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K 8488

:2011

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  種類

1

4

  性質

2

4.1

  性状

2

4.2

  定性方法

2

5

  品質

2

6

  試験方法

3

6.1

  一般事項

3

6.2

  アセトン溶状

3

6.3

  融点

4

6.4

  乾燥減量(シリカゲル・減圧)

4

6.5

  強熱残分(硫酸塩)

4

6.6

  クロム分析適合性

4

7

  容器

5

8

  表示

5


K 8488

:2011

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本試薬

協会(JRA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと

の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これに

よって,JIS K 8488:1992 は改正され,この規格に置き換えられた。

なお,平成 23 年 12 月 21 日までの間は,工業標準化法第 19 条第 1 項等の関係条項の規定に基づく JIS

マーク表示認証において,JIS K 8488:1992 によることができる。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


   

日本工業規格

JIS

 K

8488

:2011

1,5-

ジフェニルカルボノヒドラジド(試薬)

1,5-Diphenylcarbonohydrazide

(Reagent)

C

13

H

14

N

4

O

    FW:242.28

序文

この規格は,1955 年に制定され,その後 5 回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は 1992 年に

行われたが,その後の試験・研究開発などの技術進歩に対応するために改正した。

なお,対応国際規格は,現時点で制定されていない。

1

適用範囲

この規格は,試薬として用いる 1,5-ジフェニルカルボノヒドラジド

1)

について規定する。

1)

別名:ジフェニルカルバジド

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0064

  化学製品の融点及び溶融範囲測定方法

JIS K 0067

  化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 0115

  吸光光度分析通則

JIS K 0117

  赤外分光分析方法通則

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS K 8034

  アセトン(試薬)

JIS K 8150

  塩化ナトリウム(試薬)

JIS K 8517

  二クロム酸カリウム(試薬)

JIS K 8541

  硝酸(試薬)

JIS K 8550

  硝酸銀(試薬)

JIS K 8951

  硫酸(試薬)

JIS K 9009

  りん酸二水素ナトリウム二水和物(試薬)

3

種類

種類は,特級とする。


2

K 8488

:2011

   

4

性質

4.1

性状

1,5-

ジフェニルカルボノヒドラジドは,白い結晶性粉末で空気中では次第に紅色になる。酢酸にやや溶

けやすく,アセトンにやや溶けにくく,エタノールに溶けにくく,水及びジエチルエーテルにはほとんど

溶けない。

4.2

定性方法

試料の赤外吸収スペクトルを JIS K 0117 によって測定すると,波数 3 362 cm

1

,3 272 cm

1

,1 657 cm

1

1 601 cm

1

,1 493 cm

1

,1 244 cm

1

,886 cm

1

,749 cm

1

,694 cm

1

及び 502 cm

1

付近に主な吸収ピーク

を認める。この場合,試料調製は JIS K 0117 の 5.3(粉体)の a)(錠剤法)による。錠剤の調製に臭化カ

リウムを用いたときの赤外吸収スペクトルの例を

図 に示す。

図 1−赤外吸収スペクトルの例

5

品質

品質は,箇条 によって試験したとき,

表 に適合しなければならない。

表 1−品質

項目

規格値

試験方法

アセトン溶状

試験適合

6.2

融点

℃ 171∼175

6.3

乾燥減量(シリカゲル・減圧)

質量分率 %

1.0

以下

6.4

強熱残分(硫酸塩)

質量分率 %

0.05

以下

6.5

クロム分析適合性

  発色適合性

吸光度[Cr(VI)

:0.01 mmol/l] 0.42 以上

  空試験適合性

吸光度 0.01 以下

6.6


3

K 8488

:2011

6

試験方法

6.1

一般事項

試験方法の一般的な事項は,JIS K 0050 及び JIS K 8001 による。

6.2

アセトン溶状

アセトン溶状の試験方法は,次による。

a)

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1)

アセトン  JIS K 8034 に規定するもの。

2)

硝酸(12)  JIS K 8541 に規定する硝酸(質量分率 60∼61 %)の体積 1 と水の体積 2 とを混合

する。

3)

硝酸銀溶液(20 g/l)  JIS K 8550 に規定する硝酸銀 2 g を水に溶かして 100 ml にする。溶液は,褐

色ガラス製瓶に保存する。

4)

塩化物標準液

4.1)

塩化物標準液(Cl1 mg/ml)  次のいずれかのものを用いる。

4.1.1)

計量標準供給制度[JCSS

2)

]に基づく標準液で,酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致し

た場合に用い,必要な場合は,適切な方法で希釈して使用する(以下,

“JCSS に基づく標準液”

という。

4.1.2) JCSS

以外の認証標準液で酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合に用い,必要な

場合は,適切な方法で希釈して使用する。ただし,JCSS 以外の認証標準液がない場合は,市販

の標準液を用いる(以下,JCSS 以外の認証標準液及び市販の標準液を合わせて,

“JCSS 以外の

認証標準液など”という。

4.1.3)  JIS K 8150

に規定する塩化ナトリウム 1.65 g を全量フラスコ 1 000 ml にとり,

水を加えて溶かし,

水を標線まで加えて混合する。

2)

 JCSS

は,Japan Calibration Service System の略称である。

4.2)

塩化物標準液(Cl0.01 mg/ml)  塩化物標準液(Cl:1 mg/ml)10 ml を全量フラスコ 1 000 ml

に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。

b)

濁りの程度の適合限度標準  濁りの程度の適合限度標準(“澄明”)は,次による。

塩化物標準液(Cl:0.01 mg/ml)0.2 ml を共通すり合わせ平底試験管にとり,水 10 ml,硝酸(1+2)

1 ml

及び硝酸銀溶液(20 g/l)1 ml を加え,更に水を加えて 20 ml とし,振り混ぜてから 15 分間放置

する。

c)

器具  主な器具は,次のものを用いる。

共通すり合わせ平底試験管  例として,容量 50 ml,直径約 23 mm で目盛のあるもの。

d)

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 0.50 g をビーカー100 ml などにとり,アセトン 30 ml を加え,温めて溶か

し,冷却する。これを,アセトンで全量フラスコ 50 ml に移し,アセトンを標線まで加えて混合す

る(試料溶液は,6.6 の試験にも用いる。

2)

試料溶液を共通すり合わせ平底試験管に 20 ml とり,その直後に濁りの程度を b)  と比較する。また,

ごみ,浮遊物などの異物の有無を上方又は側方から観察する。

e)

判定  d)  によって操作し,次の 1)  及び 2)  に適合するとき,“アセトン溶状:試験適合”とする。

1)

試料溶液の濁りは,b)  の濁りより濃くない。

2)

試料溶液には,ごみ,浮遊物などの異物をほとんど認めない。


4

K 8488

:2011

   

6.3

融点

融点は,JIS K 0064 の 3.1(目視による方法)又は 3.2(光透過量の測定による方法)による。試料は,

6.4

の残分を用いる。

6.4

乾燥減量(シリカゲル・減圧)

乾燥減量は,JIS K 0067 の 4.1.4  (4)(第 4 法  減圧下で乾燥剤を用いて乾燥する方法)による。この場

合,試料 0.50 g を 0.1 mg の桁まではかりとる(残分は 6.3 の試験に用いる。

6.5

強熱残分(硫酸塩)

強熱残分(硫酸塩)は,JIS K 0067 の 4.4.4  (4)(第 4 法  硫酸塩として強熱する方法)による。この場

合,試料 2.0 g を 0.1 mg の桁まではかりとり,JIS K 8951 に規定する硫酸 1.0 ml を加えて操作し,強熱温

度は 600±50  ℃とする。

6.6

クロム分析適合性

a)

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1)

硫酸(15)  水の体積 5 を冷却しながら,JIS K 8951 に規定する硫酸の体積 1 を徐々に加えて混

合する。

2)

りん酸二水素ナトリウム溶液(4 mol/l)  JIS K 9009 に規定するりん酸二水素ナトリウム二水和物

62.4 g

をビーカー200 ml にとり,水を加えて溶かし,全量フラスコ 100 ml に移し,水を標線まで加

えて混合する。

3)

二クロム酸塩標準液

3.1)

二クロム酸塩標準液(Cr

2

O

7

1 mg/ml)  次のいずれかのものを用いる。

3.1.1)  JCSS

に基づく標準液  6.2 a) 4.1.1)  に準じる。

3.1.2)  JCSS

以外の認証標準液など  6.2 a) 4.1.2)  に準じる。

3.1.3)  JIS K 8517

に規定する二クロム酸カリウム 1.36 g を全量フラスコ 1 000 ml にとり,水を加えて溶

かし,水を標線まで加えて混合する。

3.2)

二クロム酸塩標準液(Cr

2

O

7

0.01 mg/ml)  二クロム酸塩標準液(1 mg/ml)10 ml を全量フラス

コ 1 000 ml に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。

b)

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1)

吸収セル  光の吸収を測定するために試料,対照液などを入れる容器で,光路長が 10 mm のもの。

2)

分光光度計  JIS K 0115 に規定するもの。

c)

操作  発色適合性及び空試験適合性の操作は,次のとおり行う。

1)

発色適合性

1.1)

試料溶液の調製は,全量フラスコ 50 ml に水 20 ml,二クロム酸塩標準液(Cr

2

O

7

:0.01 mg/ml)5.40

ml

,硫酸(1+5)2 ml 及び 6.2 d) 1)  の試料溶液 0.50 ml を加えて直ちに振り混ぜた後,1 分間放置

する。これに,りん酸二水素ナトリウム溶液(4 mol/l)5 ml を加え,水を標線まで加えて混合し,

5

分間放置する。

1.2)

空試験溶液の調製は,二クロム酸塩標準液を除いて試料溶液の調製と同一操作を行う[この空試

験溶液は,2)  にも使用する。

1.3)

吸収セルを用い,分光光度計で波長 540 nm 付近の吸収極大の波長における試料溶液の吸光度を,

空試験溶液を対照液として JIS K 0115 の 6.(特定波長における吸収の測定)によって測定する。

2)

空試験適合性  吸収セルを用い,波長 540 nm における空試験溶液の吸光度を,水を対照液として

JIS K 0115

の 6.  によって測定する。


5

K 8488

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7

容器

容器は,遮光した気密容器とする。

8

表示

容器には,次の事項を表示する。

a)

日本工業規格番号

b)

名称  “1,5-ジフェニルカルボノヒドラジド”及び“試薬”の文字

c)

種類

d)

化学式及び式量

e)

内容量

f)

製造番号

g)

製造年月又はその略号

h)

製造業者名又はその略号