>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

K 8837

:2013

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  種類 

2

4

  性質 

2

4.1

  性状  

2

4.2

  定性方法  

2

5

  品質 

3

6

  試験方法  

3

6.1

  一般事項  

3

6.2

  純度[CH

3

CH(OH)CH

2

OH

](GC  

3

6.3

  水溶状  

4

6.4

  密度(20  ℃)  

5

6.5

  屈折率 n

20

D

  

5

6.6

  水分  

5

6.7

  強熱残分(硫酸塩)  

5

6.8

  酸(CH

3

COOH

として)  

6

6.9

  塩化物(Cl  

8

6.10

  硫酸塩(SO

4

  

8

6.11

  重金属(Pb として)  

9

6.12

  硫酸着色物質  

10

7

  容器 

11

8

  表示 

11


K 8837

:2013

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

試薬協会(JRA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正

すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,

経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS K 8837:1994 は改正され,この規格に置き換えられた。

なお,平成 25 年 9 月 20 日までの間は,工業標準化法第 19 条第 1 項等の関係条項の規定に基づく JIS マ

ーク表示認証において,JIS K 8837:1994 によることができる。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


   

日本工業規格

JIS

 K

8837

:2013

プロピレングリコール(試薬)

Propylene glycol (Reagent)

CH

3

CH(OH)CH

2

OH    FW:76.09

序文 

この規格は,1961 年に制定され,その後 3 回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は 1994 年に

行われたが,その後の試験・研究開発の進歩などに対応するために改正した。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。 

適用範囲 

この規格は,試薬として用いるプロピレングリコール

1)

について規定する。

1)

  化学名:1,2-プロパンジオール

警告  この規格に基づいて試験を行う者は,通常の実験室での作業に精通していることを前提とする。

この規格は,その使用に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。

この規格の利用者は,SDS(安全データシート)

,MSDS(化学物質等安全データシート:JIS Z 

7250

‐2012 年廃止,猶予期間 2016 年まで)などを参考にして各自の責任において安全及び健

康に対する適切な措置をとらなければならない。

なお,プロピレングリコールは,引火性があるため,火気に注意する。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0061

  化学製品の密度及び比重測定方法

JIS K 0062

  化学製品の屈折率測定方法

JIS K 0067

  化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 0068

  化学製品の水分測定方法

JIS K 0114

  ガスクロマトグラフィー通則

JIS K 0117

  赤外分光分析方法通則

JIS K 1107

  窒素

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS K 8005

  容量分析用標準物質

JIS K 8102

  エタノール(95)

(試薬)

JIS K 8129

  塩化コバルト(II)六水和物(試薬)

JIS K 8142

  塩化鉄(III)六水和物(試薬)

JIS K 8150

  塩化ナトリウム(試薬)


2

K 8837

:2013

   

JIS K 8155

  塩化バリウム二水和物(試薬)

JIS K 8180

  塩酸(試薬)

JIS K 8295

  グリセリン(試薬)

JIS K 8371

  酢酸ナトリウム三水和物(試薬)

JIS K 8541

  硝酸(試薬)

JIS K 8550

  硝酸銀(試薬)

JIS K 8563

  硝酸鉛(II)

(試薬)

JIS K 8574

  水酸化カリウム(試薬)

JIS K 8576

  水酸化ナトリウム(試薬)

JIS K 8603

  ソーダ石灰(試薬)

JIS K 8842

  ブロモチモールブルー(試薬)

JIS K 8949

  硫化ナトリウム九水和物(試薬)

JIS K 8951

  硫酸(試薬)

JIS K 8962

  硫酸カリウム(試薬)

JIS K 8983

  硫酸銅(II)五水和物(試薬)

JIS K 9007

  りん酸二水素カリウム(試薬)

JIS R 3505

  ガラス製体積計

種類 

種類は,特級とする。

性質 

4.1 

性状 

プロピレングリコールは,無色の粘性のある液体で,吸湿性がある。水,エタノール及びジエチルエー

テルに極めて溶けやすい。沸点は約 189  ℃である。

4.2 

定性方法 

試料の赤外吸収スペクトルを JIS K 0117 に従って測定すると,波数 3 358 cm

-1

,2 970 cm

-1

,2 932 cm

-1

1 459 cm

-1

,1 377 cm

-1

,1 333 cm

-1

,1 137 cm

-1

,1 045 cm

-1

,991 cm

-1

,924 cm

-1

,838 cm

-1

及び 660 cm

-1

付近

に主な吸収ピークを認める。試料調製を JIS K 0117 の 5.4 a)(液膜法)によって行い,窓板に臭化カリウ

ムを用いたときの赤外吸収スペクトルの例を

図 に示す。


3

K 8837

:2013

図 1−赤外吸収スペクトルの例 

注記  図 は,独立行政法人産業技術総合研究所の SDBS から引用したものである。

品質 

品質は,箇条 によって試験したとき,

表 に適合しなければならない。

表 1−品質 

項目

規格値

試験方法

純度[CH

3

CH(OH)CH

2

OH](GC)

質量分率 %

99.0 以上

6.2 

水溶状

試験適合

6.3 

密度(20  ℃) g/ml

1.034∼1.038

6.4 

屈折率 n

20

D

1.429∼1.434

6.5 

水分

質量分率 %

0.2 以下

6.6 

強熱残分(硫酸塩)

質量分率 %

0.005 以下

6.7 

酸(CH

3

COOH として)

質量分率 %

0.006 以下

6.8 

塩化物(Cl)

質量分率 %

0.001 以下

6.9 

硫酸塩(SO

4

質量分率 %

0.002 以下

6.10

重金属(Pb として)

質量分率 ppm

5 以下

6.11

硫酸着色物質

試験適合

6.12 

試験方法 

6.1 

一般事項 

試験方法の一般的な事項は,JIS K 0050 及び JIS K 8001 による。

6.2 

純度[CH

3

CH(OH)CH

2

OH

](GC 

純度[CH

3

CH(OH)CH

2

OH](GC)の試験方法は,次による。

a) 

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1) 

マイクロシリンジ又は試料導入装置  少量の定容量の測定溶液をガスクロマトグラフのカラムに導

入するマイクロシリンジ又は装置。


4

K 8837

:2013

   

2) 

ガスクロマトグラフ  JIS K 0114 に規定するもの。

b) 

試験条件  試験条件は,次による。

なお,別の試験条件でも同等の試験結果が得られることが確認されている場合には,その条件を用

いてもよい。

1) 

ワイドボアカラムの場合 

1.1) 

検出器の種類  水素炎イオン化検出器

1.2) 

固定相液体名  ポリエチレングリコール

1.3) 

固定相液体の膜厚  1 μm

1.4) 

カラム用キャピラリーの材質,内径及び長さ  石英ガラス,0.53 mm,30 m

1.5) 

設定温度  カラム槽  70  ℃から,毎分 10  ℃の割合で 200  ℃まで昇温して,10 分間保持する。

          試料気化室  280  ℃

          検出器槽  280  ℃

1.6) 

キャリヤーガスの種類及び流量  ヘリウム,10 ml/min

1.7) 

試料の導入方式  スプリット注入法(スプリット比  1:50)

1.8) 

試料の導入量  0.4

μl

2) 

一般的な膜厚のキャピラリーカラムの場合 

2.1) 

検出器の種類  水素炎イオン化検出器

2.2) 

固定相液体名  ポリエチレングリコール

2.3) 

固定相液体の膜厚  0.25 μm

2.4) 

カラム用キャピラリーの材質,内径及び長さ  石英ガラス,0.25 mm,30 m

2.5) 

設定温度  カラム槽  100  ℃から,毎分 10  ℃の割合で 250  ℃まで昇温して,5 分間保持する。

          試料気化室  280  ℃

          検出器槽  280  ℃

2.6) 

キャリヤーガスの種類及び流量  ヘリウム,1 ml/min

2.7) 

試料の導入方式  スプリット注入法(スプリット比  1:140)

2.8) 

試料の導入量  1.0

μl

c) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1) 

試料の導入及び記録  試料をマイクロシリンジ又は試料導入装置を用いてガスクロマトグラフに導

入してクロマトグラムを記録する。

なお,あらかじめプロピレングリコールの保持時間を確認しておく。

2) 

ピーク面積の測定  クロマトグラムのピーク面積の測定は,JIS K 0114 の 11.3 a)(データ処理ソフ

ト又はデータ処理装置を用いる方法)による。

d) 

定 量 法   各 成 分 の ピ ー ク 面 積 を 測 定 し , JIS K 0114 の 11.5 ( 面 積 百 分 率 法 ) に よ っ て 純 度

[CH

3

CH(OH)CH

2

OH](GC)を求める。

6.3 

水溶状 

水溶状の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

硝酸(12)  JIS K 8541 に規定する硝酸(質量分率 60∼61 %)の体積 1 と水の体積 2 とを混合

する。

2) 

硝酸銀溶液(20 g/l)  JIS K 8550 に規定する硝酸銀 2 g を水に溶かして 100 ml にする。褐色ガラス


5

K 8837

:2013

瓶に保存する。

3) 

塩化物標準液 

3.1) 

塩化物標準液(Cl1 mg/ml)  次のいずれかのものを用いる。

3.1.1)

計量標準供給制度[JCSS

 2)

]に基づく標準液で,酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致し

た場合に用い,適切な方法で希釈して使用する(以下,

“JCSS に基づく標準液”という。

3.1.2) JCSS

以外の認証標準液で酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合に用い,必要な

場合は,適切な方法で希釈して使用する。ただし,JCSS 以外の認証標準液がない場合は,市販

の標準液を用いる(JCSS 以外の認証標準液及び市販の標準液を合わせて,以下,

“JCSS 以外の

認証標準液など”という。

3.1.3)  JIS K 8150

に規定する塩化ナトリウム 1.65 g を全量フラスコ 1 000 ml にはかりとり,水を加えて

溶かし,水を標線まで加えて混合する。

2)

 JCSS は,Japan Calibration Service System の略称である。

3.2) 

塩化物標準液(Cl0.01 mg/ml)  塩化物標準液(Cl:1 mg/ml)10 ml を全量フラスコ 1 000 ml

に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。

b) 

濁りの程度の適合限度標準  濁りの程度の適合限度標準(“澄明”)は,次による。

塩化物標準液(Cl:0.01 mg/ml)0.2 ml を共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水 10 ml,硝酸

(1+2)1 ml 及び硝酸銀溶液(20 g/l)1 ml を加え,更に水を加えて 20 ml とし,振り混ぜてから 15

分間放置する。

c) 

器具  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管  濁り,ごみなどの有無が確認しやすい大きさで,目盛のあるもの。例

として,容量 50 ml,直径約 23 mm のもの。

d) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 10 ml を共通すり合わせ平底試験管に入れ,水を加えて溶かし 20 ml にす

る。

2) 30

分間放置後に,試料溶液の濁りの程度を b)と比較する。また,ごみ,浮遊物などの異物の有無を

共通すり合わせ平底試験管の上方又は側面から観察する。

e) 

判定  d)によって操作し,次の 1)及び 2)に適合するとき,“水溶状:試験適合”とする。

1)

試料溶液の濁りは,b)の濁りより濃くない。

2)

試料溶液には,ごみ,浮遊物などの異物をほとんど認めない。

6.4 

密度(20  ℃) 

密度(20  ℃)の試験方法は,JIS K 0061 の 7.2(比重瓶法)又は 7.3(振動式密度計法)による。

6.5 

屈折率 n

20

D

屈折率 n

20

D

の試験方法は,JIS K 0062 による。

6.6 

水分 

水分の試験方法は,JIS K 0068 の 6.3(容量滴定法)又は 6.4(電量滴定法)による。ただし,容量滴定

法の場合は,試料 10 g(9.7 ml)をはかりとり,電量滴定法の場合は,試料 1.0 g(1.0 ml)をはかりとる。

6.7 

強熱残分(硫酸塩) 

強熱残分(硫酸塩)は,JIS K 0067 の 4.4.44

(第 4 法  硫酸塩として強熱する方法)による。ただし,

この場合,試料 20 g を白金るつぼにはかりとる。


6

K 8837

:2013

   

6.8 

酸(CH

3

COOH

として) 

酸(CH

3

COOH として)の試験方法は,次による。

a) 

試薬,ガス及び試験用溶液類  試薬,ガス及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

ソーダ石灰  JIS K 8603 に規定するもの。

2) 

窒素  JIS K 1107 に規定するもの。

3) 

水酸化カリウム溶液(250 g/l)  JIS K 8574 に規定する水酸化カリウム 29.4 g を水に溶かして 100 ml

にする(必要な場合に用いる。

。ポリエチレン製瓶などに保存する。

4) 

二酸化炭素を除いた水  次の 4.1)4.4)のいずれか,又はそれらの二つ以上を組み合わせたものを用

い,使用時に調製する。

4.1)

水をフラスコに入れ,加熱し,沸騰が始まってから 5 分間以上その状態を保つ。加熱を止め,フ

ラスコの口を時計皿で軽く蓋をして少し放置して沸騰が止まった後に,ガス洗浄瓶に水酸化カリ

ウム溶液(250 g/l)を入れたもの,又はソーダ石灰管を連結して空気中の二酸化炭素を遮り,冷却

したもの。

4.2)

水をフラスコに入れ,水の中に窒素を 15 分間以上通じたもの。

4.3)

水から二酸化炭素分離膜をもつガス分離管を用いて二酸化炭素を除いたもの。

4.4) 18

MΩ・cm 以上の抵抗率のある水を,窒素を通じた三角フラスコに泡立てないように採取したも

の。ただし,採水後速やかに用いる。

5) pH 

6.8

の緩衝液(りん酸二水素カリウム−水酸化ナトリウム混合溶液)  pH 6.8 の緩衝液は,次に

よって調製する。

5.1) 0.1 

mol/l 

りん酸二水素カリウム溶液  JIS K 9007 に規定するりん酸二水素カリウム(pH 標準液

用)6.80 g(質量分率 100 %としての相当質量)を全量フラスコ 500 ml に入れ,適量の二酸化炭素

を除いた水で溶かし,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合する。ほうけい酸ガラス製瓶,

ポリエチレン製瓶などに保存する。

5.2) 0.2 mol/l 

水酸化ナトリウム溶液(NaOH:8.00 g/l)  調製は,次による。

5.2.1) 1 

mol/l 

水酸化ナトリウム溶液(NaOH:40.00 g/l)  1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液の調製,標定

及び計算は,次による。

注記 1

mol/l 水酸化ナトリウム溶液の調製,標定及び計算は,JIS K 8001 の JA.5.2(滴定用

溶液の調製,標定及び計算)r) 1)と同じである。

5.2.1.1) 

調製  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム 165 g をポリエチレン製などの気密容器 500 ml

にはかりとり,水 150 ml を加えて溶かした後,二酸化炭素を遮り 4∼5 日間放置する。その上

澄み液 54 ml をポリエチレン製などの気密容器 1 000 ml にはかりとり,二酸化炭素を除いた水

を加えて 1 000 ml とし,混合した後,ソーダ石灰管を付けて保存する。

5.2.1.2)

標定  認証標準物質

3)

又は JIS K 8005 に規定する容量分析用標準物質のアミド硫酸を用い,次

のとおり行う。

5.2.1.2.1)

認証標準物質

3)

のアミド硫酸を用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。

5.2.1.2.2)

容量分析用標準物質のアミド硫酸を用いる場合は,必要量をめのう乳鉢で軽く砕いた後,上

口デシケーター(減圧デシケーター)に入れ,上口デシケーター内圧 2.0 kPa 以下で約 48 時

間乾燥する。

5.2.1.2.3)

認証標準物質

3)

又は容量分析用標準物質のアミド硫酸 2.4∼2.6 g を 0.1 mg の桁まではかりコ

ニカルビーカー100 ml に移し,水 25 ml を加えて溶かした後,指示薬としてブロモチモール


7

K 8837

:2013

ブルー溶液数滴を加え,5.2.1.1)で調製した 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液で滴定する。終点

は,液の色が黄から青みの緑になる点とする。

3)

  容量分析に用いることが可能な認証書の付いた標準物質で,不確かさが算出され国

際単位系(SI)へのトレーサビリティが保証されたもの。ただし,認証書のある標

準物質を入手できない場合には,含有率が明らかな市販の標準物質を用いることが

でき,その説明書に従って使用する。

なお,認証標準物質の供給者としては,独立行政法人産業技術総合研究所計量標

準総合センター(NMIJ)

,米国国立標準技術研究所(NIST)などの国家計量機関及

び認証標準物質生産者がある。

5.2.1.3) 

計算  ファクターは,次の式によって算出する。

100

09

097

.

0

A

V

m

f

×

×

=

ここに,

f

1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとったアミド硫酸の質量(g)

A

:  アミド硫酸の純度(質量分率  %)

V

滴定に要した 1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液の体積(ml)

0.097 09: 1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液 1 ml に相当するアミド硫

酸の質量を示す換算係数(g/ml)

5.2.2) 0.2 

mol/l 

水酸化ナトリウム溶液の調製  1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液のファクターから計算し

た必要な体積を全量フラスコ 100 ml に正確にはかりとり,二酸化炭素を除いた水を標線まで加

えて混合し,ソーダ石灰管を付けてポリエチレン製などの気密容器に入れる。

5.3) pH 

6.8

の緩衝液の調製  0.1 mol/l  りん酸二水素カリウム溶液 50 ml 及び 0.2 mol/l  水酸化ナトリウ

ム溶液 11.82 ml を全量フラスコ 100 ml に入れ,

二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合する。

ほうけい酸ガラス製瓶,ポリエチレン製瓶などに保存する。

6) 

ブロモチモールブルー溶液  JIS K 8842 に規定するブロモチモールブルー0.10 g をエタノール(95)

50 ml に溶かし,水で 100 ml にする。褐色ガラス製瓶に保存する。

7) 0.05 

mol/l 

水酸化ナトリウム溶液(NaOH:2.00 g /l)  a) 5.2.1)の 1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液 10 ml

を全量フラスコ 200 ml に正確にはかりとり,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合する。使

用時に調製し,ポリエチレン製などの気密容器に入れる。ファクターは,1 mol/l  水酸化ナトリウム

溶液のファクターを用いる。

b) 

器具  主な器具は,次のとおりとする。

メスピペット  JIS R 3505 に規定するもので,最小目盛 0.01 ml のもの。

c) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,あらかじめ窒素を約 2 分間通じて空気を置換した共通すり合わせ三角フラスコ

300 ml に試料 10 ml 及び二酸化炭素を除いた水 50 ml をはかり入れ,ブロモチモールブルー溶液 3

滴を加え,窒素を液面に通じながらメスピペットを用いて液の色が中間色

4)

になるまで 0.05 mol/l

水酸化ナトリウム溶液で中和し,試料 20 g を加え,共通すり合わせ三角フラスコの上方又は側面か

ら液を観察する。

2)

試料溶液が中間色から酸性側の色(黄)の場合は,窒素を液面に通じながらメスピペットを用いて

0.05 mol/l  水酸化ナトリウム溶液 0.20 ml を加え,共通すり合わせ三角フラスコの上方又は側面から

液を観察する。ただし,0.05 mol/l 水酸化ナトリウム溶液のファクターが 1.00 でない場合は,加え


8

K 8837

:2013

   

る体積を補正する。

4)

  共通すり合わせ三角フラスコ 300 ml に pH 6.8 の緩衝液約 60 ml を入れ,ブロモチモールブ

ルー溶液 3 滴を加えたときの緑。

d) 

判定  c)によって操作し,次の 1)又は 2)に適合するとき,

“酸(CH

3

COOH として):質量分率 0.006 %

以下(規格値)

”とする。

1)

試料溶液は,中間色からアルカリ性色(青)になる。

2)

試料溶液から得られた液は,中間色からアルカリ性色(青)になる。

注記  酸(CH

3

COOH として)の含有率(質量分率  %)を求める場合は,次の式によって計算する。

100

6

002

003

.

0

×

×

×

=

m

f

V

A

ここに,

A

酸(CH

3

COOH として)の含有率(質量分率  %)

V

0.05 mol/l  水酸化ナトリウム溶液の体積(ml)

f

0.05 mol/l  水酸化ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとった試料の質量(g)

0.003 002 6: 0.05 mol/l  水酸化ナトリウム溶液 1 ml に相当する

CH

3

COOH の質量を示す換算係数(g/ml)

6.9 

塩化物(Cl 

塩化物(Cl)の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

硝酸(12)  6.3 a) 1)による。

2) 

硝酸銀溶液(20 g/l)  6.3 a) 2)による。

3) 

塩化物標準液(Cl0.01 mg/ml)  6.3 a) 3.2)による。

b) 

器具  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管  6.3 c)による。

c) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 2.0 g を共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水 10 ml 及び硝酸(1+2)

5 ml を加えて溶かし,水を加えて 25 ml にする。

2)

比較溶液の調製は,塩化物標準液(Cl:0.01 mg/ml)2.0 ml 及び硝酸(1+2)5 ml を共通すり合わせ

平底試験管にはかり入れ,水を加えて 25 ml にする。

3)

試料溶液及び比較溶液に,硝酸銀溶液(20 g/l)1 ml を加えて振り混ぜた後,15 分間放置する。

4)

黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験

管の上方又は側面から観察して,濁りを比較する。

d) 

判定  c)によって操作し,次に適合するとき,“塩化物(Cl):質量分率 0.001 %以下(規格値)”とす

る。

試料溶液から得られた液の濁りは,比較溶液から得られた液の白濁より濃くない。

6.10 

硫酸塩(SO

4

 

硫酸塩(SO

4

)の試験方法は,次による。

a) 

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

エタノール(95)  JIS K 8102 に規定するもの。

2) 

塩化バリウム溶液(100 g/l)  JIS K 8155 に規定する塩化バリウム二水和物 11.7 g を水に溶かして

100 ml にする。


9

K 8837

:2013

3) 

塩酸(21)  JIS K 8180 に規定する塩酸の体積 2 と水の体積 1 とを混合する。

4) 

硫酸塩標準液 

4.1) 

硫酸塩標準液(SO

4

1 mg/ml

)  次のいずれかのものを用いる。

4.1.1) JCSS

に基づく標準液  6.3 a) 3.1.1)に準じる。

4.1.2) JCSS

以外の認証標準液など  6.3 a) 3.1.2)に準じる。

4.1.3)  JIS K 8962

に規定する硫酸カリウム 1.81 g を全量フラスコ 1 000 ml にはかりとり,水を加えて溶

かし,水を標線まで加えて混合する。

4.2) 

硫酸塩標準液(SO

4

0.01 mg/ml

)  硫酸塩標準液(SO

4

:1 mg/ml)10 ml を全量フラスコ 1 000 ml

に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。

b) 

器具  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管  6.3 c)による。

c) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 2.0 g を共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,塩酸(2+1)0.3 ml 及び

水を加えて 25 ml にする。

2)

比較溶液の調製は,硫酸塩標準液(SO

4

:0.01 mg/ml)4.0 ml を共通すり合わせ平底試験管に入れ,

塩酸(2+1)0.3 ml 及び水を加えて 25 ml にする。

3)

試料溶液及び比較溶液に,エタノール(95)3 ml 及び塩化バリウム溶液(100 g/l)2 ml を加えて振

り混ぜた後,1 時間放置する。

4)

黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験

管の上方又は側面から観察して,濁りを比較する。

d) 

判定  c)によって操作し,次に適合するとき,“硫酸塩(SO

4

:質量分率 0.002 %以下(規格値)

”とす

る。

試料溶液から得られた液の濁りは,比較溶液から得られた液の白濁より濃くない。

6.11 

重金属(Pb として) 

重金属(Pb として)の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

塩酸(21)  6.10 a) 3)による。

2) 

酢酸ナトリウム溶液(200 g/l)  JIS K 8371 に規定する酢酸ナトリウム三水和物 33.2 g を水に溶か

して 100 ml にする。

3) 

硝酸(12)  6.3 a) 1)による。

4) 

硫化ナトリウム・グリセリン溶液  JIS K 8295 に規定するグリセリン 30 ml に水 10 ml を加えた溶

液に JIS K 8949 に規定する硫化ナトリウム九水和物 5 g を加えて溶かす。放置後,上澄み液を用い

る。冷所に保存し,3 か月以内に使用する。

5) 

鉛標準液 

5.1) 

鉛標準液(Pb1 mg/ml)  次のいずれかのものを用いる。

5.1.1) JCSS

に基づく標準液  6.3 a) 3.1.1)に準じる。

5.1.2) JCSS

以外の認証標準液など  6.3 a) 3.1.2)に準じる。

5.1.3)  JIS K 8563

に規定する硝酸鉛(II)1.60 g を全量フラスコ 1 000 ml にはかりとり,硝酸(1+2)1

ml 及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。

5.2) 

鉛標準液(Pb0.01 mg/ml)  鉛標準液(Pb:1 mg/ml)10 ml を全量フラスコ 1 000 ml に正確に


10

K 8837

:2013

   

はかりとり,水を標線まで加えて混合する。使用時に調製する。

b) 

器具  主な器具は,次のとおりとする。

1) 

共通すり合わせ平底試験管  6.3 c)による。

2) pH

試験紙  pH の測定に用いる,ろ紙に酸塩基指示薬を染み込ませた試験紙。

c) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 5.0 g を共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水を加えて溶かし,15 ml

にする。

2)

比較溶液の調製は,鉛標準液(Pb:0.01 mg/ml)2.5 ml を共通すり合わせ平底試験管に入れ,水を加

えて 15 ml にする。

3)

試料溶液及び比較溶液に,塩酸(2+1)0.5 ml を加えた後,酢酸ナトリウム溶液(200 g/l)で,pH

試験紙を用いて pH  約 3.5 に調節し,水を加えて 30 ml にする。硫化ナトリウム・グリセリン溶液

0.05 ml を加えて振り混ぜた後,5 分間放置する。

4)

白の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験

管の上方又は側面から観察して,暗色を比較する。

d) 

判定  c)によって操作し,次に適合するとき,“重金属(Pb として)

:質量分率 5 ppm 以下(規格値)

とする。

試料溶液から得られた液の色は,比較溶液から得られた液の色より暗くない。

6.12 

硫酸着色物質 

硫酸着色物質の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

塩酸(139)  JIS K 8180 に規定する塩酸の体積 1 と水の体積 39 とを混合する。

2) 

ブロモチモールブルー溶液  6.8 a) 6)による。

3) 

硫酸[質量分率(95±0.5%]  あらかじめ JIS K 8951 に規定する硫酸の純度を求め,希釈が必要

な場合は,計算量の水をはかりとり,注意して徐々に硫酸を加えて濃度を質量分率(95±0.5)%に

調節する。

3.1) 

硫酸の純度  共通すり合わせ三角フラスコ 100 ml の質量を 0.1 mg の桁まではかり,硫酸 1.0 g を

入れ,再び 0.1 mg の桁まで質量をはかる。共通すり合わせ三角フラスコを冷却しながら水 20 ml

を徐々に加える。ブロモチモールブルー溶液数滴を加え,1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液で滴定す

る。終点は,液の色が黄色から青みの緑に変わる点とする。

硫酸の純度は,次の式によって算出する。

100

04

0.049

1

2

×

×

×

=

m

m

f

V

A

ここに,

A

硫酸の純度(H

2

SO

4

(質量分率  %)

V

滴定に要した 1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液の体積(ml)

f

1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液のファクター

m

2

試料を入れた共通すり合わせ三角フラスコの質量(g)

m

1

共通すり合わせ三角フラスコの質量(g)

0.049 04: 1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液 1 ml に相当する H

2

SO

4

質量を示す換算係数(g/ml)

4) 1 

mol/l 

水酸化ナトリウム溶液(NaOH:40.00 g/l)  6.8 a) 5.2.1)による。

5) 

比色原液  比色原液の調製は,次による。


11

K 8837

:2013

5.1) 

塩化コバルト(II)比色原液  JIS K 8129 に規定する塩化コバルト(II)六水和物 59.5 g(質量分

率 100 %としての相当量)をビーカー1 000 ml にはかりとり,塩酸(1+39)を加えて溶かし,全

量フラスコ 1 000 ml に移し,ビーカー1 000 ml を塩酸(1+39)で洗い入れ,更に塩酸(1+39)

を標線まで加えて混合する。

5.2) 

塩化鉄(III)比色原液  JIS K 8142 に規定する塩化鉄(III)六水和物 45.0 g(質量分率 100 %と

しての相当量)をビーカー1 000 ml にはかりとり,塩酸(1+39)を加えて溶かし,全量フラスコ

1 000 ml に移し,ビーカー1 000 ml を塩酸(1+39)で洗い入れ,更に塩酸(1+39)を標線まで加

えて混合する。

5.3

)硫酸銅(II)比色原液  JIS K 8983 に規定する硫酸銅(II)五水和物 62.4 g(質量分率 100 %とし

ての相当量)をビーカー1 000 ml にはかりとり,塩酸(1+39)を加えて溶かし,全量フラスコ 1 000

ml に移し,ビーカー1 000 ml を塩酸(1+39)で洗い入れ,更に塩酸(1+39)を標線まで加えて

混合する。

b) 

着色の程度の適合限度標準  着色の程度の適合限度標準(“比色標準液 C”)は,次による。

表 に示す割合によって,比色標準液 C 5.0 ml を共通すり合わせ平底試験管に調製する。

表 2−硫酸着色物質試験用比色標準液 

比色標準液

の記号

比色原液

塩化コバルト(II)

塩化鉄(III)

硫酸銅(II)

C

0.1 ml

0.6 ml

0.1 ml

4.2 ml

c) 

器具  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管  6.3 c)による。

d) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料の硫酸溶液の調製は,試料 5 ml を共通すり合わせ平底試験管に入れ,約 10  ℃に冷却する。振

り混ぜながら,約 10  ℃に冷却した硫酸[質量分率(95±0.5)%]6 ml を 30  ℃を超えないように

注意して徐々に加え,約 10  ℃に冷却し,約 10  ℃で 15 分間放置する。

2)

試料の硫酸溶液の色を,共通すり合わせ平底試験管の上方又は側面から観察する。

e) 

判定  d)によって操作し,次に適合するとき,“硫酸着色物質:試験適合”とする。

試料の硫酸溶液の色は,比色標準液 C の色より濃くない。

容器 

容器は,気密容器とする。

表示 

容器には,次の事項を表示する。

a)

日本工業規格番号

b)

名称  “プロピレングリコール”及び“試薬”の文字

c)

種類

d)

化学式及び式量

e)

純度


12

K 8837

:2013

   

f)

内容量

g)

製造番号

h)

製造年月又はその略号

i)

製造業者名又はその略号