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日本工業規格

                    JIS

 K

8824

-1992

D (

+)  −グルコース(試薬)

D (

+) -Glucose

C

6

H

12

O

6

    FW : 180.16

1.

適用範囲  この規格は,試薬として用いる D (+)  −グルコース(

1

)

について規定する。

(

1

)

別名:ぶどう糖

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS K 0063

  化学製品の旋光度測定方法

JIS K 0067

  化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 0117

  赤外分光分析方法通則

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

2.

共通事項  この規格に共通する事項は,JIS K 8001 による。

3.

種類  特級

4.

性質  D (+)  −グルコースは,次の性質を示す。

(1)

性状  D (+)  −グルコースは,白い結晶又は結晶性粉末で,水に溶けやすく,エタノールに溶けにく

い。

(2)

定性方法  試料の赤外吸収スペクトルを JIS K 0117 によって測定すると,波数 3 310cm

1

1 460cm

1

1 340cm

1

,1 220cm

1

,1 110cm

1

,1 020cm

1

,990cm

1

,920cm

1

,840cm

1

及び 780cm

1

付近に主

な吸収を認める。この場合,試料調製は,JIS K 0117 の 6.2(1)(錠剤法)による。赤外吸収スペクト

ルの一例を

図 に示す。


2

K 8824-1992

図 1  赤外吸収スペクトルの一例

5.

品質  品質は,6.試験方法によって試験し,表 に適合しなければならない。

表 1  品質

項目

規格値

純度(

α

形+

β

形) (GC)

98.0%

以上

水溶状

試験適合

比旋光度  [

α]

20
D

+52.6∼+53.2°

乾燥減量 (105℃)

0.2%

以下

強熱残分(硫酸塩)

0.03%

以下

酸(CH

3

COOH

として)

0.003%

以下

塩化物 (Cl)

 0.004%

以下

硫酸塩及び亜硫酸塩(SO

4

として)

 0.005%

以下

鉛 (Pb)

 5ppm

以下

カルシウム (Ca)

 0.005%

以下

ひ素 (As)

 1ppm

以下

鉄 (Fe)

 5ppm

以下

フルクトース

2.0%

以下

デキストリン及びでんぷん

試験適合

6.

試験方法  試験方法は,次のとおりとする。

(1)

純度(

α

形+

β

形) (GC)   98.0%以上

JIS K 8001

の 5.32(ガスクロマトグラフ法)による。

(a)

検出器の種類  水素炎イオン化検出器

(b)

分析条件 

カラム充てん剤  粒度が 150∼250

μm のシラン処理したけい藻土を担体に用い,固定相液体とし


3

K 8824-1992

てメチルシリコーン系を 2%含浸させたもの,又はこれと同等の分離能をもつもの。

参考  けい藻土には,ユニポート−B,クロモソルブ W,シマライト W などがあり,メチルシリコー

ン系固定相液体には,シリコーン GESE52 などがある。

カラム用管の内径及び長さ  2∼4mm, 2∼3m

設定温度

カラム槽 180∼210℃

試料気化室 230∼260℃

検出器槽 230∼260℃

キャリヤーガスの種類及び流量  ヘリウム,50∼60ml/min

測定溶液注入量  1.0

μl

(c)

測定溶液の調製  試料 0.50g→全量フラスコ 25ml にとる+(ピリジン 12ml+1, 1, 1, 3, 3, 3−ヘキサ

メチルジシラザン 8ml+クロロトリメチルシラン 4ml)→振り混ぜて溶解+ピリジン  (→25ml)  →24

時間放置。

(d)

ガスクロマトグラムの一例

(2)

水溶状

試料 5g+水  (→20ml)  ……澄明。

(3)

比旋光度  [

α]

20
D

  +52.6∼+53.2°

試料 5.0g(0.1mg のけたまではかる)→全量フラスコ 50ml に入れる+水 20ml+アンモニア水 (2+

3) 0.4ml

→水を標線まで加える→JIS K 0063 による。

(4)

乾燥減量 (105)    0.2%以下

JIS K 0067

の 4.1.4(1)(第 1 法  大気圧下で加熱乾燥する方法)による。試料 1.0g(0.1mg のけたま

ではかる)を用い,6 時間乾燥し,減量 2mg 以下。


4

K 8824-1992

(5)

強熱残分(硫酸塩)  0.03%以下

JIS K 0067

の 4.4.4(4)(第 4 法  硫酸塩として強熱する方法)による。試料 10g 及び硫酸 2.5ml を用

いて操作し,1 時間強熱したときの残分 3mg 以下。

(6)

酸(CH

3

COOH

として)  0.003%以下

試料 10g+二酸化炭素を含まない水 50ml+フェノールフタレイン溶液 3 滴→+0.05mol/水酸化ナト

リウム溶液 0.10ml……うすい赤∼赤。

参考 0.05mol/水酸化ナトリウム溶液 1mI は,0.003 002 6gCH

3

COOH

に相当する。

(7)

塩化物 (C1)   0.004%以下

試料側溶液:試料 0.5g+水  (→20ml)。

標準側溶液:塩化物標準液 (0.01mgCl/ml) 2.0ml+水  (→20ml)。

操作:JIS K 8001 の 5.7(1)(比濁法)による。

(8)

硫酸塩及び亜硫酸塩(SO

4

として)  0.005%以下

試料側溶液:試料 1.0g+水 20ml+臭素水 1ml→2 分間煮沸→冷却+塩酸 (2+1) 0.3ml+水  (→25ml)。

標準側溶液:硫酸塩標準液 (0.01mgSO

4

/ml) 5.0ml

+水 15ml+臭素水 1ml→2 分間煮沸→冷却+塩酸 (2

+1) 0.3ml+水  (→25ml)。

操作:JIS K 8001 の 5.15(1)(比濁法)による。

(9)

 (Pb)   5ppm 以下

試料側溶液:試料 10g+水 20mI+塩酸 (2+1) 1ml+水  (→50ml)  (X 液)。

標準側溶液:試料 10g+水 20mI+鉛標準液 (0.01mgPb/ml) 5.0ml+鉄標準液 (0.01mgFe/ml) 5.0ml+塩

酸 (2+1) 1ml+水  (→50ml)  (Y 液)

操作:JIS K 8001 の 5.31(原子吸光法)(2)(抽出液噴霧法)(d)による。測定波長 283.3nm。この場

合,pH 調整後の液量は,100ml とする[X 液,Y 液及び Z 液は,(12)の試験にも用いる]

(10)

カルシウム (Ca)   0.005%以下

試料側溶液:試料 10g→全量フラスコ 100ml に入れる→水を標線まで加える(S 液)。S 液 20ml(試

料量 2g)→全量フラスコ 100ml に入れる→水を標線まで加える(X 液)

標準側溶液:S 液 20ml→全量フラスコ 100ml に入れる+カルシウム標準液 (0.01mgCa/ml) 10ml→水

を標線まで加える(Y 液)

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(直接噴霧法)(d)による。測定波長 422.7nm。

(11)

ひ素 (As)   1ppm 以下

試料側溶液:試料 3.0g→水素化ひ素発生瓶 100ml に入れる+水  (→20ml)。

標準側溶液:ひ素標準液 (0.001mgAs/ml) 3.0ml→水素化ひ素発生瓶 100ml に入れる+水  (→20ml)

操作:JIS K 8001 の 5.19(3)[N, N−ジエチルジチオカルバミド酸銀法(AgDDTC 法)]による。

(12)

 (Fe)   5ppm 以下

試料側溶液:(9)の X 液。

標準側溶液:(9)の Y 液。

空試験溶液:(9)の Z 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31(2)(d)③による。測定波長 248nm。

(13)

フルクトース  2.0%以下

JIS K 8001

の 5.32(2)(b)(不純物,添加物などの場合)による。この場合,検出器の種類及び分析条

件は(1)によって,他は次による。


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K 8824-1992

(a)

検出器の所要感度  被検成分追加測定溶液のフルクトースのピーク高さが,記録紙の有効幅の 5%

以上となるように感度を調節する。

(b)

被検成分追加測定溶液の調製  試料 0.50g+フルクトース(日本薬局方)10mg→全量フラスコ 25ml

にとる→以下(1)(c)による。

(c)

操作  ガスクロマトグラフを用いて測定溶液のフルクトースのピーク面積  (A

1

)

及び被検成分追加

測定溶液のフルクトースのピーク面積  (A

2

)

を測定する。A

1

は,A

2

A

1

より大きくない。

(14)

デキストリン及びでんぷん

試料 1g+水 10ml→3 分間水浴中加熱→冷却+0.05mol/よう素溶液 0.05ml……赤又は青を現さない。

7.

容器  気密容器とする。

8.

表示  容器には,容易に消えない方法で,次の事項を表示しなければならない。

(1)

名称  “D (+)  −グルコース”及び“試薬”の文字

(2)

種類

(3)

化学式及び式量

(4)

品質(純度)

(5)

内容量

(6)

製造番号

(7)

製造業者名又はその略号


6

K 8824-1992

JIS K 8824

改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

平  井  信  次

通商産業省通商産業検査所化学部

(委員)

増  田      優

通商産業省基礎産業局

細  川  幹  夫

工業技術院標準部繊維化学規格課

西      末  雄

工業技術院化学技術研究所有機計測課

石  橋  無味雄

国立衛生試験所薬品第三室

藤  貫      正

社団法人日本分析化学会事務局

栗  原      力

財団法人化学品検査協会東京事務所

柳  瀬  齋  彦

化成品工業協会技術部

鶴  田  利  行

硫酸協会事務局

加  藤  正  夫

石油連盟環境技術部

坂  本      勉

オルガノ株式会社

芝  山      正

関東化学株式会社検査部

北  田  佳  伸

和光純薬工業株式会社

日  暮  喜八郎

第一化学薬品株式会社

岸  田  恭  一

キシダ化学株式会社

高  野  虞美子

東京化成工業株式会社検査部

山  岡      宏

片山化学工業株式会社検査部

池  田  順  一

財団法人日本規格協会技術部

(関係者)

鈴  木  正  信

通商産業省通商産業検査所化学部試薬課

北  島      尚

第一化学薬品株式会社

中  村      穣

森田化学工業株式会社試験課

斎  藤  泰  弘

林純薬工業株式会社試験課

田  中  紳  一

マテック株式会社化研グループ

上  野      章

日本理化学薬品株式会社検査部

田  玉  清  次

富山薬品工業株式会社

飯  岡  寛  一

柳島製薬株式会社

北  岸  洋  之

純正化学株式会社検査部

田  坂  勝  芳

工業技術院標準部繊維化学規格課

山  本  健  一

工業技術院標準部繊維化学規格課

(事務局)

大  越  市  郎

日本試薬連合会