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K 8465

:2011

(1) 

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  種類

2

4

  性質

2

4.1

  性状

2

4.2

  定性方法

2

5

  品質

3

6

  試験方法

3

6.1

  一般事項

3

6.2

  純度(CH

2

ClCH

2

Cl

GC

3

6.3

  密度(20  ℃)

4

6.4

  水分

4

6.5

  不揮発物

4

6.6

  酸(HCl として)

4

6.7

  塩化物(Cl

7

6.8

  よう素消費物質

8

6.9

  硫酸着色物質

10

7

  容器

11

8

  表示

11

9

  取扱い上の注意事項

12


K 8465

:2011

(2) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本試薬

協会(JRA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと

の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これに

よって,JIS K 8465:1992 は改正され,この規格に置き換えられた。

なお,平成 23 年 12 月 21 日までの間は,工業標準化法第 19 条第 1 項等の関係条項の規定に基づく JIS

マーク表示認証において,JIS K 8465:1992 によることができる。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


   

日本工業規格

JIS

 K

8465

:2011

1,2-

ジクロロエタン(試薬)

1,2-Dichloroethane

(Reagent)

CH

2

ClCH

2

Cl    FW

98.96

序文

この規格は,1963 年に制定され,その後 3 回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は,1992 年に

行われたが,その後の試験・研究開発などの技術進歩に対応するために改正した。

なお,対応国際規格は,現時点で制定されていない。

1

適用範囲

この規格は,試薬として用いる 1,2-ジクロロエタンについて規定する。

警告  この規格に基づいて試験を行う者は,通常の実験室での作業に精通していることを前提とする。

この規格は,その使用に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。

この規格の利用者は,MSDS(化学物質等安全データシート)などを参考にして各自の責任に

おいて安全及び健康に対する適切な措置をとらなければならない。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0061

  化学製品の密度及び比重測定方法

JIS K 0067

  化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 0068

  化学製品の水分測定方法

JIS K 0114

  ガスクロマトグラフ分析通則

JIS K 0117

  赤外分光分析方法通則

JIS K 1107

  窒素

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS K 8005

  容量分析用標準物質

JIS K 8102

  エタノール(95)

(試薬)

JIS K 8129

  塩化コバルト(II)六水和物(試薬)

JIS K 8142

  塩化鉄(III)六水和物(試薬)

JIS K 8150

  塩化ナトリウム(試薬)

JIS K 8180

  塩酸(試薬)

JIS K 8541

  硝酸(試薬)

JIS K 8550

  硝酸銀(試薬)


2

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JIS K 8574

  水酸化カリウム(試薬)

JIS K 8576

  水酸化ナトリウム(試薬)

JIS K 8603

  ソーダ石灰(試薬)

JIS K 8625

  炭酸ナトリウム(試薬)

JIS K 8637

  チオ硫酸ナトリウム五水和物(試薬)

JIS K 8659

  でんぷん(溶性)

(試薬)

JIS K 8780

  ピロガロール(試薬)

JIS K 8842

  ブロモチモールブルー(試薬)

JIS K 8913

  よう化カリウム(試薬)

JIS K 8920

  よう素(試薬)

JIS K 8951

  硫酸(試薬)

JIS K 8983

  硫酸銅(II)五水和物(試薬)

JIS K 9007

  りん酸二水素カリウム(試薬)

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

JIS R 3505

  ガラス製体積計

3

種類

種類は,特級とする。

4

性質

4.1

性状

1,2-ジクロロエタンは,無色透明の液体で特異なにおいがある。エタノール及びジエチルエーテルに極

めて溶けやすく,水に溶けにくい。沸点は約 84  ℃,屈折率は約 1.44 である。

4.2

定性方法

試料の赤外吸収スペクトルを JIS K 0117 によって測定すると,波数 2 958 cm

1

,1 430 cm

1

1 284 cm

1

,1 232 cm

1

,881 cm

1

,711 cm

1

,677 cm

1

及び 655 cm

1

付近に主な吸収ピークを認める。こ

の場合,試料調製は JIS K 0117 の 5.4(液体)の a)(液膜法)による。窓板に臭化カリウムを用いたとき

の赤外吸収スペクトルの例を

図 に示す。


3

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図 1−赤外吸収スペクトルの例

5

品質

品質は,箇条 によって試験したとき,

表 に適合しなければならない。

表 1−品質

項目

規格値

試験方法

純度(CH

2

ClCH

2

Cl)(GC)

質量分率 %

99.5 以上

6.2 

密度(20  ℃) g/ml

1.251∼1.261

6.3 

水分

質量分率 %

0.03 以下

6.4 

不揮発物

質量分率 %

0.002 以下

6.5 

酸(HCl として)

質量分率 ppm

5 以下

6.6 

塩化物(Cl)

質量分率 ppm

5 以下

6.7 

よう素消費物質

試験適合

6.8 

硫酸着色物質

試験適合

6.9 

6

試験方法

6.1

一般事項

試験方法の一般的な事項は,JIS K 0050 及び JIS K 8001 による。

6.2

純度(CH

2

ClCH

2

Cl

GC

純度(CH

2

ClCH

2

Cl)(GC)の試験方法は,次による。

a)

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1)

マイクロシリンジ又は試料導入装置  少量の定容量の測定溶液をガスクロマトグラフのカラムに導

入するマイクロシリンジ又は装置。

2)

ガスクロマトグラフ  JIS K 0114 に規定するもの。

b)

分析条件  分析条件は,次による。


4

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なお,別の分析条件でも同等の試験結果が得られることが確認されている場合には,その条件を用

いてもよい。

1)

検出器の種類  水素炎イオン化検出器

2)

固定相液体名  メチルシリコーン

3)

固定相液体の膜厚  5.0

μm

4)

カラム用キャピラリーの材質,内径及び長さ  石英ガラス,0.53 mm,30 m

5)

設定温度  カラム槽:50  ℃で 1 分間保持した後,毎分 5  ℃の割合で 140  ℃まで昇温して,1 分間

保持する。

試料気化室:170  ℃

検出器槽:170  ℃

6)

キャリヤーガスの種類及び流量  ヘリウム,10 ml/min

7)

試料の導入方式  直接注入法

8)

試料の導入量  0.2

μl

c)

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

測定試料の導入及び記録  試料をマイクロシリンジ又は液体試料導入装置を用いてガスクロマトグ

ラフに導入してクロマトグラムを記録する。

なお,あらかじめ,1,2-ジクロロエタンの保持時間を確認しておく。

2)

ピーク面積の測定  クロマトグラムのピーク面積の測定は,JIS K 0114 の 11.3 b)(データ処理装置

を用いる方法)による。

d)

定量法  各成分のピーク面積を測定し,JIS K 0114 の 11.5(面積百分率法)によって純度を算出する。

6.3

密度(20  ℃)

密度(20  ℃)の試験方法は,JIS K 0061 の 7.2(比重瓶法)又は 7.3(振動式密度計法)による。

6.4

水分

水分の試験方法は,JIS K 0068 の 6.3.5 a)(直接滴定)又は 6.4(電量滴定法)による。直接滴定の場合,

試料 50 g(40.0 ml)をとり,滴定溶媒はメタノールとする。電量滴定法の場合は,試料 5.0 g(4.00 ml)を

とる。

6.5

不揮発物

不揮発物の試験方法は,JIS K 0067 の 4.3.41

(第 1 法  水浴上で加熱蒸発する方法)による。この場

合,試料 50 g をとり,残分は 0.1 mg の桁まではかる。

6.6

酸(HCl として)

酸(HCl として)の試験方法は,次による。

a)

試薬,ガス及び試験用溶液類  試薬,ガス及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1)

ソーダ石灰  JIS K 8603 に規定するもの。

2)

窒素  JIS K 1107 に規定するもの。

3)

塩酸(0.05 mol/l)  JIS K 8180 に規定する塩酸 9 ml をはかりとり,水を加えて 100 ml とし,混合

する。その 5 ml をはかりとり,水を加えて 100 ml とした後,気密容器に保存する。

4)

水酸化カリウム溶液(250 g/l)  JIS K 8574 に規定する水酸化カリウム 29.4 g を水に溶かして 100 ml

にする(必要な場合に用いる。

。溶液は,ポリエチレン製瓶などに保存する。

5)

二酸化炭素を除いた水  次の 5.1)∼5.4)のいずれか,又はそれらの二つ以上を組み合わせたものを用

い,使用時に調製する。


5

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5.1)

水をフラスコに入れ,加熱し,沸騰が始まってから 5 分間以上その状態を保つ。加熱を止め,フ

ラスコの口を時計皿で軽く蓋をして少し放置して沸騰が止まった後に,ガス洗浄瓶に水酸化カリ

ウム溶液(250 g/l)を入れたもの,又はソーダ石灰管を連結して空気中の二酸化炭素を遮り,冷却

したもの。

5.2)

水をフラスコに入れ,水の中に窒素を 15 分間以上通じたもの。

5.3)

水から二酸化炭素分離膜をもつガス分離管を用いて二酸化炭素を除いたもの。

5.4)

新鮮な 18 MΩ・cm 以上の抵抗率のある脱イオン化された水を,窒素を通じた三角フラスコに泡立

てないように採取したもの。

6)  pH 6.8

の緩衝液(りん酸二水素カリウム−水酸化ナトリウム混合溶液)  二酸化炭素を除いた水を

用いて,次によって調製する。

6.1)  0.1 mol/l 

りん酸二水素カリウム溶液  JIS K 9007 に規定するりん酸二水素カリウム(pH 標準液

用)6.80 g(質量分率 100 %としての相当質量)を全量フラスコ 500 ml に入れ,適量の水で溶かし,

水を標線まで加えて混合する。ほうけい酸ガラス製瓶又はポリエチレン製瓶などに保存する。

6.2)  0.2 mol/l 

水酸化ナトリウム溶液  0.2 mol/l  水酸化ナトリウム溶液の調製,標定及び計算は,次に

よる。

6.2.1)

調製  水 30 ml をポリエチレン製などの瓶 100 ml にとり,JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウ

ム 36 g を少量ずつ加えて溶かし,栓をして 4∼5 日間放置する。その上澄み液 10 ml をポリエチ

レン製などの瓶 1 000 ml にとり,水 1 000 ml を加える(A 液)

6.2.2)及び 6.2.3)に従い,A 液の

ファクターを求めた後,A 液を全量フラスコ 500 ml(ポリプロピレン製などのもの)に標線まで

入れ,それにファクターが 1.000 になるように計算量の水を正確に加える。ポリエチレン製瓶な

どに保存する。加える水の体積は,次の式によって算出する。

V

=(f−1.000)×500

ここに,

V

加える水の体積(ml)

f

標定によって求められたファクター

6.2.2)

標定  標定は,認証標準物質

1)

又は JIS K 8005 に規定する容量分析用標準物質のアミド硫酸を用

い,次のとおり行う。

6.2.2.1)

認証標準物質

1)

のアミド硫酸を用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。

6.2.2.2)

容量分析用標準物質のアミド硫酸を用いる場合は,必要量をめのう乳鉢で軽く砕いた後,上口

デシケーター(減圧デシケーター)に入れ,上口デシケーター内圧 2.0 kPa 以下で約 48 時間乾

燥する。

6.2.2.3)

認証標準物質

1)

又は容量分析用標準物質のアミド硫酸 0.4∼0.5 g を 0.1 mg の桁まではかりとり,

コニカルビーカー100 ml に移し,水 25 ml を加えて溶かした後,指示薬としてブロモチモール

ブルー溶液数滴を加え,A 液で滴定する。終点は,液の色が黄から青みの緑になる点とする。

1)

  容量分析に用いることが可能な認証書の付いた標準物質で,不確かさが算出され国際単

位系(SI)へのトレーサビリティが保証されたもの。ただし,認証書のある標準物質を

入手できない場合には,含有率が明らかな市販の標準物質を用いることができ,その説

明書に従って使用する。

なお,認証標準物質の供給者としては,独立行政法人産業技術総合研究所計量標準総

合センター(NMIJ)

,米国国立標準技術研究所(NIST)などの国家計量機関及び認証標

準物質生産者がある。


6

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6.2.3)

計算  ファクターは,次の式によって算出する。

100

419

019

.

0

A

V

m

f

×

×

=

ここに,

f

0.2 mol/l  水酸化ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとったアミド硫酸の質量(g)

A

アミド硫酸の純度(質量分率  %)

V

滴定に要した 0.2 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の体積

(ml)

0.019 419: 0.2 mol/l  水酸化ナトリウム溶液 1 ml に相当するアミド

硫酸の質量(g)

6.3)

調製  0.1 mol/l  りん酸二水素カリウム溶液 50 ml 及び 0.2 mol/l  水酸化ナトリウム溶液 11.82 ml を

全量フラスコ 100 ml にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。ほうけい酸ガラス製瓶,ポリ

エチレン製瓶などに密栓して保存する。

7)

ブロモチモールブルー溶液  JIS K 8842 に規定するブロモチモールブルー0.10 g を JIS K 8102 に規

定するエタノール(95)50 ml に溶かし,水で 100 ml にする。褐色ガラス製瓶に保存する。

8)  0.05 mol/l

水酸化ナトリウム溶液(NaOH:2.000 g /l)  0.05 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の調製は,

次による。

8.1)  1 mol/l

水酸化ナトリウム溶液(NaOH:40.00 g/l)  1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の調製,標定及

び計算は,次による。

8.1.1)

調製  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム 165 g をポリエチレン製などの気密容器 500 ml

にはかりとり,二酸化炭素を除いた水 150 ml を加えて溶かした後,二酸化炭素を遮り 4∼5 日間

放置する。その上澄み液 54 ml をポリエチレン製などの気密容器 1 000 ml にとり,二酸化炭素を

除いた水を加えて 1 000 ml とし,混合した後,ソーダ石灰管を付けて保存する。

8.1.2)

標定  標定は,認証標準物質

1)

又は容量分析用標準物質のアミド硫酸を用い,次のとおり行う。

8.1.2.1)

認証標準物質

1)

のアミド硫酸を用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。

8.1.2.2)

容量分析用標準物質のアミド硫酸を用いる場合は,必要量をめのう乳鉢で軽く砕いた後,上口

デシケーター(減圧デシケーター)に入れ,上口デシケーター内圧 2.0 kPa 以下で約 48 時間乾

燥する。

8.1.2.3)

認証標準物質

1)

又は容量分析用標準物質のアミド硫酸 2.4∼2.6 g を 0.1 mg の桁まではかりコニ

カルビーカー100 ml に移し,水 25 ml を加えて溶かした後,指示薬としてブロモチモールブル

ー溶液数滴を加え,8.1.1)で調製した液で滴定する。終点は,液の色が黄から青みの緑に変わる

点とする。

8.1.3)

計算  ファクターは,次の式によって算出する。

100

09

097

.

0

A

V

m

f

×

×

=

ここに,

f

1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとったアミド硫酸の質量(g)

A

アミド硫酸の純度(質量分率  %)

V

滴定に要した 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の体積(ml)

0.097 09: 1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液 1 ml に相当するアミド硫

酸の質量(g)

8.2)

調製  1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液 10 ml を全量フラスコ 200 ml に正確にはかりとり,二酸化炭


7

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素を除いた水を標線まで加えて混合した後,ポリエチレン製などの気密容器に保存する。使用時

に調製する。ファクターが必要な場合は,1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液のファクターを用いる。

b)

器具  主な器具は,次のとおりとする。

1)

分液漏斗 100 ml  JIS R 3503 に規定するもの。

2)

メスピペット  JIS R 3505 に規定する最小目盛 0.01 ml のもの。

c)

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

あらかじめ窒素を約 200 ml/min の流量で約 2 分間流して空気を置換した分液漏斗 100 ml に手早く二

酸化炭素を除いた水 25 ml をとり,ブロモチモールブルー溶液 3 滴を加える。液面上に窒素を流し

ながら,メスピペットを用いて液の色が中間色

2)

になるまで 0.05 mol/l 水酸化ナトリウム溶液又は

塩酸(0.05 mol/l)で中和した後,試料 20 g(15.9 ml)を速やかに加える。約 2 分間激しく振り混ぜ,

あらかじめ窒素を約 2 分間通じて空気を置換した共通すり合わせ三角フラスコ 100 ml に水相を移す。

2)

中間色∼酸性色(黄色)が現れる場合,液面上に窒素を流しながらメスピペットを用いて 0.05 mol/l

水酸化ナトリウム溶液 0.05 ml を加えると中間色∼塩基性色(青)になる。0.05 mol/l  水酸化ナトリ

ウム溶液のファクターが 1.00 でない場合は,加える体積を補正する。

2)

 pH

6.8 の緩衝液 25 ml をとり,共通すり合わせ三角フラスコ 100 ml に入れてブロモチモー

ルブルー溶液 3 滴を加えたときの緑。

注記 0.05

mol/l 水酸化ナトリウム溶液 1 ml は,0.001 823 0 g HCl に相当する。

d)

判定  c)によって操作し,次に適合するとき,“酸(HCl として)

:質量分率 5 ppm 以下(規格値)

”と

する。

操作に記載された変色が認められる。

6.7

塩化物(Cl

塩化物(Cl)の試験方法は,次による。

a)

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1)

硝酸(12)  JIS K 8541 に規定する硝酸(質量分率 60∼61 %)の体積 1 と水の体積 2 とを混合

する。

2)

硝酸銀溶液(20 g/l)  JIS K 8550 に規定する硝酸銀 2 g を水に溶かして 100 ml にする。

3)

塩化物標準液

3.1)

塩化物標準液(Cl1 mg/ml)  次のいずれかのものを用いる。

3.1.1)

計量標準供給制度[JCSS

3)

]に基づく標準液で,酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致し

た場合に用い,必要な場合は,適切な方法で希釈して使用する。

3.1.2) JCSS

以外の認証標準液で酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合に用い,必要な

場合は,適切な方法で希釈して使用する。ただし,JCSS 以外の認証標準液がない場合は,市販

の標準液を用いる。

3.1.3)  JIS K 8150

に規定する塩化ナトリウム 1.65 g を全量フラスコ 1 000 ml にとり,

水を加えて溶かし,

水を標線まで加えて混合する。

3)

 JCSS は,Japan Calibration Service System の略称である。

3.2)

塩化物標準液(Cl0.01 mg/ml)  塩化物標準液(Cl:1 mg/ml)10 ml を全量フラスコ 1 000 ml

に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。

b)

器具  主な器具は,次のとおりとする。

1)

共通すり合わせ平底試験管  例として,容量 50 ml,直径 23 mm で目盛のあるもの。


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K 8465

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2)

分液漏斗 100 ml  6.6 b) 1)による。

c)

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料 20 g(15.9 ml)を分液漏斗 100 ml にとり,水 40 ml を加えて 2 分間よく振

り混ぜ,二層に分かれるまで放置し,水相 10 ml(試料量 5.0 g)を共通すり合わせ平底試験管にと

り,水を加えて 20 ml にする。

2)

比較溶液の調製は,塩化物標準液(Cl:0.01 mg/ml)2.5 ml を共通すり合わせ平底試験管にとり,水

を加えて 20 ml にする。

3)

試料溶液及び比較溶液に,硝酸(1+2)5 ml 及び硝酸銀溶液(20 g/l)1 ml を加え振り混ぜた後 15

分間放置する。

4)

黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管

の上方又は側方から観察して濁りを比較する。

d)

判定  c)によって操作し,次に適合するとき,“塩化物(Cl)

:質量分率 5 ppm 以下(規格値)

”とする。

試料溶液から得られた液の濁りは,比較溶液から得られた液の白濁より濃くない。

6.8

よう素消費物質

よう素消費物質の試験方法は,次による。

a)

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1)

塩酸(1 mol/l)  JIS K 8180 に規定する塩酸 9 ml をはかりとり,水を加えて 100 ml とし,混合した

後,気密容器に保存する。

2)

水酸化ナトリウム溶液(300 g/l)  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム 30.9 g を水に溶かして

100 ml にする(必要な場合に用いる。)。ポリエチレン製瓶などに保存する。

3)

でんぷん溶液  JIS K 8659 に規定するでんぷん(溶性)1.0 g に水 10 ml を加えてかき混ぜながら熱

水 200 ml 中に入れて溶かす。これを約 1 分間煮沸した後に冷却する。冷所に保存し 10 日以内に使

用する。

4)

ピロガロール・水酸化ナトリウム溶液  JIS K 8780 に規定するピロガロール 10 g を水酸化ナトリウ

ム溶液(300 g/l)80 ml に溶かし,更に水酸化ナトリウム溶液(300 g/l)を加えて全量を 100 ml にす

る(必要な場合に用いる。

。この溶液は使用時に調製する。

5)

溶存酸素を除いた水  次の 5.1)∼5.5)のいずれか,又はそれらの二つ以上を組み合わせたものを用

い,使用時に調製する。

5.1)

水をフラスコに入れ,加熱し,沸騰が始まってから 5 分間以上その状態を保つ。加熱を止め,フ

ラスコの口を時計皿で軽く蓋をして少し放置して沸騰が止まった後に,ガス洗浄瓶にピロガロー

ル・水酸化ナトリウム溶液を入れたものを連結するなどして空気中の酸素を遮り,冷却したもの。

5.2)

水をフラスコに入れ,水の中に JIS K 1107 に規定する窒素を 15 分間以上通じたもの。

5.3)

水から酸素分離膜をもつガス分離管を用いて溶存酸素を除いたもの。

5.4)

水を超音波振動装置で十分に脱気を行ったもの。

5.5)

新鮮な 18 MΩ・cm 以上の抵抗率のある脱イオン化された水を,窒素を通じた三角フラスコに泡立

てないように採取したもの。

注記  脱イオン化された水を用いる場合,脱イオン装置によっては酸素を含む場合があるので,

溶存酸素が除かれていることを確認する。

6)

硫酸(11)  水の体積 1 を冷却してかき混ぜながら,JIS K 8951 に規定する硫酸の体積 1 を徐々

に加える。


9

K 8465

:2011

7)  0.1 mol/l

チオ硫酸ナトリウム溶液(Na

2

S

2

O

3

・5H

2

O:24.82 g/l)  0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液

の調製,標定及び計算は,次による。

7.1)

調製  JIS K 8637 に規定するチオ硫酸ナトリウム五水和物 26 g と JIS K 8625 に規定する炭酸ナト

リウム 0.2 g をはかりとり,溶存酸素を除いた水 1 000 ml を加えて溶かした後,気密容器に入れて

保存する。調製後 2 日間放置したものを用いる。

7.2)

標定  標定は,認証標準物質

1)

又は JIS K 8005 に規定する容量分析用標準物質のよう素酸カリウ

ムを用い,次のとおり行う。

7.2.1)

認証標準物質

1)

のよう素酸カリウムを用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。

7.2.2)

容量分析用標準物質のよう素酸カリウムを用いる場合は必要量をめのう乳鉢で軽く砕いて,

130  ℃で約 2 時間乾燥した後,デシケーターに入れて放冷する。

7.2.3)

認証標準物質

1)

又は容量分析用標準物質のよう素酸カリウム 0.9∼1.1 g を全量フラスコ 250 ml に

0.1 mg の桁まではかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。その 25 ml を共

通すり合わせ三角フラスコ 200 ml に正確にはかりとり,水 100 ml を加える。次に,JIS K 8913

に規定するよう化カリウム 2 g 及び硫酸(1+1)2 ml を加え,直ちに栓をして穏やかに振り混ぜ

て,暗所に 5 分間放置する。指示薬としてでんぷん溶液を用い,7.1)で調製した液で滴定する。

この場合,でんぷん溶液は,終点間際で液の色がうすい黄になったときに約 0.5 ml を加える。終

点は,液の青が消える点とする。

別に,

共通すり合わせ三角フラスコ 200 ml に水 125 ml 及びよう化カリウム 2 g をはかりとり,

硫酸(1+1)2 ml を加え,直ちに栓をして穏やかに振り混ぜて,暗所に 5 分間放置し,同一条件

で空試験を行って滴定量を補正する。

7.3)

計算  ファクターは,次の式によって算出する。

100

7

566

003

.

0

250

/

25

2

1

A

V

V

m

f

×

×

×

=

ここに,

f

0.1 mol/l  チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとったよう素酸カリウムの質量(g)

A

よう素酸カリウムの純度(質量分率  %)

V

1

滴定に要した 0.1 mol/l  チオ硫酸ナトリウム溶液の体積
(ml)

V

2

空試験に要した 0.1 mol/l  チオ硫酸ナトリウム溶液の体
積(ml)

0.003 566 7: 0.1 mol/l  チオ硫酸ナトリウム溶液 1 ml に相当するよう

素酸カリウムの質量(g)

8)  0.05 mol/l 

よう素溶液(I:12.69 g/l)  0.05 mol/l  よう素溶液の調製,標定及び計算は,次による。

8.1)

調製  JIS K 8913 に規定するよう化カリウム 40 g をはかりとり,水 25 ml 及び JIS K 8920 に規定

するよう素 13 g を加えて溶かした後,水を加えて 1 000 ml とする。これに JIS K 8180 に規定する

塩酸 3 滴を加えて混合した後,遮光した気密容器に入れて暗所に保存する。

8.2)

標定  8.1)で調製した液 25 ml をコニカルビーカー200 ml に正確にはかりとり,塩酸(1 mol/l)1 ml

を加える。指示薬としてでんぷん溶液を用い,0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。こ

の場合,でんぷん溶液は,終点近くで液の色がうすい黄になったときに約 0.5 ml を加える。終点

は,液の青が消える点とする。

8.3)

計算  ファクターは,次の式によって算出する。


10

K 8465

:2011

   

25

1

V

f

f

×

=

ここに,

f

1

0.05 mol/l

よう素溶液のファクター

f

0.1 mol/l

チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター

V

滴定に要した

0.1 mol/l

チオ硫酸ナトリウム溶液の体積

ml

b

)

器具  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管  6.7 b

)

 1

)

による。

c

)

操作  操作は,次のとおり行う。

1

)

試料溶液の調製は,試料

15 ml

を共通すり合わせ平底試験管にとり,

0.05 mol/l

よう素溶液

0.5 ml

を加えて振り混ぜ,

30

分間放置する。

0.05 mol/l

よう素溶液のファクターが

1.00

でない場合は,加

える体積を補正する。

2

)

白の背景を用いて,試料溶液の色を上方又は側方から観察する。

d

)

判定  c

)

によって操作し,次に適合するとき,

“よう素消費物質:試験適合”とする。

試料溶液は紅色を保つ。

6.9

硫酸着色物質

硫酸着色物質の試験方法は,次による。

a

)

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

塩酸(139)  JIS K 8180 に規定する塩酸の体積

1

と水の体積

39

とを混合する。

2

)

二酸化炭素を除いた水  6.6 a

)

 5

)

による。

3

)

ブロモチモールブルー溶液  6.6 a

)

 7

)

による。

4

)

硫酸(質量分率 95±0.5 %)  硫酸(質量分率

95

±

0.5 %

)の調製は,あらかじめ JIS K 8951 に規

定する硫酸の純度を求める。希釈が必要な場合は,計算した量の水を注意して徐々に加えて硫酸濃

度を質量分率

95

±

0.5 %

にする。

4.1

)

硫酸の純度  共通すり合わせ三角フラスコ

100 ml

の質量を

0.1 mg

の桁まではかり,試料

1.0 g

入れ,再び

0.1 mg

の桁まで質量をはかる。共通すり合わせ三角フラスコを冷却しながら水

20 ml

を徐々に加える。ブロモチモールブルー溶液数滴を加え,

1 mol/l

水酸化ナトリウム溶液で滴定す

る。終点は,液の色が黄色から青みの緑に変わる点とする。

硫酸の純度は,次の式によって算出する。

100

04

0.049

1

2

×

×

×

=

m

m

f

V

A

ここに,

A

純度(

H

2

SO

4

(質量分率

  %

V

滴定に要した

1 mol/l

水酸化ナトリウム溶液の体積(

ml

f

1 mol/l

水酸化ナトリウム溶液のファクター

m

2

試料を入れた共通すり合わせ三角フラスコの質量(

g

m

1

共通すり合わせ三角フラスコの質量(

g

0.049 04

1 mol/l

水酸化ナトリウム溶液

1 ml

に相当する

H

2

SO

4

質量(

g

5

)

1 mol/l 

水酸化ナトリウム溶液(

NaOH

40.00 g/l

)  6.6 a

)

 8.1

)

による。

b

)

比色標準液  “比色標準液

A

”を用いる。

1

)

比色原液  比色原液の調製は,次による。

1.1

)

塩化コバルト(II)比色原液  JIS K 8129 に規定する塩化コバルト(

II

)六水和物

59.5 g

(質量分


11

K 8465

:2011

100 %

としての相当質量)をビーカー

1 000 ml

にはかりとり,塩酸(

1

39

)を加えて溶かし,

全量フラスコ

1 000 ml

に移し,更に塩酸(

1

39

)を標線まで加え混合する。

1.2

)

塩化鉄(III)比色原液  JIS K 8142 に規定する塩化鉄(

III

)六水和物

45.0 g

(質量分率

100 %

とし

ての相当質量)をビーカー

1 000 ml

にはかりとり,塩酸(

1

39

)を加えて溶かし,全量フラスコ

1 000 ml

に移し,更に塩酸(

1

39

)を標線まで加え混合する。

1.3

)

硫酸銅(II)比色原液  JIS K 8983 に規定する硫酸銅(

II

)五水和物

62.4 g

(質量分率

100 %

とし

ての相当質量)をビーカー

1 000 ml

にはかりとり,塩酸(

1

39

)を加えて溶かし,全量フラスコ

1 000 ml

に移し,更に塩酸(

1

39

)を標線まで加え混合する。

2

)

比色標準液 の調製  表 に示す割合によって“比色標準液

A

5.0 ml

を共通すり合わせ平底試験

管に調製する。

表 2−硫酸着色物質試験用比色標準液

単位  ml

比色原液

比色標準液の記号

塩化コバルト(II)

塩化鉄(III)

硫酸銅(II)

A

0.1

0.4

0.1

4.4

c

)

器具  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管  6.7 b

)

 1

)

による。

d

)

操作  操作は,次のとおり行う。

1

)

共通すり合わせ平底試験管に試料

20 ml

15.9 ml

)をとり,約

10

℃に冷却する。

2

)

振り混ぜながら,約

10

℃に冷却した硫酸(質量分率

95

±

0.5 %

5 ml

30

℃を超えないように注

意して徐々に加え,栓をして

30

秒間激しく振り混ぜた後,約

10

℃に冷却し,約

10

℃で

15

分間放

置する。

3

)

上層(試料相;

1,2-

ジクロロエタン相)及び下層(硫酸相)の液の色を上方又は側方から観察する。

e

)

判定  d

)

によって試験し,次に適合するとき,

“試験適合”とする。

試料相(

1,2-

ジクロロエタン相)及び硫酸相の液の色は,比色標準液

A

の色より濃くない。

7

容器

容器は,遮光した気密容器とする。

8

表示

容器には,次の事項を表示する。

a

)

日本工業規格番号

b

)

名称  “

1,2-

ジクロロエタン”及び“試薬”の文字

c

)

種類

d

)

化学式及び式量

e

)

純度

f

)

内容量

g

)

製造番号


12

K 8465

:2011

   

h

)

製造業者名又はその略号

9

取扱い上の注意事項

1,2-

ジクロロエタンは,有害なので,蒸気の吸入,粘膜・皮膚への付着などを避ける。