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K 9012

:2010

(1) 

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  種類 

2

4

  性質 

2

4.1

  性状  

2

4.2

  定性方法  

3

5

  品質 

3

6

  試験方法  

3

6.1

  一般事項  

3

6.2

  純度(Na

3

PO

4

12H

2

O

)及び水酸化ナトリウム(NaOH  

3

6.3

  水溶状  

5

6.4

  塩化物(Cl  

6

6.5

  硝酸塩  

7

6.6

  硫酸塩(SO

4

  

7

6.7

  重金属(Pb として)  

8

6.8

  カルシウム(Ca  

9

6.9

  ひ素(As  

10

6.10

  鉄(Fe  

11

6.11

  アンモニウム(NH

4

  

12

7

  容器 

15

8

  表示 

15

9

  取扱い上の注意事項  

15


K 9012

:2010

(2) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本試薬

協会(JRA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと

の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS K 9012:1994 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責

任はもたない。


   

日本工業規格

JIS

 K

9012

:2010

りん酸三ナトリウム・12 水(試薬)

Trisodium phosphate 12-water (Reagent)

Na

3

PO

4

・12H

2

O    FW:380.12

序文 

この規格は,1953 年に制定され,その後 3 回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は,1994 年に

行われたが,その後の試験・研究開発などの技術進歩に対応するために改正した。

なお,対応国際規格は,現時点で制定されていない。

適用範囲 

この規格は,試薬として用いるりん酸三ナトリウム・12 水について規定する。

警告  この規格に基づいて試験を行う者は,通常の実験室での作業に精通していることを前提とする。

この規格は,その使用に関連して起こるすべての安全上の問題を取り扱おうとするものではな

い。この規格の利用者は,MSDS(化学物質等安全データシート)などを参考にして各自の責

任において安全及び健康に対する適切な措置をとらなければならない。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0113

  電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則

JIS K 0115

  吸光光度分析通則

JIS K 0121

  原子吸光分析通則

JIS K 1107

  窒素

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS K 8005

  容量分析用標準物質

JIS K 8012

  亜鉛(試薬)

JIS K 8034

  アセトン(試薬)

JIS K 8044

  三酸化二ひ素(試薬)

JIS K 8092

  インジゴカルミン(試薬)

JIS K 8102

  エタノール(95)

(試薬)

JIS K 8107

  エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物(試薬)

JIS K 8116

  塩化アンモニウム(試薬)

JIS K 8136

  塩化すず(II)二水和物(試薬)


2

K 9012

:2010

   

JIS K 8150

  塩化ナトリウム(試薬)

JIS K 8155

  塩化バリウム二水和物(試薬)

JIS K 8180

  塩酸(試薬)

JIS K 8201

  塩化ヒドロキシルアンモニウム(試薬)

JIS K 8202

  塩化 1,10-フェナントロリニウム一水和物(試薬)

JIS K 8295

  グリセリン(試薬)

JIS K 8355

  酢酸(試薬)

JIS K 8359

  酢酸アンモニウム(試薬)

JIS K 8374

  酢酸鉛(II)三水和物(試薬)

JIS K 8541

  硝酸(試薬)

JIS K 8550

  硝酸銀(試薬)

JIS K 8563

  硝酸鉛(II)

(試薬)

JIS K 8574

  水酸化カリウム(試薬)

JIS K 8576

  水酸化ナトリウム(試薬)

JIS K 8580

  すず(試薬)

JIS K 8603

  ソーダ石灰(試薬)

JIS K 8617

  炭酸カルシウム(試薬)

JIS K 8625

  炭酸ナトリウム(試薬)

JIS K 8637

  チオ硫酸ナトリウム五水和物(試薬)

JIS K 8659

  でんぷん(溶性)

(試薬)

JIS K 8777

  ピリジン(試薬)

JIS K 8780

  ピロガロール(試薬)

JIS K 8798

  フェノール(試薬)

JIS K 8842

  ブロモチモールブルー(試薬)

JIS K 8844

  ブロモフェノールブルー(試薬)

JIS K 8913

  よう化カリウム(試薬)

JIS K 8949

  硫化ナトリウム九水和物(試薬)

JIS K 8951

  硫酸(試薬)

JIS K 8962

  硫酸カリウム(試薬)

JIS K 8982

  硫酸アンモニウム鉄(III)

・12 水(試薬)

JIS K 9512

  N,N-ジエチルジチオカルバミド酸銀(試薬)

種類 

種類は,特級とする。

性質 

4.1 

性状 

りん酸三ナトリウム・12 水は,白い結晶又は結晶性粉末で,通常わずかの水酸化ナトリウムを含む。乾

燥した空気中で徐々に結晶水が減少する。水に溶けやすく,エタノールにほとんど溶けない。水溶液は強

塩基性である。


3

K 9012

:2010

4.2 

定性方法 

定性方法は,次による。

a)

試料 1 g に水 20 ml を加えて溶かす(A 液)

。A 液 10 ml に硝酸(1+2)0.4 ml 及び硝酸銀溶液(20 g/l)

1 ml を加えると,黄色の沈殿が生じ,これに硝酸(1+2)1 ml 又はアンモニア水(2+3)5 ml を加え

ると沈殿は溶ける。

b)

炎色試験は,

直径約 0.8 mm の白金線を先端から約 30 mm まで塩酸

(1+1)

に浸し,

炎の長さ約 120 mm,

内炎の長さ約 30 mm 程度としたガスバーナーの無色炎中に,内炎の最上部から約 10 mm の位置に水

平に入れた後,放冷する。この操作を炎に色が現れなくなるまで繰り返す。次に,白金線の先端約 5mm

を A 液に浸し,ガスバーナーの無色炎中に入れると黄色が現れる。

品質 

品質は,箇条 によって試験したとき,

表 に適合しなければならない。

表 1−品質

項目

規格値

試験方法

純度(Na

3

PO

4

・12H

2

O)

質量分率 %

99.0 以上

6.2 

水溶状

試験適合

6.3 

塩化物(Cl)

質量分率 %

0.002 以下

6.4 

硝酸塩

a)

試験適合

6.5 

硫酸塩(SO

4

質量分率 %

0.005 以下

6.6 

重金属(Pb として)

質量分率 %

0.001 以下

6.7 

カルシウム(Ca)

質量分率 %

0.02 以下

6.8 

ひ素(As)

質量分率 ppm

1 以下

6.9 

鉄(Fe)

質量分率 %

0.001 以下

6.10 

アンモニウム(NH

4

質量分率 %

0.001 以下

6.11 

水酸化ナトリウム(NaOH)

質量分率 %

1.5 以下

6.2 

a)

硝酸塩は,NO

3

として質量分率約 0.001 %以下である。

試験方法 

6.1 

一般事項 

試験方法の一般的な事項は,JIS K 0050 及び JIS K 8001 による。

6.2 

純度(Na

3

PO

4

12H

2

O

)及び水酸化ナトリウム(NaOH 

純度(Na

3

PO

4

・12H

2

O)及び水酸化ナトリウム(NaOH)の試験方法は,次による。

a) 

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1)

ソーダ石灰  JIS K 8603 に規定するもの。

2)

水酸化カリウム溶液(250 g/l)  JIS K 8574 に規定する水酸化カリウム 29.4 g を水に溶かして 100 ml

にする(必要な場合に用いる。

。ポリエチレン製瓶などに保存する。

3)

二酸化炭素を除いた水  次のいずれか,又は 3.1)3.4)の二つ以上を組み合わせたものを用い,使用

時に調製する。

3.1) 

水をフラスコに入れ 15 分間以上沸騰させる。加熱を止め,フラスコの口を時計皿で軽くふたをし

て少し放置して沸騰が止まった後に,ガス洗浄瓶に水酸化カリウム溶液(250 g/l)を入れたもの,

又はソーダ石灰管を連結して空気中の二酸化炭素を遮り,冷却したもの。


4

K 9012

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3.2) 

水をフラスコに入れ,水の中に JIS K 1107 に規定する窒素を 15 分間以上通じたもの。

3.3) 

水を二酸化炭素分離膜を用いたガス分離管を用いて二酸化炭素を除いたもの。

3.4) 

新鮮な 18 MΩ・cm 以上の抵抗率のある脱イオン化された水を,窒素を通じた三角フラスコに泡立

てないように採取したもの。

4)

ブロモチモールブルー溶液  JIS K 8842 に規定するブロモチモールブルー0.10 g を JIS K 8102 に規

定するエタノール(95)50 ml に溶かし,水で 100 ml にする。褐色ガラス製瓶に保存する。

5)

ブロモフェノールブルー溶液  JIS K 8844 に規定するブロモフェノールブルー0.10 g をエタノール

(95)50 ml に溶かし,水で 100 ml にする。褐色ガラス製瓶に保存する。

6)

1 mol/l

塩酸(HCl:36.46 g/l)  1 mol/l 塩酸の調製,標定及び計算は,次による。

6.1)

調製  JIS K 8180 に規定する塩酸 90 ml をはかりとり,水を加えて 1 000 ml とし,混合した後,

気密容器に入れて保存する。

6.2)

標定  JIS K 8005 に規定する容量分析用標準物質など

1)

の炭酸ナトリウムの必要量を白金るつぼ

に入れ,600±10

2)

で約 60 分間加熱した後,デシケーターに入れて放冷する。その 1.3∼1.4 g を

0.1 mg のけたまではかりとり,コニカルビーカー200 ml に移し,水 20 ml を加えて溶かす。指示

薬としてブロモフェノールブルー溶液数滴を加え,6.1)で調製した液で滴定する。この場合,終点

付近で煮沸して二酸化炭素を除き,冷却した後,引き続き滴定を行う。終点は,液の色が青紫か

ら青みの緑になる点とする。

1)

  容量分析に用いることが可能な標準物質であり,使用する場合は,認証書に定める使用

方法などによる。ただし,認証書のある標準物質を入手できない場合は,市販の含有率

が明らかな標準物質も用いることができ,使用する場合は,その説明書などによる。

2)

 600±50  ℃で加熱した場合は,純度(認証値)が±0.02 %程度変化することが予想され

る。最終的に必要とする精度によっては,不確かさを考慮する必要がある。

6.3)

計算  ファクターは,次の式によって算出する。

100

99

052

.

0

A

V

 

m

f

×

×

=

ここに,

f

l mol/l 塩酸のファクター

m

はかりとった炭酸ナトリウムの質量(g)

A

炭酸ナトリウムの純度(質量分率  %)

V

滴定に要した l mol/l 塩酸の体積(ml)

0.052 99: l mol/l 塩酸 1 ml に相当する炭酸ナトリウムの質量(g)

7)

1 mol/l

水酸化ナトリウム溶液(NaOH:40.00 g/l)  1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の調製,標定及び

計算は,次による。

7.1)

調製  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム 165 g をポリエチレン製などの気密容器 500 ml に

はかりとり,二酸化炭素を除いた水 150 ml を加えて溶かした後,二酸化炭素を遮り 4∼5 日間放置

する。その上澄み液 54 ml をポリエチレン製などの気密容器 1 000 ml にとり,二酸化炭素を除い

た水を加えて 1 000 ml とし,混合した後,ソーダ石灰管を付けて保存する。

7.2)

標定  JIS K 8005 に規定する容量分析用標準物質など

1)

のアミド硫酸の必要量をめのう乳鉢で軽

く砕いた後,上口デシケーター(減圧デシケーター)に入れ,上口デシケーター内圧 2.0 kPa 以下

で約 48 時間乾燥する。

その 2.4∼2.6 g を 0.1 mg のけたまではかりコニカルビーカー100 ml に移し,

水 25 ml を加えて溶かした後,指示薬としてブロモチモールブルー溶液数滴を加え,7.1)で調製し

た液で滴定する。終点は,液の色が黄色から青みの緑になる点とする。


5

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7.3)

計算  ファクターは,次の式によって算出する。

100

09

097

.

0

A

V

 

m

f

×

×

=

ここに,

f

l mol/l 水酸化ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとったアミド硫酸の質量(g)

A

アミド硫酸の純度(質量分率  %)

V

滴定に要した l mol/l 水酸化ナトリウム溶液の体積(ml)

0.097 09: l mol/l 水酸化ナトリウム溶液 1 ml に相当するアミド硫酸

の質量(g)

b) 

装置  主な装置は,次のとおりとする。

電位差滴定装置  JIS K 0113 に規定するもので,指示電極にガラス電極,参照電極に銀−塩化銀電

極を用いる。

c) 

操作  操作は,次のとおり行う。

試料 5 g をはかり瓶に 0.1 mg のけたまではかりとり,

二酸化炭素を除いた水 75 ml でビーカー200 ml

に移し,溶かす。この液に 1 mol/l 塩酸 30 ml を正確に加え,煮沸し,冷却する。次に,約 15  ℃に保

ちながら 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液で JIS K 0113 の 5.(電位差滴定方法)によって pH 約 10.5 まで

滴定し,滴定曲線を作成する。滴定曲線の pH 約 4.2 及び pH 約 9.0 付近の変曲点からそれぞれの当量

点を求める。

d) 

計算 

1)

純度(Na

3

PO

4

12H

2

O

)  純度は,次の式によって算出する。

100

12

380

.

0

2

2

1

×

×

×

=

m

f

V

V

A

2)

水酸化ナトリウム(NaOH)  水酸化ナトリウムの含有率は,次の式によって算出する。

100

]

2

30

[

997

039

.

0

2

1

2

2

1

1

×

×

×

×

×

=

m

f

V

V

f

V

f

B

ここに,

A

純度(Na

3

PO

4

・12H

2

O)(質量分率  %)

V

2

pH 約 9.0 の当量点までの滴定に要した 1 mol/l 水酸化ナ
トリウム溶液の体積(ml)

V

1

pH 約 4.2 の当量点までの滴定に要した 1 mol/l 水酸化ナ
トリウム溶液の体積(ml)

f

2

1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとった試料の質量(g)

0.380 12: 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液 1 ml に相当する Na

3

PO

4

12H

2

O の質量(g)

B

水酸化ナトリウムの含有率(質量分率  %)

f

1

1 mol/l 塩酸のファクター

0.039 997: 1 mol/l 塩酸 1 ml に相当する NaOH の質量(g)

6.3 

水溶状 

水溶状の試験方法は,次による。

a)

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1)

硝酸(12)  JIS K 8541 に規定する硝酸(質量分率 60∼61 %)の体積 1 と水の体積 2 とを混合す

る。

2)

硝酸銀溶液(20 g/l)  JIS K 8550 に規定する硝酸銀 2 g を水に溶かして 100 ml にする。褐色ガラス

製瓶に保存する。


6

K 9012

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3)

塩化物標準液

3.1)

塩化物標準液(Cl1 mg/ml)  次のいずれかのものを用いる。

3.1.1)

計量標準供給制度[JCSS

3)

]に基づく標準液で,酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致し

た場合に用い,必要な場合は,適切な方法で希釈して使用する(以下,

“JCSS に基づく標準液”

という。

3.1.2) JCSS

以外の認証標準液で酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合に用い,必要な

場合は,適切な方法で希釈して使用する。ただし,JCSS 以外の認証標準液がない場合は,市販

の標準液を用いる(以下,JCSS 以外の認証標準液及び市販の標準液を合わせて,

“JCSS 以外の

認証標準液など”という。

3.1.3)  JIS K 8150

に規定する塩化ナトリウム 1.65 g を全量フラスコ 1 000 ml にとり,

水を加えて溶かし,

水を標線まで加えて混合する。

3)

 JCSS は,Japan Calibration Service System の略称である。

3.2) 

塩化物標準液(Cl0.01 mg/ml)  塩化物標準液(Cl:1 mg/ml)10 ml を全量フラスコ 1 000 ml

に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。

b)

濁りの程度の適合限度標準  濁りの程度の適合限度標準は,“澄明”を用いる。

塩化物標準液(Cl:0.01 mg/ml)0.2 ml を共通すり合わせ平底試験管にとり,水 10 ml,硝酸(1+2)

1 ml 及び硝酸銀溶液(20 g/l)1 ml を加え,更に水を加えて 20 ml とし,振り混ぜてから 15 分間放置

する。

c)

器具  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管  例として,容量 50 ml,直径約 23 mm で目盛のあるもの。

d)

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料 2.0 g を共通すり合わせ平底試験管にとり,水を加えて溶かし 20 ml にする。

2)

試料を溶かした直後に濁りの程度を b)と比較する。また,ごみ,浮遊物などの異物の有無を上方又

は側方から観察する。

e)

判定  d)によって操作し,次の 1)及び 2)に適合するとき,“水溶状:試験適合”とする。

1)

試料溶液の濁りは,b)の濁りより濃くない。

2)

ごみ,浮遊物などの異物は,ほとんど認めない。

6.4 

塩化物(Cl 

塩化物(Cl)の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1)

硝酸(12)  6.3 a) 1)  による。

2)

硝酸銀溶液(20 g/l)  6.3 a) 2)  による。

3)

塩化物標準液(Cl0.01 mg/ml)  6.3 a) 3.2)  による。

b)

器具  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管  6.3 c)による。

c)

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 1.0 g を共通すり合わせ平底試験管にとり,水 10 ml 及び硝酸(1+2)10 ml

を加えて溶かし,水を加えて 25 ml にする。

2)

比較溶液の調製は,塩化物標準液(Cl:0.01 mg/ml)2.0 ml 及び硝酸(1+2)10 ml を共通すり合わ

せ平底試験管にとり,水を加えて 25 ml にする。


7

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3)

試料溶液及び比較溶液に,硝酸銀溶液(20 g/l)1 ml を加えて振り混ぜた後,15 分間放置する。

4)

黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験

管の上方又は側面から観察して,濁りを比較する。

d) 

判定  c)によって操作し,次に適合するとき,“塩化物(Cl):質量分率 0.002 %以下(規格値)”とす

る。

試料溶液から得られた液の濁りは,比較溶液から得られた液の白濁より濃くない。

6.5 

硝酸塩 

硝酸塩の試験方法は,次による。

a)

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1)

硫酸  JIS K 8951 に規定するもの。

2)

塩酸(21)  JIS K 8180 に規定する塩酸の体積 2 と水の体積 1 とを混合する。

3)

インジゴカルミン溶液(1.8 g/l)  JIS K 8092 に規定するインジゴカルミン(質量分率 100 %として

の相当量)0.18 g に塩酸(2+1)15 ml 及び水を加えて溶かし,水で 100 ml にする。褐色ガラス製

瓶に保存し,30 日以内に使用する。

b) 

器具  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管  6.3 c)  による。

c) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1) 

試料溶液の調製は,試料 3.0 g を共通すり合わせ平底試験管にとり,水 10 ml を加えて溶かす。

2) 

試料溶液にインジゴカルミン溶液(1.8 g/l)0.05 ml を加える。これに硫酸 10 ml を振り混ぜながら

徐々に加え,10  分間放置し,溶液の色を観察する。

d)

判定  c)によって操作し,次に適合するとき,“試験適合”とする。

試料溶液から得られた液は青を保つ。 

6.6 

硫酸塩(SO

4

 

硫酸塩(SO

4

)の試験方法は,次による。

a) 

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

エタノール(95)  JIS K 8102 に規定するもの。

2)

塩化バリウム溶液(100 g/l)  JIS K 8155 に規定する塩化バリウム二水和物 11.7 g を水に溶かして

100 ml にする。

3)

塩酸(21)  6.5 a) 2)による。

4)

硫酸塩標準液

4.1)

硫酸塩標準液(SO

4

1 mg/ml

)  次のいずれかのものを用いる。

4.1.1)  JCSS

に基づく標準液  6.3 a) 3.1.1)  に準じる。

4.1.2)  JCSS

以外の認証標準液など  6.3 a) 3.1.2)  に準じる。

4.1.3)  JIS K 8962

に規定する硫酸カリウム 1.81 g を全量フラスコ 1 000 ml にとり,水を加えて溶かし,

水を標線まで加えて混合する。

4.2)

硫酸塩標準液(SO

4

0.01 mg/ml

)  硫酸塩標準液(SO

4

:1 mg/ml)10 ml を全量フラスコ 1 000 ml

に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。

b)

器具  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管  6.3 c)  による。

c)

操作  操作は,次のとおり行う。


8

K 9012

:2010

   

1)

試料溶液の調製は,試料 3.0 g を共通すり合わせ平底試験管にとり,水 20 ml を加えて溶かす。これ

を,塩酸(2+1)で pH 約 4.5 に調節し,塩酸(2+1)1.3 ml 及び水を加えて 30 ml にする(B 液)

B 液 15 ml(試料量 1.5 g)を共通すり合わせ平底試験管にとり,水を加えて 25 ml にする。

2)

比較溶液の調製は,B 液 5 ml(試料量 0.5 g)及び硫酸塩標準液(SO

4

:0.01 mg/ml)5.0 ml を共通す

り合わせ平底試験管にとり,水を加えて 25 ml にする。

3)

試料溶液及び比較溶液に,エタノール(95)3 ml 及び塩化バリウム溶液(100 g/l)2 ml を加えて振

り混ぜた後,1 時間放置する。

4)

黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験

管の上方又は側方から観察して,濁りを比較する。

d)

判定  c)によって操作し,次に適合するとき,“硫酸塩(SO

4

:質量分率 0.005 %以下(規格値)

”とす

る。

試料溶液から得られた液の濁りは,比較溶液から得られた液の白濁より濃くない。 

6.7 

重金属(Pb として) 

重金属(Pb として)の試験方法は,次による。

a)

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1)

塩酸(21)  6.5 a) 2)  による。

2)

硝酸(12)  6.3 a) 1)  による。

3)

硫化ナトリウム−グリセリン溶液  JIS K 8295 に規定するグリセリン 30 ml に水 10 ml を加えた溶

液に JIS K 8949 に規定する硫化ナトリウム九水和物 5 g を加えて溶かす。放置後,上澄み液を用い

る。冷所に保存し,3 か月以内に使用する。

4)

鉛標準液

4.1)

鉛標準液(Pb1 mg/ml)  次のいずれかのものを用いる。

4.1.1)  JCSS

に基づく標準液  6.3 a) 3.1.1)に準じる。

4.1.2)  JCSS

以外の認証標準液など  6.3 a) 3.1.2)に準じる。

4.1.3)  JIS K 8563

に規定する硝酸鉛(II)1.60 g を全量フラスコ 1 000 ml にとり,硝酸(1+2)1 ml 及

び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。

4.2) 

鉛標準液(Pb0.01 mg/ml)  鉛標準液(Pb:1 mg/ml)10 ml を全量フラスコ 1 000 ml に正確に

はかりとり,水を標線まで加えて混合する。使用時に調製する。

b)

器具  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管  6.3 c)による。

c)

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 6.0 g を共通すり合わせ平底試験管にとり,水 20 ml を加えて溶かす。これ

を,塩酸(2+1)で pH 約 3.5 に調節,更に水を加えて 30 ml にする(C 液)

。C 液 15 ml(試料量

3.0 g)を共通すり合わせ平底試験管にとり,水を加えて 30 ml にする。

2)

比較溶液の調製は,C 液 5 ml(試料量 1.0 g)及び鉛標準液(Pb:0.01 mg/ml)2.0 ml を共通すり合

わせ平底試験管にとり,水を加えて 30 ml にする。

3)

試料溶液及び比較溶液に,硫化ナトリウム−グリセリン溶液 0.05 ml を加えて振り混ぜた後,5 分間

放置する。

4)

白の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験

管の上方又は側方から観察して,暗色を比較する。


9

K 9012

:2010

d)

判定  c)によって操作し,次に適合するとき,“重金属(Pb として)

:質量分率 0.001 %以下(規格値)

とする。

試料溶液から得られた液の色は,比較溶液から得られた液の色より暗くない。

6.8 

カルシウム(Ca 

カルシウム(Ca)の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類 

試験用溶液類は,次のものを用いる。

1)

塩酸(21)  6.5 a) 2)による。

2) 

カルシウム標準液 

2.1)

カルシウム標準液(Ca1 mg/ml)  次のいずれかのものを用いる。

2.1.1)  JCSS

に基づく標準液  6.3 a) 3.1.1)に準じる。

2.1.2)  JCSS

以外の認証標準液など  6.3 a) 3.1.2)に準じる。

2.1.3)  JIS K 8617

に規定する炭酸カルシウム 2.50 g に水 50 ml 及び塩酸(2+1)15 ml を加え,沸騰し

ない程度に加熱して溶かし,更に二酸化炭素を除き,冷却する。これを全量フラスコ 1 000 ml

に移し,水を標線まで加えて混合する。ポリエチレン製瓶などに保存する。

2.2)

カルシウム標準液(Ca0.01 mg/ml)  カルシウム標準液(Ca:1 mg/ml)10 ml を全量フラスコ

1 000 ml に正確にはかりとり,塩酸(2+1)15 ml を加え,更に水を標線まで加えて混合する。ポ

リエチレン製瓶などに保存する。

b)

装置  主な装置は,次のとおりとする。

フレーム原子吸光分析装置  JIS K 0121 に規定するもの。

c)

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 1.0 g を全量フラスコ 100 ml にとり,塩酸(2+1)10 ml 及び水を加えて溶

かし,水を標線まで加えて混合する(S 液)

。S 液 10 ml(試料量 0.10 g)を全量フラスコ 50 ml にと

り,水を標線まで加えて混合する(X 液)

2)

比較溶液の調製は,S 液 10 ml(試料量 0.10 g)を全量フラスコ 50 ml にとり,カルシウム標準液(Ca:

0.01 mg/ml)2.0 ml を加え,水を標線まで加えて混合する(Y 液)。

3)

フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y 液をフレーム中に噴霧し,カルシウムの測定波長 422.7 nm

付近で吸光度が最大となる波長を設定する。X 液及び Y 液をフレーム中に噴霧し,カルシウムの吸

光度を測定する。X 液の指示値(n

1

)及び Y 液の指示値(n

2

)を読み取る。

4)

測定結果は,X 液の指示値 n

1

と,Y 液の指示値から X 液の指示値を引いた n

2

n

1

とを比較する。

d)

判定  c)によって操作し,次に適合するとき,“カルシウム(Ca)

:質量分率 0.02 %以下(規格値)

”と

する。

n

1

は,n

2

n

1

より大きくない。

注記  カルシウムの含有率(質量分率  %)は,次の式によって求めることができる。

100

000

1

1

2

1

×

×

×

=

m

n

n

n

B

A

ここに,

A

カルシウムの含有率(質量分率  %)

B

標準液中に添加したカルシウムの質量(mg)

m

はかりとった試料の質量(g)


10

K 9012

:2010

   

6.9 

ひ素(As 

ひ素(As)の試験方法は,次による。

a)

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1)

亜鉛(ひ素分析用)  JIS K 8012 に規定する粒径 150∼1 400

μm のもの。

2)

ピリジン  JIS K 8777 に規定するもの。

3)

塩化すず(II)溶液(N,N-ジエチルジチオカルバミド酸銀法用)[塩化すず(II)溶液(AgDDTC 

用)]  JIS K 8136 に規定する塩化すず(II)二水和物 40 g を JIS K 8180 に規定する塩酸(ひ素分

析用)に溶かし,塩酸(ひ素分析用)で 100 ml にする。小粒の JIS K 8580 に規定する粒状のすず 2

∼3 個を加えて保存し,  使用時に水で 10 倍にうすめる。褐色ガラス製瓶に保存する。

4)

塩酸(ひ素分析用)(11)  塩酸(ひ素分析用)の体積 1 と水の体積 1 とを混合する(必要な場合

に用いる。

5)

塩酸(ひ素分析用)(13)  塩酸(ひ素分析用)の体積 1 と水の体積 3 とを混合する。

6)

酢酸鉛(II)溶液(100 g/l)  JIS K 8374 に規定する酢酸鉛(II)三水和物 11.6 g を水に溶かして 100

ml にした後,JIS K 8355 に規定する酢酸 0.1 ml を加える。

7)

N,N-

ジエチルジチオカルバミド酸銀・ピリジン溶液(AgDDTC・ピリジン溶液)  JIS K 9512 に規

定する N,N-ジエチルジチオカルバミド酸銀(AgDDTC)0.5 g をピリジンに溶かし,ピリジンで 100

ml にする。褐色ガラス製瓶に入れ,冷所に保存する。

8)

水酸化ナトリウム溶液(100 g/l)  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム 10.3 g を水に溶かして

100 ml にする(必要な場合に用いる。)。ポリエチレン製瓶などに保存する。

9)

よう化カリウム溶液(200 g/l)  JIS K 8913 に規定するよう化カリウム 20 g を水に溶かして 100 ml

にする。使用時に調製する。

10)

ひ素標準液

10.1)

ひ素標準液(As1 mg/ml)  次のいずれかのものを用いる。

10.1.1)  JCSS

に基づく標準液  6.3 a) 3.1.1)に準じる。

10.1.2)  JCSS

以外の認証標準液など  6.3 a) 3.1.2)に準じる。

10.1.3)  JIS K 8044

に規定する三酸化二ひ素 1.32 g に水酸化ナトリウム溶液(100 g/l)6 ml 及び水 500 ml

を加えて溶かす。塩酸(ひ素分析用)(1+3)で pH 3∼5  に調節した後,水で全量フラスコ

1 000 ml に移し,水を標線まで加えて混合する。

10.2)

ひ素標準液(As0.001 mg/ml)  ひ素標準液(As:1 mg/ml)25 ml を全量フラスコ 250 ml に正確

にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。その 10 ml を全量フラスコ 1 000 ml に正確にはか

りとり,水を標線まで加えて混合する。

b)

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1)

吸収セル  光の吸収を測定するために試料,対照液などを入れる容器で,光路長が 10 mm のもの(必

要な場合に用いる。

2)

ひ素試験装置  例を図 に示す。

3)

分光光度計  JIS K 0115 に規定するもの(必要な場合に用いる。)。

c)

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 3.0 g を水素化ひ素発生瓶 100 ml にとり,水 20 ml を加えて溶かす。

2)

比較溶液の調製は,  ひ素標準液(As:0.001 mg/ml)3.0 ml を水素化ひ素発生瓶 100 ml にとり,水

20 ml を加える。


11

K 9012

:2010

3)

空試験用溶液の調製は,水 20 ml を水素化ひ素発生瓶 100 ml にとる(空試験用溶液は,吸光度を測

定する場合に調製する。

4)

試料溶液,比較溶液及び空試験用溶液に,塩酸(ひ素分析用)

(1+1)5 ml を加え,水で 40 ml にす

る。これらによう化カリウム溶液(200 g/l)15 ml 及び塩化すず(II)溶液(AgDDTC 法用)5 ml を

加えて振り混ぜ,10 分間放置する。次に亜鉛(ひ素分析用)

(粒径 150∼1400

μm のもの)3 g を加

え,直ちに水素化ひ素発生瓶 100 ml と導管 B(あらかじめ水素化ひ素吸収管 C に AgDDTC−ピリ

ジン溶液 5 ml を入れ,導管 B と水素化ひ素吸収管 C とを連結しておく。

)とを連結する。水素化ひ

素発生瓶を約 25  ℃の水中で約 1 時間放置した後,水素化ひ素吸収管 C を離しピリジンを 5 ml の標

線まで加える。

5)

白の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,水素化ひ素吸収管 C の上

方又は側面から観察して,赤を比較する。

なお,必要があれば吸収セルを用い,分光光度計で波長 510 nm 付近の吸収極大の波長における吸

光度を,空試験用溶液からの AgDDTC・ピリジン溶液を対照液として,JIS K 0115 の 6.(特定波長

における吸収の測定)によって測定する。

d)

判定  c)によって操作し,次の 1)又は 2)に適合するとき,“ひ素(As)

:質量分率 1 ppm 以下(規格値)

とする。

1)

試料溶液から得られた液の色は,比較溶液から得られた液の赤より濃くない。

2)

試料溶液から得られた液の吸光度は,比較溶液から得られた液の吸光度より大きくない。

単位  mm

 
 
 
 
A :水素化ひ素発生瓶 100 ml 
B :導管 
C :水素化ひ素吸収管 
D :ゴム栓又はすり合わせ 
E :酢酸鉛(II)溶液(100 g/l)で湿したガラスウール 
F :40 ml の標線 
G :5 ml の標線

図 1−ひ素試験装置の例

6.10 

鉄(Fe 

鉄(Fe)の試験方法は,次による。

a)

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1)

塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液(100 g/l)  JIS K 8201 に規定する塩化ヒドロキシルアンモニ

ウム 10 g を水に溶かして 100 ml にする。

2)

塩酸(21)  6.5 a) 2)による。


12

K 9012

:2010

   

3)

酢酸アンモニウム溶液(250 g/l)  JIS K 8359 に規定する酢酸アンモニウム 25 g を水に溶かして 100

ml にする。

4)

1,10-

フェナントロリン溶液(2 g/l)  JIS K 8202 に規定する塩化 1,10-フェナントロリニウム一水和

物 0.28 g を JIS K 8102 に規定するエタノール(95)10 ml に溶かし,水で 100 ml にする。褐色ガラ

ス製瓶に保存する。

5)

鉄(III)標準液

5.1)

鉄(III)標準液(Fe1 mg/ml)  次のいずれかのものを用いる。

5.1.1)  JCSS

に基づく標準液  6.3 a) 3.1.1)に準じる。

5.1.2)  JCSS

以外の認証標準液など  6.3 a) 3.1.2)に準じる。

5.1.3)  JIS K 8982

に規定する硫酸アンモニウム鉄(III)

・12 水 8.63 g を全量フラスコ 1 000 ml にとり,

塩酸(2+1)3 ml 及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。褐色ガラス製瓶に保存

する。

5.2)

鉄(III)標準液(Fe0.01 mg/ml

鉄(III)標準液(Fe:1 mg/ml)10 ml を全量フラスコ 1 000

ml に正確にはかりとり,塩酸(2+1)3 ml を加え,水を標線まで加えて混合する。褐色ガラス製

瓶に保存する。

b)

器具  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管  6.3 c)による。

c)

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 1.0 g を共通すり合わせ平底試験管にとり,水 10 ml を加えて溶かす。これ

を,塩酸(2+1)で pH 約 4.5 に調節し,塩酸(2+1)1 ml を加えて水で 15 ml にする。

2)

比較溶液の調製は,試料溶液の調製に使用した量の塩酸(2+1)を水浴上で蒸発乾固し,塩酸(2

+1)1 ml を加える。これを少量の水で共通すり合わせ平底試験管に移し,鉄(III)標準液(Fe:

0.01 mg/ml)1.0 ml を加えて水で 15 ml にする。

3)

試料溶液及び比較溶液に,塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液(100 g/l)1 ml を加えて,5 分間放

置後,1,10-フェナントロリン溶液(2 g/l)1 ml,酢酸アンモニウム溶液(250 g/l)5 ml 及び水を加

えて 25 ml とし,20∼30  ℃で 15 分間放置する。

4)

白の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験

管の上方又は側方から観察して,黄みの赤を比較する。

d)

判定  c)によって操作し,次に適合するとき,“鉄(Fe):質量分率 0.001 %以下(規格値)”とする。

試料溶液から得られた液の色は,比較溶液から得られた液の黄みの赤より濃くない。

6.11 

アンモニウム(NH

4

 

アンモニウム(NH

4

)の試験方法は,次による。

a)

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1)

エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム溶液(インドフェノール青法用)[EDTA2Na 溶液(イ

ンドフェノール青法用)]  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム 1 g を水 60 ml に溶かす。これ

に JIS K 8107 に規定するエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物 5 g を加えて溶かし,

水で 100 ml にする。

2)

酢酸(11)  JIS K 8355 に規定する酢酸の体積 1 と水の体積 1 とを混合する。

3)

次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素  質量分率約 1 %)  次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素

質量分率 5∼12 %)の有効塩素を使用時に定量し,有効塩素が質量分率約 1 %になるように水でう


13

K 9012

:2010

すめる。冷暗所に保存し,30 日以内に使用する。

3.1) 

有効塩素の定量方法  次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素  質量分率 5∼12 %)10 g を 0.1 mg

のけたまではかりとり,全量フラスコ 200 ml に移し,水を標線まで加えて混合する。その 20 ml

を共通すり合わせ三角フラスコ 300 ml に正確にはかりとり,水 100 ml,JIS K 8913 に規定するよ

う化カリウム 2 g 及び酢酸(1+1)6 ml を加えて栓をして振り混ぜる。約 5 分間暗所に放置後,指

示薬としてでんぷん溶液を用い,0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。この場合,でん

ぷん溶液は,終点間際で液の色がうすい黄色になったときに約 0.5 ml を加える。終点は,液の青

が消える点とする。

別に,同一条件で空試験を行って滴定量を補正する。

100

200

/

20

3

545

003

0

(

2

1

×

×

×

×

=

m

f

.

V

V

A

ここに,

A

次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素  質量分率 5∼
12 %)の有効塩素濃度(Cl)(質量分率  %)

V

1

滴定に要した 0.1 mol/l  チオ硫酸ナトリウム溶液の体積
(ml)

V

2

空試験に要した 0.1 mol/l  チオ硫酸ナトリウム溶液の体
積(ml)

f

0.1 mol/l  チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとった次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素 
質量分率 5∼12 %)の質量(g)

0.003 545 3: 0.1 mol/l  チオ硫酸ナトリウム溶液 1 ml に相当する Cl

の質量(g)

4)

水酸化ナトリウム溶液(300 g/l)  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム 30.9 g を水に溶かして

100 ml にする。ポリエチレン製瓶などに保存する。

5)

でんぷん溶液  JIS K 8659 に規定するでんぷん(溶性)1.0 g に水 10 ml を加えてかき混ぜながら熱

水 200 ml 中に入れて溶かす。これを約 1 分間煮沸した後に冷却する。冷所に保存し,10 日以内に

使用する。

6)

ナトリウムフェノキシド溶液  水酸化ナトリウム溶液(300 g/l)18 ml をビーカー200 ml にとる。冷

水中で冷却しながら JIS K 8798 に規定するフェノール 12.6 g を少量ずつ加えた後,更に JIS K 8034

に規定するアセトン 4 ml を加え,水で 100 ml にする。使用時に調製する。

7)

ピロガロール・水酸化ナトリウム溶液  JIS K 8780 に規定するピロガロール 10 g を水酸化ナトリウ

ム溶液(300 g/l)80 ml に溶かし,更に水酸化ナトリウム溶液(300 g/l)を加えて全量を 100 ml にす

る。この溶液は使用時に調製する。

8)

溶存酸素を除いた水  次のいずれか,又は 8.1)8.5)の二つ以上を組み合わせたものを用い,使用時

に調製する。

8.1) 

水をフラスコに入れ 15 分間以上沸騰させる。加熱を止め,フラスコの口を時計皿で軽くふたをし

て少し放置して沸騰が止まった後に,ガス洗浄瓶にピロガロール・水酸化ナトリウム溶液を入れ

たものを連結するなどして空気中の酸素を遮り,冷却したもの。

8.2) 

水をフラスコに入れ,水の中に JIS K 1107 に規定する窒素を 15 分間以上通じたもの。

8.3) 

水を酸素分離膜を用いたガス分離管を用いて溶存酸素を除いたもの。

8.4) 

水を超音波振動装置で十分に脱気を行ったもの。


14

K 9012

:2010

   

8.5) 

新鮮な 18 MΩ・cm 以上の抵抗率のある脱イオン化された水を,窒素を通じた三角フラスコに泡立

てないように採取したもの。

9)

硫酸(11)  水の体積 1 を冷却してかき混ぜながら,JIS K 8951 に規定する硫酸の体積 1 を徐々

に加える。

10)  0.1 mol/l

チオ硫酸ナトリウム溶液(Na

2

S

2

O

3

・5H

2

O:24.82 g/l)  0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液

の調製,標定及び計算は,次による。

10.1)

調製  JIS K 8637 に規定するチオ硫酸ナトリウム五水和物 26 g 及び JIS K 8625 に規定する炭酸ナ

トリウム 0.2 g をはかりとり,溶存酸素を除いた水 1 000 ml を加えて溶かした後,気密容器に入れ

て保存する。調製後 2 日間放置したものを用いる。

10.2)

標定  JIS K 8005 に規定する容量分析用標準物質など

1)

のよう素酸カリウムの必要量をめのう乳

鉢で軽く砕いて,130  ℃で約 2 時間乾燥した後,デシケーターに入れて放冷する。その 0.9∼1.1 g

を全量フラスコ 250 ml に 0.1 mg のけたまではかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて

混合する。その 25 ml を共通すり合わせ三角フラスコ 200 ml に正確にはかりとり,水 100 ml を加

える。次に,JIS K 8913 に規定するよう化カリウム 2 g 及び硫酸  (1+1)2 ml を加え,直ちに栓

をして穏やかに振り混ぜて,暗所に 5 分間放置する。指示薬としてでんぷん溶液を用い,10.1)

調製した液で滴定する。この場合,でんぷん溶液は,終点間際で液の色がうすい黄色になったと

きに約 0.5 ml を加える。終点は,液の青が消える点とする。

別に,共通すり合わせ三角フラスコ 200 ml に水 125 ml 及びよう化カリウム 2 g をはかりとり,

硫酸(1+1)2 ml を加え,直ちに栓をして穏やかに振り混ぜて,暗所に 5 分間放置し,同一条件

で空試験を行って滴定量を補正する。

10.3)

計算  ファクターは,次の式によって算出する。

100

)

(

7

566

003

.

0

250

/

25

2

1

A

V

V

m

f

×

×

×

=

ここに,

f

0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとったよう素酸カリウムの質量(g)

A

よう素酸カリウムの純度(質量分率  %)

V

1

滴定に要した 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液の体積
(ml)

V

2

空試験に要した 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液の体
積(ml)

0.003 566 7: 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液 1 ml に相当するよう

素酸カリウムの質量(g)

11) 

アンモニウム標準液 

11.1)

アンモニウム標準液(NH

4

1 mg/ml

)  次のいずれかのものを用いる。

11.1.1)  JCSS

に基づく標準液(JCSS)  6.3 a) 3.1.1)に準じる。

11.1.2)  JCSS

以外の認証標準液など  6.3 a) 3.1.2)に準じる。

11.1.3)  JIS K 8116

に規定する塩化アンモニウム 2.97 g を全量フラスコ 1 000 ml にとり,水を加えて溶か

し,水を標線まで加えて混合する。

11.2)

アンモニウム標準液(NH

4

0.01 mg/ml

)  アンモニウム標準液(NH

4

:1 mg/ml)10 ml を全量フ

ラスコ 1 000 ml に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。

b)

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1)

吸収セル  6.9 b) 1)による。


15

K 9012

:2010

2)

共通すり合わせ平底試験管  6.3 c)による。

3)

恒温水槽  20∼25  ℃に調節できるもの。

4)

分光光度計  JIS K 0115 に規定するもの。

c)

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,

試料 1.0 g を共通すり合わせ平底試験管にとり,

水を加えて溶かし 15 ml にする。

2)

比較溶液の調製は,アンモニウム標準液(NH

4

:0.01 mg/ml)1.0 ml を共通すり合わせ平底試験管に

とり,水を加えて 15 ml にする。

3)

空試験用溶液の調製は,共通すり合わせ平底試験管に水 15 ml をとる。

4)

試料溶液,比較溶液及び空試験溶液に,EDTA2Na 溶液(インドフェノール青法用)1 ml 及びナト

リウムフェノキシド溶液 4 ml を加えてよく振り混ぜる。これらに次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効

塩素  質量分率約 1 %)2.5 ml を加え,更に水を加えて 25 ml にし,20∼25  ℃の恒温水槽で 15 分間

放置する。

5)

試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液は,空試験用溶液から得られた液を対照液とし,

吸収セルを用いて,分光光度計で波長 630 nm 付近の吸収極大の波長における吸光度を JIS K 0115

の 6.によって測定して比較する。

d)

判定  c)によって操作し,次に適合するとき,“アンモニウム(NH

4

:質量分率 0.001 %以下(規格値)

とする。

試料溶液から得られた液の吸光度は,比較溶液から得られた液の吸光度より大きくない。

容器 

容器は,気密容器とする。

表示 

容器には,次の事項を表示する。

a)

日本工業規格番号

b)

名称  “りん酸三ナトリウム・12 水”及び“試薬”の文字

c)

種類

d)

化学式及び式量

e)

純度

f )

内容量

g)

製造番号

h)

製造年月又はその略号

i)

製造業者名又はその略号

取扱い上の注意事項 

りん酸三ナトリウム・12 水の水溶液は,強アルカリ性であるので,目,粘膜及び皮膚に付着しないよう

にする。