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日本工業規格

JIS

 K

9054

-1992

L

−ロイシン(試薬)

L-Leucine

C

6

H

13

NO

2

FW : 131.17

1.

適用範囲  この規格は,試薬として用いる L−ロイシンについて規定する。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS K 0063

  化学製品の旋光度測定方法

JIS K 0067

  化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 0113

  電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則

JIS K 0117

  赤外分光分析方法通則

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

2.

共通事項  この規格に共通する事項は,JIS K 8001 による。

3.

種類  特級

4.

性質  L−ロイシンは,次の性質を示す。

(1)

性状  L−ロイシンは,光沢のある白い薄片状結晶又は結晶性粉末で,水にやや溶けにくく,エタノ

ールに極めて溶けにくい。塩酸酸性溶液は右旋性を示し,中性溶液は左旋性を示す。

(2)

定性方法  試料の赤外吸収スペクトルを JIS K 0117 によって測定すると,波数 1 580cm

1

1 510cm

1

1 410cm

1

,1 180cm

1

,1 1140cm

1

,850cm

1

及び 670cm

1

付近に主な吸収を認める。この場合,試

料調製は,JIS K 0117 の 6.2(1)(錠剤法)による。赤外吸収スペクトルの一例を,

図 に示す。


2

K 9054-1992

図 1  赤外吸収スペクトルの一例

5.

品質  品質は,6.試験方法によって試験し,表 に適合しなければならない。

表 1  品質

項目

規格値

純度 99.0%以上 
希塩酸溶状

試験適合

比旋光度  [

α

]

20
D

+14.7∼+15.7°

乾燥減量 (105℃) 0.2%以下 
強熱残分(硫酸塩) 0.05%以下

塩化物 (Cl)

0.01%

以下

硫酸塩 (SO

4

) 0.02%

以下

重金属(Pb として) 0.001%以下

ひ素 (As)

1ppm

以下

鉄 (Fe)

0.001%

以下

アンモニウム (NH

4

) 0.02%

以下

他のアミノ酸

試験適合

6.

試験方法  試験方法は,次のとおりとする。

(1)

純度  99.0%以上

試料 0.2g(0.1mg のけたまではかる)+ぎ酸 (98%) 3ml+酢酸(非水滴定用)50ml→0.1mol/過塩素酸

(酢酸溶媒)を用い JIS K 0113 の 5.(電位差滴定方法)による。

別に,同一条件で空試験を行い,滴定量を補正する。

0.1mol/l

過塩素酸(酢酸溶媒)1ml は,0.013 117gC

6

H

13

NO

2

に相当する。

(2)

希塩酸溶状


3

K 9054-1992

試料 1g+塩酸 (1+10) (→20ml)  ……澄明。

(3)

比旋光度  [

α

]

20
D

  +14.7∼+15.7°

試料 2g(0.1mg のけたまではかる)→全量フラスコ 50ml に入れる→塩酸 (1+1)  を標線まで加える→

直ちに JIS K 0063 の 3.4(操作)による。ただし,測定は液温 15∼35℃で行い,測定後直ちに液温 t

を測定し,温度係数  (+0.06)  を用いて,次の式によって 20℃の値に換算する。

[

α

]

20
D

=[

α

]

t

D

+0.06× (20−t)

(4)

乾燥減量 (105)    0.2%以下

JIS K 0067

の 4.1.4(1)(第 1 法  大気圧下で加熱乾燥する方法)による。試料 1g(0.1mg のけたまでは

かる)を用い,105℃で 3 時間乾燥し,減量 2mg 以下。

(5)

強熱残分(硫酸塩)  0.05%以下

JIS K 0067

の 4.4.4(4)(第 4 法  硫酸塩として強熱する方法)による。試料 2.0g 及び硫酸 1ml を用い

て操作し,2 時間強熱したときの残分 1mg 以下。

(6)

塩化物 (Cl)   0.01%以下

試料側溶液  試料 0.5g+水 10ml+硝酸 (1+2) 5ml+水  (→25ml)  →その 5ml(試料量 0.1g)+硝酸 (1

+2) 4ml+水  (→25ml)。

標準側溶液  塩化物標準液 (0.01mgCl/ml) 1.0ml+硝酸 (1+2) 5ml+水  (→25ml)。

操作  JIS K 8001 の 5.7(1)(比濁法)による。

(7)

硫酸塩 (SO

4

  0.02%以下

試料側溶液  試料 0.3g+水 10ml+塩酸 (2+1) 0.5ml→水  (→25ml)。

標準側溶液  硫酸塩標準液 (0.01mgSO

4

/ml) 6.0ml

+塩酸 (2+1) 0.5ml→水  (→25ml)。

操作  JIS K 8001 の 5.15(1)(比濁法)による。

(8)

重金属(Pb として)  0.001%以下

試料側溶液  試料 4g を石英ガラス皿にとる+硝酸マグネシウム・エタノール溶液 20ml。

標準側溶液  鉛標準液 (0.1mgPb/ml) 0.4ml→石英ガラス皿にとる+硝酸マグネシウム・エタノール溶

液 20ml。

操作  JIS K 8001 の 5.24(3)(硝酸マグネシウム処理硫化ナトリウム法)による。

(9)

ひ素 (As)   1ppm 以下

試料側溶液  試料 3g+水 10ml+塩酸(ひ素分析用) (1+1) 10ml+水  (→40ml)。

標準側溶液  ひ素標準液 (0.001mgAs/ml) 3.0ml+塩酸(ひ素分析用) (1+1) 10ml+水  (→40ml)。

操作  JIS K 8001 の 5.19(3)[N, N−ジエチルジチオカルバミド酸銀法(AgDDTC 法)]による。

(10)

 (Fe)   0.001%以下

試料側溶液  試料 0.5g+塩酸 (2+1) 1ml+水  (→20ml)。

標準側溶液  鉄標準液 (0.01mgFe/ml) 0.5ml+塩酸 (2+1) 1ml+水  (→20ml)。

操作  試料側溶液,標準側溶液それぞれに,+塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液 (100g/l),1ml→5

分間放置+1, 10−フェナントロリン溶液 (2g/l) 2ml+酢酸アンモニウム溶液 (250g/l) 5ml+水  (→

30ml)

→20∼35℃で 15 分間放置……試料側の色は,標準側のだいだい赤よりこくない。

(11)

アンモニウム (NH

4

  0.02%以下

試料側溶液  試料 0.5g+酸化マグネシウム 1g+水 80ml。

標準側溶液  アンモニウム標準液 (0.01mgNH

4

/ml) 10ml

+酸化マグネシウム 1g+水 80ml。

操作  JIS K 8001 の 5.11(5)(減圧蒸留−インドフェノール青法)による。


4

K 9054-1992

(12)

他のアミノ酸

JIS K 8001

の 5.25.1(薄層クロマトグラフ法)による……主スポット以外のスポットを認めない。

(a)

固定相固体の種類  セルロース

(b)

試料調製法  試料 0.10g+塩酸 (2+1) 1ml+水  (→10ml)  →その 0.005ml(試料量 50

µg)

(c)

展開溶媒  1−ブタノール 5+水 2+酢酸 1(体積比)

(d)

展開距離  約 10cm

(e)

発色方法  薄層板を風乾後,100℃で 30 分間乾燥する。これに,発色液を噴霧し,80℃で 10 分間加

熱して発色させる。

(f)

発色液  ニンヒドリン・アセトン溶液

操作  JIS K 8001 の 5.25.1 による……主スポット以外のスポットを認めない。

参考 L-ロイシンの Rf 値は,約 0.6 である。

7.

容器  気密容器とする。

8.

表示  容器には,容易に消えない方法で,次の事項を表示しなければならない。

(1)

名称  “L−ロイシン”及び“試薬”の文字

(2)

種類

(3)

化学式及び式量

(4)

品質(純度)

(5)

内容量

(6)

製造番号

(7)

製造業者名又はその略号


5

K 9054-1992

日本試薬連合会  JIS K 9054  改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

平  井  信  次

通商産業省通商産業検査所化学部

(委員)

増  田      優

通商産業省基礎産業局

細  川  幹  夫

工業技術院繊維化学規格課

西      末  雄

工業技術院化学技術研究所有機計測課

石  橋  無味雄

国立衛生試験所薬品第三室

藤  貫      正

社団法人日本分析化学会事務局

栗  原      力

財団法人化学品検査協会東京事務所

柳  瀬  齋  彦

化成品工業協会技術部

鶴  田  利  行

硫酸協会事務局

加  藤  正  夫

石油連盟環境技術部

坂  本      勉

オルガノ株式会社

芝  山      正

関東化学株式会社検査部

北  田  佳  伸

和光純薬工業株式会社

日  暮  喜八郎

第一化学薬品株式会社

岸  田  恭  一

キシダ化学株式会社

高  野  虞美子

東京化成工業株式会社検査部

山  岡      宏

片山化学工業株式会社検査部

池  田  順  一

財団法人日本規格協会技術部

(関係者)

鈴  木  正  信

通商産業省通商産業検査所化学部試薬課

北  島      尚

第一化学薬品株式会社

中  村      穣

森田化学工業株式会社試験課

斎  藤  泰  弘

林純薬工業株式会社試験課

田  中  紳  一

マナック株式会社化研グループ

上  野      章

日本理化学薬品株式会社検査部

田  玉  清  次

富山薬品工業株式会社

飯  岡  寛  一

柳島製薬株式会社

北  岸  洋  之

純正化学株式会社検査課

田  坂  勝  芳

工業技術院標準部繊維化学規格課

山  本  健  一

工業技術院標準部繊維化学規格課

(事務局)

大  越  市  郎

日本試薬連合会