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日本工業規格

JIS

 K

8878

-1994

マラカイトグリーン(しゅう酸塩)

(試薬)

Malachite green (oxalate)

C

52

H

54

N

4

O

12

  FW: 927.02

1.

適用範囲  この規格は,試薬として用いるマラカイトグリーン(しゅう酸塩)(

1

)

について規定する。

(

1

)

化学名:ビス[

ρ

−ジメチルアミノ)フェニル]フェニルメチリウム(しゅう酸塩)

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS K 0067

  化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 0117

  赤外分光分析方法通則

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

2.

共通事項  この規格に共通する事項は,JIS K 8001 による。

3.

種類  特級

4.

性質  マラカイトグリーン(しゅう酸塩)は,次の性質を示す。

(1)

性状  マラカイトグリーン(しゅう酸塩)は,金属光沢のある緑の結晶∼結晶性粉末で,水及びエタ

ノールにやや溶けやすく,ジエチルエーテルにほとんど溶けない。

(2)

定性方法  試料の赤外吸収スペクトルを JIS K 0117 によって測定すると,波数 1580cm

1

,1360cm

1

1 170cm

1

,940cm

1

,900cm

1

,830cm

1

及び 720cm

1

付近に主な吸収を認める。この場合,試料調

製は JIS K 0117 の 6.2(1)(錠剤法)による。赤外吸収スペクトルの一例を

図 に示す。


2

K 8878-1994

図 1  赤外吸収スペクトルの一例

5.

品質  品質は,6.によって試験し,表 に適合しなければならない。

表 1  品質

項目

規格値

純度 80.0%以上

水不溶分 0.5%以下 
吸光度  (2.5mg/

λ,pH4.0) 0.45 以上

乾燥減量 5.0%以下 
強熱残分(硫酸塩) 0.3%以下 
塩化物 (Cl)

0.1%

以下

硫酸塩 (SO

4

) 0.03%

以下

亜鉛 (Zn)

0.01%

以下

鉄 (Fe)

0.05%

以下

6.

試験方法  試験方法は,次のとおりとする。

(1)

純度  80.0%以上

(a)

操作  試料 1g(0.1mのけたまではかる)+酢酸 (1+100) 200ml→溶かす+酢酸カルシウム溶液

(100g/

λ) 25ml→水浴上で 1 時間加熱→冷却→200℃で 3 時間乾燥して質量をはかったるつぼ型ガラス

ろ過器 1G4 (a g) を用いてろ過→沈殿を水で洗う(

1

)

→200℃で 3 時間乾燥→るつぼ型ガラスろ過器

1G4

の質量をはかる  (b g)  。

(b)

計算

(

)

100

2

412

.

2

×

×

S

a

b

A


3

K 8878-1994

ここに,

A

純度 (%)

S

はかりとった試料の質量  (g)

2.4122

3

×

FW

FW

しゅう酸カルシウムの

しゅう酸塩)の

マラカイトグリーン(

(

1

)

洗液10ml をとり,しゅう酸アンモニウム溶液 (40g/

λ) 1ml を加えたときに濁りが生じなくなる

まで行う。

(2)

水不溶分  0.5%以下

試料 1.0  g+水 200ml→JIS K 8001 の 5.3(不溶分)(1)による。この場合,1 時間乾燥し,残分 5mg

以下。

(3)

吸光度 (2.5mg/

λ,pH4.0) 0.45 以上

試料 0.050g+水 60ml→加熱して溶かす→冷却→全量フラスコ 100ml に移し,水 30ml で洗い入れる

→水を標線まで加える→その 10ml(正確にとる)を全量フラスコ 100ml に入れる→水を標線まで加え

る→その 5ml(正確にとる)を全量フラスコ 100ml に入れる+JIS K 8001 の 5.28[変色範囲(指示薬)

(1)

の緩衝液 (pH4.0) 10ml→水を標線まで加える→30 分間放置→吸収セル 10 mm を用い,波長 617 nm

付近の吸収極大の波長における吸光度を水を対照液として測定……吸光度 0.45 以上。

(4)

乾燥減量  5.0%以下

JIS K 0067

の 4.1.4(4)(第 4 法  減圧下で乾燥剤を用いて乾燥する方法)による。試料 1.0g(0.1mg

のけたまではかる)を用いて 18 時間乾燥し,減量 50mg 以下。

(5)

強熱残分(硫酸塩)  0.3%以下

JIS K 0067

の 4.4.4(4)(第 4 法  硫酸塩として強熱する方法)(4.2)による。試料 1.0g 及び硫酸 0.5ml

を用いて操作し残分 3mg 以下。

(6)

塩化物 (CI)   0.1%以下

試料側溶液:試料 0.5g+水 48ml→溶かす+水酸化ナトリウム溶液 (100g/

λ) 1.5ml→溶液が脱色し,生

じた沈殿の色がくすんだ緑みの黄になるまでかき混ぜる→洗浄ろ紙(5 種 C)

を用いてろ過→ろ液 10ml

(試料量 0.1g)+水  (→20ml)  。

標準側溶液:塩化物標準液 (0.01mgCl/ml) 10ml+水酸化ナトリウム溶液 (100g/

λ) 0.3ml+水  (→

20ml)

操作:JIS K 8001 の 5.7(1)(比濁法)による。

(7)

硫酸塩 (SO

4

  0.03%以下

試料側溶液:試料 1.0g+炭酸ナトリウム溶液 (100g/

λ) 0.5ml→加熱板上で徐々に加熱→強熱→灰化

→冷却+塩酸 (2+1) 5ml→水浴上で蒸発乾固+塩酸 (2+1) 0.3ml+水 5ml→[必要ならばろ紙(5 種 C)

を用いてろ過→水 10ml で洗う→(ろ液+洗液)

]+水  (→25ml)  。

標準側溶液:炭酸ナトリウム溶液 (100g/

λ) 0.5ml+塩酸 (2+1) 5ml→水浴上で蒸発乾固+硫酸塩標準

液 (1mgSO

4

/ml) 0.30ml

+塩酸 (2+1) 0.3ml+水  (→25ml)  。

操作:JIS K 8001 の 5.15(1)(比濁法)による。

(8)

亜鉛 (Zn)   0.01%以下

試料側溶液:試料 0.20g+塩酸 1ml+水 60ml→加熱して溶かす→冷却+水  (→100ml)  (X 液)[(9)

の試験にも用いる]

標準側溶液:試料 0.20g+塩酸 1ml+水 60ml→温めて溶かす→冷却+亜鉛標準液 (0.01mgZn/ml) 2.0ml

+鉄標準液 (0.01mgFe/ml) 10ml+水  (→100ml)  (Y 液)

(9)の試験にも用いる]


4

K 8878-1994

操作:JIS K 8001 の 5.31(原子吸光法)(1)(直接噴霧法)(d)による。測定波長 213.9 nm。

(9)

 (Fe)   0.05%以下

試料側溶液:(8)の X 液。

標準側溶液:(8)の Y 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 248.3 nm。

7.

容器  遮光した気密容器とする。

8.

表示  容器には,次の事項を表示しなければならない。

(1)

名称  “マラカイトグリーン(しゅう酸塩)

”及び“試薬”の文字

(2)

種類

(3)

化学式,式量

(4)

品質(純度)

(5)

内容量

(6)

製造番号

(7)

製造業者名又はその略号

参考  取扱い上の注意事項  マラカイトグリーン(しゅう酸塩)は有害なので,粉じんの吸入及び粘

膜皮膚への付着を避ける。

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

久保田  正  明

物質工学工業技術研究所計測化学部

細  川  幹  夫

通商産業省基礎産業局生物化学産業課

津  田      博

通商産業省機械情報産業局計量行政室

地  崎      修

工業技術院標準部繊維化学規格課

喜多川      忍

通商産業検査所化学部化学標準課

野々村      誠

都立工業技術センター無機化学部

加  山  英  男

財団法人日本規格協会

石  橋  無味雄

厚生省国立衛生試験所

川  瀬      晃

社団法人日本分析化学会

柳  瀬  斉  彦

社団法人日本化学工業協会

藤  貫      正

社団法人日本分析化学会

並  木      昭

財団法人化学品検査協会

鶴  田  利  行

硫酸協会

中  村      靖

日本鉱業協会

大  槻      孝

社団法人日本鉄鋼協会

日  暮  喜八郎

第一化学薬品株式会社

北  田  佳  伸

和光純薬工業株式会社

高  野  虞美子

東京化成工業株式会社

中  村      穣

森田化学工業株式会社

山  岡      宏

片山化学工業株式会社

飯  岡  寛  一

柳島製薬株式会社

山  田  和  夫

関東化学株式会社

(事務局)

平  井  信  次

日本試薬連合会