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日本工業規格

JIS

 K

8490

-1994

ジチゾン(試薬)

Dithizone

C

13

H

12

N

4

S

FW : 256.33

1.

適用範囲  この規格は,試薬として用いるジチゾン(

1

)

について規定する。

(

1

)

別名  1.5-ジフェニルチオカルバゾン

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS K 0067

  化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 0117

  赤外分光分析方法通則

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

2.

共通事項  この規格に共通する事項は JIS K 8001 による。

3.

種類  特級

4.

性質  ジチゾンは,次の性質を示す。

(1)

性状  ジチゾンは,青みのある黒い結晶又は結晶性粉末で,エタノールにやや溶けやすく,クロロホ

ルムにやや溶けにくく,ジエチルエーテル,四塩化炭素に極めて溶けにくく,水にほとんど溶けない。

クロロホルム及び四塩化炭素の溶液は緑で,空気に触れると酸化されて次第に黒くなる。

(2)

定性方法  試料の赤外吸収スペクトルを JIS K 0117 によって測定すると,波数 1 500cm

-1

, 1 440cm

-1

, 1

320 cm

-1

, 1 220 cm

-1

, 1 140 cm

-1

, 900 cm

-1

, 750 cm

-1

及び 680 cm

-1

付近に主な吸収を認める。この場合,試

料調製は JIS K 0117 の 6.2 (1)(錠剤法)による。赤外吸収スペクトルの一例を

図 に示す。


2

K 8490-1994

図 1  赤外吸収スペクトルの一例

5.

品質  品質は,6.によって試験し,表 に適合しなければならない。

表 1  品質

項目

規格値

純度 85%以上

四塩化炭素溶状

試験適合

吸光度比

÷÷ø

ö

ççè

æ

450

620

E

E

1.5

以上

乾燥減量 1.0

%

以下

強熱残分  (硫酸塩) 0.2 %以下 
重金属(Pb として) 0.001 %以下

6.

試験方法  試験方法は,次のとおりとする。

(1)

純度  85 %以上

(a)

操作  試料 50 mg(0.1 mg のけたまではかる)+クロロホルム 20 ml→溶かす→全量フラスコ 200 ml

に入れる→四塩化炭素を標線まで加える→その 10 ml(正確にとる)→全量フラスコ l00 ml に入れ

る→四塩化炭素を標線まで加える→その 10 ml(正確にとる)→全量フラスコ 100 ml に入れる→四

塩化炭素を標線まで加える(A 液)

(3)の試験にも用いる]→A 液について吸収セル 10 mm を用い,

620 nm

付近の吸収極大の波長における吸光度  (E

620

)

を四塩化炭素を対照にして測定する[(3)の計

算にも用いる]

(b)

計算


3

K 8490-1994

S

E

C

×

×

×

×

=

350

1

100

000

1

200

620

ここに,

:

純度

 (%)

:

はかりとった試料の質量

 (mg)

1 350 :

ジチゾンの四塩化炭素溶液

 (10g/l)

の吸光係数

(2)

四塩化炭素溶状  試料

20 mg

+四塩化炭素

  (

100 ml)

→その

20 ml

……ほとんど澄明以内。

(3)

吸光度比

1.5

以上

(a)

操作  (1)

A

液について吸収セル

10mm

を用い,

450nm

付近の吸収極大の波長における吸光度

(E

450

)

を四塩化炭素を対照にして測定する。

(b)

計算

吸光度比

=

450

620

E

E

(4)

乾燥減量

1.0 %

以下

JIS K 0067

の 4.1.4(2)(大気圧下で乾燥剤を用いて乾燥する方法)による。試料

0.5 g

0.1 mg

のけ

たまではかる)を用い

12

時間乾燥し,減量

5 mg

以下。

(5)

強熱残分(硫酸塩)

0.2 %

以下

JIS K 0067

の 4.4.4(4)(硫酸塩として強熱する方法)による。試料

1.0 g

及び硫酸

0.5 ml

を用い,残

2 mg

以下。

(6)

重金属(Pb として)

0.001 %

以下

試料側溶液:試料

2.0 g

→石英ガラス皿に取る+硝酸マグネシウム・エタノール溶液

10 ml

→よくかき

混ぜる。

標準側溶液:鉛標準液

  (0.01 mgPb/ml) 2.0 ml

→石英ガラス皿にとる+硝酸マグネシウム・エタノール

溶液

10 ml

操作:JIS K 8001 の 5.24(3)(硝酸マグネシウム処理硫化ナトリウム法)(c)による。

7.

容器  遮光した気密容器とする。

8.

表示  容器には,容易に消えない方法で次の事項を表示しなければならない。

(1)

名称

“ジチゾン”及び“試薬”の文字

(2)

種類

(3)

化学式,式量

(4)

品質(純度)

(5)

内容量

(6)

製造番号

(7)

製造業者名又はその略号


4

K 8490-1994

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

久保田  正  明

物質工学工業技術研究所計測化学部

細  川  幹  夫

通商産業省基礎産業局生物化学産業課

津  田      博

通商産業省機械情報産業局計量行政室

地  崎      修

工業技術院標準部繊維化学規格課

喜多川      忍

通商産業検査所化学部化学標準課

野々村      誠

都立工業技術センター無機化学部

加  山  英  男

財団法人日本規格協会

石  橋  無味男

厚生省国立衛生試験所

川  瀬      晃

社団法人日本分析化学会

柳  瀬  斉  彦

社団法人日本化学工業協会

藤  貫      正

社団法人日本分析化学会

並  木      昭

財団法人化学品検査協会

鶴  田  利  行

硫酸協会

中  村      靖

日本鉱業協会

大  槻      孝

社団法人日本鉄鋼協会

日  暮  喜八郎

第一化学薬品株式会社

北  田  佳  伸

和光純薬工業株式会社

高  野  虞美子

東京化成工業株式会社

中  村      穣

森田化学工業株式会社

山  岡      宏

片山化学工業株式会社

飯  岡  寛  一

柳島製薬株式会社

山  田  和  夫

関東化学株式会社

(事務局)

平  井  信  次

日本試薬連合会