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K 8983

:2016

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  種類 

2

4

  性質 

3

4.1

  性状  

3

4.2

  定性方法  

3

5

  品質 

3

6

  試験方法  

3

6.1

  一般事項  

3

6.2

  純度(CuSO

4

5H

2

O

  

3

6.3

  水溶状  

6

6.4

  塩化物(Cl  

7

6.5

  窒素化合物(として)  

10

6.6

  ナトリウム(Na  

13

6.7

  カリウム(K  

14

6.8

  亜鉛(Zn  

15

6.9

  鉛(Pb),鉄(Fe)及びニッケル(Ni  

18

7

  容器 

19

8

  表示 

19

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

20


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(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

試薬協会(JRA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正

すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,

経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS K 8983:2006 は改正され,この規格に置き換えられた。

なお,平成 28 年 9 月 21 日までの間は,工業標準化法第 19 条第 1 項等の関係条項の規定に基づく JIS マ

ーク表示認証において,JIS K 8983:2006 によることができる。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 K

8983

:2016

硫酸銅(II)五水和物(試薬)

Copper (II) sulfate pentahydrate (Reagent)

CuSO

4

・5H

2

O    FW:249.69

序文 

この規格は,1983 年に第 1 版として発行された ISO 6353-2:1983,Reagents for chemical analysis−Part 2:

Specifications−First series R 9 Copper (II) sulfate pentahydrate を基とし,技術の進歩を反映し,技術的内容を

変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,試薬として用いる硫酸銅(II)五水和物について規定する。

警告 1  硫酸銅(II)五水和物は劇物なので,粘膜及び皮膚に付着しないようにする。

警告 2  この規格に基づいて試験を行う者は,通常の実験室での作業に精通していることを前提とす

る。この規格は,その使用に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするもので

はない。この規格の利用者は,SDS(安全データシート)

,MSDS(化学物質等安全データシ

ート:JIS Z 7250 は 2012 年に廃止され,JIS Z 7253 に移行。JIS Z 7250:2010 に従ってよい猶

予期間は 2016 年まで)などを参考にして各自の責任において安全及び健康に対する適切な措

置をとらなければならない。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 6353-2:1983

,Reagents for chemical analysis−Part 2: Specifications−First series R 9 Copper (II)

sulfate pentahydrate(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0115

  吸光光度分析通則

JIS K 0116

  発光分光分析通則

JIS K 0121

  原子吸光分析通則

JIS K 0127

  イオンクロマトグラフィー通則

JIS K 0557

  用水・排水の試験に用いる水


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JIS K 0970

  ピストン式ピペット

JIS K 1107

  窒素

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS K 8005

  容量分析用標準物質

JIS K 8034

  アセトン(試薬)

JIS K 8051

  3-メチル-1-ブタノール(試薬)

JIS K 8085

  アンモニア水(試薬)

JIS K 8107

  エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物(試薬)

JIS K 8116

  塩化アンモニウム(試薬)

JIS K 8121

  塩化カリウム(試薬)

JIS K 8150

  塩化ナトリウム(試薬)

JIS K 8152

  塩化ニッケル(II)六水和物(試薬)

JIS K 8180

  塩酸(試薬)

JIS K 8201

  塩化ヒドロキシルアンモニウム(試薬)

JIS K 8541

  硝酸(試薬)

JIS K 8548

  硝酸カリウム(試薬)

JIS K 8550

  硝酸銀(試薬)

JIS K 8563

  硝酸鉛(II)

(試薬)

JIS K 8574

  水酸化カリウム(試薬)

JIS K 8576

  水酸化ナトリウム(試薬)

JIS K 8603

  ソーダ石灰(試薬)

JIS K 8625

  炭酸ナトリウム(試薬)

JIS K 8637

  チオ硫酸ナトリウム五水和物(試薬)

JIS K 8653

  デバルダ合金(試薬)

JIS K 8659

  でんぷん(溶性)

(試薬)

JIS K 8736

  エリオクロムブラック T(試薬)

JIS K 8798

  フェノール(試薬)

JIS K 8891

  メタノール(試薬)

JIS K 8913

  よう化カリウム(試薬)

JIS K 8951

  硫酸(試薬)

JIS K 8953

  硫酸亜鉛七水和物(試薬)

JIS K 8962

  硫酸カリウム(試薬)

JIS K 8982

  硫酸アンモニウム鉄(III)

・12 水(試薬)

JIS P 3801

  ろ紙(化学分析用)

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

JIS R 3505

  ガラス製体積計

種類 

種類は,特級とする。


3

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性質 

4.1 

性状 

硫酸銅(II)五水和物は,青い結晶又は結晶性粉末で,乾燥した空気中で徐々に風解する。水に溶けや

すく,エタノールにほとんど溶けない。

4.2 

定性方法 

定性方法は,次による。

a)

試料 1 g に水 20 mL を加えて溶かす(A 液)

。A 液 5 mL にアンモニア水 2 mL を加えると,濃い青に

なる。

b)  A

液 5 mL に塩化バリウム溶液(100 g/L)2 mL を加えると,白い沈殿が生じる。

品質 

品質は,箇条 の試験方法によって試験したとき,

表 に適合しなければならない。

表 1−品質 

項目

規格値

試験方法

純度(CuSO

4

・5H

2

O)

質量分率 %

99.5 以上

6.2 

水溶状

試験適合

6.3 

塩化物(Cl)

質量分率 ppm

5 以下

6.4 

窒素化合物(N として)

質量分率 %

0.003 以下

6.5 

ナトリウム(Na)

質量分率 %

0.005 以下

6.6 

カリウム(K)

質量分率 %

0.001 以下

6.7 

亜鉛(Zn)

質量分率 %

0.002 以下

6.8 

鉛(Pb)

質量分率 %

0.001 以下

6.9

又は 6.8.2 

鉄(Fe)

質量分率 %

0.001 以下

6.9

又は 6.8.2 

ニッケル(Ni)

質量分率 ppm

5 以下

6.9

又は 6.8.2 

試験方法 

6.1 

一般事項 

試験方法の一般的な事項は,JIS K 0050 及び JIS K 8001 による。

使用するガラス器具は,個別に規定された場合を除き,JIS R 3503 及び JIS R 3505 による。

6.2 

純度(CuSO

4

5H

2

O

 

純度(CuSO

4

・5H

2

O)の試験方法は,6.2.1 又は 6.2.2 のいずれかによる。

6.2.1 

キレート滴定法 

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

アンモニア水(110 JIS K 8085 に規定するアンモニア水(質量分率 28.0 %∼30.0 %)の体積 1

と水の体積 10 とを混合する。

2) 

エリオクロムブラック 希釈粉末(必要な場合に用いる。)  JIS K 8736 に規定するエリオクロムブ

ラック T 0.10 g 及び JIS K 8150 に規定する塩化ナトリウム 10 g を混合する。褐色ガラス製瓶に保存

する。

3) 

エリオクロムブラック 溶液(必要な場合に用いる。)  JIS K 8736 に規定するエリオクロムブラッ

ク T 0.5 g を JIS K 8891 に規定するメタノールに溶かして 100 mL にする。これに JIS K 8201 に規定


4

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する塩化ヒドロキシルアンモニウム 0.5 g を加えて溶かす。褐色ガラス製瓶に保存する。

4) 

塩化アンモニウム溶液(60 g/L JIS K 8116 に規定する塩化アンモニウム 6.0 g をビーカー200 mL

などにはかりとり,水に溶かし,更に水を加えて 100 mL にする。

5) 

ムレキシド希釈粉末  ムレキシド(鋭敏度が保証された指示薬)0.10 g をはかりとり,JIS K 8962

に規定する硫酸カリウム 10 g を加えて混合する。

6) 0.01 mol/L 

エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム溶液(0.01 mol/L EDTA2Na 溶液)

(C

10

H

14

O

8

N

2

Na

2

・2H

2

O:3.722 g/L) 0.01 mol/L エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム溶液の

調製,標定及び計算は,次による。

6.1) 

調製  JIS K 8107 に規定するエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物 3.8 g をはかり

とり,水 1 000 mL を加えて溶かした後,ポリエチレンなどの樹脂製気密容器に入れて保存する。

6.2) 

標定  0.01 mol/L  亜鉛溶液 25 mL をコニカルビーカー200 mL などに正確にとり,水 75 mL を加え,

アンモニア性塩化アンモニウム溶液 2 mL 及び指示薬としてエリオクロムブラック T 希釈粉末 0.03

g∼0.04 g 又はエリオクロムブラック T 溶液 2,3 滴を加え,6.1)  で調製した 0.01 mol/L EDTA2Na

溶液で滴定する。終点は,液の色が赤から赤紫を経て赤みのない青に変わった点とする。

6.3) 

計算  ファクターは,次の式によって算出する。

V

f

f

25

1

×

=

ここに,

f

0.01 mol/L EDTA2Na 溶液のファクター

f

1

0.01 mol/L  亜鉛溶液のファクター

V

滴定に要した 0.01 mol/L EDTA2Na 溶液の体積(mL)

b) 

操作  試料 0.6 g を 0.1 mg の桁まではかりとり,全量フラスコ 250 mL に入れ,水を加えて溶かした後,

更に水を標線まで加える。この液 25 mL(試料量 0.06 g)を正確にとり,水 75 mL,塩化アンモニウ

ム溶液(60 g/L)10 mL 及びアンモニア水(1+10)1 mL を加えた後,よく振り混ぜながら 0.01 mol/L

EDTA2Na 溶液で滴定する。指示薬はムレキシド希釈粉末を用い,終点は,液の色が黄から赤紫に変わ

る点とする。

c) 

計算  純度(CuSO

4

・5H

2

O)は,次の式を用いて計算する。

100

250

25

9

496

002

.

0

×

×

×

×

=

m

f

V

A

ここに,

A

純度(CuSO

4

・5H

2

O)(質量分率  %)

V

滴定に要した 0.01 mol/L EDTA2Na 溶液の体積(mL)

f

0.01 mol/L EDTA2Na 溶液のファクター

m

はかりとった試料の質量(g)

0.002 496 9: 0.01 mol/L EDTA2Na 溶液 1 mL に相当する CuSO

4

5H

2

O の質量を示す換算係数(g/mL)

6.2.2 

酸化還元滴定法 

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

でんぷん溶液  JIS K 8659 に規定する特級又は 1 級のでんぷん(溶性)1.0 g に水 10 mL を加えてか

き混ぜながら熱水 200 mL 中に入れて溶かす。これを約 1 分間煮沸した後に冷却する。冷所に保存

し 10 日以内に使用する。

2) 

よう化カリウム溶液(200 g/L JIS K 8913 に規定するよう化カリウム 20 g を水に溶かして 100 mL

にする。使用時に調製する。


5

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3) 

溶存酸素を除いた水  JIS K 8001 の 5.8 d)(溶存酸素を除いた水)による。 

4) 

硫酸(15)  水の体積 5 を冷却し,かき混ぜながら,JIS K 8951 に規定する硫酸の体積 1 を徐々に

加える。

5) 0.1 

mol/L 

チオ硫酸ナトリウム溶液(Na

2

S

2

O

3

・5H

2

O:24.82 g/L) 0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液

の調製,標定及び計算は,次による。

5.1) 

調製  JIS K 8637 に規定するチオ硫酸ナトリウム五水和物 26 g 及び JIS K 8625 に規定する炭酸ナ

トリウム 0.2 g をはかりとり,溶存酸素を除いた水 1 000  mL を加えて溶かした後,気密容器に入

れて保存する。調製後 2 日間放置したものを用いる。

なお,防腐剤は,適切な量の JIS K 8051 に規定する 3-メチル-1-ブタノールなどを用いるか,又

はそれらを炭酸ナトリウムと併用してもよい。

5.2) 

標定  標定は,認証標準物質

1)

 又は JIS K 8005 に規定する容量分析用標準物質のよう素酸カリウ

ムを用い,次のとおり行う。

1)

  認証標準物質を供給する者として,国立研究開発法人産業技術総合研究所計量標準総合

センター(NMIJ)

,米国国立標準技術研究所(NIST)などの国家計量機関及び認証標準

物質生産者がある。

5.2.1)

認証標準物質のよう素酸カリウムを用いる場合は,認証書に規定する方法で使用する。

5.2.2)

容量分析用標準物質のよう素酸カリウムを用いる場合は,試験成績書又は添付文書に従って乾燥

する。

5.2.3)

認証標準物質又は容量分析用標準物質のよう素酸カリウム 0.9 g∼1.1 g を全量フラスコ 250 mL

に 0.1 mg の桁まではかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加える。共通すり合わせ三角

フラスコ 200 mL などに,その 25 mL を正確にとり,水 100 mL を加える。次に,JIS K 8913 

規定するよう化カリウム 2 g 及び硫酸(1+1)2 mL を加え,直ちに栓をして穏やかに振り混ぜ

て,暗所に 5 分間放置する。指示薬としてでんぷん溶液を用い,5.1)  で調製した 0.1 mol/L  チオ

硫酸ナトリウム溶液で滴定する。この場合,でんぷん溶液は,終点近くで液の色がうすい黄にな

ったときに約 0.5 mL を加える。終点は,液の青が消えた点とする。

別に,共通すり合わせ三角フラスコ 200 mL などに水 100 mL 及び JIS K 8913 に規定するよう

化カリウム 2 g をはかりとり,硫酸(1+1)2 mL を加え,直ちに栓をして穏やかに振り混ぜて,

暗所に 5 分間放置し,同一条件で空試験を行って滴定量を補正する。

5.3) 

計算  ファクターは,次の式によって算出する。

(

)

100

7

566

003

.

0

250

25

2

1

1

A

V

V

m

f

×

×

×

=

ここに,

f

1

0.1 mol/L

チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとったよう素酸カリウムの質量(

g

A

よう素酸カリウムの純度(質量分率

  %

V

1

滴定に要した

0.1 mol/L

チオ硫酸ナトリウム溶液の体

積(

mL

V

2

空試験に要した

0.1 mol/L

チオ硫酸ナトリウム溶液の

体積(

mL

0.003 566 7

0.1 mol/L

チオ硫酸ナトリウム溶液

1 mL

に相当するよ

う素酸カリウムの質量を示す換算係数(

g/mL

b) 

操作  試料

1.0 g

0.1 mg

の桁まではかりとり,水

60 mL

を加えて溶かした後,よう化カリウム溶液


6

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200 g/L

15 mL

及び硫酸(

1

5

15 mL

を加え,

0.1 mol/L

チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定し,終点

間際で液の色がうすい黄になったときに,指示薬としてでんぷん溶液を加え,引き続き滴定する。終

点は,液の青が消えた点とする。

c) 

計算  純度(

CuSO

4

5H

2

O

)は,次の式を用いて計算する。

100

969

024

.

0

1

×

×

×

=

m

f

V

A

ここに,

A

純度(

CuSO

4

5H

2

O

(質量分率

  %

V

滴定に要した

0.1 mol/L

チオ硫酸ナトリウム溶液の体積

mL

f

1

0.1 mol/L

チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとった試料の質量(

g

0.024 969

0.1 mol/L

チオ硫酸ナトリウム溶液

1 mL

に相当する

CuSO

4

5H

2

O

の質量を示す換算係数(

g/mL

6.3 

水溶状 

水溶状の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

硝酸(12  JIS K 8541 に規定する硝酸(質量分率

60 %

61 %

,特級)の体積

1

と水の体積

2

を混合する。

2) 

硝酸銀溶液(20 g/L JIS K 8550 に規定する硝酸銀

2 g

を水に溶かして

100 mL

にする。褐色ガラ

ス製瓶に保存する。

3) 

塩化物標準液(Cl1 mg/mL

次のいずれかのものを用いる。

3.1) JCSS

に基づく標準液  計量標準供給制度[

JCSS

2)

]に基づく標準液で,酸濃度,安定剤の有無な

どが使用目的に一致した場合に用い,必要な場合は,適切な方法で希釈して使用する(以下 “

JCSS

に基づく標準液”という。

3.2) JCSS

以外の認証標準液など

JCSS

以外の認証標準液で酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に

一致した場合に用い,必要な場合は,適切な方法で希釈して使用する。ただし,

JCSS

以外の認証

標準液がない場合は,市販の標準液を用いる(以下,

JCSS

以外の認証標準液及び市販の標準液を

合わせて,

JCSS

以外の認証標準液など”という。

3.3) 

塩化物標準液(Cl1 mg/mL)を調製する場合  JIS K 8150 に規定する塩化ナトリウム

1.65 g

全量フラスコ

1 000 mL

にはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。

2)

 JCSS

は,

Japan Calibration Service System

の略称である。

4) 

塩化物標準液(Cl0.01 mg/mL

塩化物標準液(

Cl

1 mg/mL

10 mL

を全量フラスコ

1 000  mL

に正確にとり,水を標線まで加えて混合する。

b) 

濁りの程度の適合限度標準  濁りの程度の適合限度標準“澄明”は,次による。

塩化物標準液(

Cl

0.01 mg/mL

0.2 mL

を共通すり合わせ平底試験管[c)

参照]にとり,水

10 mL

硝酸(

1

2

1 mL

及び硝酸銀溶液(

20 g/L

1 mL

を加え,更に水を加えて

20 mL

とし,振り混ぜて

から

15

分間放置する。

c) 

器具  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管  濁り,ごみなどの有無が確認しやすい大きさで,目盛のあるもの。例

として,容量

50 mL

,直径約

23 mm

のもの。

d) 

操作  操作は,次のとおり行う。


7

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1)

試料溶液の調製は,試料

2.0 g

を共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水を加えて溶かし,水で

20 mL

にする。

2)

直後に,試料溶液の濁りの程度を b)

と比較する。また,ごみ,浮遊物などの異物の有無を共通す

り合わせ平底試験管の上方又は側面から観察する。

e) 

判定  d)

によって操作し,次の 1)

及び 2)

に適合するとき,

“水溶状:試験適合”とする。

1)

試料溶液の濁りは,b)

の濁りより濃くない。

2)

試料溶液には,ごみ,浮遊物などの異物をほとんど認めない。

6.4 

塩化物(Cl 

塩化物(

Cl

)の試験方法は,6.4.1 又は 6.4.2 のいずれかによる。

6.4.1 

塩化銀比濁法 

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

硝酸(12  6.3 a) 1)

による。

2) 

硝酸銀溶液(20 g/L  6.3 a) 2)

による。

3) 

塩化物標準液(Cl0.01 mg/mL  6.3 a) 4)

による。

b) 

器具  主な器具は,次のとおりとする。

1) 

共通すり合わせ平底試験管  6.3 c)

による。

2) 

洗浄ろ紙  JIS P 3801 に規定するろ紙(

5

C

)を硝酸(

1

2

50 mL

2

回洗い,更に水

50 mL

2

回洗ったもので,その最終洗液

20 mL

を共通すり合わせ平底試験管にとり,硝酸(

1

2

1 mL

び硝酸銀溶液(

20 g/L

1 mL

を加えて

15

分間放置後に澄明であることを確認する。必要であれば,

洗浄を繰り返す。

c) 

操作  操作は,次による。

1)

試料溶液の調製は,共通すり合わせ平底試験管に試料

5.0 g

をはかりとり,水

30 mL

を加えて溶か

し,硝酸(

1

2

12.5 mL

及び水を加え

50 mL

にする(

B

液)

。共通すり合わせ平底試験管に

B

20 mL

(試料量

2.0 g

)をとる。

2)

比較溶液の調製は,共通すり合わせ平底試験管に

B

20 mL

をとり,硝酸銀溶液(

20 g/L

1 mL

加え,水浴中で

10

分間加熱した後,冷却し,洗浄ろ紙(

5

C

)を用いてろ過した後,水

5 mL

洗う。ろ液と洗液とを合わせる。

3)

試料溶液に硝酸銀溶液(

20 g/L

1 mL

を加え,比較溶液に塩化物標準液(

Cl

0.01 mg/mL

1.0 mL

を加え,それぞれに,水を加えて

30 mL

にして振り混ぜた後,

15

分間放置する。

4)

黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管

の上方又は側面から観察して濁りを比較する。

d) 

判定  c)

によって操作し,次に適合するとき,

“塩化物(

Cl

:質量分率

5 ppm

以下(規格値)

”とす

る。

試料溶液から得られた液の濁りは,比較溶液から得られた液の白濁より濃くない。

6.4.2 

イオンクロマトグラフィー 

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

溶離液  炭酸ナトリウム溶液(

1 mol/L

3.2 mL

を全量フラスコ

1 000  mL

に正確にとり,二酸化炭

素を除いた水を標線まで加えて混合する。使用時に調製する。

なお,炭酸ナトリウム溶液(

1 mol/L

)の調製は,JIS K 8625 に規定する炭酸ナトリウム

106 g

ポリエチレンなどの樹脂製容器

1 000 mL

にはかりとり,二酸化炭素を除いた水

1 000 mL

を加えて


8

K 8983

:2016

溶かす。ポリエチレンなどの樹脂製気密容器で保存する。

注記 1

炭酸ナトリウム溶液(

1 mol/L

)は,希釈して溶離液として用いる。市販のイオンクロマ

トグラフィー用炭酸ナトリウム溶液(

1 mol/L

)を用いる場合は,その溶液中に分析対象

の元素及び妨害元素が存在しないことを確認し,使用目的に一致した場合,市販のもの

を用いてもよい。

2) 

水酸化カリウム溶液(250 g/L JIS K 8574 に規定する水酸化カリウム

29.4 g

を水に溶かして

100 mL

にする。ポリエチレンなどの樹脂製瓶に保存する。

3) 

二酸化炭素を除いた水  次のいずれか,又はそれらを組み合わせたものを用い,使用時に調製する。

3.1)

水をフラスコに入れ,加熱し,沸騰が始まってから

5

分間以上その状態を保つ。加熱を止め,フ

ラスコの口を時計皿で軽く蓋をして少し放置して沸騰が止まった後に,ガス洗浄瓶に水酸化カリ

ウム溶液(

250 g/L

)を入れたもの,又はソーダ石灰管(JIS K 8603 に規定するソーダ石灰を入れ

た管)を連結して空気中の二酸化炭素を遮り,冷却したもの。

3.2)

水をフラスコに入れ,水の中に JIS K 1107 に規定する窒素を

15

分間以上通じたもの。

3.3)

二酸化炭素分離膜をもつガス分離管を用いて水から二酸化炭素を除いたもの。

3.4)

 18

MΩ

cm

以上の抵抗率のある水を,JIS K 1107 に規定する窒素を通じた三角フラスコに泡立てな

いように採取したもの。ただし,採水後速やかに用いる。

4) 

塩化物標準液(Cl0.01 mg/mL  6.3 a) 4)

による。

b) 

器具及び機器  主な器具及び機器は,次のとおりとする。

1) 

メンブランフィルター(ろ過が必要な場合に用いる。)

孔径約

0.2 μm

のメンブランフィルターを装

着したもので,逆浸透膜,蒸留法,イオン交換法,紫外線照射,ろ過などの方法のいずれか,又は

組合せによって精製した分析に影響しない水で洗浄したもの。

2) 

試料調製用シリンジ(ろ過が必要な場合に用いる。)

 1 mL

2.5 mL

の容量をもつもの。

注記 2

溶液中のごみなどを除くために,メンブランフィルターとともに用いて,溶液をろ過す

る。

3) 

試料導入装置  ループインジェクト方式で,容量

5 μL

200 μL

のもので,イオンクロマトグラフに

試料の一定量を再現よく導入できるもの。

4) 

ピストン式ピペット  JIS K 0970 に規定するもの。

5) 

イオンクロマトグラフ  装置の構成は,JIS K 0127 に規定するもので,サプレッサー及び金属を除

去できる前処理装置(金属除去サプレッサーなど)をもつもの。装置の例を,

図 に示す。

廃液

ポンプ

デガッサ

検出器

分離カラム

バルブ

サプレッサ-

超純水

溶離液

試料

バルブ

前処理装置

再生液

図 1−イオンクロマトグラフの例 


9

K 8983

:2016

c) 

分析条件  分析条件は,次による。

なお,別の分析条件でも同等の感度及び分離度が得られることを確認した場合には,その条件を用

いてもよい。

1) 

検出器の種類  恒温槽内に設置された又は温度補償機能付き電気伝導度検出器。

2) 

カラム充塡剤  基材に陰イオン交換体を表面被覆したもの。

3) 

分離カラム  内径

2 mm

5 mm

,長さ

10 cm

25 cm

のステンレス鋼製又は合成樹脂製のもので,分

離カラムの汚染を防ぐため,ガードカラムを接続したもの。

4) 

ガードカラム  分離カラムを劣化などから守るカラム。試料又は移動相に含まれるきょう雑物・不

純物による分離カラムの汚染,劣化などを防ぐ目的で,分離カラムの上流(通常,インジェクター

と分離カラムとの間)に接続する。

5) 

カラム温度  使用するカラムの仕様に適し,ピークの分離が確保できる温度に設定する。

6) 

溶離液  溶離液は,装置の種類及びカラムに充塡した陰イオン交換体の種類によって異なるので,

塩化物イオン(

Cl

-

)のピークと近接するピークとの分離度

3)

 1.3

以上で分離できるものを用いる。

注記 3

溶離液は,脱気するか,又は脱気した水を用いて調製するとよい。操作中,溶離液に新

たな気体が溶け込むのを避けるための対策を講じるとよい。

3)

イオンクロマトグラフの性能として分離度(

R

)は

1.3

以上なければならない。定期的に確

認するとよい。分離度を求めるには,溶離液を一定の流量(例えば,

0.5 mL/min

2 mL/min

で流す。クロマトグラムのピーク高さがほぼ同程度となるような濃度の陰イオン混合溶液

を調製して,クロマトグラムを作成し,次の式によって算出する。

(

)

2

1

1

R

2

R

2

W

W

t

t

R

+

×

=

t

R1

t

R2

ここに,

t

R1

1

ピークの保持時間(秒)

t

R2

2

ピークの保持時間(秒)

W

1

1

ピークのピーク幅(秒)

W

2

2

ピークのピーク幅(秒)

7) 

溶離液の流量  カラムの最適流量に設定する。

8) 

再生液  再生液は,サプレッサーを用いる場合に使用する。あらかじめ分離カラムと組み合わせて

ベースラインの位置及びピーク感度の確認を行い,サプレッサーの性能を確保する。

注記 4

金属除去サプレッサーの場合,このサプレッサー用の再生液として

50 mM

しゅう酸アン

モニウム溶液などが用いられる。

9) 

再生液の流量  サプレッサーの能力が維持できる最適流量。

10) 

試料溶液及び検量線溶液の注入量  適切な注入量を選択する。

d) 

操作  操作は,次による。

1)

試料溶液の調製は,試料

1.0 g

を全量フラスコ

1 000  mL

にはかりとり,JIS K 0557 に規定する

A4

の水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。濁りがある場合,メンブランフィルターでろ

過する。

2)

検量線溶液の調製は,

3

個の全量フラスコ

100 mL

それぞれに,ピストン式ピペットで,

表 に示す

塩化物標準液(

Cl

0.01 mg/mL

)の体積を

3

段階はかりとり,JIS K 0557 に規定する

A4

の水を標

線まで加えて混合する。

別に,用いた水を空試験溶液とする。試料の調製にメンブランフィルターを用いた場合は,同様


10

K 8983

:2016

にろ過する(それぞれ,

Y0

液,

Y1

液,

Y2

液及び

Y3

液とする。

表 2−採取する標準液の体積 

標準液 mg/mL

採取量  μL

Y0(空試験溶液)

Y1 Y2 Y3

塩化物標準液(Cl) 0.01

0

10  50 100

3)

イオンクロマトグラフを作動できる状態にし,分離カラムに溶離液を一定の流量で流しておく。サ

プレッサーを必要とする装置では,再生液を一定の流量で流しておく。

4)

 Y0

液,

Y1

液,

Y2

液,

Y3

液及び試料溶液の一定量を,試料導入装置を用いてイオンクロマトグラ

フに注入して,クロマトグラムを記録する。

なお,あらかじめ塩化物イオン(

Cl

-

)のピークの保持時間は,確認しておく。

e) 

計算  JIS K 0127 の 9.5.2(絶対検量線法)によって検量線を作成し,塩化物の含有率を計算する。

f) 

判定  d)

によって操作し,e)

によって得られた含有率が,次に適合するとき,

“塩化物(

Cl

:質量

分率

5 ppm

以下(規格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

6.5 

窒素化合物(として) 

窒素化合物(

N

として)の試験方法は,次による。

a) 

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

デバルダ合金  JIS K 8653 に規定するもの。

2) 

エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム溶液(インドフェノール青法用)

EDTA2Na 溶液(イ

ンドフェノール青法用)]  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム

1 g

を水

60 mL

に溶かす。これ

に JIS K 8107 に規定するエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物

5 g

を加えて溶かし,

水で

100 mL

にする。

3) 

吸収液  試験に必要な数の受器を準備し,それぞれに硫酸(

1

15

2 mL

に水

18 mL

を加える。

なお,硫酸(

1

15

)の調製は,水の体積

15

を冷却してかき混ぜながら,JIS K 8951 に規定する

硫酸の体積

1

を徐々に加える。

4) 

次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素  質量分率約 1 %

次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素

量分率

5 %

12 %

)の有効塩素を使用時に定量し,有効塩素が質量分率約

1 %

になるように水でう

すめる。冷暗所に保存し,

30

日以内に使用する。

有効塩素の定量方法  次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素

質量分率

5 %

12 %

10 g

0.1 mg

の桁まではかりとり,全量フラスコ

200 mL

に移し,水を標線まで加えて混合する。その

20 mL

共通すり合わせ三角フラスコ

300 mL

に正確にとり,水

100 mL

JIS K 8913 に規定するよう化カリ

ウム

2 g

及び酢酸(

1

1

6 mL

を加えて栓をして振り混ぜる。約

5

分間暗所に放置後,指示薬とし

てでんぷん溶液を用い,

0.1 mol/L

チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。この場合,でんぷん溶液は,

終点間際で液の色がうすい黄になったときに約

0.5 mL

を加える。終点は,液の青が消えた点とする。

別に同一条件で空試験を行って滴定量を補正する。

有効塩素の濃度は,次の式によって求める。


11

K 8983

:2016

(

)

100

200

20

3

545

003

.

0

2

1

×

×

×

×

=

m

f

V

V

A

ここに,

A

次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素

質量分率

5 %

12 %

)の有効塩素濃度(

Cl

(質量分率

  %

V

1

滴定に要した

0.1 mol/L

チオ硫酸ナトリウム溶液の体

積(

mL

V

2

空試験に要した

0.1 mol/L

チオ硫酸ナトリウム溶液の

体積(

mL

f

0.1 mol/L

チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとった次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素

質量分率

5 %

12 %

)の質量(

g

0.003 545 3

0.1 mol/L

チオ硫酸ナトリウム溶液

1 mL

に相当する

Cl

の質量を示す換算係数(

g/mL

5) 

水酸化ナトリウム溶液(300 g/L JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム

30.9 g

を水に溶かして

100 mL

にする。ポリエチレンなどの樹脂製瓶に保存する。

6) 

ナトリウムフェノキシド溶液  水酸化ナトリウム溶液(

300 g/L

18 mL

をビーカー

200 mL

にとる。

冷水中で冷却しながら JIS K 8798 に規定するフェノール

12.6 g

を少量ずつ加えた後,更に JIS K 

8034

に規定するアセトン

4 mL

を加え,水で

100 mL

にする。使用時に調製する。

7) 

窒素標準液 

7.1) 

窒素標準液(N1 mg/mL

次のいずれかのものを用いる。

7.1.1) JCSS

に基づく標準液  6.3 a) 3.1)

に準じる。

7.1.2) JCSS

以外の認証標準液など  6.3 a) 3.2)

に準じる。

7.1.3) 

窒素標準液(N1 mg/mL)を調製する場合  JIS K 8548 に規定する硝酸カリウム

7.22 g

を全量

フラスコ

1 000 mL

にはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。

7.2) 

窒素標準液(N0.01 mg/mL

窒素標準液(

N

1 mg/mL

10 mL

を全量フラスコ

1 000 mL

に正

確にとり,水を標線まで加えて混合する。

b) 

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1) 

吸収セル  光の吸収を測定するために試料,対照液などを入れる容器で,光路長が

10 mm

のもの。

2) 

共通すり合わせ平底試験管  6.3 c)

による。

3) 

沸騰石  液体を沸騰させるとき突沸を防ぐために入れる多孔質の小片。

4) 

恒温水槽

20

℃∼

25

℃に調節できるもの。

5) 

蒸留装置  例を図 に示す。

6) 

分光光度計  装置の構成は,JIS K 0115 に規定するもの。


12

K 8983

:2016

A:

B:
C:

D:

E:

F:

G:
H:

I:

J:

K:

L:

 
 
 
 
蒸留フラスコ 500 mL

連結導入管 
すり合わせコック K-16

注入漏斗

ケルダール形トラップ球(E':小孔) 
球管冷却器 300 mm

逆流止め(約 50 mL)

受器(有栓形メスシリンダー100 mL) 
共通すり合わせ

共通テーパー球面すり合わせ

押さえばね 
ヒーター 

図 2−蒸留装置の例 

c) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,蒸留フラスコ

A

に試料

1.0 g

をはかりとり,水を加えて溶かし,水約

140 mL

加える。

2)

比較溶液の調製は,蒸留フラスコ

A

に窒素標準液(

N

0.01 mg/mL

3.0 mL

をとり,水約

140 mL

を加える。

3)

空試験溶液は,蒸留フラスコ

A

に水約

140 mL

を加える。

4)

試料溶液,比較溶液及び空試験溶液に沸騰石

2

3

片を入れる。吸収液を入れた受器

H

に,逆流止

G

の先端を浸す。蒸留フラスコ

A

に JIS K 8653 に規定するデバルダ合金

1 g

を入れ,直ちに蒸留

装置に連結する。これに水酸化ナトリウム溶液(

300 g/L

10 mL

を注入漏斗

D

から加える。注入漏

D

を水

10 mL

で洗浄し,すり合わせコック

C

を閉じる。加熱して初留約

75 mL

をとり,水を加

えて

100 mL

にする(試料溶液から得られた液を

X

液,比較溶液から得られた液を

Y

液及び空試験

溶液から得られた液を

Z

液とする。

5)

  X

10 mL

Y

10 mL

及び

Z

10 mL

をそれぞれ共通すり合わせ平底試験管にとり,

EDTA2Na

溶液(インドフェノール青法用)

1 mL

及びナトリウムフェノキシド溶液

4 mL

を加えてよく振り混

ぜる。これらに次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素

質量分率約

1 %

2.5 mL

を加え,更に水を加

えて

25 mL

にし,

20

℃∼

25

℃の恒温水槽で

15

分間放置する。


13

K 8983

:2016

6)

  X

液及び

Y

液から得られた液は,

Z

液から得られた液を対照液とし,吸収セルを用いて,分光光度

計で波長

630 nm

付近の吸収極大の波長における吸光度を,JIS K 0115 の 6.(特定波長における吸収

の測定)によって測定して比較する。

d) 

判定  c)

によって操作し,次に適合するとき,

“窒素化合物(

N

として)

:質量分率

0.003 %

以下(規

格値)

”とする。

X

液から得られた液の吸光度は,

Y

液から得られた液の吸光度より大きくない。

6.6 

ナトリウム(Na 

ナトリウム(

Na

)の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

塩酸(21 JIS K 8180 に規定する塩酸(特級)の体積

2

と水の体積

1

とを混合する。

2) 

ナトリウム標準液(Na1 mg/mL

次のいずれかのものを用いる。

2.1) JCSS

に基づく標準液  6.3 a) 3.1)

に準じる。

2.2) JCSS

以外の認証標準液など  6.3 a) 3.2)

に準じる。

2.3) 

ナトリウム標準液(Na1 mg/mL)を調製する場合  JIS K 8150 に規定する塩化ナトリウム

2.54 g

を全量フラスコ

1 000 mL

にはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。ポリ

エチレンなどの樹脂製瓶に保存する。

3) 

ナトリウム標準液(Na0.1 mg/mL

ナトリウム標準液(

Na

1 mg/mL

10 mL

を全量フラスコ

100

mL

に正確にとり,水を標線まで加えて混合する。ポリエチレンなどの樹脂製瓶に保存する。

b) 

装置  主な装置は,次のとおりとする。

フレーム原子吸光分析装置  装置の構成は,JIS K 0121 に規定するもの。

c) 

ナトリウムの測定波長  ナトリウムの測定波長の例を表 に示す。

表 3−ナトリウムの測定波長の例 

分析種

測定波長  nm

ナトリウム(Na) 589.0

d) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料

2.0 g

を全量フラスコ

100 mL

にはかりとり,塩酸(

2

1

1 mL

及び水

50 mL

を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する(

X

液)

2)

比較溶液の調製は,試料

2.0 g

を全量フラスコ

100 mL

にはかりとり,塩酸(

2

1

1 mL

及び水

50 mL

を加えて溶かし,ナトリウム標準液(

Na

0.1 mg/mL

1.0 mL

及び水を標線まで加えて混合する(

Y

液)

3)

フレーム原子吸光分析装置を用いて,

Y

液をフレーム中に噴霧し,

表 に示す測定波長付近で吸光

度が最大となる波長を設定する。

X

液及び

Y

液をそれぞれフレーム中に噴霧し,ナトリウムの吸光

度を測定し,

X

液の指示値

n

1

及び

Y

液の指示値

n

2

を読み取る。

4)

測定結果は,

X

液の指示値

n

1

Y

液の指示値から

X

液の指示値を引いた

n

2

n

1

とを比較する。

e) 

判定  d)

によって操作し,次に適合するとき,

“ナトリウム(

Na

:質量分率

0.005 %

以下(規格値)

とする。

n

1

は,

n

2

n

1

より大きくない。

注記

ナトリウムの含有率(質量分率

  %

)を求める場合は,次の式によって計算する。


14

K 8983

:2016

100

000

1

1

2

1

×

×

×

=

m

n

n

n

B

A

ここに,

A

ナトリウムの含有率(質量分率

  %

B

用いた標準液中のナトリウムの質量(

mg

m

はかりとった試料の質量(

g

6.7 

カリウム(K 

カリウム(

K

)の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

塩酸(21  6.6 a) 1)

による。

2) 

カリウム標準液(K1 mg/mL

次のいずれかのものを用いる。

2.1) JCSS

に基づく標準液  6.3 a) 3.1)

に準じる。

2.2) JCSS

以外の認証標準液など  6.3 a) 3.2)

に準じる。

2.3) 

カリウム標準液(K1 mg/mL)を調製する場合  JIS K 8121 に規定する塩化カリウム

1.91 g

を全

量フラスコ

1 000 mL

にはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。ポリエチ

レンなどの樹脂製瓶に保存する。

3) 

カリウム標準液(K0.01 mg/mL

カリウム標準液(

K

1 mg/mL

10 mL

を全量フラスコ

1 000 mL

に正確にとり,水を標線まで加えて混合する。ポリエチレンなどの樹脂製瓶に保存する。

b) 

装置  主な装置は,次のとおりとする。

フレーム原子吸光分析装置  6.6 b)

による。

c) 

カリウムの測定波長  カリウムの測定波長の例を表 に示す。

表 4−カリウムの測定波長の例 

分析種

測定波長  nm

カリウム(K) 766.5

d) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料

5.0 g

を全量フラスコ

100 mL

にはかりとり,塩酸(

2

1

1 mL

及び水

50 mL

を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する(

X

液)

2)

比較溶液の調製は,試料

5.0 g

を全量フラスコ

100 mL

にはかりとり,塩酸(

2

1

1 mL

及び水

50 mL

を加えて溶かし,カリウム標準液(

K

0.01 mg/mL

5.0 mL

を加えて,水を標線まで加えて混合す

る(

Y

液)

3)

フレーム原子吸光分析装置を用いて,

Y

液をフレーム中に噴霧し,

表 に示す測定波長付近で吸光

度が最大となる波長を設定する。

X

液及び

Y

液をそれぞれフレーム中に噴霧し,カリウムの吸光度

を測定し,

X

液の指示値

n

1

及び

Y

液の指示値

n

2

を読み取る。

4)

測定結果は,

X

液の指示値

n

1

Y

液の指示値から

X

液の指示値を引いた

n

2

n

1

とを比較する。

e) 

判定  d)

によって操作し,次に適合するとき,

“カリウム(

K

:質量分率

0.001 %

以下(規格値)

”と

する。

n

1

は,

n

2

n

1

より大きくない。

注記

カリウムの含有率(質量分率

  %

)は,6.6 e)

注記に準じて求めることができる。


15

K 8983

:2016

6.8 

亜鉛(Zn 

亜鉛(

Zn

)の試験方法は,6.8.1 又は 6.8.2 のいずれかによる。

なお,6.8.2 は,鉛(

Pb

,鉄(

Fe

,ニッケル(

Ni

)の試験に適用できる。

6.8.1 

フレーム原子吸光法 

フレーム原子吸光法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

塩酸(21  6.6 a) 1)

による。

2) 

亜鉛標準液(Zn1 mg/mL

次のいずれかのものを用いる。

2.1) JCSS

に基づく標準液  6.3 a) 3.1)

に準じる。

2.2) JCSS

以外の認証標準液など  6.3 a) 3.2)

に準じる。

2.3) 

亜鉛標準液(Zn1 mg/mL)を調製する場合  JIS K 8953 に規定する硫酸亜鉛七水和物

4.40 g

全量フラスコ

1 000 mL

にはかりとり,硝酸(

1

2

25 mL

及び水を加えて溶かし,水を標線まで

加えて混合する。

3) 

亜鉛標準液(Zn0.01 mg/mL

亜鉛標準液(

Zn

1 mg/mL

10 mL

を全量フラスコ

1 000 mL

に正

確にとり,硝酸(

1

2

25 mL

を加え,水を標線まで加えて混合する。

b) 

装置  主な装置は,次のとおりとする。

フレーム原子吸光分析装置  6.6 b)

による。

c) 

亜鉛の測定波長  亜鉛の測定波長の例を表 に示す。

表 5−亜鉛の測定波長の例 

分析種

測定波長  nm

亜鉛(Zn) 213.9

d) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料

1.0 g

を全量フラスコ

100 mL

にはかりとり,塩酸(

2

1

1 mL

及び水

50 mL

を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する(

X

液)

2)

比較溶液の調製は,試料

1.0 g

を全量フラスコ

100 mL

にはかりとり,塩酸(

2

1

1 mL

及び水

50 mL

を加えて溶かし,亜鉛標準液(

Zn

0.01 mg/mL

2.0 mL

を加えて,水を標線まで加えて混合する(

Y

液)

3)

フレーム原子吸光分析装置を用いて,

Y

液をフレーム中に噴霧し,

表 に示す測定波長付近で吸光

度が最大となる波長を設定する。

X

液及び

Y

液をそれぞれフレーム中に噴霧し,亜鉛の吸光度を測

定し,

X

液の指示値

n

1

及び

Y

液の指示値

n

2

を読み取る。

4)

測定結果は,

X

液の指示値

n

1

Y

液の指示値から

X

液の指示値を引いた

n

2

n

1

とを比較する。

e) 

判定  d)

によって操作し,次に適合するとき,

“亜鉛(

Zn

:質量分率

0.002 %

以下(規格値)

”とす

る。

n

1

は,

n

2

n

1

より大きくない。

注記

亜鉛の含有率(質量分率

  %

)は,6.6 e)

注記に準じて求めることができる。

6.8.2 ICP

発光分光分析法 

ICP

発光分光分析法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。


16

K 8983

:2016

1) 

塩酸(21  6.6 a) 1)

による。

2) 

イットリウム標準液(Y1 mg/mL

次のいずれかのものを用いる。

2.1)

硝酸イットリウム六水和物(質量分率

99.9 %

以上)

4.31 g

を全量フラスコ

1 000 mL

にはかりとり,

硝酸(

1

2

25 mL

及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。

2.2)

酸化イットリウム(質量分率

99.99 %

以上)

1.27 g

をビーカー

200 mL

などにはかりとり,硝酸(質

量分率

60 %

61 %

,特級)

75 mL

を加えて,熱板(ホットプレート)上で加熱し溶解させ,全量

フラスコ

1 000 mL

に移し,ビーカー

200 mL

などを洗い,洗液を全量フラスコ

1 000 mL

に加えた

後,水を標線まで加えて混合する。

注記

イットリウム標準液(

Y

1 mg/mL

)は,

ICP

発光分光分析法で発光強度を補正するため

の内標準である。市販のイットリウム標準液(

Y

1 mg/mL

)は,分析対象の元素及び妨

害元素が存在しないことを確認し,酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場

合には,市販のものを用いてもよい。

3) 

亜鉛標準液,鉛標準液,鉄標準液及びニッケル標準液 

3.1) 

亜鉛標準液(Zn1 mg/mL),鉛標準液(Pb1 mg/mL),鉄標準液(Fe1 mg/mL)及びニッケ

ル標準液(Ni1 mg/mL

次のいずれかのものを用いる。

3.1.1) JCSS

に基づく標準液  6.3 a) 3.1)

に準じる。

3.1.2) JCSS

以外の認証標準液など  6.3 a) 3.2)

に準じる。

3.1.3) 

亜鉛標準液(Zn1 mg/mL),鉛標準液(Pb1 mg/mL),鉄標準液(Fe1 mg/mL)及びニッケ

ル標準液(Ni1 mg/mL)を調製する場合  調製は,次による。

3.1.3.1)

亜鉛標準液(Zn1 mg/mL  6.8.1 a) 2.3)

による。

3.1.3.2)

鉛標準液(Pb1 mg/mL JIS K 8563 に規定する硝酸鉛(

II

1.60 g

を全量フラスコ

1 000 mL

にはかりとり,硝酸(

1

2

25 mL

及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。

3.1.3.3)

鉄標準液(Fe1 mg/mL JIS K 8982 に規定する硫酸アンモニウム鉄(

III

12

8.63 g

を全

量フラスコ

1 000 mL

にはかりとり,硝酸(

1

2

25 mL

及び水を加えて溶かし,水を標線まで

加えて混合する。褐色ガラス製瓶に保存する。

3.1.3.4)

ニッケル標準液(Ni1 mg/mL  JIS K 8152 に規定する塩化ニッケル(

II

)六水和物

4.05 g

(質

量分率

100 %

としての相当量)を全量フラスコ

1 000 mL

にはかりとり,硝酸(

1

2

25 mL

び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。

3.2) 

亜鉛標準液(Zn0.1 mg/mL),鉛標準液(Pb0.1 mg/mL),鉄標準液(Fe0.1 mg/mL)及びニ

ッケル標準液(Ni0.1 mg/mL

次のものを用いる。

3.2.1) 

亜鉛標準液(Zn0.1 mg/mL

亜鉛標準液(

Zn

1 mg/mL

10 mL

を全量フラスコ

100 mL

に正

確にとり,硝酸(

1

2

2.5 mL

を加え,更に水を標線まで加えて混合する。

3.2.2) 

鉛標準液(Pb0.1 mg/mL

鉛標準液(

Pb

1 mg/mL

10 mL

を全量フラスコ

100 mL

に正確に

とり,硝酸(

1

2

2.5 mL

を加え,更に水を標線まで加えて混合する。

3.2.3) 

鉄標準液(Fe0.1 mg/mL

鉄標準液(

Fe

1 mg/mL

10 mL

を全量フラスコ

100 mL

に正確に

とり,硝酸(

1

2

2.5 mL

を加え,更に水を標線まで加えて混合する。褐色ガラス製瓶に保存

する。

3.2.4) 

ニッケル標準液(Ni0.1 mg/mL

ニッケル標準液(

Ni

1 mg/mL

10 mL

を全量フラスコ

100 mL

に正確にとり,硝酸(

1

2

2.5 m

を加え,更に水を標線まで加えて混合する。

b) 

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。


17

K 8983

:2016

1) 

ピストン式ピペット  JIS K 0970 に規定するもの。

2) ICP

発光分光分析装置  装置の構成は,JIS K 0116 に規定するもの。

c) 

分析条件  分析条件は,次による。

分析種及び内標準イットリウムの測定波長の例を,

表 に示す。

なお,別の分析条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても

よい。

表 6−分析種及び内標準イットリウムの測定波長の例 

分析種及び内標準

測定波長  nm

亜鉛(Zn) 206.200

鉛(Pb) 220.353

鉄(Fe) 238.204

ニッケル(Ni) 231.604

イットリウム(Y)

a)

 371.029

a)

  内標準イットリウム(Y)の測定波長として,適切であれ

ば,他の波長も用いることができる。

d) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,全量フラスコ

100 mL

に試料

1.0 g

をはかりとり,塩酸(

2

1

1 mL

,イットリ

ウム標準液(

Y

1 mg/mL

50 μL

及び水を標線まで加えて混合する(

X

液)

2)

検量線溶液の調製は,

3

個の全量フラスコ

100 mL

のそれぞれに,ピストン式ピペットを用いて

表 7

に示す各標準液の体積をとり,塩酸(

2

1

1 mL

及びイットリウム標準液(

Y

1 mg/mL

50 μL

加え,水を標線まで加えて混合する(それぞれ,

Y1

液,

Y2

液,

Y3

液とする。

表 7−採取する各標準液の体積 

標準液 mg/mL

採取量  μL

Y1 Y2 Y3

亜鉛標準液 0.1

100

200

400

鉛標準液 0.1

50

100

200

鉄標準液 0.1

50

100

200

ニッケル標準液 0.1

25

50

100

3)

空試験用溶液の調製は,全量フラスコ

100 mL

に,塩酸(

2

1

1 mL

及びイットリウム標準液(

Y

1 mg/mL

50 μL

を加え,水を標線まで加えて混合する(

Z

液)

4)

 ICP

発光分光分析装置の一般事項は,JIS K 0116 の箇条 4

ICP

発光分光分析)による。

5)

 ICP

発光分光分析装置は,高周波プラズマを点灯するなどによって,発光強度を測定できる状態に

する。

6)

同一分析種ごとに

表 の波長を中心に複数波長を選択し,

Y1

液,

Y2

液及び

Y3

液を用いて,関係

線を作成し,関係線の

y

切片が低く,感度及び直線性が良好な波長を選択する。この条件を満たせ

ない場合,分析結果に対する影響(定量限界及び再現精度)を考慮して選択する。

7)

  Z

液,

X

液,

Y1

液,

Y2

液及び

Y3

液をアルゴンプラズマ中に噴霧し,分析種及び内標準イットリウ

ム(

Y

)の発光強度を測定する。


18

K 8983

:2016

e) 

計算  JIS K 0116 の 4.7.3 の a) 2)[強度比法(内標準法)]によって,分析種の含有率を計算する。

f) 

判定  d)

によって操作し,e)

によって計算し,次に適合するとき,

“亜鉛(

Zn

:質量分率

0.002 %

下(規格値)

,鉛(

Pb

:質量分率

0.001 %

以下(規格値)

,鉄(

Fe

:質量分率

0.001 %

以下(規格値)

ニッケル(

Ni

:質量分率

5 ppm

以下(規格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

6.9 

鉛(Pb),鉄(Fe)及びニッケル(Ni 

鉛(

Pb

,鉄(

Fe

)及びニッケル(

Ni

)の試験方法は,6.9.1 又は 6.8.2 のいずれかによる。

6.9.1 

フレーム原子吸光法 

フレーム原子吸光法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

塩酸(21  6.6 a) 1)

による。

2) 

鉛標準液(Pb0.01 mg/mL

6.8.2 a) 3.1)

の鉛標準液(

Pb

1 mg/mL

10 mL

を全量フラスコ

1 000

mL

に正確にとり,硝酸(

1

2

25 mL

を加え,更に水を標線まで加えて混合する。

3) 

鉄標準液(Fe0.01 mg/mL

6.8.2 a) 3.1)

の鉄標準液(

Fe

1 mg/mL

10 mL

を全量フラスコ

1 000

mL

に正確にとり,硝酸(

1

2

25 mL

を加え,更に水を標線まで加えて混合する。褐色ガラス製

瓶に保存する。

4) 

ニッケル標準液(Ni0.01 mg/mL

6.8.2 a) 3.1)

のニッケル標準液(

Ni

1 mg/mL

10 mL

を全量

フラスコ

1 000 mL

に正確にとり,硝酸(

1

2

25 mL

を加え,更に水を標線まで加えて混合する。

b) 

分析種の測定波長  分析種の測定波長の例を表 に示す。

表 8−分析種の測定波長の例 

分析種

測定波長  nm

鉛(Pb)

283.3

鉄(Fe)

248.3

ニッケル(Ni)

232.0

c) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料

5.0 g

を全量フラスコ

100 mL

にはかりとり,塩酸(

2

1

2.5 mL

及び水

50

mL

を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する(

X

液)

2)

比較溶液の調製は,試料

5.0 g

を全量フラスコ

100 mL

にはかりとり,塩酸(

2

1

2.5 mL

及び水

50

mL

を加えて溶かし,鉛標準液(

Pb

0.01 mg/mL

5.0 mL

,鉄標準液(

Fe

0.01 mg/mL

5.0 mL

びニッケル標準液(

Ni

0.01 mg/mL

2.5 mL

を加えて,水を標線まで加えて混合する(

Y

液)

3)

フレーム原子吸光分析装置を用いて,

Y

液をフレーム中に噴霧し,

表 に示す測定波長付近で吸光

度が最大となる波長を設定する。

X

液及び

Y

液をそれぞれフレーム中に噴霧し,分析種の吸光度を

測定し,

X

液の指示値

n

1

及び

Y

液の指示値

n

2

を読み取る。

4)

測定結果は,

X

液の指示値

n

1

Y

液の指示値から

X

液の指示値を引いた

n

2

n

1

とを比較する。

d) 

判定  c)

によって操作し,次に適合するとき,

“鉛(

Pb

:質量分率

0.001 %

以下(規格値)

,鉄(

Fe

質量分率

0.001 %

以下(規格値)

,ニッケル(

Ni

:質量分率

5 ppm

以下(規格値)

”とする。

n

1

は,

n

2

n

1

より大きくない。

注記

分析種の含有率(質量分率

 ppm

)を求める場合は,次の式によって計算する。


19

K 8983

:2016

6

1

2

1

10

000

1

×

×

×

=

m

n

n

n

B

A

ここに,

A

分析種の含有率(質量分率

 ppm

B

用いた標準液中の分析種の質量(

mg

m

はかりとった試料の質量(

g

容器 

容器は,気密容器とする。

表示 

容器には,次の事項を表示する。

a)

日本工業規格番号

b)

名称“硫酸銅(

II

)五水和物”及び“試薬”の文字

c)

種類

d)

化学式及び式量

e)

純度

f)

内容量

g)

製造番号

h)

製造年月又はその略号

i)

製造業者名又はその略号


20

K 8983

:2016

附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS K 8983:2016

  硫酸銅(II)五水和物(試薬)

ISO 6353-2:1983

,Reagents for chemical analysis−Part 2: Specifications−First series R 9

Copper (II) sulfate pentahydrate

(I)JIS の規定

(II) 
国際

規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇条番号

及び題名

内容

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

1  適用範囲

試 薬 と し て 用 い る

硫酸銅(II)五水和
物について規定

 R9

化学分析用試薬 40 品目

の仕様について規定。

変更

JIS

は 1 品目 1 規格。

試薬の規格使用者が各規格を多く

引用しやすくするために 1 品目 1
規格としている。

2  引用規格

3  種類

追加

種類の項目を追加。

JIS

は種類として“特級”だけな

ので,ISO 規格と技術的な差異は

ない。

4  性質

追加

性質の項目を追加。

一般的な説明事項であり,技術上
の差異はない。

5  品質

  R9.1

変更

追加した項目:水溶状,鉛。

品質に差のある項目:純度,塩化物,

亜鉛,鉄,ニッケル。

ISO

規格は,長期間内容の見直し

が行われず,国際市場で ISO 規格

品が用いられることはほとんどな
い。また,技術的差異も軽微であ

る。

6  試験方法
6.1  一 般 事

追加

一般事項の項目を追加。

編集上の差異であり,技術上の差

異ではない。

6.2  純度

第 1 法キレート滴

定及び第 2 法酸化

還元滴定

 R9.3.1

酸化還元滴定

変更・

選択

第 1 法を追加し,第 2 法と選択でき

るようにした。

技術的な差異は,軽微であり,対

策は考慮しない。ISO 規格の見直

し時に,改正提案を行う予定。

6.3  水溶状

追加

項目を追加。

JIS

として必要。ISO 規格の見直

し時に,改正提案を行う予定。

20

K 89

83

201

6


21

K 8983

:2016

(I)JIS の規定

(II) 
国際

規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇条番号

及び題名

内容

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

6.4  塩 化 物
(Cl)

塩 化 銀 比 濁 法 及 び

イ オ ン ク ロ マ ト グ
ラフィー

 R9.3.2

塩化銀比濁法

変更

試料の量,試薬の量,試験操作の一

部を変更。 
試験方法の追加。

追加した試験方法は,現行法及び

ISO

法と技術的な差異は,軽微で

ある。ISO 規格の見直し時に,改

正提案を行う予定。

6.5  窒 素 化
合物(N と
して)

蒸 留 − イ ン ド フ ェ

ノール青法

 R9.3.3

蒸留−ネスラー法

変更

ISO

規格は蒸留−ネスラー法,JIS

は蒸留−インドフェノール青法。

JIS

は有害性の少ない試薬に変更。

水銀化合物の使用を避けるため変

更。ISO 規格の見直し時に,改正
提案を行う予定。

6.6  ナ ト リ
ウム(Na)

フ レ ー ム 原 子 吸 光

 R9.3.6

炎光光度法

変更

試験方法を変更。

JIS

は,定期的に見直しを行って

いるが,ISO 規格は,長年見直し

が行われていないことから実績の
ある従来の JIS 法を踏襲。技術的

な差異は軽微であり,対策は考慮

しない。

6.7  カ リ ウ
ム(K)

フ レ ー ム 原 子 吸 光

 R9.3.5

フレーム原子吸光法

変更

試料の量,試薬の量,試験操作の一

部を変更。

6.8  亜 鉛
(Zn)

フ レ ー ム 原 子 吸 光
法 
ICP 発光分光分析

追加 ICP 発光分光分析法を追加。

6.9  鉛(Pb),
鉄 ( Fe ) 及

び ニ ッ ケ ル

(Ni)

フ レ ー ム 原 子 吸 光

(6.8 ICP 発光分光

分析法)

 R.3.4 鉄

 
R.3.5 ニ
ッケル

R.3.4  o-フェナントロ
リン法 
R.3.5  フレーム原子吸
光法

変更・ 
追加

鉄の試験を変更。ICP 発光分析を追
加。ニッケル試験の試料の量,試薬

の量,試験操作の一部を変更。鉛を

追加。ICP 発光分析法を追加。

7  容器

追加

項目を追加

規格適合性を評価する関係で項目
を追加した。

8  表示

追加

項目を追加

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 6353-2:1983,MOD

関連する外国規格 REAGENT

CHEMICALS−American Chemical Society Specifications  ACS(2010)

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

−  追加  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

−  変更  国際規格の規定内容を変更している。 
−  選択  国際規格の規定内容とは異なる規定内容を追加し,それらのいずれかを選択するとしている。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

− MOD

国際規格を修正している。

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