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日本工業規格

JIS

 K

8397

-1996

サリチル酸ナトリウム(試薬)

Sodium salicylate

C

7

H

5

NaO

3

    FW : 160.10

1.

適用範囲  この規格は,試薬として用いるサリチル酸ナトリウム(

1

)

について規定する。

(

1

)

化学名:o−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS K 0113

  電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則

JIS K 0117

  赤外分光分析方法通則

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

2.

共通事項  この規格に共通する事項は,JIS K 8001 による。

3.

種類  特級

4.

性質  サリチル酸ナトリウムは,次の性質を示す。

(1)

性状  サリチル酸ナトリウムは,白い結晶又は結晶性粉末で,水に極めて溶けやすく,エタノールに

溶けやすい。

(2)

定性方法

(a)

試料 2g に水 20ml を加えて溶かし,JIS K 8001 の 5.29(炎色試験)(1)によると,黄色が現れる。

(b)

試料の赤外吸収スペクトルを JIS K 0117 によって測定すると,波数 1 600cm

1

,1 490cm

1

,1 370cm

1

,1 300cm

1

,860cm

1

,810cm

1

,740cm

1

及び 700cm

1

付近に主な吸収を認める。この場合,試

料調製は JIS K 0117 の 6.2(1)(錠剤法)による。赤外吸収スペクトルの一例を

図 に示す。


2

K 8397-1996

図 1  赤外吸収スペクトルの一例

5.

品質  品質は,6.によって試験し,表 に適合しなければならない。

表 1  品質

項目

規格値

純度 99.5%以上

水溶状

試験適合

エタノール溶状

試験適合

pH (200g/l, 25

℃) 6.0∼8.5

亜硫酸塩及びチオ硫酸塩

試験適合

塩化物 (Cl)

0.002%

以下

硫酸塩 (SO

4

) 0.01%

以下

重金属(Pb として) 0.001%以下 
鉄 (Fe)

0.001%

以下

アンモニウム (NH

4

) 0.005%

以下

6.

試験方法  試験方法は,次のとおりとする。

(1)

純度  99.5%以上

試料 0.3g(0.1mg のけたまではかる)+酢酸 50ml→0.1mol/過塩素酸(酢酸溶媒)で JIS K 0113 の 5.

によって電位差滴定を行う。この場合,指示電極にはガラス電極,参照電極には塩化銀電極を用いる。

別に同一条件で空試験を行い,滴定量を補正する。

0.1 mol/l

過塩素酸(酢酸溶媒)1ml は,0.016 010gC

7

H

5

NaO

3

に相当する。

(2)

水溶状


3

K 8397-1996

試料 2g+水  (→20ml)  ……澄明。

(3)

エタノール溶状

試料 1g+エタノール (95) (→20ml)  ……ほとんど澄明以内。

(4)  pH (200g/l, 25

)    6.0∼8.5

試料溶液:試料 20g+二酸化炭素を含まない水  (→100ml)。

操作:JIS K 8001 の 5.5 による。

(5)

亜硫酸塩及びチオ硫酸塩

試料 1g+水 35ml+塩酸 (2+1) 5ml→ろ過→ろ液 25ml+でんぷん溶液 1ml+5mmol/よう素溶液

(

2

)0.15ml

……青が現れる(SO

3

:約 0.006%以下,S

2

O

3

:約 0.02%以下)。

(

2

)  5mmol/l

よう素溶液の調製  0.05mol/よう素溶液10ml(正確にとる)→全量フラスコ100ml に

入れる→水を標線まで加える。

参考 5mmol/よう素溶液 1ml は,0.000 400 3g SO

3

又は 0.001 211 3g S

2

O

3

に相当する。

(6)

塩化物 (Cl)   0.002%以下

試料側溶液:試料 1.0g+水  (→10ml)  +エタノール (99.5) 15ml。

標準側溶液:塩化物標準液 (0.01mgCl/ml) 2.0ml+水  (→10ml)  +エタノール (99.5) 15ml。

操作:JIS K 8001 の 5.7(1)(比濁法)による。

(7)

硫酸塩 (SO

4

)

  0.01%以下

試料側溶液:試料 1.0g+水  (→10ml)  +エタノール (99.5) 15ml+塩酸 (2+1) 0.3ml。

標準側溶液:硫酸塩標準液 (0.01mgSO

4

/ml) 10ml

+エタノール (99.5) 15ml+塩酸 (2+1) 0.3ml。

操作:JIS K 8001 の 5.15(1)(比濁法)による。

(8)

重金属(Pb として)  0.001%以下

試料側溶液:試料 1.0g+水  (→10ml)  +エタノール (99.5) 10ml。

標準側溶液:鉛標準液 (0.01mgPb/ml) 1.0ml+水  (→10ml)  +エタノール (99.5) 10ml。

操作:JIS K 8001 の 5.24(1)(硫化ナトリウム法)による。

(9)

 (Fe)   0.001%以下

試料側溶液:試料 1.0g+水  (→10ml)  +塩酸 (2+1) 1ml+エタノール (99.5) 10ml。

標準側溶液:鉄 (III) 標準液 (0.01mgFe/ml) 1.0ml+水  (→10ml)  +塩酸 (2+1) 1ml+エタノール (99.5)

10ml

操作:JIS K 8001 の 5.22(2)(1, 10−フェナントロリン法)による。

(10)

アンモニウム (NH

4

  0.005%以下

試料側溶液:試料 2.0g+水  (→100ml)。その 10ml(試料量 0.2g)。

標準側溶液:アンモニウム標準液 (0.01mgNH

4

/ml) 1.0ml

+水  (→10ml)。

操作:JIS K 8001 の 5.11(4)(インドフェノール青法)による。

7.

容器  遮光した気密容器とする。

8.

表示  容器には,次の事項を表示しなければならない。

(1)

名称  “サリチル酸ナトリウム”及び“試薬”の文字

(2)

種類

(3)

化学式,式量


4

K 8397-1996

(4)

品質(純度)

(5)

内容量

(6)

製造番号

(7)

製造業者名又はその略号

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

川  瀬      晃

社団法人日本分析化学会

地  崎      修

通商産業省基礎産業局生物化学産業課

岡  林  哲  夫

工業技術院標準部繊維化学規格課

札  川  紀  子

物質工学工業技術研究所計測化学部

高  橋  孝  一

通商産業検査所検査部検査業務課

野々村      誠

都立工業技術センター無機化学部

加  山  英  男

財団法人日本規格協会

石  橋  無味雄

厚生省国立衛生試験所

森  崎  謙  一

社団法人日本化学工業協会

嶋  貫      孝

社団法人日本分析化学会

並  木      昭

財団法人化学品検査協会

鶴  田  利  行

硫酸協会

中  村      靖

日本鉱業協会

大  槻      孝

社団法人日本鉄鋼協会

坂  本      勉

財団法人日本規格協会

高  田  芳  矩

財団法人日本分析センター

日  暮  喜八郎

第一化学薬品株式会社

鈴  木  正  信

和光純薬工業株式会社

飯  岡  寛  一

柳島製薬株式会社

高  野  虞美子

東京化成工業株式会社

飛  田  和  彦

米山化学工業株式会社

山  岡      宏

片山化学工業株式会社

山  田  和  夫

関東化学株式会社

(事務局)

平  井  信  次

日本試薬連合会