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日本工業規格

JIS

 K

9050

-1993

L

−ヒスチジン塩酸塩一水和物(試薬)

L-Histidine hydrochloride monohydrate

C

6

H

9

N

3

O

2

・HCl・H

2

O

    FW : 209.63

1.

適用範囲  この規格は,試薬として用いる L−ヒスチジン塩酸塩一水和物について規定する。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS K 0063

  化学製品の旋光度測定方法

JIS K 0067

  化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 0113

  電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則

JIS K 0117

  赤外分光分析方法通則

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

2.

共通事項  この規格に共通する事項は,JIS K 8001 による。

3.

種類  特級

4.

性質  L−ヒスチジン塩酸塩一水和物は,次の性質を示す。

(1)

性状  L−ヒスチジン塩酸塩一水和物は,白い結晶又は結晶性粉末で,水に溶けやすく,エタノール

及びジエチルエーテルにほとんど溶けない。塩酸酸性溶液は右旋性,塩基性溶液は左旋性を示す。

(2)

定性方法

(a)

試料 0.1g に水 25ml を加えて溶かし,硝酸 (1+2) 5ml 及び硝酸銀溶液 (20g/l) 1ml を加えると白い沈

殿が生じる。

(b)

試料の赤外吸収スペクトルを JIS K 0117 によって測定すると,波数 3 100cm

1

,2 020cm

1

,1 610cm

1

,1 500cm

1

及び 1 340cm

1

付近に主な吸収を認める。この場合,試料調製は,JIS K 0117 の 6.2(1)

(錠剤法)による。赤外吸収スペクトルの一例を

図 に示す。


2

K 9050-1993

図 1  赤外吸収スペクトルの一例

5.

品質  品質は 6.によって試験し,表 に適合しなければならない。

表 1  品質

項目

規格値

純度 99.0%以上 
水溶状

試験適合

比旋光度  [

α

]

20
D

+8.9∼+9.6°

乾燥減量 (100℃) 0.2%以下 
強熱残分(硫酸塩)

0.05%

以下

硫酸塩 (SO

4

) 0.02%

以下

重金属(Pb として)

0.001%

以下

ひ素 (As)

1ppm

以下

鉄 (Fe)

0.001%

以下

アンモニウム (NH

4

) 0.02%

以下

他のアミノ酸

試験適合

6.

試験方法  試験方法は,次のとおりとする。

(1)

純度  99.0%以上

(a)

操作  試料 0.1g(0.1mg のけたまではかる)+ぎ酸 (98%) 3ml→溶かす+0.1mol/過塩素酸(酢酸溶

媒)20ml(正確に)→沸騰水浴上で 30 分間加熱→冷後+酢酸(非水滴定用)  (→60ml)  →0.1mol/l

酢酸ナトリウム(酢酸溶媒)で JIS K 0113 の 5.(電位差滴定方法)によって逆滴定(滴定量 aml)。

別に,同一条件で空試験を行う(滴定量 bml)

(b)

計算

100

)

(

482

010

.

0

×

×

×

S

f

a

b

A

ここに,

A

純度 (%)

S

試料量 (g)

f

0.1mol/l

酢酸ナトリウム溶液(酢酸溶媒)のファクター


3

K 9050-1993

0.010 482

0.1mol/l

過塩素酸(酢酸溶媒)1ml の C

6

H

9

N

3

O

2

・HCl・H

2

O

相当量 (g)

(2)

水溶状

  試料 2g+水  (→20ml)  ……澄明。

(3)

比旋光度  [

α

]

20
D

  +8.9∼+9.6°

試料 4g(0.1mg のけたまではかる)→全量フラスコ 50ml に入れる→塩酸 (1+1)  を標線まで加える→

直ちに

JIS K 0063

3.4

(操作)による。ただし,測定は液温 15∼25℃で行い,測定後直ちに液温 t

を測定し,温度係数  (+0.14)  を用いて次の式によって 20℃の値に換算する。

[

α]

20
D

=[

α]

t

D

+0.14× (20−t)

(4)

乾燥減量 (100)  

0.2%

以下

JIS K 0067

4.1.4(1)

(第 1 法  大気圧下で加熱乾燥する方法)による。試料 1g(0.1mg のけたまでは

かる)を用い,3 時間乾燥し,減量 2mg 以下。

(5)

強熱残分(硫酸塩)

  0.05%以下

JIS K 0067

4.4.4(4)

(第 4 法  硫酸塩として強熱する方法)による。試料 2.0g を用い,残分 1mg 以

下。

(6)

硫酸塩 (SO

4

0.02%

以下

試料側溶液

  試料 0.3g+塩酸 (2+1) 0.3ml+水  (→25ml)。

標準側溶液

  硫酸塩標準液 (0.01mgSO

4

/ml) 6.0ml

+塩酸 (2+1) 0.3ml+水  (→25ml)。

操作  JIS K 8001

5.15(1)

(比濁法)による。

(7)

重金属(Pb として)

  0.001%以下

試料側溶液

  試料 2g→石英ガラス皿にとる+硝酸マグネシウム・エタノール溶液 10ml。

標準側溶液

  鉛標準液 (0.01mgPb/ml) 2.0ml+硝酸マグネシウム・エタノール溶液 10ml→石英ガラス皿

にとる。

操作  JIS K 8001

5.24(3)

(硝酸マグネシウム処理硫化ナトリウム法)による。

(8)

ひ素 (As) 

1ppm

以下

試料側溶液

  試料 3g→水素化ひ素発生瓶 100ml に入れる+水  (→20ml)。

標準側溶液

  ひ素標準液 (0.001mgAs/ml) 3.0ml→水素化ひ素発生瓶 100ml に入れる+水  (→20ml)。

操作  JIS K 8001

5.19(3)

(AgDDTC 法)による。

(9)

 (Fe) 

0.001%

以下

試料側溶液

  試料 1.0g+水  (→15ml)。

標準側溶液

  鉄標準液 (0.01mgFe/ml) 1.0ml+水  (→15ml)。

操作  JIS K 8001

5.22(2)

(1, 10−フェナントロリン法)による。

(10)

アンモニウム (NH

4

0.02%

以下

試料側溶液

  試料 0.5g+酸化マグネシウム 1g+水約 80ml。

標準側溶液

  アンモニウム標準液 (0.01mgNH

4

/ml) 10ml

+酸化マグネシウム 1g+水約 80ml。

操作  JIS K 8001

5.11(5)

(減圧蒸留−インドフェノール青法)

(e)

による。

(11)

他のアミノ酸

JIS K 8001

5.25.1

(薄層クロマトグラフ法)による……主スポット以外のスポットを認めない。

(a)

固定相固体の種類

  シリカゲル

(b)

試料調製法

  試料 0.20g+水  (→50ml)  →その 0.005ml(試料量 20

µ

g

(c)

展開溶媒

  アセトン 10+1-ブタノール 10+アンモニア水 (28%) 5+水 2(体積比)


4

K 9050-1993

(d)

展開距離

  約 10cm

(e)

発色方法

  薄層板を風乾後,100℃で 30 分間乾燥する。これに,発色液を噴霧し 80℃で 10 分間加

熱して発色させる。

(f)

発色液

  ニンヒドリン・アセトン溶液

参考

 L-

ヒスチジン塩酸塩一水和物の Rf 値は約 0.6 である。

7.

容器

  気密容器とする。

8.

表示

  容器には,容易に消えない方法で次の事項を表示しなければならない。

(1)

名称  “L−ヒスチジン塩酸塩一水和物”及び“試薬”の文字

(2)

種類

(3)

化学式,式量

(4)

品質(純度)

(5)

内容量

(6)

製造番号

(7)

製造業者名又はその略号


5

K 9050-1993

改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

鈴  木  正  信

通商産業検査所化学部

(委員)

細  川  幹  夫

通商産業省基礎産業局

地  崎      修

工業技術院標準部繊維化学規格課

久保田  正  明

工業技術院化学技術研究所化学標準部

喜多川      忍

通商産業検査所化学標準課

石  橋  無味雄

厚生省国立衛生試験所

並  木      昭

財団法人化学品検査協会

藤  貫      正

社団法人日本分析化学会

鶴  田  利  行

硫酸協会技術部

加  藤  正  夫

石油連盟環境技術部

坂  本      勉

株式会社オルガノメンテナンスサービス

池  田  久  幸

社団法人日本分析機器工業会

芝  山      正

関東化学株式会社検査部

北  田  佳  伸

和光純薬工業株式会社

高  野  虞美子

東京化成工業株式会社検査部

山  岡      宏

片山化学工業株式会社検査部

飯  岡  寛  一

柳島製薬株式会社

中  村      穰

森田化学工業株式会社試験課

日  暮  喜八郎

第一化学薬品株式会社

黒  木  勝  也

財団法人日本規格協会検査部

中  林  啓  祐

小宗化学薬品株式会社品質管理課

井  上  敏  一

株式会社三共化学工業所試験課

渡  辺  孝  子

日本理化学薬品株式会社試験課

藤  川  和  幸

米山薬品工業株式会社品質管理課

田  中  紳  一

マナック株式会社試験課

西      英  勝

石津製薬株式会社試験課

(関係者)

田  坂  勝  芳

工業技術院標準部繊維化学規格課

山  本  健  一

工業技術院標準部繊維化学規格課

村  山  真理子

通商産業検査所化学部

(事務局)

大  越  市  郎

日本試薬連合会