>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

L 0843

:2006

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,財団法人スガウェ

ザリング技術振興財団(SWTF)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を

改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格で

ある。これによって,JIS L 0843:1998 は改正され,この規格に置き換えられる。

改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 105-B02:1994,Textiles−Tests for

colour fastness

−Part B02 : Colour fastness to artificial light : Xenon arc fading lamp test, Amendment 1(1998)及

び Amendment 2(2002)並びに ISO 105-B06:1998,Textiles−Tests for colour fastness−Part B06 : Colour fastness

and ageing to artificial light at high temperatures : Xenon arc fading lamp test

及び Amendment 1(2002)を基礎とし

て用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS L 0843

には,次に示す附属書がある。

附属書(参考)JIS と対応する国際規格との対比表


L 0843

:2006

目  次

ページ

序文 

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  要旨

2

4.

  試験の種類 

2

5.

  装置及び材料 

2

6.

  試験片の調製 

3

6.1

  試料が布の場合

3

6.2

  試料が糸の場合

3

6.3

  試料がばら繊維の場合 

3

7.

  操作

3

7.1

  試験機の運転 

3

7.2

  露光方法 

4

8.

  運転操作上の注意事項 

8

9.

  判定

8

10.

  記録

9

附属書(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

17

 


日本工業規格

JIS

 L

0843

:2006

キセノンアーク灯光に対する染色堅ろう度試験方法

Test methods for colour fastness to xenon arc lamp light

序文  この規格は,1994 年に第 4 版として発行された ISO 105-B02,Textiles−Tests for colour fastness−Part

B02 : Colour fastness to artificial light : Xenon arc fading lamp test

,Amendment 1(1998)  及び Amendment 2(2002)

並びに 1998 年に第 2 版として発行された ISO 105-B06 Textiles−Tests for colour fastness−Part B06 : Colour

fastness and ageing to artificial light at high temperatures : Xenon arc fading lamp test

及び Amendment 1(2002)を

翻訳し,技術的内容を変更をして作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変

更の一覧表をその説明を付けて,

附属書(参考)に示す。

1. 

適用範囲  この規格は,染色した繊維製品のキセノンアーク灯光に対する染色堅ろう度試験方法につ

いて規定する。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 105-B02:1994

,Textiles−Tests for colour fastness−Part B02 : Colour fastness to artificial light :

Xenon arc fading lamp test

,  Amendment 1 : 1998,  Amendment 2 : 2002 (MOD)

ISO 105-B06:1998

,Textiles−Tests for colour fastness−Part B06 : Colour fastness and ageing to

artificial light at high temperatures : Xenon arc fading lamp test

,Amendment 1:2002 (MOD)

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構

成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その

最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS L 0801

  染色堅ろう度試験方法通則

備考 ISO 

105-A01:1994

  Textiles−Tests for colour fastness−Part A01 : General principles of testing か

らの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS L 0804

  変退色用グレースケール

備考 ISO 

105-A02:1993

  Textiles−Tests for colour fastness−Part A02 : Grey scale for assessing change

in colour

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS L 0809

  計器による変退色及び汚染の判定方法

JIS L 0841

  日光に対する染色堅ろう度試験方法

備考 ISO 

105-B01:1994

  Textiles−Tests for colour fastness−Part B01: Colour fastness to light :


2

L 0843

:2006

Daylight

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS L 0886

  ホトクロミズムの検出及び評価に対する試験方法

備考 ISO 

105-B05:1993

  Textiles−Tests for colour fastness−Part B05 : Detection and assessment of

photochromism

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

ISO 5631:2000

  Paper and board−Determination of colour (C/2°)−Diffuse reflectance method

3. 

要旨  試験片をキセノンアーク灯光にブルースケールとともに規定の方法に基づいて露光するか,又

は規定のエネルギーで露光して,その変退色を調べ,堅ろう度を判定する。

4. 

試験の種類  試験の種類は,A 法(通常温度法)及び B 法(高温法)の 2 種類とし,表 に示す。こ

のうち目的に適した試験を選んで行う。他の試験条件は,受渡当事者間の協定による。

照射は連続照射で,温度は照射時にブラックパネル温度計の指示が規定値になるように槽内温度を調節

する。放射照度は 300∼400 nm の範囲で調節する。

  1  試験の種類及び試験条件

試験条件

種類

ブラックパネル温度

槽内温度(参考)

相対湿度

放射照度(

1

)

W/m

2

(300

∼400 nm)

A

法 63±2 38±3 50±5

50

B

89

±3 45±4 50±5 162

(

1

放射照度は,通常,波長範囲 300∼400 nm のエネルギー(放射照度)を測定するが,300∼700 nm 又は特

定波長(420 nm,340 nm など)のエネルギーで測定する場合は校正して測定し,表示する。また,30∼180

W/m

2

の範囲から選択して用いてもよい。この場合,槽内温度及び相対湿度は適宜選択する。

5. 

装置及び材料  装置及び材料は,次による。

a) 

ブルースケール  JIS L 0841 に規定のもの。

b) 

変退色用グレースケール  JIS L 0804 に規定のもの。

c) 

不透明覆い  光線に対して完全に不透明な白厚紙とし,その他の薄い不透明物,例えば,アルミニウ

ムはくを置いた板紙などを用いた場合には,その旨を記録に付記する。

備考  通常,試験片ホルダの枠を不透明覆いの代わりとするのは好ましい方法ではない。

d) 

白厚紙  厚さが約 0.5∼1.0 mm,Y 値が 70  %以上,かつ,通常蛍光を含まない白色の厚紙。

e) 

灰色下敷及びマスク  JIS L 0801 に規定のもの。

f) 

判定用標準光源  JIS L 0801 の 10. a) 1)  に規定のもの。

g) 

耐光試験機  耐光試験機は,次による。その一例を,付図 に示す。

1) 

光源は,水冷式又は空冷式キセノンランプで,相関色温度が 5 000∼6 000 K のロングアーク式のも

のとする。その分光分布の一例を,

付図 に示す。

2) 

水冷式又は空冷式キセノンランプには,容量の異なる各種のものがあるが,いずれかを選択して用

いる。

3) 

光フィルタは,石英,ほうけい酸ガラス,ソーダライムガラスなどがあり,目的に応じていずれか

を内側及び外側に組み合わせて用いる。通常は,石英とソーダライムガラス(又は  ほうけい酸ガラ

ス)とを組み合わせて用いるのが望ましい。用いた光フィルタの種類は,記録する。


3

L 0843

:2006

なお,それぞれの光フィルタの透過率及びフィルタの組合せの一例を,

付図 に示す。

4) 

温度調節装置は,光源の点灯時において槽内温度を一定の温度に調節するもので,ブラックパネル

温度計(BPT と略することがある。)の温度を記録する。

5)

ブラックパネル温度計は,耐光性黒色エナメルを 2 回吹き付けて焼付け仕上げした金属板及び胴部

からなり,反射率 5  %以下(

参考付図 参照)のものを用いる。その一例を,付図 に示す。ブラ

ックパネル温度計は,使用に伴い,光及び温度によって劣化し,また,高湿度で劣化するので,適

切な時期に校正する。通常,2 個用意し,そのうち 1 個は測定用,他の 1 個は測定用ブラックパネ

ル温度計(

2

)

の校正用とする。校正は,両方のブラックパネル温度計を試験片と同一位置に取り付け,

照射条件下で行う。

なお,

ブラックパネル温度計の代わりにブラックスタンダード温度計

(BST と略することがある。

を用いてもよい。ブラックスタンダード温度計は,耐光性黒色エナメルを 2 回吹き付けて焼付け仕

上げした金属板の裏側中央に感熱部を固定し,更に断熱材(ポリふっ化ビニリデン)を張り付けた

構造で,温度は,通常デジタルで表示される。ブラックスタンダード温度計を用いるときは,ブラ

ックパネル温度計による温度との関係をあらかじめ求め,その対応する温度で使用する。その一例

を,

付図 に示す。

(

2

測定用ブラックパネル温度計は,光源及び温度が安定したとき,温度が規定値にあることを確

認した後は,取り出して保管することが望ましい。

6) 

放射照度又は放射露光量測定のための光エネルギー測定器(放射照度計とも呼ばれる。

)又は調節機

能を備えている光エネルギー測定器は,公的に校正されたエネルギー標準光源で校正されていなけ

ればならない。

7) 

試験片ホルダは,アルミニウムに適切な耐食処理を施したもの,又はステンレス鋼製のものを用い

る。一例を

付図 に示す。

試験片の裏あてを用いる場合には,目的に合わせて適切なものを用いる。

h)

裏あて  材料の使用条件に合わせて,試験片の裏側に張り付ける材料。

6. 

試験片の調製

6.1 

試料が布の場合  試験片の大きさは,堅ろう度の判定可能な少なくとも約 10 mm×40 mm 以上の大き

さとし,約 67 mm×150 mm(

3

)

,約 65 mm×55 mm などの寸法のものが望ましい。

(

3

堅ろう度試験以外の繊維の試験,例えば,引張試験などと共用して用いられる。

6.2 

試料が糸の場合  6.1 の試験片の大きさに準じた白厚紙に,その長辺の方向に平行に密に巻き付ける。

6.3 

試料がばら繊維の場合  くしけずって押し付け,6.1 に準じた大きさで,白厚紙が見えない程度の薄

い層にして白厚紙に取り付ける。

7. 

操作  操作は,次による。

7.1 

試験機の運転  試験機の運転は,次による。

a) 

試験片及びブルースケールをそれぞれ白厚紙に固定して,試験片ホルダに取り付ける。

なお,試験片ホルダの窓の部分以外の所は,前後から押さえ金で密着させ,照射された部分と不透

明覆いで覆って照射されない部分との境目がはっきり現れるようにする。また,窓の部分の試験片表

面は,凹凸があると,凸の部分は強く,凹の部分は弱い変退色を生じることがあるので,できる限り

波状又は凹凸にならないようにする。


4

L 0843

:2006

b) 

試験片を取り付けた試験片ホルダを,試験片回転架にすき間がないように取り付ける。試験片を取り

付けていない試験片ホルダがある場合には,それらの全部に白厚紙を取り付ける。

c) 

試験機を運転する。このときを試験開始時間とする。規定の放射照度に調整する。

d) 

温度調節装置によって,槽内温度を調節し,ブラックパネル温度計の指示が安定したとき,温度を記

録する。温度を確認後,ブラックパネル温度計は取り出して保管する。

e)

運転開始後は,7.2 によって操作する。

7.2 

露光方法  露光方法は,ブルースケールを用いた第 1∼第 4 露光法とエネルギー法の第 5 露光法とが

あり,それぞれ次による。

a) 

第 露光法  第 1 露光法は,試験片の堅ろう度を判定する最も基本的な方法であって,一つの試験片

を 1 組のブルースケールとともに,次のとおり露光する。

1) 

試験片及びブルースケールを白厚紙の上に

図 のように並べて固定し,それぞれ覆い AA'及び BB'

で覆う(

4

)

(

4

それぞれの覆いは,操作しやすくするため,それぞれ XX'のところで折り曲げできるようにし

ておくとよい。

2) 

露光開始後,ときどき試験片の覆い AA'を持ち上げ,試験片の露光した部分を変退色用グレースケ

ールを用いて調べる。

3) 

試験片が標準退色(露光部分と未露光部分との色の差が変退色用グレースケール 4 号と同程度の色

の差に退色することをいう。)したとき,ブルースケールの覆い BB'を持ち上げ,ブルースケール

を調べ,標準退色をしているブルースケールの等級を試験片の堅ろう度と判定する。

4)  8

級ブルースケールが標準退色しているにもかかわらず,試験片が標準退色に達しない場合は,試

験片の堅ろう度を“8 級以上”と判定し,露光を終了する。

備考  試験片のホトクロミズムについては,JIS L 0886 による。

  1  第 露光法 

折り目

覆い

 
X

X'

 
X

X'

折り目

覆い


5

L 0843

:2006

b)

第 露光法  第 2 露光法は,複数の試験片を同時に露光してそれぞれの試験片の堅ろう度を判定する

方法で,試験片を 1 組のブルースケールとともに,次のとおり露光する。

1) 

試験片及びブルースケールを白厚紙の上に

図 のように並べて固定し,それらの全長の約 1/4 を AA',

BB'

,CC'及び DD'の覆いでそれぞれ覆う(

4

)

2) 

露光開始後,ときどきブルースケールの覆い BB'を持ち上げて,2 級ブルースケールの露光した部分

を調べ,露光部分が標準退色をしたとき,試験片の覆い AA'を持ち上げ,標準退色をしている試験

片(例えば,No.1 及び No.3 が標準退色したとする。)があれば,その試験片(No.1 及び No.3)の

堅ろう度を 2 級と判定し,これらの試験片及び 2 級ブルースケールを取り外して保管する。

また,試験片が標準退色以上の退色をしていれば,“1 級以下”と判定する。

3) 

覆いを戻し,再び露光を続け,3 級ブルースケールから 8 級ブルースケールの順で,2)と同様な操

作を繰り返す。すべての試験片の堅ろう度の判定が終了したとき,露光を終了する。

4)  8

級のブルースケールが標準退色しているにもかかわらず,試験片が標準退色しない場合には,露

光を終了し,それらの試験片の堅ろう度を“8 級以上”と判定する。

なお,覆い AA'及び BB'で覆われた未露光部分と露光部分との境目がたびたびの覆いの持ち上げ

によって不鮮明になり,比較が困難なときは,覆い CC'及び DD'でそれぞれ覆われた部分と未露光

部分とで比較を行ってもよい。

  2  第 露光法

折り目

覆い

折り目

覆い

X

'

X' X

X'

'

'

'

X'

X

X

X'


6

L 0843

:2006

c)

第 露光法  第 3 露光法は,試験片が目的のブルースケールと同等の堅ろう度をもっているか否かを

判定する方法で,一つの試験片又は複数の試験片を目的のブルースケール及び目的のブルースケール

よりも 1 級低いブルースケールとともに,次のとおり露光する。

1) 

試験片及びブルースケールを白厚紙の上に

図 のように並べて固定し,それぞれの中央約 1/2 を AA'

及び BB'の覆いでそれぞれ覆う(

4

)

2) 

露光開始後,ときどきブルースケールの覆い BB'を持ち上げ,1 級低いブルースケールの退色を参考

にして目的のブルースケールの退色を調べ,目的のブルースケールが標準退色をしたとき,試験片

の覆い AA'を持ち上げ,試験片の退色を調べて判定する。

  3  第 露光法

折り目

覆い

折り目

覆い

X

'

'

X'

X'

X


7

L 0843

:2006

d)

第 露光法  第 4 露光法は,試験片が目的のブルースケールと同等の堅ろう度をもっているか否かを

判定するときに使用する方法で,一つの試験片又は複数の試験片を目的のブルースケール(

5

)

とともに,

次のとおり露光する。

(

5

ブルースケールの代わりに,堅ろう度が既知の仕様見本を用いてもよい。

1) 

試験片及びブルースケールを白厚紙の上に

図 のように並べて固定し,それらの全長の約 1/3 を AA'

及び BB'の覆いでそれぞれ覆う(

4

)

2) 

露光開始後,ときどきブルースケールの覆い BB'を持ち上げ,ブルースケールが標準退色したとき,

試験片及びブルースケールに CC'及び DD'の覆いをそれぞれのせ,露光を続ける。

3)

  ブルースケールの最初から露光した部分が変退色用グレースケールの 3 号と同程度に退色したとき,

この退色の程度を参考にして,試験片の CC'で覆った部分の退色を調べて判定する。

  4  第 露光法

折り目

覆い

折り目

覆い

X

X'

X'

X'

X

'

'

'

'

'


8

L 0843

:2006

e)

第 露光法  第 5 露光法は,エネルギー法で,所定量の放射露光量(単位:kJ/m

2

又は MJ/m

2

,波長:

300

∼400 nm)の照射条件下における試験片の堅ろう度を判定する方法である。

露光を開始し,所定の放射露光量に達したとき,試験を終了する。

参考  規定量の放射露光量の参考として,ブルースケール 1 級から 8 級までが標準退色するまでの放

射露光量(kJ/m

2

,測定波長 300∼400 nm)を

参考表 に示す。

参考表  1  ブルースケールが標準退色するまでの放射露光量

放射露光量

kJ/m

2

(300∼400 nm)

1

  76

2

  302

3 1

500

4 3

800

5 7

100

6 10

600

7 28

700

8 69

000

                  試験条件の一例

                    A 法

                    放射照度:42 W/m

2

 (300

∼400 nm)

                    フィルタ:内側;石英

                              外側;ソーダライムガラス

                    BPT:63  ℃±3  ℃

                    相対湿度:(50±5)  %RH

8. 

運転操作上の注意事項  運転操作をするときは,次の事項に注意する。

a) 

試験開始に当たって,フィルタは清浄で,欠けていたり,ひびなどがあってはならない。

なお,フィルタはソーラリゼーションなどによって,透過率が低下するため,必要に応じて交換す

る。

備考  一般に最大 2 000 時間使用後に交換するとよい。ただし,ほうけい酸ガラスを内側に使用した

場合は,400 時間で交換する。

b) 

キセノンランプは使用するにしたがって,そのエネルギーが減衰するため,所要運転時間を基準にし

て試験結果を判定することは望ましくない。したがって,規定範囲のエネルギーを自動的に調節し,

一定に保持することが必要である。

9. 

判定  キセノンアーク灯光試験の堅ろう度は,JIS L 0801 の 10.(染色堅ろう度の判定)の a)(視感法)

に従って,

露光終了後の試験片及びブルースケールを 2 時間以上(

6

)

暗所に放置した後,

灰色下敷上に並べ,

試験片とブルースケールとの変退色を変退色用グレースケールによって視感によって比較判定する。

なお,第 5 露光法の場合は,L 0801 の 10. b)(計器法)(

7

)

によってもよい。

(

6

試験片に JIS L 0886 に規定するホトクロミズムがあって染色堅ろう度に誤りを生じる場合には,


9

L 0843

:2006

露光終了後の試験片を 24 時間以上暗所に放置した後に判定する必要がある。

(

7

)  JIS L 0809

による。ただし,光源の条件は,ISO 5631 によって,視感に合った C/2゜の条件によ

ることが望ましい。

10. 

記録  試験の記録は,試験報告書に次の事項を記録する。

a) 

この規格の番号(JIS L 0843

b) 

耐光試験機の名称又は略称,製造業者名又はその略号,製造年月及び製造番号

c) 

試験の種類

d) 

試験条件

1) 

照射方法

2) 

ブラックパネル温度又はブラックスタンダード温度

(参考に,試験槽内空気温度を記録してもよい。)

3) 

相対湿度

4) 

放射照度

5) 

光フィルタの種類

e) 

試験結果(キセノンアーク灯光に対する堅ろう度の等級)

1) 

第 及び第 露光法の場合  試験片と同程度の変退色を示したブルースケールの等級で表し,試験

の種類及び露光方法を括弧の中に付記して,次の例のように記録する。

1.  キセノンアーク灯光試験(A 法,第 1 露光法)  7 級

2.  キセノンアーク灯光試験(B 法,第 2 露光法)  6 級

2) 

第 露光法の場合  試験片が目的のブルースケールと同程度か,又は少ない変退色を示したときに

は,次の例のように,試験の種類及び露光方法とともに,目的のブルースケールの等級又はその等

級以上と記録し,変退色の程度が大きいときには,その等級未満と記録する。

1.  キセノンアーク灯光試験(A 法,第 3 露光法)  4 級

2.  キセノンアーク灯光試験(A 法,第 3 露光法)  4 級以上

3.  キセノンアーク灯光試験(A 法,第 3 露光法)  4 級未満

3) 

第 露光法の場合  目的のブルースケールが標準退色したときに,試験片がブルースケールと同程

度か,又は少ない変退色を示したときには,次の

1.又は例2.のように,試験の種類及び露光方法と

ともに,

目的のブルースケールの等級又はその等級以上と記録し,変退色の程度が大きいときには,

3.のようにその等級未満と記録する。

1.  キセノンアーク灯光試験(A 法,第 4 露光法)  4 級

2.  キセノンアーク灯光試験(A 法,第 4 露光法)  4 級以上

3.  キセノンアーク灯光試験(A 法,第 4 露光法)  4 級未満

4) 

第 露光法の場合  堅ろう度の等級は,次の例のように,試験の種類並びに露光方法及び放射露光

量とともに記録する。

  キセノンアーク灯光試験[A 法,第 5 露光法,放射露光量:1 500 MJ/m

2

 (300

∼400 nm)]3 級


10

L 0843

:2006

付図  1  キセノンアーク灯形耐光試験機の一例


11

L 0843

:2006

付図  2  キセノンアーク灯の分光分布(一例)

No.

内側フィルタ

外側フィルタ

1

石英

ほうけい酸ガラス

2

石英

ソーダライムガラス

3

ほうけい酸ガラス

ソーダライムガラス

4

ほうけい酸ガラス

ほうけい酸ガラス

付図  3  各種フィルタの透過率及び組合せの一例

透過率

(%

)


12

L 0843

:2006

1.

単位  mm

付図  4  ブラックパネル温度計の例


13

L 0843

:2006

例 2.

単位  mm

付図  4  ブラックパネル温度計の例(続き)


14

L 0843

:2006

例 3.

単位  mm

付図  4  ブラックパネル温度計の例(続き)


15

L 0843

:2006

単位  mm

付図  5  ブラックスタンダード温度計の一例


16

L 0843

:2006

単位  mm

付図  6  試験片ホルダの一例

0

5

10

15

20

25

30

35

40

45

50

55

60

65

70

75

80

85

90

95

100

380

480

580

680

780

波長(nm)

射率(%)

参考付図  1  ブラックパネル温度計の分光反射率


17

L 0843

:2006

附属書(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS L 0843

:2005  キセノンアーク灯光に対する染

色堅ろう度試験方法

ISO 105-B02

:1994,繊維−色堅ろう度試験−パート B02:耐光堅ろう度:キセノンアーク灯試験

ISO 105-B06

:1998,繊維−色堅ろう度試験−パート B06:耐光堅ろう度:キセノンアーク灯試験

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項目ごとの

評価及びその内容

  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線又は実線の側線

項目 
番号

内容

(

Ⅱ )  国 際 規

格番号

項目 
番号

内容

項目ごとの
評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の理

由及び今後の対策

1.

適用範囲  繊 維 製 品 の キ セ ノ ン

ア ー ク 灯 光 に 対 す る
染色堅ろう度試験

ISO 105-B02

ISO 105-B06

1

MOD/

変更

二つの国際規格を一つの JIS に変
更,ISO 105-B02 を A 法,ISO 

105-B06

を B 法としている。

規格使用者の利便性を考えて一本
の JIS とした。

2.

引用規格  JIS L 0801

JIS L 0804

JIS L 0809

JIS L 0841

JIS L 0886

ISO 5631 

ISO 105-B02

ISO 105-B06

ISO 105-B02

ISO 105-B06

ISO 105-B02

ISO 105-B06

ISO 105-B02

2

ISO 105-A01

ISO 105-A01

ISO 105-A02

ISO 105-A02

ISO 105-B01

ISO 105-B01

ISO 105-B05

IDT

IDT

IDT

IDT

MOD/

追加

IDT

IDT

IDT

MOD/

追加

引用規格を追加。 

引用規格を追加。

ISO

に提案する。

ISO

に提案する。

3.

要旨

ISO 105-B02

ISO 105-B06 

3

MOD/

変更

技術的差異なし。

A

法(通常温度法)

MOD/

追加

構成の変更のため技術的差異なし。

− 

MOD/

追加

JIS

は,試験の種類の項を設け,

ISO 105-B02

を A 法,ISO 105-B06

を B 法とした。また,

“放射照度

は,30∼180 W/m

2

の範囲から選択

して用いてもよい”も追加。

ISO

に提案を検討する。

4.

試験の種

B

法(高温法)

4.1.3

7.1

湿度調節

MOD/

変更

湿度に関し,ISO 規格は,湿度布
を使用(4.1.3)。JIS は,国際的な相
対湿度調節法を採用。

ISO

に提案する。

17

L

 0843


20
05

17

L

 0843


20
05


18

L 0843

:2006

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅱ )  国 際 規

格番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項目ごとの

評価及びその内容

  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線又は実線の側線

(

Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の理

由及び今後の対策

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項目ごとの

評価

技術的差異の内容

a)

ブルースケール

ISO 105-B02

ISO 105-B06 

4.1

MOD/

変更

ISO

規格は,1∼8 級と L2∼L9 級

のいずれか選択して用いるとして
いる。JIS は,JIS L 0841 を引用し

1

∼8 級だけを規定。ただし,現行

のものは生産不可能なので内容を
変更。

ISO

に提案中。

b)

変退色用グレースケ

ール

ISO 105-B02

ISO 105-B06 

4.2.4

4.2.6

IDT

c)

不透明覆い

ISO 105-B02

ISO 105-B06 

4.2.2

4.2.5

IDT

d)

白厚紙

− 

MOD/

追加

ISO

規格は,本文中で説明。JIS

は項目(白厚紙の厚さ,Y 値)を

追加。

技術的差異は軽微。

e)

灰色下敷及びマスク

MOD/

追加

ISO

規格は,ISO 105-A02 を引用。

JIS

は,e)項目を追加して規定。

構成の変更のため技術的差異なし。

f)

判定用標準光源

ISO 105-B01 

4.2.5

IDT

5.

装置及び

材料 

g)

耐光試験機

ISO 105-B02

4.2

4.2.1

4.2.3

4.2.6

AnnexA

AnnexB

装置 
キセノン装置 
温度調節器

放射照度計

MOD/

変更

JIS

は,ISO 規格の 4.2.3,4.2.6,

AnnexA

及び B を g)の中にまとめ

た。また,装置の例を付図として

追加。

構成の変更のため技術的差異は軽
微。 

18

L

 0843


20
05

18

L

 0843


20
05


19

L 0843

:2006

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅱ )  国 際 規

格番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項目ごとの

評価及びその内容

  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線又は実線の側線

(

Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の理

由及び今後の対策

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項目ごとの

評価

技術的差異の内容

g)

耐光試験機(続き)  ISO 105-B06

4.2

4.2.1

4.2.2

4.2.3

4.2.4

4.2.7

装置

露光装置 
放射照度計 
光源,フィルタ

温度調節器 
測色計

MOD/

変更,

削除

JIS

は,測色計を規定している JIS 

L 0841

を引用したので ISO の測色

計の項目を削除。また付図として
組合せなどの具体例を追加。 

構成の変更のため技術的差異なし。

5.

装置及び

材 料 ( 続
き)

h)

裏あて

ISO 105-B06 

4.2.8

IDT

6.

試験片の

調製

ISO 105-B02

ISO 105-B06 

5

MOD/

追加

試験片の寸法を追加(ただし,望
ましいとした)

技術的差異は軽微。 
提案を検討。

ISO 105-B02

6.1

6.2

7

欧州法 
米国法

7.1

湿度調節

MOD/

変更

湿度に関し,ISO 規格は,湿度布
を使用(4.1.3)。JIS は,国際的な相

対湿度調節法を採用。

ISO

に提案する。

7.1

試験機の運転

ISO 105-B06 

6 6.1

MOD/

変更

ISO

規格の条件 1,2,3,5 及び 6

から,JIS は,条件 1,2  ,3 及び

5

を削除し,条件 6 に追加して規

定。

ISO

は選択的であり構成の変更のた

め技術的差異なし。

ISO 105-B02

7.2

 MOD/

変更

ISO

規格の方法は非現実的で測定

ができない。JIS は具体的に変更,
修正した。

ISO

に提案する。

7.

操作

7.2

露光方法

ISO 105-B06 

6.3

8.

運転操作

上 の 注 意
事項

IDT

ISO

規格では操作の次で説明して

いるが,JIS は,試験機運転時の
注意事項の項で説明。

使用者の便宜を図ったもので,実質
的に技術的差異なし。

ISO 105-B02 

8

MOD/

変更

ISO

は項目を列挙しているが,JIS

は,JIS L 0801 を引用する。

構成の変更のため技術的差異なし。

9.

判定

ISO 105-B06

7

MOD/

削除

JIS

は,条件 1,2,3 を削除して

いるため削除。

構成の変更のため技術的差異なし。

19

L

 0843


20
05

19

L

 0843


20
05


20

L 0843

:2006

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅱ )  国 際 規

格番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項目ごとの

評価及びその内容

  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線又は実線の側線

(

Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の理

由及び今後の対策

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項目ごとの

評価

技術的差異の内容

a)

規格番号

ISO 105-B02

ISO 105-B06 

9

8

9 a)

8 a)

IDT

IDT

b)

試験機の名称

ISO 105-B02

ISO 105-B06 

9

8

8 b)

MOD/

追加

JIS

は,試験機の名称又は略称,

製造業者名又はその略号,製造年

月及び製造番号を追加。

ISO

に提案する。

c)

試験の種類

ISO 105-B02

ISO 105-B06 

− 

− 

MOD/

追加

二つの ISO を一つの JIS としたた
め。

ISO

に提案する。

d)

試験条件

ISO 105-B02

ISO 105-B06 

9

8

8 c)

MOD/

追加

試験条件の追加。

ISO

に提案する。

10.

記録

e)

試験結果

ISO 105-B02

ISO 105-B06 

9

8

MOD/

追加

MOD/

追加

結果の表示の例を追加。

ISO

に提案する。

JIS と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  IDT………………  技術的差異がない。

    ―  MOD/削除………  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
    ―  MOD/追加………  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    ―  MOD/変更………  国際規格の規定内容を変更している。

2.  JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  MOD……………  国際規格を修正している。 

20

L

 0843


20
05

20

L

 0843


20
05