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K 8363

:2011

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  種類

2

4

  性質

2

4.1

  性状

2

4.2

  定性方法

2

5

  品質

2

6

  試験方法

3

6.1

  一般事項

3

6.2

  純度(CH

3

COOK

3

6.3

  水溶状

5

6.4

  pH50 g/l25  ℃)

6

6.5

  乾燥減量(150  ℃)

6

6.6

  塩化物(Cl

6

6.7

  りん酸塩(PO

4

7

6.8

  硫酸塩(SO

4

8

6.9

  ナトリウム(Na

9

6.10

  銅(Cu),鉛(Pb)及び鉄(Fe

10

6.11

  カルシウム(Ca

12

6.12

  過マンガン酸還元性物質(として)

13

7

  容器

14

8

  表示

15


K 8363

:2011

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本試薬

協会(JRA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと

の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これに

よって,JIS K 8363:1992 は改正され,この規格に置き換えられた。

なお,平成 23 年 12 月 21 日までの間は,工業標準化法第 19 条第 1 項等の関係条項の規定に基づく JIS

マーク表示認証において,JIS K 8363:1992 によることができる。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 K

8363

:2011

酢酸カリウム(試薬)

Potassium acetate

(Reagent)

CH

3

COOK    FW:98.14

序文

この規格は,1953 年に制定され,その後 5 回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は 1992 年に

行われたが,その後の試験・研究開発などの技術進歩に対応するために改正した。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

1

適用範囲

この規格は,試薬として用いる酢酸カリウムについて規定する。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0067

  化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 0113

  電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則

JIS K 0121

  原子吸光分析通則

JIS K 1107

  窒素

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS K 8005

  容量分析用標準物質

JIS K 8042

  アニリン(試薬)

JIS K 8085

  アンモニア水(試薬)

JIS K 8102

  エタノール(95)

(試薬)

JIS K 8136

  塩化すず(II)二水和物(試薬)

JIS K 8150

  塩化ナトリウム(試薬)

JIS K 8155

  塩化バリウム二水和物(試薬)

JIS K 8180

  塩酸(試薬)

JIS K 8223

  過塩素酸(試薬)

JIS K 8247

  過マンガン酸カリウム(試薬)

JIS K 8284

  くえん酸水素二アンモニウム(試薬)

JIS K 8355

  酢酸(試薬)

JIS K 8377

  酢酸ブチル(試薬)

JIS K 8454

  N,N-ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム三水和物(試薬)


2

K 8363

:2011

JIS K 8541

  硝酸(試薬)

JIS K 8550

  硝酸銀(試薬)

JIS K 8563

  硝酸鉛(II)

(試薬)

JIS K 8574

  水酸化カリウム(試薬)

JIS K 8603

  ソーダ石灰(試薬)

JIS K 8617

  炭酸カルシウム(試薬)

JIS K 8810

  1-ブタノール(試薬)

JIS K 8886

  無水酢酸(試薬)

JIS K 8905

  七モリブデン酸六アンモニウム四水和物(試薬)

JIS K 8951

  硫酸(試薬)

JIS K 8962

  硫酸カリウム(試薬)

JIS K 8982

  硫酸アンモニウム鉄(III)

・12 水(試薬)

JIS K 8983

  硫酸銅(II)五水和物(試薬)

JIS K 9007

  りん酸二水素カリウム(試薬)

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

JIS Z 8802

  pH 測定方法

3

種類

種類は,特級とする。

4

性質

4.1

性状

酢酸カリウムは,白色の粒状又は粉末で,潮解性があり,水に極めて溶けやすく,エタノールに溶けや

すい。

4.2

定性方法

定性方法は,次による。

a)

試料 1 g に水 20 ml を加えて溶かす(A 液)

。A 液 10 ml に塩化鉄(III)溶液(100 g/l)0.2 ml を加える

と赤褐色になる。

b)

炎色試験は,

直径約 0.8 mm の白金線を先端から約 30 mm まで塩酸

(1+1)

に浸し,

炎の長さ約 120 mm,

内炎の長さ約 30 mm 程度としたガスバーナーの無色炎中に,内炎の最上部から約 10 mm の位置に水

平に入れた後,放冷する。この操作を炎に色が現れなくなるまで繰り返す。次に,白金線の先端約 5 mm

を A 液に浸し,ガスバーナーの無色炎中に入れ,コバルトガラスを透かして炎を見ると紫が現れる。

5

品質

品質は,箇条 によって試験したとき,

表 に適合しなければならない。


3

K 8363

:2011

表 1−品質

項目

規格値

試験方法

純度(CH

3

COOK)

質量分率 %

97.0 以上

6.2 

水溶状

試験適合

6.3 

pH(50 g/l,25  ℃)

7.5∼9.0

6.4 

乾燥減量(150  ℃)

質量分率 %

3.0 以下

6.5 

塩化物(Cl)

質量分率 %

0.003 以下

6.6 

りん酸塩(PO

4

質量分率 %

0.001 以下

6.7 

硫酸塩(SO

4

質量分率 %

0.003 以下

6.8 

ナトリウム(Na)

質量分率 %

0.5 以下

6.9 

銅(Cu)

質量分率 ppm

5 以下

6.10 

カルシウム(Ca)

質量分率 %

0.005 以下

6.11 

鉛(Pb)

質量分率 %

0.001 以下

6.10 

鉄(Fe)

質量分率 ppm

5 以下

6.10 

過マンガン酸還元性物質

(O として)

質量分率 %

0.002 以下

6.12 

6

試験方法

6.1

一般事項

試験方法の一般的な事項は,JIS K 0050 及び JIS K 8001 による。

6.2

純度(CH

3

COOK

純度(CH

3

COOK)の試験方法は,次による。

a)

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1)

酢酸(非水滴定用)  非水滴定に用いる酢酸は,次の試験に適合したものを用いる。

JIS K 8042

に規定するアニリン 1 g を JIS K 8355 に規定する酢酸で溶かし,酢酸で 100 ml にした

ものを A 液とする。A 液 25 ml を正確にとり,0.1 mol/l  過塩素酸(酢酸溶媒)で電位差滴定したと

きの滴定量を V

1

 ml とする。また,A 液 25 ml を正確にとり,酢酸 75 ml を加え 0.1 mol/l  過塩素酸

(酢酸溶媒)で電位差滴定したときの滴定量を V

2

 ml とする。V

1

と V

2

との差が 0.1 ml 以下である。

2)  0.1 mol/l

過塩素酸(酢酸溶媒)

(HClO

4

:10.05 g/l) 0.1 mol/l 過塩素酸(酢酸溶媒)の調製,標定及

び計算は,次による。

2.1)

調製  あらかじめ水分を測定した酢酸(非水滴定用)1 000 g をはかりとる。あらかじめ純度を測

定した JIS K 8223 に規定する過塩素酸(質量分率 70∼72 %)14 g を加え,次の式によって算出し

た JIS K 8886 に規定する無水酢酸 a  g を加え混合した後,気密容器に入れて保存する。調製後 1

時間以上放置したものを用いる。

7

.

5

5

.

0

100

14

100

000

1

2

1

×

×

+

×

=

W

W

a

ここに,

a

無水酢酸の質量(g)

(水を質量分率 0.05 %に調節するための

量)

W

1

酢酸の水分(質量分率  %)

W

2

[100−過塩素酸の濃度(質量分率  %)

]から求めた過塩素酸

の水分(質量分率  %)

 0.5: 調製溶液中の水分を質量分率約 0.05 %にするための値 
 5.7: 水分量を無水酢酸量に換算するための係数

2.2)

標定  標定は,認証標準物質

1)

又は JIS K 8005 に規定する容量分析用標準物質のフタル酸水素カ


4

K 8363

:2011

リウムを用い,次のとおり行う。

2.2.1)

認証標準物質

1)

のフタル酸水素カリウムを用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。

2.2.2)

容量分析用標準物質のフタル酸水素カリウムを用いる場合は,必要量をめのう乳鉢で軽く砕い

て,120  ℃で約 60 分間乾燥した後,デシケーターに入れて放冷する。

2.2.3)

認証標準物質

1)

又は容量分析用標準物質のフタル酸水素カリウム 0.5∼0.6 g を 0.1 mg の桁までは

かりとり,コニカルビーカー200 ml などに移し,酢酸(非水滴定用)50 ml を加え,JIS K 0113

の 5.(電位差滴定方法)によって,指示電極にガラス電極を,参照電極に銀−塩化銀電極を用い

て,2.1)で調製した液で電位差滴定を行う。

別に,酢酸(非水滴定用)50 ml をコニカルビーカー200 ml などにはかりとり,同一条件で空

試験を行って滴定量を補正する。

1)

  容量分析に用いることが可能な認証書の付いた標準物質で,不確かさが算出され国際

単位系(SI)へのトレーサビリティが保証されたもの。ただし,認証書のある標準物

質を入手できない場合には,含有率が明らかな市販の標準物質を用いることができ,

その説明書に従って使用する。

なお,認証標準物質の供給者としては,独立行政法人産業技術総合研究所計量標準

総合センター(NMIJ)

,米国国立標準技術研究所(NIST)などの国家計量機関及び認

証標準物質生産者がある。

2.3)

計算  ファクターは,次の式によって算出する。

(

)

100

422

020

.

0

2

1

A

V

V

m

f

×

×

=

ここに,

f

0.1 mol/l  過塩素酸(酢酸溶媒)のファクター

m

はかりとったフタル酸水素カリウムの質量(g)

A

フタル酸水素カリウムの純度(質量分率  %)

V

1

滴定に要した 0.1 mol/l  過塩素酸(酢酸溶媒)の体積(ml)

V

2

空試験に要した 0.1 mol/l  過塩素酸(酢酸溶媒)の体積
(ml)

 0.020

422: 0.1 mol/l 過塩素酸(酢酸溶媒)1 ml に相当するフタル酸

水素カリウムの質量(g)

b

)

装置

  主な装置は次のとおりとする。

電位差滴定装置

JIS K 0113

に規定するもので,指示電極はガラス電極を,参照電極は銀−塩化銀

電極を用いる。

c

)

操作

  操作は,次のとおり行う。

試料 0.2 g をビーカー200 ml などに 0.1 mg の桁まではかりとり,酢酸(非水滴定用)50 ml を正確に

加えて溶かし,0.1 mol/l 過塩素酸(酢酸溶媒)で,

JIS K 0113

5.

(電位差滴定方法)によって電位

差滴定を行う。

別に同一条件で空試験を行い,滴定量を補正する。

d

)

計算

  純度(CH

3

COOK)は,次の式によって算出する。

100

)

(

814

009

.

0

2

1

×

×

×

=

m

f

V

V

A

ここに,

A

純度(

CH

3

COOK

(質量分率

  %

V

1

試料溶液の滴定に要した

0.1 mol/l

過塩素酸(酢酸溶媒)

の体積(

ml


5

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V

2

空試験に要した

0.1 mol/l

過塩素酸(酢酸溶媒)の体積

ml

f

0.1 mol/l

過塩素酸(酢酸溶媒)のファクター

m

はかりとった試料の質量(

g

0.009 814

0.1 mol/l

過塩素酸

(酢酸溶媒)

1 ml

に相当する

CH

3

COOK

の質量(

g

6.3

水溶状

水溶状の試験方法は,次による。

a)

試験用溶液類

  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1)

硝酸

1

2

  JIS K 8541

に規定する硝酸(質量分率

60

61 %

)の体積

1

と水の体積

2

とを混合す

る。

2)

硝酸銀溶液

20 g/l

  JIS K 8550

に規定する硝酸銀

2 g

を水に溶かして

100 ml

にする。褐色ガラス

製瓶に保存する。

3)

塩化物標準液

3.1)

塩化物標準液

Cl

1 mg/ml

次のいずれかのものを用いる。

3.1.1)

計量標準供給制度[

JCSS

2)

]に基づく標準液で,酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致し

た場合に用い,必要な場合は,適切な方法で希釈して使用する(以下,

JCSS

に基づく標準液”

という。

3.1.2) JCSS

以外の認証標準液で酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合に用い,必要な

場合は,適切な方法で希釈して使用する。ただし,

JCSS

以外の認証標準液がない場合は,市販

の標準液を用いる(以下,

JCSS

以外の認証標準液及び市販の標準液を合わせて,

JCSS

以外の

認証標準液など”という。

3.1.3)  JIS K 8150

に規定する塩化ナトリウム

1.65 g

を全量フラスコ

1 000 ml

にとり,

水を加えて溶かし,

水を標線まで加えて混合する。

2)

 JCSS

は,

Japan Calibration Service System

の略称である。

3.2)

塩化物標準液

Cl

0.01 mg/ml

塩化物標準液(

Cl

1 mg/ml

10 ml

を全量フラスコ

1 000 ml

正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。

b)

濁りの程度の適合限度標準

  濁りの程度の適合限度標準(

“澄明”

)は,次による。

塩化物標準液(

Cl

0.01 mg/ml

0.2 ml

を共通すり合わせ平底試験管にとり,水

10 ml

,硝酸(

1

2

1 ml

及び硝酸銀溶液(

20 g/l

1 ml

を加え,更に水を加えて

20 ml

とし,振り混ぜてから

15

分間放置

する。

c)

器具

  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管

  例として,容量

50 ml

,直径約

23 mm

で目盛のあるもの。

d)

操作

  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液は,試料

1.0 g

を共通すり合わせ平底試験管にとり,水を加えて溶かし

20 ml

にする。

2)

直後に,試料溶液の濁りの程度を

b)

と比較する。また,ごみ,浮遊物などの異物の有無を上方又は

側方から観察する。

e)

判定

d)

によって操作し,次の

1)

及び

2)

に適合するとき,

“水溶状:試験適合”とする。

1)

試料溶液の濁りは,

b)

の濁りより濃くない。

2)

試料溶液には,ごみ,浮遊物などの異物をほとんど認めない。


6

K 8363

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6.4

pH

50 g/l

25 

pH

50 g/l

25

℃)の試験方法は,次による。

a)

試薬,ガス及び試験用溶液類

  試薬,ガス及び試験用溶液類には,次のものを用いる。

1)

ソーダ石灰

JIS K 8603

に規定するもの(必要な場合に用いる。

2)

窒素

JIS K 1107

に規定するもの。

3)

水酸化カリウム溶液

250 g/l

  JIS K 8574

に規定する水酸化カリウム

29.4 g

を水に溶かして

100 ml

にする(必要な場合に用いる。

。ポリエチレン製瓶などに保存する。

4)

二酸化炭素を除いた水

  次の

4.1)

4.4)

のいずれか,又はそれらの二つ以上を組み合わせたものを用

い,使用時に調製する。

4.1)

水をフラスコに入れ,加熱し,沸騰が始まってから

5

分間以上その状態を保つ。加熱を止め,フ

ラスコの口を時計皿で軽く蓋をして少し放置して沸騰が止まった後に,ガス洗浄瓶に水酸化カリ

ウム溶液(

250 g/l

)を入れたもの,又はソーダ石灰管を連結して空気中の二酸化炭素を遮り,冷却

したもの。

4.2)

水をフラスコに入れ,水の中に窒素を

15

分間以上通じたもの。

4.3)

水から二酸化炭素分離膜をもつガス分離管を用いて二酸化炭素を除いたもの。

4.4)

新鮮な

18 MΩ

cm

以上の抵抗率のある脱イオン化された水を,窒素を通じた三角フラスコに泡立

てないように採取したもの。

5)  pH

標準液

pH

標準液は,

JCSS

に基づく

pH

標準液(第

2

種以上のもの。

JCSS

以外の認証され

pH

標準液又は

JIS Z 8802

に規定する調製

pH

標準液のいずれかを用いる。

b)

装置

  主な装置は,次のとおりとする。

1)

恒温水槽

25

±

0.5

℃に調節できるもの。

2)  pH

JIS Z 8802

に規定する形式

II

以上の性能のもの。

c)

操作

  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料

5.0 g

を全量フラスコ

100 ml

にとり,二酸化炭素を除いた水を加えて溶か

し,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合する。この液を適切な容量のビーカーにとる。

2) pH

の測定は,

JIS Z 8802

7.2

(測定方法)による。この場合,液温

25

±

0.5

℃の恒温水槽につ(浸)

けた試料溶液の液面上に窒素を流し,かき混ぜながらはかる。

6.5

乾燥減量

150 

乾燥減量(

150

℃)は,

JIS K 0067

4.1.4  (1)

(第

1

法  大気圧下で加熱乾燥する方法)による。この

場合,試料

1 g

0.1 mg

の桁まではかりとり,

150

℃で

2

時間乾燥する。

6.6

塩化物

Cl

塩化物(

Cl

)の試験方法は,次による。

a)

試験用溶液類

  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1)

硝酸

1

2

  6.3 a) 1)

による。

2)

硝酸銀溶液

20 g/l

  6.3 a) 2)

による。

3)

塩化物標準液

Cl

0.01 mg/ml

  6.3 a) 3.2)

による。

b)

器具

  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管

6.3 c)

による。

c)

操作

  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料

1.0 g

を共通すり合わせ平底試験管にとり,水を加えて溶かし,水を加えて


7

K 8363

:2011

20 ml

にする。

2)

比較溶液の調製は,塩化物標準液(

Cl

0.01 mg/ml

3.0 ml

を共通すり合わせ平底試験管にとり,水

を加えて

20 ml

にする。

3)

試料溶液及び比較溶液に,硝酸(

1

2

5 ml

及び硝酸銀溶液(

20 g/l

1 ml

を加え振り混ぜた後,

15

分間放置する。

4)

黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管

の上方又は側面から観察して,濁りを比較する。

d)

判定

c)

によって操作し,次に適合するとき,

“塩化物(

Cl

:質量分率

0.003 %

以下(規格値)

”とす

る。

試料溶液から得られた液の濁りは,比較溶液から得られた液の白濁より濃くない。

6.7

りん酸塩

PO

4

りん酸塩(

PO

4

)の試験方法は,次による。

a)

試薬及び試験用溶液類

  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1)

塩酸

JIS K 8180

に規定するもの。

2)

塩化すず

II

溶液

りん酸定量用

  JIS K 8136

に規定する塩化すず(

II

)二水和物

40 g

JIS K 8180

に規定する塩酸(ひ素分析用)

60 ml

に溶かす。この

1 ml

を硫酸(

1

30

)で

250 ml

にする。使用

時に調製する。

3)

七モリブデン酸六アンモニウム溶液

りん酸定量用

  JIS K 8905

に規定する七モリブデン酸六アン

モニウム四水和物

10.6 g

に水

70 ml

及び

JIS K 8085

に規定するアンモニア水

(質量分率

28.0

30.0 %

7 ml

を加えて加熱しないで溶かし,水で

100 ml

にする。これをろ過後,ろ液に水を加え

200 ml

する。さらに,硫酸(

1

5

10 ml

を加える。洗浄は,これを分液漏斗に移し,

JIS K 8810

に規定

する

1-

ブタノール

30 ml

を加え

1

2

分間激しく振り混ぜる。放置後,上層(

1-

ブタノール相)と下

層(水相)とを分離する(水相を保存する。

洗浄操作で分離した

1-

ブタノール相を硫酸(

1

5

15 ml

で洗い,下層(硫酸相)を除去する操

作を

2

回行った後,

1-

ブタノール相に塩化すず(

II

)溶液(りん酸定量用)

15 ml

を加え

30

秒間振

り放置し,

1-

ブタノール相に青が現れないことを確認する。

なお,

1-

ブタノール相に青が現れた場合は,保存水相の洗浄及び確認を繰り返す。

ポリエチレン製瓶などに保存する。

4)

硫酸

1

5

水の体積

5

を冷却してかき混ぜながら,

JIS K 8951

に規定する硫酸の体積

1

を徐々に

加える。

5)

硫酸

1

30

水の体積

30

を冷却してかき混ぜながら,硫酸の体積

1

を徐々に加える。

6)

りん酸塩標準液

6.1)

りん酸塩

PO

4

1 mg/ml

次のいずれかのものを用いる。

6.1.1)  JCSS

に基づく標準液

6.3 a) 3.1.1)

に準じる。

6.1.2)  JCSS

以外の認証標準液など

6.3 a) 3.1.2)

に準じる。

6.1.3)  JIS K 9007

に規定するりん酸二水素カリウム

1.43 g

を全量フラスコ

1 000 ml

にとり,水を加えて

溶かし,水を標線まで加えて混合する。

6.2)

りん酸塩標準液

PO

4

0.01 mg/ml

りん酸塩標準液(

PO

4

1 mg/ml

10 ml

を全量フラスコ

1 000

ml

に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。

b)

器具及び装置

  主な器具及び装置は,次のとおりとする。


8

K 8363

:2011

1)

共通すり合わせ平底試験管

6.3 c)

による。

2)

蒸発皿

JIS R 3503

に規定するもの。

3)

水浴

  沸騰水浴として使用することができ,蒸発皿,ビーカーなどを載せられるもの。

c)

操作

  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料

5.0 g

を蒸発皿にとり,水

20 ml

及び塩酸

7.5 ml

を加えて溶かした後,水浴

上で加熱して蒸発乾固する。再び,塩酸

7.5 ml

を加え,水浴上で加熱して蒸発乾固し,放冷する。

これに水

20 ml

を加えて溶かした後,共通すり合わせ平底試験管に移し,水を加えて

50 ml

にする

B

液)

B

液は

6.8

の試験にも用いる。

B

20 ml

(試料量

2.0 g

)を共通すり合わせ平底試験管

にとる。

2)

比較溶液の調製は,塩酸

6 ml

を蒸発皿にとり,水浴上で加熱して蒸発乾固し,放冷する。これに水

10 ml

を加えて溶かした後,共通すり合わせ平底試験管に移し,りん酸塩標準液(

PO

4

0.01 mg/ml

2.0 ml

及び水を加えて

20 ml

にする。

3)

試料溶液及び比較溶液に,硫酸(

1

5

2.5 ml

及び七モリブデン酸六アンモニウム溶液(りん酸定

量用)

1 ml

を加えて振り混ぜて

3

分間放置する。これに塩化すず(

II

)溶液(りん酸定量用)

1 ml

を加え,振り混ぜて

10

分間放置する。

4)

白の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管

の上方又は側面から観察して青を比較する。

d)

判定

c)

によって操作し,次に適合するとき,

“りん酸塩(

PO

4

:質量分率

0.001 %

以下(規格値)

”と

する。

試料溶液から得られた液の色は,比較溶液から得られた液の青より濃くない。

6.8

硫酸塩

SO

4

硫酸塩(

SO

4

)の試験方法は,次による。

a)

試薬及び試験用溶液類

  試薬及び試験用溶液類は,次による。

1)

エタノール

95

  JIS K 8102

に規定するもの。

2)

塩酸

6.7 a) 1)

による。

3)

塩化バリウム溶液

100 g/l

  JIS K 8155

に規定する塩化バリウム二水和物

11.7 g

を水に溶かして

100 ml

にする。

4)

塩酸

2

1

  JIS K 8180

に規定する塩酸の体積

2

と水の体積

1

とを混合する。

5)

硫酸塩標準液

5.1)

硫酸塩標準液

SO

4

1 mg/ml

次のいずれかのものを用いる。

5.1.1)  JCSS

に基づく標準液

6.3 a) 3.1.1)

に準じる。

5.1.2)  JCSS

以外の認証標準液など

6.3 a) 3.1.2)

に準じる。

5.1.3)  JIS K 8962

に規定する硫酸カリウム

1.81 g

を全量フラスコ

1 000 ml

にとり,水を加えて溶かし,

水を標線まで加えて混合する。

5.2)

硫酸塩標準液

SO

4

0.01 mg/ml

硫酸塩標準液(

SO

4

1 mg/ml

10 ml

を全量フラスコ

1 000 ml

に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。

b)

器具及び装置

  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1)

共通すり合わせ平底試験管

6.3 c)

による。

2)

蒸発皿

6.7 b) 2)

による。

3)

水浴

6.7 b) 3)

による。


9

K 8363

:2011

c)

操作

  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,

6.7 c) 1)

で調製した

B

20 ml

(試料量

2.0 g

)を共通すり合わせ平底試験管にと

り,塩酸(

2

1

0.3 ml

及び水を加えて

25 ml

にする。

2)

比較溶液の調製は,塩酸

6 ml

を蒸発皿にとり,水浴上で蒸発乾固し,冷却する。これに水

10 ml

加えて溶かした後,共通すり合わせ平底試験管に移し,硫酸塩標準液(

SO

4

0.01 mg/ml

6.0 ml

塩酸(

2

1

0.3 ml

及び水を加えて

25 ml

にする。

3)

試料溶液及び比較溶液に,エタノール(

95

3 ml

及び塩化バリウム溶液(

100 g/l

2 ml

を加えて振

り混ぜた後,

30

分間放置する。

4)

黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管

の上方又は側方から観察して,濁りを比較する。

d)

判定

c)

によって操作し,次に適合するとき,

“硫酸塩(

SO

4

:質量分率

0.003 %

以下(規格値)

”とす

る。

試料溶液から得られた液の濁りは,比較溶液から得られた液の白濁より濃くない。

6.9

ナトリウム

Na

ナトリウム(

Na

)の試験方法は,次による。

a)

試験用溶液類

  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1)

ナトリウム標準液

1.1)

ナトリウム標準液

Na

1 mg/ml

次のいずれかのものを用いる。

1.1.1)  JCSS

に基づく標準液

6.3 a) 3.1.1)

に準じる。

1.1.2)  JCSS

以外の認証標準液など

6.3 a) 3.1.2)

に準じる。

1.1.3)  JIS K 8150

に規定する塩化ナトリウム

2.54 g

を全量フラスコ

1 000 ml

にとり,

水を加えて溶かし,

水を標線まで加えて混合する。ポリエチレン製瓶などに保存する。

1.2)

ナトリウム標準液

Na

0.1 mg/ml

ナトリウム標準液(

Na

1 mg/ml

100 ml

を全量フラスコ

1 000

ml

に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。ポリエチレン製瓶などに保存する。

b)

装置

  主な装置は,次のとおりとする。

炎光光度計

  励起源に炎を用いて分析種の発光スペクトル強度を測定する機器。

c)

操作

  操作は,次のいずれかによる。

1)

試料溶液の調製は,試料

0.4 g

を全量フラスコ

100 ml

にとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加

えて混合する(

S

液)

S

5.0 ml

(試料量

0.02 g

)を全量フラスコ

100 ml

に正確にはかりとり,水

を標線まで加えて混合する(

X

液)

2)

比較溶液の調製は,

S

5.0 ml

を全量フラスコ

100 ml

に正確にはかりとり,ナトリウム標準液(

Na

0.1 mg/ml

1.0 ml

を加え,水を標線まで加えて混合する(

Y

液)

3)

炎光光度計による測定

  炎光光度計による測定は,次による。

3.1)

バックグラウンドの補正を自動で行う場合

3.1.1)

炎光光度計の分析条件は,取扱説明書による。この場合,測定波長のバックグラウンドの補正は,

自動で行えるように設定する。

3.1.2)

測定波長の設定は,炎光光度計のフレームの中に標準液を噴霧して発光強度を測定したときに,

あまり感度を上げないで発光強度が

50

100 %

を示す濃度のものを用いて測定波長

589.0 nm

設定し,更にその感度を変えないで発光強度が最も大きくなるような波長に微調整する。ただし,

波長が自動設定される場合は,この操作を行わない。


10

K 8363

:2011

3.1.3)

感度の設定は,炎光光度計のフレームの中に

Y

液を噴霧して発光強度を測定し,

3.1.2)

で設定し

た波長における炎光光度計の発光強度が

50

100 %

になるように,また,記録計のフルスケール

50

100 %

になるように感度を設定する。

測定は,この状態で,フレーム中に水・

X

液・水・

Y

液・水の順にそれぞれの液を噴霧して発

光強度を測定し,

X

液の指示値(

n

1

Y

液の指示値(

n

2

)をそれぞれ読み取る。

3.1.4)

測定結果は,

X

液の指示値

n

1

と,

Y

液の指示値から

X

液の指示値を引いた

n

2

n

1

とを比較する。

3.2)

バックグラウンドの補正を手動で行う場合

3.2.1)

測定波長の設定は,炎光光度計のフレームの中に標準液を噴霧して発光強度を測定したときにあ

まり感度を上げないで発光強度が

50

100 %

を示す濃度のものを用いて測定波長

589.0 nm

を設

定し,更にその感度を変えないで発光強度が最も大きくなるような波長に微調整する。

3.2.2)

感度の設定は,炎光光度計のフレームの中に

Y

液を噴霧して発光強度を測定し,

3.2.1)

で設定し

た波長における炎光光度計の発光強度が

50

100 %

になるように,また,記録計のフルスケール

50

100 %

になるように感度を設定する。

3.2.3)

測定は,この状態で,フレーム中に水・

X

液・水・

Y

液・水の順にそれぞれの液を噴霧して発光

強度を測定し,

X

液の指示値(

n

1

Y

液の指示値(

n

2

)をそれぞれ読み取る。

3.2.4)

バックグラウンドの補正は,

3.2.2)

で設定した感度を変えないで,測定波長

580 nm

を設定し,フ

レームの中に

X

液を噴霧して発光強度を測定し,指示値(

n

3

)を読み取る。

3.2.5)

測定結果は,

X

液の指示値からバックグラウンドの指示値を引いた

n

1

n

3

と,

Y

液の指示値から

X

液の指示値を引いた

n

2

n

1

とを比較する。

d)

判定

c)

によって操作し,次に適合するとき,

“ナトリウム(

Na

)質量分率

 0.5 %

以下(規格値)

”と

する。

1)

バックグラウンドの補正を自動で行う場合

n

1

は,

n

2

n

1

より大きくない。

注記

ナトリウムの含有率(質量分率

  %

)は,次の式によって求めることができる。

100

000

1

1

2

1

×

×

×

=

m

n

n

n

B

A

ここに,

A

ナトリウムの含有率(質量分率

  %

B

用いた標準液中のナトリウムの質量(

mg

m

はかりとった試料の質量(

g

2)

バックグラウンドの補正を手動で行う場合

n

1

n

3

は,

n

2

n

1

より大きくない。

注記

ナトリウムの含有率(質量分率

  %

)は,次の式によって求めることができる。

なお,含有率(質量分率

  %

)を質量分率

 ppm

に換算する場合は,

A

10 000

を乗じる。

100

000

1

1

2

3

1

×

×

×

=

m

n

n

n

n

B

A

ここに,

A

ナトリウムの含有率(質量分率

  %

B

用いた標準液中のナトリウムの質量(

mg

m

はかりとった試料の質量(

g

6.10

Cu

Pb

及び鉄

Fe

銅(

Cu

,鉛(

Pb

)及び鉄(

Fe

)の試験方法は,次による。

a)

試薬及び試験用溶液類

  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。


11

K 8363

:2011

1)

酢酸ブチル

JIS K 8377

に規定するもの。

2)

アンモニア水

2

3

  JIS K 8085

に規定するアンモニア水(質量分率

 28.0

30.0 %

)の体積

2

水の体積

3

とを混合する(必要な場合に用いる。

。ポリエチレン製瓶などに保存する。

3)

塩酸

2

1

  6.8 a) 4)

による(必要な場合に用いる。

4)

くえん酸水素二アンモニウム溶液

100 g/l

  JIS K 8284

に規定するくえん酸水素二アンモニウム

10 g

を水に溶かして

100 ml

にする。

5)  N,N-

ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム溶液

10 g/l

NaDDTC 溶液

10 g/l

]  JIS K 8454

に規定する

N,N-

ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム三水和物

1.3 g

を水に溶かして

100 ml

にす

る。使用時に調製する。

6)

硝酸

1

2

  6.3) a) 1)

による。

7)

銅標準液,鉛標準液及び鉄標準液

7.1)

銅標準液

Cu

1 mg/ml

,鉛標準液

Pb

1 mg/ml

及び鉄標準液

Fe

1 mg/ml

それぞれ次

のいずれかのものを用いる。

7.1.1)  JCSS

に基づく標準液

6.3 a) 3.1.1)

に準じる。

7.1.2)  JCSS

以外の認証標準液など

6.3 a) 3.1.2)

に準じる。

7.1.3)

銅標準液

Cu

1 mg/ml

,鉛標準液

Pb

1 mg/ml

及び鉄標準液

Fe

1 mg/ml

を調製する

場合

7.1.3.1)

銅標準液

Cu

1 mg/ml

  JIS K 8983

に規定する硫酸銅(

II

)五水和物

3.93 g

を全量フラスコ

1 000 ml

にとり,硝酸(

1

2

25 ml

及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。

7.1.3.2)

鉛標準液

Pb

1 mg/ml

  JIS K 8563

に規定する硝酸鉛(

II

1.60 g

を全量フラスコ

1 000 ml

にとり,硝酸(

1

2

25 ml

及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。

7.1.3.3)

鉄標準液

Fe

1 mg/ml

  JIS K 8982

に規定する硫酸アンモニウム鉄(

III

12

8.63 g

を全

量フラスコ

1 000 ml

にとり,硝酸(

1

2

25 ml

及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて

混合する。褐色ガラス製瓶に保存する。

7.2)

銅標準液

Cu

0.01 mg/ml

,鉛標準液

Pb

0.01 mg/ml

及び鉄標準液

Fe

0.01 mg/ml

次の

ものを用いる。

7.2.1)

銅標準液

Cu

0.01 mg/ml

銅標準液(

Cu

1 mg/ml

10 ml

を全量フラスコ

1 000 ml

に正確に

はかりとり,硝酸(

1

2

25 ml

を加え,更に水を標線まで加えて混合する。

7.2.2)

鉛標準液

Pb

0.01 mg/ml

鉛標準液(

Pb

1 mg/ml

10 ml

を全量フラスコ

1 000 ml

に正確に

はかりとり,硝酸(

1

2

25 ml

を加え,更に水を標線まで加えて混合する。

7.2.3)

鉄標準液

Fe

0.01 mg/ml

鉄標準液(

Fe

1 mg/ml

10 ml

を全量フラスコ

1 000 ml

に正確に

はかりとり,硝酸(

1

2

25 ml

を加え,更に水を標線まで加えて混合する。褐色ガラス製瓶に

保存する。

b)

器具及び装置

  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1)

分液漏斗 200 ml

JIS R 3503

に規定するもの。

2)

水浴

6.7 b) 3)

による。

3)  pH

6.4 b) 2)

による。

4)

フレーム原子吸光分析装置

JIS K 0121

に規定するもの。

c)

分析種及び測定波長

  分析種及び測定波長の例を

表 2

に示す。


12

K 8363

:2011

表 2

分析種及び測定波長の例

単位  nm

分析種

測定波長

銅    Cu 324.8

鉛    Pb 283.3

鉄    Fe 248.3

d)

操作

  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料

5.0 g

をビーカー

200 ml

にとり,水

50 ml

及び塩酸(

2

1

4 ml

を加えて溶

かし,水を加えて

80 ml

にする。

2)

比較溶液の調製は,試料

5.0 g

をビーカー

200 ml

にとり,水

50 ml

,塩酸(

2

1

4 ml

,銅標準液(

Cu

0.01 mg/ml

2.5 ml

,鉛標準液(

Pb

0.01 mg/ml

5.0 ml

及び鉄標準液(

Fe

0.01 mg/ml

2.5 ml

を加

えて溶かし,水を加えて

80 ml

にする。

3)

空試験溶液の調製は,塩酸(

2

1

4 ml

を水浴上で加熱して蒸発乾固し,水を加えて

5 ml

にする。

4)

試料溶液及び比較溶液に,くえん酸水素二アンモニウム溶液(

100 g/l

2 ml

を加え,

pH

計を用いて,

塩酸(

2

1

)又はアンモニア水(

2

3

)で

pH 5.5

に調節し,更に,

NaDDTC

溶液(

10 g/l

5 ml

直ちに加え,水を加えて

100 ml

にする。

5)

これらの溶液それぞれを,分液漏斗

200 ml

に入れ,酢酸ブチル

20 ml

を加えた後,

1

分間激しく振

り混ぜ,二層に分かれるまで放置する。この上層(酢酸ブチル相)を分離してとる。試料溶液から

の酢酸ブチル相を

X

液とし,水相は保存する。比較溶液からの酢酸ブチル相を

Y

液とし,下層(水

相)は捨てる。

6)

試料溶液からの水相を分液漏斗

200 ml

にとり,酢酸ブチル

20 ml

を加えて

1

分間激しく振り混ぜ,

二層に分かれるまで放置して下層(水相)を分離する。この場合の上層(酢酸ブチル層)は捨てる。

再び,下層(水相)に酢酸ブチル

20 ml

を加えて

1

分間激しく振り混ぜ,二層の分かれるまで放置

して下層(水相)を分離し,上層は捨てる。ここで得た水相に

3)

の空試験溶液を加え,更にくえん

酸水素二アンモニウム溶液(

100 g/l

2 ml

を加えた後,

pH

計を用いて,塩酸(

2

1

)又はアンモニ

ア水(

2

3

)で

pH 5.5

に調節する。さらに,

NaDDTC

溶液(

10 g/l

5 ml

を直ちに加え,酢酸ブチ

20 ml

を加えて

1

分間激しく振り混ぜ,二層に分かれるまで放置し,上層(酢酸ブチル相)を分

離して

Z

液とする。

7)

フレーム原子吸光分析装置は,あらかじめ酢酸ブチルを噴霧してフレームの状態を最適にしておき,

成分ごとに

Y

液をフレーム中に噴霧し,

表 2

に示す測定波長付近で吸光度が最大となる波長を設定

する。

X

液,

Y

液及び

Z

液をそれぞれフレーム中に噴霧し,分析種の吸光度を測定し,

X

液の指示

値(

n

1

Y

液の指示値(

n

2

)及び

Z

液の指示植(

n

3

)を読み取る。

8)

測定結果は,

X

液の指示値から

Z

液の指示値を引いた

n

1

n

3

Y

液の指示値から

X

液の指示値を

引いた

n

2

n

1

とを比較する。

e)

判定

d)

によって操作し,次に適合するとき,

“銅(

Cu

:質量分率

5 ppm

以下(規格値)

,鉛(

Pb

質量分率

0.001 %

以下(規格値)

,鉄(

Fe

:質量分率

 5 ppm

以下(規格値)

”とする。

n

1

n

3

は,

n

2

n

1

より大きくない。

注記

分析種の含有率(質量分率

  %

)は,

6.9 d) 2)

注記

に準じて求めることができる。

6.11

カルシウム

Ca

カルシウム(

Ca

)の試験方法は,次による。


13

K 8363

:2011

a)

試験用溶液類

  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1)

塩酸

2

1

  6.8 a) 4)

による。

2)

カルシウム標準液

2.1)

カルシウム標準液

Ca

1 mg/ml

次のいずれかのものを用いる。

2.1.1)  JCSS

に基づく標準液

6.3 a) 3.1.1)

に準じる。

2.1.2)  JCSS

以外の認証標準液など

6.3 a) 3.1.2)

に準じる。

2.1.3)  JIS K 8617

に規定する炭酸カルシウム

2.50 g

に水

50 ml

及び塩酸(

2

1

15 ml

を加え,沸騰し

ない程度に加熱して溶かし,更に二酸化炭素を除き,冷却する。これを全量フラスコ

1 000 ml

に移し,水を標線まで加えて混合する。ポリエチレン製瓶などに保存する。

2.2)

カルシウム標準液

Ca

0.1 mg/ml

カルシウム標準液(

Ca

1 mg/ml

100 ml

を全量フラスコ

1 000

ml

に正確にはかりとり,塩酸(

2

1

15 ml

を加え,更に水を標線まで加えて混合する。ポリエ

チレン製瓶などに保存する。

b)

装置

  主な装置は,次のとおりとする。

フレーム原子吸光分析装置

6.10 b) 4)

による。

c)

操作

  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料

2.0 g

を全量フラスコ

100 ml

にとり,塩酸(

2

1

2 ml

及び水を加えて溶

かし,水を標線まで加えて混合する(

X

液)

2)

比較溶液の調製は,試料

2.0 g

を全量フラスコ

100 ml

にとり,塩酸(

2

1

2 ml

,カルシウム標準

液(

Ca

0.1 mg/ml

1.0 ml

及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する(

Y

液)

3)

フレーム原子吸光分析装置を用いて,

Y

液をフレーム中に噴霧し,測定波長

422.7 nm

付近で吸光度

が最大となる波長を設定する。

X

液,

Y

液をフレーム中に噴霧し,カルシウムの吸光度を測定する。

X

液の指示値(

n

1

Y

液の指示値(

n

2

)を読み取る。

4) X

液の指示値(

n

1

)と

Y

液の指示値から

X

液の指示値を引いた(

n

2

n

1

)とを比較する。

d)

判定

c)

によって操作し,次に適合するとき,

“カルシウム(

Ca

:質量分率

0.005 %

以下(規格値)

とする。

n

1

は,

n

2

n

1

より大きくない。

注記

測定対象元素の含有率(質量分率

  %

)は,

6.9 d) 1)

注記

に準じて求めることができる。

6.12

過マンガン酸還元性物質

O

として

過マンガン酸還元性物質(

O

として)の試験方法は,次による。

a)

試験用溶液類

  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1)

硫酸

1

1

水の体積

1

を冷却してかき混ぜながら,

JIS K 8951

に規定する硫酸の体積

1

を徐々に

加える。

2)

硫酸

1

15

水の体積

15

を冷却してかき混ぜながら,硫酸の体積

1

を徐々に加える。

3)  0.02 mol/l

過マンガン酸カリウム溶液

KMnO

4

3.161 g/l

 0.02 mol/l

過マンガン酸カリウム溶液の

調製,標定及び計算は,次による。

3.1)

調製

JIS K 8247

に規定する過マンガン酸カリウム

3.2 g

をビーカー

2 000 ml

にはかりとり,

1 050 ml

を加えて

1

2

時間穏やかに煮沸した後,約

18

時間暗所に放置する。その上澄み液を

JIS R 3503

に規定するブフナー漏斗形ガラスろ過器(

17G4

又は

25G4

)を用いてろ過する。この

場合,ブフナー漏斗形ガラスろ過器は,ろ過の前後に水洗はしない。約

30

分間水蒸気洗浄した褐

色の気密容器に保存する。


14

K 8363

:2011

3.2)

標定

  標定は,認証標準物質

1)

又は

JIS K 8005

に規定する容量分析用標準物質のしゅう酸ナトリ

ウムを用い,次のとおり行う。

3.2.1)

認証標準物質

1)

のしゅう酸ナトリウムを用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。

3.2.2)

容量分析用標準物質のしゅう酸ナトリウムを用いる場合は,必要量を

200

℃で約

60

分間乾燥し

た後,デシケーターに入れて放冷する。

3.2.3)

認証標準物質

1)

又は容量分析用標準物質のしゅう酸ナトリウム

0.20

0.24 g

0.1 mg

の桁までは

かりとり,コニカルビーカー

500 ml

に移し,水

200 ml

を加えて溶かす。硫酸(

1

1

20 ml

を加

え,液温を

25

30

℃にし,緩くかき混ぜながら

3.1)

で調製した液を,滴定所要量の約

2 ml

手前

までビュレットのコックを全開にして加え,液の紅色が消えるまで放置する。次に,

50

60

に加熱し,引き続き滴定する。終点は,液のうすい紅色が約

30

秒間残る点とする。

別に,水

200 ml

と硫酸(

1

1

20 ml

をコニカルビーカー

500 ml

にはかりとり,

50

60

℃に

加熱し,同一条件で空試験を行って滴定量を補正する。

3.3)

計算

  ファクターは,次の式によって算出する。

(

)

100

700

006

0

2

1

A

V

V

.

m

f

×

×

=

ここに,

f

0.02 mol/l

過マンガン酸カリウム溶液のファクター

m

はかりとったしゅう酸ナトリウムの質量(

g

A

しゅう酸ナトリウムの純度(質量分率

  %

V

1

滴定に要した

0.02 mol/l

過マンガン酸カリウム溶液の体

積(

ml

V

2

空試験に要した

0.02 mol/l

過マンガン酸カリウム溶液の

体積(

ml

0.006 700

0.02 mol/l

過マンガン酸カリウム溶液

1 ml

に相当するし

ゅう酸ナトリウムの質量(

g

b)

器具

  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ三角フラスコ 100 ml

JIS R 3503

に規定するもの。

c)

操作

  操作は,次のとおり行う。

1)

試料溶液の調製は,試料

4.0 g

を共通すり合わせ三角フラスコ

100 ml

などにとり,水

50 ml

及び硫

酸(

1

15

5 ml

を加えて溶かす。

2)

これに

0.02 mol/l

過マンガン酸カリウム溶液

0.10 ml

を加えた後,栓をして

20

±

5

℃の暗所で

1

間放置する。ただし,

0.02 mol/l

過マンガン酸カリウム溶液のファクターが

1.00

でない場合は,加

える体積を補正する。

3)

白の背景を用いて,試料溶液から得られた液の色を共通すり合わせ三角フラスコの上方又は側面か

ら観察する。

d)

判定

c)

によって操作し,次に適合するとき,

“過マンガン酸還元性物質(

O

として)

0.002 %

以下(規

格値)

”とする。

試料溶液から得られた液の色は,紅色を保つ。

注記 0.02

mol/l

過マンガン酸カリウム溶液

1 ml

は,

0.000 800 0 g O

に相当する。

7

容器

容器は,気密容器とする。


15

K 8363

:2011

8

表示

容器には,次の事項を表示する。

a)

日本工業規格番号

b)

名称  “酢酸カリウム”及び“試薬”の文字

c)

種類

d)

化学式及び式量

e)

純度

f)

内容量

g)

製造番号

h)

製造年月又はその略号

i)

製造業者名又はその略号