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K 8920

:2008

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  一般事項

1

4

  種類

2

5

  性質

2

5.1

  性状

2

5.2

  定性方法 

2

6

  品質

2

7

  試験及び検査方法

2

7.1

  試験及び検査方法の条件及びその結果 

2

7.2

  純度 (I) 

2

7.3

  不揮発物 

2

7.4

  塩素及び臭素(Cl として)

2

7.5

  硫酸塩 (SO

4

)

3

8

  容器

3

9

  表示

3

10

  取扱い上の注意事項

3

附属書 JA(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

4


K 8920

:2008

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本試薬

協会(JRA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申

出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS K 8920:1994 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。


日本工業規格

JIS

 K

8920

:2008

よう素(試薬)

Iodine (Reagent)

I

    AW :126.904 47

序文 

この規格は,1987 年に第 1 版として発行された ISO 6353-3 を基に作成した日本工業規格であるが,対

応国際規格の規定の一部を技術的に改良をしたため,

技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

警告  この規格の使用者は,試験室での作業に精通するように努めなければならない。また,この規

格の使用に関連して起こるすべての安全上の問題は記載していないので,MSDS(化学物質等

安全データシート)などを参考にして安全及び健康に留意した適切な措置をとらなければなら

ない。

適用範囲 

この規格は,試薬として用いるよう素について規定する。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 6353-3:1987

,Reagents for chemical analysis−Part 3: Specifications−Second series (MOD)

なお,対応の程度を表す記号(MOD)は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,修正していることを示

す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 0067

  化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS K 8913

  よう化カリウム(試薬)

JIS K 8992

  硫酸ヒドラジニウム(試薬)

一般事項 

試験及び検査方法の一般的な事項は,JIS K 8001 による。


2

K 8920

:2008

種類 

種類は,特級とする。

性質 

5.1 

性状 

よう素は,黒紫の板状,葉状又は粒状の結晶で,金属光沢がある。また,特異なにおいがあり,エタノ

ール及びジエチルエーテルに溶けやすく,水に溶けにくい。エタノール溶液及びジエチルエーテル溶液は

褐色であり,クロロホルム溶液及び二硫化炭素溶液は紫である。

5.2 

定性方法 

定性方法は,次による。

a) 

試料 0.5 g を試験管にとり,水浴中で加熱すると紫の蒸気が発生する。

b) 

試料 0.1 g に水 50 ml を加えてよく振り混ぜ,上澄み液 20 ml をとり,でんぷん溶液 1 ml を加えると青

になり,この液を煮沸すると無色になり,冷却すると再び青になる。 

品質   

品質は,箇条 7  によって試験及び検査したとき,

表 に適合しなければならない。

表 1−品質 

項目

規格値

純度 (I) 
不揮発物

塩素及び臭素(Cl として)
硫酸塩 (SO

4

)

質量分率  %
質量分率  %

質量分率  %
質量分率  %

  99.8  以上 
  0.005  以下

  0.003  以下 
  0.005  以下

試験及び検査方法 

7.1 

試験及び検査方法の条件及びその結果 

試験及び検査方法の環境は,JIS K 8001 の 3.7(試験操作など)(1)(試験の環境)による。湿度管理は,

必要に応じて実施する。また,

表 で規定する各品質項目は,次の各試験及び検査方法によって行う。得

られる測定値の計算方法及び規格値に対する判定は,JIS K 8001 の 3.5(測定値)によって行い,これに適

合しなければならない。

7.2 

純度 (I) 

JIS K 8913

に規定するよう化カリウム 2 g を共通すり合わせ三角フラスコ 200 ml にとり,水 5 ml を加え

て質量を 0.1 mg のけたまではかる。これに試料 0.5 g を加えて溶かした後,再び質量を 0.1 mg のけたまで

はかる。水 50 ml 及び硫酸(1+5)5 ml を加え,0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定し,終点の近く

ででんぷん溶液を指示薬として加え,滴定を続ける。終点は,液の色が青から無色に変わる点とする。こ

の場合,0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液 1 ml は,0.012 690 g I に相当する。

別に,同一条件で空試験を行って滴定量を補正する。

7.3 

不揮発物 

不揮発物は,JIS K 0067 の 4.3.4(操作)(1)(第 1 法  水浴上で加熱蒸発する方法)による。この場合,

試料 20 g を用いる(不揮発物は,7.5 にも用いる。

7.4 

塩素及び臭素(Cl として) 


3

K 8920

:2008

溶液の調製及び操作は,次による。

a) 

試料側溶液  JIS K 8992 に規定する硫酸ヒドラジニウム 1 g を三角フラスコ 300 ml にとり,水 80 ml

及び試料 2.0 g を加えて溶液が無色になるまで水浴上で加熱した後,冷却する。これを水酸化ナトリウ

ム溶液(50 g/l)で中和(中和量を求めておく。

)し,水を加えて 100 ml にする。

b) 

標準側溶液  JIS K 8992 に規定する硫酸ヒドラジニウム 1 g を三角フラスコ 300 ml にとり,水 80 ml,

中和で用いた量の水酸化ナトリウム溶液(50 g/l)及び塩化物標準液(Cl:0.01 mg/ml)6.0 ml を加え,

更に水を加えて 100 ml にする。

c) 

操作  JIS K 8001 の 5.9[塩素化合物及び臭素化合物(Cl として)]による。

7.5 

硫酸塩 (SO

4

溶液の調製及び操作は,次による。

a) 

試料側溶液  7.3 の不揮発物に塩酸(2+1)6 ml 及び水を加えて 100 ml にする。その溶液 5 ml(試料

量 1 g)をとり,水を加えて 25 ml にする。

b) 

標準側溶液  硫酸塩標準液(SO

4

:0.01 mg/ml)5.0 ml をとり,塩酸(2+1)0.3 ml 及び水を加えて 25

ml

にする。

c) 

操作  JIS K 8001 の 5.15[硫酸塩(SO

4

](1)(比濁法)による。

容器 

容器は,気密容器とする。

表示 

容器には,次の事項を表示する。

a)

名称  “よう素”及び“試薬”の文字

b)

種類

c)

元素記号及び原子量

d)

純度

e)

内容量

f)

製造番号

g)

製造年月又はその略号

h)

製造業者名又はその略号

10 

取扱い上の注意事項 

よう素は,劇物であり,昇華するので蒸気を吸入しないようにし,粘膜,眼及び皮膚に付着しないよう

にする。


附属書 JA

(参考)

JIS

と対応する国際規格との対比表

JIS K 8920 :2008

  よう素(試薬)

ISO 6353-3:1987

,Reagents for chemical analysis−Part 3: Specifications−Second

series

 
(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号 及
び名称

内容

(Ⅱ) 
国 際 規 格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

1

適用範囲

試 薬 と し て 用 い

る よ う 素 に つ い
て規定。

1

化学分析用試薬 57 品目

の仕様について規定。

変更

JIS

は 1 品目 1 規格。

試薬の規格使用者が各規格を多

く引用しやすくするために 1 品
目 1 規格としている。

なお,対応国際規格は,20 年

以上見直しが行われていないた
め市場の実態に合わない。国際規
格の改正提案を検討する予定。

2

引用規格

3

一般事項

JIS K 8001

によ

る。

追加

項目を追加。

編集上の差異であり,技術的な差
異はない。

4

種類

追加

種類の項目を追加。

JIS

は種類として,“特級”だけ

なので,ISO 規格と技術的な差異
はない。

5

性質

追加

性質の項目を追加。

一般的な説明事項であり,技術的
差異はない。

6

品質

R 68.1

変更 1)

品質に差異のある項目:
塩素及び臭素(Cl として)

2)

追加した項目:硫酸塩

ISO

規格は,長期間内容の見直し

が行われず国際市場で ISO 規格
品が用いられることはほとんど

ない。また,技術的差異も軽微

a

b

c

である。

4

K 892

0


2

008


(

Ⅰ)JIS の規定

(

Ⅲ)国際規格の規定

(

Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号 及

び名称

内容

(

Ⅱ)

国 際 規 格
番号

箇条番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

 R

68.2

試験溶液

変更

JIS

は,試験及び検査方法の該

当項目で個別に規定。

編集上の差異であり,技術的な差

異はない。

7

試 験 及 び

検査方法

7.1

試 験 及

び 検 査 方 法
の 条 件 及 び

その結果

追加

一般的な試験及び検査方法の条
件並びに結果に関する事項であ

り,技術的な差異はない。

7.2

純度 (I)

酸化還元滴定法

R 68.3.1

酸化還元滴定法

変更 1)

試料の量を変更。

2)  JIS

は,空試験を行う。

技術的差異は軽微であり,対策は

考慮しない。 

7.3

不 揮 発

水 浴 上 で 加 熱 す
る方法

R 68.3.3 

強熱温度 650±50  ℃ 

変更 1)

加熱条件を変更。

2)  JIS K 0067

を引用。

JIS

は品質確保のためによう素を

気化させる温度を低い温度で規

定している。

ISO

規格の見直し時に,改正提案

の検討を行う予定。 

7.4

塩素及び

臭素(Cl と

して)

比濁法

R 68.3.2 

比濁法 

変更 

1)

試薬の量などを変更。

2)  JIS K 8001

の 5.9 を引用。

技術的差異は軽微であり,対策は
考慮しない。 

7.5

硫 酸 塩

(SO

4

)

比濁法 

追加

項目を追加。 

品質確保のために必要。

ISO

規格の見直し時に,改正提案

の検討を行う予定。 

8

容器

追加

項目を追加。

9

表示

追加

項目を追加。

10

取扱い上

の注意事項

追加

項目を追加。

規格適合性を評価する関係で必

要な項目を追加。 

5

K 892

0


2

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a)

理由:軽微な技術的差異。箇条 6(品質)の(Ⅳ)欄の 1)及び 2)は,いずれも一般用途の試薬としては軽微な技術的差異であり,この差が取引上の障害になる可
能性はほとんどない。ISO 規格,JIS とも品質項目の設定・品質水準の設定は,市場での長い使用実績・経験を踏まえたものである。ISO 規格と JIS との質量
分率 ppm∼質量分率 ppt レベルの不純物のごくわずかの差異は,経験上,一般用途の試薬としては実用上差し支えないものと考えられる。

なお,不純物のごくわずかの差異がどのような影響を及ぼすか,あらゆる用途を想定して検証することは現実的ではない。この(Ⅳ)の 1)及び 2)の品質項

目及び品質水準が不満足な場合は,通常,JIS 試薬,ISO 規格試薬とも対応できない。この場合,対応策としては,目的に合致した高純度試薬など特殊用途の
試薬を使用することになる。

b)

  ISO

試薬規格の状況:ISO 規格の試薬は,規格の維持管理が行われていない(規格制定後約 20 年経過)

。このため,ISO 規格の内容が現在の市場の要求にこた

えているかどうかの検討が行われていない(JIS との差)。また,ISO 規格の試薬は,我が国だけではなく,国際市場でも商取引がほとんどなく国際規格とし
ての存在意義が乏しい。

c)

今後の対策:

a)

及び

b)

の理由から,当面,対策を考慮しない。 

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 6353-3:1987,MOD

被引用法規

第十五改正日本薬局方(平成 18 年厚生労働省告示第 285 号) 
放射性医薬品基準(平成 8 年厚生省告示第 242 号)

食品・添加物等の規格基準(昭和 34 年厚生省告示第 370 号) 
飼料及び飼料添加物の成分規格(昭和 51 年農林省令第 35 号) 
普通肥料の公定規格(昭和 61 年農林水産省告示第 284 号)  附 2  農業環境技術研究所法

関連する法規

毒物及び劇物取締法−劇物

関連する外国規格

アメリカ  Reagent Chemicals−American Chemical Society Specifications  ACS 10 版(2006) 
イギリス  British Standards  BS 6376-3(1989) 
韓国  韓国産業規格(Korean Standards)  KS M 8042(1996)  KS M ISO 6353-3(2002)

中国  国家標準(Guojia Biaozhum)  GB/T 675(1993) 
チェコ  Ceskych Technickych Norem(チェコ技術標準)  CN 68-4910(1990) 
フランス  Norme Française(フランス標準)  NF ISO 6353-3(1988)

ロシア  Gosdarstvennye Standarty(国家標準)  GOST 4159(1979)

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 
    −  追加………………国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更………………国際規格の規定内容を変更している。 
注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 
    −  MOD………………国際規格を修正している。

6

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