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令和2年10月20日,産業標準化法第17条又は第18条の規定に基づく確認公示に際し,産業標準化法の用語に合わ

せ,規格中“日本工業規格”を“日本産業規格”に改めた。 

日本産業規格          JIS 

L 0853-1994 

水滴下に対する染色堅ろう度試験方法 

Testing method for colour fastness to water spotting 

1. 適用範囲 この規格は,染色した繊維品の水滴下に対する染色堅ろう度試験方法について規定する。 

備考1. この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS L 0801 染色堅ろう度試験方法通則 

JIS L 0804 変退色用グレースケール 

2. この規格の対応国際規格を,次に示す。 

ISO 105-E07 Textiles−Tests for colour fastness−Part E07:Colour fastness to spotting : Water 

2. 要旨 この試験は,試験片上に蒸留水を滴下し,ガラス棒でよくしみ込ませ,乾燥後における試験片

の変退色の程度を,変退色用グレースケールと比較して,その堅ろう度を判定する方法である。 

なお,必要に応じて前記のように蒸留水をしみ込ませ,2分後に滴下部分の周辺のリング状部分の変退

色も判定を行う。 

3. 装置及び材料 装置及び材料は,次のものを用いる。 

(1) ピペット又は点滴器 

(2) ガラス棒 直径0.8cm,長さ15cm程度の先端を丸めたもの。 

(3) ガラス板 10×10cm以上のもの。ただし,試料が糸又はばら繊維の場合は,10×4cmのもの。 

(4) 変退色用グレースケール JIS L 0804に規定するもの。 

4. 試験片の調製 試験片の調製は,次の場合を除き,JIS L 0801の7.2(試験片の調製)による。 

(1) 試料が糸の場合 編んで10×4cmの大きさにするか又は10×4cmの大きさのガラス板にその長辺の方

向に平行して密に巻き付けて薄い層をつくり,試験片とする。 

(2) 試料がばら繊維の場合 くしけずって押し付け,10×4cmの大きさの薄い層とし,これを10×4cmの

大きさのガラス板にセロハン粘着テープなどを用いて取り付け,試験片とする。 

5. 操作 操作は,次のとおり行う。 

(1) 試験片をガラス板の上に置き(糸やばら繊維の場合など試験片の調製にガラス板を用いた場合は,こ

の必要はない。),ピペット又は点滴器を用いて常温の蒸留水を試験片の中央に2滴程度滴下し,これ

をガラス棒でよくしみ込ませる。 

(2) 必要に応じて点滴2分後における試験片の滴下部分の変退色を判定した後,試験片をそのまま自然乾

燥させる。 

L 0853-1994  

6. 判定 判定は,試験片に蒸留水を滴下した部分と,滴下しなかった部分の色の開きの程度を,JIS L 

0801の10.(判定)によって行う。 

7. 記録 試験結果は,JIS L 0801の11.(表示)によって次の例のように記録する。 

例1. 水滴下試験 4級 

例2. 水滴下試験 4級,(2分後)3級