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日本工業規格

JIS

 K

8882

-1994

D (

−)  −マンニトール(試薬)

D (

−) -Mannitol

C

6

H

14

O

6

    FW : 182.17

1.

適用範囲  この規格は,試薬として用いる D (−)  −マンニトール(

1

)

について規定する。

(

1

)

別名  マンニット

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS K 0063

  化学製品の旋光度測定方法

JIS K 0067

  化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 0117

  赤外分光分析方法通則

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

2.

共通事項  この規格に共通する事項は,JIS K 8001 による。

3.

種類  特級

4.

性質  D (−)  −マンニトールは,次の性質を示す。

(1)

性状  D (−)  −マンニトールは,白い結晶又は結晶性粉末で,水に溶けやすく,エタノールにやや溶

けにくく,ジエチルエーテルにほとんど溶けない。水溶液の比旋光度

20

]

[

D

α

は約−

0.5

°である。

(2)

定性方法  試料の赤外吸収スペクトルを JIS K 0117 によって測定すると,波数

3 420cm

1

1 420cm

1

1 080cm

1

1 020cm

1

及び

880cm

1

付近に主な吸収を認める。

この場合,

試料調製は JIS K 0117 の 6.2(1)

(錠剤法)による。赤外吸収スペクトルの一例を

図 に示す。


2

K 8882-1994

図 1  赤外吸収スペクトルの一例

5.

品質  品質は,6.によって試験し,表 に適合しなければならない。

表 1  品質

項目

規格値

純度 99.0%以上

水溶状

試験適合

融点 166∼168℃

比旋光度  [

α

]

20
D

(ほう酸錯体)

+22.0∼+24.0°

乾燥減量 (105℃) 0.2%以下 
強熱残分(硫酸塩) 0.05%以下

酸(CH

3

COOH

として) 0.006%以下

塩化物 (Cl)

0.003%

以下

硫酸塩 (SO

4

) 0.005%

以下

重金属(Pb として) 5ppm 以下 
鉄 (Fe) %

5ppm

以下

還元糖(マンノースとして) 0.05%以下

6.

試験方法  試験方法は,次のとおりとする。

(1)

純度

99.0%

以上

(a)

操作  試料

0.20g

0.1mg

のけたまではかる)→全量フラスコ

200ml

に入れる+水

50ml

→溶かす→

水を標線まで加える→その

20ml

(試料量

0.02g

(共通すり合わせ三角フラスコに正確にとる)+過

よう素酸カリウム溶液(

1

)

50ml

(正確にとる)→水浴中で

15

分間加熱→冷却+よう化カリウム

2.5g

→直ちに栓をして

5

分間暗所に放置→

0.1mol/

l

チオ硫酸ナトリウム溶液で逆滴定(指示薬:でんぷ


3

K 8882-1994

ん溶液)

(滴定量 a

ml

別に同一条件で空試験を行う(滴定量 b

ml

(b)

計算

100

200

20

)

(

7

821

001

.

0

×

×

×

×

S

f

a

b

A

ここに,

A

純度 (%)

S

はかりとった試料の質量 (g)

f

0.1mol/l

チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター

0.001 821 7

0.1mol/l

チオ硫酸ナトリウム溶液 1ml の C

6

H

14

O

6

当量 (g)

(

1

)

過よう素酸カリウム溶液の調製  過よう素酸カリウム2.8g+水200ml+硫酸20ml(振り混ぜなが

ら加える)→溶かす→冷却+水  (→1 000ml)。

(2)

水溶状

試料 2g+水  (→20ml)  ……澄明。

(3)

融点  166∼169℃

JIS K 8001

の 5.4(融点及び溶融範囲)による。

(4)

比旋光度

20

]

[

D

α

(ほう酸錯体)  +22.0∼+24.0°

測定溶液:試料 5.0g(0.1mg のけたまではかる)→全量フラスコ 50ml に入れる+四ほう酸ナトリウム

6.4g

+水 35ml→40∼50℃の水浴中で溶かす→冷却→水を標線まで加える→1 時間放置。

操作:JIS K 0063 の 3.(測定方法)による。測定後直ちに液温 t℃を測定し,温度係数  (−0.031)  を用

いて次式によって 20℃の値に換算する。

)

20

(

031

.

0

]

[

]

[

20

t

t

D

D

×

α

α

(5)

乾燥減量 (105

0.2%

以下

JIS K 0067

4.1.4(1)

(第

1

法  大気圧下で加熱乾燥する方法)による。

試料

1.0g

0.1mg

のけたまではかる)を用い,

105

℃で

4

時間乾燥し,減量

2mg

以下。

(6)

強熱残分(硫酸塩)

0.05%

以下

JIS K 0067

4.4.4(4)

(第

4

法  硫酸塩として強熱する方法)

(4.1)

による。

試料

2.0g

0.1mg

のけたまではかる)及び硫酸

1ml

を用い,残分

1mg

以下。

(7)

酸(CH

3

COOH

として)

0.006%

以下

試料

5.0g

+水

50ml

+フェノールフタレイン溶液

3

滴+

0.05mol/

l

水酸化ナトリウム溶液で滴定(うすい

紅色まで)。

0.05mol/

l

水酸化ナトリウム溶液

1ml

は,

0.003 003g CH

3

COOH

に相当する。

(8)

塩化物 (Cl) 

0.003%

以下

試料側溶液

:試料

1.0g

+水

  (

20ml)

標準側溶液

:塩化物標準液

 (0.01mgCl/ml) 3.0ml

+水

  (

20ml)

操作

JIS K 8001

5.7(1)

(比濁法)による。

(9)

硫酸塩 (SO

4

0.005%

以下

試料側溶液

:試料

1.0g

+塩酸

 (2

1) 0.3ml

+水

  (

25ml)

標準側溶液

:硫酸塩標準液

 (0.01mgSO

4

/ml) 5.0ml

+塩酸

 (2

1) 0.3ml

+水

  (

25ml)

操作

JIS K 8001

5.15(1)

(比濁法)による。


4

K 8882-1994

(10)

重金属(Pb として)

5ppm

以下

試料側溶液

:試料

4.0g

→石英ガラス製蒸発皿にとる+硝酸マグネシウム・エタノール溶液

10ml

→よく

かき混ぜる。

標準側溶液

:鉛標準液

 (0.01mgPb/ml) 2.0ml

→石英ガラス製蒸発皿にとる+硝酸マグネシウム・エタノ

ール溶液

10ml

操作

JIS K 8001

5.24(3)

(硝酸マグネシウム処理硫化ナトリウム法)による。

(11)

 (Fe) 

5ppm

以下

試料側溶液

:試料

2.0g

+塩酸

 (2

1) 1ml

+水

  (

15ml)

標準側溶液

:鉄標準液

 (0.01mgFe/ml) 1.0ml

+塩酸

 (2

1)

+水

  (

15ml)

操作

JIS K 8001

5.22(2)

1, 10

−フェナントロリン法)による。

(12)

還元糖(マンノースとして)

0.05%

以下

試料側溶液

:試料

0.50g

+水

1ml

標準側溶液

:試料

0.50g

+水

0.75ml

+マンノース標準液

 (1mgC

6

H

12

O

6

/ml) 0.25ml

空試験溶液

:水

1ml

操作

:試料側溶液,標準側溶液及び空試験溶液それぞれに,+

3, 5

−ジニトロサリチル酸溶液

(

2

)

1.0ml

→沸騰水浴中で

10

分間加熱→冷却→全量フラスコ

10ml

に入れる→水を標線まで加える→

10

分間放置

→吸収セル

10mm

を用い,波長

492nm

付近の吸収極大波長における吸光度を空試験溶液を対照として

測定する。試料溶液側及び標準溶液側の吸光度をそれぞれ n

1

及び n

2

とすると,n

1

は n

2

n

1

より大き

くない。

(

2

)

  3, 5

−ジニトロサリチル酸溶液の調製

3, 5

−ジニトロサリチル酸(純度

98%

以上のもの)

1.0g

+水酸化ナトリウム溶液

 (80g/

l

) 20ml

+水

50ml

→溶かす+酒石酸ナトリウムカリウム四水和物

30g

+水

  (

100ml)

7.

容器

  気密容器とする。

8.

表示

  容器には,次の事項を表示しなければならない。

(1)

名称  “

D (

)

−マンニトール”及び“試薬”の文字

(2)

種類

(3)

化学式,式量

(4)

品質(純度)

(5)

内容量

(6)

製造番号

(7)

製造業者名又はその略号


5

K 8882-1994

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

久保田  正  明

物質工学工業技術研究所計測化学部

細  川  幹  夫

通商産業省基礎産業局生物化学産業課

津  田      博

通商産業省機械情報産業局計量行政室

地  崎      修

工業技術院標準部繊維化学規格課

喜多川      忍

通商産業検査所化学部化学標準課

野々村      誠

都立工業技術センター無機化学部

加  山  英  男

財団法人日本規格協会

石  橋  無味雄

厚生省国立衛生試験所

川  瀬      晃

社団法人日本分析化学会

柳  瀬  斉  彦

社団法人日本化学工業協会

藤  貫      正

社団法人日本分析化学会

並  木      昭

財団法人化学品検査協会

鶴  田  利  行

硫酸協会

中  村      靖

日本鉱業協会

大  槻      孝

社団法人日本鉄鋼協会

日  暮  喜八郎

第一化学薬品株式会社

北  田  佳  伸

和光純薬工業株式会社

高  野  虞美子

東京化成工業株式会社

中  村      穣

森田化学工業株式会社

山  岡      宏

片山化学工業株式会社

飯  岡  寛  一

柳島製薬株式会社

山  田  和  夫

関東化学株式会社

(事務局)

平  井  信  次

日本試薬連合会