で完全に固定する。その後,サンダルを履いた試験者は,試験片上に乗り,歩行を開始す

る。

b)

試験片の上を 1 秒間に 2 歩の割合で歩く。試験を行っている間は,いつも体が同じ方向を向くように

歩行する。試験片全体のできるだけ広い範囲で前進,後進を繰り返す。歩行時には,試験片をサンダ

ルで擦ったり,軸足で回転したりしない。歩行時は,試験片からサンダルまでの高さは 50 mm∼80 mm

とし,絶えずサンダルの底が試験片に対して平行になるようにする。試験中には試験室の壁面又はそ

の他の器材に 0.5 m 以上近づかない。電圧のピーク値が上昇を示さなくなるまで,又は 60 秒間歩行す

る。

c)

サンダルを脱いで靴底をクリーニングし,5.5.1.4 並びに a)及び b)の手順によって各試験片に対して 3

回の歩行を繰り返す。

なお,前に使用した試験片は,その残留帯電荷がその後に実施する試験にいかなる影響も及ぼさな

いように保管する。また,試験実施日の最初の試験片は,標準カーペットとする。これによって試験

状態の適切さ及び試験者並びに測定システムに異常がないことが確認できる。

5.6

試験結果  記録紙に描かれた帯電圧の中から,高い方のボトムから順次五つの値を拾い,その算術

平均及びすべての値を kV で 0.1 kV 単位まで示す。

参考  この算出法は,記録された帯電圧の最大値(ピーク)と最小値(ボトム)との差を減少させる

ために用いられる。中央値を求める方法では,高い方のボトムを拾う方法よりも幾分高い値に

なるが,最大値(ピーク)を拾うよりもばらつきは小さくなる。

5.7

試験報告書  試験報告書には,次の事項を記入する。

a)

  試験年月日

b)

  試験実施者名

c)

  試験は,この規格に従った旨

d)

試験試料の明細。必要な場合は前処理の方法

e)

正確な試験温湿度条件

f)

試験実施の状態

g)

各歩行試験の人体帯電圧(0.1 kV 単位まで)

h)

各歩行試験の人体帯電圧の平均値(0.1 kV 単位まで)


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i)

この規格に規定外の操作及び方法があれば,その詳細

6.

ストロール法−

6.1

装置及び器材

6.1.1

人体帯電圧測定システム  5.1.7 に規定するシステム又はこれと同等以上の性能をもつシステム。

使用可能な人体帯電圧測定システムの一例を,

附属書 に示す。

6.1.2

除電装置  5.1.5 に規定するイオン化源又はこれと同等の性能をもつ装置。

6.1.3

サンダル  甲が革,底が合成ゴムの靴。ただし,靴のかかと(踵)から先端までの表面抵抗が 1×

10

9

Ω以下のもの。

6.1.4

絶縁板  約 1 m×1 m の大きさで,厚さは 5 mm 程度とする。材質の垂直電気抵抗が 1×10

10

Ω以

上のゴムマット。

6.1.5

接地した金属板  人体に帯電した電荷を速やかに除去できるもの。

6.1.6

標準カーペット  2 種類の標準カーペットを準備する。標準カーペットは,次の規定項目に適合す

るもの。

a)

ナイロンレベルカーペット  パイル形状はループパイルで,パイル糸は 100 %ナイロンフィラメント,

パイルの高さは約 4 mm,基部上のパイルの質量が約 350 g/m

2

のもの。

b)

導電性繊維を含んだナイロンレベルカーペット  a)と同等の構造をもち,パイル糸に質量比 0.15∼

3.0 %

の導電性繊維を含むもの。

6.2

試験室の温湿度  温度 23  ℃±1  ℃,相対湿度 25 %±3 %の試験室で行う。

備考  異なる温湿度条件を用いた場合は,その条件を付記する。

6.3

試験片の採取及び準備  JIS L 1021-1 によって,約 90 cm×90 cm の試験片を採取する。また,この

試験片と同じ大きさの 6.1.6 に規定する標準カーペットを準備する。

6.4

試験片,装置及び器材の調整  試験片,装置及び器材は,6.2 に規定する試験室内で 24 時間以上調

整する。サンダルは試験の前にごみなどを取り除き,エタノールを十分に含浸させたさらし綿布で靴底な

どを丁寧にふく。また,同一の試験片で連続して試験を行う場合は,試験前に乾いたさらし綿布で,から

ぶきする。

6.5

手順  手順は,次による。

a)

試験室の床面の上に絶縁板を敷き,測定システムなどに異常がないことを確認するため,試験の前に,

2

種類の標準カーペットを用いて予備試験を行う。

b)

試験前に絶縁板を除電装置で入念に除電した後,絶縁板の上に試験片を置き,試験片を除電装置で入

念に除電する。

c)

試験者は,試験前にサンダルを履いた状態で接地した金属板の上に乗り,初期帯電圧を除く。次に,

静かに試験片の上に乗り,静止する。このとき電位計がゼロを指していることを確認する。

備考  ゼロを指さない場合は,接地線などを握り,人体帯電圧を除去する。

d)

試験者は,並み足で試験片上を 30 秒間以上歩行し,人体帯電量が平衡に達するまで歩行を続ける。歩

行は試験片上をできるだけ広範囲に円形又は 8 字状に輪を描くように行い,並み足は,大たい(腿)

部と床の角度とが 45°程度になるような足の高さで約 100 歩/min の速度で行う。すり足歩行は行って

はならない。歩行速度はメトロノームなどを用いて調整することが望ましい。

e)

b)

d)に規定する試験を標準カーペットについて行い,6.6 に規定する方法によって測定値を求める。

測定値に異常がなければ,試験を行う。試験は,b)∼d)によって行うが,試験は同一の試験片で 3 回


6

L 1021-16

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行う。

6.6

試験結果  記録紙に描かれた帯電圧の中から,上,下の異常値を除き,極大値の高い方から順次五

つの値を,及び極大値の低い方から順次五つの値を拾い,その算術平均を求め,人体帯電圧は 3 回の測定

値の平均値で表す(0.1 kV 単位まで)

6.7

試験報告書  試験報告書には,次の事項を記入する。

a)

試験年月日

b)

試験実施者名

c)

試験は,この規格に従った旨

d)

正確な試験温湿度条件

e)

人体帯電圧(0.1 kV 単位まで)

f)

この規格に規定外の操作及び方法があれば,その詳細


7

L 1021-16

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附属書 A(規定)サンダルの仕様

1.

一般  サンダルはつま(爪)先が開いており,かかと(踵)部の調整ができ,前の部分の足の甲が革

ひものモンドポイント・サイズ 270/100(JIS S 5037 参照)とする。革ひもはウェッジヒールが取り付けら

れた靴の内底につな(繋)がり,一枚物でできた外底には穴が開けられている。内底には全面に中敷きが

はり合わされている。

前側に近い部分の中央にはステンレス鋼板が挿入されており,外底と試験者との間に導電接触をもたせ

るためアルミニウム製リベットが挿入されている(

附属書 図 及び附属書 図 参照)。すべてのリベ

ットは,外底のスチール板と上部の足とのいずれかに接触していなければならない。

2.

靴形  サンダルは,その靴形が十分に密着しなければならない。“インソール・モデル”といわれてい

る靴型底は

附属書 図 に示す内底の形と,ステンレス鋼板及びアルミニウム製リベットの位置とを規定

要求事項とする。

靴形の上部はこの仕様に適合するため,密着するよう作製する。

3.

素材  素材は,附属書 表 に示す。

4.

構成  サンダルの上部はストラップが 4 か所取り付けられており,足の甲とかかとのジョイントとが

十分に密接していなければならない。ストラップとストラップとは接触ファスナーテープ(

“ベルクロ”な

ど)で固定し,これによってサンダルを多様な足のサイズに適用させる。

接触ファスナーは,ストラップに接着剤で取り付け,更に,一本縫いで固定する。しわ(皺)が寄るの

を防止するため上部のレザーとライニングとを靴型に合わせて縫い込む。

くさび形のかかとを靴形のサンダルに取り付けた後,内底に中敷きをはり合わせ,この段階でステンレ

ス鋼板とアルミニウム製リベットとを取り付ける。この後,サンダルの下側に底を取り付け,端部を仕上

げる。

参考  この仕様に適合するサンダルは,繊維製品を取り扱うオランダ,デルフトの TNO センターで

入手できる。この情報はあくまで利用者の便に供するものであって,製品を保証するものでは

ない。この製品と同等の性能であり,同じ試験結果が得られるものであれば,それを使用する

ことも可能である。

内底をまっすぐに押し切りし,その部分を塗装する。靴形の上部に内底を接合し,靴形の縁及び内底を

ザラザラにし,すべての汚れを除去し,これによってくさび形と外底との接触がよくなる。

備考  接触を良好にするため,アルミニウムの先端には上下どちらからも接着剤が付着しないように

する。側面のリベットと足,アルミニウム製リベットと外底又はその他のステンレス鋼板が絶

えず接触していなければならない。


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L 1021-16

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附属書   1  サンダルの使用素材

素材

明細

上部レザー

クロムなめしの総しぼ仕上げレザー,厚さ 1.5 mm∼1.6 mm

ライニング・レザー

肥育した子牛のレザー,厚さ 1.2∼1.4 mm

ソック・ライニング

肥育した子牛のレザー,厚さ 0.7 mm

インソール・レザー

グッド・イヤー・ショルダー・レザー,厚さ 3.0 mm

接触ファスナーテープ 

“ベルクロ・タイプ”

幅 3 cm

縫い糸 R

75/3

タイプ

ウェッジ・ヒール

マイクロセル・ラバー,硬度  60 IRHD 
JIS K 6253 参照)

外底

a)

バット・レザー(取付けは縫い込みでも接着でも可)

b)

標準底素材,本体 5.1.3 及び

附属書 参照

使用する接着剤:

−  ライニングの取付け

−  中敷きライニング 
−  ベルクロテープの取付け 
−  靴形の接着

−  ウェッジ・ヒールの取付け 
−  底の取付け

セメント(ゴム接着剤)

ポリビニルアセタール・エマルジョン接着剤 
セメント(ゴム接着剤) 
ネオプレン接着剤

ネオプレン接着剤 
ネオプレン接着剤

リベット

先端が平滑なブラインド・アルミニウム・リベット

先端直径=9 mm 
−  前側,直径 4 mm×7.4 mm 長さでカドミウム平ワッシャ付き

(直径 9 mm,穴径 4.2 mm,厚さ 0.6 mm)

−  かかと側,直径 4.8 mm×25.4 mm 長さでカドミウム平ワッシャ付き

(直径 12 mm,穴径 5.2 mm,厚さ 0.7 mm)


9

L 1021-16

:2007

附属書   1  インソールの形

単位  mm

線の定義

線の長さ

AD

足長 273

BD

通常のあそび

15

AB

靴型の長さ 288

AC AB

の 62 %

179

BC AB

の 38 %

109

EC

ジョイントガースの 1/6

42

FC

ジョイントガースの 1/6

+1/6 ジョイントガースの 26 %

 52

EF

ジョイントの幅

94

HZ AD

の 1/5

55

EM EF

の 60 %

  56

AJ AD

の 1/6

46

KJ EF

の 1/3

31

LJ EF

の 1/3

31

KL

ヒールの幅

63


10

L 1021-16

:2007

1

  中空リベット

2

  ソック・ライニング

3

  中敷き

4

  レザー・ストラップ

5

  外底

6

  ステンレス鋼板

附属書   2  ブラインド・リベット及び金属板の取付け位置


11

L 1021-16

:2007

附属書 B(規定)標準靴底素材−ネオライト(標準 XS−664P)

1.

仕様  充てん剤(けい酸アルミニウムマグネシウム 25 %,木質繊維 10 %)の入った標準コールド,

非油展,スチレンブタジエンゴム。

加工添加剤−ジンクオキサイド(酸化亜鉛−ZnO)

,ステアリン酸,石油系樹脂,酸化防止剤,硫黄(加

硫のため)

,微量の着色剤。

この附属書に規定した仕様に適合させるため,

グッドイヤーによって 1950 年に厳密な配合試験が実施さ

れている。

参考  この限定された製品はグッドイヤーアンドラバーの承認を得て再生産される。この標準 XS−

664P

ネオライトは AATCC(本体 5.1.3 

参考 1.参照)から入手できる。

2.

物性

表面硬さ:デュロメータ A による測定値が 93∼96

密度:1.23±0.02 g/cm

3

厚さ:3.18 mm

垂直抵抗:5×10

11

Ω・cm 以上

NBS

摩耗指数:35±4(ASTM D 394-59,B 法)

破壊時の伸び率:375 %±25 %

測定時の温度条件:23  ℃±1.1  ℃

3.

取付け手順  ラバーは,粗めの方をサンダルの裏側に接着し,平滑な方がサンダル底になるように取

り付ける。

参考  新しい靴底素材を使用する場合は,あらかじめ外装を取り除き,加工の段階で外装の残留物質

が付着しないように留意する。


12

L 1021-16

:2007

附属書 C(規定)歩行によって生じる電気抵抗の測定方法

標準サンダルの電気抵抗は,

(サンダルを履いた)

試験者が接地を取ったきれいな金属板の上に乗った状

態で測定する。

附属書 図 に最適回路を示す。

a) 100

V

±5 %の D.C.電源。

b)

表面電気抵抗 R

s

が 1 MΩの安全抵抗器。

c)

ミリ,マイクロ及びナノメータの範囲の測定が可能な電流測定器。

d)

スイッチ。

備考  安全抵抗器は D.C.電源を回路に入力したとき,そのアンペア数が=0.1 mA である。

ミリアンペア範囲の電流測定器によって,

(サンダルを履いた)試験者は金属板の上に両足を乗せてしっ

かりと立ち,安全抵抗器を経由して電圧電源を接続した導電性の電極を握る。スイッチを入れた後,15 秒

間待ち,それから電流値を読み取る。必要に応じて感度を調整する。

歩行によって生じる抵抗値(Ω),はオームの法則によって,次の式で示される。

( )

s

R

I

V

R

=

ここで:RV/の場合,通常 R>>R

s

1

  スイッチ

2

  電流計

3

  金属板

附属書   1  歩行による電気抵抗測定の回路


13

L 1021-16

:2007

附属書 D(参考)ハンディタイプの電極及びその使用方法の例

適切なハンディタイプ電極及び接続方法を,

附属書 図 1,附属書 図 及び附属書 図 に示す。

1

  ハンディタイプ電極

2

  ハンディタイプ電極の電気容量

3

  電圧計

4

  自記記録形

5

  ディバイダ電気容量

附属書   1  接続方法の概要図


14

L 1021-16

:2007

1

  ハンディタイプ電極

2

  BNC コネクタ

3

  電圧計に接続する同軸ケーブル

4

  電圧ディバイダケース

5

  電圧ディバイダケースを通してアースを取ったコンデンサ C

2

附属書   2  ハンディタイプ電極及び電圧ディバイダ

単位  mm

1

  軸心

2

  メタルチューブ

3

  PTFE スリープ

4

  BNC(差込)プラグ

5

  同軸ケーブル

6

  ポリエチレン製プラグ

附属書   3  ハンディタイプ電極


15

L 1021-16

:2007

附属書 E(規定)測定システムの校正点検方法

1.

静電気校正  電圧ゼロポイントの点検は,ハンディタイプ電極をアースポイントに接地してから行う。

その後,ハンディタイプ電極を安定した D.C.電圧供給源の出力ターミナルに接続し,電圧測定器のシステ

ムを点検する。電圧は 1 kV,2 kV 及び 5 kV(±の両極性)で校正する。

2.

動電気校正  測定システムは,信号発信器又は手動スイッチ手順による動的方法によって校正する。

2.1

信号発生器の校正  ハンディタイプ電極を,出力容量 1 kV±0.01 kV,周波数 2 Hz で立ち上がり時

間/減衰時間が 2 ms より大きくない信号発信器の出力ターミナルに接続する。手順は,±の両方で点検す

る。自記記録計による電圧の超過及び低下は,0.1 kV を超えてはならない。

2.2

手動スイッチの方法  試験者は,片手に電極を持って本体 5.1.2 に規定するゴムマットの上に立ち,

もう一方の手で安定した D.C.電圧の出力と接地点とを交互に触れる。供給電圧の出力は 1 kV±0.01 kV に

設定し,

試験者の帯電と放電とは 2 サイクル/秒とする。

スイッチの切替えにはメトロノームを使用する。

手順は,±の両方で実施する。自記記録計による電圧の超過及び低下は 0.1 kV を超えてはならない。

この手順を実施する場合の電圧供給は,適切な出力過電流防止回路を使用する。試験者を保護するその

他の防止装置としては,電圧供給出力に 1 MΩ∼10 MΩの高電圧許容抵抗器を接地する。


16

L 1021-16

:2007

附属書 1(参考)使用可能な人体帯電圧測定システムの一例

使用可能な人体帯電圧測定システムの一例を,

附属書 図 に示す。

附属書   1  使用可能な人体帯電圧測定システムの一例

電位計    電極板に帯電した電位の測定が可能なもの 
電極板    集電板で,直径 300 mm 程度の金属板 
リード線  電気的影響の少ないもの


17

L 1021-16

:2007

附属書 2(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS L 1021-16

:2007  繊維製床敷物試験方法−第 16 部:帯電性−歩行試験方法

ISO 6356

:2000,繊維製床敷物−帯電性−歩行試験方法

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項目ごとの

評価及びその内容 
  表示箇所:本体及び附属書 
  表示方法:側線又は点線の下線

項目 
番号

内容

(

Ⅱ )

国際
規格
番号

項目
番号

内容

項 目 ご と
の評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ) JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

1.

適用範囲 

試験の目的,適用範囲,
試験の条件

1 

国 際 規 格 の 内 容
を 一 部 削 除 し て
いる。

MOD/

削除

対応国際規格では,サンダルの種類,
歩行方法などによって試験の結果に
大きな違いが生じること及び試験結

果は相対的なものであることなどが
記述されているが,それらの部分を
削除している。

対応国際規格の内容を一部削除
し,簡潔な表現に改めた。

JIS K 6253   

ISO 48:1994

MOD/

変更

JIS

では ISO の引用規格と整合した

JIS

を引用している。

JIS K 6253

は ISO 規格と整合し

ている。

JIS L 0212-1 

ISO 2424:1992 MOD/

変更

JIS

では ISO の引用規格と整合した

JIS

を引用している。

JIS L 1021-1

は ISO 規格と整合し

ている。

JIS L 1021-1 

ISO 1957:2000 MOD/

変更

JIS

では ISO の引用規格と整合した

JIS

を引用している。

JIS L 0212-1

は ISO 規格と整合し

ている。

JIS S 5037 

ISO 9407:1991 MOD/

追加

JIS S 5037

と ISO 9407 とは同等でな

い。そのため,JIS S 5037 を引用し
た。

2.

引用規格 

IEC 60093 

2 

JIS

に同じ。 IDT

3.

定義 

用語の定義

3

JIS

に同じ。 IDT

4.

原理

試験の原理

4

JIS

に同じ。 IDT

5.

直線的歩行法

−A 法

5.1

装置及び器材 5

JIS

に同じ。 IDT

5.2

調整及び試験条件 6

JIS

に同じ。 IDT

5.3

試験片の採取及び準備

7

JIS

に同じ。 IDT

17

L

 1021-16


2007


18

L 1021-16

:2007

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ) JIS と国際規格との技術的差異の項目ご

との評価及びその内容 
  表示箇所:本体

  表示方法:側線又は点線の下線

項目

番号

内容

(

Ⅱ )

国際 
規格

番号

項目

番号

内容

項 目 ご と

の評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的

差異の理由及び今後の対策

5.4

試験片,標準カーペット,
ゴムマット及びサンダル

の調整

8

JIS

に同じ。 IDT

5.5

手順

9

JIS

に同じ。 IDT

5.6

試験結果

10

JIS

に同じ。 IDT

精度及び確度

11

MOD/

削除

国際規格では,試験の精度及び
確度の項目が規定されており,
平均値まわりの変動などにつ

いて規定されているが,JIS 
は必要がないと判断されたた
め削除している。

JIS

と ISO 規格との規定事項の

性質によるが,対応国際規格の
この項目は JIS の様式にはそぐ

わないと判断されたため JIS 
らは削除している。

5.7

試験報告書 12

JIS

に同じ。 IDT

6.

ストロール法

−B 法

6.1

装置及び器材

6.2

試験室の温湿度

6.3

試験片の採取及び準備

6.4

試験片,装置及び器材の調

6.5

手順

6.6

試験結果

6.7

試験報告書

MOD/

追加

国際規格にはない規定項目を

追加している。

実際的な歩行動作に伴って発生

する人体帯電量の測定方法とし
て,B 法(ストロール法)を追加
規定した。

この試験方法は我が国独自の方
法であるが,

以前から JIS に規定

されている試験方法であり,一

般に広く利用されている。 
品質スペックに対して利用され
ていたり,他の試験規格にも引

用されている試験方法である。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

18

L

 1021-16


2007


19

L 1021-16

:2007

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  IDT………………  技術的差異がない。 
    ―  MOD/削除………  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

    ―  MOD/追加………  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    ―  MOD/変更………  国際規格の規定内容を変更している。

2.  JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  MOD……………  国際規格を修正している。 

19

L

 1021-16


2007