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L 1021-14

:2007 (ISO 10833:2001)

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本カーペット工業組合(JCMA)/財団法人

日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準

調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

これによって,JIS L 1021:1999,JIS L 1022:1992 及び JIS L 1023:1992 は廃止され,JIS L 1021-1JIS L 

1021-19

に置き換えられた。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 10833:2001,Textile floor coverings

―Determination of resistance to damage at cut edges using the modified Vettermann drum test を基礎として用い

た。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。

JIS L 1021

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS L 1021-1

第 1 部:物理試験のための試験片の採取方法

JIS L 1021-2

第 2 部:く(矩)形の繊維製床敷物の寸法測定方法

JIS L 1021-3

第 3 部:厚さの測定方法

JIS L 1021-4

第 4 部:質量の測定方法

JIS L 1021-5

第 5 部:単位長さ及び単位面積当たりのパイル数測定方法

JIS L 1021-6

第 6 部:静的荷重による厚さ減少試験方法

JIS L 1021-7

第 7 部:動的荷重による厚さ減少試験方法

JIS L 1021-8

第 8 部:パイル糸の引抜き強さ試験方法

JIS L 1021-9

第 9 部:はく離強さ試験方法

JIS L 1021-10

第 10 部:水及び熱の影響による寸法変化の試験方法

JIS L 1021-11

第 11 部:摩耗強さ試験方法

JIS L 1021-12

第 12 部:ベッターマンドラム試験機及びヘキサポッドタンブラー試験機による外観変

化の作製方法

JIS L 1021-13

第 13 部:外観変化の評価方法

JIS L 1021-14

第 14 部:改良形ベッターマンドラム試験機によるカットエッジの機械的損傷試験方法

JIS L 1021-15

第 15 部:ファイバーバインド試験方法

JIS L 1021-16

第 16 部:帯電性―歩行試験方法

JIS L 1021-17

第 17 部:電気抵抗測定方法

JIS L 1021-18

第 18 部:汚れ試験方法

JIS L 1021-19

第 19 部:クリーニング試験方法


L 1021-14

:2007 (ISO 10833:2001)

(2)

目  次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

2

4.

  原理

2

5.

  装置

2

5.1

  ドラム試験機

2

5.2

  鋼球

3

5.3

  ゴム製突起

3

5.4

  直立形電気掃除機

3

5.5

  片面粘着テープ

3

5.6

  両面粘着テープ

4

6.

  試験片の採取及び準備

4

6.1

  採取

4

6.2

  試験片の準備

5

7.

  調整及び試験の温湿度条件

5

8.

  手順

5

9.

  評価

6

10.

  試験報告書

6

 


日本工業規格

JIS

 L

1021-14

:2007

(ISO 10833

:2001

)

繊維製床敷物試験方法−

第 14 部:改良形ベッターマンドラム試験機による

カットエッジの機械的損傷試験方法

Textile floor coverings

−Part 14: Determination of resistance to damage

at cut edges using the modified Vettermann drum test

序文  この規格は,2001 年に第 2 版として発行された ISO 10833,Textile floor coverings−Determination of

resistance to damage at cut edges using the modified Vettermann drum test

を翻訳し,技術的内容及び規格票の様

式を変更することなく作成した日本工業規格である。

1.

適用範囲  この規格は,繊維製床敷物のカットエッジの機械的損傷の試験方法について規定する。こ

の規格は,ロールカーペット及びタイルカーペットのすべての繊維製床敷物に適用する。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 10833:2001

,Textile floor coverings−Determination of resistance to damage at cut edges using the

modified Vettermann drum test (IDT)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発効年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構

成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その

最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS L 0105:2006

  繊維製品の物理試験方法通則

備考  ISO 139:2005,Textiles−Standard atmospheres for conditioning and testing からの引用事項は,こ

の規格の該当事項と同等である。

JIS L 0212-1

  繊維製品用語(衣料を除く繊維製品)−第 1 部:繊維製床敷物

備考  ISO 2424:1992,Textile floor coverings−Vocabulary からの引用事項は,この規格の該当事項と

同等である。

JIS L 1021-1

  繊維製床敷物試験方法−第 1 部:物理試験のための試験片の採取方法

備考  ISO 1957:2000,Machine-made textile floor coverings−Selection and cutting of specimens for

physical tests

が,この規格と一致している。

JIS L 1021-12

  繊維製床敷物試験方法−第 12 部:ベッターマンドラム試験機及びヘキサポッドタンブ

ラー試験機による外観変化の作製方法


2

L 1021-14

:2007 (ISO 10833:2001)

備考  ISO 10361:2000  Textile floor coverings−Production of changes in appearance by means of

Vettermann drum and hexapod tumbler testers

が,この規格と一致している。

JIS L 1021-13

  繊維製床敷物試験方法−第 13 部:外観変化の評価方法

備考  ISO 9405:2001,Textile floor coverings−Assessment of changes in appearance が,この規格と一

致している。

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS L 0212-1 によるほか,次による。

3.1

はく離 (delamination)  繊維製床敷物の使用面及び/又は基部・一次基布が,二次基布から分離する

こと。

3.2

ほつれ (fraying)  繊維製床敷物のカットした端部から,パイル及び基部が損失すること。

3.3

パイル抜け (tufting out)  繊維製床敷物の使用面のパイル抜け。

3.4

ひげ  (sprouting)  繊維製床敷物の製造中に,何らかの原因で混入したかなり長いタフト(パイル)

が,使用中に取れたり,表面に出てくること。

3.5

伝線・シューティング (laddering/shooting)  繊維製床敷物の使用面から,同じたて方向に連続するル

ープが損失すること。

4.

原理  繊維製床敷物試験片をはり付けたドラム内で 6 個のゴム製の突起が付いた鋼球を不規則に転が

す。

ロール物に関しては,試験片の長手方向に,試験片のカットエッジが鋼球の作用を受けるように鋭角に

切込みを入れる。

タイルカーペットの場合は,並べてはり付け,タイルの端部が鋼球の作用を受ける接合面とする。

試験後,摩耗されたカットエッジの機械的損傷を JIS L 1021-13 によって評価する。

5.

装置

5.1

ドラム試験機  JIS L 1021-12 の 5.1.1(ベッターマンドラム試験機)に規定する装置であり,空気吸

引速度が 25 L/s∼40 L/s の電気掃除機を取り付けたもの(

図 参照)。


3

L 1021-14

:2007 (ISO 10833:2001)

730

10

1

2

3

4

5

6

  1  ベッターマンドラム試験機

5.2

鋼球  6 個の円柱状のゴム製突起を等間隔で表面に取り付けたもの。ゴム製突起を取り付けていない

状態での鋼球の質量は 7 000 g±100 g とする。鋼球の直径は 120 g±0.2 g とする(

図 参照)。

ドラムの内部を損傷するおそれがあるため,14 個の突起物を取り付けた標準の鋼球から 8 個の突起物を

取り外して使用してはならない。

単位  mm

表面粗さ

µm

Rz 6.3

120

0.2

40

0.5

118

0.1

15

0.5

  2  鋼球

5.3

ゴム製突起  試験を実施する前には,その都度 JIS L 1021-12 によって調整する。

5.4

直立形電気掃除機  直立形で,回転ブラシ及びビーターバーを装備したもの。

5.5

片面粘着テープ  幅が 50 mm 以上のもの。

1

脱落繊維の吸引方向

2

回転形ブラシ

3

金属製ドラム

4

加硫した繊維製バッキングシート

5

鋼球

6

ゴム製突起


4

L 1021-14

:2007 (ISO 10833:2001)

5.6

両面粘着テープ  幅が 50 mm 以上のもの。

6.

試験片の採取及び準備

6.1

採取

6.1.1

一般  JIS L 1021-1 によって試料を採取する。

6.1.2

ロール物  長さ約 570 mm,幅約 265 mm の試験片を生産方向に対して平行に 4 枚採取する。ただ

し,試験片の長手は,生産方向に平行でなければならない。

6.1.3

タイルカーペット  試料の大きさは,少なくとも 500 mm×500 mm 又はそれ以下とする。ただし,

265 mm

×265 mm よりも小さくないこととする。

図 に示すように,試験片を切断し,採取する前に,タイルの裏面の角部 2 か所及び生産方向に印を付

ける。

図 に示すように,幅約 132 mm の試験片を 8 枚採取する。このとき,4 枚は生産方向に幅 132 mm,残

りの 4 枚は横手方向に幅 132 mm の試験片を採取する。

なお,特に試験片の総厚が大きいものにあっては,試験中に試験片が動いてずれが生じないよう試験片

をドラムに取り付けるときに,取り付け部分に生じた試験片とのすき間に試験片と同じ試料又は同等仕様

の試料を一緒に取り付ける。

単位  mm

a)

生産方向に平行 

b)

生産方向に直角 

  3  タイルカーペット試験片の採取及び準備


5

L 1021-14

:2007 (ISO 10833:2001)

6.2

試験片の準備

6.2.1

ロール物  試験片の中央に,生産方向に対して鋭角に切込みを入れる(図 参照)。少なくとも一

つのパイル列をまたがるように切込みを入れる。鋭利な刃物(カーペットナイフ又は押し切りカッター)

によってパイル面からパイルを通してバッキング部に至るまで切込みを入れる。

試験片 2 枚を付き合わせ,付き合わせた部分の裏面に両方の試験片にまたがって片面粘着テープ(5.5)を

強くはり合わせる。付き合せ面はできる限り密着させる。

両面粘着テープ(5.6)を試験片の長手方向に,先にはり付けた片面粘着テープにかぶさる位置まではり付

ける。

試験片の両端に幅 50 mm の片面粘着テープをはり付け,試験中にほつれが生じないようにする。

単位  mm

1

切込み

  4  ロール物カーペット試験片の採取及び準備

6.2.2

タイルカーペット  図 に示すように,生産方向に対して平行に試験片の長手方向をとり,長辺の

一つが,タイルカーペット(製品)の裁断部である 2 枚(試験片 A 及び試験片 B)

,及び生産方向に対し

て直角に試験片の横手方向をとり,短辺の一つが,タイルカーペット(製品)の裁断部である 2 枚(試験

片 C 及び試験片 D)の計 4 枚の試験片を準備する。

試験片の中心にタイルカーペット(製品)の裁断部を合わせ,4 組の試験片を作製する。

試験片の中心部付き合せ面はできるだけ密着させ,片面粘着テープではり合わせる。

7.

調整及び試験の温湿度条件  試験片は,JIS L 0105 の 5.1.1(標準状態)に規定する標準条件下で,少

なくとも 24 時間以上表面を上にして調整し,同じ標準条件下で試験を実施する。

8.

手順  試験片の裏面にはり付けた両面接着テープから保護シートを取り外し,4 組の試験片をドラム

試験機(5.1)の内側に使用表面をドラムの中心を向くように装着,固定する。

試験片を取り付けるとき,試験片の側面が取付け部分に倒れこんでいないか確認する。試験片を取付け

部分に差し込み,確実に固定する。

ドラムの中に鋼球(5.2)を置く。


6

L 1021-14

:2007 (ISO 10833:2001)

回転回数計を 11 000 回に設定し,試験を開始する。

試験を実施している間は連続して電気掃除機を作動させる。

試験終了後,試験片を取り出し,直立形電気掃除機(5.4)で清掃する。清掃は,試験片の長手方向に平行

に往復 4 回行い,最後にパイルの倒伏(傾斜)方向に沿って掃除機をかける。

9.

評価  3.で定義した損傷の内容に従って,損傷の種類を詳細に観察する。特に,次の事項について留

意し,評価する。

a)

カットエッジの損傷の程度。

b)

カットパイルにあっては,1 パイル列又は複数のパイル列から脱落したタフトの数。

c)

ループパイルにあっては,試験中にパイルが引っ張られ,試験前のループの長さよりも長くなってい

る糸の数。

d)

はく離の有無。はく離が観察された場合は,はく離した部分の長さ及びその深さの程度を測定する。

ただし,機械的損傷を受けた事項についてだけ評価する。

10.

試験報告書  試験報告書には,次の事項を記入する。

a)

試験年月日

b)

試験実施者

c)

試験は,この規格に従った旨

d)

試料の種類,原産国,製造番号など,試験した試料の明細

e)

試験片の明細

f)

この規格の 9.に従って評価した結果

g)

この規格に規定の手順以外によって評価した場合,評価に与えた影響の詳細