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L 0848

:2004

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,財団法人スガウェ

ザリング技術振興財団(SWTF)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を

改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格で

ある。これによって,JIS L 0848:1996 は改正され,この規格に置き換えられる。

改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 105-E04:1994,Textiles−Tests for

colour fastness

−Part E04 : Colour fastness to perspiration を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS L 0848

には,次に示す附属書がある。

附属書(参考)JIS と対応する国際規格との対比表


L 0848

:2004

(2)

目  次

ページ

序文 

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  要旨

1

4.

  装置及び材料 

1

5.

  複合試験片の調製

2

6.

  人工汗液の調製 

3

6.1

  酸性人工汗液 

3

6.2

  アルカリ性人工汗液

3

7.

  操作

3

8.

  判定

4

9.

  記録

4

附属書(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

5

 


日本工業規格

JIS

 L

0848

:2004

汗に対する染色堅ろう度試験方法

Test method for colour fastness to perspiration

序文  この規格は,1994 年に第 4 版として発行された ISO 105-E04:1994,Textiles−Tests for colour fastness

−Part E04 : Colour fastness to perspiration を元に,技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格で

あるが,対応国際規格にない事項(計器法による判定)を追加してある。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変更の一覧

表をその説明を付けて,

附属書(参考)に示す。

1. 

適用範囲  この規格は,染色した繊維製品の汗に対する染色堅ろう度試験方法について規定する。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 105-E04:1994

,Textiles−Tests for colour fastness−Part E04 : Colour fastness to perspiration

(MOD)

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS G 4303

  ステンレス鋼棒

JIS L 0801

  染色堅ろう度試験方法通則

JIS L 0803

  染色堅ろう度試験用添付白布

JIS L 0804

  変退色用グレースケール

JIS L 0805

  汚染用グレースケール

3. 

要旨  この試験は,複合試験片を規定の方法に基づいて人工汗液で処理し,次いで,汗試験機を用い

て加圧下で処理した後,乾燥し,試験片の変退色及び添付白布の汚染の程度を,それぞれ変退色用グレー

スケール及び汚染用グレースケールと比較するか,計器によって変退色等級及び汚染等級を求めて,その

堅ろう度を判定する方法である。

4. 

装置及び材料  装置及び材料は,次のものを用いる。

a)

汗試験機  汗試験機は,複合試験片を数片(

1

)

,1 枚ずつガラス板又は硬質プラスチック板で交互に互

いにずれないように挟み,規定の圧力を加えた状態で固定し,その規定荷重を保ったまま試験片又は

複合試験片を垂直方向に保持することができる装置で,次の規定に適合するものとする(

図 参照)。

1)

ガラス板又は硬質プラスチック板  試験液に影響を及ぼさない材質の平滑な面をもつもので,大き


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L 0848

:2004

さが約 115 mm×約 63 mm,厚さが 1.5 mm∼3 mm のもの。

2)

加圧部分  水平方向又は垂直方向に保った複合試験片に無段階(ねじ式など)的若しくは段階(お

もり式など)的に約 12.5 kPa の圧力,又は約 45 N 及び約 50 N の荷重がかけられるもの。

3)

保持部分  試験操作中,規定の圧力又は荷重で試験片を鉛直位置で止めることができ,37±2  ℃の

乾燥機中に保つことができるもの。

(

1

)

ガラス板又はプラスチック板に挟む複合試験片の数は,通常 20 枚とし,20 枚に満たないとき

はその数を記録に記載する。

備考  試験液に接触する機会の多い部分は,JIS G 4303 のステンレス鋼棒 SUS316L などの耐薬品性材

質とする。

単位  cm

  1  複合試験片の加圧保持状態図

b)

乾燥機  JIS L 0801 の 5. c

(乾燥機)に規定するもの。

c)

添付白布  JIS L 0803 に規定するもの。

d)

変退色用グレースケール  JIS L 0804 に規定するもの。

e)

汚染用グレースケール  JIS L 0805 に規定するもの。

5.

複合試験片の調製  複合試験片の調製は,次に規定する事項を除き,JIS L 0801 の 6.2(複合試験片の

調製)による。

a)

試料が布の場合  10 cm×4 cm の大きさ(

2

)

の試験片を,これと同じ大きさの添付白布 2 枚の間に挟む

か,又はこれと同じ大きさの多繊交織布 1 枚に隣り合わせ,二短辺だけをそれぞれ縫い合わせて複合

試験片とする。

(

2

)

多繊交織布を用いないときは,6 cm×6 cm の大きさのものを用いてもよい。

b)

試料が糸の場合  試料を長さ約 10 cm(

3

)

に切断し,この切断した糸から 10 cm×4 cm の大きさ(

2

)

の添

付白布 2 枚の約 2 分の 1 の質量になる本数を採取する。

次に,

採取した糸を添付白布 2 枚の間に並べ,

糸を保持できるように四辺又は二短辺だけをそれぞれ縫い合わせる。

なお,布状に編んで 10 cm×4 cm の大きさ(

2

)

として,a)と同様に複合試験片を調製してもよい。

(

3

)

試験片が 6 cm×6 cm の大きさのときは,試料の長さは約 6 cm でよい。

c)

試料がばら繊維の場合  10 cm×4 cm の大きさ(

2

)

の添付白布 2 枚の約 2 分の 1 の質量の試料をとり,


3

L 0848

:2004

これをくしけずって押し付け,10 cm×4 cm の大きさ(

2

)

の薄い層にし,添付白布 2 枚の間に挟み,四

辺をそれぞれ縫い合わせて複合試験片とする。

6.

人工汗液の調製

6.1

酸性人工汗液  酸性人工汗液は,L−ヒスチジン塩酸塩一水和物 0.5 g,塩化ナトリウム 5 g 及びりん

酸二水素ナトリウム二水和物 2.2 g を水に溶かし,これに 0.1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液約 15 ml と水を

加えて pH が 5.5 で全容が約 1 L になるようにする。

6.2

アルカリ性人工汗液  アルカリ性人工汗液は,L−ヒスチジン塩酸塩一水和物 0.5 g,塩化ナトリウ

ム 5 g 及びりん酸水素二ナトリウム・12 水 5 g を水に溶かし,これに 0.1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液約

25 ml

と水を加えて pH が 8.0 で全容が約 1 L になるようにする。

備考  ヒスチジンは,人工汗液中ではいくらか不安定であるので,できるだけ試験直前に新しく調製

した試験液を使用し,必要であれば冷暗所に保存するようにする。

7. 

操作  操作は,次による。

a)

酸性人工汗液又はアルカリ性人工汗液をそれぞれ別個に入れたビーカーなどの容器中に,複合試験片

各 1 片を入れ(浴比 50:1)完全にぬらし,そのまま常温で 30 分間浸せきする(

4

)

。ときどき複合試験

片を押し付け,動かして試験液を十分均一に浸透させる。

b)

試験液を流し出し,複合試験片を 2 本のガラス棒の間に挟んで余分の試験液がしたたり落ちない程度

までしごき取る。

c)

複合試験片をガラス板又は硬質プラスチック板 2 枚の間に挟み,汗試験機に取り付けて約 12.5 kPa の

圧力(

4

)

をかける。次に,垂直位置に複合試験片を取り付けた汗試験機を,37  ℃±2  ℃の乾燥機中に入

れて,4 時間保持する。

d)

処理が終わったならば,汗試験機から複合試験片を取り離し,

図 のように,縫い目の一辺で接触す

るように試験片と添付白布を離すか又は別に試験片と添付白布 2 枚をばらばらに切り離して,60  ℃を

超えない温度で乾燥する。

(

4

)

荷重で確認してもよい。この場合,10 cm×4 cm の試験片には約 50 N の荷重をかけ,6 cm×6 cm

の試験片には約 45 N の荷重をかける。

備考  酸性人工汗液及びアルカリ性人工汗液に浸した試験片を同時に汗試験機に取り付けて試験を行

ってはならない。


4

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  2  乾燥方法

8. 

判定  試験片の変退色及び添付白布の汚染の判定は,JIS L 0801 の 10.(染色堅ろう度の判定)の a

(視感法)又は b

(計器法)による。

9. 

記録  試験結果は,JIS L 0801 の 11.(記録)によって次の例のように記録する。

例  汗試験

(酸性)        変退色 4 級,汚染 4−5 級(綿)

,4 級(毛)

(アルカリ性)  変退色 3 級,汚染 4 級(綿)

,4 級(毛)

(酸性)        変退色 4 級,汚染 4−5 級(綿)

,4 級(毛)

(計器法)

(アルカリ性)  変退色 3 級,汚染 4 級(綿)

,4 級(毛)

(計器法)


5

L 0848

:2004

附属書(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS L 0848

:2004  汗に対する染色堅ろう度試験方法

ISO 105-E04

:1994  繊維−色堅ろう度試験−パート E04:汗に対する色堅ろう度

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅱ)  国際規

格番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項目ごと

の評価及びその内容 
  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

項目 
番号

内容

項目 
番号

内容

項 目 ご と
の評価

技術的差異の内容

1.

適用範囲

ISO 105-E04

1. 

IDT

2.

引用規格

JIS G 4303

JIS L 0801

JIS L 0803

JIS L 0804

JIS L 0805 

2. 

ISO 105-A01

ISO 105-F

ISO 105-F10

ISO 105-A02

ISO 105-A03 

MOD/

追加

IDT

IDT

IDT

IDT

IDT

ISO

にはステンレス鋼の規格の

引用がないので追加。

技術的差異なく,問題なし。

JIS

は単繊維と多繊とを別規格にして

いるが,JIS は一括しているので問題な
し。

3.

要旨

試 験 結 果 を 視 感 又 は
計器で等級判定する。

 3. 

視感で等級判
定する。

MOD/

追加

JIS

は計器法を追加。

ISO

は ISO 105-A01 で計器法を追加し

たので,現在,対応規格の JIS L 0801

を改正中。したがって,問題なし。

 
 
 
 
 

5

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L 0848

:2004

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅱ)  国際規

格番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項目ごと

の評価及びその内容 
  表示箇所:本体,附属書

  表示方法:点線の下線

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項 目 ご と

の評価

技術的差異の内容

4.

装置及び

材料

a

)汗試験機

b

)乾燥機

c

)添付白布

d

)変退色用グレース

ケール

e

)汚染用グレースケ

ール

 4.

4.1

4.2

4.5

4.6

4.6 

汗試験機

MOD/

追加

IDT

IDT

IDT

IDT

JIS

はステンレス鋼について,

その JIS の引用。

また,

“プラス

チック板に挟む試験片の数は,
通常 20 枚とする”を追加。

技術的差異は軽微である。

5.

複合試験

片の調製

a

)試料が布の場合

b

)試料が糸の場合

c

)試料がばら繊維の

場合

 5.

5.1

5.2

5.2 

MOD/

追加

MOD/

追加

IDT

6 cm

×6 cm の試料を用いても

よいことを追加。

6 cm

×6 cm の試料を用いても

よいことを追加。

6 cm

×6 cm は日本では広く行われてい

る。技術的差異は軽微である。

6 cm

×6 cm は日本では広く行われてい

る。技術的差異は軽微である。

6.

人工汗液

の調製

6.1

  酸性人工汗液

6.2

  アルカリ性人工

汗液

4.3

4.4 

 IDT

IDT

7.

操作

 6. 

 MOD/

追加

JIS

はアルカリ性と酸性試験を

同時に行ってはいけないこと
を備考に記述。

操作の常識的事項を JIS は親切に記載
したまでで、問題なし。

8.

判定

JIS L 0801

を引用。視

感 法 及 び 計 器 法 に よ
る。

 6.4 

視 感 法 に よ
る。

MOD/

追加

ISO

は判定の項は 6.操作の中に

規定している。

JIS

は計器法を追加。

ISO

は ISO 105-A01 で計器法を追加し

たので,現在,対応規格の JIS L 0801
を改正中。したがって,問題なし。

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(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅱ)  国際規

格番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項目ごと

の評価及びその内容 
  表示箇所:本体,附属書

  表示方法:点線の下線

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項 目 ご と

の評価

技術的差異の内容

9.

記録

7. 

 MOD/

削除

JIS

は判定結果だけ。ISO は試

験片の記述などあり。

JIS

は基本的に JIS L 0801 を基にした記

録によるので,技術的差異なく,問題

なし。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  IDT………………  技術的差異がない。

    ―  MOD/削除………  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
    ―  MOD/追加………  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

2. JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  MOD……………  国際規格を修正している。 

 

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