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日本工業規格

JIS

 K

8660

-1994

銅(試薬)

Copper

Cu

  AW : 63.546

1.

適用範囲  この規格は,試薬として用いる銅について規定する。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS K 8005

  容量分析用標準物質

2.

共通事項  この規格に共通する事項は,JIS K 8001 による。

3.

種類  特級

4.

性質  銅は,次の性質を示す。

(1)

性状  銅は,赤みの金色の金属で,削り片,線状,板状,粒状及び粉状などのものがある。

熱硫酸に二酸化硫黄を発生して溶け,硝酸には窒素酸化物を発生して溶ける。

(2)

定性方法  試料 0.5g に硝酸 (1+1) 10ml を加えてガスが無色になるまで加熱して溶かし,冷却した後

アンモニア水 (2+3) 6ml を加えるとうすい青の沈殿が生じ,更にアンモニア水 (2+3) 5ml を加えると

沈殿が溶けてこい青になる。

5.

品質  品質は,6.によって試験し,表 に適合しなければならない。

表 1  品質

項目

規格値

純度 99.95%以上

硫黄化合物(SO

4

として)

0.006%

以下

銀 (Ag)

0.002%

以下

鉛 (Pb)

0.001%

以下

ひ素 (As)

5ppm

以下

アンチモン (Sb)

0.005%

以下

ビスマス (Bi)

0.002%

以下

鉄 (Fe)

0.003%

以下

6.

試験方法  試験方法は,次のとおりとする。

(1)

純度  99.95%以上


2

K 8660-1994

JIS K 8005

の 5.4(電解重量法)による。

(2)

硫黄化合物(SO

4

として)  0.006%以下

試料側溶液:試料 50g→ビーカー1にとる+硝酸 (1+1) 400ml→時計皿でおおいガスが無色になるま

で加熱して溶かす→冷却+水  (→500ml)  (S 液)

(3)及び(4)の試験にも用いる]

。S 液 30ml(試料量

3g

)+“塩酸 (2+1) 10ml→水浴上蒸発乾固”

(3 回行う)+塩酸 (2+1) 1.5ml+水  (→60ml)  (A 液)

A

液 20ml(試料量 1g)+エタノール (95) 3ml。

標準側溶液:塩酸 (2+1) 10ml→水浴上蒸発乾固+A 液 20ml+塩化バリウム溶液 (100g/l) 2ml→煮沸す

るまで加熱→1 時間放置→ろ紙(5 種 C)を用いてろ過→ろ液+エタノール (95) 3ml。

操作:JIS K 8001 の 5.15(硫酸塩)(2)[比濁法(着色試料の場合)]による。この場合,硫酸塩標準

液 (0.01mgSO

4

/ml) 6.0ml

を用いる。

(3)

 (Ag)   0.002%以下

試料側溶液:(2)の S 液 50ml(試料量 5g)+水  (→100ml)  (X 液)。

標準側溶液:(2)の S 液 50ml+銀標準液 (0.01mgAg/ml) 10ml+アンチモン標準液 (0.1mgSb/ml) 2.5ml

+鉄標準液 (0.01mgFe/ml) 15ml+水  (→100ml)  (Y 液)

空試験溶液:硫酸 (1+1) 40ml→水浴上約 5ml まで蒸発→冷却+水  (→100ml)  (Z 液)[X 液,Y 液及

び Z 液は,(6)及び(8)の試験にも用いる]

操作:JIS K 8001 の 5.31(原子吸光法)(1)(直接噴霧法)(d)による。測定波長 328.1nm。

(4)

 (Pb)   0.001%以下

試料側溶液:(2)の S 液 100ml(試料量 10g)→ビーカー500ml に入れる+水 100ml+硝酸鉄 (III) 溶液

(

1

)2ml

+硝酸ランタン溶液(

2

)2ml

+アンモニア水 (2+3)  (沈殿が溶けるまで)+アンモニア水 (2+3)

50ml

→約 5 分間おだやかに煮沸→60∼80℃で 2 時間放置→沈殿をろ紙(5 種 B)を用いてろ過→温ア

ンモニア水 (1+10)  で沈殿を洗う→沈殿+硝酸・過酸化水素混液(

3

)10ml

→溶かす→温硝酸 (1+50)

50ml

で洗う→(ろ液+洗液)→加熱板上で約 10ml になるまで加熱→冷却+水  (→20ml)  (X 液)

標準側溶液:(2)の S 液 100ml→ビーカー500ml に入れる+鉛標準液 (0.01mgPb/ml) 10ml+ビスマス標

準液 (0.01mgBi/ml) 20ml+水 70ml+硝酸鉄 (III) 溶液(

1

)2ml

+硝酸ランタン溶液(

2

)2ml

+アンモニア水

(2

+3)  (沈殿が溶けるまで)+アンモニア水 (2+3) 50ml→以下,試料側と同一操作によって得られ

る液(Y 液)

空試験溶液:硝酸 (1+1) 80ml→加熱板上で蒸発乾固+アンモニア水 (2+3)  (試料側で沈殿を溶かす

のに使用した量)→加熱板上で蒸発乾固+硝酸鉄 (III) 溶液(

1

)2ml

+硝酸ランタン溶液(

2

)2ml

+アンモ

ニア水 (2+3) 50ml→以下,試料側と同一操作によって得られる液(Z 液)

[X 液,Y 液及び Z 液は(7)

の試験にも用いる]

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 283.3nm。

(

1

)

硝酸鉄 (III) 溶液の調製:硝酸鉄 (III) 九水和物2g+水  (→50ml)

(

2

)

硝酸ランタン溶液の調製:硝酸ランタン六水和物(純度 98%以上)0.8g+水 10ml+硝酸 (1+2)

1ml

+水  (→50ml)。

(

3

)

硝酸・過酸化水素混液の調製:硝酸 (1+1) 100ml+過酸化水素 10ml(使用時に調製)。

(5)

ひ素 (As)   5ppm 以下

試料側溶液:試料 0.5g→ビーカー200ml にとる+硫酸 (1+15) 30ml+硝酸 (1+2) 6ml→時計皿でおお

いガスが無色になるまで加熱して溶かす→冷却+水 10ml+硫酸アンモニウム鉄 (III) 溶液(

4

)0.3ml

アンモニア水 (2+3)  (沈殿が溶けるまで)+アンモニア水 (2+3) 5ml→約 2 分間おだやかに煮沸→


3

K 8660-1994

60

∼80℃で 10 分間加熱→沈殿をろ紙(5 種 C)でろ過→温アンモニア水 (1+10)  で沈殿を洗う→沈殿

+塩酸(ひ素分析用) (1+1) 10ml→溶かす→(ろ液+洗液)→水素化ひ素発生瓶 100ml に入れる+

水  (→40ml)。

標準側溶液:ひ素標準液 (0.001mgA

s

/ml) 2.5ml

→ビーカー200ml にとる+硫酸 (1+15) 30ml→以下,試

料側と同一操作によって得られる液。

操作:JIS K 8001 の 5.19(3)[N, N−ジエチルジチオカルバミド酸銀法(AgDDTC 法)]による。ただ

し,塩酸(ひ素分析用) (1+1) 5ml は用いない。

(

4

)

硫酸アンモニウム鉄 (III) 溶液の調製:硫酸アンモニウム鉄 (III) ・12水5g+硫酸 (1+100) (→

100ml)

(6)

アンチモン (Sb)   0.005%以下

試料側溶液:(3)の X 液。

標準側溶液:(3)の Y 液。

空試験溶液:(3)の Z 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 217.6nm。

(7)

ビスマス (Bi)   0.002%以下

試料側溶液:(4)の X 液。

標準側溶液:(4)の Y 液。

空試験溶液:(4)の Z 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 223.1nm。

(8)

 (Fe)   0.003%以下

試料側溶液:(3)の X 液。

標準側溶液:(3)の Y 液。

空試験溶液:(3)の Z 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 248.3nm。

7.

容器  気密容器とする。

8.

表示  容器には,容易に消えない方法で,次の事項を表示しなければならない。

(1)

名称  “銅”及び“試薬”の文字

(2)

種類

(3)

元素記号,原子量

(4)

品質(純度)

(5)

内容量

(6)

製造番号

(7)

製造業者名又はその略号


4

K 8660-1994

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

久保田  正  明

物質工学工業技術研究所計測化学部

細  川  幹  夫

通商産業省基礎産業局生物化学産業課

津  田      博

通商産業省機械情報産業局計量行政室

地  崎      修

工業技術院標準部繊維化学規格課

喜多川      忍

通商産業検査所化学部化学標準課

野々村      誠

都立工業技術センター無機化学部

加  山  英  男

財団法人日本規格協会

石  橋  無味雄

厚生省国立衛生試験所

川  瀬      晃

社団法人日本分析化学会

柳  瀬  斉  彦

社団法人日本化学工業協会

藤  貫      正

社団法人日本分析化学会

並  木      昭

財団法人化学品検査協会

鶴  田  利  行

硫酸協会

中  村      靖

日本鉱業協会

大  槻      孝

社団法人日本鉄鋼協会

日  暮  喜八郎

第一化学薬品株式会社

北  田  佳  伸

和光純薬工業株式会社

高  野  虞美子

東京化成工業株式会社

中  村      穣

森田化学工業株式会社

山  岡      宏

片山化学工業株式会社

飯  岡  寛  一

柳島製薬株式会社

山  田  和  夫

関東化学株式会社

(事務局)

平  井  信  次

日本試薬連合会