>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

日本工業規格

JIS

 K

9062

-1994

ニッケル(試薬)

Nickel

Ni

  AW : 58.693 42

1.

適用範囲  この規格は,試薬として用いるニッケルについて規定する。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

2.

共通事項  この規格に共通する事項は,JIS K 8001 による。

3.

種類  特級

4.

性質  ニッケルは,次の性質を示す。

(1)

性状  ニッケルは,銀色の粒状,板状のもの又は灰色の粉状のものがある。希塩酸には冷時に溶けに

くく,加熱すると徐々に溶ける。熱硝酸に溶けやすい。

(2)

定性方法  試料 0.1g に,硝酸 5ml を加え加熱して溶かし,冷却した後アンモニア水(2+3)を加えて塩

基性とし,ジメチルグリオキシム・エタノール溶液 0.5ml を加えると,赤い沈殿が生じる。

5.

品質  品質は,6.によって試験し,表 に適合しなければならない。

表 1  品質

項目

規格値

純度 99.5%以上

けい素 (Si)

0.005%

以下

硫黄 (S)

0.001%

以下

銅 (Cu)

0.001%

以下

マグネシウム (Mg)

0.001%

以下

鉛 (Pb)

0.001%

以下

マンガン (Mn)

0.001%

以下

鉄 (Fe)

0.005%

以下

コバルト (Co)

0.03%

以下

6.

試験方法  試験方法は,次のとおりとする。

(1)

純度  99.5%以上

試料 0.5g

(0.1mg のけたまではかる)

+硝酸(1+1)20ml→加熱して溶かす→冷却→全量フラスコ 100ml


2

K 9062-1994

に入れる→水を標線まで加える→その 25ml(正確にとる)→アンモニア水(2+3)で中和+塩化アンモ

ニウム溶液 (100g/l) 5ml+0.1mol/lEDTA2Na 溶液 20ml(ビュレットを用いる)→50∼60℃に加熱+ア

ンモニア水(1+10)10ml→引き続き 0.1mol/lEDTA2Na 溶液で滴定(指示薬:ムレキシド希釈粉末。終点

は液の色が緑から紫に変わる点)

0.1 mol/lEDTA2Na

溶液 1ml は,0.005 869gNi に相当する。

(2)

けい素 (Si)   0.005%以下

試料側溶液:試料 2.0g+硝酸(1+1)40ml→加熱して溶かす+過酸化水素 (3%) 1ml→煮沸して濃縮→

水浴上で蒸発乾固+水  (→100ml)  →その 25ml(試料量 0.5g)+水  (→35ml)。

標準側溶液:硝酸(1+1)10ml+過酸化水素 (3%) 0.25ml→水浴上で蒸発乾固+水 25ml+けい素標準

液 (0.01mgSi/ml) 2.5ml+水  (→35ml)。

操作:試料側溶液,標準側溶液それぞれに,+硝酸(1+1)1.6ml→約 50℃で 5 分間加熱+七モリブデ

ン酸六アンモニウム溶液 (100g/l) 2ml→約 50℃で 10 分間加熱+硝酸(1+1)5.3ml+3-メチル-1-ブタノー

ル 10ml→1 分間激しく振り混ぜる+水酸化ナトリウム−ほう酸溶液(

1

)10ml

→1 分間激しく振り混ぜる

→分離→水層+水  (→40ml)  試料側の色は,標準側の黄色より濃くない。

(

1

)

水酸化ナトリウム-ほう酸溶液の調製  0.1mol/水酸化ナトリウム溶液20ml→ほう酸溶液

(40g/l)

で pH11.0∼11.5に調節→水で2倍に希釈。

(3)

硫黄 (S)   0.001%以下

試料側溶液:試料 6g+硝酸 40ml+塩素酸カリウム 1g(徐々に加える)→溶かす→水浴上で蒸発(結

晶が析出するまで)→冷却“+塩酸(2+1)20ml→水浴上で蒸発乾固”

(2 回行う)→冷却→+塩酸(2+

1)10ml

→水浴上で蒸発乾固+塩酸(2+1)5ml+水 25ml→5 分間煮沸→溶かす→ろ紙(5 種 C)を用いて

ろ過→塩酸(1+50)で洗う→(ろ液+洗液)+水  (→60ml)  (B 液)

B

液 20ml(試料量 2g)→アンモニア水(2+3)で中和+塩酸(2+1)0.3ml+エタノール(95)3ml。

標準側溶液:B 液 20ml→アンモニア水(2+3)で中和+塩酸(2+1)0.3ml+塩化バリウム溶液 (100g/l)

2ml

→沸騰するまで加熱→1 時間放置→ろ紙(5 種 C)を用いてろ過→ろ液+エタノール(95)3ml。

操作:JIS K 8001 の 5.15(硫酸塩)(2)[比濁法(着色試料の場合)]による。この場合,硫酸塩標

準溶液 (0.01mgSO

4

/ml) 6.0ml

を用いる。

(4)

 (Cu)   0.001%以下

試料側溶液:試料 10g+硝酸(1+1)140ml→加熱して溶かす→引き続き約 50ml になるまで濃縮→冷

却+水  (→100ml)  (S 液)

(5)及び(9)の試験にも用いる]

S

液 25ml(試料量 2.5g)+水  (→50ml)  (X 液)

(6)及び(7)の試験にも用いる]

標準側溶液:S 液 25ml+銅標準液 (0.01mgCu/ml) 2.5ml+鉛標準液 (0.01mgPb/ml) 2.5ml+マンガン標

準液 (0.01mgMn/ml) 2.5ml+水  (→50ml)  (Y 液)

(6)及び(7)の試験にも用いる]

空試験溶液:硝酸(1+1)35ml+水  (→50ml)  (Z 液)[(6)及び(7)の試験にも用いる]。

操作:JIS K 8001 の 5.31(原子吸光法)(1)(直接噴霧法)(d)による。測定波長 324.7nm。

(5)

マグネシウム (Mg)   0.001%以下

試料側溶液:(4)の S 液 10ml(試料量 1g)+水  (→100ml)  (X 液)[(8)の試験にも用いる]。

標準側溶液:(4)の S 液 10ml+マグネシウム標準液 (0.01mgMg/ml) 1.0ml+鉄標準液 (0.01mgFe/ml)

5.0ml

+水  (→100ml)  (Y 液)

(8)の試験にも用いる]

空試験溶液:硝酸(1+1)14ml+水  (→100ml)  (Z 液)[(8)の試験にも用いる]。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 285.2nm。


3

K 9062-1994

(6)

 (Pb)   0.001%以下

試料側溶液:(4)の X 液。

標準側溶液:(4)の Y 液。

空試験溶液:(4)の Z 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 283.3nm。

(7)

マンガン (Mn)   0.001%以下

試料側溶液:(4)の X 液。

標準側溶液:(4)の Y 液。

空試験溶液:(4)の Z 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 279.5nm。

(8)

 (Fe)   0.005%以下

試料側溶液:(5)の X 液。

標準側溶液:(5)の Y 液。

空試験溶液:(5)の Z 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 248.3nm。

(9)

コバルト (Co)   0.03%以下

試料側溶液:(4)の S 液 2.0ml(試料量 0.2g)+水  (→100ml)  (X 液)。

標準側溶液:(4)の S 液 2.0ml+コバルト標準液 (0.01mgCo/ml) 6.0ml+水  (→100ml)  (Y 液)。

空試験溶液:硝酸(1+1)3ml+水  (→100ml)  (Z 液)。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 240.7nm。

7.

容器  気密容器とする。

8.

表示  容器には,次の事項を表示しなければならない。

(1)

名称  “ニッケル”及び“試薬”の文字

(2)

種類

(3)

元素記号,原子量

(4)

品質(純度)

(5)

内容量

(6)

製造番号

(7)

製造業者名又はその略号


4

K 9062-1994

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

久保田  正  明

物質工学工業技術研究所計測化学部

細  川  幹  夫

通商産業省基礎産業局生物化学産業課

津  田      博

通商産業省機械情報産業局計量行政室

地  崎      修

工業技術院標準部繊維化学規格課

喜多川      忍

通商産業検査所化学部化学標準課

野々村      誠

都立工業技術センター無機化学部

加  山  英  男

財団法人日本規格協会

石  橋  無味雄

厚生省国立衛生試験所

川  瀬      晃

社団法人日本分析化学会

柳  瀬  斉  彦

社団法人日本化学工業協会

藤  貫      正

社団法人日本分析化学会

並  木      昭

財団法人化学品検査協会

鶴  田  利  行

硫酸協会

中  村      靖

日本鉱業協会

大  槻      孝

社団法人日本鉄鋼協会

日  暮  喜八郎

第一化学薬品株式会社

北  田  佳  伸

和光純薬工業株式会社

高  野  虞美子

東京化成工業株式会社

中  村      穣

森田化学工業株式会社

山  岡      宏

片山化学工業株式会社

飯  岡  寛  一

柳島製薬株式会社

山  田  和  夫

関東化学株式会社

(事務局)

平  井  信  次

日本試薬連合会