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日本工業規格

JIS

 K

8775

-1994

8

−キノリノール(試薬)

8

−Quinolinol

C

9

H

7

NO FW : 145.16

1.

適用範囲  この規格は,試薬として用いる 8−キノリノール(

1

)

について規定する。

(

1

)

別名:8−ヒドロキシキノリン,オキシン

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS K 0067

  化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 0113

  電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則

JIS K 0117

  赤外分光分析方法通則

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

2.

共通事項  この規格に共通する事項は,JIS K 8001 による。

3.

種類  特級

4.

性質  8−キノリノールは,次の性質を示す。

(1)

性状  8−キノリノールは,白∼うすい黄色の結晶又は結晶性粉末で,エタノール及びジエチルエーテ

ルに溶けやすく,水に極めて溶けにくい。うすい酸類には溶ける。

(2)

定性方法  試料の赤外吸収スペクトルを JIS K 0117 によって測定すると,波数 1500cm

1

,1410cm

1

1280cm

1

,1270cm

1

,1200cm

1

,780cm

1

,740cm

1

及び 710cm

1

付近に主な吸収を認める。この場

合,試料調製は JIS K 0117 の 6.2(1)(錠剤法)による。赤外吸収スペクトルの一例を

図 に示す。


2

K 8775-1994

図 1  赤外吸収スペクトルの一例

5.

品質  品質は,6.によって試験し,表 に適合しなければならない。

表 1  品質

項目

規格値

純度 99.0%以上

エタノール溶状

試験適合

酢酸溶状

試験適合

融点 72∼76℃

強熱残分(硫酸塩) 0.05%以下 
塩化物 (Cl)

0.001%

以下

硫酸塩 (SO

4

) 0.01%

以下

マグネシウム分析適合性

試験適合

6.

試験方法  試験方法は,次のとおりとする。

(1)

純度  99.0%以上

試料 0.3g(0.1mg のけたまではかる)+酢酸 50ml→0.1mol/過塩素酸(酢酸溶媒)で JIS K 0113 の 5.

(電位差滴定方法)によって電位差滴定を行う。

別に同一条件で空試験を行って滴定量を補正する。

0.1mol/l

過塩素酸(酢酸溶媒)1ml は,0.014 516gC

9

H

7

NO

に相当する。

(2)

エタノール溶状

試料 1g+エタノール (95) (→20ml)  ……澄明。

(3)

酢酸溶状

試料 2g+(酢酸 5ml+水 15ml)→振り混ぜながら水浴中で加熱して溶かす……澄明。

(4)

融点  72∼76℃


3

K 8775-1994

JIS K 8001

の 5.4(融点及び溶融範囲)による。

(5)

強熱残分(硫酸塩)  0.05%以下

JIS K 0067

の 4.4.4(4)(第 4 法  硫酸塩として強熱する方法)(4.2)による。試料 2.0g 及び硫酸 1ml を

用い,残分 1mg 以下。

(6)

塩化物 (Cl)   0.001 %以下

試料側溶液:試料 3g+硝酸 (1+2) 15ml+水 40ml→水浴中で加熱して溶解→冷却+水  (→60ml)  (A

液)→A 液 20ml(試料量 1g)

標準側溶液:A 液 20ml+硝酸銀溶液 (20g/l) 1ml→水浴中で 10 分間加熱→冷却→洗浄ろ紙(5 種 C)で

ろ過→水 5ml でろ紙を洗う→(ろ液+洗液)

操作:JIS K 8001 の 5.7(2)[比濁法(着色試料の場合)]による。この場合,塩化物標準液 (0.01mgCl/ml)

1.0ml

を用いる。

(7)

硫酸塩 (SO

4

  0.01%以下

試料側溶液:試料 1.5g+塩酸 (2+1) 3ml+水 20ml→水浴中で加熱して溶解→冷却+水  (→60ml)(B 液)

→B 液 20ml(試料量 0.5g)

標準側溶液:B 液 20ml+塩化バリウム溶液 (100g/l) 2ml→沸騰するまで加熱→1 時間放置→ろ紙(5 種

C

)を用いてろ過→ろ液。

操作:JIS K 8001 の 5.15(2)[比濁法(着色試料の場合)]による。この場合,硫酸塩標準液 (0.01mgSO

4

/ml)

5.0ml

を用いる。

(8)

マグネシウム分析適合性

試料 2.5g+約 60℃に温めた酢酸 5ml→緩やかにかき混ぜる+約 60℃の水 50ml→かき混ぜて溶かす→

冷却+水  (→100ml)(C 液)。

マグネシウム標準原液  (1 mgMg/ml) 12 ml+塩酸 (1+2) 0.3 ml+水  (→100 ml)(D 液)

D

液 50ml+C 液 3.5ml→80℃に加熱→振り混ぜながら→アンモニア水 (2+3) 5ml 滴加→10 分間放置

→ろ紙(5 種 C)でろ過……ろ液は黄色で,リトマス紙(赤)を浸すと青に変わる+D 液 5ml→80℃で

加熱……黄色の沈殿を生じる。

7.

容器  遮光した気密容器とする。

8.

表示  容器には,次の事項を表示しなければならない。

(1)

名称  “8−キノリノール”及び“試薬”の文字

(2)

種類

(3)

化学式,式量

(4)

品質(純度)

(5)

内容量

(6)

製造番号

(7)

製造業者名又はその略号


4

K 8775-1994

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

久保田  正  明

物質工学工業技術研究所計測化学部

細  川  幹  夫

通商産業省基礎産業局生物化学産業課

津  田      博

通商産業省機械情報産業局計量行政室

地  崎      修

工業技術院標準部繊維化学規格課

喜多川      忍

通商産業検査所化学部化学標準課

野々村      誠

都立工業技術センター無機化学部

加  山  英  男

財団法人日本規格協会

石  橋  無味雄

厚生省国立衛生試験所

川  瀬      晃

社団法人日本分析化学会

柳  瀬  斉  彦

社団法人日本化学工業協会

藤  貫      正

社団法人日本分析化学会

並  木      昭

財団法人化学品検査協会

鶴  田  利  行

硫酸協会

中  村      靖

日本鉱業協会

大  槻      孝

社団法人日本鉄鋼協会

日  暮  喜八郎

第一化学薬品株式会社

北  田  佳  伸

和光純薬工業株式会社

高  野  虞美子

東京化成工業株式会社

中  村      穣

森田化学工業株式会社

山  岡      宏

片山化学工業株式会社

飯  岡  寛  一

柳島製薬株式会社

山  田  和  夫

関東化学株式会社

(事務局)

平  井  信  次

日本試薬連合会