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日本工業規格

JIS

 K

8123

-1994

塩化カルシウム(試薬)

Calcium chloride

CaCl

2

    FW : 110.98

1.

適用範囲  この規格は,試薬として用いる塩化カルシウムについて規定する。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

2.

共通事項  この規格に共通する事項は,JIS K 8001 による。

3.

種類  特級

4.

性質  塩化カルシウムは,次の性質を示す。

(1)

性状  塩化カルシウムは,白い結晶又は粒塊で,潮解性がある。水に溶けやすく,エタノールにやや

溶けやすい。

(2)

定性方法

(a)

試料 0.1 g に,水 20 ml を加えて溶かす(A 液)

。A 液 5 ml に硝酸銀溶液 (20 g/l) 1 ml を加えると,

白い沈殿が生じる。

(b)  A

液 5 ml にしゅう酸アンモニウム溶液 (40 g/l) 1 ml を加えると,白い沈殿が生じる。

5.

品質  品質は,6.  によって試験し,表 に適合しなければならない。


2

K 8123-1994

表 1  品質

項目

規格値

純度 95.0

%

以上

水溶状

試験適合

pH (50 g/l, 25

℃) 8.0∼10.0

硫酸塩 (SO

4

) 0.005

%

以下

硝酸塩 (NO

3

) 0.003

%

以下

りん酸塩 (PO

4

) 0.001

%

以下

アンモニウム (NH

4

) 0.001

%

以下

ナトリウム (Na)

0.01 %

以下

カリウム (K)

0.01 %

以下

銅 (Cu)

2 ppm

以下

マグネシウム (Mg)

0.01 %

以下

ストロンチウム (Sr)

0.01 %

以下

バリウム (Ba)

0.006 %

以下

鉛 (Pb)

5 ppm

以下

ひ素 (As)

1 ppm

以下

鉄 (Fe)

2 ppm

以下

6.

試験方法  試験方法は,次のとおりとする。

(1)

純度  95.0 %以上

試料 0.6 g(0.1 mg のけたまではかる)→全量フラスコ 500 ml に入れる→水を標線まで加える→そ

の 25 ml(正確にとる)+水酸化カリウム溶液 (100 g/l) 12 ml→0.01 mol/EDTA2Na 溶液で滴定(指示

薬:HSNN 希釈粉末。終点は,液の色が赤から青に変わる点)

0.01 mol/EDTA2Na

溶液 1 ml は,0.001 109 8 gCaCl

2

に相当する。

(2)

水溶状

試料 1 g+水  (→20 ml)  ……ほとんど澄明以内。

(3)  pH (50 g/l, 25 

)    8.0∼10.0

試料溶液:試料 5.0 g+二酸化炭素を含まない水  (→100 ml)。

操作:JIS K 8001 の 5.5 (pH)  による。

(4)

硫酸塩 (SO

4

  0.005 %以下

試料側溶液:試料 1.0 g+水 20 ml。

標準側溶液:硫酸塩標準液 (0.01 mgSO

4

/ml) 5.0 ml

+水 15 ml。

操作:JIS K 8001 の 5.15(1)(比濁法)による。

(5)

硝酸塩 (NO

3

  0.003 %以下

試料側溶液:試料 1.0 g+水  (→100 ml)。

標準側溶液:硝酸塩標準液 (0.01 mgNO

3

/ml) 3.0 ml

+水  (→100 ml)。

操作:JIS K 8001 の 5.10(5)(紫外吸光光度法)による。

(6)

りん酸塩 (PO

4

  0.001 %以下

試料側溶液:試料 2 g+水  (→20 ml)。

標準側溶液:りん酸塩標準液 (0.01 mgPO

4

/ml) 2.0 ml

+水  (→20 ml)。

操作:JIS K 8001 の 5.13(1)(比色法)による。この場合,硫酸 (1+5)  の代りに塩酸 (1+5) 6 ml を

用いる。


3

K 8123-1994

(7)

アンモニウム (NH

4

  0.001 %以下

試料側溶液:試料 1.0 g+水  (→10 ml)。

標準側溶液:アンモニウム標準液 (0.01 mgNH

4

/ml) 1.0 ml

+水  (→10 ml)。

操作:JIS K 8001 の 5.11(4)(インドフェノール青法)による。

(8)

ナトリウム (Na)   0.01 %以下

試料側溶液:試料 1.0 g+水 30 ml+塩酸 (2+1) 2 ml+水  (→100 ml) (X 液)[(9)の試験にも用いる]。

標準側溶液:試料 1.0 g+水 30 ml+塩酸 (2+1) 2 ml+ナトリウム標準液  (0.1 mgNa/ml) 1.0 ml+カリ

ウム標準液  (0.1 mgK/ml) 1.0 ml+水  (→100 ml)  (Y 液)

(9)の試験にも用いる]

操作:JIS K 8001 の 5.31(原子吸光法)(1)(直接噴霧法)(d)による。測定波長 589.0 nm。

(9)

カリウム (K)   0.01 %以下

試料側溶液:(8)の X 液。

標準側溶液:(8)の Y 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 766.5 nm。

(10)

 (Cu)   2 ppm 以下

試料側溶液:試料 10 g+水 30 ml+塩酸 (2+1) 5 ml+水  (→100 ml) (X 液)[(14)の試験にも用いる]。

標準側溶液:試料 10 g+水 30 ml+塩酸 (2+1) 5 ml+銅標準  (0.01 mgCu/ml) 2.0 ml+鉛標準液 (0.01

mgPb/ml) 5.0 ml

+水  (→100 ml)  (Y 液)

(14)  の試験にも用いる]

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 324.7 nm

(11)

マグネシウム (Mg)   0.01 %以下

試料側溶液:試料 0.5 g+水 30 ml+塩酸 (2+1) 2 ml+水  (→100 ml)  (X 液)[(12)の試験にも用い

る]

標準側溶液:試料 0.5 g+水 30 ml+塩酸 (2+1) 2 ml+マグネシウム標準液  (0.01 mgMg/ml) 5.0 ml+

ストロンチウム標準液  (0.1 mgSr/ml) 0.5 ml+水  (→100 ml)  (Y 液)

(12)の試験にも用いる]

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 285.2 nm。

(12)

ストロンチウム (Sr)   0.01 %以下

試料側溶液:(11)の X 液。

標準側溶液:(11)の Y 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 460.7 nm。

(13)

バリウム (Ba)   0.006 %以下

試料側溶液:試料 1.0 g+水  (→25 ml)。

標準側溶液:バリウム標準液  (0.01 mgBa/ml) 6.0 ml+水  (→25 ml)。

操作:JIS K 8001 の 5.20(2)(クロム酸バリウム法)による。この場合,メタノールは 10 ml を用い

る。

(14)

 (Pb)   5 ppm 以下

試料側溶液:(10)の X 液。

標準側溶液:(10)の Y 液。

操作:JIS K 8001 の 5.31(1)(d)による。測定波長 283.3 nm。

(15)

ひ素 (As)   1 ppm 以下

試料側溶液:試料 4 g→水素化ひ素発生瓶 100 ml に入れる+水  (→20 ml)。

標準側溶液:ひ素標準液  (0.001 mgAs/ml) 4.0 ml→水素化ひ素発生瓶 100 ml に入れる+水  (→20 ml)。


4

K 8123-1994

操作:JIS K 8001 の 5.19(3)[N, N-ジエチルジチオカルバミド酸銀法(AgDDTC 法)]による。

(16)

 (Fe)   2 ppm 以下

試料側溶液:試料 5 g+塩酸 (2+1) 1 ml+水  (→15 ml)。

標準側溶液:鉄標準液  (0.01 mgFe/ml) 1.0 ml+塩酸 (2+1) 1 ml+水  (→15 ml)。

操作:JIS K 8001 の 5.22(2)(1, 10−フェナントロリン法)による。

7.

容器  気密容器とする。

8.

表示  容器には,容易に消えない方法で次の事項を表示しなければならない。

(1)

名称  “塩化カルシウム”及び“試薬”の文字

(2)

種類

(3)

化学式,式量

(4)

品質(純度)

(5)

内容量

(6)

製造番号

(7)

製造年月又はその略号

(8)

製造業者名又はその略号

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

久保田  正  明

物質工学工業技術研究所計測化学部

細  川  幹  夫

通商産業省基礎産業局生物化学産業課

津  田      博

通商産業省機械情報産業局計量行政室

地  崎      修

工業技術院標準部繊維化学規格課

喜多川      忍

通商産業検査所化学部化学標準課

野々村      誠

都立工業技術センター無機化学部

加  山  英  男

財団法人日本規格協会

石  橋  無味男

厚生省国立衛生試験所

川  瀬      晃

社団法人日本分析化学会

柳  瀬  斉  彦

社団法人日本化学工業協会

藤  貫      正

社団法人日本分析化学会

並  木      昭

財団法人化学品検査協会

鶴  田  利  行

硫酸協会

中  村      靖

日本鉱業協会

大  槻      孝

社団法人日本鉄鋼協会

日  暮  喜八郎

第一化学薬品株式会社

北  田  佳  伸

和光純薬工業株式会社

高  野  虞美子

東京化成工業株式会社

中  村      穣

森田化学工業株式会社

山  岡      宏

片山化学工業株式会社

飯  岡  寛  一

柳島製薬株式会社

山  田  和  夫

関東化学株式会社

(事務局)

平  井  信  次

日本試薬連合会