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日本工業規格

JIS

 K

8203

-1994

塩化フェニルヒドラジニウム(試薬)

Phenylhydrazinium chloride

C

6

H

9

ClN

2

FW : 144.60

1.

適用範囲  この規格は,試薬として用いる塩化フェニルヒドラジニウムについて規定する。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS K 0067

  化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 0117

  赤外分光分析方法通則

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

2.

共通事項  この規格に共通する事項は,JIS K 8001 による。

3.

種類  特級

4.

性質  塩化フェニルヒドラジニウムは,次の性質を示す。

(1)

性状  塩化フェニルヒドラジニウムは,白∼うすい黄色の結晶で,次第に着色して赤∼暗褐色に変わ

る。水及びエタノールにやや溶けやすい。

(2)

定性方法

(a)

試料 0.2g に水 20ml を加えて溶かし,硝酸 (1+2) 1ml 及び硝酸銀溶液 (20g/l) 1ml を加えると,白い

沈殿が生じる。

(b)

試料の赤外吸収スペクトルを JIS K 0117 によって測定すると,波数 3200cm

-1

,2700cm

-1

,1580cm

-1

1500cm

-1

,890cm

-1

,860cm

-1

,770cm

-1

及び 680cm

-1

付近に主な吸収を認める。この場合,試料調製は

JIS K 0117

の 6.2(1)(錠剤法)による。赤外吸収スペクトルの一例を

図 に示す。


2

K 8203-1994

図 1  赤外吸収スペクトルの一例

5.

品質  品質は,6.によって試験し,表 に適合しなければならない。

表 1  品質

項目

規格値

純度

98.5%

以上

水溶状

試験適合

強熱残分(硫酸塩)  0.05%以下

硫酸塩 (SO

4

)

0.005%

以下

重金属(Pb として)  0.001%以下

鉄 (Fe)

5ppm

以下

6.

試験方法  試験方法は,次のとおりとする。

(1)

純度  98.5%以上

試料 1g(0.1mg のけたまではかる)→全量フラスコ 100ml に入れる+塩酸 1ml→水を標線まで加える

→その 20ml(正確にとる)→共通すり合わせ三角フラスコ 300ml に入れる+水 10ml+塩酸 30ml→冷

却→0.05mol/よう素酸カリウム溶液で滴定(終点近くでクロロホルム 5ml を加え,絶えず振り混ぜな

がらクロロホルム層の紅色が消えるまで)。

0.05mol/l

よう素酸カリウム溶液 1ml は,0.007 230gC

6

H

9

ClN

2

に相当する。

(2)

水溶状

試料 1g+水  (→20ml)  ……ほとんど澄明以内。

(3)

強熱残分(硫酸塩)  0.05%以下

JIS K 0067

の 4.4.4(4)(第 4 法  硫酸塩として強熱する方法)による。試料 2g 及び硫酸 0.5ml を用い

て操作し,残分 1mg 以下。

(4)

硫酸塩 (SO

4

  0.005%以下

試料側溶液:試料 1.0g+塩酸 (2+1) 0.3ml+水  (→25ml)  。

標準側溶液:硫酸塩標準液 (0.01mgSO

4

/ml) 5.0ml

+塩酸 (2+1) 0.3ml+水  (→25ml)  。


3

K 8203-1994

操作:  JIS K 8001 の 5.15(1)(比濁法)による。

(5)

重金属(Pb として)  0.001 %以下

試料側溶液:試料 4g→石英ガラス製蒸発皿にとる+硝酸マグネシウム・エタノール溶液 20ml→よく

かき混ぜる→点火→燃焼→炭化→放冷+硫酸 1ml→徐々に加熱→強熱灰化 (500±50℃)  →放冷+塩酸

(2

+1) 2ml+水 10ml→水浴上で加熱して溶かす→冷却→[必要ならばろ紙(5 種 C)を用いてろ過→水

で洗う→(ろ液+洗液)

]+水  (→20ml)  (A 液)

(6)の試験にも用いる]→A 液 10ml(試料量 2g)

標準側溶液:鉛標準液 (0.01mgPb/ml) 4.0ml+鉄標準液 (0.01mgFe/ml) 2.0ml→石英ガラス製蒸発皿にと

る+硝酸マグネシウム・エタノール溶液 20ml→よくかき混ぜる→点火→燃焼→炭化→放冷+硫酸 1ml

→徐々に加熱→強熱灰化 (500±50℃)  →放冷+塩酸 (2+1) 2ml+水 10ml→水浴上で加熱して溶かす

→冷却→[必要ならばろ紙(5 種 C)を用いてろ過→水で洗う→(ろ液+洗液)

]+水  (→20ml)  (B

液)

(6)の試験にも用いる]→B 液 10ml。

操作:  JIS K 8001 の 5.24(3)(硝酸マグネシウム処理硫化ナトリウム法)(c)②による。

(6)

 (Fe)   5 ppm 以下

試料側溶液:(5)の A 液 5ml(試料量 1g)+塩酸 (2+1) 0.7ml+水  (→15ml)  。

標準側溶液:(5)の B 液 5ml+塩酸 (2+1) 0.7ml+水  (→15ml)  。

操作:  JIS K 8001 の 5.22(2)(1, 10−フェナントロリン法)による。

7.

容器  遮光した気密容器とする。

8.

表示  容器には,次の事項を表示しなければならない。

(1)

名称  “塩化フェニルヒドラジニウム”及び“試薬”の文字

(2)

種類

(3)

化学式,式量

(4)

品質(純度)

(5)

内容量

(6)

製造番号

(7)

製造年月又はその略号

(8)

製造業者名又はその略号


4

K 8203-1994

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

久保田  正  明

物質工学工業技術研究所計測化学部

細  川  幹  夫

通商産業省基礎産業局生物化学産業課

津  田      博

通商産業省機械情報産業局計量行政室

地  崎      修

工業技術院標準部繊維化学規格課

喜多川      忍

通商産業検査所化学部化学標準課

野々村      誠

都立工業技術センター無機化学部

加  山  英  男

財団法人日本規格協会

石  橋  無味雄

厚生省国立衛生試験所

川  瀬      晃

社団法人日本分析化学会

柳  瀬  斉  彦

社団法人日本化学工業協会

藤  貫      正

社団法人日本分析化学会

並  木      昭

財団法人化学品検査協会

鶴  田  利  行

硫酸協会

中  村      靖

日本鉱業協会

大  槻      孝

社団法人日本鉄鋼協会

日  暮  喜八郎

第一化学薬品株式会社

北  田  佳  伸

和光純薬工業株式会社

高  野  虞美子

東京化成工業株式会社

中  村      穣

森田化学工業株式会社

山  岡      宏

片山化学工業株式会社

飯  岡  寛  一

柳島製薬株式会社

山  田  和  夫

関東化学株式会社

(事務局)

平  井  信  次

日本試薬連合会