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日本工業規格

JIS

 K

8392

-1994

サリチル酸(試薬)

Salicylic acid

C

7

H

6

O

3

  FW : 138.12

1.

適用範囲  この規格は,試薬として用いるサリチル酸について規定する。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS K 0064

  化学製品の融点測定方法

JIS K 0067

  化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 0117

  赤外分光分析方法通則 

JIS K 8001

  試薬試験方法通則 

2.

共通事項  この規格に共通する事項は,JIS K 8001 による。

3.

種類  特級

4.

性質  サリチル酸は,次の性質を示す。

(1)

性状  サリチル酸は,白い針状結晶又は結晶性粉末で,エタノール及びジエチルエーテルに溶けやす

く,水に溶けにくい。

(2)

定性方法  試料の赤外吸収スペクトルを JIS K 0117 によって測定すると,波数 3 240cm

1

3 070cm

1

1 660cm

1

,1 480cm

1

,1 250cm

1

,1 160cm

1

,760cm

1

及び 700cm

1

付近に主な吸収を認める。この

場合,試料調製は JIS K 0117 の 6.2(1)(錠剤法)による。赤外吸収スペクトルの一例を,

図 に示す。


2

K 8392-1994

図 1  赤外吸収スペクトルの一例

5.

品質  品質は,6.によって試験し,表 に適合しなければならない。

表 1  品質

項目

規格値

純度 99.5

%

以上

エタノール溶状

試験適合

融点 158∼161  ℃ 
強熱残分(硫酸塩) 0.01

%

以下

塩化物 (Cl)

0.002 %

以下

硫酸塩 (SO

4

) 0.005

%

以下

重金属(Pb として) 5

ppm

以下

鉄 (Fe)

3 ppm

以下

硫酸着色物質

試験適合

6.

試験方法  試験方法は,次のとおりとする。

(1)

純度  99.5%以上

試料 0.5g(0.1mg のけたまではかる)+エタノール (95) 5ml+二酸化炭素を含まない水 30ml→

0.1mol/l

水酸化ナトリウム溶液で滴定[指示薬:フェノールフタレイン溶液]

別に,同一条件で空試験を行って滴定量を補正する。

0.1mol/l

水酸化ナトリウム溶液 1ml は,0.013 812gC

7

H

6

O

3

に相当する。

(2)

エタノール溶状  試料 3g+エタノール (95) (→20ml)  ……澄明。

(3)

融点  158∼161℃

JIS K 0064

の 3.1(目視による方法)による。

(4)

強熱残分(硫酸塩)  0.01%以下


3

K 8392-1994

JIS K 0067

の 4.4.4(4)(第 4 法  硫酸塩として強熱する方法)による。試料 10g,硫酸 1ml を用い,

残分 1mg 以下。

(5)

塩化物 (Cl)   0.002%以下

試料側溶液  試料 5g+水 90ml→加熱して溶かす→冷却+水  (→100ml)  →洗浄ろ紙(5 種 C)でろ過

→初めのろ液 20ml を捨てる→ろ液(A 液)

(6)の試験にも用いる]

A

液 15ml(試料量 0.75g)+硝酸 (1+2) 5ml+水  (→25ml)。

標準側溶液  塩化物標準液 (0.01mgCl/ml) 1.5ml+硝酸 (1+2) 5ml+水  (→25ml)。

操作  JIS K 8001 の 5.7(1)(比濁法)による。

(6)

硫酸塩 (SO

4

  0.005%以下

試料側溶液  A 液 30ml(試料量 1.5g)+塩酸 (2+1) 0.3ml。

標準側溶液  硫酸塩標準液 (0.01mgSO

4

/ml) 7.5ml

+水  (→30ml)  +塩酸 (2+1) 0.3ml。

操作  JIS K 8001 の 5.15(1)(比濁法)による。

(7)

重金属(Pb として)  5ppm 以下

試料側溶液  試料 4.0g+水 5ml+水酸化ナトリウム溶液 (300g/l) 5ml→溶かす+塩酸 (2+1) 6ml→

よくかき混ぜる→冷却→ブフナー漏斗型ガラスろ過器(3G3)で吸引ろ過→(ろ液+洗液)+酢酸ナトリ

ウム溶液 (200g/l)  で pH 約 4 に調節+水  (→25ml)。

標 準 側 溶 液   水 酸 化 ナ ト リ ウ ム 溶 液  (300g/l) 5ml + 水 5ml + 塩 酸  (2 + 1) 6ml + 鉛 標 準 液

(0.01mgPb/ml) 2.0ml

→酢酸ナトリウム溶液 (200g/l)  で pH 約 4 に調節+水  (→25ml)。

操作  JIS K 8001 の 5.24(1)(硫化ナトリウム法)による。

(8)

 (Fe)   3ppm 以下

試料側溶液  試料 1.0g+エタノール (95) 10ml+塩酸 (2+1) 1ml+水  (→15ml)。

標準液溶液  鉄標準液 (0.01mgFe/ml) 0.30ml+エタノール (95) 10ml+塩酸 (2+1) 1ml+水  (→

15ml)

操作  JIS K 8001 の 5.22(2)(1, 10−フェナントロリン法)による。

(9)

硫酸着色物質  JIS K 8001 の 5.26(3)(c)(固体試料の場合)による。試料 1g 及び硫酸 5ml を用い,比

色標準液(

1

)2.5ml

+水 2.5ml の赤より濃くない。

(

1

)

比色標準液  JIS K 80015.26(1)の比色原液をそれぞれ(a)[塩化コバルト (II) 比色原液]0.20ml

(b)[塩化鉄 (III) 比色原液]1.2ml+(c)[硫酸銅 (II) 比色原液]0.10ml+水  (→10ml)。

7.

容器  気密容器とする。

8.

表示  容器には,容易に消えない方法で次の事項を表示しなければならない。

(1)

名称  “サリチル酸”及び“試薬”の文字

(2)

種類

(3)

化学式,式量

(4)

品質(純度)

(5)

内容量

(6)

製造番号

(7)

製造業者名又はその略号


4

K 8392-1994

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

久保田  正  明

物質工学工業技術研究所計測化学部

細  川  幹  夫

通商産業省基礎産業局生物化学産業課

津  田      博

通商産業省機械情報産業局計量行政室

地  崎      修

工業技術院標準部繊維化学規格課

喜多川      忍

通商産業検査所化学部化学標準課

野々村      誠

都立工業技術センター無機化学部

加  山  英  男

財団法人日本規格協会

石  橋  無味男

厚生省国立衛生試験所

川  瀬      晃

社団法人日本分析化学会

柳  瀬  斉  彦

社団法人日本化学工業協会

藤  貫      正

社団法人日本分析化学会

並  木      昭

財団法人化学品検査協会

鶴  田  利  行

硫酸協会

中  村      靖

日本鉱業協会

大  槻      孝

社団法人日本鉄鋼協会

日  暮  喜八郎

第一化学薬品株式会社

北  田  佳  伸

和光純薬工業株式会社

高  野  虞美子

東京化成工業株式会社

中  村      穣

森田化学工業株式会社

山  岡      宏

片山化学工業株式会社

飯  岡  寛  一

柳島製薬株式会社

山  田  和  夫

関東化学株式会社

(事務局)

平  井  信  次

日本試薬連合会