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日本工業規格

JIS

 K

8575

-1994

水酸化カルシウム(試薬)

Calcium hydroxide

Ca (OH)

2

FW : 74.09

1.

適用範囲  この規格は,試薬として用いる水酸化カルシウムについて規定する。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

2.

共通事項  この規格に共通する事項は,JIS K 8001 による。

3.

種類  特級

4.

性質  水酸化カルシウムは,次の性質を示す。

(1)

性状  水酸化カルシウムは,白い粉末で,水に溶けにくく,エタノール及びジエチルエーテルにほと

んど溶けない。塩酸又は硝酸に溶ける。

水酸化カルシウムは,空気中の二酸化炭素を吸収して次第に炭酸カルシウムに変わる。

(2)

定性方法  試料 0.5g に酢酸 (1+2) 10ml を加えて溶かし,しゅう酸アンモニウム溶液 (100g/l) 1ml を

加えると,白い沈殿が生じる。

5.

品質  品質は,6.によって試験し,表 に適合しなければならない。

表 1  品質

項目

規格値

純度 96.0%以上 
塩酸不溶分 0.1%以下

炭酸塩

試験適合

塩化物 (Cl)

0.01%

以下

硫酸塩 (SO

4

) 0.05%

以下

ナトリウム (Na)

0.05%

以下

カリウム (K)

0.05%

以下

マグネシウム (Mg)

1.0%

以下

鉛 (Pb)

0.003%

以下

ひ素 (As)

0.5ppm

以下

クロム (Cr)

0.005%

以下

マンガン (Mn)

0.01%

以下

鉄 (Fe)

0.02%

以下


2

K 8575-1994

6.

試験方法  試験方法は,次のとおりとする。

(1)

純度  96.0%以上

試料 1g(0.1mg のけたまではかる)+水 50ml+塩酸 (2+1) 5ml→加熱して溶かす→冷却→全量フラス

コ 500ml に入れ,水を標線まで加える→その 10ml(正確にとる)+水酸化カリウム溶液 (100g/) (中

和するまで)+水 80ml+水酸化カリウム溶液 (100g/l) 12ml→0.01mol/lEDTA2Na 溶液で滴定(指示薬:

HSNN

希釈粉末 0.05g。終点は,液の色が赤紫から青に変わる点)。

0.01mol/lEDTA2Na

溶液 1ml は 0.000 740 9g Ca (OH)

2

に相当する。

(2)

塩酸不溶分  0.1%以下

試料溶液:試料 2g(0.1mg のけたまではかる)+塩酸 (1+1) 30ml→加熱して溶かす→冷却+水  (→200

ml)

操作:JIS K 8001 の 5.3(不溶分)(3)による。残分 2mg 以下。

(3)

炭酸塩

試料 2 g+水 50ml→よくかき混ぜる+塩酸 (2+1) 10ml……ほとんど泡立たない。

(4)

塩化物  (Cl)    0.01%以下

試料側溶液:試料 1.0g+硝酸 (1+2) 10ml+水  (→50ml)  →その 25ml(試料量 0.5g)。

標準側溶液:塩化物標準液 (0.01mgCl/ml) 5.0ml+硝酸 (1+2) 5ml+水  (→25ml)  。

操作:試料側溶液,標準側溶液それぞれに+硝酸銀溶液 (20g/) 1ml→15 分間放置……試料側の濁りは,

標準側の白濁より濃くない。

(5)

硫酸塩  (SO4)    0.05%以下

試料側溶液:試料 1.0g+塩酸 (2+1) 15ml→加熱して溶かす→水浴上蒸発乾固+水  (→100ml)  [必要

ならばろ紙(5 種 C)でろ過]→その 10ml(試料量 0.1g)+塩酸 (2+1) 0.3ml+水  (→25ml)  。

標準側溶液:硫酸塩標準液 (0.01mgSO

4

/ml) 5.0ml

+塩酸 (2+1) 0.3ml+水  (→25ml)  。

操作:  JIS K 8001 の 5.15(1)(比濁法)による。

(6)

ナトリウム  (Na)    0.05%以下

試料側溶液:(9)の X 液 4.0ml(試料量 0.20g)+水  (→100ml) (X 液)[(7)及び(8)の試験にも用いる]。

標準側溶液:(9)の X 液 4.0ml+ナトリウム標準液 (0.01mgNa/ml) 10ml+カリウム標準液 (0.01mgK/ml)

10ml

+水  (→100ml  (Y 液)[(7)の試験にも用いる]。

操作:  JIS K 8001 の 5.31(原子吸光法)(1)(直接噴霧法)(d)による。測定波長 589.0nm。

(7)

カリウム  (K)    0.05%以下

試料側溶液:(6)の X 液。

標準側溶液:(6)の Y 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 766.5nm。

(8)

マグネシウム  (Mg)    1.0%以下

試料側溶液:(6)の X 液 1.0ml(試料量 0.002 0g)+水  (→100ml)  (X 液)。

標準側溶液:(6)の X 液 1.0ml+マグネシウム標準液 (0.01mgMg/ml) 2.0ml+水  (→100ml)  (Y 液)。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 285.2nm。

(9)

鉛  (Pb)    0.003%以下

試料側溶液:試料 5.0g+塩酸 (2+1) 25ml→加熱して溶かす→冷却+水  (→100ml)  (X 液)[(6)(11)

及び(12)の試験にも用いる]。

標準側溶液:試料 5.0g+塩酸 (2+1) 25ml+鉛標準液 (0.01mgPb/ml) 15ml→加熱して溶かす→冷却+水


3

K 8575-1994

(

→100ml)  (Y 液)。

操作:  JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 283.3nm。

(10)

ひ素  (As)    0.5ppm 以下

試料側溶液:試料 4.0g+塩酸(ひ素分析用) (2+1) 20ml→水素化ひ素発生瓶 100ml に入れる。

標準側溶液:塩酸(ひ素分析用) (2+1) 20ml→水浴上蒸発乾固+ひ素標準液 (0.001mgAs/ml) 2.0ml→

水素化ひ素発生瓶 100ml に入れる。

操作:JIS K 8001 の 5.19(3)(AgDDTC 法)による。

(11)

クロム  (Cr)    0.005%以下

試料側溶液:(9)の X 液 20ml(試料量 1g)+水  (→100ml)  (X 液)。

標準側溶液:(9)の X 液 20ml+クロム標準液 (0.01mgCr/ml) 5.0ml+水  (→100ml)  (Y 液)。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 357.9nm。

(12)

マンガン  (Mn)    0.01%以下

試料側溶液:(9)の X 液 10ml(試料量 0.5g)+水  (→100ml)  (X 液)[(13)の試験にも用いる]。

標準側溶液:(9)の X 液 10ml+マンガン標準液 (0.01mgMn/ml) 5.0ml+鉄標準液 (0.01mgFe/ml) 10ml+

水  (→100ml)  (Y 液)[(13)の試験にも用いる]。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 279.5nm。

(13)

鉄  (Fe)    0.02%以下

試料側溶液:(12)の X 液。

標準側溶液:(12)の Y 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 248.3 nm。

7.

容器  気密容器とする。

8.

表示  容器には,容易に消えない方法で次の事項を表示しなければならない。

(1)

名称  “水酸化カルシウム”及び“試薬”の文字

(2)

種類

(3)

化学式,式量

(4)

品質(純度)

(5)

内容量

(6)

製造番号

(7)

製造年月又はその略号

(8)

製造業者名又はその略号


4

K 8575-1994

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

久保田  正  明

物質工学工業技術研究所計測化学部

細  川  幹  夫

通商産業省基礎産業局生物化学産業課

津  田      博

通商産業省機械情報産業局計量行政室

地  崎      修

工業技術院標準部繊維化学規格課

喜多川      忍

通商産業検査所化学部化学標準課

野々村      誠

都立工業技術センター無機化学部

加  山  英  男

財団法人日本規格協会

石  橋  無味男

厚生省国立衛生試験所

川  瀬      晃

社団法人日本分析化学会

柳  瀬  斉  彦

社団法人日本化学工業協会

藤  貫      正

社団法人日本分析化学会

並  木      昭

財団法人化学品検査協会

鶴  田  利  行

硫酸協会

中  村      靖

日本鉱業協会

大  槻      孝

社団法人日本鉄鋼協会

日  暮  喜八郎

第一化学薬品株式会社

北  田  佳  伸

和光純薬工業株式会社

高  野  虞美子

東京化成工業株式会社

中  村      穣

森田化学工業株式会社

山  岡      宏

片山化学工業株式会社

飯  岡  寛  一

柳島製薬株式会社

山  田  和  夫

関東化学株式会社

(事務局)

平  井  信  次

日本試薬連合会