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K 8529

:2016

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  種類 

2

4

  性質 

2

4.1

  性状  

2

4.2

  定性方法  

2

5

  品質 

2

6

  試験方法  

3

6.1

  一般事項  

3

6.2

  純度(Br

2

  

3

6.3

  水溶状  

4

6.4

  不揮発物  

5

6.5

  塩素(Cl  

5

6.6

  よう素(I  

6

6.7

  硫酸塩(SO

4

  

7

6.8

  重金属(Pb として)  

7

6.9

  鉄(Fe  

8

6.10

  有機性物質  

9

7

  容器 

10

8

  表示 

10

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

11


K 8529

:2016

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

試薬協会(JRA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正

すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,

経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS K 8529:2007 は改正され,この規格に置き換えられた。

なお,平成 28 年 9 月 21 日までの間は,工業標準化法第 19 条第 1 項等の関係条項の規定に基づく JIS マ

ーク表示認証において,JIS K 8529:2007 によることができる。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 K

8529

:2016

臭素(試薬)

Bromine (Reagent)

Br

2

    FW:159.808

序文 

この規格は,1987 年に第 1 版として発行された ISO 6353-3,Reagents for chemical analysis−Part 3:

Specifications

−Second series R 51 Bromine を基とし,技術の進歩を反映し,技術的内容を変更して作成した

日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,試薬として用いる臭素について規定する。

警告 1  臭素は,有毒で粘膜及び皮膚を侵すため,これを吸入しないようにドラフト内で扱う。

警告 2  この規格に基づいて試験を行う者は,通常の実験室での作業に精通していることを前提とす

る。この規格は,その使用に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするもので

はない。この規格の利用者は,SDS(安全データシート)

,MSDS(化学物質等安全データシ

ート:JIS Z 7250 は,2012 年に廃止され,JIS Z 7253 に移行。JIS Z 7250:2010 に従ってよい

猶予期間 2016 年まで)などを参考にして各自の責任において安全及び健康に対する適切な措

置をとらなければならない。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 6353-3:1987

,Reagents for chemical analysis−Part 3: Specifications−Second series R 51 Bromine

(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0067

  化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS K 8005

  容量分析用標準物質

JIS K 8051

  3-メチル-1-ブタノール(試薬)

JIS K 8102

  エタノール(95)

(試薬)


2

K 8529

:2016

JIS K 8121

  塩化カリウム(試薬)

JIS K 8150

  塩化ナトリウム(試薬)

JIS K 8155

  塩化バリウム二水和物(試薬)

JIS K 8180

  塩酸(試薬)

JIS K 8201

  塩化ヒドロキシルアンモニウム(試薬)

JIS K 8202

  塩化 1,10-フェナントロリニウム一水和物(試薬)

JIS K 8253

  ペルオキソ二硫酸カリウム(試薬)

JIS K 8295

  グリセリン(試薬)

JIS K 8359

  酢酸アンモニウム(試薬)

JIS K 8371

  酢酸ナトリウム三水和物(試薬)

JIS K 8506

  臭化カリウム(試薬)

JIS K 8541

  硝酸(試薬)

JIS K 8550

  硝酸銀(試薬)

JIS K 8563

  硝酸鉛(II)

(試薬)

JIS K 8576

  水酸化ナトリウム(試薬)

JIS K 8625

  炭酸ナトリウム(試薬)

JIS K 8637

  チオ硫酸ナトリウム五水和物(試薬)

JIS K 8913

  よう化カリウム(試薬)

JIS K 8949

  硫化ナトリウム九水和物(試薬)

JIS K 8951

  硫酸(試薬)

JIS K 8962

  硫酸カリウム(試薬)

JIS K 8982

  硫酸アンモニウム鉄(III)

・12 水(試薬)

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

JIS R 3505

  ガラス製体積計

種類 

種類は,特級とする。

性質 

4.1 

性状 

臭素は,暗い赤褐色の揮発性の液体で,刺激性の臭いがある。エタノールに溶けやすく,水にやや溶け

やすい。密度は,約 3.10 g/mL である。

4.2 

定性方法 

試料 0.1 mL に水 50 mL を加えて溶かし,その 1 mL によう化カリウム溶液(100 g/L)1 mL 及びヘキサ

ン 5 mL を加えて振り混ぜると,上層(ヘキサン層)は紫になる。

品質 

品質は,箇条 によって試験したとき,

表 に適合しなければならない。


3

K 8529

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表 1−品質 

項目

規格値

試験方法

純度(Br

2

質量分率 %

99.0

以上

6.2 

水溶状

試験適合

6.3 

不揮発物

質量分率 %

0.005

以下

6.4 

塩素(Cl)

質量分率 %

0.05

以下

6.5 

よう素(I)

質量分率 %

0.001

以下

6.6 

硫酸塩(SO

4

質量分率 %

0.005

以下

6.7 

重金属(Pb として)

質量分率 ppm

2

以下

6.8 

鉄(Fe)

質量分率 ppm

2

以下

6.9 

有機性物質

試験適合

6.10 

試験方法 

6.1 

一般事項 

試験方法の一般的な事項は,JIS K 0050 及び JIS K 8001 による。

使用するガラス器具は,特に規定されていない場合は,JIS R 3503 及び JIS R 3505 による。

6.2 

純度(Br

2

 

純度(Br

2

)の試験方法は,次による。

a) 

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

よう化カリウム  JIS K 8913 に規定するもの。

2) 0.1 

mol/L 

チオ硫酸ナトリウム溶液(Na

2

S

2

O

3

・5H

2

O

:24.82 g/L) 0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液

の調製,標定及び計算は,次による。

2.1) 

調製  JIS K 8637 に規定するチオ硫酸ナトリウム五水和物 26 g 及び JIS K 8625 に規定する炭酸ナ

トリウム 0.2 g をはかりとり,溶存酸素を除いた水 1 000  mL を加えて溶かした後,気密容器に入

れて保存する。調製後 2 日間放置したものを用いる。

なお,防腐剤は,適切な量の JIS K 8051 に規定する 3-メチル-1-ブタノール  などを用いるか,

それらを炭酸ナトリウムと併用してもよい。

2.2) 

標定  標定は,認証標準物質

1)

又は JIS K 8005 に規定する容量分析用標準物質のよう素酸カリウ

ムの必要量を,認証書などの添付書類に記載された条件で乾燥する。その 0.9 g∼1.1 g を全量フラ

スコ 250 mL に 0.1 mg の桁まではかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。

その 25 mL を共通すり合わせ三角フラスコ 200 mL に正確にとり,水 100 mL を加える。次に,よ

う化カリウム 2 g を加えて溶かした後,速やかに硫酸(1+1)2 mL を加え,直ちに栓をして穏や

かに振り混ぜて,暗所に 5 分間放置する。指示薬としてでんぷん溶液を用い,2.1)  で調製した 0.1

mol/L

チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。この場合,でんぷん溶液は,終点間際で液の色がう

すい黄になったときに約 0.5 mL を加える。終点は,液の青が消える点とする。

別に,共通すり合わせ三角フラスコ 200 mL に水 125 mL 及びよう化カリウム 2 g をとり,硫酸

(1+1)2 mL を加え,直ちに栓をして穏やかに振り混ぜて,暗所に 5 分間放置し,同一条件で空

試験を行って滴定量を補正する。

1)

認証標準物質を供給する者として,国立研究開発法人産業技術総合研究所計量標準総合

センター(NMIJ)

,米国国立標準技術研究所(NIST)などの国家計量機関及び認証標準

物質生産者がある。


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2.3) 

計算  ファクターは,次の式によって算出する。

(

)

100

7

566

003

.

0

250

/

25

2

1

A

V

V

m

f

×

×

×

=

ここに,

f

0.1 mol/L

チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとったよう素酸カリウムの質量(

g

A

よう素酸カリウムの純度(質量分率

  %

V

1

滴定に要した

0.1 mol/L

チオ硫酸ナトリウム溶液の体

積(

mL

V

2

空試験に要した

0.1 mol/L

チオ硫酸ナトリウム溶液の

体積(

mL

0.003 566 7

0.1 mol/L

チオ硫酸ナトリウム溶液

1 mL

に相当する

よう素酸カリウムの質量を示す換算係数(

g/mL

b) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

共通すり合わせ三角フラスコ

100 mL

によう化カリウム

15 g

をとり,水

30 mL

を加えて溶かし,こ

の質量を

0.1 mg

の桁まではかる。試料

2 g

0.64 mL

)を加え,再び質量を

0.1 mg

の桁まではかる。

2)

速やかに全量フラスコ

250 mL

に移し,水を標線まで加え混合する。その

25 mL

を正確にとり,で

んぷん溶液を指示薬として

0.1 mol/L

チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。この場合,でんぷん溶液

は,終点間際で液の色がうすい黄になったときに約

0.5 mL

を加える。終点は,液の青が消える点と

する。別に,同一条件で空試験を行って滴定量を補正する。

c) 

計算  純度(

Br

2

)は,次の式によって計算する。

(

)

100

250

25

990

007

.

0

2

1

×

×

×

×

=

m

f

V

V

A

ここに,

A

純度(Br

2

(質量分率  %)

V

1

滴定に要した 0.1 mol/L  チオ硫酸ナトリウム溶液の体積

(mL)

V

2

空試験に要した 0.1 mol/L  チオ硫酸ナトリウム溶液の体
積(mL)

f

0.1 mol/L

チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとった試料の質量(g)

0.007 990

0.1 mol/L

チオ硫酸ナトリウム溶液 1mL  に相当する Br

2

の質量を示す換算係数(g/mL)

6.3 

水溶状 

水溶状の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

硝酸(12  JIS K 8541 に規定する硝酸(質量分率 60 %∼61 %,特級)の体積 1 と水の体積 2 と

を混合する。

2) 

硝酸銀溶液(20 g/L JIS K 8550 に規定する硝酸銀 2 g をはかりとり,水を加えて溶かし,水を加

えて 100 mL にする。褐色ガラス製瓶に保存する。

3) 

塩化物標準液(Cl1 mg/mL)  次のいずれかのものを用いる。

3.1)

計量標準供給制度[JCSS

2)

]に基づく標準液で,使用目的に合致した場合に用い,必要な場合は,

適切な方法で希釈して使用する(以下,

“JCSS に基づく標準液”という。

3.2) JCSS

以外の認証標準液で,使用目的に合致した場合に用い,必要な場合は,適切な方法で希釈し

て使用する。ただし,JCSS 以外の認証標準液がない場合は,市販の標準液を用いる(以下,JCSS


5

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以外の認証標準液及び市販の標準液を合わせて“JCSS 以外の認証標準液など”という。

3.3)

塩化物標準液(Cl1 mg/mL)を調製する場合  JIS K 8150 に規定する塩化ナトリウム 1.65 g を

全量フラスコ 1 000 mL にはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。

2)

 JCSS

は,Japan Calibration Service System の略称である。

4) 

塩化物標準液(Cl0.01 mg/mL)  塩化物標準液(Cl:1 mg/mL)10 mL を全量フラスコ 1 000  mL

に正確にとり,水を標線まで加えて混合する。

b) 

濁りの程度の適合限度標準  濁りの適合限度標準は,“澄明”を用いる。

塩化物標準液(Cl:0.01 mg/mL)0.2 mL を共通すり合わせ平底試験管[c)  参照]にとり,水 10 mL,

硝酸(1+2)1 mL 及び硝酸銀溶液(20 g/L)1 mL を加え,更に水を加えて 20 mL とし,振り混ぜて

から 15 分間放置する。

c) 

器具  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管  濁り,ごみなどの有無が確認しやすい大きさで,目盛のあるもの。例

として,容量 50 mL,直径約 23 mm のもの。

d) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 1.0 g を共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水 20 mL を加えて溶か

す。

2)

直後に,試料溶液の濁りの程度を b)  と比較する。また,ごみ,浮遊物などの異物の有無を共通す

り合わせ平底試験管の上方又は側面から観察する。

e) 

判定  d)  によって操作し,次の 1)  及び 2)  に適合するとき,“水溶状:試験適合”とする。

1)

試料溶液の濁りは,b)  の濁りより濃くない。

2)

ごみ,浮遊物などの異物は,ほとんど認めない。

6.4 

不揮発物 

不揮発物の試験方法は,JIS K 0067 の 4.3.1  (1)(第 1 法  水浴上で加熱蒸発する方法)による。この場

合,試料 20 g を用いる。残分は,6.8 の試験に用いる。

6.5 

塩素(Cl 

塩素(Cl)の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

臭化カリウム溶液(1 g/L JIS K 8506 に規定する臭化カリウム 1.0 g をはかりとり,水を加えて溶

かし,水を加えて 1 000 mL にする。

2) 

硝酸銀溶液(20 g/L  6.3 a) 2)  による。

3) 

ペルオキソ二硫酸カリウム溶液(10 g/L)  JIS K 8253 に規定するペルオキソ二硫酸カリウム 1.0 g

をはかりとり,水を加えて溶かし,水を加えて 100 mL にする。

4) 

硫酸(15)  水の体積 5 を冷却し,かき混ぜながら,JIS K 8951 に規定する硫酸の体積 1 を徐々に

加える。

5) 

塩化物標準液(Cl1 mg/mL  6.3 a) 3)  による。

b) 

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1) 

共通すり合わせ平底試験管  6.3 c)  による。

2) 

水浴  沸騰水浴として使用することができ,蒸発皿,ビーカーなどを載せられるもの。

c) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,コニカルビーカー300 mL などに水 35 mL,硫酸(1+5)0.5 mL 及び臭化カリウ


6

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ム溶液(1 g/L)5 mL を加えて振り混ぜる。これに試料 3.0 g(約 1 mL)を加え,水浴上で無色にな

るまで加熱する。ペルオキソ二硫酸カリウム溶液(10 g/L)2.5 mL を加え,器壁を少量の水で洗い,

水浴上で 15 分間加熱する。冷却後,水を加えて全量を 100 mL とし,その 1 mL をとり,水を加え

て 20 mL とする(試料量 0.03 g)

2)

比較溶液の調製は,コニカルビーカー300 mL などに水 35 mL,硫酸(1+5)0.5 mL 及び臭化カリウ

ム溶液(1 g/L)5 mL を加えて振り混ぜる。これに塩化物標準液(Cl:1 mg/mL)1.5 mL を加え,水

浴上で約半量となるまで加熱する。ペルオキソ二硫酸カリウム溶液(10 g/L)2.5 mL を加え,器壁

を少量の水で洗い,水浴上で 15 分間加熱する。冷却後,水を加えて全量を 100 mL とし,その 1 mL

をとり,水を加えて 20 mL とする。

3)

試料溶液及び比較溶液に,硝酸銀溶液(20 g/L)1 mL を加えて振り混ぜた後,15 分間放置する。

4)

黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験

管の上方又は側面から観察して,濁りを比較する。

d) 

判定  c)  によって操作し,次に適合するとき,“塩素(Cl)

:質量分率 0.05 %以下(規格値)

”とする。

試料溶液から得られた液の濁りは,比較溶液から得られた液の白濁より濃くない。

6.6 

よう素(I 

よう素(I)の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

塩化カリウム溶液(100 g/L JIS K 8121 に規定する塩化カリウム 10 g をはかりとり,水を加えて

溶かし,水を加えて 100 mL にする。

2) 

よう化カリウム溶液(100 g/L JIS K 8913 に規定するよう化カリウム 10 g をはかりとり,水を加

えて溶かし,水を加えて 100 mL にする。使用時に調製する。

3) 

硫酸(15  6.5 a) 4)  による。

4) 

よう化物標準液(I0.01 mg/mL JIS K 8913 に規定するよう化カリウム 1.31 g を全量フラスコ

1 000 mL

にはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。この液 10 mL を全量フ

ラスコ 1 000 mL に正確にとり,水を標線まで加えて混合する。使用時に調製する。

b) 

器具  主な器具は,次のとおりとする。

沸騰石  液体を沸騰させるとき突沸を防ぐために入れる多孔質の小片。

c) 

操作  操作は,排気に注意して次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,コニカルビーカー300 mL などに水 50 mL 及び塩化カリウム溶液(100 g/L)1 mL

をとり,試料 10.5 g(約 3.5 mL)をはかりとる。

2)

比較溶液の調製は,コニカルビーカー300 mL などに水 50 mL 及び塩化カリウム溶液(100 g/L)1 mL

をとり,試料 0.5 g(約 0.16 mL)をはかりとり,よう化物標準液(I:0.01 mg/mL)10 mL を加える。

3)

試料溶液,比較溶液それぞれに沸騰石を入れホットプレート上で無色になるまで穏やかに煮沸する

(液量が 50 mL を保つように時々水を加える。

。冷却後,よう化カリウム溶液(100 g/L)5 mL 及び

硫酸(1+5)5 mL を加える。

4)

白の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液をコニカルビーカーなどの側

面から観察し,黄を比較する。

d) 

判定  c)  によって操作し,次に適合するとき,“よう素(I):質量分率 0.001 %以下(規格値)”とす

る。

試料溶液から得られた液の色は,比較溶液の黄より濃くない。


7

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6.7 

硫酸塩(SO

4

 

硫酸塩(SO

4

)の試験方法は,次による。

a) 

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

エタノール(95 JIS K 8102 に規定するもの。

2) 

塩酸  JIS K 8180 に規定する特級。

3) 

硝酸  JIS K 8541 に規定する特級で,質量分率 60 %∼61 %のもの。

4) 

塩化バリウム溶液(100 g/L JIS K 8155 に規定する塩化バリウム二水和物 11.7 g をはかりとり,

水を加えて溶かし,水を加えて 100 mL にする。

5) 

塩酸(21 JIS K 8180 に規定する塩酸(特級)の体積 2 と水の体積 1 とを混合する。

6) 

硫酸塩標準液(SO

4

1 mg/mL)  次のいずれかのものを用いる。

6.1) JCSS

に基づく標準液  6.3 a) 3.1)  に準じる。

6.2) JCSS

以外の認証標準液など  6.3 a) 3.2)  に準じる。

6.3) 

硫酸塩標準液(SO

4

1 mg/mL)を調製する場合  JIS K 8962 に規定する硫酸カリウム 1.81 g を全

量フラスコ 1 000 mL にはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。

7) 

硫酸塩標準液(SO

4

0.01 mg/mL)  硫酸塩標準液(SO

4

:1 mg/mL)10 mL を全量フラスコ 1 000 mL

に正確にとり,水を標線まで加えて混合する。

b) 

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1) 

共通すり合わせ平底試験管  6.3 c)  による。

2) 

水浴  6.5 b) 2)  による。

c) 

操作  操作は,排気に注意して次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 1.0 g(約 0.32 mL)をビーカー10 mL などにはかりとり,硝酸 1 mL を加え

30

分間放置後,水浴上で蒸発乾固する。塩酸 2 滴を加え,水浴上で蒸発乾固する。冷却後,塩酸(2

+1)0.3 mL を加えて溶かし,少量の水で共通すり合わせ平底試験管に移し,水を加えて 25 mL に

する。

2)

比較溶液の調製は,

ビーカー10 mL などに硝酸 1 mL をとり,

塩酸 2 滴を加え水浴上で蒸発乾固する。

冷却後,塩酸(2+1)0.3 mL を加え,少量の水で共通すり合わせ平底試験管に移し,硫酸塩標準液

(SO

4

:0.01 mg/mL)5.0 mL 及び水を加えて 25 mL にする。

3)

試料溶液及び比較溶液に,エタノール(95)3 mL 及び塩化バリウム溶液(100 g/L)2 mL を加えて

振り混ぜた後,30 分間放置する。

4)

黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管

の上方又は側面から観察して,濁りを比較する。

d) 

判定  c)  によって操作し,次に適合するとき,“硫酸塩(SO

4

:質量分率 0.005 %以下(規格値)

”と

する。

試料溶液から得られた液の濁りは,比較溶液から得られた液の白濁より濃くない。

6.8 

重金属(Pb として) 

重金属(Pb として)の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

塩酸(21  6.7 a) 5)  による。

2) 

硝酸(12  6.3 a) 1)  による。

3) 

酢酸ナトリウム溶液(200 g/L JIS K 8371 に規定する酢酸ナトリウム三水和物 33.2 g をはかりと


8

K 8529

:2016

り,水を加えて溶かし,水を加えて 100 mL にする。

4) 

硫化ナトリウム・グリセリン溶液  JIS K 8295 に規定するグリセリン 30 mL に水 10 mL を加えた溶

液に JIS K 8949 に規定する硫化ナトリウム九水和物 5 g を加えて溶かす。放置後,上澄み液を用い

る。冷所に保存し,3 か月以内に使用する。

5) 

鉛標準液(Pb1 mg/mL  次のいずれかのものを用いる。

5.1) JCSS

に基づく標準液  6.3 a) 3.1)  に準じる。

5.2) JCSS

以外の認証標準液など  6.3 a) 3.2)  に準じる。

5.3) 

鉛標準液(Pb1 mg/mL)を調製する場合  JIS K 8563 に規定する硝酸鉛(II)1.60 g を全量フラ

スコ 1 000 mL にはかりとり,硝酸(1+2)1 mL 及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合

する。

6) 

鉛標準液(Pb0.01 mg/mL)  鉛標準液(Pb:1 mg/mL)10 mL を全量フラスコ 1 000 mL に正確に

とり,水を標線まで加えて混合する。使用時に調製する。

b) 

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1) 

共通すり合わせ平底試験管  6.3 c)  による。

2) pH

試験紙  pH の測定に用いる,ろ紙に酸塩基指示薬をしみ込ませた試験紙。

3) 

水浴  6.5 b) 2)  による。

c) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,6.4 の不揮発物(試料量 20 g)の残分に硝酸(1+2)3 mL を加え,水浴上で蒸

発乾固する。放冷後,塩酸(2+1)0.5 mL 及び水 15 mL を加えて加熱して溶かす。放冷後,共通す

り合わせ平底試験管に移し,水を加えて 20 mL にする。

2)

比較溶液の調製は,硝酸(1+2)3 mL を加え,水浴上で蒸発乾固する。放冷後,塩酸(2+1)0.5 mL

及び水 15 mL を加えて加熱して溶かす。放冷後,共通すり合わせ平底試験管に移し,鉛標準液(Pb:

0.01 mg/mL

)4.0 mL 及び水を加えて 20 mL にする。

3)

試料溶液及び比較溶液に,塩酸(2+1)0.5 mL を加えた後,pH 試験紙を用いて,酢酸ナトリウム

溶液(200 g/L)で pH 約 3.5 に調節し,水を加えて 30 mL にする。硫化ナトリウム・グリセリン溶

液 0.05 mL を加え,5 分間放置する。

4)

白の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験

管の上方又は側面から観察して,暗色を比較する。

d) 

判定  c)  によって操作し,次に適合するとき,“重金属(Pb として)

:質量分率 2 ppm 以下(規格値)

とする。

試料溶液から得られた液の色は,比較溶液から得られた液の暗色より濃くない。

6.9 

鉄(Fe 

鉄(Fe)の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液(100 g/L JIS K 8201 に規定する塩化ヒドロキシルアンモニ

ウム 10 g をはかりとり,水を加えて溶かし,水を加えて 100 mL にする。

2) 

塩酸(21  6.7 a) 5)  による。

3) 

酢酸アンモニウム溶液(250 g/L JIS K 8359 に規定する酢酸アンモニウム 25 g をはかりとり,水

を加えて溶かし,水を加えて 100 mL にする。

4) 1,10-

フェナントロリン溶液(2 g/L  JIS K 8202 に規定する塩化 1,10-フェナントロリニウム一水和


9

K 8529

:2016

物 0.28 g をはかりとり,JIS K 8102 に規定するエタノール(95)10 mL を加えて溶かし,水を加え

て 100 mL にする。褐色ガラス製瓶に保存する。

5) 

鉄標準液(Fe1 mg/mL  次のいずれかのものを用いる。

5.1) JCSS

に基づく標準液  6.3 a) 3.1)  に準じる。

5.2) JCSS

以外の認証標準液など  6.3 a) 3.2)  に準じる。

5.3) 

鉄標準液(Fe1 mg/mL)を調製する場合  JIS K 8982 に規定する硫酸アンモニウム鉄(III)・12

水 8.63 g を全量フラスコ 1 000 mL にはかりとり,塩酸(2+1)3 mL 及び水を加えて溶かし,水を

標線まで加えて混合する。褐色ガラス製瓶に保存する。

6) 

鉄標準液(Fe0.01 mg/mL)  鉄標準液(Fe:1 mg/mL)10 mL を全量フラスコ 1 000  mL に正確に

とり,塩酸(2+1)3 mL を加え,水を標線まで加えて混合する。褐色ガラス製瓶に保存する。

b) 

器具  主な器具は,次のとおりとする。

1) 

共通すり合わせ平底試験管  6.3 c)  による。

2) 

水浴  6.5 b) 2)  による。

c) 

操作  操作は,排気に注意して次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 5.0 g(約 1.6 mL)を 10 mL ビーカーなどにはかりとり,水浴上で蒸発乾固

する。冷却後,塩酸(2+1)1 mL 及び水 10 mL を加えて溶かす。共通すり合わせ平底試験管に移

し,水を加えて 15 mL にする。

2)

比較溶液の調製は,共通すり合わせ平底試験管に鉄標準液(Fe:0.01 mg/mL)1.0 mL 及び塩酸(2

+1)1 mL を加え,水を加えて 15 mL にする。

3)

試料溶液及び比較溶液に,塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液(100 g/L)1 mL を加えて,5 分間放

置後,1,10-フェナントロリン溶液(2 g/L)1 mL,酢酸アンモニウム溶液(250 g/L)5 mL 及び水を

加えて 25 mL とし,20  ℃∼30  ℃で 15 分間放置する。

4)

白の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験

管の上方又は側面から観察して,黄みの赤を比較する。

d) 

判定  c)  によって操作し,次に適合するとき,“鉄(Fe):質量分率 2 ppm 以下(規格値)”とする。

試料溶液から得られた液の色は,比較溶液から得られた液の黄みの赤より濃くない。

6.10 

有機性物質 

有機性物質の試験は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

水酸化ナトリウム溶液(100 g/L JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム 10.3 g をはかりとり,

水を加えて溶かし,水を加えて 100 mL にする。ポリエチレンなどの樹脂製瓶に保存する。

b) 

器具  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管  6.3 c)  による。

c) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 3 g(約 1 mL)を共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水酸化ナトリ

ウム溶液(100 g/L)25 mL を加え振り混ぜて溶かす。水 25 mL を加え,密栓して 18 時間放置する。

2)

試料溶液を,白の背景を用いて,試料溶液を,共通すり合わせ平底試験管の上方又は側面から観察

する。

d) 

判定  c)  によって操作し,次に適合するとき,“試験適合”とする。

試料溶液に油滴又は皮膜が生じない。


10

K 8529

:2016

容器 

容器は,遮光した気密容器とする。

表示 

容器には,次の事項を表示する。

a)

日本工業規格番号

b)

名称“臭素”及び“試薬”の文字

c)

種類

d)

化学式及び式量

e)

純度

f)

内容量

g)

製造番号

h)

製造年月又はその略号

i)

製造業者名又はその略号


11

K 8529

:2016

附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS K 8529:2016

  臭素(試薬)

ISO 6353-3:1987

,Reagents for chemical analysis−Part 3: Specifications−Second series

R 51 Bromine

(I)JIS の規定

(II) 
国際

規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇条番号

及び題名

内容

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

1

適用範囲

試薬として用いる

臭素について規定

 R51

化学分析用試薬 40 品目

の仕様について規定。

変更

JIS

は 1 品目 1 規格。

試薬の規格使用者が各規格を多く

引用しやすくするために 1 品目 1
規格としている。

なお,対応国際規格は,25 年以上

見直しをされていないため市場の
実態に合わない。国際規格の改正

提案を検討する。

2

引用規格

3

種類

追加

種類の項目を追加。

JIS

は種類として“特級”だけな

ので,ISO 規格と技術的な差異は
ない。

4

性質

追加

項目を追加。

一般的な説明事項であり,技術上

の差異はない。

5

品質

  R51.1

追加

追加した項目:水溶状。

ISO

規格は,長期間内容の見直し

が行われず,国際市場で ISO 規格
品が用いられることはほとんどな

い。また,技術的差異も軽微であ

る。

6

試験方法

6.1

一般事項

JIS K 0050

JIS K 

8001

JIS R 3503

及び JIS R 3505 

よる。

追加

項目を追加。

編集上の差異であり,技術上の差
異ではない。

11

K 85

29

201

6


12

K 8529

:2016

(I)JIS の規定

(II) 
国際

規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇条番号

及び題名

内容

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

6.2

(Br

2

酸化還元滴定   R51.3.1

酸化還元滴定

変更

試料量及び操作を変更。

技術的な差異は軽微であり,対策

は考慮しない。

6.3

水溶状

追加

項目を追加。

用途上で必要。ISO 規格の見直し
時に,追加提案の検討を行う予定。

6.4

不揮発物

重量法

R51.3.8

一致

6.5

塩素(Cl) 塩化銀比濁法   R51.3.2

チオシアン酸アンモニ

ウム比色法

変更

試料量,試薬溶液などを変更。

JIS

は,定期的に見直しを行って

いるが,ISO 規格は,長年見直し

が行われていないことから,実績
のある従来の JIS 法を踏襲。技術

的な差異は軽微であり,対策は考

慮しない。

6.6

よ う 素

(I)

比色法

R51.3.3

比色法

変更

試料量,試薬溶液などを変更。

6.7

硫 酸 塩

(SO

4

硫酸バリウム比濁

 R51.3.4

硫酸バリウム比濁法

変更

試料量,試薬溶液などを変更。

6.8

重 金 属

(Pb として)

硫化ナトリウム比

色法

 R51.3.5

硫化水素比色法

変更

JIS

は有害性の少ない試薬に変更。

有 害 物 質 の 使 用 を 避 け る た め 変

更。ISO 規格の見直し時に,改正

提案を行う予定。

6.9

鉄(Fe)

1,10-

フェナントロ

リン比色法

 R51.3.6

1,10-

フェナントロリン

比色法

変更

試料量,試薬溶液などを変更。

JIS

は,定期的に見直しを行って

いるが,ISO 規格は,長年見直し

が行われていないことから,実績

のある従来の JIS 法を踏襲。技術
的な差異は軽微であり,対策は考

慮しない。

6.10

有 機 性

物質

目視法

R51.3.7

目視法

変更

試薬溶液などを変更。

7

容器

追加

項目を追加。

規格適合性を評価する関係で必要

な項目を追加。

8

表示

追加

項目を追加。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 6353-3:1987,MOD

関連する外国規格 REAGENT

CHEMICALS

−American Chemical Society Specifications  ACS(2010)

12

K 85

29

201

6


13

K 8529

:2016

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

−  一致  技術的差異がない。 
−  追加  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

−  変更  国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

− MOD

国際規格を修正している。

13

K 85

29

201

6