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日本工業規格

JIS

 K

8253

-1996

ペルオキソ二硫酸カリウム(試薬)

Potassium peroxodisulfate

K

2

S

2

O

8

    FW : 270.32

1.

適用範囲  この規格は,試薬として用いるペルオキソ二硫酸カリウム(

1

)

について規定する。

(

1

)

別名:過硫酸カリウム

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS K 0557

  化学分析用の水

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

2.

共通事項  この規格に共通する事項は,JIS K 8001 による。

3.

種類  特級,窒素・りん測定用

4.

性質  ペルオキソ二硫酸カリウムは,次の性質を示す。

(1)

性状  ペルオキソ二硫酸カリウムは,白∼微黄色の結晶性粉末で,熱水に溶けやすく,水にやや溶け

にくく,エタノールにほとんど溶けない。徐々に分解して酸性塩を生じるが,水分によって分解が促

進される。

(2)

定性方法

(a)

試料 1g に水 100ml を加えて溶かす

(A 液)

A

液 10ml に硫酸 (1+5) 0.05ml と硝酸銀溶液 (20g/l) 0.1ml

を加え,硝酸マンガン (II) 溶液 (50g/l) 0.1ml を加えて加熱すると,紅色が現れる。

(b)  A

液を用いて JIS K 8001 の 5.29(炎色試験)(1)(アルカリ金属及びアルカリ土類金属試験法)によ

ると,紫が現れる。

5.

品質  品質は,6.によって試験し,表 に適合しなければならない。


2

K 8253-1996

表 1  品質

規格値

項目

特級

窒素・りん測定用

純度 98.0%以上 99.0%以上

水溶状

試験適合

試験適合

塩素化合物(Cl として)

0.003%

以下

窒素化合物(N として)

0.001%

以下 5ppm 以下

りん化合物(P として)

− 0.3ppm 以下

重金属(Pb として) 0.001%以下

マンガン (Mn)

0.5ppm

以下

鉄 (Fe)

5ppm

以下 5ppm 以下

6.

試験方法  試験方法は,次のとおりとする。

6.1

特級

(1)

純度  98.0%以上

(a)

操作  試料 0.4g(0.1mg のけたまではかる)+水 50ml+0.1mo1/硫酸アンモニウム鉄 (II) 溶液 50ml

(正確にとる)+りん酸 5ml→0.02mol/過マンガン酸カリウム溶液で逆滴定  (aml)。別に同一条件

で空試験を行う  (bml)。

(b)

計算

100

)

(

516

013

.

0

×

×

×

S

f

a

b

A

ここに,

A

:  純度 (%)

S

:  はかりとった試料の質量 (g)

f

: 0.02mol/過マンガン酸カリウム溶液のファクター

0.013 516

: 0.1mol/硫酸アンモニウム鉄 (II) 溶液 1ml の K

2

S

2

O

8

相当量 (g)

(2)

水溶状 

試料 1g+水  (→20ml)  →加熱して溶かす……ほんど澄明以内。

(3)

塩素化合物 (Cl) として  0.003%以下

試料側溶液:試料 1.0g→白金るつぼにとる+炭酸ナトリウム 1g→かき混ぜる→徐々に加熱→強熱→放

冷+硝酸 (1+2)  (中和するまで)+硝酸 (1+2) 10ml→沸騰するまで加熱→冷却+水  (→40ml)  →そ

の 20ml(試料量 0.5g)

標準側溶液:炭酸ナトリウム 0.5g+硝酸 (1+2)  (中和するまで)+硝酸 (1+2) 5ml→沸騰するまで

加熱→冷却+塩化物標準液 (0.01mgCl/ml) 1.5ml+水  (→20ml)。

操作:JIS K 8001 の 5.7[塩化物 (Cl)](1)[比濁法(着色試料の場合)]による。

(4)

窒素化合物(として)  0.001%以下

試料側溶液:試料 1.0g+水  (→140ml)。

標準側溶液:窒素標準液 (0.01mgN/ml) 1.0ml+水  (→140ml)。

操作:JIS K 8001 の 5.12(4)(蒸留−インドフェノール青法)による。

(5)

重金属(Pb として)  0.001%以下

試料側溶液:試料 2.0g+水 30ml→加熱して溶かす+塩酸 (2+1) 7.5ml→水浴上で蒸発(約 5ml になる

まで)+水 10ml+アンモニア水 (2+3)  (中和するまで)+水  (→15ml)。

標準側溶液:塩酸 (2+1) 3ml+アンモニア水 (2+3)  (中和に用いた量)→水浴上で蒸発乾固+鉛標


3

K 8253-1996

準液 (0.01mgPb/ml) 2.0ml+水  (→15ml)。

操作:JIS K 8001 の 5.24(1)(硫化ナトリウム法)による。

(6)

マンガン (Mn)   0.5ppm 以下

試料側溶液:試料 10g+硝酸 (1+2) 30ml→水浴上で蒸発乾固+硫酸 (1+5) 5ml+水  (→30ml)。

標準側溶液:硝酸 (1+2) 30ml→水浴上で蒸発乾固+硫酸 (1+5) 5ml+マンガン標準液 (0.01mgMn/ml)

0.50ml

+水  (→30ml)。

操作:試料側溶液,標準側溶液それぞれに,+三酸化ナトリウムビスマス 0.5g→振り混ぜる→水浴中

で 5 分間 40℃に保つ→ガラスろ過器 3G4 でろ過……試料側のろ液の色は標準側のろ液の赤より濃くな

い。

(7)

 (Fe)   5ppm 以下

試料側溶液:試料 1.0g+水 30ml→加熱して溶かす+塩酸 (2+1) 7.5ml→水浴上で蒸発乾固+塩酸 (2

+1) 1ml+水  (→15ml)。

標準側溶液:塩酸 (2+1) 7.5ml→水浴上で蒸発乾固+鉄 (III) 標準液 (0.01mgFe/ml) 0.50ml+塩酸 (2

+1) lml+水  (→15ml)。

操作:JIS K 8001 の 5.22(2)(1, 10−フェナントロリン法)による。

6.2

窒素・りん測定用

(1)

純度  99.0%以上

6.1(1)

による。

(2)

水溶状 

6.1(2)

による。

(3)

窒素化合物(として)  5ppm 以下

試料側溶液:試料 9.2g+水(

2

)

 (

→200ml)  (A 液)

。A 液 50ml(試料量 2.3g)+水(

2

)

20ml

標準側溶液:A 液 50ml(試料量 2.3g)+水(

2

)

10ml

+窒素標準液 (0.001mgN/ml) (

9

)

10ml

空試験溶液:A 液 6.5ml(試料量 0.3g)+水(

2

)

63.5ml

操作:①  試料側溶液,標準側溶液及び空試験溶液それぞれに,+水酸化ナトリウム溶液 (100g/l) 10ml

→分解瓶(

3

)

に入れ密栓→高圧蒸気滅菌器(

4

)

に入れ,約 120℃で 40 分間加熱→室温まで放冷→硫酸 (1

+9)  を用いて pH 値を 12.6±0.2 に調節→全量フラスコ 100ml に移す→分解瓶(

3

)

を水(

2

)

で洗浄し,先

の液に合わせる→気泡がほとんど発生しなくなるまで振り混ぜる→水(

2

)

を標線まで加える→その

10ml

を共通すり合わせ試験管にとる+銅・亜鉛溶液(

5

)

1.0ml

→振り混ぜる+硫酸ヒドラジニウム溶液

(0.7g/l(

6

)

1.0ml

→振り混ぜる+水浴中 35±1℃で 2 時間保つ→水浴から取り出す+スルファニルアミド

溶液 (10g/l)  (

7

)

1.0ml

→直ちに十分に振り混ぜる→5 分間放置+N-1−ナフチルエチレンジアミン溶液

(1g/l(

8

)

1.0ml

→振り混ぜる→20 分間放置する(試料側溶液を X 液,標準側溶液を Y 液,空試験溶液を

Z

液とする)

②  吸収セル(光路長 10mm)を用い,Z 液を対照液として波長 540nm における X 液の吸光度 (A

1

)

及び Y 液の吸光度 (A

2

)

を測定する。A

1

は A

2

−A

1

より大きくない。

(

2

)

  JIS K 0557

3.(種別及び質)の A2以上の品質の水を用いる。

(

3

)

容量 100ml の密栓できるガラス製耐圧瓶で,パッキンはふっ素樹脂製のものを用いる。

(

4

)

約 120℃に加熱できるもの又はこれと同等の性能をもつもの。

(

5

)

銅・亜鉛溶液の調製 

硫酸銅溶液:硫酸銅 (II) 五水和物 0.08g+水(

2

)

 (

→200ml)。


4

K 8253-1996

硫酸亜鉛溶液:硫酸亜鉛七水和物 1.76g+水(

2

)

 (

→200ml)。

銅・亜鉛溶液:硫酸銅溶液 2ml+硫酸亜鉛溶液 2ml+水(

2

)

 (

→100ml)。

(

6

)

硫酸ヒドラジニウム溶液 (0.7g/l)  の調製 

硫酸ヒドラジニウム溶液 (7g/l)  :硫酸ヒドラジニウム 3.5g+水(

2

)

 (

→500ml)。

硫酸ヒドラジニウム溶液 (0.7g/l)  :硫酸ヒドラジニウム溶液 (7g/l) 10ml+水(

2

)

 (

→100ml)。使用

時に調製する。

(

7

)

スルファニルアミド溶液 (10g/l)  の調製 

スルファニルアミド 2g+塩酸 60ml+水(

2

)

 (

→200ml)。

(

8

)

  N-1

−ナフチルエチレンジアミン溶液 (1g/l)  の調製 

N-1-

ナフチルエチレンジアミン二塩酸塩 0.2g+水(

2

)

 (

→200ml)。

(

9

)

窒素標準液 (0.001mgN/ml) の調製 

窒素標準原液  (0.1mgN/ml)  :硝酸カリウム(あらかじめ 105∼110℃で約 3 時間乾燥し,デシ

ケーター中で放冷したもの)

0.722g

→全量フラスコ 1 000ml に入れる→水(

2

)

を標線まで加える。

窒素標準液 (0.001mgN/ml) :窒素標準原液 (0.1mgN/ml) 10ml(正確にとる)→全量フラスコ 1

000ml

に入れる→水(

2

)

を標線まで加える。使用時に調製する。

(4)

りん化合物(として)  0.3ppm 以下

試料側溶液:試料 8g+水(

2

)

 (

→200ml)  (B 液)

。B 液 50ml(試料量 2g)→分解瓶(

3

)

に入れ密栓→高圧

蒸気滅菌器(

4

)

に入れ,約 120℃で 30 分間加熱→室温まで放冷→分液漏斗 100ml に移す→水(

2

)

20ml

少量ずつ用いて分解瓶(

3

)

を洗浄し,先の分液漏斗に合わせる。

標準側溶液:B 液 50ml(試料量 2g)→分解瓶(

3

)

に入れ密栓→高圧蒸気滅菌器(

4

)

に入れ,約 120℃で 30

分間加熱→室温まで放冷→分液漏斗 100ml に移す→水(

2

)

18ml

を少量ずつ用いて分解瓶(

3

)

を洗浄し,先

の分液漏斗に合わせる+りん標準液(0.5

µgP/ml)(

11

)

1.2ml

空試験溶液:水(

2

)

70ml

→分液漏斗 100ml に入れる。

操作:①  試料側溶液,標準側溶液及び空試験溶液それぞれに,+発色試薬(

10

)

5.5ml

→振り混ぜる→

20

∼40℃で 15 分間放置+2, 6−ジメチル−4−ヘプタノン[98%以上(異性体を含む)

]10ml→5 分間

激しく振り混ぜる→二層に分かれるまで放置→水相(下層)を捨てる→2, 6−ジメチル−4−ヘプタノ

ン相をとる(試料側溶液の 2, 6−ジメチル−4−ヘプタノン相を X 液,標準側溶液の 2, 6−ジメチル−

4

−ヘプタノン相を Y 液,空試験溶液の 2, 6−ジメチル−4−ヘプタノン相を Z 液とする)

  吸収セル(光路長 10mm)を用い,Z 液を対照液として波長 640nm における X 液の吸光度 (A

1

)

及び Y 液の吸光度 (A

2

)

を測定する。A

1

は A

2

−A

1

より大きくない。

(

10

)

発色試薬の調製 

七モリブデン酸六アンモニウム溶液:水(

2

)

300ml

+七モリブデン酸六アンモニウム四水和物 6g

+ビス[(+)  −タルトラト]二アンチモン (III) 酸二カリウム三水和物 0.24g→溶かす+硫酸 (2

+1) 67ml+水(

2

)

 (

→500ml)。

L (

)  −アスコルビン酸溶液:L (+)  −アスコルビン酸 7.2g+水(

2

)

 (

→100ml)。10℃以下で保存

し,着色した場合は使用しないこと。

発色試薬:七モリブデン酸六アンモニウム溶液 50ml+L (+)  −アスコルビン酸溶液 10ml。使

用時に調製する。

(

11

)

りん標準液 (0.5

µgP/m1)  の調製 

りん標準原液  (0.05mgP/m1)  :りん酸二水素カリウム(あらかじめ 105∼110℃で約 3 時間乾燥


5

K 8253-1996

し,デシケーター中で放冷したもの)0.220g→全量フラスコ 1 000ml に入れる→水(

2

)

を標線ま

で加える。

りん標準液 (0.5

µgP/m1)  :りん標準原液 (0.05mgP/ml) 10ml(正確にとる)→全量フラスコ 1

000ml

に入れる→水(

2

)

を標線まで加える。使用時に調製する。

(5)

 (Fe)   5ppm 以下

6.1(7)

による。

7.

容器  遮光した気密容器とする。

8.

表示  容器には,次の事項を表示しなければならない。

(1)

名称  “ペルオキソ二硫酸カリウム”及び“試薬”の文字

(2)

種類

(3)

化学式,式量

(4)

品質(純度)

(5)

内容量

(6)

製造番号

(7)

製造年月又はその略号

(8)

製造業者名又はその略号


6

K 8253-1996

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

川  瀬      晃

社団法人日本分析化学会

地  崎      修

通商産業省基礎産業局生物化学産業課

岡  林  哲  夫

工業技術院標準部繊維化学規格課

札  川  紀  子

物質工学工業技術研究所計測化学部

高  橋  孝  一

通商産業検査所検査部検査業務課

野々村      誠

都立工業技術センター無機化学部

加  山  英  男

財団法人日本規格協会

石  橋  無味雄

厚生省国立衛生試験所

森  崎  謙  一

社団法人日本化学工業協会

嶋  貫      孝

社団法人日本分析化学会

並  木      昭

財団法人化学品検査協会

鶴  田  利  行

硫酸協会

中  村      靖

日本鉱業協会

大  槻      孝

社団法人日本鉄鋼協会

坂  本      勉

財団法人日本規格協会

高  田  芳  矩

財団法人日本分析センター

日  暮  喜八郎

第一化学薬品株式会社

鈴  木  正  信

和光純薬工業株式会社

飯  岡  寛  一

柳島製薬株式会社

高  野  虞美子

東京化成工業株式会社

飛  田  和  彦

米山化学工業株式会社

山  岡      宏

片山化学工業株式会社

山  田  和  夫

関東化学株式会社

(事務局)

平  井  信  次

日本試薬連合会