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K 8030

:2010

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  種類

2

4

  性質

2

4.1

  性状

2

4.2

  定性方法 

2

5

  品質

2

6

  試験方法

2

6.1

  一般事項 

2

6.2

  試料の取扱い 

2

6.3

  濃度(CH

3

CHO

) 

2

6.4

  水溶状

4

6.5

  不揮発物 

5

6.6

  酸(CH

3

COOH

として)

5

7

  容器

5

8

  貯蔵方法

5

9

  表示

5

10

  取扱い上の注意事項

6


K 8030

:2010

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本試薬

協会(JRA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと

の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS K 8030:1992 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責

任はもたない。


日本工業規格

JIS

 K

8030

:2010

アセトアルデヒド(試薬)

Acetaldehyde (Reagent)

CH

3

CHO

    FW:44.05

序文 

この規格は,1953 年に制定され,その後 3 回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は 1992 年に

行われたが,その後の試験・研究開発などの技術進歩に対応するために改正した。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

適用範囲 

この規格は,試薬として用いるアセトアルデヒドについて規定する。

警告  この規格に基づいて試験を行うものは,通常の実験室での作業に精通していることを前提とす

る。この規格は,その使用に関連して起こるすべての安全上の問題を取り扱おうとするもので

ない。この規格の利用者は,MSDS(化学物質等安全データシート)などを参考にして各自の

責任において安全及び健康に対する適切な措置をとらなければならない。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0067

  化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 1107

  窒素

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS K 8005

  容量分析用標準物質

JIS K 8102

  エタノール(95)

(試薬)

JIS K 8150

  塩化ナトリウム(試薬)

JIS K 8201

  塩化ヒドロキシルアンモニウム(試薬)

JIS K 8541

  硝酸(試薬)

JIS K 8550

  硝酸銀(試薬)

JIS K 8574

  水酸化カリウム(試薬)

JIS K 8576

  水酸化ナトリウム(試薬)

JIS K 8603

  ソーダ石灰(試薬)

JIS K 8799

  フェノールフタレイン(試薬)

JIS K 8842

  ブロモチモールブルー(試薬)

JIS K 8844

  ブロモフェノールブルー(試薬)


2

K 8030

:2010

種類 

種類は,一級とする。

性質 

4.1 

性状 

アセトアルデヒドは,無色透明な液体で,特異なにおいがあり,水,エタノール及びジエチルエーテル

に極めて溶けやすい。濃度 100 %のものの密度は約 0.79 g/ml で,沸点は約 21  ℃である。

4.2 

定性方法 

約 10  ℃に冷却したアンモニア性硝酸銀溶液 5 ml に試料 3 滴を加えると,銀が析出する。また,ペンタ

シアノニトロシル鉄(Ⅲ)酸ナトリウム溶液(10 g/l)10 ml にピペリジン 0.3 ml 及び試料 0.3 ml を加える

と,青が現れる。

品質 

品質は,箇条 によって試験したとき,

表 に適合しなければならない。

表 1−品質 

項目

規格値

試験方法

濃度(CH

3

CHO

質量分率% 80.0 以上

6.3 

水溶状

試験適合

6.4 

不揮発物

質量分率% 0.01 以下

6.5 

酸(CH

3

COOH

として) 質量分率% 0.6 以下

6.6 

試験方法 

6.1 

一般事項 

試験方法の一般的な事項は,JIS K 0050 及び JIS K 8001 による。

6.2 

試料の取扱い 

試料は,5  ℃以下に冷却してから各試験に用いる。

6.3 

濃度(CH

3

CHO

 

濃度(CH

3

CHO

)の試験方法は,次による。

a)

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1)

ソーダ石灰  JIS K 8603 に規定するもの。

2)

塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液(100 g/l)  JIS K 8201 に規定する塩化ヒドロキシルアンモニウ

ム 10 g を水に溶かして 100 ml にする。

3)

水酸化カリウム溶液(250 g/l)  JIS K 8574 に規定する水酸化カリウム 29.4 g を水に溶かして 100 ml

にする(必要な場合に用いる。

。ポリエチレン製瓶などに保存する。

4)

二酸化炭素を除いた水  次のいずれか,又は 4.1)4.4)の 2 つ以上を組み合わせたものを用い,使用

時に調製する。

4.1)

水をフラスコに入れ 15 分間以上沸騰させる。加熱を止め,フラスコの口を時計皿で軽くふたをし

て少し放置して沸騰が止まった後に,ガス洗浄瓶に水酸化カリウム溶液(250 g/l)を入れたもの,

又はソーダ石灰管を連結して空気中の二酸化炭素を遮り,冷却したもの。


3

K 8030

:2010

4.2)

水をフラスコに入れ,水の中に JIS K 1107 に規定する窒素を 15 分間以上通じたもの。

4.3)

水を二酸化炭素分離膜を用いたガス分離管を用いて二酸化炭素を除いたもの。

4.4)

新鮮な 18 MΩ・cm 以上の抵抗率のある脱イオン化された水を,窒素を通じた三角フラスコに泡立

てないように採取したもの。

5)

ブロモチモールブルー溶液  JIS K 8842 に規定するブロモチモールブルー0.10 g を JIS K 8102 に規

定するエタノール(95)50 ml に溶かし,水で 100 ml にする。褐色ガラス製瓶に保存する。

6)

ブロモフェノールブルー溶液  JIS K 8844 に規定するブロモフェノールブルー0.10 g をエタノール

(95)50 ml に溶かし,水で 100 ml にする。褐色ガラス製瓶に保存する。

7)  1 mol/l

水酸化ナトリウム溶液(NaOH:40.00 g/l) 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の調製,標定及び

計算は,次による。

7.1)

調製  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム 165 g をポリエチレンなどの気密容器 500 ml には

かりとり,二酸化炭素を除いた水 150 ml を加えて溶かした後,二酸化炭素を遮り 4∼5 日間放置す

る。その上澄み液 54 ml をポリエチレン製などの気密容器 1 000 ml にとり,二酸化炭素を除いた

水を加えて 1 000 ml とし,混合した後,ソーダ石灰管を付けて保存する。

7.2)

標定  JIS K 8005 に規定する容量分析用標準物質など

1)

のアミド硫酸の必要量をめのう乳鉢で軽

く砕いた後,上口デシケーター(減圧デシケーター)に入れ,上口デシケーター内圧 2.0 kPa 以下

で約 48 時間乾燥する。

その 2.4∼2.6 g を 0.1 mg のけたまではかりコニカルビーカー100 ml に移し,

水 25 ml を加えて溶かした後,指示薬としてブロモチモールブルー溶液数滴を加え,7.1)で調製し

た液で滴定する。終点は,液の色が黄色から青みの緑になる点とする。

1)

容量分析に用いることが可能な標準物質であり,使用する場合は,認証書に定める使用

方法などによる。ただし,認証書のある標準物質を入手できない場合は,市販の含有率

が明らかな標準物質も用いることができ,使用する場合は,その説明書による。

7.3)

計算  ファクターは,次の式によって算出する。

100

09

097

0

A

V

.

m

f

×

×

=

ここに,

f

1 mol/l

水酸化ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとったアミド硫酸の質量(

g

A

アミド硫酸の純度(質量分率

  %

V

滴定に要した

1 mol/l

水酸化ナトリウム溶液の体積(

ml

0.097 09

1 mol/l

水酸化ナトリウム溶液

1 ml

に相当するアミド硫酸

の質量(

g

b)

操作  操作は,次のとおり行う。

塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液(

100 g/l

50 ml

を共通すり合わせ三角フラスコ

100 ml

にとり,

ブロモフェノールブルー溶液

3

滴を加え,

1 mol/l

水酸化ナトリウム溶液で中和した後,質量を

0.1 mg

のけたまではかる。これを,約

30

分間

5

℃以下に冷却した後,

5

℃以下に冷却した試料約

1 g

(約

1.2

ml

)を加え,ときどき振り混ぜながら約

30

分間

5

℃以下に保つ。次に,室温で

30

分間放置した後,

再び質量をはかる。

1 mol/l

水酸化ナトリウム溶液で滴定し,終点は,液の黄色が青紫に変わる点とす

る。

c)

計算  濃度(

CH

3

CHO

)は,次によって算出する。

100

05

044

0

1

2

×

×

×

=

m

m

f

V

.

A


4

K 8030

:2010

ここに,

A

濃度(

CH

3

CHO

(質量分率

  %

V

滴定に要した

1 mol/l

水酸化ナトリウム溶液の体積(

ml

f

1 mol/l

水酸化ナトリウム溶液のファクター

m

2

試料を入れた共通すり合わせ三角フラスコの質量(

g

m

1

最初の中和までの共通すり合わせ三角フラスコの質量(

g

0.044 05

1 mol/l

水酸化ナトリウム溶液

1 ml

に相当する

CH

3

CHO

質量(

g

6.4 

水溶状 

水溶状の試験方法は,次による。

a)

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1)

硝酸(12)  JIS K 8541 に規定する硝酸(質量分率

60

61 %

)の体積

1

と水の体積

2

とを混合す

る。

2)

硝酸銀溶液(20 g/l)  JIS K 8550 に規定する硝酸銀

2 g

を水に溶かして

100 ml

にする。褐色ガラス

製瓶に保存する。

3)

塩化物標準液

3.1)

塩化物標準液(Cl1 mg/ml)  次のいずれかのものを用いる。

3.1.1)

計量標準供給制度[

JCSS

2)

]に基づく標準液で,酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致し

た場合に用い,必要な場合は,適切な方法で希釈して使用する。

3.1.2)

 JCSS

以外の認証標準液で酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合に用い,必要な

場合は,適切な方法で希釈して使用する。ただし,

JCSS

以外の認証標準液がない場合は,市販

の標準液を用いる。

3.1.3)

JIS K 8150

に規定する塩化ナトリウム

1.65 g

を全量フラスコ

1 000 ml

にとり,

水を加えて溶かし,

水を標線まで加えて混合する。

2)

 JCSS

は,

Japan Calibration Service System

の略称である。

3.2)

塩化物標準液(Cl0.01 mg/ml)  塩化物標準液(

Cl

1 mg/ml

10 ml

を全量フラスコ

1 000 ml

に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。

b)

濁りの程度の適合限度標準  濁りの程度の適合限度標準は,“ほとんど澄明”を用いる。

塩化物標準液(

Cl

0.01 mg/ml

0.5 ml

を共通すり合わせ平底試験管にとり,水

10 ml

,硝酸(

1

2

1 ml

及び硝酸銀溶液(

20 g/l

1 ml

を加え,更に水を加えて

20 ml

とし,振り混ぜてから

15

分間放置

する。

c)

器具  主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管  例として,容量

50 ml

,直径約

23 mm

で目盛のあるもの。

d)

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試料

6 ml

を共通すり合わせ平底試験管にとり,水を加えて溶かし

20 ml

にする。

2)

試料を溶かした直後に濁りの程度を b)と比較する。また,ごみ,浮遊物などの異物の有無を上方又

は側方から観察する。

e)

判定  d)によって試験し,次の 1)及び 2)に適合するとき,“水溶状:試験適合”とする。

1)

試料溶液の濁りは,b)の濁りより濃くない。

2)

ごみ,浮遊物などの異物は,ほとんど認めない。

6.5 

不揮発物 

不揮発物は,JIS K 0067 の 4.3.4 (1)(第

1

法  水浴上で加熱蒸発する方法)による。この場合,試料

10 g


5

K 8030

:2010

(約

8 ml

)をはかりとる。

なお,試料は,極めて揮発性が高いので,試料をはかりとった後,室温で清潔な局所排気施設内に試料

を入れた蒸発皿を放置して試料を揮散させた後に,水浴上で加熱する。

6.6 

酸(CH

3

COOH

として) 

酸(

CH

3

COOH

として)の試験方法は,次による。

a)

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1)

ソーダ石灰  6.3 a) 1)による。

2)

水酸化カリウム溶液(250 g/l)  6.3 a) 3)による。

3)

二酸化炭素を除いた水  6.3 a) 4)による。

4)

フェノールフタレイン溶液  JIS K 8799 に規定するフェノールフタレイン

1.0 g

を JIS K 8102 に規

定するエタノール(

95

90 ml

に溶かし,水で

100 ml

にする。

5)

ブロモチモールブルー溶液  6.3 a) 5)による。

6)

0.1 mol/l

水酸化ナトリウム溶液(

NaOH

4.000 g/l

6.3 a) 7)

1 mol/l

水酸化ナトリウム溶液のファ

クターから計算した必要な体積を正確に全量フラスコ

100 ml

にとり,二酸化炭素を除いた水を標線

まで加えて混合し,ソーダ石灰管を付けてポリエチレン製などの気密容器に入れる。

b)

器具  主な器具などは,次のとおりとする。

メスピペット  最小目盛

0.01 ml

のもの。

c)

操作  操作は,次のとおり行う。

試料

10 g

を共通すり合わせ三角フラスコ

200 ml

にとり,二酸化炭素を除いた水

40 ml

を加えて溶か

す。これに,フェノールフタレイン溶液

3

滴を加え,

0.1 mol/l

水酸化ナトリウム溶液で滴定する。終

点は,液の色が無色から紅色に変わる点とする。この場合,

0.1 mol/l

水酸化ナトリウム溶液

1 ml

は,

0.006 005 g CH

3

COOH

に相当する。

容器 

容器は,遮光した気密容器とする。

貯蔵方法 

貯蔵方法は,密栓して冷所に保存する。

表示 

容器には,次の事項を表示する。

a)

日本工業規格番号

b)

名称

“アセトアルデヒド”及び“試薬”の文字

c)

種類

d)

化学式及び式量

e)

濃度

f)

内容量

g)

製造番号

h)

製造年月又はその略号

i)

製造業者名又はその略号


6

K 8030

:2010

j)

取扱い上の注意事項

10 

取扱い上の注意事項 

アセトアルデヒドは,引火性があるので特に火気を避ける。また,有害なので蒸気を吸入しないように

し,粘膜及び皮膚に付着をしないようにする。