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日本工業規格

                    JIS

 K

8405

-1994

酸化亜鉛(試薬)

Zinc oxide

ZnO

    FW : 81.39

1.

適用範囲  この規格は,試薬として用いる酸化亜鉛について規定する。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS K 0067

  化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

2.

共通事項  この規格に共通する事項は,JIS K 8001 による。

3.

種類  特級

4.

性質  酸化亜鉛は,次の性質を示す。

(1)

性状  酸化亜鉛は,白∼ほとんど白の粉末で,水及びエタノールにほとんど溶けない。うすい塩酸,

うすい硫酸,うすい酢酸及び水酸化ナトリウム溶液に溶ける。

(2)

定性方法

(a)

試料 1g を磁器製るつぼにとり,強熱すると黄になり,冷えると白にもどる。

(b)

試料 0.1g に水 5ml と酢酸 (1+2) 2ml を加えて溶かし,水酸化ナトリウム溶液 (300g/l) 1ml を加える

と白い沈殿が生じる。さらに,水酸化ナトリウム溶液 (300g/l) 2ml を加えると,その沈殿は溶ける。

5.

品質  品質は,6.によって試験し,表 に適合しなければならない。


2

K 8405-1994

表 1  品質

項目

規格値

純度 99.0

%

以上

酢酸溶状

試験適合

強熱減量 0.5

%

以下

塩化物 (Cl)

0.00 1%

以下

硝酸塩

試験適合

りん酸塩 (PO

4

) 5

ppm

以下

硫黄化合物(SO

4

として)

0.01 %

以下

ナトリウム (Na)

0.01 %

以下

カリウム (K)

0.01 %

以下

カルシウム (Ca)

0.01 %

以下

鉛 (Pb)

0.005 %

以下

ひ素 (As)

2 ppm

以下

マンガン (Mn)

5 ppm

以下

鉄 (Fe)

5 ppm

以下

過マンガン酸還元性物質

試験適合

6.

試験方法  試験方法は,次のとおりとする。

(1)

純度  99.0%以上

試料 2g(0.1mg のけたまではかる)+水 10ml+塩酸 (2+1) 10ml→加熱して溶かす→水浴上でほと

んど蒸発乾固→全量フラスコ 250ml にとる→水を標線まで加える→その 25ml(正確にとる)

(試料量

0.2g

)+水 80ml+アンモニア性塩化アンモニウム緩衝液 5ml→0.1mol/EDTA2Na 溶液で滴定(指示薬:

エリオクロムブラック T 溶液。終点は液の色が赤から青に変わる点)

0.1mol/lEDTA2Na

溶液 1ml は,0.008 139g ZnO に相当する。

(2)

酢酸溶状

試料 1g+水 10ml→煮沸(泡を除く)→冷却+酢酸 (1+2) 10ml→穏やかにかき混ぜて溶かす……ほ

とんど澄明以内で連続した泡が生じない。

(3)

強熱減量  0.5%以下

JIS K 0067

の 4.2.3(操作)による。試料 2.0g を用い,減量 10mg 以下。

(4)

塩化物 (Cl)   0.001%以下

試料側溶液:試料 1.0g+水 10ml+硝酸 (1+2) 7ml→溶かす±水  (→20ml)  。

標準側溶液:硝酸 (1+2) 7ml→水浴上で蒸発乾固+塩化物標準液 (0.01mgCl/ml) 1.0ml+水  (→20ml)  。

操作:JIS K 8001 の 5.7(1)(比濁法)による。

(5)

硝酸塩

試料側溶液:試料 1.0g+硫酸 (1+5) 5ml→加熱して溶かす→冷却+水  (→10ml)  。

操作:JIS K 8001 の 5.10(1)(インジゴカルミン法)による。この場合,インジゴカルミン溶液 (0.18g/l)

0.10ml

を用いる(NO

3

:

約 0.005%以下)

(6)

りん酸塩 (PO

4

  5ppm 以下

試料側溶液:試料 2.0g+硫酸 (1+5) 10ml→加熱して溶かす→冷却+水  (→20ml)  。

標準側溶液:硫酸 (1+5) 10ml→水浴上で蒸発乾固+りん酸塩標準液 (0.01mgPO

4

/ml) 1.0ml

+水  (→

20ml)

操作:JIS K 8001 の 5.13(1)(比色法)による。


3

K 8405-1994

(7)

硫黄化合物(SO

4

として)  0.01%以下

試料側溶液:試料 1.0g+水 15ml+炭酸ナトリウム溶液 (100g/l) 0.2ml+臭素水 0.5ml→15 分間煮沸+塩

酸 (2+1) 5ml→水浴上で蒸発乾固+塩酸 (2+1) 0.3ml+水  (→20ml)  。

標準側溶液:炭酸ナトリウム溶液 (100g/l) 0.2ml+臭素水 0.5ml+塩酸 (2+1) 5ml→水浴上で蒸発乾固

+硫酸塩標準液 (0.01mgSO

4

/ml) 10ml

+塩酸 (2+1) 0.3ml+水  (→20ml)  。

操作:JIS K 8001 の 5.15(1)(比濁法)による。

(8)

ナトリウム (Na)  0.01%以下

試料側溶液:試料 1.0g+硝酸 (1+2) 7ml→加熱して溶かす→冷却+水  (→100ml) (X 液)[(9)及び(10)

の試験にも用いる]。

標準側溶液:試料 1.0g+硝酸 (1+2) 7ml→加熱して溶かす→冷却+ナトリウム標準液 (0.1mgNa/ml)

1.0ml

+カリウム標準液 (0.1mgK/ml) 1.0ml+カルシウム標準液 (0.01mgCa/ml) 10ml+水  (→100ml) (Y

液)

(9)及び(10)の試験にも用いる]

操作:JIS K 8001 の 5.30(炎光光度法)による。測定波長

λ

1

589.0nm

λ

2

580nm

(9)

カリウム (K)   0.01%以下

試料側溶液:(8)の X 液。

標準側溶液:(8)の Y 液。

操作:JIS K 8001 の 5.30 による。測定波長

λ

1

766.5nm

λ

2

760nm

(10)

カルシウム (Ca)   0.01%以下

試料側溶液:(8)の X 液。

標準側溶液:(8)の Y 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31(原子吸光法)(1)(直接噴霧法)(d)による。測定波長 422.7nm。

(11)

 (Pb)   0.005%以下

試料側溶液:試料 2.0g+硝酸 (1+2) 14ml→加熱して溶かす→冷却+水  (→100ml)  (X 液)。

標準側溶液:試料 2.0g+硝酸 (1+2) 14ml→加熱して溶かす→冷却+鉛標準液 (0.01mgPb/ml) 10ml+水

(

→100ml)  (Y 液)

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 283.3nm。

(12)

ひ素 (As)   2ppm 以下

試料側溶液:試料 1.0g+水 5ml+塩酸(ひ素分析用)3ml→加熱して溶かす→冷却→水素化ひ素発生瓶

100ml

に入れる+水 20ml。

標準側溶液:ひ素標準液 (0.001mgAs/ml) 2.0ml→水素化ひ素発生瓶 100ml に入れる+塩酸(ひ素分析

用)3ml+水 20ml。

操作:JIS K 8001 の 5.19(3)(Ag DDTC 法)による。

(13)

マンガン (Mn)   5ppm 以下

試料側溶液:試料 10g+硝酸 (1+2) 65ml→加熱して溶かす→冷却+水  (→100ml)  (X 液)[(14)の試

験にも用いる]

標準側溶液:試料 10g+硝酸 (1+2) 65ml→加熱して溶かす→冷却+マンガン標準液 (0.01mgMn/ml)

5.0ml

+鉄標準液 (0.01mgFe/ml) 5.0ml+水  (→100ml)  (Y 液)

(14)の試験にも用いる]

空試験溶液:硝酸 (1+2) 65ml+水  (→100ml)  (Z 液)[(14)の試験にも用いる]。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 279.5nm。

(14)

 (Fe)   5ppm 以下


4

K 8405-1994

試料側溶液:(13)の X 液。

標準側溶液:(13)の Y 液。

空試験容液:(13)の Z 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 248.3nm。

(15)

過マンガン酸還元性物質

硫酸 (1+15) 125ml→約 65℃に加熱+0.02mol/過マンガン酸カリウム溶液(わずかに紅色になるま

で)+試料 10g→約 65℃で加熱して溶かす+0.02mol/過マンガン酸カリウム溶液 0.10ml→振り混ぜる

→光を遮って約 65 ゚ C で 1 分間放置……液は紅色を保つ。

7.

容器  気密容器とする。

8.

表示  容器には,次の事項を表示しなければならない。

(1)

名称  “酸化亜鉛”及び“試薬”の文字。

(2)

種類

(3)

化学式,式量

(4)

品質(純度)

(5)

内容量

(6)

製造番号

(7)

製造業者名又はその略号


5

K 8405-1994

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

久保田  正  明

物質工学工業技術研究所計測化学部

細  川  幹  夫

通商産業省基礎産業局生物化学産業課

津  田      博

通商産業省機械情報産業局計量行政室

地  崎      修

工業技術院標準部繊維化学規格課

喜多川      忍

通商産業検査所化学部化学標準課

野々村      誠

都立工業技術センター無機化学部

加  山  英  男

財団法人日本規格協会

石  橋  無味男

厚生省国立衛生試験所

川  瀬      晃

社団法人日本分析化学会

柳  瀬  斉  彦

社団法人日本化学工業協会

藤  貫      正

社団法人日本分析化学会

並  木      昭

財団法人化学品検査協会

鶴  田  利  行

硫酸協会

中  村      靖

日本鉱業協会

大  槻      孝

社団法人日本鉄鋼協会

日  暮  喜八郎

第一化学薬品株式会社

北  田  佳  伸

和光純薬工業株式会社

高  野  虞美子

東京化成工業株式会社

中  村      穣

森田化学工業株式会社

山  岡      宏

片山化学工業株式会社

飯  岡  寛  一

柳島製薬株式会社

山  田  和  夫

関東化学株式会社

(事務局)

平  井  信  次

日本試薬連合会