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K 8821

:2016

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  種類 

2

4

  性質 

2

4.1

  性状  

2

4.2

  定性方法  

2

5

  品質 

3

6

  試験方法  

3

6.1

  一般事項  

3

6.2

  純度(NaF  

3

6.3

  水溶状  

6

6.4

  乾燥減量(150  ℃)  

7

6.5

  酸(HF として)又は塩基(Na

2

CO

3

として)  

7

6.6

  塩化物(Cl  

9

6.7

  硫酸塩(SO

4

  

9

6.8

  銅(Cu),鉛(Pb)及び鉄(Fe 

10

6.9

  カリウム(K  

13

6.10

  ヘキサフルオロけい酸塩(SiF

6

  

14

7

  容器 

15

8

  表示 

15

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

16


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(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

試薬協会(JRA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正

すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,

経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS K 8821:2007 は改正され,この規格に置き換えられた。

なお,平成 28 年 9 月 21 日までの間は,工業標準化法第 19 条第 1 項等の関係条項の規定に基づく JIS マ

ーク表示認証において,JIS K 8821:2007 によることができる。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 K

8821

:2016

ふっ化ナトリウム(試薬)

Sodium fluoride (Reagent)

NaF  FW:41.99

序文 

この規格は,1987 年に第 1 版として発行された ISO 6353-3,Reagents for chemical analysis−Part 3:

Specifications−Second series R 88 Sodium fluoride を基とし,技術の進歩を反映し,技術的内容を変更して作

成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,試薬として用いるふっ化ナトリウムについて規定する。

警告 1  ふっ化ナトリウムは有害なので,粉じんを吸入しないようにし,粘膜及び皮膚に付着しない

ようにする。

警告 2  この規格に基づいて試験を行う者は,通常の実験室での作業に精通していることを前提とす

る。この規格は,その使用に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするもので

はない。この規格の利用者は,SDS(安全データシート)

,MSDS(化学物質等安全データシ

ート:JIS Z 7250 は 2012 年に廃止され,JIS Z 7253 に移行。JIS Z 7250:2010 に従ってよい猶

予期間は 2016 年まで)などを参考にして各自の責任において安全及び健康に対する適切な措

置をとらなければならない。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 6353-3:1987

,Reagents for chemical analysis−Part 3: Specifications−Second series R 88 Sodium

fluoride(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS H 6202

  化学分析用白金皿

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0067

  化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 0116

  発光分光分析通則

JIS K 0121

  原子吸光分析通則


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JIS K 0970

  ピストン式ピペット

JIS K 1107

  窒素

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS K 8005

  容量分析用標準物質

JIS K 8102

  エタノール(95)

(試薬)

JIS K 8121

  塩化カリウム(試薬)

JIS K 8150

  塩化ナトリウム(試薬)

JIS K 8155

  塩化バリウム二水和物(試薬)

JIS K 8180

  塩酸(試薬)

JIS K 8541

  硝酸(試薬)

JIS K 8548

  硝酸カリウム(試薬)

JIS K 8550

  硝酸銀(試薬)

JIS K 8563

  硝酸鉛(II)

(試薬)

JIS K 8574

  水酸化カリウム(試薬)

JIS K 8576

  水酸化ナトリウム(試薬)

JIS K 8603

  ソーダ石灰(試薬)

JIS K 8799

  フェノールフタレイン(試薬)

JIS K 8842

  ブロモチモールブルー(試薬)

JIS K 8962

  硫酸カリウム(試薬)

JIS K 8982

  硫酸アンモニウム鉄(III)

・12 水(試薬)

JIS K 8983

  硫酸銅(II)五水和物(試薬)

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

JIS R 3505

  ガラス製体積計

種類 

種類は,特級とする。

性質 

4.1 

性状 

ふっ化ナトリウムは,白い結晶性粉末で,水にやや溶けやすく,エタノール(99.5)にほとんど溶けな

い。ふっ化ナトリウムの水溶液を酸性にすると,ガラスを腐食する。

4.2 

定性方法 

定性方法は,次による。

a)

試料 0.5 g を白金皿にはかりとり,水 20 mL を加えて溶かす(A 液)

。A 液 5 mL に塩化カルシウム溶

液(100 g/L)2 mL を加えると,白い沈殿が生じ,  これに酢酸 1 mL を加えてもこの沈殿は溶けない。

b)

炎色試験は,直径約 0.8 mm の白金線の先端から約 30 mm までを塩酸(1+1)に浸し,炎の長さ約 120

mm,内炎の長さ約 30 mm 程度としたガスバーナーの無色炎中に,内炎の最上部から約 10 mm の位置

に水平に入れた後,放冷する。この操作を炎に色が現れなくなるまで繰り返す。次に,白金線の先端

約 5 mm を A 液に浸し,ガスバーナーの無色炎中に入れ,炎を見るとき黄色が現れる。


3

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品質 

品質は,箇条 によって試験したとき,

表 に適合しなければならない。

表 1−品質 

項目

規格値

試験方法

純度(NaF)

質量分率 %

99.0 以上

6.2 

水溶状

試験適合

6.3 

乾燥減量(150  ℃)

質量分率 %

0.3 以下

6.4 

酸(HF として)

質量分率 %

0.05 以下

6.5 

塩基(Na

2

CO

3

として)

質量分率 %

0.1 以下

6.5 

塩化物(Cl)

質量分率 %

0.003 以下

6.6 

硫酸塩(SO

4

質量分率 %

0.005 以下

6.7 

銅(Cu)

質量分率 %

0.001 以下

6.8 

鉛(Pb)

質量分率 %

0.001 以下

6.8 

鉄(Fe)

質量分率 %

0.001 以下

6.8 

カリウム(K)

質量分率 %

0.02 以下

6.9 

ヘキサフルオロけい酸塩(SiF

6

)  質量分率 %

0.05 以下

6.10 

試験方法 

6.1 

一般事項 

試験方法の一般的な事項は,JIS K 0050 及び JIS K 8001 による。

使用するガラス器具は,特に規定がない場合は,JIS R 3503 及び JIS R 3505 による。

6.2 

純度(NaF 

純度(NaF)の試験方法は,次による。

a) 

試薬,ガス及び試験用溶液類  試薬,ガス及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

エタノール(95 JIS K 8102 に規定するもの。

2) 

窒素  JIS K 1107 に規定するもの。

3) 

塩酸(1 mol/L JIS K 8180 に規定する塩酸(特級)90 mL に水を加えて 1 000 mL とする。樹脂製

容器を用いる。

4) 

強酸性陽イオン交換樹脂(形)カラム  強酸性陽イオン交換樹脂(H 形)カラムの作製は,次の

とおり行う。イオン交換カラム等作製に関わる器具類は樹脂製を用いる。

4.1)

水中で湿潤させた強酸性陽イオン交換樹脂約 25 mL を気泡が入らないように注意して

図 のイオ

ン交換カラムに水とともに流し込んで樹脂柱を作る。

4.2)

イオン交換カラムのコックを開け水を徐々に流出させて,

水面が樹脂柱上端より約 5 mm 上になる

ようにする。コックを閉じて塩酸(1 mol/L)約 200 mL を加え,コックを調節して 3 mL/min∼4

mL/min の流量で通す。

4.3)

イオン交換カラムのコックを開け塩酸(1 mol/L)を徐々に流出させて,液面が樹脂柱上端より約

5 mm 上になるようにする。洗浄は,コックを閉じて水約 30 mL を加え,コックを調節して 3 mL/min

∼4 mL/min の流量で通す。この洗浄操作を数回行い,流出液にメチルオレンジ溶液を加えたとき

の色が黄みの赤になるまで繰り返す。

5) 

水酸化カリウム溶液(250 g/L

(必要な場合に用いる。

)  JIS K 8574 に規定する水酸化カリウム 29.4


4

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g をはかりとり,水を加えて溶かし,水を加えて 100 mL にする。ポリエチレンなどの樹脂製瓶に保

存する。

6) 

二酸化炭素を除いた水  次のいずれか,又はそれらを組み合わせたものを用い,使用時に調製する。

6.1)

水をフラスコに入れ,加熱し,沸騰が始まってから 5 分間以上その状態を保つ。加熱を止め,フ

ラスコの口を時計皿で軽く蓋をして少し放置して沸騰が止まった後に,ガス洗浄瓶に水酸化カリ

ウム溶液(250 g/L)を入れたもの,又はソーダ石灰管(JIS K 8603 に規定するソーダ石灰を入れ

た管)を連結して空気中の二酸化炭素を遮り,冷却したもの。

6.2)

水をフラスコに入れ,水の中に窒素を 15 分間以上通じたもの。

6.3)

二酸化炭素分離膜をもつガス分離管を用いて水から二酸化炭素を除いたもの。

6.4) 18

MΩ・cm 以上の抵抗率のある水を,窒素を通じた三角フラスコに泡立てないように採取したも

の。ただし,採水後速やかに用いる。

7) 

ブロモチモールブルー溶液  JIS K 8842 に規定するブロモチモールブルー0.10 g をはかりとり,エ

タノール(95)50 mL を加えて溶かし,水を加えて 100 mL にする。褐色ガラス製瓶に保存する。

8) 

フェノールフタレイン溶液  JIS K 8799 に規定するフェノールフタレイン 1.0 g をはかりとり,エタ

ノール(95)90 mL を加えて溶かし,水を加えて 100 mL にする。

9) 1 

mol/L 

水酸化ナトリウム溶液(NaOH:40.00 g/L) 1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液の調製は,次の

いずれかによる。

9.1)  JIS K 8576

に規定する水酸化ナトリウム(質量分率 100 %として)40 g を,ポリエチレンなどの樹

脂製容器にはかりとり,二酸化炭素を除いた水 100 mL を加えて溶かし,冷却後,ポリエチレンな

どの樹脂製気密容器に移し,24 時間放置する。その液をポリエチレンなどの樹脂製容器 1 000 mL

に移し,二酸化炭素を除いた水を加えて 1 000 mL とし,混合する。この液は,ポリエチレンなど

の樹脂製気密容器に保存する。

9.2)

高純度水酸化ナトリウム溶液又は半導体用水酸化ナトリウム溶液を質量分率 100 %として 40 g と

なる量をはかりとり,二酸化炭素を除いた水 1 000 mL に溶かし,その液を約 1 時間かくはん(攪

拌)する(必要があれば,約 24 時間放置後,0.2 μm のフィルターでろ過する。

。この液は,ポリ

エチレンなどの樹脂製気密容器に保存する。

9.3)  JIS K 8576

に規定する水酸化ナトリウム 165 g をポリエチレンなどの樹脂製気密容器 500 mL には

かりとり,二酸化炭素を除いた水 150 mL を加えて溶かした後,一昼夜以上放置する。その液 54 mL

をポリエチレンなどの樹脂製気密容器 1 000 mL にとり,二酸化炭素を除いた水を加えて 1 000 mL

とし,混合する。この液は,ポリエチレンなどの樹脂製気密容器に保存する。

10) 0.1 

mol/L 

水酸化ナトリウム溶液(NaOH:4.000 g/L) 0.1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液の調製,標

定及び計算は,次による。

10.1) 

調製  9)  で調製した 1 mol/L  水酸化ナトリウム溶液 100 mL を全量フラスコ 1 000 mL にとり,二

酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合した後,ポリエチレン製気密容器に入れ,ソーダ石灰

管を付けて保存する。

10.2) 

標定  標定は,認証標準物質

1)

 又は JIS K 8005 に規定する容量分析用標準物質のアミド硫酸を用

い,次のとおり行う。

10.2.1)

認証標準物質

1)

 のアミド硫酸を用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。

10.2.2)

認証標準物質又は容量分析用標準物質のアミド硫酸の必要量を認証書などの添付書類に記載さ

れた条件で乾燥する。


5

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10.2.3)

認証標準物質

1)

 又は容量分析用標準物質のアミド硫酸 0.24 g∼0.26 g をコニカルビーカー100

mL に 0.1 mg の桁まではかりとり,水 25 mL を加えて溶かした後,指示薬としてブロモチモー

ルブルー溶液数滴を加え,10.1)  で調製した 0.1 mol/L  水酸化ナトリウム溶液で滴定する。終点

は,液の色が黄から青みの緑になる点とする。

1)

  容量分析に用いることが可能な認証書の付いた標準物質で,不確かさが算出され国際

単位系(SI)へのトレーサビリティが保証されたもの。ただし,認証書のある標準物

質を入手できない場合には,含有率が明らかな市販の標準物質を用いることができ,

その説明書に従って使用する。

なお,認証標準物質の供給者としては,国立研究開発法人産業技術総合研究所計量

標準総合センター(NMIJ)

,米国国立標準技術研究所(NIST)などの国家計量機関及

び認証標準物質生産者がある。

10.3) 

計算  ファクターは,次の式によって算出する。

100

709

009

.

0

A

V

m

f

×

×

=

ここに,

f

0.1 mol/L

水酸化ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとったアミド硫酸の質量(

g

A

アミド硫酸の純度(質量分率

  %

V

滴定に要した

0.1 mol/L

水酸化ナトリウム溶液の体積

mL

0.009 709

0.1 mol/L

水酸化ナトリウム溶液

1 mL

に相当するアミド

硫酸の質量を示す換算係数(

g/mL

b) 

器具  主な器具は,次のとおりとする。

イオン交換カラム及び滴定容器  イオン交換カラム,ろ過材及び滴定容器は樹脂製を用いる。

c) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料約

0.15 g

を適切な容量のポリエチレン製ビーカーに

0.1 mg

の桁まではかりとり,水

25 mL

を加

えて溶かす。

2)

試料溶液を強酸性陽イオン交換樹脂(

H

形)カラムに移し,その液面が樹脂柱上端の約

5 mm

上よ

り下がらないようにして,

3 mL/min

4 mL/min

の流量で通し,滴定容器に受ける。

3)

洗浄は,水約

30 mL

で試料容器を洗って,カラムに加え,2)

と同様に操作し,同じ滴定容器に受け

る。この洗浄操作を

5

回行う。

4)

指示薬としてフェノールフタレイン溶液数滴加え,

0.1 mol/L

水酸化ナトリウム溶液で滴定する。終

点は,液の色がうすい紅色に変わる点とする。

d) 

計算  純度(

NaF

)は,次の式によって算出する。

100

199

004

.

0

×

×

×

=

m

f

V

A

ここに,

A

純度(NaF)

(質量分率  %)

V

滴定に要した 0.1 mol/L  水酸化ナトリウム溶液の体積

(mL)

f

0.1 mol/L  水酸化ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとった試料の質量(g)

0.004 199: 0.1 mol/L  水酸化ナトリウム溶液 1 mL に相当する NaF の

質量を示す換算係数(g/mL)


6

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単位  mm

A:

B:
C:

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イオン交換カラム(ポリエチレン製など) 
樹脂柱

ポリエチレンウール(ポリエチレンを引き伸ばし,繊維

状にしたもの)又はフィルター(ポリエチレン製など)

図 1−イオン交換樹脂カラムの例 

6.3 

水溶状 

水溶状の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

硝酸(12 JIS K 8541 に規定する硝酸(質量分率 60 %∼61 %,特級)の体積 1 と水の体積 2 と

を混合する。

2) 

硝酸銀溶液(20 g/L JIS K 8550 に規定する硝酸銀 2 g をはかりとり,水を加えて溶かし,水を加

えて 100 mL にする。褐色ガラス製瓶に保存する。

3) 

塩化物標準液(Cl1 mg/mL)  次のいずれかのものを用いる。

3.1)

計量標準供給制度[JCSS

2)

]に基づく標準液で,使用目的に合致した場合に用い,必要な場合は,

適切な方法で希釈して使用する(以下,

“JCSS に基づく標準液”という。

3.2) JCSS

以外の認証標準液で,使用目的に合致した場合に用い,必要な場合は,適切な方法で希釈し

て使用する。ただし,JCSS 以外の認証標準液がない場合は,市販の標準液を用いる(以下,JCSS

以外の認証標準液及び市販の標準液を合わせて,

“JCSS 以外の認証標準液など”という。

3.3)

塩化物標準液(Cl1 mg/mL)を調製する場合  JIS K 8150 に規定する塩化ナトリウム 1.65 g を

全量フラスコ 1 000 mL にはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。

2)

 JCSS は,Japan Calibration Service System の略称である。

4) 

塩化物標準液(Cl0.01 mg/mL)  塩化物標準液(Cl:1 mg/mL)10 mL を全量フラスコ 1 000  mL

に正確にとり,水を標線まで加えて混合する。

b) 

濁りの程度の適合限度標準  濁りの程度の適合限度標準“僅かな微濁”は,次による。

塩化物標準液(Cl:0.01 mg/mL)1.2 mL を共通すり合わせ平底試験管[c) 参照]にとり,水 10 mL,

硝酸(1+2)1 mL 及び硝酸銀溶液(20 g/L)1 mL を加え,更に水を加えて 20 mL とし,振り混ぜて


7

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から 15 分間放置する。

c) 

器具  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管  例として,容量 50 mL,直径 23 mm で目盛のあるもの。

d) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 0.50 g を共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水を加えて溶かし 20 mL

にする。

2)

直後に,試料溶液の濁りの程度を b)  と比較する。また,ごみ,浮遊物などの異物の有無を上方又

は側面から観察する。

e) 

判定  d)  によって操作し,次の 1)  及び 2)  に適合するとき,“水溶状:試験適合”とする。

1)

試料溶液の濁りは,b)  の濁りより濃くない。

2)

試料溶液には,ごみ,浮遊物などの異物をほとんど認めない。

6.4 

乾燥減量(150  ℃) 

乾燥減量の試験方法は,JIS K 0067 の 4.1.41

(第 1 法  大気圧下で加熱乾燥する方法)による。

この場合,試料 2 g を 0.1 mg の桁まで白金るつぼにはかりとり,150  ℃で 1 時間乾燥する。

6.5 

酸(HF として)又は塩基(Na

2

CO

3

として) 

酸(HF として)又は塩基(Na

2

CO

3

として)の試験方法は,次による。

a) 

試薬,ガス及び試験用溶液類  試薬,ガス及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

塩酸  JIS K 8180 に規定する特級。

2) 

窒素  6.2 a) 2)  による。

3) 

二酸化炭素を除いた水  6.2 a) 6)  による。

4) 

硝酸カリウム溶液(飽和) JIS K 8548 に規定する硝酸カリウム 33.4 g をはかりとり,水を加えて溶

かし,水を加えて 100 mL にする。

5) 

ブロモチモールブルー溶液  6.2 a) 7)  による。

6) 

フェノールフタレイン溶液  6.2 a) 8)  による。

7) 0.1 

mol/L 

塩酸(HCl:3.646 g/L) 0.1 mol/L 塩酸の調製,標定及び計算は,次による。

7.1) 

調製  塩酸(特級)9 mL をとり,水を加えて 1 000 mL とし,混合した後,気密容器に入れて保存

する。

7.2) 

標定  標定は,認証標準物質

1)

 又は JIS K 8005 に規定する容量分析用標準物質の炭酸ナトリウム

を用い,次のとおり行う。

7.2.1)

認証標準物質

1)

 の炭酸ナトリウムを用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。

7.2.2)

容量分析用標準物質の炭酸ナトリウムの必要量を認証書などの添付書類に記載された条件で乾

燥する。

7.2.3)

認証標準物質

1)

 又は容量分析用標準物質の炭酸ナトリウム 0.13 g∼0.16 g を 0.1 mg の桁まではか

りとり,コニカルビーカー200 mL に移し,水 20 mL を加えて溶かす。指示薬としてブロモチモ

ールブルー溶液数滴を加え,7.1)  で調製した 0.1 mol/L  塩酸で滴定する。この場合,終点付近で

煮沸して二酸化炭素を除き,冷却した後,引き続き滴定を行う。終点は,液の色が青紫から青み

の緑になる点とする。

7.3) 

計算  ファクターは,次の式によって算出する。

100

299

005

.

0

A

V

m

f

×

×

=


8

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ここに,

f

0.1 mol/L  塩酸のファクター

A

炭酸ナトリウムの純度(質量分率  %)

V

滴定に要した 0.1 mol/L  塩酸の体積(mL)

m

はかりとった炭酸ナトリウムの質量(g)

0.005 299: 0.1 mol/L  塩酸 1 mL に相当する炭酸ナトリウムの質量を

示す換算係数(g/mL)

8) 0.1 

mol/L 

水酸化ナトリウム溶液(NaOH:4.000 g/L)  6.2 a) 10)  による。

b) 

器具  主な器具は,次のとおりとする。

1) 

白金皿  JIS H 6202 に規定するもの。

2) 

メスピペット  JIS R 3505 に規定する最小目盛が 0.01 mL のもの。

c) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,二酸化炭素を除いた水 50 mL 及び硝酸カリウム溶液(飽和)10 mL を白金皿又

は樹脂製ビーカーにとり,約 0  ℃に冷却しながらフェノールフタレイン溶液 3 滴を加える。液面上

に窒素を流しながら,液の色がうすい紅色になるまで 0.1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液又は 0.1

mol/L  塩酸で中和する。引き続き約 0  ℃に保ちながら,試料 2.0 g を加え,穏やかにかき混ぜて溶

かす。

2)

酸性色(無色)が現れる場合,液面上に窒素を流しながら,0.1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液で 15

秒間アルカリ性色(うすい紅色)を保つまで滴定する。滴定後の溶液は,直ちに 6.10 の試験に用い

る。

3)

アルカリ性色(うすい紅色)が現れる場合,液面上に窒素を流しながら,0.1 mol/L  塩酸を酸性色(無

色)になるまで滴定する。滴定後の溶液は,直ちに 6.10 の試験に用いる。

d) 

判定  c) 2)  によって操作し,次の 1)  に適合するとき,“酸(HF として):質量分率 0.05 %以下(規

格値)

,又は c) 3)  によって操作し,次の 2)  に適合するとき,

“塩基(Na

2

CO

3

として)

:質量分率 0.1 %

以下(規格値)

”とする。

1)

滴定に用いた 0.1 mol/L  水酸化ナトリウム溶液の体積は,0.5 mL 以下。

2)

滴定に用いた 0.1 mol/L  塩酸の体積は,1.89 mL 以下。

注記  酸(HF として)又は塩基(Na

2

CO

3

として)の含有率(質量分率  %)は,次の式によって

求めることができる。

1)

酸性色(無色)が現れた場合,酸(HF として)の含有率(質量分率  %)を,次の式

によって求めることができる。

100

6

000

002

.

0

×

×

×

=

m

f

V

A

ここに,

A

酸(HF として)の含有率(質量分率  %)

V

滴定に要した 0.1 mol/L  水酸化ナトリウム溶液の体積

(mL)

f

0.1 mol/L  水酸化ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとった試料の質量(g)

0.002 000 6: 0.1 mol/L  水酸化ナトリウム溶液 1 mL に相当する HF

の質量を示す換算係数(g/mL)

2)

アルカリ性色(うすい紅色)が現れた場合,塩基(Na

2

CO

3

として)の含有率(質量分

率  %)を,次の式によって求めることができる。

100

599

010

.

0

×

×

×

=

m

f

V

A


9

K 8821

:2016

ここに,

A

塩基(Na

2

CO

3

として)の含有率(質量分率  %)

V

滴定に要した 0.1 mol/L  塩酸の体積(mL)

f

0.1 mol/L 塩酸のファクター

m

はかりとった試料の質量(g)

0.010 599: 0.1 mol/L  塩酸 1 mL に相当する Na

2

CO

3

の質量を示す換

算係数(g/mL)

6.6 

塩化物(Cl 

塩化物(Cl)の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

硝酸(12  6.3 a) 1)  による。

2) 

硝酸銀溶液(20 g/L  6.3 a) 2)  による。

3) 

塩化物標準液(Cl0.01 mg/mL  6.3 a) 4)  による。

b) 

器具  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管  6.3 c)  による。

c) 

操作  操作は,ドラフト内又は局所排気装置の下で,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 0.50 g をポリエチレン製ビーカー100 mL にはかりとり,硝酸(1+2)5 mL

及び水を加えて溶かし,水を加え 20 mL にする。

2)

比較溶液の調製は,塩化物標準液(Cl:0.01 mg/mL)1.5 mL を共通すり合わせ平底試験管にとり,

硝酸(1+2)5 mL 及び水を加えて 20 mL にする。

3)

試料溶液及び比較溶液に,硝酸銀溶液(20 g/L)1 mL を加えて 15 分間放置する。

4)

試料溶液を共通すり合わせ平底試験管に移し,黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得ら

れたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管の上方又は側面から観察して濁りを比較する。

d) 

判定  c)  によって操作し,次に適合するとき,“塩化物(Cl)

:質量分率 0.003 %以下(規格値)

”とす

る。

試料溶液から得られた液の濁りは,比較溶液から得られた液の白濁より濃くない。

6.7 

硫酸塩(SO

4

 

硫酸塩(SO

4

)の試験方法は,次による。

a) 

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

エタノール(95  6.2 a) 1)  による。

2) 

塩化バリウム溶液(100 g/L JIS K 8155 に規定する塩化バリウム二水和物 11.7 g をはかりとり,

水を加えて溶かし,水を加えて 100 mL にする。

3) 

塩酸(21 JIS K 8180 に規定する塩酸(特級)の体積 2 と水の体積 1 とを混合する。

4) 

硫酸塩標準液(SO

4

1 mg/mL)  次のいずれかのものを用いる。

4.1) JCSS

に基づく標準液  6.3 a) 3.1)  に準じる。

4.2) JCSS

以外の認証標準液など  6.3 a) 3.2)  に準じる。

4.3) 

硫酸塩標準液(SO

4

1 mg/mL)を調製する場合  JIS K 8962 に規定する硫酸カリウム 1.81 g を全

量フラスコ 1 000 mL にはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。

5) 

硫酸塩標準液(SO

4

0.01 mg/mL)  硫酸塩標準液(SO

4

:1 mg/mL)10 mL を全量フラスコ 1 000 mL

に正確にとり,水を標線まで加えて混合する。

b) 

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1) 

白金皿  6.5 b) 1)  による。


10

K 8821

:2016

2) 

共通すり合わせ平底試験管  6.3 c)  による。

3) 

水浴  沸騰水浴として使用することができ,蒸発皿,ビーカーなどを載せられるもの。

c) 

操作  操作は,ドラフト内又は局所排気装置の下で,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 1.0 g を白金皿にはかりとり,塩酸(2+1)5 mL を加え,水浴上で蒸発乾

固する操作を 3 回繰り返す。放冷後,塩酸(2+1)0.3 mL 及び水を加えて溶かし,共通すり合わせ

平底試験管に移した後,水を加えて 25 mL にする。

2)

比較溶液の調製は,硫酸塩標準液(SO

4

:0.01 mg/mL)5.0 mL を白金皿にとり,塩酸(2+1)5 mL

を加え,水浴上で蒸発乾固する操作を 3 回繰り返す。放冷後,塩酸(2+1)0.3 mL 及び水を加え,

共通すり合わせ平底試験管に移した後,水を加えて 25 mL にする。

3)

試料溶液及び比較溶液に,エタノール(95)3 mL 及び塩化バリウム溶液(100 g/L)2 mL をそれぞ

れ加えて振り混ぜた後,1 時間放置する。

4)

黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験

管の上方又は側面から観察して,濁りを比較する。

d) 

判定  c)  によって操作し,次に適合するとき,“硫酸塩(SO

4

:質量分率 0.005 %以下(規格値)

”と

する。

試料溶液から得られた液の濁りは,比較溶液から得られた液の白濁より濃くない。

6.8 

銅(Cu),鉛(Pb)及び鉄(Fe 

6.8.1 

第 法  原子吸光法 

原子吸光法の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

塩酸(21  6.7 a) 3)  による。

2) 

銅標準液(Cu1 mg/mL),鉛標準液(Pb1 mg/mL)及び鉄標準液(Fe1 mg/mL)  次のいずれ

かのものを用いる。

2.1) JCSS

に基づく標準液  6.3 a) 3.1)  に準じる。

2.2) JCSS

以外の認証標準液など  6.3 a) 3.2)  に準じる。

2.3) 

銅標準液(Cu1 mg/mL)を調製する場合  JIS K 8983 に規定する硫酸銅(II)五水和物 3.93 g

を全量フラスコ 1 000 mL にはかりとり,硝酸(1+2)25 mL 及び水を加えて溶かし,水を標線ま

で加えて混合する。

2.4) 

鉛標準液(Pb1 mg/mL)を調製する場合  JIS K 8563 に規定する硝酸鉛(II)1.60 g を全量フラ

スコ 1 000 mL にはかりとり,硝酸(1+2)25 mL 及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混

合する。

2.5) 

鉄標準液(Fe1 mg/mL)を調製する場合  JIS K 8982 に規定する硫酸アンモニウム鉄(III)・12

水 8.63 g を全量フラスコ 1 000 mL にはかりとり,硝酸(1+2)25 mL 及び水を加えて溶かし,水

を標線まで加えて混合する。褐色ガラス製瓶に保存する。

3) 

銅標準液(Cu0.01 mg/mL)  銅標準液(Cu:1 mg/mL)10 mL を全量フラスコ 1 000 mL に正確に

とり,硝酸(1+2)25 mL を加え,更に水を標線まで加えて混合する。

4) 

鉛標準液(Pb0.01 mg/mL)  鉛標準液(Pb:1 mg/mL)10 mL を全量フラスコ 1 000 mL に正確に

とり,硝酸(1+2)25 mL を加え,更に水を標線まで加えて混合する。

5) 

鉄標準液(Fe0.01 mg/mL)  鉄標準液(Fe:1 mg/mL)10 mL を全量フラスコ 1 000  mL に正確に

とり,硝酸(1+2)25 mL を加え,更に水を標線まで加えて混合する。褐色ガラス製瓶に保存する。


11

K 8821

:2016

b) 

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1) 

白金皿  6.5 b) 1)  に規定するもの。

2) 

水浴  6.7 b) 3)  に規定するもの。

3) 

フレーム原子吸光分析装置  装置の構成は,JIS K 0121 に規定するもの。

c) 

分析種の測定波長  分析種の測定波長の例を,表 に示す。

表 2−分析種の測定波長の例 

分析種

測定波長  nm

銅(Cu) 324.8

鉛(Pb) 283.3

鉄(Fe) 248.3

d) 

操作  操作は,ドラフト内又は局所排気装置の下で,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 5.0 g を白金皿にはかりとり,塩酸(2+1)25 mL を加えて水浴上で蒸発乾

固する操作を 3 回繰り返す。蒸発残留物に水 20 mL を加えて,温めて溶かした後,放冷し,全量フ

ラスコ 50 mL に入れ,水を標線まで加えて混合する(X 液)

2)

比較溶液の調製は,試料 5.0 g を白金皿にはかりとり,塩酸(2+1)25 mL を加えて水浴上で蒸発乾

固する操作を 3 回繰り返す。蒸発残留物に水 20 mL を加えて,温めて溶かした後,放冷し,全量フ

ラスコ 50 mL に入れ,銅標準液(Cu:0.01 mg/mL)5.0 mL,鉛標準液(Pb:0.01 mg/mL)5.0 mL,

鉄標準液(Fe:0.01 mg/mL)5.0 mL 及び水を標線まで加えて混合する(Y 液)

3)

空試験溶液の調製は,全量フラスコ 50 mL に,水を標線まで加える(Z 液)

4)

フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y 液をフレーム中に噴霧し,

表 に示す測定波長付近で吸光

度が最大となる波長を設定する。X 液,Y 液及び Z 液をそれぞれフレーム中に噴霧し,分析種の吸

光度を測定し,X 液の指示値 n

1

,Y 液の指示値 n

2

及び Z 液の指示値 n

3

を読み取る。

5)

測定結果は,X 液の指示値 n

1

から Z 液の指示値 n

3

を引いた n

1

n

3

と,Y 液の指示値 n

2

から X 液の

指示値 n

1

を引いた n

2

n

1

とを比較する。

e) 

判定  d)  によって操作し,次に適合するとき,

“銅(Cu)

:質量分率 0.001 %以下(規格値)

,鉛(Pb)

質量分率 0.001 %以下(規格値)

,鉄(Fe)

:質量分率 0.001 %以下(規格値)

”とする。

n

1

n

3

は,n

2

n

1

より大きくない。

注記  分析種の含有率(質量分率  %)は,次の式によって求めることができる。

100

000

1

1

2

3

1

×

×

×

=

m

n

n

n

n

B

A

ここに,

A

分析種の含有率(質量分率

  %

B

用いた標準液中の分析種の質量(

mg

m

はかりとった試料の質量(

g

6.8.2 

第 法  ICP 発光分光分析法 

ICP

発光分光分析法の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

塩酸(21  6.7 a) 3)

による。 

2) 

銅標準液(Cu0.01 mg/mL 6.8.1 a) 3)

による。


12

K 8821

:2016

3) 

鉛標準液(Pb0.01 mg/mL 6.8.1 a) 4)

による。

4) 

鉄標準液(Fe0.01 mg/mL  6.8.1 a) 5)

による。

b) 

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1) 

ピストン式ピペット  JIS K 0970 に規定するもの。

2) 

白金皿  6.5 b) 1)

に規定するもの。

3) 

水浴  6.7 b) 3)

に規定するもの。

4) ICP

発光分光分析装置  装置の構成は,JIS K 0116 に規定するもの。

c) 

分析種の測定波長  分析種の測定波長の例を,表 に示す。

表 3−分析種の測定波長の例 

分析種

測定波長  nm

銅(Cu) 324.754

鉛(Pb) 220.351

鉄(Fe) 259.940

d) 

操作  操作は,ドラフト内又は局所排気装置の下で,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料

5.0 g

を白金皿にはかりとる。これに塩酸(

2

1

25 mL

を加えて水浴上で

蒸発乾固する操作を

3

回繰り返す。蒸発残留物に水

20 mL

を加えて,温めて溶かした後,放冷し,

全量フラスコ

50 mL

に入れ,水を標線まで加えて混合する(

X

液)

2)

比較溶液の調製は,

4

個の全量フラスコ

50 mL

X

10 mL

(試料量

1.0 g

銅標準液

Cu

0.01 mg/mL

鉛標準液(

Pb

0.01 mg/mL

)及び鉄標準液(

Fe

0.01 mg/mL

)をピストン式ピペットで

表 に示す

4

段階とり,それぞれに水を標線まで加える(それぞれ

Y0

液,

Y1

液,

Y2

液及び

Y3

液とする。

3)

空試験溶液の調製は,全量フラスコ

50 mL

に,水を標線まで加える(

Z

液)

表 4−採取する標準液の量 

標準液 mg/mL

採取量  μL

Y0 Y1 Y2 Y3

銅標準液

0.01

0

500

1 000

1 500

鉛標準液

0.01

0

500

1 000

1 500

鉄標準液

0.01

0

500

1 000

1 500

4)

 ICP

発光分光分析装置の一般事項は,JIS K 0116 の箇条 4

ICP

発光分光分析)による。

5)

 ICP

発光分光分析装置は,高周波プラズマを点灯するなどによって発光強度を測定できる状態にす

る。

6)

同一分析種ごとに複数波長を選択し,

Y1

液,

Y2

液及び

Y3

液を用いて,関係線を作成し,関係線

y

切片が低く,感度及び直線性が良好な波長を選択する。この条件を満たせない場合,分析結果

に対する影響(定量限界,再現精度)を考慮して選択する。

7)

  Z

液,

Y0

液,

Y1

液,

Y2

液及び

Y3

液を噴霧し,分析種の発光強度を測定する。

e) 

計算  JIS K 0116 の 4.7.3 b)(標準添加法)によって検量線を作成し,分析種の含有量を計算する。

f) 

判定  d)

によって操作し,e)

によって計算し,次に適合するとき,

“銅(

Cu

:質量分率

0.001 %

以下

(規格値)

,鉛(

Pb

:質量分率

0.001 %

以下(規格値)

,鉄(

Fe

:質量分率

0.001 %

以下(規格値)

”と


13

K 8821

:2016

する。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

6.9 

カリウム(K 

6.9.1 

第 法  原子吸光法 

原子吸光法の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

塩酸(21  6.7 a) 3)

による。

2) 

カリウム標準液(K1 mg/mL

次のいずれかのものを用いる。

2.1) JCSS

に基づく標準液  6.3 a) 3.1)

に準じる。

2.2) JCSS

以外の認証標準液など  6.3 a) 3.2)

に準じる。

2.3) 

カリウム標準液(K1 mg/mL)を調製する場合  JIS K 8121 に規定する塩化カリウム

1.91 g

を全

量フラスコ

1 000 mL

にはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。

3) 

カリウム標準液(K0.01 mg/mL

カリウム標準液(

K

1 mg/mL

10 mL

を全量フラスコ

1 000 mL

に正確にとり,水を標線まで加えて混合する。

b) 

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1) 

白金皿  6.5 b) 1)

に規定するもの。

2) 

水浴  6.7 b) 3)

に規定するもの。

3) 

フレーム原子吸光分析装置  6.8.1 b) 3)

に規定するもの。

c) 

カリウムの測定波長  カリウムの測定波長の例を,表 に示す。

表 5−カリウムの測定波長の例 

分析種

測定波長  nm

カリウム(K) 766.5

d) 

操作  操作は,ドラフト内又は局所排気装置の下で,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料

5.0 g

を白金皿にはかりとり,塩酸(

2

1

25 mL

を加えて水浴上で蒸発乾

固する操作を

3

回繰り返す。蒸発残留物に水

20 mL

を加えて,温めて溶かした後,放冷し,全量フ

ラスコ

50 mL

に入れ,水を標線まで加えて混合する(

B

液)

B

1 mL

(試料量

0.1 g

)を全量フラ

スコ

100 mL

に正確にとり,水を標線まで加えて混合する(

X

液)

2)

比較溶液の調製は,全量フラスコ

100 mL

B

1 mL

(試料量

0.1 g

)を正確にとり,カリウム標準

液(

K

0.01 mg/mL

2.0 mL

及び水を標線まで加えて混合する(

Y

液)

3)

空試験溶液の調製は,全量フラスコ

50 mL

に,水を標線まで加える(

Z

液)

4)

フレーム原子吸光分析装置を用いて,

Y

液をフレーム中に噴霧し,

表 に示す波長付近で吸光度が

最大となる波長を設定する。

X

液,

Y

液及び

Z

液をそれぞれフレーム中に噴霧し,分析種の吸光度

を測定し,

X

液の指示値

n

1

Y

液の指示値

n

2

及び

Z

液の指示値

n

3

を読み取る。

5)

測定結果は,

X

液の指示値

n

1

から

Z

液の指示値

n

3

を引いた

n

1

n

3

と,

Y

液の指示値

n

2

から

X

液の

指示値

n

1

を引いた

n

2

n

1

とを比較する。

e) 

判定  d)

によって操作し,次に適合するとき,

“カリウム(

K

:質量分率

0.02 %

以下(規格値)

”と

する。

n

1

n

3

は,

n

2

n

1

より大きくない。


14

K 8821

:2016

注記

カリウムの含有率(質量分率

  %

)は,6.8.1 e)

注記に準じて求めることができる。

6.9.2 

第 法  ICP 発光分光分析法 

ICP

発光分光分析法の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

カリウム標準液(K0.01 mg/mL 6.9.1 a) 3)

による。

b) 

装置  主な装置は,次のとおりとする。

ICP

発光分光分析装置  6.8.2 b) 4)

に規定するもの。

c) 

カリウムの測定波長  カリウムの測定波長の例を,表 に示す。

表 6−カリウムの測定波長の例 

分析種

測定波長  nm

カリウム(K) 766.490

d) 

操作  操作は,ドラフト内又は局所排気装置の下で,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,6.9.1 d) 1)

B

1 mL

(試料量

0.1 g

)をポリエチレン製全量フラスコ

50 mL

に正確にとり,水を標線まで加えて混合する(

Y0

液)

2)

比較溶液の調製は,

3

個のポリエチレン製全量フラスコ

50 mL

のそれぞれに 6.9.1 d) 1)

B

1 mL

(試料量

0.1 g

)を正確にとり,カリウム標準液(

K

0.01 mg/mL

)をピストン式ピペットで

表 に示

3

段階とり,それぞれに水を標線まで加える(それぞれ

Y1

液,

Y2

液及び

Y3

液とする。

3)

空試験溶液の調製は,ポリエチレン製全量フラスコ

50 mL

に,水を標線まで加える(

Z

液)

表 7−採取する標準液の量 

標準液 mg/mL

採取量  μL

Y0 Y1 Y2 Y3

カリウム標準液

0.01

0

1 000

2 000

3 000

4)

 ICP

発光分光分析装置の一般事項は,JIS K 0116 の箇条 4

ICP

発光分光分析)による。

5)

 ICP

発光分光分析装置は,高周波プラズマを点灯するなどによって発光強度を測定できる状態にす

る。

6)

同一分析種ごとに複数波長を選択し,

Y1

液,

Y2

液及び

Y3

液を用いて,関係線を作成し,関係線

y

切片が低く,感度及び直線性が良好な波長を選択する。この条件を満たせない場合,分析結果

に対する影響(定量限界,再現精度)を考慮して選択する。

7)

  Z

液,

Y0

液,

Y1

液,

Y2

液及び

Y3

液を噴霧し,分析種の発光強度を測定する。

e) 

計算  JIS K 0116 の 4.7.3 b)(標準添加法)によって検量線を作成し,カリウムの含有量を計算する。

f) 

判定  d)

によって操作し,e)

によって計算し,次に適合するとき,

“カリウム(

K

:質量分率

0.02 %

以下(規格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

6.10 

ヘキサフルオロけい酸塩(SiF

6

 

ヘキサフルオロけい酸塩(

SiF

6

)の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。


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K 8821

:2016

0.1 mol/L 

水酸化ナトリウム溶液  6.2 a) 10)

による。

b) 

器具  主な器具は,次のとおりとする。

メスピペット  6.5 b) 2)

による。

c) 

操作  6.5 の滴定後の溶液を約

5

分間かけて約

80

℃になるように加温し,約

80

℃に保ちながら直ち

0.1 mol/L

水酸化ナトリウム溶液でうすい紅色を保つまで滴定する。

d) 

判定  c)

によって操作し,次に適合するとき,

“ヘキサフルオロけい酸塩(

SiF

6

:質量分率

0.05 %

下(規格値)

”とする。

滴定に用いた

0.1 mol/L

水酸化ナトリウム溶液の体積は,

0.28 mL

以下。

注記

ヘキサフルオロけい酸塩(

SiF

6

)の含有率(質量分率

  %

)は,次の式によって求めることが

できる。

100

9

551

003

.

0

×

×

×

=

m

f

V

A

ここに,

A

ヘキサフルオロけい酸塩(

SiF

6

)の含有率(質量分

  %

V

滴定に要した

0.1 mol/L

水酸化ナトリウム溶液の体積

mL

f

0.1 mol/L

水酸化ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとった試料の質量(

g

0.003 551 9

0.1 mol/L

水酸化ナトリウム溶液

1 mL

に相当する

SiF

6

の質量を示す換算係数(

g/mL

容器 

容器は,気密容器(材質は,ポリエチレン,その他ふっ化水素酸に侵されないもの)とする。

表示 

容器には,次の事項を表示する。

a)

日本工業規格番号

b)

名称“ふっ化ナトリウム”及び“試薬”の文字

c)

種類

d)

化学式及び式量

e)

純度

f)

内容量

g)

製造番号

h)

製造業者名又はその略号


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K 8821

:2016

附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS K 8821:2016

  ふっ化ナトリウム(試薬)

ISO 6353-3:1987

,Reagents for chemical analysis−Part 3: Specifications−Second series

R 88 Sodium fluoride

(I)JIS の規定

(II)

国際 
規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと

の評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

箇条番号 
及び題名

内容

箇条 
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

1  適用範囲

試 薬 と し て 用 い る

ふ っ 化 ナ ト リ ウ ム

について規定。

 R88

化学分析用試薬 57 品目

の仕様について規定。

変更

JIS

は 1 品目 1 規格。

試薬の規格使用者が各規格を多く

引用しやすくするために 1 品目 1

規格としている。 
なお,対応国際規格は 25 年以上見

直しをされていないため市場の実

態に合わない。国際規格の改正提
案を検討する。

2  引用規格

3  種類

追加

種類の項目を追加。

JIS

は種類として“特級”だけな

ので,ISO 規格と技術的な差異は

ない。

4  性質

追加

項目を追加。

一般的な説明事項であり,技術上
の差はない。

5  品質

  R88.1

変更 1)

品質に差異のある項目:硫酸塩,

鉄及びヘキサフルオロけい酸塩。 
2) ISO 規格は水不溶分,JIS は水溶
状に変更。 
3) ISO 規格の重金属を JIS は,銅及
び鉛に変更。

ISO

規格は,長期間内容の見直し

が行われず,国際市場で ISO 規格

品が用いられることはほとんどな
い。また,技術的差異も軽微であ

る。

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K 8821

:2016

(I)JIS の規定

(II) 
国際

規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇条番号

及び題名

内容

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

6  試験方法

R88.3

6.1  一般 事

JIS K 0050

JIS K 

8001

JIS R 3503 

び JIS R 3505 を引

用。

追加

項目を追加。

編集上の差異であり,技術上の差

異ではない。

6.2  純度

(NaF)

イ オ ン 交 換 中 和 滴

定法

 R88.3.1

イオン交換中和滴定法

一致

6.3  水溶状

水溶状

R88.3.2

水不溶分

変更

試料量,操作などを変更。

JIS

は,操作性を考慮して水溶状

に変更。ISO 規格の見直し時に,

改正提案の検討を行う予定。

6.4  乾燥 減
量(150  ℃)

R88.3.9

一致

6.5  酸(HF 
として)又

は塩基

(Na

2

CO

3

として)

R88.3.3

変更

試薬の量などを変更。

技術的な差異は軽微であり,対策
は考慮しない。

6.6  塩化 物

(Cl)

塩化銀比濁法  R88.3.4

塩化銀比濁法

変更

試薬濃度などを変更。

技術的な差異は軽微であり,対策

は考慮しない。

6.7  硫酸 塩

(SO

4

硫 酸 バ リ ウ ム 比 濁

 R88.3.6

種晶添加硫酸バリウム

比濁法

変更

JIS

は,試料の量,操作などを変更。 技術的な差異は軽微であり,対策

は考慮しない。

6.8

( Cu ), 鉛

( Pb ) 及 び

鉄(Fe)

原子吸光法 
ICP 発光分光分析法

 R88.3.7

(Cu,Pb)

R88.3.8

(Fe)

硫化水素比色法(Cu,
Pb) 
o-フェナントロリン比
色法(Fe)

変更 
追加

原子吸光法に変更。 
ICP 発光分光分析法を追加。

ISO

は長年見直しが行われておら

ず,その間の技術の進歩を反映し,

試験方法を追加した。ISO 規格の

見直し時に,改正提案を行う予定。

6.9  カリ ウ
ム(K)

原子吸光法 
ICP 発光分光分析法

追加

品質保証に必要な項目追加。

ISO

規格の見直し時に,改正提案

を行う予定。

6.10  ヘ キ
サフルオロ

け い 酸 塩

(SiF

6

中和滴定法

R88.3.5

中和滴定法

変更

温度などを変更。

技術的な差異は軽微であり,対策

は考慮しない。

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K 8821

:2016

(I)JIS の規定

(II) 
国際

規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇条番号

及び題名

内容

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

7  容器

追加

項目を追加。

規格適合性の評価に必要な項目を

追加。

8  表示

追加

項目を追加。

規格適合性の評価に必要な項目を
追加。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 6353-3:1987,MOD

関連する外国規格 REAGENT

CHEMICALS−American Chemical Society Specifications  ACS(2010)

イギリス British Standards BS 6376-3(1989)

韓国  韓国産業規格(Korean Standards)KS M 8066(1998)

KS M ISO 6353-3(2002)

中国  国家標準(Guojia Biaozhum)GB/T 1264(1997)

フランス Norme Française(フランス標準)NF ISO 6353-3(1988)

ロシア Gosdarstvennye Standarty(国家標準)GOST 4463(1976)

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

−  一致  技術的差異がない。

−  追加  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

−  変更  国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

− MOD

国際規格を修正している。

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