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K 8739

:2011

(1) 

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  種類

2

4

  性質

2

4.1

  性状

2

4.2

  定性方法

2

5

  品質

2

6

  試験方法

3

6.1

  一般事項

3

6.2

  試料の取扱い及び調製に関する注意事項

3

6.3

  濃度(HNO

3

として)

3

6.4

  強熱残分(硫酸塩)

5

6.5

  塩化物(Cl

5

6.6

  硫酸塩(SO

4

6

6.7

  重金属(Pb として)

7

6.8

  ひ素(As

8

6.9

  鉄(Fe

10

7

  容器

11

8

  貯蔵方法

11

9

  表示

11

10

  取扱い上の注意事項

11


K 8739

:2011

(2) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本試薬

協会(JRA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと

の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これに

よって,JIS K 8739:1992 は改正され,この規格に置き換えられた。

なお,平成 23 年 12 月 21 日までの間は,工業標準化法第 19 条第 1 項等の関係条項の規定に基づく JIS

マーク表示認証において,JIS K 8739:1992 によることができる。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


   

日本工業規格

JIS

 K

8739

:2011

発煙硝酸(試薬)

Nitric acid, fuming

(Reagent)

序文

この規格は,1951 年に制定され,その後 6 回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は 1992 年に

行われたが,その後の試験・研究開発などの技術進歩に対応するために改正した。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

1

適用範囲

この規格は,試薬として用いる発煙硝酸について規定する。

警告  この規格に基づいて試験を行う者は,通常の実験室での作業に精通していることを前提とする。

この規格は,その使用に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。

この規格の利用者は,MSDS(化学物質等安全データシート)などを参考にして各自の責任に

おいて安全及び健康に対する適切な措置をとらなければならない。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0067

  化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 0115

  吸光光度分析通則

JIS K 1107

  窒素

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS K 8005

  容量分析用標準物質

JIS K 8012

  亜鉛(試薬)

JIS K 8044

  三酸化二ひ素(試薬)

JIS K 8085

  アンモニア水(試薬)

JIS K 8102

  エタノール(95)

(試薬)

JIS K 8136

  塩化すず(II)二水和物(試薬)

JIS K 8150

  塩化ナトリウム(試薬)

JIS K 8155

  塩化バリウム二水和物(試薬)

JIS K 8180

  塩酸(試薬)

JIS K 8201

  塩化ヒドロキシルアンモニウム(試薬)

JIS K 8202

  塩化 1,10-フェナントロリニウム一水和物(試薬)


2

K 8739

:2011

   

JIS K 8295

  グリセリン(試薬)

JIS K 8355

  酢酸(試薬)

JIS K 8359

  酢酸アンモニウム(試薬)

JIS K 8371

  酢酸ナトリウム三水和物(試薬)

JIS K 8374

  酢酸鉛(II)三水和物(試薬)

JIS K 8541

  硝酸(試薬)

JIS K 8550

  硝酸銀(試薬)

JIS K 8563

  硝酸鉛(II)

(試薬)

JIS K 8574

  水酸化カリウム(試薬)

JIS K 8576

  水酸化ナトリウム(試薬)

JIS K 8580

  すず(試薬)

JIS K 8603

  ソーダ石灰(試薬)

JIS K 8777

  ピリジン(試薬)

JIS K 8842

  ブロモチモールブルー(試薬)

JIS K 8913

  よう化カリウム(試薬)

JIS K 8949

  硫化ナトリウム九水和物(試薬)

JIS K 8951

  硫酸(試薬)

JIS K 8962

  硫酸カリウム(試薬)

JIS K 8982

  硫酸アンモニウム鉄(III)

・12 水(試薬)

JIS K 9512

  N,N-ジエチルジチオカルバミド酸銀(試薬)

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

3

種類

種類は,特級とする。

4

性質

4.1

性状

発煙硝酸は,発煙性の透明なうすい赤みの褐色から赤みの褐色の液体で,黄みの褐色のガスを発生する。

密度は,濃度が質量分率 97 %では約 1.52 g/ml,質量分率 90 %では約 1.50 g/ml である。

4.2

定性方法

試料 10 ml に銅片 0.1 g を入れて加熱すると,銅を溶かして赤みの褐色のガスを発生し,その液の色は青

に変わる。

5

品質

品質は,箇条 によって試験したとき,

表 に適合しなければならない。


3

K 8739

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表 1−品質

項目

規格値

試験方法

濃度(密度約 1.52 g/ml の場合)

(HNO

3

として)

    (密度約 1.50 g/ml の場合)

(HNO

3

として)

質量分率 %

質量分率 %

97.0 以上 
90.0∼94.0

6.3 

強熱残分(硫酸塩)

質量分率 %

0.001 以下

6.4 

塩化物(Cl)

質量分率 ppm

2 以下

6.5 

硫酸塩(SO

4

質量分率 ppm

5 以下

6.6 

重金属(Pb として)

質量分率 ppm

2 以下

6.7 

ひ素(As)

質量分率 ppm

0.1 以下

6.8 

鉄(Fe)

質量分率 ppm

1 以下

6.9 

6

試験方法

6.1

一般事項

試験方法の一般的な事項は,JIS K 0050 及び JIS K 8001 による。

6.2

試料の取扱い及び調製に関する注意事項

試料の取扱い及び調製に関する注意事項は,次による。

a)

発煙硝酸を取り扱う場合は,必ず局所排気装置の下で行う。

b)

発煙硝酸を取り扱う者は,適切な保護具を装着する。

c)

発煙硝酸の気密容器の開栓,開封は,徐々に圧を抜きながら行う。必要ならば,冷却した後行う。

6.3

濃度(HNO

3

として)

濃度(HNO

3

として)の試験方法は,次による。

a)

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1)

ソーダ石灰  JIS K 8603 に規定するもの。

2)

水酸化カリウム溶液(250 g/l)  JIS K 8574 に規定する水酸化カリウム 29.4 g を水に溶かして 100 ml

にする(必要な場合に用いる。

。ポリエチレン製瓶に保存する。

3)

二酸化炭素を除いた水  次の 3.1)∼3.4)のいずれか,又はそれらの二つ以上を組み合わせたものを用

い,使用時に調製する。

3.1)

水をフラスコに入れ,加熱し,沸騰が始まってから 5 分間以上その状態を保つ。加熱を止め,フ

ラスコの口を時計皿で軽く蓋をして少し放置して沸騰が止まった後に,ガス洗浄瓶に水酸化カリ

ウム溶液(250 g/l)を入れたもの,又はソーダ石灰管を連結して空気中の二酸化炭素を遮り,冷却

したもの。

3.2)

水をフラスコに入れ,水の中に JIS K 1107 に規定する窒素を 15 分間以上通じたもの。

3.3)

水から二酸化炭素分離膜をもつガス分離管を用いて二酸化炭素を除いたもの。

3.4)

新鮮な 18 MΩ・cm 以上の抵抗率のある脱イオン化された水を,窒素を通じた三角フラスコに泡立

てないように採取したもの。

4)

ブロモチモールブルー溶液  JIS K 8842 に規定するブロモチモールブルー0.10 g を JIS K 8102 に規

定するエタノール(95)50 ml に溶かし,水で 100 ml にする。褐色ガラス製瓶に保存する。

5)  1 mol/l 

水酸化ナトリウム溶液(NaOH:40.00 g/l)  1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液の調製,標定及

び計算は,次による。

5.1)

調製  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム 165 g をポリエチレン製などの気密容器 500 ml に

はかりとり,二酸化炭素を除いた水 150 ml を加えて溶かした後,二酸化炭素を遮り 4∼5 日間放置


4

K 8739

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する。その上澄み液 54 ml をポリエチレン製などの気密容器 1 000 ml にとり,二酸化炭素を除い

た水を加えて 1 000 ml とし,混合した後,ソーダ石灰管を付けて保存する。

5.2)

標定  標定は,認証標準物質

1)

又は JIS K 8005 に規定する容量分析用標準物質のアミド硫酸を用

い,次のとおり行う。

5.2.1)

  認証標準物質

1)

のアミド硫酸を用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。

5.2.2)

  容量分析用標準物質のアミド硫酸を用いる場合は,必要量をめのう乳鉢で軽く砕いた後,上口デ

シケーター(減圧デシケーター)に入れ,上口デシケーター内圧 2.0 kPa 以下で約 48 時間乾燥す

る。

5.2.3)

  認証標準物質

1)

又は容量分析用標準物質のアミド硫酸 2.4∼2.6 g を 0.1 mg の桁まではかりコニカ

ルビーカー100 ml に移し,水 25 ml を加えて溶かした後,指示薬としてブロモチモールブルー溶

液数滴を加え,5.1)で調製した液で滴定する。終点は,液の色が黄から青みの緑になる点とする。

1)

  容量分析に用いることが可能な認証書の付いた標準物質で,不確かさが算出され国際単位

系(SI)へのトレーサビリティが保証されたもの。ただし,認証書のある標準物質を入手

できない場合には,含有率が明らかな市販の標準物質も用いることができ,その説明書に

従って使用する。

なお,認証標準物質の供給者としては,独立行政法人産業技術総合研究所計量標準総合

センター(NMIJ)

,米国国立標準技術研究所(NIST)などの国家計量機関及び認証標準物

質生産者がある。

5.3)

計算  ファクターは,次の式によって算出する。

100

09

097

.

0

A

V

m

f

×

×

=

ここに,

f

l mol/l

水酸化ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとったアミド硫酸の質量(

g

A

アミド硫酸の純度(質量分率

  %

V

滴定に要した

l mol/l

水酸化ナトリウム溶液の体積(

ml

0.097 09

l mol/l

水酸化ナトリウム溶液

1 ml

に相当するアミド硫

酸の質量(

g

b

)

器具  主な器具は,次のとおりとする。

筒形ひょう量瓶  容量

5 ml

程度の栓付きで,すり合わせが気密なもの。

c

)

操作  操作は,次のとおり行う。

1

)

筒形ひょう量瓶を

0.1 mg

の桁まではかった後,局所排気装置の下で試料

2 g

を入れ,手早く栓をし

て再び筒形ひょう量瓶を

0.1 mg

の桁まではかる。

2

)

二酸化炭素を除いた水

150 ml

を入れた共通すり合わせ三角フラスコ

300 ml

に,この筒形ひょう量

瓶の栓を少しずらして入れ,直ちに栓をして,振り混ぜて発生する赤みの褐色のガスを完全に溶か

す。

3

)

共通すり合わせ三角フラスコの栓及び内壁を少量の二酸化炭素を含まない水で洗い入れる。指示薬

としてブロモチモールブルー溶液を数滴加え,

1 mol/l

水酸化ナトリウム溶液で滴定する。終点は,

液の色が黄色から青みの緑に変わる点とする。

d

)

計算  濃度(

HNO

3

として)は,次の式によって算出する。

 


5

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100

01

063

.

0

1

2

×

×

×

=

m

m

f

V

A

ここに,

A

濃度(

HNO

3

として)

(質量分率

  %

V

滴定に要した

1 mol/l

水酸化ナトリウム溶液の体積(

ml

f

1 mol/l

水酸化ナトリウム溶液のファクター

m

2

試料の入った筒形ひょう量瓶の質量(

g

m

1

筒形ひょう量瓶の質量(

g

0.063 01

1 mol/l

水酸化ナトリウム溶液

1 ml

に相当する

HNO

3

の質

量(

g

6.4

強熱残分(硫酸塩)

強熱残分(硫酸塩)は,JIS K 0067 の 4.4.4 

(

4

)

(第

4

法  硫酸塩として強熱する方法)による。この場

合,局所排気装置の下で試料

100 g

をはかりとり,残分は

0.1 mg

の桁まではかる。JIS K 8951 に規定する

硫酸

0.3 ml

を用い,強熱温度は,

600

±

50

℃とする。

6.5

塩化物(Cl

塩化物(

Cl

)の試験方法は,次による。

a

)

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

アンモニア水  JIS K 8085 に規定する質量分率

28.0

30.0 %

のもの。

2

)

硝酸(12)  JIS K 8541 に規定する硝酸(質量分率

60

61 %

)の体積

1

と水の体積

2

とを混合す

る。

3

)

硝酸銀溶液(20 g/l)  JIS K 8550 に規定する硝酸銀

2 g

を水に溶かして

100 ml

にする。褐色ガラス

製瓶に保存する。

4

)

塩化物標準液

4.1

)

塩化物標準液(Cl1 mg/ml)  次のいずれかのものを用いる。

4.1.1

)

計量標準供給制度[

JCSS

 2)

]に基づく標準液で,酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致し

た場合に用い,必要な場合は,適切な方法で希釈して使用する(以下,

JCSS

に基づく標準液”

という。

4.1.2

) JCSS

以外の認証標準液で,酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合に用い,必要

な場合は,適切な方法で希釈して使用する。ただし,

JCSS

以外の認証標準液がない場合は,市

販の標準液を用いる(以下,

JCSS

以外の認証標準液及び市販の標準液を合わせて,

JCSS

以外

の認証標準液など”という。

4.1.3

)

JIS K 8150

に規定する塩化ナトリウム

1.65 g

を全量フラスコ

1 000 ml

にとり,

水を加えて溶かし,

水を標線まで加えて混合する。

2)

 JCSS

は,

Japan Calibration Service System

の略称である。

4.2

)

塩化物標準液(Cl0.01 mg/ml)  塩化物標準液(

Cl

1 mg/ml

10 ml

を全量フラスコ

1 000 ml

に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。

b

)

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

共通すり合わせ平底試験管  例として,容量

50 ml

,直径約

23 mm

で目盛のあるもの。

2

)

蒸発皿  JIS R 3503 に規定するもの。

3

)

水浴  沸騰水浴として使用することができ,蒸発皿,ビーカーなどを載せられるもので,熱媒体に

イオン交換水を用いたもの。

c

)

操作  操作は,次のとおり行う。


6

K 8739

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1

)

試料溶液の調製は,蒸発皿に水

10 ml

をとり,局所排気装置の下で試料

10 g

及び硝酸銀溶液(

20 g/l

1 ml

を加える。

2

)

比較溶液の調製は,蒸発皿に水

10 ml

をとり,塩化物標準液(

Cl

0.01 mg/ml

2.0 ml

及び硝酸銀溶

液(

20 g/l

1 ml

を加える。

3

)

試料溶液及び比較溶液は,イオン交換水を用いた水浴上で加熱して蒸発乾固する。直ちに,これら

にアンモニア水

0.5 ml

を加えた後,少量の水で共通すり合わせ平底試験管に移し,水で

20 ml

にす

る。それぞれに硝酸(

1

2

4.5 ml

を加えて振り混ぜた後,

15

分間放置する。

4

)

黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管

の上方又は側面から観察して,濁りを比較する。

d

)

判定  c

)

によって操作し,次に適合するとき,

“塩化物(

Cl

:質量分率

2 ppm

以下(規格値)

”とす

る。

試料溶液から得られた液の濁りは,比較溶液から得られた液の白濁より濃くない。

6.6

硫酸塩(SO

4

硫酸塩(

SO

4

)の試験方法は,次による。

a

)

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

エタノール(95)  JIS K 8102 に規定するもの。

2

)

塩化ナトリウム溶液(100 g/l)  JIS K 8150 に規定する塩化ナトリウム

10 g

を水に溶かして

100 ml

にする。

3

)

塩化バリウム溶液(100 g/l)  JIS K 8155 に規定する塩化バリウム二水和物

11.7 g

を水に溶かして

100 ml

にする。

4

)

塩酸(21)  JIS K 8180 に規定する塩酸の体積

2

と水の体積

1

とを混合する。

5

)

硫酸塩標準液

5.1

)

硫酸塩標準液(SO

4

1 mg/ml)  次のいずれかのものを用いる。

5.1.1

)

JCSS

に基づく標準液  6.5 a

)

 4.1.1

)

に準じる。

5.1.2

)

JCSS

以外の認証標準液など  6.5 a

)

 4.1.2

)

に準じる。

5.1.3

)

JIS K 8962

に規定する硫酸カリウム

1.81 g

を全量フラスコ

1 000 ml

にとり,水を加えて溶かし,

水を標線まで加えて混合する。

5.2

)

硫酸塩標準液(SO

4

0.01 mg/ml)  硫酸塩標準液(

SO

4

1 mg/ml

10 ml

を全量フラスコ

1 000 ml

に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。

b

)

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

共通すり合わせ平底試験管  6.5 b

)

 1

)

による。

2

)

蒸発皿  6.5 b

)

 2

)

による。

3

)

水浴  沸騰水浴として使用することができ,蒸発皿,ビーカーなどを載せられるもの。

c

)

操作  操作は,次のとおり行う。

1

)

試料溶液の調製は,局所排気装置の下で試料

10 g

を蒸発皿にとり,塩化ナトリウム溶液(

100 g/l

0.1 ml

を加え,加熱板上で蒸発乾固した後,放冷する。これに塩酸(

2

1

0.5 ml

を加え,水浴上

で加熱して再び蒸発乾固した後,放冷する。塩酸(

2

1

0.3 ml

及び少量の水で共通すり合わせ平

底試験管に移し,水を加えて

25 ml

にする。

2

)

比較溶液の調製は,塩化ナトリウム溶液(

100 g/l

0.1 ml

を蒸発皿にとり,塩酸(

2

1

0.5 ml

及び

硫酸塩標準液(

SO

4

0.01 mg/ml

5.0 ml

を加え,水浴上で加熱して蒸発乾固した後,放冷する。塩


7

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酸(

2

1

0.3 ml

及び少量の水で共通すり合わせ平底試験管に移し,水を加えて

25 ml

にする。

3

)

試料溶液及び比較溶液に,エタノール(

95

3 ml

及び塩化バリウム溶液(

100 g/l

2 ml

を加えて振

り混ぜた後,

1

時間放置する。

4

)

黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管

の上方又は側面から観察して濁りを比較する。

d

)

判定  c

)

によって操作し,次に適合するとき,

“硫酸塩(

SO

4

:質量分率

5 ppm

以下(規格値)

”とす

る。

試料溶液から得られた液の濁りは,比較溶液から得られた液の白濁より濃くない。

6.7

重金属(Pb として)

重金属(

Pb

として)の試験方法は,次による。

a

)

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

塩酸(21)  6.6 a

)

 4

)

による。

2

)

酢酸ナトリウム溶液(200 g/l)  JIS K 8371 に規定する酢酸ナトリウム三水和物

33.2 g

を水に溶か

して

100 ml

にする。

3

)

硝酸(12)  6.5 a

)

 2

)

による(必要な場合に用いる。

4

)

硫化ナトリウム・グリセリン溶液  JIS K 8295 に規定するグリセリン

30 ml

に水

10 ml

を加えた溶

液に JIS K 8949 に規定する硫化ナトリウム九水和物

5 g

を加えて溶かす。放置後,上澄み液を用い

る。冷所に保存し,

3

か月以内に使用する。

5

)

鉛標準液

5.1

)

鉛標準液(Pb1 mg/ml)  次のいずれかのものを用いる。

5.1.1

)

JCSS

に基づく標準液  6.5 a

)

 4.1.1

)

に準じる。

5.1.2

)

JCSS

以外の認証標準液など  6.5 a

)

 4.1.2

)

に準じる。

5.1.3

)

JIS K 8563

に規定する硝酸鉛(

II

1.60 g

を全量フラスコ

1 000 ml

にとり,硝酸(

1

2

1 ml

び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。

5.2

)

鉛標準液(Pb0.01 mg/ml)  鉛標準液(

Pb

1 mg/ml

10 ml

を全量フラスコ

1 000 ml

に正確に

はかりとり,水を標線まで加えて混合する。使用時に調製する。

b

)

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

共通すり合わせ平底試験管  6.5 b

)

 1

)

による。

2

)

蒸発皿  6.5 b

)

 2

)

による。

3

)

水浴  6.6 b

)

 3

)

による。

c

)

操作  操作は,次のとおり行う。

1

)

試料溶液の調製は,局所排気装置の下で試料

10 g

を蒸発皿にとり,水浴上で加熱して蒸発乾固した

後,放冷する。塩酸(

2

1

1 ml

を加え,再び水浴上で加熱して蒸発乾固した後,放冷する。これ

を,塩酸(

2

1

0.5 ml

及び水

10 ml

で共通すり合わせ平底試験管に移し,酢酸ナトリウム溶液(

200

g/l

2 ml

を加え,水で

20 ml

にする。

2

)

比較溶液の調製は,塩酸(

2

1

1 ml

を水浴上で加熱して蒸発乾固した後,放冷する。塩酸(

2

1

0.5 ml

及び水

10 ml

で共通すり合わせ平底試験管に移し,鉛標準液(

Pb

0.01 mg/ml

2.0 ml

及び酢

酸ナトリウム溶液(

200 g/l

2 ml

を加え,水で

20 ml

にする。

3

)

試料溶液及び比較溶液に,硫化ナトリウム・グリセリン溶液

0.05 ml

を加えて振り混ぜた後,

5

分間

放置する。


8

K 8739

:2011

   

4

)

白の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管

の上方又は側面から観察して暗色を比較する。

d

)

判定  c

)

によって操作し,次に適合するとき,

“重金属(

Pb

として)

:質量分率

2 ppm

以下(規格値)

とする。

試料溶液から得られた液の色は,比較溶液から得られた液の暗色より濃くない。

6.8

ひ素(As

ひ素(

As

)の試験方法は,次による。

a

)

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

亜鉛(ひ素分析用)  JIS K 8012 に規定する粒径

150

1 400

μ

m

のもの。

2

)

硫酸  JIS K 8951 に規定するもの。

3

)

ピリジン  JIS K 8777 に規定するもの。

4

)

塩化すず(II)溶液(N,N-ジエチルジチオカルバミド酸銀法用)

[塩化すず(II)溶液(AgDDTC 

用)]  JIS K 8136 に規定する塩化すず(

II

)二水和物

40 g

を JIS K 8180 に規定する塩酸(ひ素分

析用)に溶かし,塩酸(ひ素分析用)で

100 ml

にする。小粒の JIS K 8580 に規定する粒状のすず

2

3

個を加えて保存し,使用時に水で

10

倍にうすめる。褐色ガラス製瓶に保存する。

5

)

塩酸(ひ素分析用)(11)  塩酸(ひ素分析用)の体積

1

と水の体積

1

とを混合する。

6

)

塩酸(ひ素分析用)(13)  塩酸(ひ素分析用)の体積

1

と水の体積

3

とを混合する(必要な場合

に用いる。

7

)

酢酸鉛(II)溶液(100 g/l)  JIS K 8374 に規定する酢酸鉛(

II

)三水和物

11.6 g

を水に溶かして

100

ml

にした後,JIS K 8355 に規定する酢酸

0.1 ml

を加える。

8

)

N,N-

ジエチルジチオカルバミド酸銀・ピリジン溶液(AgDDTC・ピリジン溶液)  JIS K 9512 に規

定する

N,N-

ジエチルジチオカルバミド酸銀

0.5 g

をピリジンに溶かし,ピリジンで

100 ml

にする。

褐色ガラス製瓶に入れ,冷所に保存する。

9

)

水酸化ナトリウム溶液(100 g/l)  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム

10.3 g

を水に溶かして

100 ml

にする(必要な場合に用いる。

。ポリエチレン製瓶などに保存する。

10

)

よう化カリウム溶液(200 g/l)  JIS K 8913 に規定するよう化カリウム

20 g

を水に溶かして

100 ml

にする。使用時に調製する。

11

)

ひ素標準液

11.1

)

ひ素標準液(As1 mg/ml)  次のいずれかのものを用いる。

11.1.1

)

JCSS

に基づく標準液  6.5 a

)

 4.1.1

)

に準じる。

11.1.2

)

JCSS

以外の認証標準液など  6.5 a

)

 4.1.2

)

に準じる。

11.1.3

)

JIS K 8044

に規定する三酸化二ひ素

1.32 g

に水酸化ナトリウム溶液(

100 g/l

6 ml

及び水

500 ml

を加えて溶かす。塩酸(ひ素分析用)

1

3

)で

pH 3

5

に調節した後,水で全量フラスコ

1 000

ml

に移し,水を標線まで加えて混合する。

11.2

)

ひ素標準液(As0.001 mg/ml)  ひ素標準液(

As

1 mg/ml

25 ml

を全量フラスコ

250 ml

に正確

にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。その

10 ml

を全量フラスコ

1 000 ml

に正確にはか

りとり,水を標線まで加えて混合する。

b

)

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

吸収セル  光の吸収を測定するために試料,対照液などを入れる容器で,光路長が

10 mm

のもの(必

要な場合に用いる。


9

K 8739

:2011

2

)

ひ素試験装置  例を図 に示す。

3

)

分光光度計  JIS K 0115 に規定するもの(必要な場合に用いる。)。

4

)

蒸発皿  6.5 b

)

 2

)

による。

c

)

操作  操作は,次のとおり行う。

1

)

試料溶液の調製は,局所排気装置の下で試料

10 g

を蒸発皿にとり,硫酸

2 ml

を加え,加熱板上で

硫酸の白煙が発生し始めるまで加熱した後,放冷する。水

10 ml

を加え,再び加熱板上で硫酸の白

煙が発生し始めるまで加熱し,放冷する。これを少量の水で水素化ひ素発生瓶

100 ml

に移す。

2

)

比較溶液の調製は,硫酸

2 ml

を蒸発皿にとり,加熱板上で硫酸の白煙が発生し始めるまで加熱した

後,放冷する。水

10 ml

を加え,再び加熱板上で硫酸の白煙が発生し始めるまで加熱し,放冷する。

これを少量の水で水素化ひ素発生瓶

100 ml

に移し,ひ素標準液(

As

0.001 mg/ml

1.0 ml

を加える。

3

)

空試験溶液の調製は,硫酸

2 ml

を蒸発皿にとり,加熱板上で硫酸の白煙が発生し始めるまで加熱し

た後,放冷する。水

10 ml

を加え,再び加熱板上で硫酸の白煙が発生し始めるまで加熱し,放冷す

る。これを少量の水で水素化ひ素発生瓶

100 ml

に移す(吸光度を測定する場合に調製する。

4

)

試料溶液,比較溶液及び空試験溶液に,塩酸(ひ素分析用)

1

1

5 ml

を加え,水で

40 ml

にする。

それぞれによう化カリウム溶液(

200 g/l

15 ml

及び塩化すず(

II

)溶液(

AgDDTC

法用)

5 ml

を加

えて振り混ぜ,

10

分間放置する。次に,亜鉛(ひ素分析用)

3 g

を加え,直ちに水素化ひ素発生瓶

100 ml

と導管

B

(あらかじめ水素化ひ素吸収管

C

AgDDTC

・ピリジン溶液

5 ml

を入れ,導管

B

と水素化ひ素吸収管

C

とを連結しておく。

)とを連結して約

25

℃の水中で約

1

時間放置した後,水

素化ひ素吸収管

C

を離し,ピリジンを

5 ml

の標線まで加える。

5

)

白の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を水素化ひ素吸収管

C

の上方

又は側方から観察して赤を比較する。

なお,必要があれば吸収セルを用い,分光光度計で波長

510 nm

付近の吸収極大の波長における吸

光度を空試験溶液からの

AgDDTC

・ピリジン溶液を対照液として JIS K 0115 の 6.(特定波長におけ

る吸収の測定)によって測定する。

d

)

判定  c

)

によって操作し,次の 1

)

又は 2

)

に適合するとき,

“ひ素(

As

:質量分率

0.1 ppm

以下(規

格値)

”とする。

1

)

試料溶液から得られた液の色は,比較溶液から得られた液の赤より濃くない。

2

)

試料溶液から得られた液の吸光度は,比較溶液から得られた液の吸光度より大きくない。

 


10

K 8739

:2011

   

単位  mm

A :  水素化ひ素発生瓶 100 ml 
B :  導管 
C :  水素化ひ素吸収管 
D :  ゴム栓又はすり合わせ 
E :  酢酸鉛(II)溶液(100 g/l)で湿した 
      ガラスウール 
F :  40 ml の標線 
G :  5 ml の標線

図 1−ひ素試験装置の例

6.9

鉄(Fe

鉄(

Fe

)の試験方法は,次による。

a

)

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液(100 g/l)  JIS K 8201 に規定する塩化ヒドロキシルアンモニ

ウム

10 g

を水に溶かして

100 ml

にする。

2

)

塩酸(21)  6.6 a

)

 4

)

による。

3

)

酢酸アンモニウム溶液(250 g/l)  JIS K 8359 に規定する酢酸アンモニウム

25 g

を水に溶かして

100

ml

にする。

4

)

1,10-

フェナントロリン溶液(2 g/l)  JIS K 8202 に規定する塩化

1,10-

フェナントロリニウム一水和

0.28 g

を水に溶かして

100 ml

にする。褐色ガラス製瓶に保存する。

5

)

鉄(III)標準液

5.1

)

鉄(III)標準液(Fe1 mg/ml)  次のいずれかのものを用いる。

5.1.1

)

JCSS

に基づく標準液  6.5 a

)

 4.1.1

)

に準じる。

5.1.2

)

JCSS

以外の認証標準液など  6.5 a

)

 4.1.2

)

に準じる。

5.1.3

)

JIS K 8982

に規定する硫酸アンモニウム鉄(

III

12

8.63 g

を全量フラスコ

1 000 ml

にとり,

塩酸(

2

1

3 ml

及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。褐色ガラス製瓶に保存

する。

5.2

)

鉄(III)標準液(Fe0.01 mg /ml)  鉄(

III

)標準液(

Fe

1 mg/ml

10 ml

を全量フラスコ

1 000

ml

に正確にはかりとり,塩酸(

2

1

3 ml

を加え,更に水を標線まで加えて混合する。

b

)

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

共通すり合わせ平底試験管  6.5 b

)

 1

)

による。

2

)

蒸発皿  6.5 b

)

 2

)

による。

3

)

水浴  6.6 b

)

 3

)

による。

c

)

操作  操作は,次のとおり行う。


11

K 8739

:2011

1

)

試料溶液の調製は,局所排気装置の下で試料

10 g

を蒸発皿にとり,加熱板上で蒸発乾固した後,放

冷する。塩酸(

2

1

1 ml

を加え,水浴上で加熱して再び蒸発乾固し,放冷する。これに塩酸(

2

1

1 ml

を加え,少量の水で共通すり合わせ平底試験管に移し,水を加えて

15 ml

にする。

2

)

比較溶液の調製は,塩酸(

2

1

1 ml

を蒸発皿にとり,水浴上で加熱して蒸発乾固した後,放冷す

る。これに塩酸(

2

1

1 ml

加え,少量の水で共通すり合わせ平底試験管に移し,鉄(

III

)標準液

Fe

0.01 mg /ml

1.0 ml

及び水を加えて

15 ml

にする。

3

)

試料溶液及び比較溶液に,塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液(

100 g/l

1 ml

を加えて,

5

分間放

置後,

1,10-

フェナントロリン溶液(

2 g/l

1 ml

,酢酸アンモニウム溶液(

250 g/l

5 ml

及び水を加

えて

25 ml

にする。振り混ぜた後,

20

30

℃で

15

分間放置する。

4

)

白の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管

の上方又は側方から観察して黄みの赤を比較する。

d

)

判定  c

)

によって操作し,次に適合するとき,

“鉄(

Fe

:質量分率

1 ppm

以下(規格値)

”とする。

試料溶液から得られた液の色は,比較溶液から得られた液の黄みの赤より濃くない。

7

容器

容器は,遮光した気密容器とする。

8

貯蔵方法

製品は,直射日光を避けて,できるだけ冷所に保存する。

9

表示

容器には,次の事項を表示する。

a

)

日本工業規格番号

b

)

名称  “発煙硝酸”及び“試薬”の文字

c

)

種類

d

)

濃度(

HNO

3

として)  質量分率

90 %

又は質量分率

97 %

ただし,比率(質量分率

  %

)の表し方は,JIS K 8001 の箇条 4 c

)

(比率の表し方)による。

e

)

内容量

f

)

製造番号

g

)

製造年月又はその略号

h

)

製造業者名又はその略号

10

取扱い上の注意事項

取扱い上の注意事項は,次による。

a

)

発煙硝酸の蒸気を吸入した場合は,肺水腫を起こす。粘膜,皮膚及び目に付着した場合は,激しい薬

傷を起こし,その後に永久的な傷あとを残し,失明することがある。したがって,取扱いには必ず保

護具を着用し,発煙したガスにばく(曝)露しないように局所排気施設内で試料の取扱いを行う。

b

)

容器への衝撃を避ける。