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日本工業規格

JIS

 K

8723

-1995

ニトロベンゼン(試薬)

Nitrobenzene

C

6

H

5

NO

2

    FW : 123.11

1.

適用範囲  この規格は,試薬として用いるニトロベンゼンについて規定する。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS K 0061

  化学製品の密度及び比重測定方法

JIS K 0062

  化学製品の屈折率測定方法

JIS K 0065

  化学製品の凝固点測定方法

JIS K 0068

  化学製品の水分測定方法

JIS K 0117

  赤外分光分析方法通則

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

2.

共通事項  この規格に共通する事項は,JIS K 8001 による。

3.

種類  特級

4.

性質  ニトロベンゼンは,次の性質を示す。

(1)

性状  ニトロベンゼンは,うすい黄色の透明な液体で,特異のにおいがある。エタノール及びジエチ

ルエーテルには極めて溶けやすく,水にほとんど溶けない。沸点は,約 210℃である。

(2)

定性方法  試料の赤外吸収スペクトルを JIS K 0117 によって測定すると,波数 1 530cm

1

1 340cm

1

850cm

1

,700cm

1

及び 680cm

1

付近に主な吸収を認める。この場合,試料調製は JIS K 0117 の 6.3(1)

(液膜法)による。窓板に臭化カリウムを用いたときの赤外吸収スペクトルの一例を

図 に示す。


2

K 8723-1995

図 1  赤外吸収スペクトルの一例

5.

品質  品質は,6.によって試験し,表 に適合しなければならない。

表 1  品質

項目

規格値

純度 (GC)

99.5%

以上

密度 (20℃) 1.201∼1.207g/ml

屈折率

20
D

n

 1.551

∼1.554

凝固点 5.5℃以上 
酸(HNO

3

として)

3ppm

以下

水分 0.05%以下

6.

試験方法  試験方法は,次のとおりとする。

(1)

純度 (GC)   99.5%以上

JIS K 8001

の 5.32(ガスクロマトグラフ法)による。

(a)

検出器の種類  水素炎イオン化検出器

(b)

分析条件

カラム充てん剤  粒径 149∼250

µm のけい藻土を担体に用い,それにシリコーン系固定相液体を

10%

含浸させたもの,又はこれと同等の分離能をもつもの。

参考  担体としてのけい藻土には,クロモソルブ W,シマライト W などがあり,また,シリコ

ーン系固定相液体にはシリコーン OV101 などがある。

カラム用管の内径及び長さ  2∼4mm,2∼3m

設定温度  カラム槽 150∼170℃

試料気化室 200∼220℃

検出器槽 200∼220℃


3

K 8723-1995

キャリヤーガスの種類及び流量  窒素又はヘリウム  50∼60ml/min

試料注入量  0.5

µl

(2)

密度 (20)    1.201∼1.207g/ml

JIS K 0061

の 4.2.4(1)(ワードン形,ゲーリュサック形温度計付及びハーバート形比重瓶の場合)

による。

(3)

屈折率

20

D

n

  1.551∼1.554

JIS K 0062

による。

(4)

凝固点  5.5℃以上

JIS K 0065

による。

(5)

酸(HNO

3

として)  3ppm 以下

①  二酸化炭素を含まない水 25ml→あらかじめ窒素を約 200ml/min の流量で約 2 分間通じて空気を置

換した分液漏斗 100ml に入れる+ブロモチモールブルー溶液 3 滴→窒素を液面に通じながら液の

色が中間色(

1

)

になるまで 0.02mol/水酸化ナトリウム溶液又は 0.02mol/塩酸で中和+試料 20g(速

やかに加える)→約 2 分間激しく振り混ぜる→放置→水層(下層)……中間色(

1

)

より塩基性側の

色(青)

②  中間色(

1

)

より酸性側の色(黄色)になった場合→この水層→あらかじめ窒素を 2 分間通じて空気

と置換した三角フラスコ 100ml に入れる→窒素を液面に通じながら+0.05mol/水酸化ナトリウム

溶液 0.02ml……中間色(

1

)

∼塩基性側の色(青)

(

1

)  JIS K 8001

5.28[変色範囲(指示薬)

]の pH6.8の緩衝液25ml をとり,共通すり合わせ三角フ

ラスコ100ml に入れてブロモチモールブルー溶液3滴加えたときの色。

参考 0.05mol/水酸化ナトリウム溶液 1ml は,0.003 150 5gHNO

3

に相当する。

(6)

水分  0.05%以下

JIS K 0068

の 4.(カールフィッシャー滴定法)4.3.5(1)(直接滴定)による。この場合,試料 50g を

とり,滴定溶剤はメタノールとする。

7.

容器  遮光した気密容器とする。

8.

表示  容器には,次の表示をしなければならない。

(1)

名称  “ニトロベンゼン”及び“試薬”の文字

(2)

種類

(3)

化学式,式量

(4)

品質(純度)

(5)

内容量

(6)

製造番号

(7)

製造業者名又はその略号

参考  取扱い上の注意事項  ニトロベンゼンは引火性があるので,火気を避け,また,有害なので,

蒸気を吸入しないようにし,皮膚,粘膜に付着しないようにする。


4

K 8723-1995

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

久保田  正  明

物質工学工業技術研究所計測化学部

地  崎      修

通商産業省基礎産業局生物化学産業課

津  田      博

通商産業省機械情報産業局計量行政室

倉      剛  進

工業技術院標準部繊維化学規格課

喜多川      忍

通商産業検査所化学部化学標準課

野々村      誠

都立工業技術センター無機化学部

加  山  英  男

財団法人日本規格協会

石  橋  無味雄

厚生省国立衛生試験所

川  瀬      晃

社団法人日本分析化学会

柳  瀬  斉  彦

社団法人日本化学工業協会

藤  貫      正

社団法人日本分析化学会

並  木      昭

財団法人化学品検査協会

鶴  田  利  行

硫酸協会

中  村      靖

日本鉱業協会

大  槻      孝

社団法人日本鉄鋼協会

日  暮  喜八郎

第一化学薬品株式会社

北  田  佳  伸

和光純薬工業株式会社

飯  岡  寛  一

柳島製薬株式会社

高  野  虞美子

東京化成工業株式会社

飛  田  和  彦

米山化学工業株式会社

山  岡      宏

片山化学工業株式会社

山  田  和  夫

関東化学株式会社

(事務局)

平  井  信  次

日本試薬連合会