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K 8521

:2016

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  種類 

3

4

  性質 

3

4.1

  性状  

3

4.2

  定性方法  

3

5

  品質 

4

6

  試験方法  

4

6.1

  一般事項  

4

6.2

  純度[(NH

4

)

2

C

2

O

4

H

2

O

  

4

6.3

  水溶状  

6

6.4

  強熱残分(硫酸塩)  

7

6.5

  pH50 g/L25  ℃)  

7

6.6

  塩化物(Cl  

7

6.7

  硝酸塩  

8

6.8

  りん酸塩(PO

4

  

8

6.9

  硫酸塩(SO

4

  

10

6.10

  ナトリウム(Na)及びカリウム(K  

11

6.11

  銅(Cu),鉛(Pb)及び鉄(Fe  

12

6.12

  マグネシウム(Mg)及びカルシウム(Ca  

14

6.13

  ひ素(As  

15

6.14

  硫酸着色物質  

17

7

  容器 

19

8

  表示 

19

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

20


K 8521

:2016

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

試薬協会(JRA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正

すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,

経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS K 8521:2007 は改正され,この規格に置き換えられた。

なお,平成 28 年 9 月 21 日までの間は,工業標準化法第 19 条第 1 項等の関係条項の規定に基づく JIS マ

ーク表示認証において,JIS K 8521:2007 によることができる。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 K

8521

:2016

しゅう酸アンモニウム一水和物(試薬)

Ammonium oxalate monohydrate (Reagent)

(NH

4

)

2

C

2

O

4

・H

2

O        FW:142.11

序文 

この規格は,1987 年に第 1 版として発行された ISO 6353-3,Reagents for chemical analysis−Part 3:

Specifications−Second series R 56 Diammonium oxalate monohydrate を基とし,技術の進歩を反映し,技術的

内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,試薬として用いるしゅう酸アンモニウム一水和物について規定する。

警告 1  しゅう酸アンモニウム一水和物は,有毒なので,特に粉じんを吸入しないようにし,粘膜及

び皮膚への付着を避ける。

警告 2  この規格に基づいて試験を行う者は,通常の実験室での作業に精通していることを前提とす

る。この規格は,その使用に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするもので

はない。この規格の利用者は,SDS(安全データシート)

,MSDS(化学物質等安全データシ

ート:JIS Z 7250 は,2012 年に廃止され,JIS Z 7253 に移行。JIS Z 7250:2010 に従ってよい

猶予期間は 2016 年まで)などを参考にして各自の責任において安全及び健康に対する適切な

措置をとらなければならない。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 6353-3:1987

,Reagents for chemical analysis−Part 3: Specifications−Second series R 56

Diammonium oxalate monohydrate(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS H 6202

  化学分析用白金皿

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0067

  化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 0113

  電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則

JIS K 0115

  吸光光度分析通則


2

K 8521

:2016

JIS K 0117

  赤外分光分析方法通則

JIS K 0121

  原子吸光分析通則

JIS K 1107

  窒素

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS K 8005

  容量分析用標準物質

JIS K 8012

  亜鉛(試薬)

JIS K 8044

  三酸化二ひ素(試薬)

JIS K 8085

  アンモニア水(試薬)

JIS K 8092

  インジゴカルミン(試薬)

JIS K 8102

  エタノール(95)

(試薬)

JIS K 8121

  塩化カリウム(試薬)

JIS K 8129

  塩化コバルト(II)六水和物(試薬)

JIS K 8136

  塩化すず(II)二水和物(試薬)

JIS K 8142

  塩化鉄(III)六水和物(試薬)

JIS K 8150

  塩化ナトリウム(試薬)

JIS K 8155

  塩化バリウム二水和物(試薬)

JIS K 8180

  塩酸(試薬)

JIS K 8230

  過酸化水素(試薬)

JIS K 8247

  過マンガン酸カリウム(試薬)

JIS K 8284

  くえん酸水素二アンモニウム(試薬)

JIS K 8355

  酢酸(試薬)

JIS K 8374

  酢酸鉛(II)三水和物(試薬)

JIS K 8377

  酢酸ブチル(試薬)

JIS K 8454

  N,N-ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム三水和物(試薬)

JIS K 8541

  硝酸(試薬)

JIS K 8550

  硝酸銀(試薬)

JIS K 8563

  硝酸鉛(II)

(試薬)

JIS K 8574

  水酸化カリウム(試薬)

JIS K 8576

  水酸化ナトリウム(試薬)

JIS K 8580

  すず(試薬)

JIS K 8603

  ソーダ石灰(試薬)

JIS K 8617

  炭酸カルシウム(試薬)

JIS K 8625

  炭酸ナトリウム(試薬)

JIS K 8777

  ピリジン(試薬)

JIS K 8810

  1-ブタノール(試薬)

JIS K 8842

  ブロモチモールブルー(試薬)

JIS K 8905

  七モリブデン酸六アンモニウム四水和物(試薬)

JIS K 8913

  よう化カリウム(試薬)

JIS K 8951

  硫酸(試薬)

JIS K 8962

  硫酸カリウム(試薬)


3

K 8521

:2016

JIS K 8982

  硫酸アンモニウム鉄(III)

・12 水(試薬)

JIS K 8983

  硫酸銅(II)五水和物(試薬)

JIS K 8995

  硫酸マグネシウム七水和物(試薬)

JIS K 9007

  りん酸二水素カリウム(試薬)

JIS K 9512

  N,N-ジエチルジチオカルバミド酸銀(試薬)

JIS P 3801

  ろ紙(化学分析用)

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

JIS R 3505

  ガラス製体積計

JIS Z 8802

  pH 測定方法

種類 

種類は,特級とする。

性質 

4.1 

性状 

しゅう酸アンモニウム一水和物は,白い結晶又は結晶性粉末で,水にやや溶けやすく,エタノール(99.5)

に溶けにくい。

4.2 

定性方法 

定性方法は,次による。

a)

試料 1 g に水 20 mL を加えて溶かす(A 液)

。A 液 10 mL に塩化カルシウム溶液(100 g/L)1 mL を加

えると,白い沈殿が生じる。

b)  A

液 5 mL に水酸化ナトリウム溶液(300 g/L)1 mL を加えて加熱すると,アンモニア臭が発生する。

c)

試料の赤外吸収スペクトルを JIS K 0117 に従って測定すると,波数 3 119 cm

-1

,2 867 cm

-1

,2 149 cm

-1

1 899 cm

-1

,1 599 cm

-1

,1 402 cm

-1

,1 310 cm

-1

,804 cm

-1

,722 cm

-1

及び 640 cm

-1

付近に主な吸収ピーク

を認める。試料調製を JIS K 0117 の 5.2 b)(錠剤法)によって行い,調製に臭化カリウムを用いたと

きの赤外吸収スペクトルの例を

図 に示す。

図 1−赤外吸収スペクトルの例 


4

K 8521

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注記  図 は,国立研究開発法人産業技術総合研究所のスペクトルデータベースシステム(SDBS)か

ら引用したもので,チャート上に波数表示を追加している。

品質 

品質は,箇条 によって試験したとき,

表 に適合しなければならない。

表 1−品質 

項目

規格値

試験方法

純度[(NH

4

)

2

C

2

O

4

・H

2

O]  質量分率 %

99.5 以上

6.2 

水溶状

試験適合

6.3 

強熱残分(硫酸塩)

質量分率 %

0.01 以下

6.4 

pH(50 g/L,25  ℃)

 6.0∼7.0

6.5 

塩化物(Cl)

質量分率 ppm

5 以下

6.6 

硝酸塩

試験適合

6.7 

りん酸塩(PO

4

質量分率 ppm

5 以下

6.8 

硫酸塩(SO

4

質量分率 %

0.003 以下

6.9 

ナトリウム(Na)

質量分率 %

0.001 以下

6.10 

カリウム(K)

質量分率 %

0.001 以下

6.10 

銅(Cu)

質量分率 ppm

1 以下

6.11 

マグネシウム(Mg)

質量分率 ppm

2 以下

6.12 

カルシウム(Ca)

質量分率 ppm

2 以下

6.12 

鉛(Pb)

質量分率 ppm

2 以下

6.11 

ひ素(As)

質量分率 ppm

1 以下

6.13 

鉄(Fe)

質量分率 ppm

2 以下

6.11 

硫酸着色物質

試験適合

6.14 

試験方法 

6.1 

一般事項 

試験方法の一般的な事項は,JIS K 0050 及び JIS K 8001 による。

使用するガラス器具は,特に規定されていない場合は,JIS R 3503 及び JIS R 3505 による。

6.2 

純度[(NH

4

)

2

C

2

O

4

H

2

O

 

純度[(NH

4

)

2

C

2

O

4

・H

2

O]の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

硫酸(11)  水の体積 1 を冷却してかき混ぜながら,JIS K 8951 に規定する硫酸の体積 1 を徐々に

加える。

2) 0.02 mol/L 

過マンガン酸カリウム溶液(KMnO

4

:3.161 g/L) 0.02 mol/L 過マンガン酸カリウム溶液

の調製,標定及び計算は,次による。

2.1) 

調製  JIS K 8247 に規定する過マンガン酸カリウム 3.2 g をビーカー2 000  mL にはかりとり,水

1 050 mL を加えて 1∼2 時間穏やかに煮沸した後,約 18 時間暗所に放置する。その液を JIS R 3503

に規定するブフナー漏斗形ガラスろ過器(17G4 又は 25G4)を用いてろ過する。この場合,ブフ

ナー漏斗形ガラスろ過器は,ろ過の前に水洗はしない。熱水などで洗浄し,乾燥した褐色の気密

容器に保存する。


5

K 8521

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2.2) 

標定  認証標準物質

1)

 又は JIS K 8005 に規定する容量分析用標準物質のしゅう酸ナトリウムを用

い,次のとおり行う。

2.2.1)

認証標準物質

1)

 のしゅう酸ナトリウムを用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。

2.2.2)

容量分析用標準物質のしゅう酸ナトリウムを用いる場合は,試験成績書又は添付文書に従って乾

燥する。

2.2.3)

認証標準物質

1)

 又は容量分析用標準物質のしゅう酸ナトリウム 0.20 g∼0.24 g を 0.1 mg の桁まで

はかりとり,コニカルビーカー500 mL に移し,水 200 mL を加えて溶かす。硫酸(1+1)20 mL

を加え,液温を 70  ℃にし,緩くかき混ぜながら 2.1)  で調製した 0.02 mol/L 過マンガン酸カリ

ウム溶液を,滴定所要量の約 2 mL 手前まで加える。液の紅色が消えるまで放置後,引き続き 2.1)

で調製した 0.02 mol/L 過マンガン酸カリウム溶液を用いて滴定する。終点は,液のうすい紅色

が約 15 秒間残る点とする。または,JIS K 0113 の 5.(電位差滴定方法)によって,指示電極に

白金電極,参照電極に銀−塩化銀電極若しくはガラス電極,又はそれらの複合電極を用いて,0.02

mol/L  過マンガン酸カリウム溶液で滴定する。終点は,変曲点とする。

別に,水 200 mL 及び硫酸(1+1)20 mL をコニカルビーカー500 mL にとり,70  ℃に加熱し,

同一条件で空試験を行って滴定量を補正する。滴定において終点の液の温度は,60  ℃以下にな

らないことが望ましい。

1)

  認証標準物質を供給する者として,国立研究開発法人産業技術総合研究所計量標準総合

センター(NMIJ)

,米国国立標準技術研究所(NIST)などの国家計量機関及び認証標準

物質生産者がある。

2.3) 

計算  ファクターは,次の式によって算出する。

(

)

100

700

006

.

0

2

1

A

V

V

m

f

×

×

=

ここに,

f

0.02 mol/L

過マンガン酸カリウム溶液のファクター

m

はかりとったしゅう酸ナトリウムの質量(

g

A

しゅう酸ナトリウムの純度(質量分率

  %

V

1

滴定に要した

0.02 mol/L

過マンガン酸カリウム溶液の

体積(

mL

V

2

空試験に要した

0.02 mol/L

過マンガン酸カリウム溶液

の体積(

mL

0.006 700

0.02 mol/L

過マンガン酸カリウム溶液

1 mL

に相当する

しゅう酸ナトリウムの質量を示す換算係数(

g/mL

b) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料

0.25 g

をコニカルビーカー

500 mL

などに

0.1 mg

の桁まではかりとり,水

200 mL

及び硫酸(

1

1

20 mL

を加えて溶かし,液温を

70

℃にした後,穏やかにかき混ぜながら

0.02 mol/L

過マンガ

ン酸カリウム溶液で滴定する。

2)

終点は,液の色が僅かな紅色となった点とする。終点直前では,前に加えた液の色が消えてから少

量ずつ加える。または,JIS K 0113 の 5.(電位差滴定方法)によって,指示電極に白金電極,参照

電極に銀−塩化銀電極若しくはガラス電極,又はそれらの複合電極を用いて,

0.02 mol/L

過マンガ

ン酸カリウム溶液で滴定する。終点は,変曲点とする。

別に,水

200 mL

に硫酸(

1

1

20 mL

を加えたものについて空試験を行い,滴定量を補正する。

滴定において終点の液の温度は,

60

℃以下にならないことが望ましい。

c) 

計算  純度[

(NH

4

)

2

C

2

O

4

H

2

O

]は,次の式によって計算する。


6

K 8521

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(

)

100

106

007

.

0

2

1

×

×

×

=

m

f

V

V

A

ここに,

A

純度[(NH

4

)

2

C

2

O

4

・H

2

O](質量分率  %)

V

1

滴定に要した 0.02 mol/L  過マンガン酸カリウム溶液の
体積(mL)

V

2

空試験に要した 0.02 mol/L  過マンガン酸カリウム溶液
の体積(mL)

f

0.02 mol/L  過マンガン酸カリウム溶液のファクター

m

はかりとった試料の質量(g)

0.007 106: 0.02 mol/L  過マンガン酸カリウム溶液 1mL  に相当する

(NH

4

)

2

C

2

O

4

・H

2

O の質量を示す換算係数(g/mL)

6.3 

水溶状 

水溶状の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

硝酸(12)  JIS K 8541 に規定する硝酸(質量分率 60 %∼61 %,特級)の体積 1 と水の体積 2 と

を混合する。

2) 

硝酸銀溶液(20 g/L)  JIS K 8550 に規定する硝酸銀 2 g をはかりとり,水を加えて溶かし,水を加

えて 100 mL にする。褐色ガラス製瓶に保存する。

3) 

塩化物標準液(Cl1 mg/mL)  次のいずれかのものを用いる。

3.1)

計量標準供給制度[JCSS

2)

]に基づく標準液で,使用目的に合致した場合に用い,必要な場合は,

適切な方法で希釈して使用する(以下,

“JCSS に基づく標準液”という。

3.2) JCSS

以外の認証標準液で,使用目的に合致した場合に用い,必要な場合は,適切な方法で希釈し

て使用する。ただし,JCSS 以外の認証標準液がない場合は,市販の標準液を用いる(以下,JCSS

以外の認証標準液及び市販の標準液を合わせて“JCSS 以外の認証標準液など”という。

3.3)

塩化物標準液(Cl1 mg/mL)を調製する場合  JIS K 8150 に規定する塩化ナトリウム 1.65 g を

全量フラスコ 1 000 mL にはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。

2)

 JCSS は,Japan Calibration Service System の略称である。

4) 

塩化物標準液(Cl0.01 mg/mL)  塩化物標準液(Cl:1 mg/mL)10 mL を全量フラスコ 1 000  mL

に正確にとり,水を標線まで加えて混合する。

b) 

濁りの程度の適合限度標準  濁りの適合限度標準は,“澄明”を用いる。

塩化物標準液(Cl:0.01 mg/mL)0.2 mL を共通すり合わせ平底試験管[c)  参照]にとり,水 10 mL,

硝酸(1+2)1 mL 及び硝酸銀溶液(20 g/L)1 mL を加え,更に水を加えて 20 mL とし,振り混ぜて

から 15 分間放置する。

c) 

器具  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管  濁り,ごみなどの有無が確認しやすい大きさで,目盛のあるもの。例

として,容量 50 mL,直径約 23 mm のもの。

d) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 1.0 g を共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水を加えて加熱して溶か

した後,冷却し,水を加えて 20 mL にする。

2)

直後に,試料溶液の濁りの程度を b)  と比較する。また,ごみ,浮遊物などの異物の有無を共通す

り合わせ平底試験管の上方又は側面から観察する。

e) 

判定  d)  によって操作し,次の 1)  及び 2)  に適合するとき,“水溶状:試験適合”とする。


7

K 8521

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1)

試料溶液の濁りは,b)  の濁りより濃くない。

2)

ごみ,浮遊物などの異物は,ほとんど認めない。

6.4 

強熱残分(硫酸塩) 

強熱残分(硫酸塩)の試験方法は,JIS K 0067 の 4.4.4 (4)(第 4 法  硫酸塩として強熱する方法)によ

る。この場合,試料 10 g をはかりとり,JIS K 8951 に規定する硫酸 0.5 mL を用いる。

6.5 pH

50 g/L25  ℃) 

pH(50 g/L,25  ℃)の試験方法は,次による。

a) 

ガス及び試験用溶液類  ガス及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

窒素  JIS K 1107 に規定するもの。

2) 

水酸化カリウム溶液(250 g/L

(必要な場合に用いる。

)  JIS K 8574 に規定する水酸化カリウム 29.4

g をはかりとり,水を加えて溶かし,水を加えて 100 mL にする。ポリエチレンなどの樹脂製瓶に保

存する。

3) 

二酸化炭素を除いた水  次のいずれか,又はそれらを組み合わせたものを用い,使用時に調製する。

3.1)

水をフラスコに入れ,加熱し,沸騰が始まってから 5 分間以上その状態を保つ。加熱を止め,フ

ラスコの口を時計皿で軽く蓋をして少し放置して沸騰が止まった後に,ガス洗浄瓶に水酸化カリ

ウム溶液(250 g/L)を入れたもの,又はソーダ石灰管(JIS K 8603 に規定するソーダ石灰を入れ

た管)を連結して空気中の二酸化炭素を遮り,冷却したもの。

3.2)

水をフラスコに入れ,水の中に JIS K 1107 に規定する窒素を 15 分間以上通じたもの。

3.3)

二酸化炭素分離膜をもつガス分離管を用いて水から二酸化炭素を除いたもの。

3.4) 18

MΩ・cm 以上の抵抗率のある水を,JIS K 1107 に規定する窒素を通じた三角フラスコに泡立てな

いように採取したもの。ただし,採水後速やかに用いる。

b) 

装置  主な装置は,次のとおりとする。

1)

恒温水槽  (25.0±0.5)℃に調節できるもの。

2) pH

計  JIS Z 8802 に規定する形式 II 以上の性能のもの。

c) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 5.0 g を全量フラスコ 100 mL にはかりとり,二酸化炭素を除いた水を加え

て溶かし,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合する。この液を適切な容量のビーカーにと

る。

2) pH

の測定は,JIS Z 8802 の 8.2(測定方法)による。この場合,液温(25.0±0.5)℃の恒温水槽に

つけた試料溶液の液面上に窒素を流し,かき混ぜながらはかる。

6.6 

塩化物(Cl 

塩化物(Cl)の試験方法は,次による。

a) 

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

硝酸  JIS K 8541 に規定する特級で,質量分率 60 %∼61 %のもの。

2) 

硝酸銀溶液(20 g/L)  6.3 a) 2)  による。

3) 

塩化物標準液(Cl0.01 mg/mL)  6.3 a) 4)  による。

b) 

器具  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管  6.3 c)  による。

c) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 1.0 g を共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,硝酸 10 mL を加えて溶


8

K 8521

:2016

かし,水を加えて 25 mL にする。

2)

比較溶液の調製は,共通すり合わせ平底試験管に塩化物標準液(Cl:0.01 mg/mL)0.50 mL 及び硝酸

10 mL を加え,更に水を加えて 25 mL にする。

3)

試料溶液及び比較溶液に,硝酸銀溶液(20 g/L)1 mL を加えて振り混ぜた後,15 分間放置する。

4)

黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管

の上方又は側面から観察して,濁りを比較する。

d) 

判定  c)  によって操作し,次に適合するとき,“塩化物(Cl):質量分率 5 ppm 以下(規格値)”とす

る。

試料溶液から得られた液の濁りは,比較溶液から得られた液の白濁より濃くない。

6.7 

硝酸塩 

硝酸塩の試験方法は,次による。

a) 

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

硫酸  JIS K 8951 に規定するもの。

2) 

塩酸(21 JIS K 8180 に規定する塩酸(特級)の体積 2 と水の体積 1 とを混合する。

3) 

インジゴカルミン溶液(1.8 g/L)  JIS K 8092 に規定するインジゴカルミン 0.18 g(質量分率 100 %

としての相当量)をはかりとり,塩酸(2+1)15 mL 及び水を加えて溶かし,水を加えて 100 mL

にする。褐色ガラス製瓶に保存し,30 日以内に使用する。

b) 

器具  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管  6.3 c)  による。

c) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 1.0 g を共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水 10 mL を加えて溶か

す。

2)

試料溶液にインジゴカルミン溶液(1.8 g/L)0.1 mL を加える。これに硫酸 10 mL を振り混ぜながら

徐々に加え,10 分間放置する。

3)

白の背景を用いて,共通すり合わせ平底試験管の上方又は側面から色の変化を観察する。

d) 

判定  c)  によって操作し,次に適合するとき,“硝酸塩:試験適合”とする。

試料溶液から得られた液は,青を保つ。

6.8 

りん酸塩(PO

4

 

りん酸塩(PO

4

)の試験方法は,次による。

a) 

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

過酸化水素  JIS K 8230 に規定するもの。

2) 

塩化すず(II)溶液(りん酸定量用) JIS K 8136 に規定する塩化すず(II)二水和物 40 g をはかり

とり,JIS K 8180 に規定する塩酸(ひ素分析用)60 mL を加えて溶かす。その 1 mL を硫酸(1+30)

で 250 mL にする。使用時に調製する。

3) 

塩酸(21  6.7 a) 2)  による。

4) 

炭酸ナトリウム溶液(100 g/L JIS K 8625 に規定する炭酸ナトリウム 10 g をはかりとり,水を加

えて溶かし,水を加えて 100 mL にする。

5) 

七モリブデン酸六アンモニウム溶液(りん酸定量用)  JIS K 8905 に規定する七モリブデン酸六アン

モニウム四水和物 10.6 g をはかりとり,水 70 mL 及び JIS K 8085 に規定するアンモニア水(質量分

率 28.0 %∼30.0 %)7 mL を加えて加熱しないで溶かし,水で 100 mL にする。これをろ過後,ろ液


9

K 8521

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に水を加え 200 mL にする。さらに,硫酸(1+5)10 mL を加える。洗浄は,これを分液漏斗に移

し,JIS K 8810 に規定する 1-ブタノール 30 mL を加え 1∼2 分間激しく振り混ぜる。放置後,上層

(1-ブタノール相)と下層(水相)とを分離する(水相を保存する。

洗浄操作で分離した上層(1-ブタノール相)を硫酸(1+5)15 mL で洗い,下層(硫酸相)を除

去する操作を 2 回行った後,上層(1-ブタノール相)に塩化すず(II)溶液(りん酸定量用)15 mL

を加え 30 秒間振り混ぜて放置し,上層(1-ブタノール相)に青が現れないことを確認する。

なお,上層(1-ブタノール相)に青が現れた場合は,保存した水相の洗浄及び確認を繰り返す。

ポリエチレンなどの樹脂製瓶に保存する。

6) 

硫酸(15)  水の体積 5 を冷却し,かき混ぜながら,JIS K 8951 に規定する硫酸の体積 1 を徐々に

加える。

7) 

硫酸(130)  水の体積 30 を冷却し,かき混ぜながら,JIS K 8951 に規定する硫酸の体積 1 を徐々

に加える。

8) 

りん酸塩標準液(PO

4

1 mg/mL)  次のいずれかのものを用いる。

8.1) JCSS

に基づく標準液  6.3 a) 3.1)  に準じる。

8.2) JCSS

以外の認証標準液など  6.3 a) 3.2)  に準じる。

8.3) 

りん酸塩標準液(PO

4

1 mg/mL)を調製する場合  JIS K 9007 に規定するりん酸二水素カリウム

1.43 g を全量フラスコ 1 000 mL にはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。

9) 

りん酸塩標準液(PO

4

0.01 mg/mL)  りん酸塩標準液(PO

4

:1 mg/mL)10 mL を全量フラスコ 1 000

mL に正確にとり,水を標線まで加えて混合する。

b) 

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1) 

共通すり合わせ平底試験管  6.3 c)  による。

2) 

白金皿  JIS H 6202 に規定するもの。

3) 

洗浄ろ紙  JIS P 3801 に規定するろ紙(5 種 C)を硝酸(1+2)50 mL で 2 回洗い,更に水 50 mL で

2 回洗ったもので,その最終洗液 20 mL を共通すり合わせ平底試験管にとり,硝酸(1+2)1 mL 及

び硝酸銀溶液(20 g/L)1 mL を加えて 15 分間放置後に澄明であることを確認する。必要であれば,

洗浄を繰り返す。

4) 

水浴  沸騰水浴として使用することができ,蒸発皿,ビーカーなどを載せられるもの。

c) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 4.0 g を白金皿にはかりとり,水 10 mL 及び炭酸ナトリウム溶液(100 g/L)

3 mL を加え,水浴上で蒸発乾固する。炭化するまで徐々に加熱し,更に強熱した後,放冷し,水
10 mL 及び過酸化水素 1 mL を加え,2 分間煮沸する。塩酸(2+1)2 mL を加えて,蒸発乾固した

後,水 10 mL を加えて溶かす。必要ならば洗浄ろ紙を用いてろ過し,少量の水でろ紙を洗い,ろ液

及び洗液を共通すり合わせ平底試験管にとり,水を加えて 20 mL にする。

2)

比較溶液の調製は,りん酸塩標準液(PO

4

:0.01 mg/mL)2.0 mL に炭酸ナトリウム溶液(100 g/L)3

mL 及び過酸化水素 1 mL を加え,水浴上で蒸発乾固する。残分を水で溶かし,共通すり合わせ平底

試験管に移し,水を加えて 20 mL にする。

3)

試料溶液及び比較溶液に,硫酸(1+5)2.5 mL 及び七モリブデン酸六アンモニウム溶液(りん酸定

量用)1 mL を加えて振り混ぜて 3 分間放置する。これに塩化すず(II)溶液(りん酸定量用)1 mL

を加えて振り混ぜた後,10 分間放置する。

4)

白の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験


10

K 8521

:2016

管の上方又は側面から観察して,青を比較する。

d) 

判定  c)  によって操作し,次に適合するとき,“りん酸塩(PO

4

:質量分率 5 ppm 以下(規格値)

”と

する。

試料溶液から得られた液の色は,比較溶液から得られた液の青より濃くない。

6.9 

硫酸塩(SO

4

 

硫酸塩(SO

4

)の試験方法は,次による。

a) 

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

エタノール(95 JIS K 8102 に規定するもの。

2) 

過酸化水素  6.8 a) 1)  による。

3) 

塩化バリウム溶液(100 g/L JIS K 8155 に規定する塩化バリウム二水和物 11.7 g をはかりとり,

水を加えて溶かし,水を加えて 100 mL にする。

4) 

塩酸(21  6.7 a) 2)  による。

5) 

炭酸ナトリウム溶液(100 g/L 6.8 a) 4)  による。

6) 

硫酸塩標準液(SO

4

1 mg/mL)  次のいずれかのものを用いる。

6.1) JCSS

に基づく標準液  6.3 a) 3.1)  に準じる。

6.2) JCSS

以外の認証標準液など  6.3 a) 3.2)  に準じる。

6.3) 

硫酸塩標準液(SO

4

1 mg/mL)を調製する場合  JIS K 8962 に規定する硫酸カリウム 1.81 g を全

量フラスコ 1 000 mL にはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。

7) 

硫酸塩標準液(SO

4

0.01 mg/mL)  硫酸塩標準液(SO

4

:1 mg/mL)10 mL を全量フラスコ 1 000 mL

に正確にとり,水を標線まで加えて混合する。

b) 

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1) 

共通すり合わせ平底試験管  6.3 c)  による。

2) 

洗浄ろ紙  6.8 b) 3)  による。

3) 

水浴  6.8 b) 4)  による。

c) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 2.0 g を白金皿にはかりとり,水 10 mL 及び炭酸ナトリウム溶液(100 g/L)

3 mL を加え,水浴上で蒸発乾固する。炭化するまで徐々に加熱し,更に強熱した後,放冷し,水
10 mL 及び過酸化水素 1 mL を加え,2 分間煮沸する。塩酸(2+1)2 mL を加えて,蒸発乾固した

後,水 10 mL 及び塩酸(2+1)0.3 mL を加えて溶かす。必要ならば洗浄ろ紙を用いてろ過し,少量

の水でろ紙を洗い,ろ液及び洗液を共通すり合わせ平底試験管にとり,水を加えて 25 mL にする。

2)

比較溶液の調製は,硫酸塩標準液(SO

4

:0.01 mg/mL)6.0 mL に炭酸ナトリウム溶液(100 g/L)3 mL,

過酸化水素 1 mL 及び塩酸(2+1)2 mL を加え,水浴上で蒸発乾固する。残分を水で溶かし,共通

すり合わせ平底試験管に移し,塩酸(2+1)0.3 mL 及び水を加えて 25 mL にする。

3)

試料溶液及び比較溶液に,エタノール(95)3 mL 及び塩化バリウム溶液(100 g/L)2 mL を加えて

振り混ぜた後,30 分間放置する。

4)

黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管

の上方又は側面から観察して,濁りを比較する。

d) 

判定  c)  によって操作し,次に適合するとき,“硫酸塩(SO

4

:質量分率 0.003 %以下(規格値)

”と

する。

試料溶液から得られた液の濁りは,比較溶液から得られた液の白濁より濃くない。


11

K 8521

:2016

6.10 

ナトリウム(Na)及びカリウム(K 

ナトリウム(Na)及びカリウム(K)の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

塩酸(21  6.7 a) 2)  による。

2) 

ナトリウム標準液(Na1 mg/mL)及びカリウム標準液(K1 mg/mL)  次のいずれかのものを用

いる。

2.1) JCSS

に基づく標準液  6.3 a) 3.1)  に準じる。

2.2) JCSS

以外の認証標準液など  6.3 a) 3.2)  に準じる。

2.3) 

ナトリウム標準液(Na1 mg/mL)を調製する場合  JIS K 8150 に規定する塩化ナトリウム 2.54 g

を全量フラスコ 1 000 mL にはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。ポリ

エチレンなどの樹脂製瓶に保存する。

2.4) 

カリウム標準液(K1 mg/mL)を調製する場合  JIS K 8121 に規定する塩化カリウム 1.91 g を全

量フラスコ 1 000 mL にはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。ポリエチ

レンなどの樹脂製瓶に保存する。

3) 

ナトリウム標準液(Na0.01 mg/mL)  ナトリウム標準液(Na:1 mg/mL)10 mL を全量フラスコ 1 000

mL に正確にとり,水を標線まで加えて混合する。ポリエチレンなどの樹脂製瓶に保存する。

4) 

カリウム標準液(K0.01 mg/mL)  カリウム標準液(K:1 mg/mL)10 mL を全量フラスコ 1 000 mL

に正確にとり,水を標線まで加えて混合する。ポリエチレンなどの樹脂製瓶に保存する。

b) 

装置  主な装置は,次のとおりとする。

フレーム原子吸光分析装置  装置の構成は,JIS K 0121 に規定するもの。

c) 

分析種の測定波長  分析種の測定波長の例を表 に示す。

表 2−分析種の測定波長の例 

分析種

測定波長  nm

ナトリウム(Na) 589.0

カリウム(K) 766.5

d) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 4.0 g を全量フラスコ 100 mL にはかりとり,塩酸(2+1)1 mL を加え,水

を標線まで加えて混合する(X 液)

2)

比較溶液の調製は,試料 4.0 g を全量フラスコ 100 mL にはかりとり,ナトリウム標準液(Na:0.01

mg/mL)4.0 mL,カリウム標準液(K:0.01 mg/mL)4.0 mL 及び塩酸(2+1)1 mL を加えて,水を

標線まで加えて混合する(Y 液)

3)

フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y 液をフレーム中に噴霧し,

表 に示す測定波長付近で吸光

度が最大となる波長を設定する。X 液及び Y 液をそれぞれフレーム中に噴霧し,分析種の吸光度を

測定し,X 液の指示値 n

1

及び Y 液の指示値 n

2

を読み取る。

4)

測定結果は,X 液の指示値 n

1

と Y 液の指示値から X 液の指示値を引いた n

2

n

1

とを比較する。

e) 

判定  d)  によって操作し,次に適合するとき,“ナトリウム(Na)

:質量分率 0.001 %以下(規格値)

カリウム(K)

:質量分率 0.001 %以下(規格値)

”とする。

n

1

は,n

2

n

1

より大きくない。


12

K 8521

:2016

注記  分析種の含有率(質量分率  %)は,次の式によって求めることができる。

100

000

1

1

2

1

×

×

×

=

m

n

n

n

B

A

ここに,

A

分析種の含有率(質量分率

  %

B

用いた標準液中の分析種の質量(

mg

m

はかりとった試料の質量(

g

6.11 

銅(Cu),鉛(Pb)及び鉄(Fe 

銅(

Cu

,鉛(

Pb

)及び鉄(

Fe

)の試験方法は,次による。

a) 

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

過酸化水素  6.8 a) 1)

による。

2) 

酢酸ブチル  JIS K 8377 に規定するもの。

3) 

アンモニア水(23

JIS K 8085

に規定するアンモニア水(質量分率

28.0 %

30.0 %

)の体積

2

水の体積

3

とを混合する。ポリエチレン製瓶などに保存する。

4) 

塩酸(21  6.7 a) 2)

による。

5) 

くえん酸水素二アンモニウム溶液(100 g/L JIS K 8284 に規定するくえん酸水素二アンモニウム

10 g

をはかりとり,水を加えて溶かし,水を加えて

100 mL

にする。

6)  N,N-

ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム溶液(10 g/L)[NaDDTC 溶液(10 g/L)]  JIS K 8454

に規定する

N,N-

ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム三水和物

1.3 g

をはかりとり,水を加えて

溶かし,水を加えて

100 mL

にする。

7) 

硝酸(12  6.3 a) 1)

による。

8) 

銅標準液(Cu1 mg/mL),鉛標準液(Pb1 mg/mL)及び鉄標準液(Fe1 mg/mL

次のいずれ

かのものを用いる。

8.1) JCSS

に基づく標準液  6.3 a) 3.1)

に準じる。

8.2) JCSS

以外の認証標準液など  6.3 a) 3.2)  に準じる。

8.3) 

銅標準液(Cu1 mg/mL)を調製する場合  JIS K 8983 に規定する硫酸銅(

II

)五水和物

3.93 g

を全量フラスコ

1 000 mL

にはかりとり,硝酸(

1

2

25 mL

及び水を加えて溶かし,水を標線ま

で加えて混合する。

8.4) 

鉛標準液(Pb1 mg/mL)を調製する場合  JIS K 8563 に規定する硝酸鉛(

II

1.60 g

を全量フラ

スコ

1 000 mL

にはかりとり,硝酸(

1

2

25 mL

及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混

合する。

8.5) 

鉄標準液(Fe1 mg/mL)を調製する場合  JIS K 8982 に規定する硫酸アンモニウム鉄(

III

12

8.63 g

を全量フラスコ

1 000 mL

にはかりとり,硝酸(

1

2

25 mL

及び水を加えて溶かし,水

を標線まで加えて混合する。褐色ガラス製瓶に保存する。

9) 

銅標準液(Cu0.01 mg/mL

銅標準液(

Cu

1 mg/mL

10 mL

を全量フラスコ

1 000 mL

に正確に

とり,塩酸(

2

1

15 mL

を加え,水を標線まで加えて混合する。

10) 

鉛標準液(Pb0.01 mg/mL

鉛標準液(

Pb

1 mg/mL

10 mL

を全量フラスコ

1 000 mL

に正確に

とり,塩酸(

2

1

15 mL

を加え,水を標線まで加えて混合する。

11) 

鉄標準液(Fe0.01 mg/mL

鉄標準液(

Fe

1 mg/mL

10 mL

を全量フラスコ

1 000 mL

に正確に

とり,塩酸(

2

1

15 mL

を加え,水を標線まで加えて混合する。褐色ガラス製瓶に保存する。


13

K 8521

:2016

b) 

装置  主な装置は,次のとおりとする。

フレーム原子吸光分析装置  6.10 b)

による。

c) 

分析種の測定波長  分析種の測定波長の例を表 に示す。

表 3−分析種の測定波長の例 

分析種

測定波長  nm

銅(Cu) 324.8

鉛(Pb) 283.3

鉄(Fe) 248.3

d) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料

10 g

をビーカー

300 mL

などにはかりとり,硝酸(

1

2

35 mL

及び過酸化

水素

10 mL

を加え,時計皿で蓋をし,水浴上で加熱する。反応終了後に時計皿をとり,水浴上で蒸

発乾固する。硝酸(

1

2

3 mL

及び過酸化水素

2 mL

を加え,再び水浴上で加熱する。塩酸(

2

1

20 mL

を加え,更に水浴上で蒸発乾固した後,塩酸(

2

1

1 mL

及び水を加えて

80 mL

にする。

2)

比較溶液の調製は,試料

10 g

をビーカー

300 mL

などにはかりとり,銅標準液(

Cu

0.01 mg/mL

1.0 mL

,鉛標準液(

Pb

0.01 mg/mL

2.0 mL

,鉄標準液(

Fe

0.01 mg/mL

2.0 mL

,硝酸(

1

2

35 mL

及び過酸化水素

10 mL

を加え,時計皿で蓋をし,水浴上で加熱する。反応終了後に時計皿を

とり,水浴上で蒸発乾固する。硝酸(

1

2

3 mL

及び過酸化水素

2 mL

を加え,再び水浴上で加熱

する。塩酸(

2

1

20 mL

を加え,更に水浴上で蒸発乾固した後,塩酸(

2

1

1 mL

及び水を加え

80 mL

にする。

3)

空試験溶液の調製は,ビーカー

300 mL

などに,硝酸(

1

2

38 mL

及び過酸化水素

12 mL

を加え,

時計皿で蓋をし,水浴上で加熱する。反応終了後に時計皿をとり,水浴上で蒸発乾固する。塩酸(

2

1

20 mL

を加え,再び水浴上で蒸発乾固した後,塩酸(

2

1

1 mL

及び水を加えて

5 mL

にする。

4)

試料溶液及び比較溶液に,くえん酸水素二アンモニウム溶液(

100 g/L

2 mL

を加え,

pH

計を用い

て,塩酸(

2

1

)又はアンモニア水(

2

3

)で

pH5.5

に調節し,更に

NaDDTC

溶液(

10 g/L

5 mL

を直ちに加え,水を加えて

100 mL

にする。

5)

これらの溶液それぞれを,分液漏斗

200 mL

に入れ,酢酸ブチル

20 mL

を加えた後,

1

分間激しく振

り混ぜ,二層に分かれるまで放置する。この上層(酢酸ブチル相)を分取する。試料溶液からの酢

酸ブチル相を

X

液とし,下層(水相)は保存する。比較溶液からの酢酸ブチル相を

Y

液とし,下層

(水相)は捨てる。

6)

保存していた試料溶液からの水相を分液漏斗

200 mL

にとり,酢酸ブチル

20 mL

を加えて

1

分間激

しく振り混ぜ,二層に分かれるまで放置して下層(水相)を分取する。この場合の上層(酢酸ブチ

ル相)は捨てる。再び,水相に酢酸ブチル

20 mL

を加えて

1

分間激しく振り混ぜ,二層に分かれる

まで放置して下層(水相)を分取し,上層(酢酸ブチル相)は捨てる。ここで得た水相に 3)

の空

試験溶液を加え,

pH

計を用いて,塩酸(

2

1

)又はアンモニア水(

2

3

)で

pH5.5

に調節する。さ

らに,

NaDDTC

溶液(

10 g/L

5 mL

を直ちに加え,酢酸ブチル

20 mL

を加えて

1

分間激しく振り混

ぜ,二層に分かれるまで放置し,上層(酢酸ブチル相)を分取して

Z

液とする。

7)

フレーム原子吸光分析装置は,あらかじめ酢酸ブチルを噴霧してフレームの状態を最適にしておき,

Y

液をフレーム中に噴霧し,

表 に示す測定波長付近で吸光度が最大となる波長を設定する。

X

液,


14

K 8521

:2016

Y

液及び

Z

液をそれぞれフレーム中に噴霧し,分析種の吸光度を測定し,

X

液の指示値

n

1

Y

液の

指示値

n

2

及び

Z

液の指示値

n

3

を読み取る。

8)

測定結果は,

X

液の指示値から

Z

液の指示値を引いた

n

1

n

3

Y

液の指示値から

X

液の指示値を

引いた

n

2

n

1

とを比較する。

e) 

判定  d)

によって操作し,次に適合するとき,

“銅(

Cu

:質量分率

1 ppm

以下(規格値)

,鉛(

Pb

質量分率

2 ppm

以下(規格値)

,鉄(

Fe

:質量分率

2 ppm

以下(規格値)

”とする。

n

1

n

3

は,

n

2

n

1

より大きくない。

注記

分析種の含有率(質量分率

  %

)は,6.10 e)

注記に準じて求めることができる。

なお,質量分率

  %

から質量分率

 ppm

を求める場合は,

A

10

4

を乗じる。

6.12 

マグネシウム(Mg)及びカルシウム(Ca 

マグネシウム(

Mg

)及びカルシウム(

Ca

)の試験方法は,次による。

a) 

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

過酸化水素  6.8 a) 1)

による。

2) 

塩酸(21  6.7 a) 2)

による。

3) 

硝酸(12  6.3 a) 1)

による。

4) 

マグネシウム標準液(Mg1 mg/mL)及びカルシウム標準液(Ca1 mg/mL

次のいずれかのも

のを用いる。

4.1) JCSS

に基づく標準液  6.3 a) 3.1)

に準じる。

4.2) JCSS

以外の認証標準液など  6.3 a) 3.2)

に準じる。

4.3) 

マグネシウム標準液(Mg1 mg/mL)を調製する場合  JIS K 8995 に規定する硫酸マグネシウム

七水和物

10.1 g

を全量フラスコ

1 000 mL

にはかりとり,塩酸(

2

1

15 mL

及び水を加えて溶か

し,水を標線まで加えて混合する。

4.4)

カルシウム標準液(Ca1 mg/mL)を調製する場合  JIS K 8617 に規定する炭酸カルシウム

2.50 g

をはかりとり,水

50 mL

及び塩酸(

2

1

15 mL

を加え,沸騰しない程度に加熱して二酸化炭素

を除き,冷却する。これを全量フラスコ

1 000 mL

に移し,水を標線まで加えて混合する。カルシ

ウム系の可塑剤を含まないポリエチレンなどの樹脂製瓶に保存する。

5) 

マグネシウム標準液(Mg0.01 mg/mL

マグネシウム標準液(

Mg

1 mg/mL

10 mL

を全量フラ

スコ

1 000 mL

に正確にとり,塩酸(

2

1

15 mL

を加え,水を標線まで加えて混合する。

6) 

カルシウム標準液(Ca0.01 mg/mL

カルシウム標準液(

Ca

1 mg/mL

10 mL

を全量フラスコ

1 000

mL

に正確にとり,塩酸(

2

1

15 mL

を加え,水を標線まで加えて混合する。カルシウム系の可

塑剤を含まないポリエチレンなどの樹脂製瓶に保存する。

b) 

装置  主な装置は,次のとおりとする。

1) 

水浴  6.8 b) 4)

による。

2) 

フレーム原子吸光分析装置  6.10 b)

による。

c) 

分析種の測定波長  分析種の測定波長の例を表 に示す。

表 4−分析種の測定波長の例 

分析種

測定波長  nm

マグネシウム(Mg) 285.2

カルシウム(Ca) 422.7


15

K 8521

:2016

d) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料

10 g

をビーカー

300 mL

などにはかりとり,硝酸(

1

2

35 mL

及び過酸化

水素

10 mL

を加え,時計皿で蓋をし,水浴上で加熱する。反応終了後に時計皿をとり,水浴上で蒸

発乾固する。硝酸(

1

2

3 mL

及び過酸化水素

2 mL

を加え,再び水浴上で加熱する。塩酸(

2

1

20 mL

を加え,更に水浴上で蒸発乾固した後,塩酸(

2

1

1 mL

及び少量の水を加え,液を全量フ

ラスコ

50 mL

に移し,水を標線まで加えて混合する(

X

液)

2)

比較溶液の調製は,試料

10 g

をビーカー

300 mL

などにはかりとり,マグネシウム標準液(

Mg

0.01

mg/mL

2.0 mL

,カルシウム標準液(

Ca

0.01 mg/mL

2.0 mL

,硝酸(

1

2

35 mL

及び過酸化水

10 mL

を加え,時計皿で蓋をし,水浴上で加熱する。反応終了後に時計皿をとり,水浴上で蒸発

乾固する。硝酸(

1

2

3 mL

及び過酸化水素

2 mL

を加え,再び水浴上で加熱する。塩酸(

2

1

20 mL

を加え,更に水浴上で蒸発乾固した後,塩酸(

2

1

1 mL

及び少量の水を加え,液を全量フ

ラスコ

50 mL

に移し,水を標線まで加えて混合する(

Y

液)

3)

空試験溶液の調製は,ビーカー

300 mL

などに,硝酸(

1

2

38 mL

及び過酸化水素

12 mL

を加え,

時計皿で蓋をし,水浴上で加熱する。反応終了後に時計皿をとり,水浴上で蒸発乾固する。塩酸(

2

1

20 mL

を加え,再び水浴上で蒸発乾固した後,塩酸(

2

1

1 mL

及び少量の水を加え,液を

全量フラスコ

50 mL

に移し,水を標線まで加えて混合する(

Z

液)

4)

フレーム原子吸光分析装置を用いて,

Y

液をフレーム中に噴霧し,

表 に示す測定波長付近で吸光

度が最大となる波長を設定する。

X

液,

Y

液及び

Z

液をそれぞれフレーム中に噴霧し,分析種の吸

光度を測定し,

X

液の指示値

n

1

Y

液の指示値

n

2

及び

Z

液の指示値

n

3

を読み取る。

5)

測定結果は,

X

液の指示値から

Z

液の指示値を引いた

n

1

n

3

Y

液の指示値から

X

液の指示値を

引いた

n

2

n

1

と比較する。

e) 

判定  d)

によって操作し,次に適合するとき,

“マグネシウム(

Mg

:質量分率

2 ppm

以下(規格値)

カルシウム(

Ca

:質量分率

2 ppm

以下(規格値)

”とする。

n

1

n

3

は,

n

2

n

1

より大きくない。

注記

分析種の含有率(質量分率

  %

)は,6.10 e)

注記に準じて求めることができる。

なお,質量分率

  %

から質量分率

 ppm

を求める場合は,

A

10

4

を乗じる。

6.13 

ひ素(As 

ひ素(

As

)の試験方法は,次による。

a) 

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

亜鉛(ひ素分析用) JIS K 8012 に規定する粒径

150

μ

m

1 400

μ

m

のもの。

2) 

ピリジン  JIS K 8777 に規定するもの。

3) 

塩化すず(II)溶液(N,N-ジエチルジチオカルバミド酸銀法用)[塩化すず(II)溶液(AgDDTC 

用)] JIS K 8136 に規定する塩化すず(

II

)二水和物

40 g

をはかりとり,JIS K 8180 に規定する塩

酸(ひ素分析用)を加えて溶かし,塩酸(ひ素分析用)を加えて

100 mL

にする。JIS K 8580 に規

定する小粒のすず

2

3

個を加えて保存する。褐色ガラス製瓶に保存する。これを,使用時に水で

10

倍にうすめる。

4) 

塩酸(ひ素分析用)(11  JIS K 8180 に規定する塩酸(ひ素分析用)の体積

1

と水の体積

1

とを

混合する。

5) 

塩酸(ひ素分析用)(13)(必要な場合に用いる。)

JIS K 8180

に規定する塩酸(ひ素分析用)の

体積

1

と水の体積

3

とを混合する。


16

K 8521

:2016

6) 

酢酸鉛(II)溶液(100 g/L JIS K 8374 に規定する酢酸鉛(

II

)三水和物

11.6 g

をはかりとり,水

を加えて溶かし,水を加えて

100 mL

にした後,JIS K 8355 に規定する酢酸

0.1 mL

を加える。

7)  N,N-

ジエチルジチオカルバミド酸銀・ピリジン溶液(AgDDTC・ピリジン溶液) JIS K 9512 に規

定する

N,N-

ジエチルジチオカルバミド酸銀

0.5 g

をはかりとり,JIS K 8777 に規定するピリジンを

加えて溶かし,JIS K 8777 に規定するピリジンを加えて

100 mL

にする。褐色ガラス製瓶に入れ,

冷所に保存する。

8) 

水酸化ナトリウム溶液(100 g/L)(必要な場合に用いる。)

JIS K 8576

に規定する水酸化ナトリウ

10.3 g

をはかりとり,水を加えて溶かし,水を加えて

100 mL

にする。ポリエチレンなどの樹脂

製瓶に保存する。

9) 

よう化カリウム溶液(200 g/L JIS K 8913 に規定するよう化カリウム

20 g

をはかりとり,水を加

えて溶かし,水を加えて

100 mL

にする。使用時に調製する。

10) 

ひ素標準液(As1 mg/mL

次のいずれかのものを用いる。

10.1) JCSS

に基づく標準液  6.3 a) 3.1)

に準じる。

10.2) JCSS

以外の認証標準液など  6.3 a) 3.2)

に準じる。

10.3) 

ひ素標準液(As1 mg/mL)を調製する場合  JIS K 8044 に規定する特級又は

1

級の三酸化二ひ

1.32 g

をはかりとり,水酸化ナトリウム溶液(

100 g/L

6 mL

及び水

500 mL

を加えて溶かす。

塩酸(ひ素分析用)

1

3

)で

pH3

5

に調節した後,水で全量フラスコ

1 000  mL

に移し,水を

標線まで加えて混合する。

11) 

ひ素標準液(As0.001 mg/mL

ひ素標準液(

As

1 mg/mL

25 mL

を全量フラスコ

250 mL

に正

確にとり,水を標線まで加えて混合する。その

10 mL

を全量フラスコ

1 000 mL

に正確にとり,水

を標線まで加えて混合する。

b) 

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1) 

吸収セル(必要な場合に用いる。)

光の吸収を測定するために試料,対照液などを入れる容器で,

光路長が

10 mm

のもの。

2) 

ひ素試験装置  例を図 に示す。

3) 

分光光度計(必要な場合に用いる。)

装置の構成は,JIS K 0115 に規定するもの。

c) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,

試料

3.0 g

を水素化ひ素発生瓶

100 mL

にはかりとり,

20 mL

を加えて溶かす。

2)

比較溶液の調製は,ひ素標準液(

As

0.001 mg/mL

3.0 mL

を水素化ひ素発生瓶

100 mL

にとり,水

20 mL

を加える。

3)

空試験溶液の調製は,水

20 mL

を水素化ひ素発生瓶

100 mL

にとる(空試験溶液は,吸光度を測定

する場合に調製する。

4)

試料溶液,比較溶液及び空試験溶液に,塩酸(ひ素分析用)

1

1

10 mL

を加え,水で

40 mL

にす

る。これらによう化カリウム溶液(

200 g/L

15 mL

及び塩化すず(

II

)溶液(

AgDDTC

法用)

5 mL

を加えて振り混ぜ,

10

分間放置する。次に,亜鉛(ひ素分析用)

3 g

を加え,直ちに水素化ひ素発

生瓶

100 mL

と導管

B

(あらかじめ水素化ひ素吸収管

C

AgDDTC

・ピリジン溶液

5 mL

を入れ,

導管

B

と水素化ひ素吸収管

C

とを連結しておく。

)とを連結する。水素化ひ素発生瓶を約

25

℃の

水中で約

1

時間放置した後,水素化ひ素吸収管

C

を離しピリジンを

5 mL

の標線まで加える。

5)

白の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,水素化ひ素吸収管

C

の上

方又は側面から観察して,赤を比較する。


17

K 8521

:2016

なお,必要があれば吸収セルを用い,分光光度計で波長

510 nm

付近の吸収極大の波長における吸

光度を,空試験溶液からの

AgDDTC

・ピリジン溶液を対照液として,JIS K 0115 の 6.(特定波長に

おける吸収の測定)によって測定する。

d) 

判定  c)

によって操作し,次の 1)

又は 2)

に適合するとき,

“ひ素(

As

:質量分率

1 ppm

以下(規

格値)

”とする。

1)

試料溶液から得られた液の色は,比較溶液から得られた液の赤より濃くない。

2)

試料溶液から得られた液の吸光度は,比較溶液から得られた液の吸光度より大きくない。

A:

B:
C:

D:

E:

F:

G:

 
 
 
 
 
 
水素化ひ素発生瓶 100 mL 
導管

水素化ひ素吸収管

ゴム栓又はすり合わせ 
酢酸鉛(II)溶液(100 g/L)で湿したガラスウール 
40 mL の標線 
5 mL の標線

図 2−ひ素試験装置の例 

6.14 

硫酸着色物質 

硫酸着色物質の試験方法は,次による。

a) 

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) 

塩酸(139 JIS K 8180 に規定する塩酸(特級)の体積

1

と水の体積

39

とを混合する。

2) 

ブロモチモールブルー溶液  JIS K 8842 に規定するブロモチモールブルー

0.10 g

をはかりとり,JIS 

K 8102

に規定するエタノール(

95

50 mL

を加えて溶かし,水を加えて

100 mL

にする。褐色ガラ

ス製瓶に保存する。

3) 

硫酸[質量分率(95±0.5%

硫酸[質量分率(

95

±

0.5

%

]の調製は,あらかじめ JIS K 8951

に規定する硫酸の純度を求める。希釈が必要な場合は,計算量の水をとり,硫酸を注意して徐々に

加え,硫酸濃度を質量分率(

95

±

0.5

%

に調節する。

硫酸の純度  共通すり合わせ三角フラスコ

100 mL

の質量を

0.1 mg

の桁まではかり,硫酸

1.0 g

を入れ,再び

0.1 mg

の桁まで質量をはかる。共通すり合わせ三角フラスコを冷却しながら水

20 mL

を徐々に加える。ブロモチモールブルー溶液数滴を加え,

1 mol/L

水酸化ナトリウム溶液で滴定す

る。終点は液の色が黄から青みの緑に変わる点とする。

硫酸の純度は,次の式によって算出する。

100

04

049

.

0

1

2

×

×

×

=

m

m

f

V

A

ここに,

A

硫酸の純度(

H

2

SO

4

(質量分率

  %


18

K 8521

:2016

V

滴定に要した

1 mol/L

水酸化ナトリウム溶液の体積

mL

f

1 mol/L

水酸化ナトリウム溶液のファクター

m

2

試料を入れた共通すり合わせ三角フラスコの質量(

g

m

1

共通すり合わせ三角フラスコの質量(

g

0.049 04

1 mol/L

水酸化ナトリウム溶液

1 mL

に相当する硫酸の

質量を示す換算係数(

g/mL

3.1) 1 

mol/L 

水酸化ナトリウム溶液(

NaOH

40.00 g/L

 1 mol/L

水酸化ナトリウム溶液の調製,標定

及び計算は,次による。

3.1.1) 

調製  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム

165 g

をポリエチレンなどの樹脂製気密容器

500

mL

にはかりとり,二酸化炭素を除いた水

150 mL

を加えて溶かした後,二酸化炭素を遮り

4

5

日間放置する。その上澄み液

54 mL

をポリエチレンなどの樹脂製気密容器

1 000 mL

にとり,二

酸化炭素を除いた水を加えて

1 000 mL

とし,混合する。必要があれば,ソーダ石灰管(JIS K 8603

に規定するソーダ石灰を付けた管)を付けて保存する。

3.1.2) 

標定  標定は,認証標準物質

1)

又は JIS K 8005 に規定する容量分析用標準物質のアミド硫酸を

用い,次のとおり行う。

3.1.2.1)

認証標準物質

1)

のアミド硫酸を用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。

3.1.2.2)

容量分析用標準物質のアミド硫酸を用いる場合は,試験成績書又は添付文書に従って乾燥す

る。

3.1.2.3)

認証標準物質

1)

又は容量分析用標準物質のアミド硫酸

2.4 g

2.6 g

0.1 mg

の桁まではかりと

り,コニカルビーカー

100 mL

に移し,水

25 mL

を加えて溶かした後,指示薬としてブロモチ

モールブルー溶液数滴を加え,3.1.1)

で調製した

1 mol/L

水酸化ナトリウム溶液で滴定する。

終点は,液の色が黄から青みの緑になる点とする。

3.1.3) 

計算  ファクターは,次の式によって算出する。

100

09

097

.

0

A

V

m

f

×

×

=

ここに,

f

1 mol/L

水酸化ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとったアミド硫酸の質量(

g

A

アミド硫酸の純度(質量分率

  %

V

滴定に要した

1 mol/L

水酸化ナトリウム溶液の体積

mL

0.097 09

1 mol/L

水酸化ナトリウム溶液

1 mL

に相当するアミド

硫酸の質量を示す換算係数(

g/mL

4) 

塩化コバルト(II)比色原液  JIS K 8129 に規定する塩化コバルト(

II

)六水和物

59.5 g

(質量分率

100 %

としての相当量)をビーカー

1 000 mL

にはかりとり,塩酸(

1

39

)を加えて溶かし,全量フ

ラスコ

1 000 mL

に移し,更に塩酸(

1

39

)を標線まで加えて混合する。

5) 

塩化鉄(III)比色原液  JIS K 8142 に規定する塩化鉄(

III

)六水和物

45.0 g

(質量分率

 100 %

とし

ての相当量)をビーカー

1 000 mL

にはかりとり,塩酸(

1

39

)を加えて溶かし,全量フラスコ

1 000

mL

に移し,更に塩酸(

1

39

)を標線まで加えて混合する。

6) 

硫酸銅(II)比色原液  JIS K 8983 に規定する硫酸銅(

II

)五水和物

62.4 g

(質量分率

 100 %

として

の相当量)をビーカー

1 000 mL

にはかりとり,塩酸(

1

39

)を加えて溶かし,全量フラスコ

1 000

mL

に移し,更に塩酸(

1

39

)を標線まで加えて混合する。

b) 

着色の程度の適合限度標準  着色の程度の適合限度標準“比色標準液

A

”は,次による。


19

K 8521

:2016

表 に示す割合で,比色標準液

A 5.0 mL

を共通すり合わせ平底試験管に調製する。

表 5−硫酸着色物質試験用比色標準液 

単位  mL

比色標準液の

比色原液

記号

塩化コバルト(II)

塩化鉄(III)

硫酸銅(II)

A 0.1

0.4

0.1

4.4

c) 

器具  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管  6.3 c)

による。

d) 

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,共通すり合わせ平底試験管に約

10

℃に冷却した硫酸[質量分率(

95

±

0.5

%

10 mL

を入れる。振り混ぜながら,粉末にした試料

1.0 g

30

℃を超えないように注意して徐々に

加え,約

10

℃に冷却し,約

10

℃で

15

分間放置する。

2)

試料溶液の色と比色標準液

A

の色を,共通すり合わせ平底試験管の上方又は側面から観察して比較

する。

e) 

判定  d)

によって操作し,次に適合するとき,

“硫酸着色物質:試験適合”とする。

試料溶液の色は,比色標準液

A

の色より濃くない。

容器 

容器は,気密容器とする。

表示 

容器には,次の事項を表示する。

a)

日本工業規格番号

b)

名称“しゅう酸アンモニウム一水和物”及び“試薬”の文字

c)

種類

d)

化学式及び式量

e)

純度

f)

内容量

g)

製造番号

h)

製造業者名又はその略号


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K 8521

:2016

附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS K 8521:2016

  しゅう酸アンモニウム一水和物(試薬)

ISO 6353-3:1987

,Reagents for chemical analysis−Part 3: Specifications−Second series

R 56 Diammonium oxalate monohydrate

(I)JIS の規定

(II)
国際

規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇条番号

及び題名

内容

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

1  適用範囲

試 薬 と し て 用 い

る し ゅ う 酸 ア ン
モ ニ ウ ム 一 水 和

物について規定。

 R56  化学分析用試薬 57 品目

の仕様について規定。

変更

JIS

は 1 品目 1 規格。

試薬の規格使用者が各規格を多く

引用しやすくするために 1 品目 1
規格としている。

なお,対応国際規格は 25 年以上見

直しが行われていないため市場の
実態に合わない。国際規格の改正

提案を検討する。

2  引用規格

3  種類

追加

種類の項目を追加。

JIS

は種類として“特級”だけな

ので,ISO 規格と技術的な差異は
ない。

4  性質

追加

性質の項目を追加。

一般的な説明事項であり,技術的

な差異はない。

5  品質

R56.1

変更 1)

品質に差異のある項目:硝酸塩,

硫酸塩,マグネシウム,カルシウム。
2)  追加した項目:水溶状,強熱残
分,pH,りん酸塩,ひ素,硫酸着

色物質。 
3) ISO 規格の重金属を JIS では,銅,
鉛に変更。

ISO

規格は,長期間内容の見直し

が行われず,国際市場で ISO 規格
品が用いられることはほとんどな

い。また,技術的差異も軽微であ

る。

R56.2

試料溶液

変更

JIS

は,該当項目ごとに規定。

編集上の差異であり,技術的な差

異は軽微。

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K 85

21

201

6


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K 8521

:2016

(I)JIS の規定

(II)
国際

規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇条番号

及び題名

内容

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

6  試験方法 
6.1  一般事項

JIS K 0050

JIS 

K 8001

, JIS R 

3503

及び JIS R 

3505

による。

追加

項目を追加。

一般的な試験方法実施に関する事

項であり,技術的な差異はない。

6.2  純度 
[(NH

4

)

2

C

2

O

4

H

2

O]

酸化還元滴定   R56.3.1 酸化還元滴定

変更

滴定温度及び操作の一部を変更。

技術的な差異は軽微であり,対策

は考慮しない。

6.3  水溶状

目視法

追加

項目を追加。

品質確保のため必須。ISO 規格の

見直し時に,改正提案の検討を行

う予定。

6.4  強 熱 残 分
(硫酸塩)

重量法

追加

項目を追加。

6.5 pH(50 g/L,
25  ℃)

追加

項目を追加。

6.6  塩 化 物
(Cl)

塩化銀比濁法   R56.3.2 塩化銀比濁法

変更

試薬濃度及び操作の一部を変更。

技術的な差異は軽微であり,対策
は考慮しない。

6.7  硝酸塩

イ ン ジ ゴ カ ル ミ

ン比色法

 R56.3.3

ブルシン比色法

変更

発色液を変更。

有害物質ブルシンを用いない方法

に変更。ISO 規格の見直し時に,

改正提案の検討を行う予定。

6.8  り ん 酸 塩
(PO

4

モ リ ブ デ ン 青 比
色法

追加

項目を追加。

品質確保のため必須。ISO 規格の
見直し時に,改正提案の検討を行

う予定。

6.9  硫 酸 塩
(SO

4

硫 酸 バ リ ウ ム 比

濁法

 R56.3.4

硫酸バリウム比濁法

変更

試薬濃度及び操作の一部を変更。

技術的な差異は軽微であり,対策

は考慮しない。

6.10  ナトリウ
ム(Na)及び

カリウム(K)

原子吸光法  R56.3.8

炎光光度法

変更

測定方法を変更。

技術的な差異は軽微であり,対策
は考慮しない。

6.11  銅(Cu),
鉛(Pb)及び
鉄(Fe)

原子吸光法  R56.3.6

R56.3.7

重金属比色法(銅及び

鉛) 
スルホサリチル酸比色

法(鉄)

変更

測定方法を変更。

世界的に普及している原子吸光法

に変更。ISO 規格の見直し時に,
改正提案の検討を行う予定。

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K 85

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6


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K 8521

:2016

(I)JIS の規定

(II)
国際

規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇条番号

及び題名

内容

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

6.12  マグネシ
ウム(Mg)及
び カ ル シ ウ ム

(Ca)

原子吸光法  R56.3.5

原子吸光法

変更

試薬濃度及び操作の一部を変更。

技術的な差異は軽微であり,対策

は考慮しない。

6.13  ひ素(As) AgDDTC 法

追加

項目を追加。

品質確保のため必須。ISO 規格の

見直し時に,改正提案の検討を行
う予定。

6.14  硫酸着色
物質

比色法

追加

項目を追加。

品質確保のため必須。ISO 規格の

見直し時に,改正提案の検討を行

う予定。

7  容器

追加

項目を追加。

規格適合性を評価する関係で必要
な項目を追加。

8  表示

追加

項目を追加。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 6353-3:1987,MOD

関連する外国規格 Reagent

Chemicals−American Chemical Society Specifications  ACS (2006)

イギリス  British Standards  BS 6376-3 (1989)

韓国  韓国産業規格(Korean Standards)KS M 8265 (1997)  KS M ISO 6353-3 (2002)

フランス  Norme Française(フランス標準)NF ISO 6353-3 (1988) 
ロシア  Gosdarstvennye Standarty(国家標準)GOST 5712 (1978)

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

−  追加  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

−  変更  国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

− MOD

国際規格を修正している。

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