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日本工業規格

JIS

 K

8549

-1994

硝酸カルシウム四水和物(試薬)

Calcium nitrate tetrahydrate

Ca (NO

3

)

2

・4H

2

O

FW : 236.15

1.

適用範囲  この規格は,試薬として用いる硝酸カルシウム四水和物について規定する。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

2.

共通事項  この規格に共通する事項は,JIS K 8001 による。

3.

種類  特級

4.

性質  硝酸カルシウム四水和物は,次の性質を示す。

(1)

性状  硝酸カルシウム四水和物は,白い結晶又は結晶性粉末で,潮解しやすく,水に極めて溶けやす

く,エタノールに溶けやすい。

(2)

定性方法

(a)

試料 1g に水 20ml を加えて溶かす(A 液)

。A 液 10ml に硫酸 10ml を加え冷却した後,硫酸鉄  (II)

溶液 (100g/l) 10ml を積層させると二つの境界面に褐色の輪帯が現れる。

(b)  A

液 10ml にしゅう酸アンモニウム溶液 (40g/l)  を加えると,白い沈殿が生じる。

5.

品質  品質は,6.によって試験し,表 に適合しなければならない。


2

K 8549-1994

表 1  品質

項目

規格値

純度

98.5%

以上

水溶状

試験適合

エタノール溶状

試験適合

 pH

(50g/l, 25

℃)

4.0

∼6.0

塩化物 (Cl)

5ppm

以下

硫酸塩 (SO

4

)

0.001%

以下

ナトリウム (Na)

0.01%

以下

カリウム (K)

0.005%

以下

銅 (Cu)

5ppm

以下

マグネシウム (Mg)

0.01%

以下

バリウム (Ba)

0.005%

以下

鉛 (Pb)

5ppm

以下

ひ素 (As)

1ppm

以下

鉄 (Fe)

1ppm

以下

アンモニウム (NH

4

)

0.002%

以下

6.

試験方法  試験方法は,次のとおりとする。

(1) 

純度  98.5%以上

試料 1g

(0.1mg のけたまではかる)

→全量フラスコ 500ml に入れる→水を標線まで加える→その 25ml

(正確にとる)+水 75ml+水酸化カリウム溶液 (100g/l) 12ml→0.01mol/lEDTA 2 Na 溶液で滴定(指示

薬:HSNN 希釈粉末。終点は,液の色が赤から青に変わる点)

0.1mol/lEDTA 2 Na

溶液 1ml は,0.002 3615gCa (NO

3

)

2

・4H

2

O

に相当する。

(2) 

水溶状

試料 1g+水  (→20ml)  ……澄明。

(3) 

エタノール溶液

試料 2g+エタノール (95) (→20ml)  ……ほとんど澄明以内。

(4)  pH (50g/l, 25

)    4.0∼6.0

試料溶液:試料 5.0g+二酸化炭素を含まない水  (→100ml)。

操作:JIS K 8001 の 5.5 による。

(5) 

塩化物 (Cl)   5ppm 以下

試料側溶液:試料 2.0g+硝酸 (1+2) 3ml+水  (→20ml)。

標準側溶液:塩化物標準液 (0.01mgCl/ml) 1.0ml+硝酸 (1+2) 3ml+水  (→20ml)。

操作:JIS K 8001 の 5.7(1)(比濁法)による。

(6) 

硫酸塩 (SO

4

  0.001%以下

試料側溶液:試料 5g+水 10ml+塩酸 (2+1) 9ml→水浴上蒸発乾固+水 5ml+塩酸 (2+1) 3ml→水浴上

蒸発乾固+塩酸 (2+1) 0.3ml+水  (→25ml)。

標準側溶液:塩酸 (2+1) 12ml→水浴上蒸発乾固+硫酸塩標準液 (0.01mgSO

4

/ml) 5.0ml

+塩酸 (2+1)

0.3ml

+水  (→25ml)。

操作:JIS K 8001 の 5.15(1)(比濁法)による。

(7) 

ナトリウム (Na)   0.01%以下

試料側溶液:試料 1.0g+水  (→100ml)  (X 液)[(8)及び(10)の試験にも用いる]


3

K 8549-1994

標準側溶液:試料 1.0g+ナトリウム標準液 (0.01mgNa/ml) 10ml+カリウム標準液 (0.01mgK/ml) 5.0ml

+マグネシウム標準液 (0.01mgMg/ml) 10ml+水  (→100ml)  (Y 液)

(8)及び(10)の試験にも用いる]。

操作:JIS K 8001 の 5.31(原子吸光法)(1)(直接噴霧法)(d)による。測定波長 589.0nm。

(8) 

カリウム (K)   0.005%以下

試料側溶液:(7)の X 液。

標準側溶液:(7)の Y 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(直接噴霧法)(d)による。測定波長 766.5nm。

(9) 

 (Cu)   5ppm 以下

試料側溶液:試料 10g+水 30ml+塩酸 (2+1) 1ml+水 (80ml) (X 液)。

標準側溶液:試料 10g+水 30ml+塩酸 (2+1) 1ml+銅標準液 (0.01mgCu/ml) 5.0ml+鉛標準液

(0.01mgPb/ml) 5.0ml

+鉄標準液 (0.01mgFe/ml) 1.0ml+水  (→80ml)  (Y 液)

空試験用溶液:塩酸 (2+1) 1ml+水  (→5ml)。

操作:JIS K 8001 の 5.31(原子吸光法)(2)(抽出液噴霧法)(d)による。測定波長 324.7nm[X 液,Y

液及び Z 液は,(12)及び(14)の試験にも用いる]

(10) 

マグネシウム (Mg)   0.01%以下

試料側溶液:(7)の X 液。

標準側溶液:(7)の Y 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 285.2nm。

(11) 

バリウム (Ba)   0.005%以下

試料側溶液:本品 2.0g+水  (→20ml)。

標準側溶液:本品 1.0g+バリウム標準液 (0.01mgBa/ml) 5.0ml+  (→20ml)。

操作:JIS K 8001 の 5.20(2)(クロム酸バリウム法)による。

(12) 

 (Pb)   5ppm 以下

試料側溶液:(9)の X 液。

標準側溶液:(9)の Y 液。

空試験用溶液:(9)の Z 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31(2)(抽出液噴霧法)(d)③による。測定波長 283.3nm。

(13) 

ひ素 (As)   1ppm 以下

試料側溶液:試料 1.0g+水 10ml+硫酸 3ml→加熱板上加熱(硫酸の白煙が発生するまで)→冷却+水

10ml

→加熱板上加熱(硫酸の白煙が発生するまで)→冷却+水  (→20ml)  →水素化ひ素発生瓶 70ml

に入れる。

標準側溶液:ひ素標準液 (0.001mgAs/ml) 1.0ml+硫酸 3ml→加熱板上加熱(硫酸の白煙が発生するまで)

→冷却+水  (→20ml)  →水素化ひ素発生瓶 70ml に入れる。

操作:JIS K 8001 の 5.19(2)[臭化水銀 (II) 紙法]による。

(14) 

 (Fe)  1ppm 以下

試料側溶液:(9)の X 液。

標準側溶液:(9)の Y 液。

空試験用溶液:(9)の Z 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31(2)(d)③による。測定波長 248.3nm。

(15)

アンモニウム (NH

4

  0.002%以下


4

K 8549-1994

試料側溶液:試料 1.0g+水 20ml+水酸化ナトリウム溶液 (100g/l) 8ml+水  (→40ml)→よくかき混ぜる

→30 分間放置→遠心分離→上澄み液 20ml(試料量 0.5g)+水  (→30ml)。

標準側溶液:水 20ml+アンモニウム標準液 (0.001mgNH

4

/ml) 1.0ml

+水酸化ナトリウム溶液 (100g/l)

4ml

+水  (→30ml)。

操作:試料側溶液,標準側溶液それぞれに+ネスラー溶液 1ml……試料側の色は,標準側の黄∼褐色

より濃くない。

7.

容器  気密容器とする。

8.

表示  容器には,容易に消えない方法で次の事項を表示しなければならない。

(1) 

名称  “硝酸カルシウム四水和物”及び“試薬”の文字

(2) 

種類

(3) 

化学式,式量

(4) 

品質(純度)

(5) 

内容量

(6) 

製造番号

(7) 

製造年月又はその略号

(8) 

製造業者名又はその略号 

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

久保田  正  明

物質工学工業技術研究所計測化学部

細  川  幹  夫

通商産業省基礎産業局生物化学産業課

津  田      博

通商産業省機械情報産業局計量行政室

地  崎      修

工業技術院標準部繊維化学規格課

喜多川      忍

通商産業検査所化学部化学標準課

野々村      誠

都立工業技術センター無機化学部

加  山  英  男

財団法人日本規格協会

石  橋  無味男

厚生省国立衛生試験所

川  瀬      晃

社団法人日本分析化学会

柳  瀬  斉  彦

社団法人日本化学工業協会

藤  貫      正

社団法人日本分析化学会

並  木      昭

財団法人化学品検査協会

鶴  田  利  行

硫酸協会

中  村      靖

日本鉱業協会

大  槻      孝

社団法人日本鉄鋼協会

日  暮  喜八郎

第一化学薬品株式会社

北  田  佳  伸

和光純薬工業株式会社

高  野  虞美子

東京化成工業株式会社

中  村      穣

森田化学工業株式会社

山  岡      宏

片山化学工業株式会社

飯  岡  寛  一

柳島製薬株式会社

山  田  和  夫

関東化学株式会社

(事務局)

平  井  信  次

日本試薬連合会