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日本工業規格

JIS

 K

8565

-1995

硝酸バリウム(試薬)

Barium nitrate

Ba (NO

3

)

2

    FW : 261.34

1.

適用範囲  この規格は,試薬として用いる硝酸バリウムについて規定する。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

2.

共通事項  この規格に共通する事項は,JIS K 8001 による。

3.

種類  特級

4.

性質  硝酸バリウムは,次の性質を示す。

(1)

性状  硝酸バリウムは,白い結晶で水にやや溶けやすく,エタノールにほとんど溶けない。

(2)

定性方法

(a)

試料 0.5g に水 20ml を加えて溶かす(A 液)

。A 液 10ml に硫酸 (1+5) 5ml を加え生じた沈殿をろ過

し,ろ液 5ml に硫酸 5ml を加え硫酸鉄 (II) 溶液 (100g/l) 2ml を積層させると,二つの液の境界面に

褐色の輪帯が現れる。

(b)  A

液を用いて JIS K 8001 の 5.29(炎色試験)(1)(アルカリ金属及びアルカリ土類金属試験法)によ

ると,緑が現れる。

5.

品質  品質は,6.によって試験し,表 に適合しなければならない。

表 1  品質

項目

規格値

純度 99.0%以上

水溶状

試験適合

pH (50g/l, 25

℃) 5.0∼8.0

塩化物 (Cl)

5ppm

以下

ナトリウム (Na)

0.01%

以下

カリウム (K)

0.01%

以下

カルシウム (Ca)

0.01%

以下

ストロンチウム (Sr)

0.05%

以下

鉛 (Pb)

2ppm

以下

鉄 (Fe)

1ppm

以下

アンモニウム (NH

4

) 0.005%

以下


2

K 8565-1995

6.

試験方法  試験方法は,次のとおりとする。

(1)

純度  99.0%以上

試料 1.2g

(0.1mg のけたまではかる)

→全量フラスコ 500ml にとる→水を標線まで加える→その 25ml

(正確にとる)+水 75ml+アンモニア性塩化アンモニウム緩衝液 2ml→0.01mol/l EDTA2Na 複合溶液

で滴定(指示薬:エリオクロムブラック T 溶液。終点は液の色が赤から青に変わる点)

0.01mol/l EDTA2Na

複合溶液 1ml は,0.002 613 4gBa (NO

3

)

2

に相当する。

(2)

水溶状

試料 1g+水  (→20ml)  ……澄明。

(3)  pH (50g/l, 25

)    5.0∼8.0

試料溶液:試料 5.0g+二酸化炭素を含まない水  (→100ml)。

操作:JIS K 8001 の 5.5 による。

(4)

塩化物 (Cl)   5ppm 以下

試料側溶液:試料 1.0g+水  (→20ml)。

標準側溶液:塩化物標準液 (0.01mgCl/ml) 0.50ml+水  (→20ml)。

操作:JIS K 8001 の 5.7(1)(比濁法)による。

(5)

ナトリウム (Na)    0.01%以下

試料側溶液:試料 4g+水 50ml→沸騰するまで加熱+硫酸 (1+15) 20ml→冷却+水  (→200ml)  →3 時間

放置→遠心分離→上澄み液約 120ml をとる(S 液)。S 液 50ml(試料量 1g)+水  (→100ml)(X 液)

(6)の試験にも用いる]。

標準側溶液:S 液 50ml+ナトリウム標準液 (0.1mgNa/ml) 1.0ml+カリウム標準液 (0.1mgK/ml) 1.0ml

+水  (→100ml)(Y 液)[(6)の試験にも用いる]。

操作:JIS K 8001 の 5.30(炎光光度法)による。測定波長

λ

1

 589.0nm,

λ

2

 580nm

(6)

カリウム (K)    0.01%以下

試料側溶液:(5)の X 液。

標準側溶液:(5)の Y 液。

操作:JIS K 8001 の 5.30 による。測定波長

λ

1

 766.5nm,

λ

2

 760nm

(7)

カルシウム (Ca)    0.01%以下

試料側溶液:試料 1.0g+塩酸 (2+1) 3ml+水  (→100ml)(X 液)[(8)の試験にも用いる]。

標準側溶液:試料 1.0g+塩酸 (2+1) 3ml+カルシウム標準液 (0.1mgCa/ml) 1.0ml+ストロンチウム標

準液 (0.1mgSr/ml) 5.0ml+水  (→100ml)(Y 液)[(8)の試験にも用いる]。

操作:JIS K 8001 の 5.31(原子吸光法)(1)(直接噴霧法)(d)による。測定波長 422.7nm。

(8)

ストロンチウム (Sr)    0.05%以下

試料側溶液:(7)の X 液。

標準側溶液:(7)の Y 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 460.7nm。

(9)

 (Pb)    2ppm 以下

試料側溶液:試料 10g+塩酸 (2+1) 1ml+水  (→120ml)。

標準側溶液:試料 10g+鉛標準液 (0.01mgPb/ml) 2.0ml+鉄標準液 (0.01mgFe/ml) 1.0ml+塩酸 (2+1)

1ml

+水  (→120ml)。


3

K 8565-1995

空試験用溶液:塩酸 (2+1) 1ml+水  (→5ml)。

操作:JIS K 8001 の 5.31(2)(抽出液噴霧法)(d)による。測定波長 283.3nm。[操作の途中で得られる

X

液,Y 液及び Z 液は(10)の試験にも用いる]。

(10)

 (Fe)    1ppm 以下

試料側溶液:(9)の X 液。

標準側溶液:(9)の Y 液。

空試験用溶液:(9)の Z 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31 (2)(d)③による。測定波長 248.3nm。

(11)

アンモニウム (NH

4

)

  0.005%以下

試料側溶液:試料 0.50g+水  (→140ml)。

標準側溶液:アンモニウム標準液 (0.01mgNH

4

/ml) 2.5ml

+水  (→140ml)。

操作:JIS K 8001 の 5.11 (6)(蒸留−インドフェノール青法)による。

7.

容器  気密容器とする。

8.

表示  容器には,次の事項を表示しなければならない。

(1)

名称  “硝酸バリウム”及び“試薬”の文字

(2)

種類

(3)

化学式,式量

(4)

品質(純度)

(5)

内容量

(6)

製造番号

(7)

製造業者名又はその略号

参考  取扱い上の注意事項  硝酸バリウムは有害なので,粉じんを吸入しないようにし,皮膚・粘膜

に付着しないようにする。


4

K 8565-1995

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

久保田  正  明

物質工学工業技術研究所計測化学部

地  崎      修

通商産業省基礎産業局生物化学産業課

津  田      博

通商産業省機械情報産業局計量行政室

倉      剛  進

工業技術院標準部繊維化学規格課

喜多川      忍

通商産業検査所化学部化学標準課

野々村      誠

都立工業技術センター無機化学部

加  山  英  男

財団法人日本規格協会

石  橋  無味雄

厚生省国立衛生試験所

川  瀬      晃

社団法人日本分析化学会

柳  瀬  斉  彦

社団法人日本化学工業協会

藤  貫      正

社団法人日本分析化学会

並  木      昭

財団法人化学品検査協会

鶴  田  利  行

硫酸協会

中  村      靖

日本鉱業協会

大  槻      孝

社団法人日本鉄鋼協会

日  暮  喜八郎

第一化学薬品株式会社

北  田  佳  伸

和光純薬工業株式会社

飯  岡  寛  一

柳島製薬株式会社

高  野  虞美子

東京化成工業株式会社

飛  田  和  彦

米山化学工業株式会社

山  岡      宏

片山化学工業株式会社

山  田  和  夫

関東化学株式会社

(事務局)

平  井  信  次

日本試薬連合会