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K 8666

:2013

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  種類 

2

4

  性質 

2

4.1

  性状  

2

4.2

  定性方法  

2

5

  品質 

3

6

  試験方法  

3

6.1

  一般事項  

3

6.2

  純度(ClCHCCl

2

)(GC  

3

6.3

  密度(20  ℃)  

4

6.4

  屈折率 n

20

D

  

4

6.5

  水分  

4

6.6

  不揮発物  

4

6.7

  酸(HCl として)  

4

6.8

  アンモニア性硝酸銀還元性物質  

7

6.9

  遊離塩素  

8

6.10

  硫酸着色物質  

10

7

  容器 

11

8

  表示 

11


K 8666

:2013

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

試薬協会(JRA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正

すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,

経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS K 8666:1992 は改正され,この規格に置き換えられた。

なお,平成 25 年 9 月 20 日までの間は,工業標準化法第 19 条第 1 項等の関係条項の規定に基づく JIS マ

ーク表示認証において,JIS K 8666:1992 によることができる。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


   

日本工業規格

JIS

 K

8666

:2013

トリクロロエチレン(試薬)

Trichloroethylene (Reagent)

ClCH=CCl

2

    FW:131.39

序文 

この規格は,1953 年に制定され,その後 6 回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は 1992 年に

行われたが,その後の試験・研究開発などの技術進歩に対応するために改正した。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

適用範囲 

この規格は,試薬として用いるトリクロロエチレンについて規定する。

警告  この規格に基づいて試験を行う者は,通常の実験室での作業に精通していることを前提とする。

この規格は,その使用に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。

この規格の利用者は,SDS(安全データシート)

,MSDS(化学物質等安全データシート:JIS Z 

7250

‐2012 年廃止,猶予期間 2016 年まで)などを参考にして各自の責任において安全及び健

康に対する適切な措置をとらなければならない。

なお,トリクロロエチレンは,有害なので,蒸気の吸入,粘膜・皮膚への付着などを避ける。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0061

  化学製品の密度及び比重測定方法

JIS K 0062

  化学製品の屈折率測定方法

JIS K 0067

  化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 0068

  化学製品の水分測定方法

JIS K 0114

  ガスクロマトグラフィー通則

JIS K 0117

  赤外分光分析方法通則

JIS K 1107

  窒素

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS K 8005

  容量分析用標準物質

JIS K 8085

  アンモニア水(試薬)

JIS K 8102

  エタノール(95)

(試薬)

JIS K 8129

  塩化コバルト(II)六水和物(試薬)

JIS K 8142

  塩化鉄(III)六水和物(試薬)


2

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JIS K 8150

  塩化ナトリウム(試薬)

JIS K 8180

  塩酸(試薬)

JIS K 8541

  硝酸(試薬)

JIS K 8550

  硝酸銀(試薬)

JIS K 8574

  水酸化カリウム(試薬)

JIS K 8576

  水酸化ナトリウム(試薬)

JIS K 8603

  ソーダ石灰(試薬)

JIS K 8625

  炭酸ナトリウム(試薬)

JIS K 8637

  チオ硫酸ナトリウム五水和物(試薬)

JIS K 8659

  でんぷん(溶性)

(試薬)

JIS K 8780

  ピロガロール(試薬)

JIS K 8842

  ブロモチモールブルー(試薬)

JIS K 8913

  よう化カリウム(試薬)

JIS K 8951

  硫酸(試薬)

JIS K 9007

  りん酸二水素カリウム(試薬)

JIS R 3505

  ガラス製体積計

種類 

種類は,特級とする。

性質 

4.1 

性状 

トリクロロエチレンは,無色透明の液体で,特異な臭いがあり,エタノール及びジエチルエーテルに極

めて溶けやすく,水に溶けにくい。沸点は約 87  ℃である。

安定剤として,フェノール,エポキシド,アミン,アルコールなどの化合物が添加されているものもあ

る。

4.2 

定性方法 

試料の赤外吸収スペクトルを JIS K 0117 に従って測定すると,波数 3 083 cm

-1

,1 586 cm

-1

,1 247 cm

-1

931 cm

-1

,842 cm

-1

,781 cm

-1

,630 cm

-1

及び 454 cm

-1

付近に主な吸収ピークを認める。試料調製を JIS K 0117

の 5.4 a)(液膜法)によって行い,窓板に臭化カリウムを用いたときの赤外吸収スペクトルの例を

図 

示す。

なお,試料には添加剤不含のトリクロロエチレンを用いた。


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図 1−赤外吸収スペクトルの例 

注記  図 は,独立行政法人産業技術総合研究所の SDBS から引用したものである。

品質 

品質は,箇条 によって試験したとき,

表 に適合しなければならない。

表 1−品質 

項目

規格値

試験方法

純度(ClCH=CCl

2

(GC)

質量分率 %

99.5 以上

6.2 

密度(20  ℃) g/ml

1.461∼1.469

6.3 

屈折率 n

20

D

1.477∼1.479

6.4 

水分

質量分率 %

0.01 以下

6.5 

不揮発物

質量分率 %

0.001 以下

6.6 

酸(HCl として)

質量分率 %

0.001 以下

6.7 

アンモニア性硝酸銀還元性物質

試験適合

6.8 

遊離塩素

試験適合

6.9 

硫酸着色物質

試験適合

6.10 

試験方法 

6.1 

一般事項 

試験方法の一般的な事項は,JIS K 0050 及び JIS K 8001 による。

6.2 

純度(ClCHCCl

2

)(GC 

純度(ClCH=CCl

2

(GC)の試験方法は,次による。

a) 

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1) 

マイクロシリンジ又は試料導入装置  少量の定容量の測定溶液をガスクロマトグラフのカラムに導

入するマイクロシリンジ又は装置。


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2) 

ガスクロマトグラフ  JIS K 0114 に規定するもの。

b) 

分析条件  分析条件は,次による。

なお,別の分析条件でも同等の試験結果が得られることが確認されている場合には,その条件を用

いてもよい。

1) 

検出器の種類  水素炎イオン化検出器

2) 

固定相液体名  ジメチルポリシロキサン

3) 

固定相液体の膜厚  5

μm

4) 

カラム用キャピラリーの材質,内径及び長さ  石英ガラス,0.32 mm,30 m

5) 

設定温度  カラム槽    初期温度 50  ℃から毎分 10  ℃の割合で 200  ℃まで昇温し 5 分間保持する。

          試料気化室  200  ℃

          検出器槽    250  ℃

6) 

キャリヤーガスの種類,流量  ヘリウム,3 ml/min

7) 

試料の導入方式  スプリット注入法(スプリット比  1:45)

8) 

試料の導入量  1

μl

c) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1) 

試料の導入及び記録  試料をマイクロシリンジ又は試料導入装置を用いてガスクロマトグラフに導

入してクロマトグラムを記録する。

なお,あらかじめトリクロロエチレンの保持時間を確認しておく。

2) 

ピーク面積の測定  クロマトグラムのピーク面積の測定は,JIS K 0114 の 11.3 a)(データ処理ソフ

ト又はデータ処理装置を用いる方法)による。

d) 

定量法  各成分のピーク面積を測定し,JIS K 0114 の 11.5(面積百分率法)によって純度(ClCH=CCl

2

(GC)を算出する。

6.3 

密度(20  ℃) 

密度(20  ℃)の試験方法は,JIS K 0061 の 7.2(比重瓶法)又は 7.3(振動式密度計法)による。

6.4 

屈折率 n

20

D

屈折率 n

20

D

の試験方法は,JIS K 0062 による。

6.5 

水分 

水分の試験方法は,JIS K 0068 の 6.3(容量滴定法)又は,6.4(電量滴定法)による。ただし,容量滴

定法の場合,試料 20 g(13.7 ml)をはかりとり,溶媒はメタノールとする。電量滴定法の場合,試料 5.0 g

(3.4 ml)をはかりとる。

6.6 

不揮発物 

不揮発物の試験方法は,JIS K 0067 の 4.3.41

(第 1 法  水浴上で加熱蒸発する方法)による。ただし,

この場合,試料 100 g をはかりとる。

6.7 

酸(HCl として) 

酸(HCl として)の試験方法は,次による。

a) 

試薬,ガス及び試験用溶液類  試薬,ガス及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

エタノール(95)  JIS K 8102 に規定するもの。

2) 

ソーダ石灰  JIS K 8603 に規定するもの。

3) 

窒素  JIS K 1107 に規定するもの。

4) 

塩酸(0.05 mol/l)  JIS K 8180 に規定する塩酸 90 ml をはかりとり,水を加えて 1 000 ml とし,混


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合する。その 10 ml をはかりとり,水を加えて 200 ml とし,混合する。気密容器に入れて保存する。

5) 

水酸化カリウム溶液(250 g/l)  JIS K 8574 に規定する水酸化カリウム 29.4 g を水に溶かして 100 ml

にする(必要な場合に用いる。

。ポリエチレン製瓶などに保存する。

6) 

二酸化炭素を除いた水  次の 6.1)6.4)のいずれか,又はそれらの二つ以上を組み合わせたものを用

い,使用時に調製する。

6.1)

水をフラスコに入れ,加熱し,沸騰が始まってから 5 分間以上その状態を保つ。加熱を止め,フ

ラスコの口を時計皿で軽く蓋をして少し放置して沸騰が止まった後に,ガス洗浄瓶に水酸化カリ

ウム溶液(250 g/l)を入れたもの,又はソーダ石灰管を連結して空気中の二酸化炭素を遮り,冷却

したもの。

6.2)

水をフラスコに入れ,水の中に窒素を 15 分間以上通じたもの。

6.3)

二酸化炭素分離膜をもつガス分離管を用いて水から二酸化炭素を除いたもの。

6.4) 18

MΩ・cm 以上の抵抗率のある水を,窒素を通じた三角フラスコに泡立てないように採取したも

の。ただし,採水後速やかに用いる。

7) pH 

6.8

の緩衝液(りん酸二水素カリウム−水酸化ナトリウム混合溶液)  pH 6.8 の緩衝液は,次に

よって調製する。

7.1) 0.1 

mol/l 

りん酸二水素カリウム溶液  JIS K 9007 に規定するりん酸二水素カリウム(pH 標準液

用)6.80 g(質量分率 100 %としての相当質量)を全量フラスコ 500 ml に入れ,適量の二酸化炭素

を除いた水で溶かし,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合する。ほうけい酸ガラス製瓶,

ポリエチレン製瓶などに保存する。

7.2) 0.2 mol/l 

水酸化ナトリウム溶液(NaOH:8.00 g/l)  調製は,次による。

7.2.1) 1 

mol/l 

水酸化ナトリウム溶液(NaOH:40.00 g/l)  1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液の調製,標定

及び計算は,次による。

注記 1

mol/l 水酸化ナトリウム溶液の調製,標定及び計算は,JIS K 8001 の JA.5.2(滴定用

溶液の調製,標定及び計算)r) 1)と同じである。

7.2.1.1) 

調製  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム 165 g をポリエチレン製などの気密容器 500 ml

にはかりとり,水 150 ml を加えて溶かした後,二酸化炭素を遮り 4∼5 日間放置する。その上

澄み液 54 ml をポリエチレン製などの気密容器 1 000 ml に入れ,二酸化炭素を除いた水を加え

て 1 000 ml とし,混合した後,ソーダ石灰管を付けて保存する。

7.2.1.2) 

標定  標定は,認証標準物質

1)

又は JIS K 8005 に規定する容量分析用標準物質のアミド硫酸を

用い,次のとおり行う。

7.2.1.2.1)

認証標準物質

1)

のアミド硫酸を用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。

7.2.1.2.2)

容量分析用標準物質のアミド硫酸を用いる場合は,必要量をめのう乳鉢で軽く砕いた後,上

口デシケーター(減圧デシケーター)に入れ,上口デシケーターの内圧 2.0 kPa 以下で約 48

時間乾燥する。

7.2.1.2.3)

認証標準物質

1)

又は容量分析用標準物質のアミド硫酸 2.4∼2.6 g を 0.1 mg の桁まではかり,

コニカルビーカー100 ml に移し,水 25 ml を加えて溶かした後,指示薬としてブロモチモー

ルブルー溶液数滴を加え,7.2.1.1)で調製した 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液で滴定する。終

点は,液の色が黄から青みの緑になる点とする。

1)

  容量分析に用いることが可能な認証書の付いた標準物質で,不確かさが算出され国

際単位系(SI)へのトレーサビリティが保証されたもの。ただし,認証書のある標


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準物質を入手できない場合には,含有率が明らかな市販の標準物質を用いることが

でき,その説明書に従って使用する。

なお,認証標準物質の供給者としては,独立行政法人産業技術総合研究所計量標

準総合センター(NMIJ),米国国立標準技術研究所(NIST)などの国家計量機関及

び認証標準物質生産者がある。

7.2.1.3) 

計算  ファクターは,次の式によって算出する。

100

09

097

.

0

A

V

m

f

×

×

=

ここに,

f

1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとったアミド硫酸の質量(g)

A

アミド硫酸の純度(質量分率  %)

V

滴定に要した 1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液の体積(ml)

0.097 09: 1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液 1 ml に相当するアミド硫

酸の質量を示した換算係数(g/ml)

7.2.2)  0.2 mol/l 

水酸化ナトリウム溶液の調製  1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液のファクターから計算し

た必要な体積を正確に全量フラスコ 100 ml に入れ,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混

合し,ソーダ石灰管を付けてポリエチレン製などの気密容器に入れる。

7.3) pH 

6.8

の緩衝液の調製  0.1 mol/l  りん酸二水素カリウム溶液 50 ml 及び 0.2 mol/l  水酸化ナトリウ

ム溶液 11.82 ml を全量フラスコ 100 ml に入れ,

二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合する。

ほうけい酸ガラス製瓶,ポリエチレン製瓶などに保存する。

8) 

ブロモチモールブルー溶液  JIS K 8842 に規定するブロモチモールブルー0.10 g をエタノール(95)

50 ml に溶かし,水で 100 ml にする。褐色ガラス製瓶に保存する。

9) 0.05 

mol/l 

水酸化ナトリウム溶液(NaOH:2.00 g/l)  1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液 10 ml を全量フ

ラスコ 200 ml に正確に入れ,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合する。使用時に調製し,

ポリエチレン製などの気密容器に入れる。ファクターは,1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液のファクタ

ーを用いる。

b) 

器具  主な器具は,次のとおりとする。

1) 

メスピペット  JIS R 3505 に規定するもので,最小目盛 0.01 ml のもの。

2) 

分液漏斗 100 ml  JIS R 3505 に規定するもの。

c) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,あらかじめ窒素を約 2 分間通じて空気を置換した分液漏斗 100 ml に二酸化炭素

を除いた水 25 ml を入れ,ブロモチモールブルー溶液 2 滴を加え,窒素を液面に通じながらメスピ

ペットを用いて液の色が中間色

2)

になるまで 0.05 mol/l  水酸化ナトリウム溶液又は塩酸

(0.05 mol/l)

で中和した後,試料 20 g(13.5 ml)を速やかに加え,約 2 分間激しく振り混ぜる。

2)

あらかじめ窒素を約 2 分間通じて空気を置換した共通すり合わせ三角フラスコ 100 ml などに上層

(水相)を移し,共通すり合わせ三角フラスコの上方又は側面から試料溶液から得られた水相の色

を観察する。

3)

試料溶液から得られた水相が中間色から酸性側の色(黄)の場合は,液面に窒素を通じながらメス

ピペットを用いて 0.05 mol/l  水酸化ナトリウム溶液 0.11 ml を加え,共通すり合わせ三角フラスコの

上方又は側面から液の色を観察する。ただし,0.05 mol/l  水酸化ナトリウム溶液のファクターが 1.00

でない場合は,加える体積を補正する。


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2)

  共通すり合わせ三角フラスコ 100 ml に pH 6.8 の緩衝液約 25 ml を入れ,ブロモチモールブ

ルー溶液 2 滴を加えたときの緑。

d) 

判定  c)によって操作し,次の 1)又は 2)に適合するとき,

“酸(HCl として)

:質量分率 0.001 %以下(規

格値)

”とする。

1)

試料溶液から得られた水相の色は,中間色からアルカリ性色(青)になる。

2)

水相から得られた液の色は,中間色からアルカリ性色(青)になる。

注記  酸(HCl として)の含有率(質量分率  %)を求める場合は,次の式によって計算する。

100

0

823

001

.

0

×

×

×

=

m

f

V

A

ここに,

A

酸(HCl として)

(質量分率  %)

V

0.05 mol/l  水酸化ナトリウム溶液の体積(ml)

f

0.05 mol/l  水酸化ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとった試料の質量(g)

0.001 823 0: 0.05 mol/l  水酸化ナトリウム溶液 1 ml に相当する HCl

の質量を示す換算係数(g/ml)

6.8 

アンモニア性硝酸銀還元性物質 

アンモニア性硝酸銀還元性物質の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

アンモニア水(23)  JIS K 8085 に規定するアンモニア水(質量分率 28.0∼30.0 %)の体積 2 と

水の体積 3 とを混合する。ポリエチレン製瓶に保存する。

2) 

硝酸銀溶液(20 g/l)  JIS K 8550 に規定する硝酸銀 2 g を水に溶かして 100 ml にする。褐色ガラス

製瓶に保存する。

3) 

アンモニア性硝酸銀溶液  硝酸銀溶液(20 g/l)にアンモニア水(2+3)を生じた沈殿が溶けるまで

徐々に加える。使用時に調製する。

4) 

塩化物標準液 

4.1) 

塩化物標準液(Cl1 mg/ml)  次のいずれかのものを用いる。

4.1.1)

計量標準供給制度[JCSS

3)

]に基づく標準液で,酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致し

た場合に用い,必要な場合は,適切な方法で希釈して使用する。

4.1.2) JCSS

以外の認証標準液で酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合に用い,必要な

場合は,適切な方法で希釈して使用する。ただし,JCSS 以外の認証標準液がない場合は,市販

の標準液を用いる。

4.1.3)  JIS K 8150

に規定する塩化ナトリウム 1.65 g を全量フラスコ 1 000 ml にはかりとり,水を加えて

溶かし,水を標線まで加えて混合する。

3)

 JCSS は,Japan Calibration Service System の略称である。

4.2) 

塩化物標準液(Cl0.01 mg/ml)  塩化物標準液(Cl:1 mg/ml)10 ml を全量フラスコ 1 000 ml

に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。

5) 

硝酸(12)  JIS K 8541 に規定する硝酸(質量分率 60∼61%)の体積 1 と水の体積 2 とを混合す

る。

b) 

濁りの程度の適合限度標準  濁りの程度の適合限度標準(“微濁”)は,次による。

塩化物標準液(Cl:0.01 mg/ml)6 ml を共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水 10 ml,硝酸(1

+2)1 ml 及び硝酸銀溶液(20 g/l)1 ml を加え,更に水を加えて 20 ml とし,振り混ぜてから 15 分間


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放置する。

c) 

器具  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管  濁り,ごみなどの有無が確認しやすい大きさで,目盛のあるもの。例

として,容量 50 ml,直径約 23 mm のもの。

d) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 5 ml を共通すり合わせ平底試験管に入れ,アンモニア性硝酸銀溶液 2 ml

を加え,振り混ぜて 10 分間放置する。

2)

黒の背景を用いて,試料溶液の上層(水相)及び下層(トリクロロエチレン相)の濁りの程度を,

共通すり合わせ平底試験管の側面から観察して,濁り b)と比較する。

e) 

判定  d)によって操作し,次に適合するとき,“アンモニア性硝酸銀還元性物質:試験適合”とする。

試料溶液の水相及びトリクロロエチレン相の濁りは,b)の濁りより濃くない。

6.9 

遊離塩素 

遊離塩素の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

水酸化ナトリウム溶液(300 g/l)  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム 30.9 g を水に溶かして

100 ml にする。ポリエチレン製瓶などに保存する。

2) 

よう化カリウム溶液(100 g/l)  JIS K 8913 に規定するよう化カリウム 10 g を水に溶かして 100 ml

にする。使用時に調製する。

3) 

でんぷん溶液  JIS K 8659 に規定するでんぷん(溶性)1.0 g に水 10 ml を加えてかき混ぜながら熱

水 200 ml 中に入れて溶かす。これを約 1 分間煮沸した後に冷却する。冷所に保存し 10 日以内に使

用する。

4) 

ピロガロール・水酸化ナトリウム溶液  JIS K 8780 に規定するピロガロール 10 g を水酸化ナトリウ

ム溶液(300 g/l)80 ml に溶かし,更に水酸化ナトリウム溶液(300 g/l)を加えて全量を 100 ml にす

る(必要な場合に用いる。

。この溶液は使用時に調製する。

5) 

溶存酸素を除いた水  次の 5.1)5.5)のいずれか,又はそれらの二つ以上を組み合わせたものを用

い,使用時に調製する。

5.1)

水をフラスコに入れ,加熱し,沸騰が始まってから 5 分間以上その状態を保つ。加熱を止め,フ

ラスコの口を時計皿で軽く蓋をして少し放置して沸騰が止まった後に,ガス洗浄瓶にピロガロー

ル・水酸化ナトリウム溶液を入れたものを連結するなどして空気中の酸素を遮り,冷却したもの。

5.2)

水をフラスコに入れ,水の中に JIS K 1107 に規定する窒素を 15 分間以上通じたもの。

5.3)

酸素分離膜をもつガス分離管を用いて水から溶存酸素を除いたもの。

5.4)

水を超音波振動装置で十分に脱気を行ったもの。

5.5) 18

MΩ・cm 以上の抵抗率のある水を,窒素を通じた三角フラスコに泡立てないように採取したも

の。ただし,採水後速やかに用いる。

6) 

硫酸(11)  水の体積 1 を冷却してかき混ぜながら,JIS K 8951 に規定する硫酸の体積 1 を徐々

に加える。

7) 0.01 

mol/l 

チオ硫酸ナトリウム溶液(Na

2

S

2

O

3

・5H

2

O:2.482 g/l)  0.01 mol/l  チオ硫酸ナトリウム溶

液の調製,標定及び計算は,次による。

注記  0.01 mol/l  チオ硫酸ナトリウム溶液の調製,標定及び計算は,JIS K 8001 の JA.5.2(滴定用

溶液の調製,標定及び計算)t) 3)と同じである。


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K 8666

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7.1) 

調製  JIS K 8637 に規定するチオ硫酸ナトリウム五水和物 2.6 g と JIS K 8625 に規定する炭酸ナト

リウム 0.2 g とをはかりとり,溶存酸素を除いた水 1 000 ml を加えて溶かした後,気密容器に入れ

て保存する。調製後,2 日間放置したものを用いる。

7.2) 

標定  標定は,認証標準物質

1)

又は JIS K 8005 に規定する容量分析用標準物質のよう素酸カリウ

ムを用い,次のとおり行う。

7.2.1)

認証標準物質

1)

のよう素酸カリウムを用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。

7.2.2)

容量分析用標準物質のよう素酸カリウムを用いる場合は,必要量をめのう乳鉢で軽く砕いて,

130  ℃で約 2 時間乾燥した後,デシケーターに入れて放冷する。

7.2.3)

認証標準物質

1)

又は容量分析用標準物質のよう素酸カリウム 0.3∼0.4 g を 0.1 mg の桁まではか

り,全量フラスコ 1 000 ml に移し,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。その 25 ml

を正確にはかりとり,共通すり合わせ三角フラスコ 200 ml などに移し,水 100 ml を加える。次

に,よう化カリウム 1 g 及び硫酸  (1+1)2 ml を加え,直ちに栓をして穏やかに振り混ぜて,

暗所に 5 分間放置する。指示薬としてでんぷん溶液を用い,7.1)で調製した 0.01 mol/l チオ硫酸

ナトリウム溶液で滴定する。この場合,でんぷん溶液は,終点近くで液の色が薄い黄になったと

きに約 0.5 ml を加える。終点は,液の青が消える点とする。

別に,

共通すり合わせ三角フラスコ 200 ml に水 100 ml 及びよう化カリウム 1 g をはかりとり,

硫酸(1+1)2 ml を加え,直ちに栓をして穏やかに振り混ぜて,暗所に 5 分間放置し,同一条件

で空試験を行って滴定量を補正する。

7.3) 

計算  ファクターは,次の式によって算出する。

(

)

100

7

6

6

5

3

000

.

0

000

1

/

25

2

1

A

V

V

m

f

×

×

×

=

ここに,

f

0.01 mol/l  チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとったよう素酸カリウムの質量(g)

A

よう素酸カリウムの純度(質量分率  %)

V

1

滴定に要した 0.01 mol/l  チオ硫酸ナトリウム溶液の
体積(ml)

V

2

空試験に要した 0.01 mol/l  チオ硫酸ナトリウム溶液
の体積(ml)

0.000 356 67: 0.01 mol/l  チオ硫酸ナトリウム溶液 1 ml に相当する

よう素酸カリウムの質量を示す換算係数(g/ml)

b) 

器具  主な器具は,次のとおりとする。

メスピペット  JIS R 3505 に規定するもので,最小目盛 0.01 ml のもの。

c) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,共通すり合わせ三角フラスコ 50 ml などに,水 10 ml,よう化カリウム溶液(100

g/l)1 ml,でんぷん溶液 2 滴及び試料 35 g を入れ,栓をして,2 分間振り混ぜる。白の背景を用い

て,試料溶液の上層(水相)の色を共通すり合わせ三角フラスコ 50 ml などの側面から観察する。

2)

試料溶液の上層(水相)が青の場合は,0.01 mol/l  チオ硫酸ナトリウム溶液 0.10 ml を加え,栓をし

て激しく振り混ぜる。再び,白の背景を用いて,上層(水相)の色を共通すり合わせ三角フラスコ

50 ml などの側面から観察する。ただし,0.01 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液のファクターが 1.00

でない場合は,加える体積を補正する。

d) 

判定  c)によって操作し,次に適合するとき,“遊離塩素:試験適合”とする。

試料溶液の水相,又は試料溶液から得られた水相の色は,無色である。


10

K 8666

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6.10 

硫酸着色物質 

硫酸着色物質の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

塩酸(139)  JIS K 8180 に規定する塩酸の体積 1 と水の体積 39 とを混合する。

2) 

ブロモチモールブルー溶液  6.7 a) 8)による。

3) 

硫酸[質量分率(95±0.5%]  あらかじめ JIS K 8951 に規定する硫酸の純度を求め,希釈が必要

な場合は,計算量の水をはかりとり,注意して徐々に硫酸を加えて濃度を質量分率(95±0.5)%に

調整する。

3.1) 

硫酸の純度  共通すり合わせ三角フラスコ 100 ml などの質量を 0.1 mg の桁まではかり,硫酸 1.0 g

を入れ,再び 0.1 mg の桁まで質量をはかる。共通すり合わせ三角フラスコなどを冷却しながら水

20 ml を徐々に加える。ブロモチモールブルー溶液数滴を加え,1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液で

滴定する。終点は液の色が黄から青みの緑に変わる点とする。

硫酸の純度は,次の式によって算出する。

100

04

0.049

1

2

×

×

×

=

m

m

f

V

A

ここに,

A

硫酸の純度(H

2

SO

4

(質量分率  %)

V

滴定に要した 1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液の体積(ml)

f

1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液のファクター

m

2

試料を入れた共通すり合わせ三角フラスコの質量(g)

m

1

共通すり合わせ三角フラスコの質量(g)

0.049 04: 1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液 1 ml に相当する H

2

SO

4

質量を示す換算係数(g/ml)

4) 1 

mol/l 

水酸化ナトリウム溶液  6.7 a) 7.2.1)による。

5) 

比色原液  比色原液の調製は,次による。

5.1) 

塩化コバルト(II)比色原液  JIS K 8129 に規定する塩化コバルト(II)六水和物 59.5 g(質量分

率 100 %としての相当質量)をビーカー1 000 ml にはかりとり,塩酸(1+39)を加えて溶かし,

全量フラスコ 1 000 m1 に移し,ビーカー1 000 ml を塩酸(1+39)で洗い入れ,更に塩酸(1+39)

を標線まで加えて混合する。

5.2) 

塩化鉄(III)比色原液  JIS K 8142 に規定する塩化鉄(III)六水和物 45.0 g(質量分率 100 %とし

ての相当質量)をビーカー1 000 ml にはかりとり,塩酸(1+39)を加えて溶かし,全量フラスコ

1 000 ml に移し,ビーカー1 000 ml を塩酸(1+39)で洗い入れ,更に塩酸(1+39)を標線まで加

えて混合する。

b) 

着色の程度の適合限度標準  着色の程度の適合限度標準(“比色標準液 H”)は,次による。

表 に示す割合によって比色標準液 H 5.0 ml を共通すり合わせ平底試験管に調製する。

表 2−硫酸着色物質試験用比色標準液 

比色標準液の記号

比色原液

塩化コバルト(II)

塩化鉄(III)

H

0.2 ml

1.5 ml

3.3 ml

c) 

器具  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管  6.8 c)による。


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d) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 20 ml を共通すり合わせ平底試験管に入れ,約 10  ℃に冷却する。振り混

ぜながら,約 10  ℃に冷却した硫酸[質量分率(95±0.5)%]5 ml を徐々に加え,栓をして 30 秒間

激しく振り混ぜ,約 10  ℃に冷却し,約 10  ℃で 15 分間放置する。

2)

試料溶液から得られた下層(硫酸相)の色を,共通すり合わせ平底試験管の側面から観察する。

e) 

判定  d)によって操作し,次に適合するとき,“硫酸着色物質:試験適合”とする。

試料溶液から得られた硫酸相の色は,比色標準液 H の色より濃くない。

容器 

容器は,遮光した気密容器とする。

表示 

容器には,次の事項を表示する。

a)

日本工業規格番号

b)

名称“トリクロロエチレン”及び“試薬”の文字

c)

種類

d)

化学式及び式量

e)

純度

f)

安定剤又は添加剤の有無,安定剤又は添加剤が含まれる場合は,その名称及び量

g)

内容量

h)

製造番号

i)

製造業者名又はその略号