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K 8809

:2007

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  一般事項

1

4

  種類

2

5

  性質

2

5.1

  性状

2

5.2

  定性方法

2

6

  品質

3

7

  試験及び検査方法

3

7.1

  特級

3

7.2

  pH 標準液用

5

8

  記録

5

9

  容器

5

10

  表示

5

附属書 JA(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

6


K 8809

:2007

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本試薬

協会(JRA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申

出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS K 8809:1995 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。


日本工業規格

JIS

 K

8809

:2007

フタル酸水素カリウム(試薬)

Potassium hydrogen phthalate (Reagent)

C

8

H

5

KO

4

      FW

:204.22

序文

この規格は,1987 年に第 1 版として発行された ISO 6353-3,Reagents for chemical analysis−Part 3:

Specifications

−Second series を基に作成した日本工業規格であるが,対応国際規格の規定の一部に市場の実

態を反映していない部分があるため,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

1

適用範囲

この規格は,試薬として用いるフタル酸水素カリウムについて規定する。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 6353-3:1987

,Reagents for chemical analysis−Part 3: Specifications−Second series (MOD)

なお,対応の程度を表す記号(MOD)は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,修正していることを

示す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0067

  化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 0068

  化学製品の水分測定方法

JIS K 0113

  電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則

JIS K 0117

  赤外分光分析方法通則

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS K 8005

  容量分析用標準物質

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

3

一般事項

試験及び検査方法の一般的な事項は,JIS K 8001 による。

COOH

COOK


2

K 8809

:2007

4

種類

種類は,特級及び pH 標準液用とする。

5

性質

5.1

性状

フタル酸水素カリウムは,白い結晶又は結晶性の粉末で,水に溶けやすく,エタノール及びジエチルエ

ーテルに溶けにくい。

5.2

定性方法

定性方法は,次による。

a)

試料 1 g に水 10 ml を加えて溶かし,JIS K 8001 の 5.29(炎色試験)

1

(アルカリ金属及びアルカリ

土類金属試験法)によると,紫が現れる。

b)

試料の赤外吸収スペクトルを JIS K 0117 によって測定すると,波数 1 676 cm

–1

,1 601 cm

–1

,1 564 cm

–1

1 383 cm

–1

,1 288 cm

–1

,1 095 cm

–1

,812 cm

–1

及び 764 cm

–1

付近に主な吸収を認める。この場合,試料

調製は,JIS K 0117 の 5.3(粉体)a)(錠剤法)による。赤外吸収スペクトルの一例を,

図 に示す。

図 1−赤外吸収スペクトルの一例


3

K 8809

:2007

6

品質

品質は,箇条 によって試験及び検査したとき,

表 に適合しなければならない。

表 1−品質

項目

規格値

特級

pH

標準液用

純度(C

8

H

5

KO

4

質量分率  % 99.8∼100.2

純度(C

8

H

5

KO

4

(乾燥後)

質量分率  %

− 99.9∼100.1

水溶状

試験適合

試験適合

水分

質量分率  %

− 0.10 以下

乾燥減量(105

℃)

質量分率  % 0.05 以下

塩化物(Cl)

質量分率  % 0.002 以下 0.002 以下

硫黄化合物(SO

4

として)

質量分率  % 0.006 以下 0.006 以下

重金属(Pb として)

質量分率 ppm

5

以下

5

以下

ナトリウム(Na)

質量分率  % 0.01 以下 0.01 以下

鉄(Fe)

質量分率 ppm

5

以下

5

以下

7

試験及び検査方法

7.1

特級

7.1.1

試験及び検査方法の条件並びに結果

試験及び検査方法の環境は,JIS K 8001 の 3.7(試験操作など)

1

(試験の環境)による。湿度管理は,

必要に応じて実施する。また,

表 で規定する各品質項目の試験及び検査は,次の各試験及び検査方法に

よって行い,得られる測定値の計算方法及び規格値に対する判定は,JIS K 8001 の 3.5(測定値)による。

7.1.2

純度(C

8

H

5

KO

4

純度の定量方法は,次による。

試料約 3.5 g を 0.1 mg のけたまではかりとり,水 100 ml を加えて溶かし,1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液

1)

で JIS K 0113 の 5.(電位差滴定方法)によって滴定を行う。指示電極は,ガラス電極,参照電極は塩化銀

電極を用いる。この場合,1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液 1 ml は,0.204 22 g C

8

H

5

KO

4

に相当する。

1)

 1 mol/l

水酸化ナトリウム溶液の標定方法は,JIS K 8005 に規定するフタル酸水素カリウム(容

量分析用標準物質)3.5 g をめのう乳鉢で軽く砕いて 120  ℃で 1 時間加熱し,デシケーターに入

れて放冷する。それを 0.1 mg のけたまではかりとり,水 100 ml を加えて溶かす。1 mol/l 水酸

化ナトリウム溶液で JIS K 0113 の 5.

によって電位差滴定を行う。この場合,指示電極はガラス

電極,参照電極は塩化銀電極を用いる。

なお,ファクターは,次の式によって算出する。

100

22

204

0

A

a

 

.

S

f

×

×

=

ここに,

f

1 mol/l

水酸化ナトリウム溶液のファクター

S

はかりとったフタル酸水素カリウム(容量分析用
標準物質)の質量(g)

A

:  フタル酸水素カリウム(容量分析用標準物質)の

純度表示値(質量分率  %)

a

: 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の滴定量(ml)

0.204 22

1 mol/l

水酸化ナトリウム溶液 1 ml の C

8

H

5

KO

4

当質量(g)


4

K 8809

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7.1.3

水溶状

水溶状は,JIS K 8001 の 5.2(溶状)による。この場合,試料は 1 g,濁りの程度の適合限度標準は JIS K 

8001

の 5.21

(濁りの程度の適合限度標準)

a

(澄明)を用いる。

7.1.4

乾燥減量(105

℃)

乾燥減量は,JIS K 0067 の 4.1.4(操作)

1

(第 1 法  大気圧下で加熱乾燥する方法)による。この場

合,試料 4 g を 0.1 mg のけたまではかりとり,105

℃で 2 時間乾燥する。

7.1.5

塩化物(Cl

溶液の調製及び操作は,次による。

a)

試料側溶液  試料 1.5 g に水 10 ml を加えて加熱して溶かし,放冷後,硝酸(1+2)5 ml を加え 10

以下に冷却する。JIS R 3503 に規定するブフナー漏斗形ガラスろ過器(3G3)で吸引ろ過をし,結晶

を 10

℃以下の水 5 ml で洗う。ろ液と洗液を合わせ,水を加えて 20 ml にする。

b)

標準側溶液  試料 0.5 g に水 5 ml を加えて加熱して溶かし,放冷後,硝酸(1+2)5 ml を加え 10

℃以

下に冷却する。JIS R 3503 に規定するブフナー漏斗形ガラスろ過器(3G3)で吸引ろ過をし,結晶を

10

℃以下の水 5 ml で洗う。ろ液と洗液を合わせ,塩化物標準液(Cl:0.01 mg/ml)2.0 ml 及び水を加

えて 20 ml にする。

c)

操作  JIS K 8001 の 5.7[塩化物(Cl)](1)(比濁法)による。この場合,硝酸(1+2)5 ml は加えな

い。

7.1.6

硫黄化合物(SO

4

として)

溶液の調製及び操作は,次による。

a)

試料側溶液  試料 2.0 g を白金皿にとり,水 10 ml 及び炭酸ナトリウム溶液(100 g/l)15 ml を加えて

溶かす。

b)

標準側溶液  硫酸塩標準液(SO

4

:0.01 mg/ml)12 ml 及び炭酸ナトリウム溶液(100 g/l)15 ml を白金

皿にとる。

c)

操作  JIS K 8001 の 5.16[硫黄化合物(SO

4

として)

3

(操作)による。

7.1.7

重金属(Pb として)

溶液の調製及び操作は,次による。

a)

試料側溶液  試料 5.0 g に水 40 ml を加えて加熱して溶かし,水を加えて 50 ml にする(A 液)。A 液

25 ml

(試料量 2.5 g)を用いる。

b)

標準側溶液  A 液 5 ml(試料量 0.5 g)に,鉛標準液(Pb:0.01 mg/ml)1.0 ml 及び水を加えて 25 ml

にする。

c)

操作  JIS K 8001 の 5.24[重金属(Pb として)](2)(分液硫化ナトリウム法)による。

7.1.8

ナトリウム(Na

溶液の調製及び操作は,次による。

a)

試料側溶液  試料 1.0 g に水を加えて溶かし,100 ml にする(B 液)。B 液 20 ml(試料量 0.2 g)に,

水を加えて 100 ml にする(X 液)

b)

標準側溶液  B 液 20 ml に,ナトリウム標準液(Na:0.01 mg/ml)2.0 ml 及び水を加えて 100 ml にす

る(Y 液)

c)

操作  JIS K 8001 の 5.30(炎光光度法)(3)(操作)による。

7.1.9

鉄(Fe

溶液の調製及び操作は,次による。


5

K 8809

:2007

a)

試料側溶液  試料 2.0 g に水 10 ml を加えて加熱して溶かし,塩酸(2+1)1 ml 及び水を加えて 15 ml

にする。

b)

標準側溶液  鉄標準液(Fe:0.01 mg/ml)1.0 ml に,塩酸(2+1)1 ml 及び水を加えて 15 ml にする。

c)

操作  JIS K 8001 の 5.22[鉄(Fe)](2)(1,10-フェナントロリン法)による。

7.2

pH

標準液用

試験及び検査方法は,7.1(特級)による。ただし,純度(乾燥後)及び水分は,次による。

a)

純度(C

8

H

5

KO

4

乾燥後)

純度の定量方法は,7.1.2 による。この場合,試料 4 g をめのう乳鉢で軽く砕き,120

℃で 1 時間乾

燥し,デシケーター中で放冷したもの 3.5 g を 0.1 mg のけたまではかる。

b)

水分

水分は,JIS K 0068 の 6.3.5(操作)a)(直接滴定)による。この場合,試料 1 g をとり,滴定溶媒

は,メタノール及びホルムアミドを用いたメタノール−ホルムアミド

2)

混合溶媒(体積比 1:3)とす

る。

2)

ホルムアミドは,水分が 0.3 mg/ml 以下のものを用いる。

8

記録

記録は,JIS K 0050 の 12.(記録)による。

9

容器

容器は,気密容器とする。

10

表示

容器には,次の事項を表示する。

a)

名称“フタル酸水素カリウム”及び“試薬”の文字

b)

種類

c)

化学式及び式量

d)

純度

e)

内容量

f)

製造番号

g)

製造年月又はその略号(pH 標準液用に適用する。

h)

製造業者名又はその略号


6

K 8809

:2007

附属書 JA

参考)

JIS

と対応する国際規格との対比表

JIS K 8809

:2007  フタル酸水素カリウム(試薬)

ISO 6353-3

:1987,Reagents for chemical analysis−Part 3: Specifications−Second

series

(Ⅰ)

JIS

の規定

(Ⅱ)

国際規格
番号

(Ⅲ)

国際規格の規定

(Ⅳ)

JIS

と国際規格との技術的差異の箇条ご

との評価及びその内容

(Ⅴ)  JIS と国際規格との技術

的差異の理由及び今後の対策

箇条番号及び名称

内容

箇条番号

内容

箇条ごとの

評価

技術的差異の内容

1

適用範囲

試薬として用いるフ

タル酸水素カリウム
について規定。

1

化学分析用試薬 57

品目の仕様について
規定。

変更

JIS

は 1 品目 1 規格。

試薬の規格使用者が各規格を

多く引用しやすくするために

1

品目 1 規格としている。

なお,対応国際規格は 20 年

以上見直しが行われていない
ため市場の実態に合わない。

国際規格の改正提案を検討す

る予定。

2

引用規格

3

一般事項

JIS K 8001

による。

追加

項目を追加。

JIS K 8001

を引用。

編集上の差異であり,技術的
な差異ではない。

4

種類

追加

種類の項目を追加。

JIS

は種類として“特級”及び

“pH 標準液用”がある。

なお,

“pH 標準液用”は用途

別試薬なので ISO 規格と使用

目的が異なる。

5

性質

追加

性質の項目を追加。

一般的な説明事項であり,技

術的な差異はない。

6

品質

R82.1

変更 1)

品質に差異のある項目:純

2)

追加した項目:水溶状,水

ISO

規格は,長期間内容の見

直 し が 行 わ れ ず 国 際 市 場 で

ISO

規格品が用いられること

はほとんどない。また,技術
的差異も軽微

1), 2), 3)

である。

2

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K 8809

:2007

(Ⅰ)

JIS

の規定

(Ⅱ)

国際規格

番号

(Ⅲ)

国際規格の規定

(Ⅳ)

JIS

と国際規格との技術的差異の箇条ご

との評価及びその内容

(Ⅴ)

JIS

と国際規格との技術

的差異の理由及び今後の対策

箇条番号及び名称

内容

箇条番号

内容

箇条ごとの

評価

技術的差異の内容

6

品質(続き)

R82.2

試験溶液の調製。

変更

JIS

は,試験及び検査方法の該

当項目ごとに規定。

編集上の差異であり,技術的
な差異はない。

7

試験及び検査方

7.1

特級

7.1.1

試 験 及 び 検

査方法の条件並び

に結果

追加

一般的な試験及び検査方法の

条件並びに結果に関する事項

であり,技術的な差異はない。

7.1.2

純度

(C

8

H

5

KO

4

電位差滴定法

R82.3.1

指 示 薬 に よ る 滴 定
法。

変更 1)

試料量,操作などを変更。

2)  JIS K 0113

を引用。

JIS

は,技術的改良から終点決

定方法を変更。ISO 規格の見

直し時に,改正提案の検討を

行う予定。

7.1.3

水溶状

追加

項目を追加。

品質確保のために必要。ISO
規格の見直し時に,改正提案

の検討を行う予定。

7.1.4

乾燥減量

(105

℃)

105

℃で 2 時間乾燥。  

R82.3.7 105

℃で恒量になる

まで乾燥。

変更 1)

JIS

は乾燥時間を規定。

2)  JIS K 0067

を引用。

技術的差異は軽微であり,対

策は考慮しない。

7.1.5

塩化物(Cl) 比濁法

標準側溶液に試料を

添加する。

R82.3.2

比濁法 
標準側溶液に試料を

添加しない。

変更 1)

試料量,操作などを変更。

2)  JIS K 8001

の 5.7 を引用。

JIS

は,還元性有機不純物の影

響を抑えるために標準側溶液

にも試料を添加している。

ISO

規格の見直し時に,改正

提案の検討を行う予定。

7.1.6

硫黄化合物

(SO

4

として)

比濁法

R82.3.3

種晶添加比濁法

変更 1)

試薬液量,操作などを変更。

2)  JIS K 8001

の 5.16 を引用。

技術的差異は軽微であり,対

策は考慮しない。

7.1.7

重金属

(Pb として)

硫化ナトリウム法

R82.3.4

硫化水素法

変更 1)

試料量,試薬などを変更。

2)  JIS K 8001

の 5.24 を引用。

7.1.8

ナトリウム

(Na)

炎光光度法

R82.3.6

炎光光度法

変更 1)

試料量,標準液量などを変
更。

2)  JIS K 8001

の 5.30 を引用。

7.1.9

鉄(Fe) 1,10- フ ェ ナ ン ト ロ

リン法

R82.3.5 1,10-

フェナントロリ

ン法

変更 1)

試薬液量などを変更。

2)  JIS K 8001

の 5.22 を引用。

2

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K 8809

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(Ⅰ) JIS の規定

(Ⅱ)

国際規格

番号

(Ⅲ)

国際規格の規定

(Ⅳ)

JIS

と国際規格との技術的差異の箇条ご

との評価及びその内容

(Ⅴ)

JIS

と国際規格との技術

的差異の理由及び今後の対策

箇条番号及び名称

内容

箇条番号

内容

箇条ごとの

評価

技術的差異の内容

7.2 pH

標準液用

a)

純度(C

8

H

5

KO

4

(乾燥後)

電位差滴定法

追加

項目を追加。

用途上及び品質確保のために
必要。

b)

水分

カールフィッシャー

滴定法

追加

項目を追加。

8

記録

追加

項目を追加。

規格適合性を評価する関係で
必要な項目を追加。

9

容器

追加

項目を追加。

10

表示

追加

項目を追加。

1)

理由:軽微な技術的差異。箇条 6(品質)の(Ⅳ)欄の 1)

及び 2)

は,いずれも一般用途の試薬としては軽微な技術的差異であり,この差が取引上の障害になる

可能性はほとんどない。ISO 規格,JIS とも品質項目の設定・品質水準の設定は,市場での長い使用実績・経験を踏まえたものである。ISO 規格と JIS との質量

分率 ppm∼質量分率 ppt レベルの不純物のごくわずかの差異は,経験上,一般用途の試薬としては実用上差し支えないものと考えられる。

なお,不純物のごくわずかの差異がどのような影響を及ぼすか,あらゆる用途を想定して検証することは現実的ではない。この(Ⅳ)の 1)

及び 2)

の品質項目

及び品質水準が不満足な場合は,通常,JIS 試薬,ISO 規格試薬とも対応できない。この場合,対応策としては,目的に合致した高純度試薬など特殊用途の試薬

を使用することになる。

2)

  ISO

試薬規格の状況:ISO 規格の試薬は,規格の維持管理が行われていない(規格制定後約 20 年経過)

。このため,ISO 規格の内容が現在の市場の要求にこたえ

ているかどうかの検討が行われていない(JIS との差)

。また,ISO 規格の試薬は,我が国だけではなく,国際市場でも商取引がほとんどなく国際規格としての

存在意義が乏しい。

3)

今後の対策:

1) 

及び

2) 

の理由から,当面,対策を考慮しない。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 6353-3:1987,MOD

被引用法規

食品・添加物等の規格基準(昭和 34 年厚生省告示第 370 号)

医薬品等に使用することができるタール色素(昭和 41 年厚生省令第 30 号) 
第十四改正日本薬局方(平成 13 年厚生労働省告示第 111 号)

飼料及び飼料添加物の成分規格(昭和 51 年農林省令第 35 号)

普通肥料の公定規格(昭和 61 年農林水産省告示第 284 号)  附 2  農業環境技術研究所法

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関連する外国規格

アメリカ  Reagent Chemicals−American Chemical Society Specifications  ACS(2000) 
イギリス  British Standards  BS 6376-3(1989)

韓国  韓国産業規格(Korean Standards)  KS M 8283(1996)

KS M ISO 6353-3(2002)

中国  国家標準(Guojia Biaozhum)  GB/T 1291(1988)

GB/T 6857(1986)

[pH 基準試薬]

フランス  Norme Française(フランス標準)  NF ISO 6353-3(1988)

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD………………国際規格を修正している。

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