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L 0860:2008

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1  適用範囲

1

2  引用規格

1

3  試験

2

3.1  原理

2

3.2  種類

2

4  装置及び材料 

2

5  複合試験片の調製

4

6  試験液

4

6.1  A法の場合 

4

6.2  A法の場合 

4

6.3  B法の場合 

4

6.4  B法の場合 

4

7  操作

4

7.l  A

4

7.2  A

4

7.3  B

4

7.4  B

5

8  判定

5

9  試験報告書 

5

附属書 JA(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

6


 
L 0860:2008

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,財団法人スガウェ

ザリング技術振興財団(SWTF)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格

を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格

である。

これによって,JIS L 0860:1996 は改正され,この規格に置き換えられ,また,JIS L 0861:1996 は廃止さ

れ,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。


日本工業規格

JIS

 L

0860

:2008

ドライクリーニングに対する染色堅ろう度試験方法

Test methods for colour fastness to dry cleaning

序文 

この規格は,1993 年に第 4 版として発行された ISO 105-D01 を基に作成した日本工業規格であるが,日

本学術振興会染色堅ろう度第 134 委員会における研究成果を基に,技術的内容を変更して作成した日本工

業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,

染色した繊維製品のドライクリーニングに対する染色堅ろう度試験方法について規定する。

ただし,しみ抜き,スチームプレスなどを含む広義のドライクリーニングに対する染色堅ろう度の判定に

は適用しない。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 105-D01:1993,Textiles−Tests for colour fastness−Part D01:Colour fastness to dry cleaning

(MOD)

なお,対応の程度を表す記号(MOD)は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,修正していることを示

す。

警告  この規格の利用者は,通常の実験室での作業に精通しているとしても,安全及び健康に対する

適切な措置を取らなければならない。パークロロエチレンは,吸引などによって,人体に悪影

響を及ぼすおそれがあり,工業ガソリンは,取扱い不備によって引火などのおそれがあるので

注意して扱う必要がある。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS G 4303  ステンレス鋼棒 
JIS K 1521  パークロロエチレン(テトラクロルエチレン) 

JIS K 2201  工業ガソリン

JIS L 0801  染色堅ろう度試験方法通則

注記  対応国際規格:ISO 105-A01:1994,Textiles−Tests for colour fastness−Part A01:General principles

of testing (MOD)

JIS L 0803  染色堅ろう度試験用添付白布



L 0860:2008

JIS L 0804  変退色用グレースケール

注記  対応国際規格:ISO 105-A02:1993,Textiles−Tests for colour fastness−Part A02:Grey scale for

assessing change in colour (MOD)

JIS L 0805  汚染用グレースケール

注記  対応国際規格:ISO 105-A03:1993,Textiles−Tests for colour fastness−Part A03:Grey scale for

assessing staining (MOD)

試験 

3.1 

原理 

箇条 の複合試験片を規定の有機溶剤で処理し,乾燥した後試験片の変退色及び添付白布の汚染の程度

をグレースケールを用いるか又は計器を用いて調べ,試験片の染色堅ろう度を判定する。

3.2 

種類 

試験の種類は,有機溶剤の種類,界面活性剤及び水の添加の有無,並びにステンレス鋼球の使用の有無

によって区分し,

表 による。

表 1−試験の種類 

試験の種類

有機溶剤の種類

界面活性剤及び 
水の添加の有無

ステンレス鋼球の

使用の有無

A−1 法

添加する

使用する

A−2 法

パークロロエチレン

添加しない

使用しない

B−1 法

添加する

使用する

B−2 法

工業ガソリン 5 号

添加しない

使用しない

装置及び材料 

4.1 

洗濯試験機  洗濯試験機は,次による。 

a)  試験瓶  ガラス製又はステンレス鋼製で,容量 550

mL

±

50

mL(内径 75 mm±5 mm)の円筒形の瓶。

回転に耐え,かつ,密閉が十分にできるものとする。

なお,瓶のふたのパッキンは,パークロロエチレン(4.6 参照)及び工業ガソリン 5 号(4.7 参照)

に適したものを用いる。

b)  恒温水槽又は恒温槽  加熱装置によって,試験瓶内の試験液を 30  ℃±2  ℃ に保持できるもので,排

水又は排気の処理装置を附属したものが望ましい。

c)  回転装置  試験瓶を回転するもので,電動機,回転軸及び回転軸に放射状に取り付けた試験瓶保持器

から成り,試験瓶は試験瓶保持器の保持軸の中心線と試験瓶の中心線とが同一線上になるように取り

付ける。回転数は,40 rpm±2 rpm とし回転軸の中心から試験瓶の底までは,45 mm±10 mm とする。

d)  ステンレス鋼球  JIS G 4303 に規定する SUS304 製で直径約 6 mm のもの。 
e)  装置の例  装置の例を,図 及び図 に示す。

図 は,恒温水槽をもった洗濯試験機の一例で,試験の種類のいずれにも用いることができる。図 は,

恒温槽をもった洗濯試験機の一例で,恒温槽外に空気の加熱装置を設け,加熱装置からの熱風を恒温槽内

に送るように構成したもので,試験の種類のいずれにも用いることができる。

なお,恒温槽内に空気の加熱装置を設けた洗濯試験機は,工業ガソリン 5 号を用いる B−1 法及び B−2

法には,引火のおそれがあるため,使用してはならない。


3

L 0860:2008

図 1−洗濯試験機の一例(恒温水槽によるもの) 

図 2−洗濯試験機の一例(恒温槽によるもの) 

4.2 

乾燥機  JIS L 0801 の 5. c)(乾燥機)に規定するもので,強制排気処理装置を附属したもの。ただ

し,B−1 法及び B−2 法には用いない。

4.3 

添付白布  JIS L 0803 に規定する多繊交織布で,交織 1 号を用いる。ただし,受渡当事者間の協定

によって,単一繊維布を用いてもよい。

4.4 

変退色用グレースケール  JIS L 0804 に規定するもの。 

4.5 

汚染用グレースケール  JIS L 0805 に規定するもの。

4.6 

パーク口口エチレン  JIS K 1521 に規定するもの。

4.7 

工業ガソリン  JIS K 2201 に規定する工業ガソリン 5 号(クリーニングソルベント)。



L 0860:2008

4.8 

非イオン(ノニオン)界面活性剤  ポリオキシエチレンアルキルエーテルで,エチレンオキサイド

付加モル数  7∼8(EO:7∼8 モル)HLB12∼13 のもの。

4.9 

陰イオン(アニオン)界面活性剤  スルホこはく酸ジ-2-エチルヘキシルナトリウム。純度が 90  %

以上のものが望ましい。

複合試験片の調製 

複合試験片の調製は,JIS L 0801 の 6.2(複合試験片の調製)による。ただし,使用する添付白布は,多繊

交織布交織 1 号とし,これを試験片の片面に縫い付けて複合試験片とする。他の交織布を用いたときは,

記録する。ただし,単一布を用いるときは,JIS L 0801 

表 1(試験片及び添付白布の繊維の種類)に示

す 2 枚の添付白布の間に試験片を挟み,四辺のすべてを縫い付けて複合試験片とする。

試験液 

6.1 A法の場合 

パークロロエチレン 1 L に対し,陰イオン界面活性剤 5 g,非イオン界面活性剤 5 g 及び JIS L 0801 の 5.

j)(試薬及び試験液)に規定する水 1 mL を加えてよくかき混ぜて溶かし,均一透明な溶液に調製したもの

を試験液とする。

6.2  A法の場合

パークロロエチレンだけを試験液とする。

6.3 B法の場合 

工業ガソリン 5 号 1 L に対し,陰イオン界面活性剤 5 g,非イオン界面活性剤 5 g 及び JIS L 0801 の 5. j)

(試薬及び試験液)に規定する水 1 mL を加えてよくかき混ぜて溶かし,均一透明な溶液に調製したもの

を試験液とする。

6.4 B法の場合 

工業ガソリン 5 号だけを試験液とする。

注記  6.16.4 における試験液

調製は,ドラフト内で行うことが望ましい。

操作

7.l

A

試験瓶の中に,6.1 で調製したパークロロエチレンの試験液 100 mL 及びステンレス鋼球 20 個を入れ,

試験液を 30  ℃±2 ℃に調整する。これに複合試験片を入れて密閉し,洗濯試験機に取り付け,30  ℃±2 ℃

で 30 分間運転する。試験瓶から複合試験片を取り出し,パークロロエチレン 100 mL で軽くすすいだ後,

ろ紙又は乾いた白綿布の間に挟むなどの方法で余分の液を除き,試験片と添付白布とを縫い合わせたまま

自然乾燥する。ただし,60  ℃以下の乾燥機で乾燥してもよい。排気は,強制的に室外に排出する。

7.2  A

試験瓶の中に,ステンレス鋼球は入れずにパークロロエチレンだけを 100 mL 入れ,A−1 法  (7.1)  と同

様に操作する。

7.3 B 

試験瓶の中に,6.3 で調製した工業ガソリン 5 号の試験液 100 mL 及びステンレス鋼球 20 個を入れ,試

験液を 30  ℃±

2

℃に調整する。これに複合試験片を入れて密閉し,洗濯試験機に取り付け,30  ℃±2 ℃

で 30 分間運転する。試験瓶から複合試験片を取り出し,工業ガソリン 5 号 100 mL で軽くすすいだ後,ろ


5

L 0860:2008

紙又は乾いた白綿布の間に挟むなどの方法で余分の液を除き,試験片と添付白布とを縫い合わせたまま自

然乾燥する。排気は,強制的に室外に排出する。

7.4 B 

試験瓶の中に,ステンレス鋼球を入れずに工業ガソリン 5 号だけを 100 mL 入れ,B−1 法  (7.3)  と同様

に操作する。

判定 

複合試験片から添付白布を取り外し,JIS L 0801 の 10.(染色堅ろう度の判定)の a)(視感法)又は必要

に応じて b)(計器法)によって,試験片の変退色及び添付白布の汚染の等級を判定する。

試験報告書 

試験報告書には,次の事項を記録する。

a)  この規格名称又は規格番号

b)  試験年月日

c)  試料の照合に必要な詳細

d)  試験の種類

e)  添付白布の種類

f)  試験結果

試験結果は,JIS L 0801 の 11.(記録)によって,次に示す

例 又は例 のように記録する。ただし,汚

染は,その程度の最も著しい部分の等級及びその部分の繊維名を記録する。また,必要があるときは,

のように繊維ごとの等級及びその繊維名を記録してもよい。

なお,等級の判定を計器法によった場合には,繊維名の後に,

“(計器法)”を付記する。

例 1  ドライクリーニング試験  A−1 法  変退色 4 級  汚染 3−4 級(綿)

例 2  ドライクリーニング試験  B−1 法  変退色 4 級  汚染 3−4 級(ナイロン)(計器法)

例 3  ドライクリーニング試験  A−1 法  変退色 4 級  汚染 3−4 級(絹),4 級(ナイロン),3 級(綿)


附属書 JA

(参考)

JIS と対応する国際規格との対比表

JIS L 0860 :2008  ドライクリーニングに対する染色堅ろう度試験方法

ISO 105-D01:1993,Textiles−Tests for colour fastness−Part D01:Colour fastness to 
dry cleaning

 
(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇条番号及
び名称

内容

(Ⅱ) 
国 際 規 格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

1 適用範囲

ド ラ イ ク リ ー ニ ン グ

に 対 す る 染 色 堅 ろ う
度試験方法

1

追加

ISO 規格は基本的にパークロロ
エチレンを用い,他の溶剤も可と
しているので,JIS は日本の実情
にあった工業ガソリン 5 号を明記

した。実質的に同等である。

2 引用規格

3 試験

追加

JIS は 4 種類の試験を規定する
ため,原理とともに新たに箇

条 3 を設けた。

規格構成上の追加。

 3.1 原理

試 験 布 を パ ー ク ロ ロ
エ チ レ ン 又 は 工 業 ガ
ソリン 5 号で処理し,

汚 染 等 級 を グ レ ー ス
ケ ー ル 又 は 計 器 に よ
って判定する。

 3

試 験 布 を パ ー ク ロ

ロ エ チ レ ン で 処 理
し,汚染の程度をグ
レ ー ス ケ ー ル 又 は

計器で比較し,汚染
等級を判定する。

追加

工業ガソリン 5 号の使用を明

記し,水及び界面活性剤を用
いる方法を追加。

ISO への提案を検討する。

 3.2 種類

追加

4 種類を規定したので,試験の
種類分けをするため新たに項
を設けた。 
 

規格構成上の追加。

1

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08


 (Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号 及

び名称

内容

(Ⅱ) 
国 際 規 格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

4 装 置 及 び
材料

4.1 洗濯試験機 
 

 4.1

 
4.3 

試験容器 
 
ステンレス鋼円板 

追加 
 
削除

ステンレス鋼球の使用(A−1

法及び B−1 法)を追加。 

ISO への提案を検討する。 
 
ISO 規格の方法を変更し,円板を
用いない方法としたため。ISO 

格の改正で削除される予定。

 4.2 乾燥機

追加

JIS は利用者の便を図り,規定
した。

技術的差異なし。

 4.3 添付白布

追加

日本独自の試験に必要な添付
白布の多繊交織布とした。

ISO への提案を検討する。

4.4

綿布

削除

ISO 規格の方法を変更し,綿布を
用いないため。ISO 規格の改正で

削除される予定。

 4.7 工業ガソリン

4.7

追加

ISO 規格はパークロロエチレ
ン以外の,実際に使用されてい

る溶剤を用いてもよいとして
いるが,ガソリンを明記して
いない。JIS は,日本で一般に

用いられている溶剤として明
記(B−1 法及び B−2 法)

実質的に同等。

 4.8 非イオン(ノニオ

ン)界面活性剤

追加

日本独自の方法を追加したため。
ISO への提案を検討する。

   4.9 陰イオン(アニオ

ン)界面活性剤

− 

追加 

日本独自の方法を追加したため。
ISO への提案を検討する。

4.7

試験管

削除

日本独自の試験種類として追加

した方法では,使用しないため。
ISO 規格改正で削除される予定。

5 複 合 試 験
片の調製

5

試験片の調製

追加

日本独自の方法を追加したため。
ISO に提案する予定。

1

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(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号 及

び名称

内容

(Ⅱ) 
国 際 規 格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

6 試験液 6.1

A−1 法の場合

6.3 B−1 法の場合

追加

JIS は界面活性剤を添加して試験
液を用いる A−1 法及び B−1 法
を規定したため。ISO への提案を
検討する。

7 操作 

7.1 A−1 法 
7.2 A−2 法 
7.3 B−1 法 
7.4 B−2 法

6.1∼6.4

変更

A−1 法及び B−1 法を追加し
た。

ISO への提案を検討する。

9 試 験 報 告

7

追加

試験結果の記述方法を追加。  記述上の変更で問題なし。

 
 
JIS と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 105-D01:1993,MOD

被引用法規

消防法

関連する法規

化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律,労働安全衛生法

関連する外国規格

AATCC Method132 

 
注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  削除  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
    −  追加  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更  国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD 国際規格を修正している。

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