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日本工業規格

JIS

 K

8917

-1994

よう化水素酸(試薬)

Hydriodic acid

HI

    FW : 127.91

1.

適用範囲  この規格は,試薬として用いるよう化水素酸について規定する。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS K 0067

  化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

2.

共通事項  この規格に共通する事項は,JIS K 8001 による。

3.

種類  特級

4.

性質  よう化水素酸は,次の性質を示す。

(1)

性状  よう化水素酸は,ほとんど無色の液体で,空気に触れてよう素を遊離し,次第に着色して褐色

になる。密度は,約 1.6g/ml である。

(2)

定性方法

(a)

試料 1ml に水 10ml を加え,硝酸銀溶液 (20g/l) 1ml を加えると黄色の沈殿が生じる。

(b)

試料にアンモニア水で潤したガラス棒を近づけると白煙が生じる。

5.

品質  品質は,6.によって試験し,表 に適合しなければならない。

表 1  品質

項目

規格値

濃度 55.0∼58.0%

蒸発残分 0.005%以下 
強熱残分(硫酸塩) 0.003%以下

塩素化合物及び臭素化合物(Cl として) 0.01%以下 
りん酸塩 (PO

4

) 0.001%

以下

硫酸塩 (SO

4

) 0.002%

以下

硫化物

試験適合

遊離よう素 (I)

0.5%

以下

重金属(Pb として) 5ppm 以下

ひ素 (As)

1ppm

以下

鉄 (Fe)

3ppm

以下


2

K 8917-1994

6.

試験方法  試験方法は,次のとおりとする。

(1)

濃度  55.0∼58.0%

(8)

の残液→1mol/水酸化ナトリウム溶液で滴定(指示薬:ブロモチモールブルー溶液)

1mol/l

水酸化ナトリウム溶液 1ml は,0.127 91gHI に相当する。

(2)

蒸発残分  0.005%以下

JIS K 0067

の 4.3.4(1)(第 1 法  水浴上で加熱蒸発する方法)による。試料 40g を用い,残分 2mg

以下[残分は,(3)の試験に用いる]

(3)

強熱残分(硫酸塩)  0.003%以下

JIS K 0067

の 4.4.4(4)(第 4 法  硫酸塩として強熱する方法)による。(2)の残分(試料量 40g)及び

硫酸 0.1ml を用い,残分 1.2mg 以下。

(4)

塩素化合物及び臭素化合物(Cl として)  0.01%以下

試料側溶液  試料 1.0g+水  (→100ml)。

標準側溶液  塩化物標準液 (0.01mgCl/ml) 10ml+水  (→100ml)。

操作  JIS K 8001 の 5.9[塩素化合物及び臭素化合物(Cl として)](c)による。

(5)

りん酸塩 (PO

4

) 0.001%

以下

試料側溶液  試料 1.0g+硝酸(1+2)15ml→水浴上蒸発乾固“+水 10ml→水浴上蒸発乾固”(よう素の

色が消えるまで繰り返す)+水 5ml+硫酸(1+5)3ml→加熱板上蒸発乾固→冷却+水  (→20ml)。

標準側溶液  りん酸塩標準液 (0.01mgPO

4

/ml) 1.0ml

+硝酸(1+2)15ml+硫酸(1+5)3ml→加熱板上蒸発

乾固→冷却+水  (→20ml)

操作  JIS K 8001 の 5.13(1)(比色法)(c)による。

(6)

硫酸塩 (SO

4

  0.002%以下

試料側溶液  試料 6g+水 10ml+炭酸ナトリウム溶液 (100g/l) 0.6ml+塩酸(2+1)9ml→水浴上蒸発乾固

→加熱板上で 1 分間加熱→冷却+水 15ml+塩酸(2+1)15ml→水浴上蒸発乾固“+水 10ml→水浴上蒸発

乾固”

(よう素の色が消えるまで繰り返す)+水  (→30ml)  (A 液)

A

液 15ml(試料量 3g)+塩酸(2+1)0.3ml+水  (→25ml)。

標準側溶液  炭酸ナトリウム溶液 (100g/l) 0.2ml+塩酸(2+1)8ml→水浴上蒸発乾固+A 液 5ml(試料量

1g

)+硫酸塩標準液 (0.01mgSO

4

/ml) 4.0ml

+塩酸(2+1)0.3ml+水  (→25ml)。

操作  JIS K 8001 の 5.15(1)(比濁法)(c)による。

(7)

硫化物  試料 2g+水 20ml+水酸化ナトリウム溶液 (100g/l) 5ml+水  (→50ml)  (B 液)→B 液 25ml+

鉛酸ナトリウム溶液 1ml……残りの B 液と比較して色の変化を認めない。

(8)

遊離よう素 (I)   0.5%以下

水 20ml→共通すり合わせ三角フラスコ 200ml に入れる→質量を 0.1mg のけたまではかる+試料 7g

→再び質量を 0.1mg のけたまではかる+水 30ml→0.1mol/チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定(無色にな

るまで)……その所要量 2.8ml 以下[残液は,(1)の試験に用いる]

参考 0.1mol/チオ硫酸ナトリウム溶液 1ml は,0.012 690gI に相当する。

(9)

重金属(Pb として)5ppm 以下

試料側溶液  試料 8g+水 20ml+塩酸(2+1)24ml+過酸化水素 16ml→水浴上蒸発乾固“+水 10ml→水

浴上蒸発固”

(よう素の色が消えるまで繰り返す)+水  (→40ml)  (C 液)

(11)試験にも用いる]

C

液 15ml(試料量 3g)

標準側溶液  C 液 5ml(試料量 1g)+鉛標準液 (0.01mgPb/ml) 1.0ml+塩酸(2+1)6ml+過酸化水素 4ml


3

K 8917-1994

→水浴上蒸発乾固+水  (→15ml)。

操作  JIS K 8001 の 5.24(2)(分液硫化ナトリウム法)(c)による。

(10)

ひ素 (As)   1ppm 以下

試料側溶液  試料 2g+水 10ml+硝酸(1+2)3ml+硫酸(1+1)2ml→加熱板上蒸発(硫酸の白煙が発生し

始めるまで)→冷却+水 10ml→再び加熱板上蒸発(硫酸の白煙が発生し始めるまで)→冷却+水 10ml

→水素化ひ素発生瓶 100ml に入れる+水 (20ml)。

標準側溶液  10ml+硝酸(1+2)3ml+硫酸(1+1)2ml→加熱板上蒸発(硫酸の白煙が発生し始めるまで)

→冷却+水 10ml→再び加熱板上蒸発(硫酸の白煙が発生し始めるまで)→冷却+10ml+ひ素標準液

(0.001mgAs/ml) 2.0ml

→水素化ひ素発生瓶 100ml に入れる+水  (→20ml)。

操作  JIS K 8001 の 5.19(3)[N, N−ジエチルジチオカルバミド酸銀法](AgDDTC 法)(e)による。

(11)

 (Fe)   3ppm 以下

試料側溶液  (9)の C 液 10ml(試料量 2g)+塩酸(2+1)1ml+水  (→15ml)。

標準側溶液  塩酸(2+1)6ml+過酸化水素 4ml→水浴上蒸発乾固+鉄標準液 (0.01mgFe/ml) 0.60ml+塩

酸(2+1)1ml+水  (→15ml)。

操作  JIS K 8001 の 5.22(2)(1, 10−フェナントロリン法)(c)による。

7.

容器  遮光した密封容器とする。

8.

表示  容器には,容易に消えない方法で次の事項を表示しなければならない。

(1)

名称  “よう化水素酸”及び“試薬”の文字

(2)

種類

(3)

化学式,式量

(4)

品質(濃度)

(5)

内容量

(6)

製造番号

(7)

製造年月又はその略号

(8)

製造業者名又はその略号


4

K 8917-1994

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

久保田  正  明

物質工学工業技術研究所計測化学部

細  川  幹  夫

通商産業省基礎産業局生物化学産業課

津  田      博

通商産業省機械情報産業局計量行政室

地  崎      修

工業技術院標準部繊維化学規格課

喜多川      忍

通商産業検査所化学部化学標準課

野々村      誠

都立工業技術センター無機化学部

加  山  英  男

財団法人日本規格協会

石  橋  無味男

厚生省国立衛生試験所

川  瀬      晃

社団法人日本分析化学会

柳  瀬  斉  彦

社団法人日本化学工業協会

藤  貫      正

社団法人日本分析化学会

並  木      昭

財団法人化学品検査協会

鶴  田  利  行

硫酸協会

中  村      靖

日本鉱業協会

大  槻      孝

社団法人日本鉄鋼協会

日  暮  喜八郎

第一化学薬品株式会社

北  田  佳  伸

和光純薬工業株式会社

高  野  虞美子

東京化成工業株式会社

中  村      穣

森田化学工業株式会社

山  岡      宏

片山化学工業株式会社

飯  岡  寬  一

柳島製薬株式会社

山  田  和  夫

関東化学株式会社

(事務局)

平  井  信  次

日本試薬連合会