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日本工業規格

JIS

 K

8566-

1994

硝酸ビスマス五水和物(試薬)

Bismuth nitrate pentahydrate

Bi (NO

3

)

3

・5H

2

O

FW : 485.07

1.

適用範囲  この規格は,試薬として用いる硝酸ビスマス五水和物について規定する。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

2.

共通事項  この規格に共通する事項は,JIS K 8001 による。

3.

種類  特級

4.

性質  硝酸ビスマス五水和物は,次の性質を示す。

(1)

性状  硝酸ビスマス五水和物は,無色の結晶で,水及びエタノールにほとんど溶けない。希硝酸に溶

け,この溶液に多量の水を加えると白色の硝酸水酸化ビスマス (III) を沈殿する。

(2)

定性方法

(a)

試料 1g に硝酸 (1+2) 5ml を加えて溶かし,水 15ml を加える。その 1ml にシンコニン−よう化カリ

ウム溶液  (

1

) 1ml

を加えると,黄みの赤の沈殿が生じる。

(b)

試料 0.5g を丸底試験管にとり,加熱すると,赤褐色の刺激性のガスが発生する。

(

1

)

シンコニン−よう化カリウム溶液の調製  (+)−シンコニン塩酸塩 n 水和物1g+水100ml+よ

う化カリウム2g。

5.

品質  品質は,6.によって試験し,表 に適合しなければならない。


2

K 8566-1994

表 1  品質

項目

規格値

純度 99.5%以上

希硝酸溶状

試験適合

塩化物 (Cl)

0.001%

以下

硫酸塩 (SO

4

) 0.005%

以下

ナトリウム (Na)

0.002%

以下

カリウム (K)

0.002%

以下

銅 (Cu)

0.002%

以下

銀 (Ag)

0.001%

以下

マグネシウム (Mg)

0.001%

以下

カルシウム (Ca)

0.001%

以下

亜鉛 (Zn)

0.001%

以下

鉛 (Pb)

0.005%

以下

ひ素 (As)

5ppm

以下

鉄 (Fe)

0.002%

以下

6.

試験方法  試験方法は,次のとおりとする。

(1)

純度  99.5%以上

試料 1g(0.1mg のけたまではかる)→全量フラスコ 200ml にとる+硝酸 (1+1) 10ml→水を標線まで加

える→その 20ml(正確にとる)+水 180ml→0.01mol/lEDTA2Na 溶液で滴定(指示薬:キシレノールオ

レンジ溶液。終点は液の色が赤紫から黄に変わる点)。

0.01mol/lEDTA2Na

溶液 1ml は,0.004 851gBi (NO

3

)

3

・5H

2

O

に相当する。

(2)

希硝酸溶状

試料 1g+[硝酸 (1+2) 5ml+水 15ml]……澄明。

(3)

塩化物 (Cl)   0.001%以下

試料側溶液:試料 1.0g+硝酸 (1+2) 5ml+水  (→25ml)。

標準側溶液:塩化物標準液 (0.01mgCl/ml) 1.0ml+硝酸 (1+2) 5ml+水  (→25ml)。

操作:JIS K 8001 の 5.7(1)(比濁法)による。

(4)

硫酸塩 (SO

4

  0.005%以下

試料側溶液:試料 3.0g+温めた塩酸 (1+2) 6ml→溶かす+水 100ml+アンモニア水 (2+3)  を滴加して

中和+水  (→150ml)  →ろ過→ろ液 100ml(試料量 2g)→水浴上蒸発(約 15ml になるまで)+炭酸ナ

トリウム 0.6g→水浴上蒸発乾固→弱く加熱→冷却+熱水 15ml+塩酸 (1+3)  滴加(中和)→ろ過→水

洗→(ろ液+洗液)  (→50ml)  →その 25ml(試料量 1g)。

標準側溶液:塩酸 (2+1) 2ml+アンモニア水 (2+3)  (中和に要した量の 1/3)+炭酸ナトリウム 0.3g

→水浴上蒸発乾固→弱く加熱→冷却+硫酸塩標準液 (0.01mgSO

4

/ml) 5.0ml

+水 10ml+塩酸 (1+3) (中

和)+水  (→25ml)。

操作:JIS K 8001 の 5.15(1)(比濁法)による。

(5)

ナトリウム (Na)   0.002%以下

試料側溶液:試料 2.0g+硝酸 (1+2) 30ml+水  (→100ml)  (X 液)[(6)(7)(8)(9)(10)(11)(12)

及び(14)の試験にも用いる]。

標準側溶液:試料 2.0g+硝酸 (1+2) 30ml+ナトリウム標準液 (0.01mgNa/ml) 4.0ml+カリウム標準液

(0.01mgK/ml) 4.0ml

+銅標準液 (0.01mgCu/ml) 4.0ml+銀標準液 (0.01mgAg/ml) 2.0ml+マグネシウム標


3

K 8566-1994

準液 (0.01mgMg/ml) 2.0ml+カルシウム標準液 (0.01mgCa/ml) 2.0ml+亜鉛標準液 (0.01mgZn/ml) 2.0ml

+鉛標準液 (0.01mgPb/ml) 10ml+鉄標準液 (0.01mgFe/ml) 4.0ml+水  (→100ml) (Y 液)[(6)(7)(8)

(9)

(10)(11)(12)及び(14)の試験にも用いる]。

操作:JIS K 8001 の 5.30(炎光光度法)による。測定波長

λ

1

 589.0nm

λ

2

 580nm

(6)

カリウム  0.002%以下

試料側溶液:(5)の X 液。

標準側溶液:(5)の Y 液。

操作:JIS K 8001 の 5.30 による。測定波長

λ

1

 766.5nm

λ

2

 760nm

(7)

 (Cu)   0.002%以下

試料側溶液:(5)の X 液。

標準側溶液:(5)の Y 液。

空試験溶液:硝酸 (1+2) 30ml→+水  (→100ml)  (Z 液)。[(8)(9)(10)(11)(12)及び(14)の試験

にも用いる]。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(直接噴霧法)(d)による。測定波長 324.7nm。

(8)

 (Ag)   0.001%以下

試料側溶液:(5)の X 液。

標準側溶液:(5)の Y 液。

空試験溶液:(7)の Z 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 328.1nm。

(9)

マグネシウム (Mg)   0.001%以下

試料側溶液:(5)の X 液。

標準側溶液:(5)の Y 液。

空試験溶液:(7)の Z 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 285.2nm。

(10)

カルシウム (Ca)   0.001%以下

試料側溶液:(5)の X 液。

標準側溶液:(5)の Y 液。

空試験溶液:(7)の Z 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 422.7nm。

(11)

亜鉛 (Zn)   0.001%以下

試料側溶液:(5)の X 液。

標準側溶液:(5)の Y 液。

空試験溶液:(7)の Z 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 213.9nm。

(12)

 (Pb)   0.005%以下

試料側溶液:(5)の X 液。

標準側溶液:(5)の Y 液。

空試験溶液:(7)の Z 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 283.3nm。

(13)

ひ素 (As)   5ppm 以下


4

K 8566-1994

試料側溶液:試料 1.0g+水 10ml+硫酸 5ml→加熱板上加熱(硫酸の白煙が発生するまで)→冷却+水

5ml

→加熱板上で再び加熱

(硫酸の白煙が発生するまで)

→冷却+水  (→15ml)  水素化ひ素発生瓶 100ml

に入れる。

標準側溶液:水 10ml+硫酸 5ml→加熱板上加熱(硫酸の白煙が発生するまで)→冷却+ひ素標準液

(0.001mgAs/ml) 5.0ml

+水  (→15ml)  →水素化ひ素発生瓶 100ml に入れる。

操作:JIS K 8001 の 5.19(3)(AgDDTC 法)による。

(14)

 (Fe)   0.002%以下

試料側溶液:(5)の X 液。

標準側溶液:(5)の Y 液。

空試験溶液:(7)の Z 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 248.3nm。

7.

容器  遮光した気密容器とする。

8.

表示  容器には,容易に消えない方法で次の事項を表示しなければならない。

(1)

名称  “硝酸ビスマス五水和物”及び“試薬”の文字

(2)

種類

(3)

化学式,式量

(4)

品質(純度)

(5)

内容量

(6)

製造番号

(7)

製造業者名又はその略号

参考  取扱い上の注意事項  硝酸ビスマス五水和物は火気及び衝撃を避け,又,可燃性物との接触に

は十分注意して取り扱うこと。


5

K 8566-1994

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

久保田  正  明

物質工学工業技術研究所計測化学部

細  川  幹  夫

通商産業省基礎産業局生物化学産業課

津  田      博

通商産業省機械情報産業局計量行政室

地  崎      修

工業技術院標準部繊維化学規格課

喜多川      忍

通商産業検査所化学部化学標準課

野々村      誠

都立工業技術センター無機化学部

加  山  英  男

財団法人日本規格協会

石  橋  無味男

厚生省国立衛生試験所

川  瀬      晃

社団法人日本分析化学会

柳  瀬  斉  彦

社団法人日本化学工業協会

藤  貫      正

社団法人日本分析化学会

並  木      昭

財団法人化学品検査協会

鶴  田  利  行

硫酸協会

中  村      靖

日本鉱業協会

大  槻      孝

社団法人日本鉄鋼協会

日  暮  喜八郎

第一化学薬品株式会社

北  田  佳  伸

和光純薬工業株式会社

高  野  虞美子

東京化成工業株式会社

中  村      穣

森田化学工業株式会社

山  岡      宏

片山化学工業株式会社

飯  岡  寛  一

柳島製薬株式会社

山  田  和  夫

関東化学株式会社

(事務局)

平  井  信  次

日本試薬連合会