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K 8005

:2014

(1)

目  次

ページ

序文

1

1  適用範囲

1

2  引用規格

1

3  用語及び定義

3

4  品目

4

5  性質,品質,サンプリング,試験方法及び容器

4

6  試験条件

5

7  サンプリング

6

8  純度の試験に用いる器具及び装置

6

9  分析値の不確かさ

8

10  純度以外の項目の分析値

9

11  試験成績書

9

12  保存

9

13  表示

9

附属書 A(規定)亜鉛(容量分析用標準物質)

10

附属書 B(規定)アミド硫酸(容量分析用標準物質)

13

附属書 C(規定)塩化ナトリウム(容量分析用標準物質)

25

附属書 D(規定)しゅう酸ナトリウム(容量分析用標準物質)

50

附属書 E(規定)炭酸ナトリウム(容量分析用標準物質)

80

附属書 F(規定)銅(容量分析用標準物質)

99

附属書 G(規定)二クロム酸カリウム(容量分析用標準物質)

106

附属書 H(規定)フタル酸水素カリウム(容量分析用標準物質)

119

附属書 I(規定)ふっ化ナトリウム(容量分析用標準物質)

141

附属書 J(規定)よう素酸カリウム(容量分析用標準物質)

154


K 8005

:2014

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

試薬協会(JRA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正

すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,

経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS K 8005:2006 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象になっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 K

8005

:2014

容量分析用標準物質

Reference materials for volumetric analysis

序文

この規格は,1951 年に制定され,その後 9 回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は,2006 年に

行われたが,その後の試験・研究開発の進歩などに対応するために改正した。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

1

適用範囲

この規格は,容量分析に用いる標準物質について規定する。

注記  平成 27 年 3 月 19 日までの間は,旧規格である JIS K 8005:2006 によることができる。旧規格を

用いた場合は,その旨を試験成績書に記載する。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 7411:1997  一般用ガラス製棒状温度計 
JIS H 1101  電気銅地金分析方法

JIS H 1108:1989  亜鉛地金中の鉛定量方法 
JIS H 1109:1989  亜鉛地金中の鉄定量方法 
JIS H 1110:1989  亜鉛地金中のカドミウム定量方法

JIS H 1111:1989  亜鉛地金中のすず定量方法 
JIS H 6201  化学分析用白金るつぼ 
JIS H 6202  化学分析用白金皿

JIS K 0050  化学分析方法通則 
JIS K 0067  化学製品の減量及び残分試験方法 
JIS K 0115  吸光光度分析通則

JIS K 0116  発光分光分析通則 
JIS K 0117  赤外分光分析方法通則 
JIS K 0121  原子吸光分析通則

JIS K 0126  流れ分析通則 
JIS K 0127  イオンクロマトグラフィー通則

JIS K 0211  分析化学用語(基礎部門)


2

K 8005

:2014

JIS K 0557  用水・排水の試験に用いる水 
JIS K 0970  ピストン式ピペット

JIS K 1107  窒素 
JIS K 8001  試薬試験方法通則 
JIS K 8034  アセトン(試薬)

JIS K 8085  アンモニア水(試薬) 
JIS K 8101  エタノール(99.5)(試薬) 
JIS K 8102  エタノール(95)(試薬)

JIS K 8103  ジエチルエーテル(試薬) 
JIS K 8107  エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物(試薬) 
JIS K 8155  塩化バリウム二水和物(試薬)

JIS K 8180  塩酸(試薬) 
JIS K 8230  過酸化水素(試薬) 
JIS K 8247  過マンガン酸カリウム(試薬)

JIS K 8355  酢酸(試薬) 
JIS K 8359  酢酸アンモニウム(試薬) 
JIS K 8397  サリチル酸ナトリウム(試薬)

JIS K 8519  しゅう酸二水和物(試薬) 
JIS K 8533  ビス[(+)-タルトラト]二アンチモン(III)酸二カリウム三水和物(試薬) 
JIS K 8536  (+)-酒石酸ナトリウムカリウム四水和物(試薬)

JIS K 8541  硝酸(試薬) 
JIS K 8548  硝酸カリウム(試薬) 
JIS K 8550  硝酸銀(試薬)

JIS K 8574  水酸化カリウム(試薬) 
JIS K 8576  水酸化ナトリウム(試薬) 
JIS K 8588  アミド硫酸アンモニウム(試薬)

JIS K 8603  ソーダ石灰(試薬) 
JIS K 8622  炭酸水素ナトリウム(試薬) 
JIS K 8625  炭酸ナトリウム(試薬)

JIS K 8637  チオ硫酸ナトリウム五水和物(試薬)

JIS K 8659  でんぷん(溶性)(試薬) 
JIS K 8722  ペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム二水和物(試薬)

JIS K 8780  ピロガロール(試薬) 
JIS K 8798  フェノール(試薬) 
JIS K 8799  フェノールフタレイン(試薬)

JIS K 8842  ブロモチモールブルー(試薬) 
JIS K 8844  ブロモフェノールブルー(試薬) 
JIS K 8885  二酸化けい素(試薬)

JIS K 8905  七モリブデン酸六アンモニウム四水和物(試薬) 
JIS K 8913  よう化カリウム(試薬)


3

K 8005

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JIS K 8951  硫酸(試薬) 
JIS K 8962  硫酸カリウム(試薬)

JIS K 9502  L(+)-アスコルビン酸(試薬) 
JIS K 9902  高純度試薬−塩酸(試薬) 
JIS Q 0030  標準物質に関連して用いられる用語及び定義

JIS R 3503  化学分析用ガラス器具 
JIS R 3505  ガラス製体積計 
JIS Z 0701  包装用シリカゲル乾燥剤

JIS Z 8401  数値の丸め方 
JIS Z 8802  pH 測定方法

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 0211JIS K 8001 及び JIS Q 0030 によるほか,次による。

3.1

一次標準物質(primary standard)

その純度が同一の量の他の標準を用いることなく国際単位系(SI)にトレーサブルな方法で決定される

ものであって,容量分析用標準物質の基準として用いられ,認証書の添付されたもの。

注記  一次標準物質を維持管理する機関として,独立行政法人産業技術総合研究所計量標準総合セン

ター(NMIJ)などの国家計量機関がある。

3.2

恒量(constant weight)

同一条件の下で,物質の質量を加熱・放冷・ひょう量操作を繰り返し行ったとき,前後の計量の質量差

が 0.3 mg 以下となった状態。

3.3

純度(purity)

ある物質に含まれている主成分の割合をいい,国際単位系(SI)にトレーサブルな分析値で,その不確

かさが明示されたもの。

3.4

試料溶液(sample solution)

試料を溶液にしたもの,又は測定を行うために何らかの前処理を行った試料の溶液。

3.5

検量線(calibration curve)

分析対象となる特定の性質,量,濃度などと測定値との関係を示した線。

3.6

検量線溶液(solutions for calibration curve)

検量線を作成するための溶液群。

3.7

空試験(blank test)

試料を用いないで,試料を用いたときと同様の操作をする試験。

3.8


4

K 8005

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空試験溶液(solution for blank test)

空試験のための溶液。

3.9

JCSS に基づく標準液(standard solution provided by Japan Calibration Service System)

計量標準供給制度[JCSS

1)

]に基づく標準液で,酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合

に用い,必要な場合は,適切な方法で希釈して使用する。

1)

 JCSS は,Japan Calibration Service System の略称である。

3.10

JCSS 以外の認証標準液(certified standard solution outside Japan Calibration Service System)

JCSS 以外の認証標準液で,酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合に用い,必要な場合は,

適切な方法で希釈して使用する。

4

品目

容量分析用標準物質は,次の 10 品目である。

a)  亜鉛(Zinc)(Zn)AW:65.38 
b)  アミド硫酸(Amidosulfuric acid)(HOSO

2

NH

2

FW:97.094

c)  塩化ナトリウム(Sodium chloride)(NaCl)FW:58.443 
d)  しゅう酸ナトリウム(Sodium oxalate)(NaOCOCOONa)FW:133.999 
e)  炭酸ナトリウム(Sodium carbonate)(Na

2

CO

3

FW:105.988

f)  銅(Copper)(Cu)AW:63.546 
g)  二クロム酸カリウム(Potassium dichromate)(K

2

Cr

2

O

7

FW:294.185

警告 1  二クロム酸カリウムは,有害なので,粘膜,皮膚などに付着させたり,粉じんを吸入しな

いようにする。廃液は,SDS(安全データシート)

,MSDS(化学物質等安全データシート:

JIS Z 7250−2012 年廃止,猶予期間 2016 年まで),関連法規などに従って適切に処理する。

また,酸化力が強いので,可燃物と隔離して保存し,火気を避け,衝撃を与えないように

する。

h)  フタル酸水素カリウム(Potassium hydrogen phthalate)[C

6

H

4

(COOK)(COOH)]FW:204.221

i)

ふっ化ナトリウム(Sodium fluoride)(NaF)FW:41.988

警告 2  ふっ化ナトリウムは,適切な防護具(手袋,保護めがねなど)を装着し,ドラフト内,局

所排気装置の下などで取り扱うことを推奨する。また,試験に用いる容器は,ポリエチレ

ンなどの樹脂製のものを用いる。

j)  よう素酸カリウム(Potassium iodate)(KIO

3

FW:214.001

警告 3  よう素酸カリウムは,酸化力が強いので,可燃物と隔離して保存し,火気を避け,衝撃を

与えないようにする。

5

性質,品質,サンプリング,試験方法及び容器

それぞれの品目の性質,品質,サンプリング,試験方法及び容器は,

表 による。


5

K 8005

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表 1−品目に対応する附属書

品目名

附属書番号

亜鉛

附属書 

アミド硫酸

附属書 

塩化ナトリウム

附属書 

しゅう酸ナトリウム

附属書 

炭酸ナトリウム

附属書 

附属書 

二クロム酸カリウム

附属書 

フタル酸水素カリウム

附属書 

ふっ化ナトリウム

附属書 

よう素酸カリウム

附属書 

6

試験条件

試験条件は,次による。

a)  一般事項  試験方法の一般事項は,JIS K 0050 及び JIS K 8001 による。 
b)  試験環境  JIS K 8001 の 5.8(試験操作など)に規定する試験環境による。湿度管理は,必要に応じて

実施する。試験は,各品質項目に規定する試験方法によって行う。ただし,電位差滴定の場合の温度

は,室温変動を±2  ℃とするか,滴定溶液を恒温の装置に入れるなどして温度の管理を行う。

c)  水  JIS K 0557 に規定する種別 A3 以上の水。 
d)  二酸化炭素を除いた水及び溶存酸素を除いた水  調製は,次のとおりとする。

1)  二酸化炭素を除いた水  次の 1.1)∼1.4)のいずれか,又はそれらの二つ以上を組み合わせたものを用

い,使用時に調製する。

1.1)  水をフラスコに入れ,加熱し,沸騰が始まってから 5 分間以上その状態を保つ。加熱を止め,フ

ラスコの口を時計皿で軽く蓋をして少し放置して沸騰が止まった後に,ガス洗浄瓶に水酸化カリ

ウム溶液(250 g/l)を入れたもの,又はソーダ石灰管を連結して空気中の二酸化炭素を遮り,冷却

したもの。

1.2)  水をフラスコに入れ,水の中に JIS K 1107 に規定する窒素を 15 分間以上通じたもの。 
1.3)  二酸化炭素分離膜をもつガス分離管を用いて,水から二酸化炭素を除いたもの。 
1.4) 18

MΩ・cm 以上の抵抗率のある水を,窒素を通じた三角フラスコに泡立てないように採取したも

の。ただし,採水後速やかに用いる。

2)  溶存酸素を除いた水  次の 2.1)∼2.5)のいずれか,又はそれらの二つ以上を組み合わせたものを用い,

使用時に調製する。

2.1)  水をフラスコに入れ,加熱し,沸騰が始まってから 5 分間以上その状態を保つ。加熱を止め,フ

ラスコの口を時計皿で軽く蓋をして少し放置して沸騰が止まった後に,ガス洗浄瓶にピロガロー

ル・水酸化ナトリウム溶液を入れたものを連結するなどして空気中の酸素を遮り,冷却したもの。

2.2)  水をフラスコに入れ,水の中に窒素を 15 分間以上通じたもの。 
2.3)  酸素分離膜をもつガス分離管を用いて,水から溶存酸素を除いたもの。 
2.4)  水を超音波振動装置で十分に脱気を行ったもの。

2.5) 18

MΩ・cm 以上の抵抗率のある水を,窒素を通じた三角フラスコに泡立てないように採取したも

の。ただし,採水後速やかに用いる。


6

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7

サンプリング

生産される同一ロットから一つ以上のサンプルをランダムに抜き取る(サンプリングする。

8

純度の試験に用いる器具及び装置

純度の試験に用いる主な器具及び装置は,次による。ただし,記載されていない試験方法の場合は,附

属書に規定するものを用いる。

a)  第 法  自動滴定装置を用いる電位差滴定法の場合  次のとおりとする。

1)  平形はかり瓶  JIS R 3503 に規定するもの。 
2)  デシケーター  JIS R 3503 に規定するデシケーターで,乾燥剤に JIS Z 0701 に規定するシリカゲル

A 形 1 種を用いたもの。

3)  温度計  JIS B 7411 に規定するもので,0.1  ℃が読み取れるもの。 
4)  電位差滴定用容器  適切な容量のビーカー,フラスコなどで,二クロム酸カリウム(容量分析用標

準物質)及びよう素酸カリウム(容量分析用標準物質)の試験に用いる場合は,必要があれば遮光

する。

5)  精密化学天びん  0.01 mg の質量差を読み取れるもの。 
6)  電気定温乾燥器  一次標準物質の認証書に記載されている温度に対して±2  ℃を満足するもの。 
7)  自動滴定装置  最小滴定量が 0.005 ml 以下のもので,1 mV の電位差を読み取れる電位差計をもつ

装置。

8)  電極  指示電極及び参照電極は,表 に例を示す。また,これらの電極の複合電極

2)

も使用できる。

2)

  二つ以上の電極が一体となっている電極。例えば,ガラス電極と参照電極とが一体となっ

た pH 電極がある。

表 2−電位差滴定用の電極の例

指示電極

a)

参照電極

b)

品目名

ガラス電極

(KCl,LiCl)

銀−塩化銀電極

アミド硫酸,炭酸ナトリウム,

フタル酸水素カリウム

銀指示電極

銀比較電極

塩化ナトリウム

銀指示電極

銀−塩化銀電極

白金電極

ガラス電極

白金電極

銀−塩化銀電極

しゅう酸ナトリウム,二クロム酸カリウム,よう
素酸カリウム

白金電極

ガラス電極

a)

  溶液の電気化学的性質を指示する電極。

b)

  作用電極又は指示電極と組み合わせて電位を測定するための基準とする電極。

b)  第 法  質量ビュレットを用いる電位差滴定法の場合  次のとおりとする。

1)  平形はかり瓶  a1)による。 
2)  デシケーター  a2)による。 
3)  滴定用容器  次のとおりとする。 
3.1)  滴定用ビーカー及び冷却管  図 に示す容量 300 ml のビーカーなどで,炭酸ナトリウム(容量分

析用標準物質)の場合は,

図 の冷却管を付けて用いる。アミド硫酸(容量分析用標準物質),塩

化ナトリウム(容量分析用標準物質)

,しゅう酸ナトリウム(容量分析用標準物質)及びフタル酸

水素カリウム(容量分析用標準物質)の場合は,

図 の冷却管を外して用いる。


7

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3.2)  滴定用フラスコ  図 に示す容量 300 ml のフラスコなどで,二クロム酸カリウム(容量分析用標

準物質)及びよう素酸カリウム(容量分析用標準物質)の場合に用い,必要があれば遮光する。

4)  精密化学天びん  a5)による。 
5)  電気定温乾燥器  a6)による。 
6)

質量ビュレット  図 に示す容量 50 ml∼100 ml で質量 100 g 以下のほうけい酸ガラス製のもの。

7)  電位差計  1 mV の電位差を読み取れる電位差計。 
8)  電極  a8)による。

単位  mm

注記  斜線部分は,すり合わせとする。φは外径を示す。

図 1−滴定用ビーカー及び冷却管の例


8

K 8005

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単位  mm

注記  斜線部分は,すり合わせとする。

図 2−滴定用フラスコの例

単位  mm

注記  斜線部分は,すり合わせとする。φは内径を示す。

図 3−質量ビュレットの例

9

分析値の不確かさ

分析値の不確かさの値は,次によって推定する。

a)  不確かさ  不確かさは,合理的に分析値(測定量)に結び付けられ得る値のばらつきを特徴付けるパ


9

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ラメータを示し,分析値に付記される。不確かさの値は,分析値の小数点以下と同じ桁数に JIS Z 8401

によって丸める。

不確かさには,大きく分けて次の三つの由来があると考えられる。

1)  分析値由来の不確かさ 
2)  容器(瓶)間の不確かさ(容器間の不均一性)

3)  経時変化から生じる不確かさ

b)  合成標準不確かさ(要因の定量化)  抽出した各要因の不確かさを,要因の特性値,校正の許容差など

から定量化し,合成標準不確かさを求める。

要因のタイプを判別して,実験標準偏差又は要因に適用する確率分布[正規分布,く(矩)形分布

(一様分布)

,三角分布,U 字分布など]を考察し,標準不確かさ及び感度係数を求める。

標準不確かさに感度係数を乗じたもの(測定量)を二乗和の平方根で合成し,合成標準不確かさを

求める。ただし,合成標準不確かさへの寄与率が小さい要因は省略することができる(ISO/IEC Guide 

98-3 参照)。

c)  拡張不確かさ  合成標準不確かさに,95 %の信頼の水準を示す包含係数を乗じて,拡張不確かさを求

め,JIS Z 8401 の 2.(数値の丸め方)によって分析値の小数点以下と同じ桁数に丸める。

10  純度以外の項目の分析値

純度以外の項目(不純物)の分析値は,計算して得られた分析値が定量下限以下の場合は,その定量下

限をもって分析値とする。

11  試験成績書

純度,不純物,乾燥方法などを記載した試験成績書を製品に添付する。

12  保存

製品は,各附属書に規定する容器に入れ,室温で保存する。

13  表示

この規格の全ての要求事項に適合した容量分析用標準物質の容器には,次の事項を表示する。

a)  日本工業規格番号及び規格名称

b)  品目の名称[例  亜鉛(容量分析用標準物質)] 
c)  化学式及び式量又は原子量 
d)  純度(規格値) 
e)  内容量 
f)  製造番号 
g)  有効期限の年月

h)  製造業者名又はその略号


10

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附属書 A

規定)

亜鉛(容量分析用標準物質)

Zinc (Reference material for volumetric analysis)

Zn    AW:65.38

A.1  性質 
A.1.1  性状

亜鉛は,灰色から銀白色の金属で,削状又は粒状のものである。塩酸,硫酸及び水酸化ナトリウム溶液

と反応して水素の泡を発生する。

A.1.2  定性方法

定性方法は,次による。

a)  試料 0.3 g に塩酸(2+1)10 ml を加えて溶かし,水 10 ml を加える(A 液)。A 液 5 ml に水酸化ナト

リウム溶液(300 g/l)3 ml を加えると,白い沈殿が生じる。さらに,水酸化ナトリウム溶液(300 g/l)

3 ml を加えると,その沈殿は溶ける。

b) A 液 3 ml にヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム溶液[ヘキサシアニド鉄(II)酸カリウム溶液](50 g/l)

1 ml を加えると,白い沈殿が生じる。

A.2  品質

品質は,A.4 によって試験したとき,

表 A.1 に適合しなければならない。

表 A.1−品質

項目

規格値

試験方法

純度(Zn)

a)

質量分率 %

99.990 以上

A.4.2 

銅(Cu) g/kg  0.010

以下

A.4.3 

カドミウム(Cd) g/kg

0.010

以下

A.4.4 

すず(Sn) mg/kg  5

以下

A.4.5 

鉛(Pb) g/kg  0.020

以下

A.4.6 

鉄(Fe) g/kg  0.010

以下

A.4.7 

a)

  純度は,不確かさをもつ分析値として報告する。

A.3  サンプリング

サンプルの大きさ(抜取り本数の合計)は,3 本以上とする。

A.4  試験方法 
A.4.1  試料の前処理

試料の前処理は,次による。

a)  試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1)  エタノール(99.5)  JIS K 8101 に規定するもの。 
2)  ジエチルエーテル  JIS K 8103 に規定するもの。


11

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3)  塩酸(13)  JIS K 8180 に規定する塩酸の体積 1 と水の体積 3 とを混合する。

b)  器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1)  平形はかり瓶  箇条 8 a1)による。 
2)  減圧デシケーター  JIS R 3503 に規定する上口デシケーターに,JIS Z 0701 に規定するシリカゲル

A 形 1 種を乾燥剤として入れ,減圧が可能な附属品を付けたもの。

3)  減圧ポンプ  密閉容器から気体を排出することによって,密閉容器を減圧にするためのポンプ。

c)  操作  操作は,次のとおり行う。

1)  試験に必要な量より少し多く試料を平形はかり瓶にとり,塩酸(1+3),水,エタノール(99.5)及

びジエチルエーテルで順次洗浄する。

2)  直ちに,洗浄した試料を減圧デシケーターに入れ,減圧ポンプを用いて,デシケーター内圧 2.0 kPa

以下で数分間吸引した後,減圧デシケーターのコックを閉じて,減圧下で約 12 時間保つ。ただし,

減圧デシケーターは,試料をひょう量する室内又は恒温の装置内に置く。

A.4.2  純度(Zn

純度(Zn)の試験方法は,差数法による。差数法は,次による。

この場合,純度(Zn)の分析値は,質量分率 100 %から亜鉛中の不純物の分析種の含有率の総和を差し

引いたものを示す。

なお,差数法に必要な亜鉛中の不純物の分析種は,銅,カドミウム,すず,鉛及び鉄とする。

a)  計算  計算は,次による。

1)  純度の分析値  純度の分析値は,次の式(A.1)によって算出し,小数点以下 4 桁目を切り捨てる。

=

=

n

i

i

X

P

1

100

  (A.1)

ここに,

P

純度の分析値(質量分率

  %

n

不純物の分析種の数

X

i

銅(

Cu

,カドミウム(

Cd

,すず(

Sn

,鉛(

Pb

)及び鉄(

Fe

の各含有率(質量分率

  %

2

)

不純物  不純物の各分析種の含有率は,次によって求める。

2.1

)

分析種の計算値  不純物の試験方法に基づき,計算して得られた値を計算値とする。ただし,得

られた計算値が定量下限以下の場合は,その定量下限をもって計算値とする。

2.2

)

分析種の含有率  得られた計算値を測定回数で平均し,JIS Z 8401 の 2.(数値の丸め方)によっ

て小数点以下

5

桁に丸めた値を含有率とする。

なお,不純物の計算値が定量下限以下の場合は,定量下限を対応する分析種の含有率とする。

b

)

不確かさ  不確かさは,箇条 9(分析値の不確かさ)による。

A.4.3

銅(Cu

JIS H 1110 の 6.(原子吸光法)又は 7.(誘導結合プラズマ発光分光法)の試験方法において,亜鉛地金

中のカドミウムに準じる。ただし,銅(

Cu

)の原子吸光法の測定波長には,

324.8 nm

を,誘導結合プラズ

マ発光分光法の測定波長には発光強度と濃度との直線性などを考慮して適切なものを選び,

3

回以上の測

定を行う。

なお,検量線溶液の調製に用いる銅標準液(

Cu

1 mg/ml

)は,

JCSS

に基づく標準液又は

JCSS

以外の

認証標準液を用いる。


12

K 8005

:2014

A.4.4

カドミウム(Cd

JIS H 1110 の 6.(原子吸光法)又は 7.(誘導結合プラズマ発光分光法)による。ただし,検量線溶液の

調製に用いるカドミウム標準液(

Cd

1 mg/ml

)は,

JCSS

に基づく標準液又は

JCSS

以外の認証標準液を

用い,

3

回以上の測定を行う。

A.4.5

すず(Sn

JIS H 1111 の 6.(ケルセチン抽出吸光光度法)又は 8.(水酸化鉄共沈分離誘導結合プラズマ発光分光法)

による。ただし,検量線溶液の調製に用いるすず標準液(

Sn

1 mg/ml

)は,

JCSS

に基づく標準液又は

JCSS

以外の認証標準液を用い,

3

回以上の測定を行う。

A.4.6

鉛(Pb

JIS H 1108 の 8.(水酸化鉄共沈分離原子吸光法)又は 9.(水酸化鉄共沈分離誘導結合プラズマ発光分光

法)による。ただし,検量線溶液の調製に用いる鉛標準液(

Pb

1 mg/ml

)は,

JCSS

に基づく標準液又は

JCSS

以外の認証標準液を用い,

3

回以上の測定を行う。

A.4.7

鉄(Fe

JIS H 1109 の 8.(原子吸光法)又は 9.(誘導結合プラズマ発光分光法)による。ただし,検量線溶液の

調製に用いる鉄標準液(

Fe

1 mg/ml

)は,

JCSS

に基づく標準液又は

JCSS

以外の認証標準液を用い,

3

以上の測定を行う。

A.5

容器

容器は,気密容器とする。


13

K 8005

:2014

附属書 B

規定)

アミド硫酸(容量分析用標準物質)

Amidosulfuric acid (Reference material for volumetric analysis)

HOSO

2

NH

2

    FW:97.094

B.1

性質

B.1.1

性状

アミド硫酸は,無色の結晶又は白い結晶性粉末で,水に溶けやすく,エタノール(

99.5

)に溶けにくい。

B.1.2

定性方法

定性方法は,次による。

a

)

試料

1 g

に水

20 ml

を加えて溶かし,沸騰するまで加熱後,塩化バリウム溶液(

100 g/l

5 ml

を加える

と,白い沈殿が生じる。

b

)

試料の赤外吸収スペクトルを JIS K 0117 に従って測定すると,波数

3 152 cm

-1

2 453 cm

-1

1 542 cm

-1

1 450 cm

-1

1 318 cm

-1

1 069 cm

-1

690 cm

-1

及び

545 cm

-1

付近に主な吸収ピークが認められる。試料調

製を JIS K 0117 の 5.3 a

)

(錠剤法)によって行い,錠剤の調製に臭化カリウムを用いたときの赤外吸

収スペクトルの例を

図 B.1 に示す。

図 B.1−赤外吸収スペクトルの例

注記

図 B.1 は,独立行政法人産業技術総合研究所の

SDBS

から引用したものである。

B.2

品質

品質は,B.4 によって試験したとき,

表 B.1 に適合しなければならない。


14

K 8005

:2014

表 B.1−品質

項目

規格値

試験方法

純度(HOSO

2

NH

2

a)

質量分率 %

99.90 以上

B.4.1 

水不溶分

質量分率  %

0. 1 以下

B.4.2 

乾燥減量(50  ℃)

質量分率  %

0 1  以下

B.4.3 

強熱残分

質量分率 %

0.005 以下

B.4.4 

塩化物(Cl) mg/kg

5

以下

B.4.5 

硝酸塩(NO

3

) mg/kg  5

以下

B.4.5 

銅(Cu) mg/kg

1

以下

B.4.6 

鉛(Pb) mg/kg

1

以下

B.4.6 

鉄(Fe) mg/kg

2

以下

B.4.6 

a)

  純度は,不確かさをもつ分析値として報告する。

B.3

サンプリング

純度(

HOSO

2

NH

2

)の試験を行う場合のサンプルの大きさ(抜取り本数の合計)は,

5

本以上とする。

B.4

試験方法

B.4.1

純度(HOSO

2

NH

2

純度(

HOSO

2

NH

2

)の試験方法は,B.4.1.1 又は B.4.1.2 のいずれかによる。

B.4.1.1

第 法  自動滴定装置を用いる電位差滴定法

1

法  自動滴定装置を用いる電位差滴定法は,次による。

a

)

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

アミド硫酸(一次標準物質)

認証書の添付された一次標準物質で,均質性を保証する最小使用量が

操作に必要な採取量以下であるもの。

2

)

窒素  JIS K 1107 に規定する窒素

1

級又はそれと同等以上の品質のもの。

3

)

二酸化炭素を除いた水  箇条 6 d

)

1

)

による。

4

)

0.5 mol/l  水酸化ナトリウム溶液(

NaOH

20.00 g/l

次のいずれかを用いる。

4.1

)

水酸化ナトリウム(試薬)を用いる場合  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム

165 g

を高密度

ポリエチレンなどの樹脂製気密容器

500 ml

にはかりとり,二酸化炭素を除いた水

150 ml

を加えて

溶かした後,二酸化炭素を遮り

4

日∼

5

日間放置する。その液

27 ml

を高密度ポリエチレンなどの

樹脂製の気密容器

1 000 ml

に入れ,二酸化炭素を除いた水を加えて

1 000 ml

とし,混合する。JIS 

K 8603 に規定するソーダ石灰を入れた管を付けて保存する(必要な場合に用いる。)。

4.2

)

半導体用又は高純度水酸化ナトリウム溶液を用いる場合  水酸化ナトリウム(質量分率

100 %

して)

19.84 g

に相当する半導体用又は高純度水酸化ナトリウム溶液(質量分率

33 %

50 %

)の質

量を,二酸化炭素を除いた水

1 000  ml

に溶かし,その液を約

1

時間かくはん(攪拌)する(必要

があれば,約

24

時間放置後,

0.2 μm

のフィルターでろ過する。

。この液を,高密度ポリエチレン

などの樹脂製の気密容器に保存する。

b

)

器具及び装置  箇条 8 a

)

による。

c

)

操作  操作は,次のとおり行う。

1

)

準備  準備は,次による。

1.1

)

自動滴定装置など滴定に使用する装置は,滴定を行う室内に,又は恒温の装置内に

1

時間以上放


15

K 8005

:2014

置する。

1.2

) 0.5

mol/l

水酸化ナトリウム溶液は,操作に必要な体積を気密容器に入れて,滴定を行う室内に,

又は恒温の装置内に

1

時間以上放置する。

1.3

)

アミド硫酸(一次標準物質)及び試料は,認証書に定める方法で乾燥する。乾燥したアミド硫酸

(一次標準物質)

,及び試料を入れた容器又はその容器を入れた器具を,滴定を行う室内に,又は

恒温の装置内に

1

時間以上放置する。

1.4

)

その他の使用する全ての器具及び試験用溶液類は,滴定を行う室内に

1

時間以上放置する。

2

)

滴定  滴定は,次による。

2.1

)

認証書に記載された方法で乾燥したアミド硫酸(一次標準物質)

,及び試料のそれぞれ

1.4 g

1.6 g

を,はかり瓶を用いて

0.01 mg

の桁まではかりとり,電位差滴定用ビーカーに,二酸化炭素を除い

た水少量で移し入れる。

2.2

)

素早く液面に窒素を流し,滴定が終了するまで,液面に窒素を流し続ける。

2.3

)

二酸化炭素を除いた水

100 ml

を加えて,かき混ぜ,アミド硫酸(一次標準物質)

,又は試料それぞ

れを溶かす。

2.4

)

引き続きかき混ぜながら,

0.5 mol/l

水酸化ナトリウム溶液で電位差滴定を行い,終点は変曲点と

する。

2.5

)

測定値は,アミド硫酸(一次標準物質)と試料の滴定を交互に,それぞれ

5

回以上測定して求め

る。

d

)

分析値の計算  分析値の計算は,次による。

1

)

純度の計算値  純度の計算値(

P

n

)は,

n

回目の試験における

0.5 mol/l

水酸化ナトリウム溶液の滴

定量(測定値)から式

(B.1)

を用いて算出し,小数点以下

4

桁目を切り捨てる。

n

n

n

n

n

m

V

m

V

P

P

ps

ps

s

s

ps

×

=

  (B.1)

ここに,

P

n

n

回目に試験した試料の純度の計算値(質量分率

  %

P

ps

アミド硫酸(一次標準物質)の認証値(質量分率

  %

V

psn

n

回目に試験したアミド硫酸(一次標準物質)の

0.5 mol/l

酸化ナトリウム溶液の滴定量(

ml

m

psn

n

回目の試験のためにはかりとったアミド硫酸(一次標準物

質)の質量(

g

V

sn

n

回目に試験した試料の

0.5 mol/l

水酸化ナトリウム溶液の滴

定量(

ml

m

sn

n

回目の試験のためにはかりとった試料の質量(

g

2

)

純度の分析値  純度の分析値(

P

)は,式

(B.2)

によって純度の計算値(

P

n

)から算出し,JIS Z 8401

の 2.(数値の丸め方)によって小数点以下

2

桁に丸める。

N

P

P

n

=

   (B.2)

ここに,

P

試料の純度の分析値(質量分率

  %

N

純度の分析値の算出に用いる純度の計算値の総数(N

5

P

n

n

回目に試験した試料の純度の計算値(質量分率

  %

e

)

不確かさ  不確かさは,箇条 9(分析値の不確かさ)による。


16

K 8005

:2014

B.4.1.2

第 法  質量ビュレットを用いる電位差滴定法

2

法  質量ビュレットを用いる電位差滴定法は,次による。

a

)

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

アミド硫酸(一次標準物質)

B.4.1.1 a

)

 1

)

による。

2

)

窒素  B.4.1.1 a

)

 2

)

による。

3

)

二酸化炭素を除いた水  箇条 6 d

)

 1

)

による。

4

)

0.5

mol/l

水酸化ナトリウム溶液(

NaOH

20.00 g/l

B.4.1.1 a

)

 4

)

による。

b

)

器具及び装置  箇条 8 b

)

による。

c

)

操作  操作は,次のとおり行う。

1

)

準備  準備は,次による。

1.1

)

質量ビュレットは,洗浄して

105

℃で加熱した後,デシケーターに入れて,滴定を行う室内に

1

時間以上放置する。

1.2

) 0.5

mol/l

水酸化ナトリウム溶液は,操作に必要な体積を気密容器に入れて,滴定を行う室内に

1

時間以上放置する。

1.3

)

アミド硫酸(一次標準物質)及び試料の必要量は,認証書に定める方法で乾燥する。乾燥したア

ミド硫酸(一次標準物質)及び試料を入れた容器又はその容器を入れた器具を,滴定を行う室内

1

時間以上放置する。

1.4

)

その他の使用する全ての器具及び試験用溶液類は,滴定を行う室内に

1

時間以上放置する。

2

)

滴定  滴定は,次による。

2.1

)

質量ビュレットに必要量以上の

0.5 mol/l

水酸化ナトリウム溶液を入れ,蓋をして

0.1 mg

の桁まで

質量をはかる。

2.2

)

認証書に記載された方法で乾燥したアミド硫酸(一次標準物質)及び試料のそれぞれ

1.4 g

1.6 g

を,はかり瓶を用いて

0.01 mg

の桁まではかりとり,滴定用ビーカーに,二酸化炭素を除いた水少

量で移し入れる。

2.3

)

素早く液面に窒素を流し,滴定が終了するまで,液面に窒素を流し続ける。

2.4

)

二酸化炭素を除いた水

100 ml

を加えて,かき混ぜて,アミド硫酸(一次標準物質)

,又は試料それ

ぞれを溶かす。

2.5

)

引き続きかき混ぜながら,

0.5 mol/l

水酸化ナトリウム溶液で電位差滴定を行い,終点は変曲点と

する。

なお,滴定の終点付近では,

0.5 mol/l

水酸化ナトリウムを加えるごとに質量を

0.1 mg

の桁まで

はかり,その都度記録する。

2.6

)

測定値は,アミド硫酸(一次標準物質)と試料の滴定を交互に,それぞれ

5

回以上測定して求め

る。

d

)

分析値の計算  分析値の計算は,次のとおりに行う。

1

)

純度の計算値  純度の計算値(P

n

)は,回目の試験における

0.5 mol/l

水酸化ナトリウム溶液の滴

定量(測定値)から式

(B.3)

を用いて算出し,小数点以下

4

桁目を切り捨てる。

n

n

n

n

n

m

M

m

M

P

P

ps

ps

s

s

ps

×

=

   (B.3)


17

K 8005

:2014

ここに,

P

n

n

回目に試験した試料の純度の計算値(質量分率

  %

P

ps

アミド硫酸(一次標準物質)の認証値(質量分率

  %

M

psn

n

回目に試験したアミド硫酸(一次標準物質)の

0.5 mol/l

酸化ナトリウム溶液の滴定量(

g

m

psn

n

回目の試験のためにはかりとったアミド硫酸(一次標準物

質)の質量(

g

M

sn

n

回目に試験した試料の

0.5 mol/l

水酸化ナトリウム溶液の滴

定量(

g

m

sn

n

回目の試験のためにはかりとった試料の質量(

g

2

)

純度の分析値  純度の分析値(P)は,式

(B.4)

によって純度の計算値(P

n

)から算出し,JIS Z 8401

の 2.(数値の丸め方)によって小数点以下

2

桁に丸める。

N

P

P

n

=

   (B.4)

ここに,

P

試料の純度の分析値(質量分率

  %

N

純度の分析値の算出に用いる純度の計算値の総数(N

5

P

n

n

回目に試験した試料の純度の計算値(質量分率

  %

e

)

不確かさ  不確かさは,箇条 9(分析値の不確かさ)による。

B.4.2

水不溶分

水不溶分の試験方法は,次による。

a

)

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

るつぼ形ガラスろ過器  JIS R 3503 に規定するるつぼ形ガラスろ過器(

1G4

2

)

吸引ろ過装置  物質を溶液から分離するためにガラスろ過器と吸引瓶とを組み合わせた装置。

3

)

デシケーター  箇条 8 a

)

2

)

による。

4

)

電気定温乾燥器  (

105

±

2

)℃に調節できるもの。

b

)

操作  操作は,次のとおり行う。

1

)

るつぼ形ガラスろ過器は,電気定温乾燥器で恒量にし,その質量を

0.1 mg

の桁まではかる(m

1

 g

2

)

試料溶液の調製は,試料

10 g

m

 g

)をビーカー

300 ml

などに

0.1 mg

の桁まではかりとり,水

200 ml

を加えて溶かす。

3

)

吸引ろ過装置を用いて,試料溶液を恒量にしたるつぼ形ガラスろ過器(

1G4

)でろ過する。

4

)

熱水(

60

℃∼

80

℃)

200 ml

を準備し,使用したビーカーを,熱水(

60

℃∼

80

℃)で壁を洗いな

がら,洗浄し,その洗液を同じるつぼ形ガラスろ過器でろ過する。

5

)

そのるつぼ形ガラスろ過器を,吸引ろ過装置を用いて,残りの熱水(

60

℃∼

80

℃)で洗浄する。

6

)

洗浄したるつぼ形ガラスろ過器は,

105

±

2

)℃の電気定温乾燥器で恒量になるまで乾燥して,その

質量を

0.1 mg

の桁まではかる(m

2

 g

c

)

計算  計算は,次の計算式

(B.5)

によって行う。

100

1

2

×

=

m

m

m

A

  (B.5)

ここに,

A

水不溶分(質量分率

  %

m

はかりとった試料の質量(

g

m

1

恒量にしたるつぼ形ガラスろ過器の質量(

g

m

2

洗浄後に,恒量にしたるつぼ形ガラスろ過器の質量(

g

d

)

判定  b

)

によって操作し,c

)

によって得られた含有率が,次に適合するとき,“水不溶分:質量分率

0.01 %

以下(規格値)

”とする。


18

K 8005

:2014

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

B.4.3

乾燥減量(50  ℃)

a

)

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

平形はかり瓶  箇条 8 a

)

1

)

による。

2

)

デシケーター  箇条 8 a

)

2

)

による。

3

)

電気定温乾燥器

50

±

2

)℃に調節できるもの。

b

)

操作  操作は,次のとおり行う。

1

)

はかり瓶を,電気定温乾燥器で恒量にした後,その質量をはかる(

m

1

 g

2

)

試料

1.5 g

を,恒量にしたはかり瓶に入れ,

0.1 mg

の桁まではかる(

m

2

 g

3

)

試料の入ったはかり瓶を,

50

℃で

2

時間乾燥し,デシケーターで

30

分間放冷後,試料の入ったは

かり瓶を

0.1 mg

の桁まではかる(

m

3

 g

c

)

計算  計算は,次の計算式

(B.6)

によって行う。

100

1

2

3

2

×

=

m

m

m

m

A

   (B.6)

ここに,

A

乾燥減量(

50

℃)

(質量分率

  %

m

1

恒量にしたはかり瓶の質量(

g

m

2

試料の入ったはかり瓶の質量(

g

m

3

乾燥後(

50

℃)の試料を入れたはかり瓶の質量(

g

d

)

判定  b

)

によって操作し,c

)

によって得られた含有率が,次に適合するとき,

“乾燥減量(

50

℃)

:質

量分率

0.1 %

以下(規格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

B.4.4

強熱残分

強熱残分の試験方法は,JIS K 0067 の 4.4.4 

(

1

)

(第

1

法  灰化後に強熱する方法)による。ただし,試

料は,

20 g

0.1 mg

の桁まではかりとる。

B.4.5

塩化物(Cl)及び硝酸塩(NO

3

塩化物(

Cl

)及び硝酸塩(

NO

3

)の試験方法は,B.4.5.1 又は B.4.5.2 のいずれかによる。

B.4.5.1

第 法  イオンクロマトグラフィー(イソクラティック法)

1

法  イオンクロマトグラフィー(イソクラティック法)は,次による。

a

)

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

炭酸水素ナトリウム溶液(1

mol/l

JIS K 8622 に規定する炭酸水素ナトリウム

84.01 g

をポリエチ

レンなどの容器

1 000 ml

にはかりとり,二酸化炭素を除いた水

1 000 ml

を加えて溶かす。ポリエチ

レンなどの樹脂製の気密容器で保存する。

注記 1

炭酸水素ナトリウム溶液(

1 mol/l

)は,希釈して溶離液として用いている。市販のイオ

ンクロマトグラフィー用炭酸水素ナトリウム溶液(

1 mol/l

)は,その溶液中に分析対象

の元素及び妨害元素が存在しないことを確認し,使用目的に一致した場合には,用いて

もよい。

2

)

炭酸ナトリウム溶液(1

mol/l

JIS K 8625 に規定する炭酸ナトリウム

105.99 g

をポリエチレンなど

の樹脂製容器

1 000 ml

にはかりとり,二酸化炭素を除いた水

1 000 ml

を加えて溶かす。ポリエチレ

ンなどの樹脂製の気密容器で保存する。

注記 2

炭酸ナトリウム溶液(

1 mol/l

)は,希釈して溶離液として用いる。市販のイオンクロマ


19

K 8005

:2014

トグラフィー用炭酸ナトリウム溶液(

1 mol/l

)は,その溶液中に分析対象の元素及び妨

害元素が存在しないことを確認し,使用目的に一致した場合には,市販のものを用いて

もよい。

3

)

二酸化炭素を除いた水  箇条 6 d

)

1

)

による。

4

)

塩化物標準液及び硝酸塩標準液

4.1

)

塩化物標準液(Cl1

mg/ml)及び硝酸塩標準液(NO

3

1

mg/ml

次のいずれかのものを用いる。

4.1.1

) JCSS

に基づく標準液又は

JCSS

以外の認証標準液。

4.1.2

)

塩化物標準液(

Cl

1 mg/ml

)を調製する場合は,認証標準物質

1)

又は

附属書 に規定する塩化

ナトリウム

1.65 g

をはかりとり,全量フラスコ

1 000 ml

に入れ,水を加えて溶かし,水を標線ま

で加えて混合する。

1)

認証標準物質の供給者としては,独立行政法人産業技術総合研究所計量標準総合センタ

ー(

NMIJ

)などの国家計量機関及び認証標準物質生産者がある。

4.2

)

塩化物標準液(Cl0.01

mg/ml)及び硝酸塩標準液(NO

3

0.01

mg/ml

次のものを用いる。

4.2.1

)

塩化物標準液(Cl0.01

mg/ml

塩化物標準液(

Cl

1 mg/ml

10 ml

を全量フラスコ

1 000  ml

に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。

4.2.2

)

硝酸塩標準液(NO

3

0.01

mg/ml

硝酸塩標準液(

NO

3

1 mg/ml

10 ml

を全量フラスコ

1 000 ml

に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。

b

)

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

メンブランフィルター  孔径約

0.2 μm

のメンブランフィルターを装着したもので,JIS K 0557 に規

定する

A4

の水で洗浄したもの(必要な場合に用いる。

2

)

試料調製用シリンジ

1 ml

2.5 ml

の容量をもつもの(必要な場合に用いる。

注記 3

溶液中のごみなどを除くために,メンブランフィルターとともに用いて,溶液をろ過す

る。

3

)

試料導入装置  ループインジェクト方式で,容量

5  μl

200  μl

のもので,イオンクロマトグラフに

試料の一定量を再現よく導入できるもの。

4

)

ピストン式ピペット  JIS K 0970 に規定するもの。

5

)

イオンクロマトグラフ  装置の構成は,JIS K 0127 に規定するもので,サプレッサーをもつもの。

c

)

試験条件  試験条件は,次による。

なお,別の試験条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても

よい。

1

)

検出器の種類  恒温槽内に設置された又は温度補償機能付き電気伝導度検出器。

2

)

カラム充塡剤  基材に陰イオン交換体を表面被覆したもの。

3

)

分離カラム  内径

2 mm

5 mm

,長さ

10 cm

25 cm

のステンレス鋼製又は合成樹脂製のもので,分

離カラムの汚染を防ぐため,プレカラムを接続したもの。

4

)

カラム温度  使用するカラムに適した温度に設定する。

5

)

溶離液  溶離液は,装置の種類及びカラムに充塡した陰イオン交換体の種類によって異なるので,

塩化物イオン(

Cl

-

)及び硝酸イオン(

NO

3

-

)のそれぞれが分離度

2)

 1.3

以上で分離できるものを用

いる。

注記 4

溶離液は,脱気するか,又は脱気した水を用いて調製するとよい。操作中は,溶離液に

新たな気体が溶け込むのを避けるための対策を講じるとよい。


20

K 8005

:2014

2)

イオンクロマトグラフの性能として分離度(

R

)は

1.3

以上なければならない。定期的に確

認するとよい。分離度を求めるには,溶離液を一定の流量(例えば,

1 ml/min

2 ml/min

で流す。クロマトグラムのピーク高さがほぼ同程度となるような濃度の陰イオン混合溶液

を調製して,クロマトグラムを作成し,次の式

(B.7)

によって算出する。

2

1

R1

R2

)

(

2

W

W

t

t

R

+

×

=

(B.7)

ここに,

t

R1

1

ピークの保持時間(秒)

t

R2

2

ピークの保持時間(秒)

W

1

1

ピークのピーク幅(秒)

W

2

2

ピークのピーク幅(秒)

6

)

溶離液の流量  カラムの最適流量に設定する。

7

)

再生液  再生液は,サプレッサーを用いる場合に使用するが,装置の種類及びサプレッサーの種類

によって異なる。あらかじめ分離カラムと組み合わせて分析ピーク位置の分離の確認を行い,再生

液の性能を確認する。

注記 5

例として,超純水,硫酸(

10 mmol/l

200 mmol/l

)などがある。

8

)

再生液の流量  カラムの最適流量に設定する。

9

)

試料溶液及び検量線溶液の注入量  適切な注入量を選択する。

d

)

操作  操作は,次による。

1

)

試料溶液の調製は,試料

0.10 g

を全量フラスコ

100 ml

にはかりとり,二酸化炭素を除いた水を加え

て溶かし,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合し,必要ならば,メンブランフィルターで

ろ過する。

2

)

検量線溶液の調製は,

6

個の全量フラスコ

100 ml

それぞれに,ピストン式ピペットで,

表 B.2 に示

す各標準液の体積を

6

段階はかりとり,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合する。試料溶

液の調製に用いた場合は,メンブランフィルターでろ過する(それぞれ,

Y0

液から

Y5

液とする。

表 B.2−採取する標準液の体積

標準液 mg/ml

採取量  μl

Y0 Y1 Y2 Y3 Y4 Y5

塩化物標準液(Cl)

0.01  0  10 25 50 75 100

硝酸塩標準液(NO

3

)  0.01  0  10 25 50 75 100

3

)

イオンクロマトグラフを作動できる状態にし,分離カラムに溶離液を一定の流量で流しておく。サ

プレッサーを必要とする装置では,再生液を一定の流量で流しておく。

4

) Y0

液から

Y5

液及び試料溶液の一定量を,

試料導入装置を用いてイオンクロマトグラフに注入して,

クロマトグラムを記録する。

なお,あらかじめ塩化物イオン(

Cl

-

)及び硝酸イオン(

NO

3

-

)のピークの保持時間は,確認して

おく。

e

)

計算  JIS K 0127 の 9.5.2(絶対検量線法)によって検量線を作成し,分析種の含有率を算出する。

f

)

判定  d

)

によって操作し,e

)

によって得られた含有率が,次に適合するとき,

“塩化物(

Cl

5 mg/kg

以下(規格値)

,硝酸塩(

NO

3

5 mg/kg

以下(規格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。


21

K 8005

:2014

B.4.5.2

第 法  イオンクロマトグラフィー(グラジエント法)

2

法  イオンクロマトグラフィー(グラジエント法)は,次による。

a

)

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

水酸化ナトリウム溶液(4

mol/l

JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム

330 g

をポリエチレンな

どの樹脂製気密容器

500 ml

にはかりとり,二酸化炭素を除いた水

300 ml

を加えて溶かした後,二

酸化炭素を遮り

4

日∼

5

日間放置する。その液

216 ml

を高密度ポリエチレンなどの樹脂製気密容器

1 000  ml

にとり,二酸化炭素を除いた水を加えて

1 000 ml

とし,混合する。この液は,JIS K 8603

に規定するソーダ石灰を入れた管を付けて保存する(必要な場合に用いる。

注記

水酸化ナトリウム溶液(

4 mol/l

)は,希釈して溶離液として用いている。市販のイオンク

ロマトグラフィー用水酸化ナトリウム溶液(

4 mol/l

)は,その溶液中に分析対象の元素及

び妨害元素が存在しないことを確認し,使用目的に一致した場合には,用いてもよい。

2

)

二酸化炭素を除いた水  箇条 6 d

)

1

)

による。

3

)

塩化物標準液(Cl0.01

mg/ml

B.4.5.1 a

)

 4.2.1

)

による。

4

)

硝酸塩標準液(NO

3

0.01

mg/ml

B.4.5.1 a

)

 4.2.2

)

による。

b

)

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

メンブランフィルター  B.4.5.1 b

)

 1

)

による。

2

)

試料調製用シリンジ  B.4.5.1 b

)

 2

)

による。

3

)

試料導入装置  B.4.5.1 b

)

 3

)

による。

4

)

ピストン式ピペット  B.4.5.1 b

)

 4

)

による。

5

)

イオンクロマトグラフ  B.4.5.1 b

)

 5

)

による。

c

)

試験条件  試験条件は,次による。

なお,別の試験条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても

よい。

1

)

検出器の種類  B.4.5.1 c

)

 1

)

による。

2

)

カラム充塡剤  B.4.5.1 c

)

 2

)

による。

3

)

分離カラム  B.4.5.1 c

)

 3

)

による。

4

)

カラム温度  B.4.5.1 c

)

 4

)

による。

5

)

溶離液  B.4.5.1 c

)

 5

)

による。

6

)

溶出方法  分析種の溶出は,グラジエント溶出法による。その条件の例を,表 B.3 に示す。

表 B.3−グラジエント溶出の条件の例

溶離液

時間(分)

0  2  10 20 30 35

水酸化ナトリウム溶液の濃度(mmol/l)

2.0 2.0 5.0 15.0

40.0 40.0

7

)

再生液  B.4.5.1 c

)

 7

)

による。

8

)

再生液の流量  B.4.5.1 c

)

 8

)

による。

9

)

試料溶液及び検量線溶液の注入量  B.4.5.1 c

)

 9

)

による。

d

)

操作  操作は,次による。

1

)

試料溶液の調製は,試料

0.10 g

を全量フラスコ

100 ml

にはかりとり,二酸化炭素を除いた水を加え

て溶かし,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合し,必要ならば,メンブランフィルターで


22

K 8005

:2014

ろ過する。

2

)

検量線溶液の調製は,

6

個の全量フラスコ

100 ml

それぞれに,ピストン式ピペットで,

表 B.4 に示

す各標準液の体積を

6

段階はかりとり,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合する。試料溶

液の調製に用いた場合は,メンブランフィルターでろ過する(それぞれ,

Y0

液から

Y5

液とする。

表 B.4−採取する標準液の体積

標準液 mg/ml

採取量  μl

Y0 Y1 Y2 Y3 Y4 Y5

塩化物標準液(Cl)

0.01  0  10 25 50 75 100

硝酸塩標準液(NO

3

)  0.01  0  10 25 50 75 100

3

)

イオンクロマトグラフを作動できる状態にし,分離カラムに溶離液を一定の流量で流しておく。サ

プレッサーを必要とする装置では,再生液を一定の流量で流しておく。

4

)

試料溶液及び

Y0

液から

Y5

液の一定量を,試料導入装置を用いてイオンクロマトグラフに注入し,

表 B.3 に示すグラジエント溶出の条件で溶離液を調製し

3)

,その溶離液を適切な流量で流して,ク

ロマトグラムを記録する。

なお,あらかじめ塩化物イオン(

Cl

-

)及び硝酸イオン(

NO

3

-

)のピークの保持時間は,確認して

おく。

3)

溶離液自動調製システムによって,水酸化ナトリウム溶液の濃度を自動調製装置で調製し,

グラジエント法を行ってもよい。

e

)

計算  JIS K 0127 の 9.5.2(絶対検量線法)によって検量線を作成し,分析種の含有率を算出する。

f

)

判定  d

)

によって操作し,e

)

によって得られた含有率が,次に適合するとき,

“塩化物(

Cl

5 mg/kg

以下(規格値)

,硝酸塩(

NO

3

5 mg/kg

以下(規格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

B.4.6

銅(Cu),鉛(Pb)及び鉄(Fe

銅(

Cu

,鉛(

Pb

)及び鉄(

Fe

)の試験方法は,次による。

a

)

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

硝酸(12

JIS K 8541 に規定する硝酸(質量分率

60 %

61 %

)の体積

1

と水の体積

2

とを混合

する。

2

)

イットリウム標準液(Y1

mg/ml

次のいずれかを用いる。

2.1

)

硝酸イットリウム六水和物(質量分率

99.9 %

以上)

4.31 g

を全量フラスコ

1 000 ml

にはかりとり,

硝酸(

1

2

25 ml

及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。

2.2

)

酸化イットリウム(質量分率

99.99 %

以上)

1.27 g

をビーカー

200 ml

などにはかりとり,硝酸

75 ml

を加えて,熱板上で加熱し溶解させ,全量フラスコ

1 000 ml

に移し,ビーカー

200 ml

などを洗い,

洗液を全量フラスコ

1 000 ml

に加えた後,水を標線まで加えて混合する。

注記

イットリウム標準液(

Y

1 mg/ml

)は,

ICP

発光分光分析法で発光強度を補正するため

の内標準である。市販のイットリウム標準液(

Y

1 mg/ml

)は,分析対象の元素及び妨

害元素が存在しないことを確認し,酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場

合には,市販のものを用いてもよい。

3

)

銅標準液,鉛標準液及び鉄標準液

3.1

)

銅標準液(Cu1

mg/ml),鉛標準液(Pb1

mg/ml)及び鉄標準液(Fe1

mg/ml

 JCSS

に基づ


23

K 8005

:2014

く標準液又は

JCSS

以外の認証標準液のいずれかを用いる。

3.2

)

銅,鉛及び鉄混合標準液(Cu0.01

mg/mlPb0.01

mg/ml 及び Fe0.01

mg

/ml

銅標準液(

Cu

1 mg/ml

,鉛標準液(

Pb

1 mg/ml

)及び鉄標準液(

Fe

1 mg/ml

)の各

10 ml

を全量フラスコ

1 000

ml

に正確にはかりとり,硝酸(

1

2

25 ml

を加え,更に水を標線まで加えて混合する。使用時

に調製する。

b

)

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

ピストン式ピペット  B.4.5.1 b

)

 4

)

による。

2

)

ICP 発光分光分析装置  装置の構成は,JIS K 0116 に規定するもの。

c

)

分析条件  分析条件は,次による。

分析種及び内標準イットリウムの測定波長の例を,

表 B.5 に示す。

なお,別の分析条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても

よい。

表 B.5−分析種及び内標準イットリウムの測定波長の例

単位  nm

分析種及び内標準

測定波長

銅 Cu

327.395

鉛 Pb

220.353

鉄 Fe

259.940

イットリウム

a)

 Y

371.029

a)

  内標準イットリウム(Y)の測定波長として,適切

であれば,他の波長も用いることができる。

d

)

操作  操作は,次のとおり行う。

1

)

試料溶液の調製は,試料

5.0 g

を全量フラスコ

50 ml

にとり,硝酸(

1

2

1 ml

及び水

30 ml

を加え

て溶かす。イットリウム標準液(

Y

1 mg/ml

50 μl

を加えて,水を標線まで加えて混合する(

X

液)

2

)

検量線溶液の調製は,

6

個の全量フラスコ

50 ml

を準備する。それぞれの全量フラスコに,硝酸(

1

2

1 ml

,イットリウム標準液(

Y

1 mg/ml

50 μl

及び水

10 ml

を入れる。それぞれの全量フラス

コに,ピストン式ピペットを用いて,銅,鉛及び鉄混合標準液(

Cu

0.01 mg/ml

Pb

0.01 mg/ml

及び

Fe

0.01 mg/ml

)を,

表 B.6 に示す体積を

6

段階はかりとり,水を標線まで加えて混合する(そ

れぞれ,

Y

10

液から

Y

15

液とする。

表 B.6−採取する標準液の体積

標準液 mg/ml

採取量  μl

Y

10

Y

11

Y

12

Y

13

Y

14

Y

15

銅,鉛及び鉄混合標準液(Cu,
Pb 及び Fe)

各 0.01

0 100

200

300

500

1

000

3

) ICP

発光分光分析装置の一般事項は,JIS K 0116 の箇条 4

ICP

発光分光分析)による。

4

) ICP

発光分光分析装置は,高周波プラズマを点灯するなどによって,発光強度を測定できる状態に

する。

5

) Y

10

液から

Y

15

液をアルゴンプラズマ中に噴霧し,各分析種の濃度に対応する発光強度との検量線を

作成し,その直線性を確認した後,最適な波長を選択する。


24

K 8005

:2014

6

) X

液及び

Y

10

液から

Y

15

液をアルゴンプラズマ中に噴霧し,分析種及び内標準イットリウムの発光

強度を測定する。

e

)

計算  JIS K 0116 の 4.7.3 の a

)

2

)

[強度比法(内標準法)

]によって検量線を作成し,分析種の含有率

を計算する。

f

)

判定  d

)

によって操作し,e

)

によって計算し,次に適合するとき,

“銅(

Cu

1 mg/kg

以下(規格値)

鉛(

Pb

1 mg/kg

以下(規格値)

,鉄(

Fe

2 mg/kg

以下(規格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

B.5

容器

容器は,気密容器とする。


25

K 8005

:2014

附属書 C 

規定)

塩化ナトリウム(容量分析用標準物質)

Sodium chloride (Reference material for volumetric analysis)

NaCl    FW: 58.443

C.1

性質

C.1.1

性状

塩化ナトリウムは,白い結晶又は結晶性粉末で,水に溶けやすく,エタノール(

99.5

)にほとんど溶け

ない。

C.1.2

定性方法

定性方法は,次による。

a

)

試料

1 g

に水

200 ml

を加えて溶かす(

A

液)

A

10 ml

に硝酸(

1

2

0.05 ml

を加え,更に硝酸銀

溶液(

20 g/l

1 ml

を加えると白い沈殿が生じる。

b

)

炎色試験は,直径約

0.8 mm

の白金線を先端から約

30 mm

までを塩酸(

1

1

)に浸し,炎の長さ約

120

mm

,内炎の長さ約

30 mm

程度としたブンゼンバーナーの無色炎中に入れた後,内炎の最上部から約

10 mm

の位置に水平に入れた後,放冷する。この操作を炎に色が現れなくなるまで繰り返す。次に,

白金線の先端約

5 mm

を水で浸し,少量の試料を付着させたものをブンゼンバーナーの無色炎中に入

れると黄色が現れる。

C.2

品質

品質は,C.4 によって試験したとき,

表 C.1 に適合しなければならない。

表 C.1−品質

項目

規格値

試験方法

純度(NaCl)

a)

質量分率% 99.95

以上

C.4.1 

水不溶分

質量分率% 0.005

以下

C.4.2 

pH(50 g/l,25  ℃)

5.0∼7.5

C.4.3 

臭化物(Br) g/kg  0.05

以下

C.4.4 

よう化物(I) g/kg  0.05

以下

C.4.4 

硝酸塩(NO

3

) mg/kg  5

以下

C.4.4 

りん酸塩(PO

4

) mg/kg

1

以下

C.4.5 

硫酸塩(SO

4

) g/kg  0.01

以下

C.4.4 

けい酸塩(Si として) g/kg

0.02

以下

C.4.6 

カリウム(K) g/kg  0.03

以下

C.4.7 

マグネシウム(Mg) mg/kg

3

以下

C.4.6 

カルシウム(Ca) g/kg

0.01

以下

C.4.6 

バリウム(Ba) g/kg

0.01

以下

C.4.6 

銅(Cu) mg/kg

1

以下

C.4.8 

鉛(Pb) mg/kg

1

以下

C.4.8 

鉄(Fe) mg/kg

0.5

以下

C.4.8 

アンモニウム(NH

4

) mg/kg

5

以下

C.4.9 

a)

  純度は,不確かさをもつ分析値として報告する。


26

K 8005

:2014

C.3

サンプリング

純度(

NaCl

)の試験を行う場合のサンプルの大きさ(抜取り本数の合計)は,

5

本以上とする。

C.4

試験方法

C.4.1

純度(NaCl

純度(

NaCl

)の試験方法は,C.4.1.1 又は C.4.1.2 のいずれかによる。

C.4.1.1

第 法  自動滴定装置を用いる電位差滴定法

1

法  自動滴定装置を用いる電位差滴定法は,次による。

a

)

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

塩化ナトリウム(一次標準物質)

認証書の添付された一次標準物質で,均質性を保証する最小使用

量が操作に必要な採取量以下であるもの。

2

)

0.1

mol/l

硝酸銀溶液(

AgNO

3

16.99 g/l

JIS K 8550 に規定する硝酸銀

17 g

をはかりとり,水

1 000

ml

を加えて溶かした後,遮光した気密容器に入れて暗所に保存する。

b

)

器具及び装置  主な器具及び装置は,箇条 8 a

)

による。

c

)

操作  操作は,次のとおりに行う。

1

)

準備  準備は,次による。

1.1

)

自動滴定装置など滴定に使用する器具は,滴定を行う室内に,又は恒温の装置内に

1

時間以上放

置する。

1.2

) 0.1

mol/l

硝酸銀溶液は,操作に必要な体積を遮光した気密容器に入れて,滴定を行う室内に,又

は恒温の装置内に

1

時間以上放置する。

1.3

)

塩化ナトリウム(一次標準物質)

,及び試料は,認証書に定める方法で乾燥する。乾燥した塩化ナ

トリウム(一次標準物質)

,及び試料を入れた容器又はその容器を入れた器具を,滴定を行う室内

に,又は,恒温の装置内に

1

時間以上放置する。

1.4

)

その他の使用する器具は全て,滴定を行う室内に

1

時間以上放置する。

2

)

滴定  滴定は,次による。

2.1

)

認証書に記載された方法で乾燥した塩化ナトリウム(一次標準物質)

,及び試料のそれぞれ

0.23 g

0.25 g

を,はかり瓶を用いて

0.01 mg

の桁まではかりとり,電位差滴定用ビーカーに入れる。

2.2

)

塩化ナトリウム

(一次標準物質)

又は試料それぞれに水

100 ml

を加えて,

かき混ぜて溶かした後,

液をかき混ぜながら

0.1 mol/l

硝酸銀溶液で滴定を行う。終点は,変曲点とする。

2.3

)

測定値は,塩化ナトリウム(一次標準物質)と試料の滴定を交互に,それぞれ

5

回以上測定して

求める。

d

)

分析値の計算  分析値の計算は,次のとおりに行う。

1

)

純度の計算値  純度の計算値(

P

n

)は,

n

回目の試験における

0.1 mol/l

硝酸銀溶液の滴定量(測定

値)から式

(C.1)

を用いて算出し,小数点以下

4

桁目を切り捨てる。

n

n

n

n

n

m

V

m

V

P

P

ps

ps

s

s

ps

×

=

  (C.1)

ここに,

P

n

n

回目に試験した試料の純度の計算値(質量分率

  %

P

ps

塩化ナトリウム(一次標準物質)の認証値(質量分率

  %


27

K 8005

:2014

V

psn

n

回目に試験した塩化ナトリウム(一次標準物質)の

0.1 mol/l

硝酸銀溶液の滴定量(

ml

m

psn

n

回目の試験のためにはかりとった塩化ナトリウム(一次標準

物質)の質量(

g

V

sn

n

回目に試験した試料の

0.1 mol/l

硝酸銀溶液の滴定量(

ml

m

sn

n

回目の試験のためにはかりとった試料の質量(

g

2

)

純度の分析値  純度の分析値(

P

)は,式

(C.2)

によって,純度の計算値(

P

n

)から算出し,JIS Z 8401

の 2.(数値の丸め方)によって小数点以下

2

桁に丸める。

N

P

P

n

=

   (C.2)

ここに,

P

試料の純度の分析値(質量分率

  %

N

純度の分析値の算出に用いる純度の計算値の総数(

N

5

P

n

n

回目に試験した試料の純度の計算値(質量分率

  %

e

)

不確かさ  不確かさは,箇条 9(分析値の不確かさ)による。

C.4.1.2

第 法  質量ビュレットを用いる電位差滴定法

2

法  質量ビュレットを用いる電位差滴定法は,次による。

a

)

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

塩化ナトリウム(一次標準物質)

C.4.1.1 a

)

 1

)

による。

2

)

0.1 mol/l  硝酸銀溶液(

AgNO

3

16.99 g/l

C.4.1.1 a

)

 2

)

による。

b

)

器具及び装置  主な器具及び装置は,箇条 8 b

)

による。

c

)

操作  操作は,次のとおりに行う。

1

)

準備  準備は,次による。

1.1

)

質量ビュレットは,洗浄して

105

℃で加熱した後,デシケーターに入れて,滴定を行う室内に

1

時間以上放置する。

1.2

) 0.1

mol/l

硝酸銀溶液は,操作に必要な体積を遮光した気密容器に入れて,滴定を行う室内に

1

間以上放置する。

1.3

)

塩化ナトリウム(一次標準物質)

,及び試料は,認証書に定める方法で乾燥する。乾燥した塩化ナ

トリウム(一次標準物質)

,及び試料を入れた容器又はその容器を入れた器具を,滴定を行う室内

1

時間以上放置する。

1.4

)

その他の使用する器具は全て,滴定を行う室内に

1

時間以上放置する。

2

)

滴定  滴定は,次による。

2.1

)

認証書に記載された方法で乾燥した塩化ナトリウム(一次標準物質)

,及び試料のそれぞれ

0.23 g

0.25 g

を,はかり瓶を用いて

0.01 mg

の桁まではかりとり,滴定用ビーカーに入れる。

2.2

)

質量ビュレットに必要量以上の

0.1 mol/l

硝酸銀溶液を入れ,蓋をして

0.1 mg

の桁まで質量をはか

る。

2.3

)

塩化ナトリウム

(一次標準物質)

又は試料それぞれに水

100 ml

を加えて,

かき混ぜて溶かした後,

液をかき混ぜながら

0.1 mol/l

硝酸銀溶液で滴定を行う。終点は,変曲点とする。

なお,

滴定の終点付近では,

0.1 mol/l

硝酸銀溶液を加えるごとに質量を

0.1 mg

の桁まではかり,

その都度記録する。

2.4

)

測定値は,塩化ナトリウム(一次標準物質)と試料の滴定を交互に,それぞれ

5

回以上測定して

求める。

d

)

分析値の計算  分析値の計算は,次のとおりに行う。


28

K 8005

:2014

1

)

純度の計算値  純度の計算値(

P

n

)は,

n

回目の試験における

0.1 mol/l

硝酸銀溶液の滴定量(測定

値)から式

(C.3)

を用いて算出し,小数点以下

4

桁目を切り捨てる。

n

n

n

n

n

m

M

m

M

P

P

ps

ps

s

s

ps

×

=

   (C.3)

ここに,

P

n

n

回目に試験した試料の純度の計算値(質量分率

  %

P

ps

塩化ナトリウム(一次標準物質)の認証値(質量分率

  %

M

psn

n

回目に試験した塩化ナトリウム(一次標準物質)の

0.1 mol/l

硝酸銀溶液の滴定量(

g

m

psn

n

回目の試験のためにはかりとった塩化ナトリウム(一次標準

物質)の質量(

g

M

sn

n

回目に試験した試料の

0.1 mol/l

硝酸銀溶液の滴定量(

g

m

sn

n

回目の試験のためにはかりとった試料の質量(

g

2

)

純度の分析値  純度の分析値(

P

)は,式

(C.4)

によって純度の計算値(

P

n

)から算出し,JIS Z 8401

の 2.(数値の丸め方)によって小数点以下

2

桁に丸める。

N

P

P

n

=

   (C.4)

ここに,

P

試料の純度の分析値(質量分率

  %

N

純度の分析値の算出に用いる純度の計算値の総数(

N

5

P

n

n

回目に試験した試料の純度の計算値(質量分率

  %

e

)

不確かさ  不確かさは,箇条 9(分析値の不確かさ)による。

C.4.2

水不溶分

水不溶分の試験方法は,次による。

a

)

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

るつぼ形ガラスろ過器  JIS R 3503 に規定するるつぼ形ガラスろ過器(

1G4

2

)

吸引ろ過装置  物質を溶液から分離するためにガラスろ過器と吸引瓶とを組み合わせた装置。

3

)

デシケーター  箇条 8 a

)

2

)

による。

4

)

電気定温乾燥器

105

±

2

)℃に調節できるもの。

b

)

操作  操作は,次のとおり行う。

1

)

るつぼ形ガラスろ過器は,電気定温乾燥器で恒量にし,その質量を

0.1 mg

の桁まではかる(

m

1

 g

2

)

試料溶液の調製は,試料

10 g

m g

)をビーカー

300 ml

などに

0.1 mg

の桁まではかりとり,水

200 ml

を加えて溶かす。

3

)

吸引ろ過装置を用いて,試料溶液を恒量にしたるつぼ形ガラスろ過器(

1G4

)でろ過する。

4

)

熱水(

60

℃∼

80

℃)

200 ml

を準備し,使用したビーカーを,熱水(

60

℃∼

80

℃)で壁を洗いな

がら,洗浄し,その洗液を同じるつぼ形ガラスろ過器でろ過する。

5

)

そのるつぼ形ガラスろ過器を,吸引ろ過装置を用いて,残りの熱水(

60

℃∼

80

℃)で洗浄する。

6

)

洗浄したるつぼ形ガラスろ過器は,

105

±

2

)℃の電気定温乾燥器で恒量になるまで乾燥して,その

質量を

0.1 mg

の桁まではかる(

m

2

 g

c

)

計算  計算は,次の計算式

(C.5)

によって行う。

100

1

2

×

=

m

m

m

A

  (C.5)


29

K 8005

:2014

ここに,

A

水不溶分(質量分率

  %

m

はかりとった試料の質量(

g

m

1

恒量にしたるつぼ形ガラスろ過器の質量(

g

m

2

洗浄後に,恒量にしたるつぼ形ガラスろ過器の質量(

g

d

)

判定  b

)

によって操作し,c

)

によって得られた含有率が,次に適合するとき,“水不溶分:質量分率

0.005 %

以下(規格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

C.4.3

pH50 g/l25  ℃)

pH

50 g/l

25

℃)の試験方法は,次による。

a

)

ガス及び試験用溶液類  ガス及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

窒素  JIS K 1107 に規定するもの。

2

)

二酸化炭素を除いた水  箇条 6 d

)

1

)

による。

3

)

pH 標準液

pH

標準液は,JIS Z 8802 の箇条 7

pH

標準液)による。

b

)

装置  主な装置は,次のとおりとする。

1

)

恒温水槽

25.0

±

0.5

)℃に調節できるもの。

2

)

pH 計  JIS Z 8802 に規定する形式

II

以上の性能のもの。

c

)

操作  操作は,次のとおり行う。

1

)

試料溶液の調製は,試料

5.0 g

をはかりとり,全量フラスコ

100 ml

に入れ,二酸化炭素を除いた水

を加えて溶かし,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合する。この液を適切な容量のビーカ

ーにとる。

2

) pH

の測定は,JIS Z 8802 の 8.2(測定方法)による。この場合,液温(

25.0

±

0.5

)℃の恒温水槽に

浸した試料溶液の液面上に窒素を流し,かき混ぜながらはかる。

C.4.4

臭化物(Br),よう化物(I),硝酸塩(NO

3

及び硫酸塩(SO

4

臭化物(

Br

,よう化物(

I

,硝酸塩(

NO

3

)及び硫酸塩(

SO

4

)の試験方法は,C.4.4.1 又は C.4.4.2 のい

ずれかによる。

C.4.4.1

第 法  イオンクロマトグラフィー(グラジエント法)

1

法  イオンクロマトグラフィー(グラジエント法)は,次による。

a

)

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

水酸化カリウム溶液(4

mol/l

JIS K 8574 に規定する水酸化カリウム

132 g

を高密度ポリエチレン

などの樹脂製気密容器

500 ml

にはかりとり,二酸化炭素を除いた水

300 ml

を加えて溶かした後,

二酸化炭素を除いた水を加えて

500 ml

とし,混合する。JIS K 8603 に規定するソーダ石灰を入れた

管を付けて保存する(必要な場合に用いる。

注記 1

水酸化カリウム溶液(

4 mol/l

)は,希釈して溶離液として用いている。市販のイオンク

ロマトグラフィー用水酸化カリウム溶液(

4 mol/l

)は,その溶液中に分析対象の元素及

び妨害元素が存在しないことを確認し,使用目的に一致した場合には,用いてもよい。

2

)

二酸化炭素を除いた水  箇条 6 d

)

1

)

による。

3

)

臭化物標準液,よう化物標準液,硝酸塩標準液及び硫酸塩標準液

3.1

)

臭化物標準液(Br1

mg/ml),硝酸塩標準液(NO

3

1

mg/ml)及び硫酸塩標準液(SO

4

1

mg/ml

JCSS

に基づく標準液又は

JCSS

以外の認証標準液のいずれかのものを用いる。

3.2

)

よう化物標準液(I1

mg/ml

JIS K 8913 に規定するよう化カリウム

1.51 g

をはかりとり,全量


30

K 8005

:2014

フラスコ

1 000 ml

に入れ,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。使用時に調製する。

3.3

)

臭化物標準液(Br0.01

mg/ml),よう化物標準液(I0.01

mg/ml),硝酸塩標準液(NO

3

0.01

mg/ml

及び硫酸塩標準液(SO

4

0.01

mg/ml

次のものを用いる。

3.3.1

)

臭化物標準液(Br0.01

mg/ml

臭化物標準液(

Br

1 mg/ml

10 ml

を全量フラスコ

1 000  ml

に正確に入れ,水を標線まで加えて混合する。褐色瓶に保存する。

3.3.2

)

よう化物標準液(I0.01

mg/ml

よう化物標準液(

I

1 mg/ml

10 ml

を全量フラスコ

1 000 ml

に正確に入れ,水を標線まで加えて混合する。使用時に調製する。

3.3.3

)

硝酸塩標準液(NO

3

0.01

mg/ml

硝酸塩標準液(

NO

3

1 mg/ml

10 ml

を全量フラスコ

1 000 ml

に正確に入れ,水を標線まで加えて混合する。

3.3.4

)

硫酸塩標準液(SO

4

0.01

mg/ml

硫酸塩標準液(

SO

4

1 mg/ml

10 ml

を全量フラスコ

1 000 ml

に正確に入れ,水を標線まで加えて混合する。

b

)

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

メンブランフィルター  孔径約

0.2 μm

のメンブランフィルターを装着したもので,JIS K 0557 に規

定する

A4

の水で洗浄したもの(必要な場合に用いる。

2

)

試料調製用シリンジ

1 ml

2.5 ml

の容量をもつもの(必要な場合に用いる。

注記 2

ろ過装置,メンブランフィルターとともに用いて,試料をろ過する。

3

)

試料導入装置  ループインジェクト方式で,容量

5  μl

200  μl

のもので,イオンクロマトグラフに

試料の一定量を再現よく導入できるもの。

4

)

ピストン式ピペット  JIS K 0970 に規定するもの。

5

)

イオンクロマトグラフ  装置の構成は,JIS K 0127 に規定するもので,サプレッサーをもつもの。

c

)

試験条件  試験条件は,次による。

なお,別の試験条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても

よい。

1

)

検出器の種類  恒温槽内に設置された又は温度補償機能付き電気伝導度検出器。

2

)

カラム充塡剤の種類  基材に陰イオン交換体を表面被覆したもの。

3

)

分離カラム  内径

2 mm

5 mm

,長さ

10 cm

25 cm

のステンレス鋼製又は合成樹脂製のもので,分

離カラムの汚染を防ぐため,プレカラムを接続したもの。

4

)

カラム温度  使用するカラムに適した温度に設定する。

5

)

溶離液  溶離液は,装置の種類及びカラムに充塡した陰イオン交換体の種類によって異なるので,

臭化物イオン(

Br

-

,よう化物イオン(

I

-

,硝酸イオン(

NO

3

-

)及び硫酸イオン(

SO

4

2-

)のそれぞ

れが分離度

1)

 1.3

以上で分離できるものを用いる。

注記 3

溶離液は,脱気するか,又は脱気した水を用いて調製し,操作中は,溶離液に新たな気

体が溶け込むのを避けるための対策を講じるとよい。

1)

イオンクロマトグラフの性能として分離度(

R

)は

1.3

以上なければならない。定期的に確

認するとよい。分離度を求めるには,溶離液を一定の流量(例えば,

1 ml/min

2 ml/min

で流す。クロマトグラムのピーク高さがほぼ同程度となるような濃度の陰イオン混合溶液

を調製して,クロマトグラムを作成し,次の式

(C.6)

によって算出する。

2

1

R1

R2

)

(

2

W

W

t

t

R

+

×

=

(C.6)

ここに,

t

R1

1

ピークの保持時間(秒)


31

K 8005

:2014

t

R2

2

ピークの保持時間(秒)

W

1

1

ピークのピーク幅(秒)

W

2

2

ピークのピーク幅(秒)

6

)

溶出方法  溶出方法は,グラジエント法とし,分析種と対応する溶出条件を示す。

6.1

)

臭化物(Br),よう化物(I)及び硝酸塩(NO

3

の場合  その条件の例を,表 C.2 に示す。

表 C.2分析種のグラジエント法の溶出条件の例

溶離液

時間(分)

0 5 15

15.1

20

水酸化カリウム溶液の濃度(mmol/l)

10 10 30 65 65

6.2

)

硫酸塩(SO

4

の場合  その条件の例を,表 C.3 に示す。

表 C.3−硫酸塩のグラジエント法の溶出条件の例

溶離液

時間(分)

0 9 9.1

14.0

水酸化カリウム溶液の濃度(mmol/l)

15 15 70 70

7

)

再生液  再生液は,サプレッサーを用いる場合に使用するが,装置の種類及びサプレッサーの種類

によって異なる。あらかじめ分離カラムと組み合わせて分析ピーク位置の分離の確認を行い,再生

液の性能を確認する。

注記 4

例としては,超純水などがある。

8

)

再生液の流量  カラムの最適流量とする。

9

)

試料溶液及び検量線溶液の注入量  適切な注入量を選択する。

d

)

操作  操作は,次による。

1

)

試料溶液の調製は,試料

1.0 g

を全量フラスコ

100 ml

にはかりとり,二酸化炭素を除いた水を加え

て溶かし,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合し,必要ならば,メンブランフィルターで

ろ過する。

2

)

検量線溶液の調製は,

5

個の全量フラスコ

100 ml

それぞれに,ピストン式ピペットを用いて,

表 C.4

に示す各標準液の体積を

5

段階はかりとり,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合する。試

料溶液の調製に用いた場合は,メンブランフィルターでろ過する(それぞれ,

Y0

液から

Y4

液とす

る。

表 C.4−採取する 分析種の標準液の体積

標準液 mg/ml

採取量  μl

Y0 Y1 Y2 Y3 Y4

臭化物標準液(Br) 0.01

0

2

10

20

50

よう化物標準液(I) 0.01

0

2

10

20

50

硝酸塩標準液(NO

3

) 0.01 0 2

10

20

50

硫酸塩標準液(SO

4

) 0.01

0

2

10

20

50

3

)

イオンクロマトグラフを作動できる状態にし,分離カラムに溶離液を一定の流量で流しておく。サ

プレッサーを必要とする装置では,一定の印加電流を流しておく。

4

)

試料溶液,検量線溶液

Y0

液から

Y4

液の一定量を,試料導入装置を用いてイオンクロマトグラフに

注入し,臭化物(

Br

,よう化物(

I

)及び硝酸塩(

NO

3

)の

3

分析種は,

表 C.2 に示す溶出条件な


32

K 8005

:2014

どで,硫酸塩(

SO

4

)は,

表 C.3 に示す溶出条件などでそれぞれ溶離液を調製し

2)

,その溶離液を適

切な流量で流して,クロマトグラムを記録する。

なお,あらかじめ臭化物イオン(

Br

-

,よう化物イオン(

I

-

,硝酸イオン(

NO

3

-

)及び硫酸イオ

ン(

SO

4

2-

)のピークの保持時間は,確認しておく。

2)

溶離液自動調製システムによって,水酸化カリウム溶液の濃度を自動調製装置で調製し,

溶出を行ってもよい。

e

)

計算  JIS K 0127 の 9.5.2(絶対検量線法)によって検量線を作成し,分析種の含有率を計算する。

f

)

判定  d

)

によって操作し,e

)

によって得られた含有率が,次に適合するとき,

“臭化物(

Br

0.05 g/kg

以下(規格値)

,よう化物(

I

0.05 g/kg

以下(規格値)

,硝酸塩(

NO

3

5 mg/kg

以下(規格値)

,硫

酸塩(

SO

4

0.01 g/kg

以下(規格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

C.4.4.2

第 法  イオンクロマトグラフィー(イソクラティック法)

2

法  イオンクロマトグラフィー(イソクラティック法)は,次による。

a

)

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

炭酸水素ナトリウム溶液(1

mol/l

JIS K 8622 に規定する炭酸水素ナトリウム

84.01 g

をポリエチ

レンなどの樹脂製容器

1 000 ml

にはかりとり,二酸化炭素を除いた水

1 000 ml

を加えて溶かす。ポ

リエチレンなどの樹脂製の気密容器で保存する。

注記 1

炭酸水素ナトリウム溶液(

1 mol/l

)は,希釈して溶離液として用いている。市販のイオ

ンクロマトグラフィー用炭酸水素ナトリウム溶液(

1 mol/l

)は,その溶液中に分析対象

の元素及び妨害元素が存在しないことを確認し,使用目的に一致した場合には,用いて

もよい。

2

)

炭酸ナトリウム溶液(1

mol/l

JIS K 8625 に規定する炭酸ナトリウム

105.99 g

をポリエチレンなど

の樹脂製容器

1 000 ml

にはかりとり,二酸化炭素を除いた水

1 000 ml

を加えて溶かす。ポリエチレ

ンなどの樹脂製の気密容器で保存する。

注記 2

炭酸ナトリウム溶液(

1 mol/l

)は,希釈して溶離液として用いている。市販のイオンク

ロマトグラフィー用炭酸ナトリウム溶液(

1 mol/l

)は,その溶液中に分析対象の元素及

び妨害元素が存在しないことを確認し,使用目的に一致した場合には,用いてもよい。

3

)

二酸化炭素を除いた水  箇条 6 d

)

1

)

による。

4

)

臭化物標準液(Br0.01

mg/ml

C.4.4.1 a

)

 3.3.1

)

による。

5

)

よう化物標準液(I0.01

mg/ml

C.4.4.1 a

)

 3.3.2

)

による。

6

)

硝酸塩標準液(NO

3

0.01

mg/ml

C.4.4.1 a

)

 3.3.3

)

による。

7

)

硫酸塩標準液(SO

4

0.01

mg/ml

C.4.4.1 a

)

 3.3.4

)

による。

b

)

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

メンブランフィルター  C.4.4.1 b

)

 1

)

による。

2

)

試料調製用シリンジ  C.4.4.1 b

)

 2

)

による。

3

)

試料導入装置  C.4.4.1 b

)

 3

)

による。

4

)

ピストン式ピペット  C.4.4.1 b

)

 4

)

による。

5

)

イオンクロマトグラフ  C.4.4.1 b

)

 5

)

による。

c

)

試験条件  試験条件は,次による。

なお,別の試験条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても


33

K 8005

:2014

よい。

1

)

検出器の種類  C.4.4.1

c

)

1

)

による。

2

)

カラム充塡剤の種類  C.4.4.1

c

)

2

)

による。

3

)

分離カラム  C.4.4.1

c

)

3

)

による。

4

)

カラム温度  C.4.4.1

c

)

4

)

による。

5

)

溶離液  C.4.4.1

c

)

5

)

による。

6

)

溶離液の流量  カラムの最適流量に設定する。

7

)

再生液  C.4.4.1

c

)

7

)

による。

8

)

再生液の流量  C.4.4.1

c

)

8

)

による。

9

)

試料溶液及び検量線溶液の注入量  C.4.4.1

c

)

9

)

による。

d

)

操作  操作は,次による。

1

)

試料溶液の調製は,試料

0.10 g

を全量フラスコ

100 ml

にはかりとり,二酸化炭素を除いた水を加え

て溶かし,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合し,必要ならば,メンブランフィルターで

ろ過する。

2

)

検量線溶液の調製は,

4

個の全量フラスコ

100 ml

それぞれに,ピストン式ピペットで,

表 C.5 に示

す各標準液の体積を

4

段階はかりとり,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合する。試料溶

液の調製に用いた場合は,メンブランフィルターでろ過する(それぞれ,

Y0

液から

Y3

液とする。

表 C.5−採取する 分析種の標準液の体積

標準液 mg/ml

採取量  μl

Y0 Y1 Y2 Y3

臭化物標準液(Br) 0.01

0

100

500

1

000

よう化物標準液(I) 0.01

0

100

500

1

000

硝酸塩標準液(NO

3

) 0.01 0

100

500

1

000

硫酸塩標準液(SO

4

) 0.01

0

100

500

1

000

3

)

イオンクロマトグラフを作動できる状態にし,分離カラムに溶離液を一定の流量で流しておく。サ

プレッサーを必要とする装置では,再生液を一定の流量で流しておく。

4

)

試料溶液及び

Y0

液から

Y3

液の一定量を,

試料導入装置を用いてイオンクロマトグラフに注入して,

クロマトグラムを記録する。

なお,あらかじめ臭化物イオン(

Br

-

,よう化物イオン(

I

-

,硝酸イオン(

NO

3

-

)及び硫酸イオ

ン(

SO

4

2-

)のピークの保持時間は,確認しておく。

e

)

計算  JIS K 0127 の 9.5.2(絶対検量線法)によって検量線を作成し,分析種の含有率を算出する。

f

)

判定  d

)

によって操作し,e

)

によって得られた含有率が,次に適合するとき,

“臭化物(

Br

0.05 g/kg

以下(規格値)

,よう化物(

I

0.05 g/kg

以下(規格値)

,硝酸塩(

NO

3

5 mg/kg

以下(規格値)

,硫

酸塩(

SO

4

0.01 g/kg

以下(規格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

C.4.5

りん酸塩(PO

4

りん酸塩(

PO

4

)の試験方法は,C.4.5.1 又は C.4.5.2 のいずれかによる。

C.4.5.1

第 法  流れ分析法

1

法  流れ分析法は,次による。

a

)

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。調製した溶液は,必要に応じて脱気を行う。


34

K 8005

:2014

1

)

アスコルビン酸溶液(30

g/l

JIS K 9502 に規定する

L(

)-

アスコルビン酸

30 g

を水に溶かして,

1 000 ml

とする。

2

)

超純水(キャリヤー溶液)

抵抗率が

18 MΩ

cm

以上(

25

℃)

[電気伝導率

0.1 mS/m

25

℃)以

下]の水。

3

)

モリブデン酸アンモニウム−硫酸(1.44 mol/l)溶液  JIS K 8905 に規定する七モリブデン酸六アン

モニウム四水和物

5 g

及び JIS K 8533 に規定するビス[

(

)-

タルトラト]二アンチモン(

III

)酸二

カリウム三水和物

0.2 g

を水約

400 ml

に溶かす。この液をかき混ぜながら,JIS K 8951 に規定する

硫酸

80 ml

を徐々に加える。さらに,ドデシル硫酸ナトリウム

2 g

を加えて溶かした後,全量フラ

スコ

1 000 ml

に移し,水を標線まで加えて混合する。

4

)

りん酸塩標準液

4.1

)

りん酸塩標準液(PO

4

1

mg/ml

 JCSS

に基づく標準液又は

JCSS

以外の認証標準液のいずれかの

ものを用いる。

4.2

)

りん酸塩標準液(PO

4

0.01

mg/ml

りん酸塩標準液(

PO

4

1 mg/ml

10 ml

を全量フラスコ

1 000

ml

に正確に入れ,水を標線まで加えて混合する。

b

)

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

メンブランフィルター  C.4.4.1 b

)

 1

)

による。

2

)

試料調製用シリンジ  C.4.4.1 b

)

 2

)

による。

3

)

ピストン式ピペット  C.4.4.1 b

)

 4

)

による。

4

)

流れ分析装置  装置の構成は,JIS K 0126 に規定するもので,フローインジェクション分析(

FIA

が可能なもの。

装置の構成の例を,

図 C.1 に示す。

C

キャリヤー溶液(超純水)

R1:  モリブデン酸アンモニウム−硫酸(1.44 mol/l)溶液 
R2:  アスコルビン酸溶液 
S:  試料 
1:  ポンプ 
2:  試料導入器(サンプル量 200 μl) 
3:  反応槽(内径 0.5 mm,長さ 10 m,80  ℃) 
4:  検出器  波長 880 nm 
5:  背圧コイル(内径 0.25 mm,長さ 3 m) 
6:  廃液

図 C.1−流れ分析装置(りん酸イオン分析用)の構成図の例


35

K 8005

:2014

c

)

試験条件  試験条件は,次による。

なお,別の試験条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても

よい。

1

)

検出器の種類  吸光光度検出器(波長

880 nm

付近で測定可能なもの)

2

)

送液部  脈流の小さいポンプを用いる。

3

)

試料導入部

6

方切替えバルブをもつもの。必要に応じて,自動導入装置を用いることができる。

4

)

細管の材質及び内径  四ふっ化エチレン樹脂などのふっ素樹脂製の管及び

0.5 mm

0.8 mm

5

)

反応部  一定温度に加熱保持できる恒温槽。

6

)

記録部  検出器からの信号を記録できるもの。

7

)

キャリヤー溶液の流量  最適流量に設定する。

8

)

試料溶液及び検量線溶液の注入量  適切な注入量を選択する。

d

)

操作  操作は,次による。

1

)

試料溶液の調製は,試料

1.0 g

を全量フラスコ

50 ml

にはかりとり,水で溶かし,水を標線まで加え

て混合する(

X

液)

。必要ならば,メンブランフィルターでろ過する。

2

)

検量線溶液の調製は,

4

個の全量フラスコ

50 ml

それぞれに,ピストン式ピペットで,

表 C.6 に示す

りん酸塩標準液の体積を

4

段階はかりとり,水を標線まで加えて混合する。試料溶液の調製に用い

た場合は,メンブランフィルターでろ過する(それぞれ,

Y

0

液から

Y

3

液とする。

表 C.6−採取するりん酸塩標準液の体積

標準液 mg/ml

採取量  ml

Y

0

Y

1

Y

2

Y

3

りん酸塩標準液(PO

4

) 0.01 0 1 2 5

3

)

流れ分析装置を作動できる状態にし,超純水,モリブデン酸アンモニウム−硫酸(

1.44 mol/l

)溶液

及びアスコルビン酸溶液(

30 g/l

)をポンプで送液し,ベースラインが測定に支障のない状態である

ことを確認し,りん酸イオン(

PO

4

3-

)による応答が適切になるよう検出器の感度を調節する。

なお,あらかじめりん酸イオン(

PO

4

3-

)のピークの保持時間は,確認しておく。

4

) X

液及び

Y

0

液から

Y

4

液の一定量を,試料導入装置を用いて流れ分析装置に注入して,クロマトグ

ラムを記録する。

e

)

計算  JIS K 0126 の 6.4(検量線の作成)によって検量線を作成し,りん酸塩(

PO

4

)の含有率を算出

する。

f

)

判定  d

)

によって操作し,e

)

によって得られた含有率が,次に適合するとき,

“りん酸塩(

PO

4

1 mg/kg

以下(規格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

C.4.5.2

第 法  吸光光度法(モリブデンブルー法)

2

法  吸光光度法(モリブデンブルー法)は,次による。

a

)

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

七モリブデン酸六アンモニウム−アスコルビン酸溶液  JIS K 8905 に規定する七モリブデン酸六ア

ンモニウム四水和物

6 g

及び JIS K 8533 に規定するビス[

(+)-

タルトラト]二アンチモン(

III

)酸

二カリウム三水和物

0.24 g

を水

300 ml

に溶かし,硫酸(

2

1

120 ml

及び JIS K 8588 に規定する

アミド硫酸アンモニウム

5 g

を加えて溶かし,水で

500 ml

にする(

A

液)

JIS K 9502 に規定する


36

K 8005

:2014

L(+)-

アスコルビン酸

7.2 g

を水に溶かして

100 ml

にする(

B

液)

B

液は,

0

℃∼

10

℃の暗所に保

存する。使用時に

A

液及び

B

液を体積比

5

1

で混合する。

2

)

硫酸(21

水の体積

1

を冷却してかき混ぜながら,JIS K 8951 に規定する硫酸の体積

2

を徐々に

加える。

3

)

りん酸塩標準液(PO

4

0.01

mg/ml

C.4.5.1 a

)

 4.2

)

による。

b

)

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

吸収セル  光の吸収を測定するために試料,対照液などを入れる容器で,光路長が

10 mm

のもの。

2

)

ピストン式ピペット  C.4.4.1 b

)

 4

)

による。

3

)

恒温水槽

20

℃∼

40

℃に調節できるもの(必要な場合に用いる。

4

)

分光光度計  装置の構成は,JIS K 0115 に規定するもの。

c

)

操作  操作は,次のとおり行う。

1

)

試料溶液の調製は,試料

4.0 g

を,全量フラスコ

25 ml

にはかりとり,水

20 ml

を加えて溶かす(

X

液)

2

)

検量線溶液の調製は,準備した

4

個の全量フラスコ

25 ml

それぞれに,りん酸塩標準液(

PO

4

0.01

mg/ml

)をピストン式ピペットを用いて,

表 C.7 に示す標準液の体積を加え,水

20 ml

を加えて混合

する(それぞれ,

Y

0

液から

Y

3

液とする。

表 C.7−採取するりん酸塩標準液の体積

標準液 mg/ml

採取量  ml

Y

0

Y

1

Y

2

Y

3

りん酸塩標準液(PO

4

)  0.01  0  0.2 0.4 0.6

3

) X

液及び

Y

0

液から

Y

3

液それぞれに,七モリブデン酸六アンモニウム−アスコルビン酸溶液

2 ml

加え,水を標線まで加えて,振り混ぜた後,

20

℃∼

40

℃で

15

分間放置する。

4

) X

液及び

Y

1

液から

Y

3

液から得られた液は,

Y

0

液を対照液とし,吸収セルを用いて,分光光度計で

波長

720 nm

付近の吸収極大の波長における吸光度を,JIS K 0115 の 6.(特定波長における吸収の測

定)によって測定する。

d

)

計算  測定結果は,JIS K 0115 の 8.1(検量線法)によって,りん酸塩(

PO

4

)の含有率を算出する。

e

)

判定  c

)

によって操作し,d

)

によって計算し,次に適合するとき,

“りん酸塩(

PO

4

1 mg/kg

以下(規

格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

C.4.6

けい酸塩(Si として),マグネシウム(Mg),カルシウム(Ca)及びバリウム(Ba

けい酸塩(

Si

として)

,マグネシウム(

Mg

,カルシウム(

Ca

)及びバリウム(

Ba

)の試験方法は,次

による。

a

)

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

塩酸(21

JIS K 8180 に規定する塩酸の体積

2

と水の体積

1

とを混合する。

2

)

硝酸(3

mol/l

JIS K 8541 に規定する硝酸(質量分率

60 %

61 %

22.5 ml

を全量フラスコ

100 ml

に入れ,水を標線まで加えて混合する。

3

)

硝酸(12

硝酸(質量分率

60 %

61 %

)の体積

1

と水の体積

2

とを混合する。

4

)

イットリウム標準液(Y1

mg/ml

次のいずれかを用いる。

4.1

)

硝酸イットリウム六水和物(質量分率

99.9 %

以上)

4.31 g

を全量フラスコ

1 000 ml

にはかりとり,


37

K 8005

:2014

硝酸(

1

2

25 ml

及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。

4.2

)

酸化イットリウム(質量分率

99.99 %

以上)

1.27 g

をビーカー

200 ml

などにはかりとり,硝酸

75 ml

を加えて,熱板上で加熱し溶解させ,全量フラスコ

1 000 ml

に移し,ビーカー

200 ml

などを洗い,

洗液を全量フラスコ

1 000 ml

に加えた後,水を標線まで加えて混合する。

注記

イットリウム標準液(

Y

1 mg/ml

)は,

ICP

発光分光分析法で発光強度を補正するため

の内標準である。市販のイットリウム標準液(

Y

1 mg/ml

)は,分析対象の元素及び妨

害元素が存在しないことを確認し,酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場

合には,市販のものを用いてもよい。

5

)

けい素標準液,カルシウム標準液,マグネシウム標準液及びバリウム標準液

5.1

)

けい素標準液(Si1 mg/ml),カルシウム標準液(Ca1 mg/ml),マグネシウム標準液(Mg1 mg/ml

及びバリウム標準液(Ba1 mg/ml

各標準液は,次のいずれかによる。

5.1.1

)

カルシウム標準液(Ca1

mg/ml),マグネシウム標準液(Mg1

mg/ml)及びバリウム標準液(Ba

1

mg/ml

 JCSS

に基づく標準液又は

JCSS

以外の認証標準液のいずれかのものを用いる。

5.1.2

)

けい素標準液(Si1

mg/ml

JIS K 8885 に規定する二酸化けい素

0.535 g

900

℃∼

1 000

℃で

強熱後,デシケーターで常温まで放冷)をはかりとり,JIS K 8625 に規定する炭酸ナトリウム

2

g

を加え,白金るつぼ中で加熱融解する。冷却後,水を加えて溶かし

250 ml

の樹脂製全量フラス

コに移し,水を標線まで加えて混合する。樹脂製の瓶に保存する。

5.2

)

けい素標準液(Si0.1

mg/ml),カルシウム標準液(Ca0.01

mg/ml),マグネシウム標準液(Mg

0.01

mg/ml)及びバリウム標準液(Ba0.1

mg/ml

次のものを用いる。

5.2.1

)

けい素標準液(Si0.1

mg/ml

けい素標準液(

Si

1 mg/ml

100 ml

を樹脂製全量フラスコ

1 000

ml

に正確に入れ,水を標線まで加えて混合する。ポリエチレンなどの樹脂製瓶に保存する。

5.2.2

)

カルシウム標準液(Ca0.01

mg/ml

カルシウム標準液(

Ca

1 mg/ml

10 ml

及び塩酸(

2

1

15 ml

を全量フラスコ

1 000 ml

に正確に入れ,水を標線まで加えて混合する。ポリエチレンなど

の樹脂製瓶などに保存する。

5.2.3

)

マグネシウム標準液(Mg0.01

mg/ml

マグネシウム標準液(

Mg

1 mg/ml

10 ml

及び塩酸(

2

1

15 ml

を樹脂製全量フラスコ

1 000 ml

に正確に入れ,水を標線まで加えて混合する。

5.2.4

)

バリウム標準液(Ba0.1

mg/ml

バリウム標準液(

Ba

1 mg/ml

100 ml

及び硝酸(

1

2

25 ml

を全量フラスコ

1 000 ml

に正確に入れ,水を標線まで加えて混合する。

b

)

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

ピストン式ピペット  C.4.4.1 b

)

 4

)

による。

2

)

ICP 発光分光分析装置  装置の構成は,JIS K 0116 に規定するもの。

c

)

分析条件  分析条件は,次による。

分析種及び内標準イットリウムの測定波長の例を,

表 C.8 に示す。

なお,別の分析条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても

よい。


38

K 8005

:2014

表 C.8−分析種及び内標準イットリウムの測定波長の例

単位  nm

分析種及び内標準

測定波長

けい素 Si 288.158

カルシウム Ca

396.847

マグネシウム Mg

280.352

バリウム Ba  455.403

イットリウム

a)

 Y

371.135

a)

  内標準イットリウム(Y)の測定波長として,適切

であれば,他の波長も用いることができる。

d

)

操作  操作は,次のとおり行う。

1

)

試料溶液の調製は,試料

1.0 g

を全量フラスコ

50 ml

にとり,硝酸(

3 mol/l

10 ml

及び水

30 ml

加えて溶かし,イットリウム標準液(

Y

1 mg/ml

50 μl

を加え,水を標線まで加えて混合する(

X

液)

2

)

検量線溶液の調製は,

6

個の全量フラスコ

50 ml

を準備する。それぞれに硝酸(

3 mol/l

10 ml

及び

イットリウム標準液(

Y

1 mg/ml

50 μl

を入れる。それぞれの全量フラスコに,ピストン式ピペッ

トを用いて

表 C.9 に示す

6

段階の各標準液の体積を加え,水を標線まで加えて混合する(それぞれ,

Y

10

液から

Y

15

液とする。

表 C.9−採取する標準液の体積

標準液 mg/ml

採取量  μl

Y

10

Y

11

Y

12

Y

13

Y

14

Y

15

けい素標準液(Si) 0.1

0

50

100

200

300

400

カルシウム標準液(Ca) 0.01

0

100

250

500

750

1

000

マグネシウム標準液(Mg) 0.01 0

100

200

300

500

1

000

バリウム標準液(Ba) 0.1

0

20

50

100

150

200

3

) ICP

発光分光分析装置の一般事項は,JIS K 0116 の箇条 4

ICP

発光分光分析)による。

4

) ICP

発光分光分析装置は,高周波プラズマを点灯するなどによって,発光強度を測定できる状態に

する。

5

) Y

10

液から

Y

15

液をアルゴンプラズマ中に噴霧し,各分析種の濃度に対応する発光強度との検量線の

直線性を確認した後,最適な波長を選択する。

6

) X

液及び

Y

10

液から

Y

15

液をアルゴンプラズマ中に噴霧し,分析種及び内標準イットリウム(

Y

)の

発光強度を測定する。

e

)

計算  JIS K 0116 の 4.7.3 の a

)

2

)

[強度比法(内標準法)

]によって検量線を作成し,分析種の含有率

を計算する。

f

)

判定  d

)

によって操作し,e

)

によって計算し,次に適合するとき,

“けい酸塩(

Si

として)

0.02 g/kg

以下(規格値)

,カルシウム(

Ca

0.01 g/kg

以下(規格値)

,マグネシウム(

Mg

3 mg/kg

以下(規

格値)

,バリウム(

Ba

0.01 g/kg

以下(規格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

C.4.7

カリウム(K

カリウム(

K

)の試験方法は,次による。


39

K 8005

:2014

a

)

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

カリウム標準液(K1

mg/ml

 JCSS

に基づく標準液又は

JCSS

以外の認証標準液のいずれかのも

のを用いる。

2

)

カリウム標準液(K0.1

mg/ml

カリウム標準液(

K

1 mg/ml

100 ml

を全量フラスコ

1 000  ml

に正確に入れ,水を標線まで加えて混合する。樹脂製瓶に保存する。

b

)

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

ピストン式ピペット  C.4.4.1 b

)

 4

)

による。

2

)

ICP 発光分光分析装置  C.4.6 b

)

 2

)

による。

c

)

分析条件  分析条件は,次による。

分析種及びその測定波長の例を,

表 C.10 に示す。

なお,別の分析条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても

よい。

表 C.10−カリウム(K)の測定波長の例

単位  nm

元素名

測定波長

カリウム

K 766.490

d

)

操作  操作は,次のとおり行う。

1

)

試料溶液の調製は,試料

5.0 g

を全量フラスコ

250 ml

にとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加

えて混合する(

S

液)

2

)

検量線溶液の調製は,

6

個の全量フラスコ

50 ml

を準備する。それぞれの全量フラスコに,

S

25 ml

(試料量

0.50 g

)を正確にはかりとり,ピストン式ピペットを用いて,

表 C.11 に示すカリウム標準

液(

K

0.1 mg/ml

)の体積を

6

段階はかりとり,水を標線まで加えて混合する(それぞれ,

Y

20

液か

Y

25

液とする。

表 C.11−採取する標準液の体積

標準液 mg/ml

採取量  μl

Y

20

Y

21

Y

22

Y

23

Y

24

Y

25

カリウム標準液(K) 0.1

0

50

100

200

300

400

3

) ICP

発光分光分析装置の一般事項は,JIS K 0116 の箇条 4

ICP

発光分光分析)による。

4

) ICP

発光分光分析装置は,高周波プラズマを点灯するなどによって,発光強度を測定できる状態に

する。

5

) Y

20

液から

Y

25

液をアルゴンプラズマ中に噴霧し,カリウム(

K

)の濃度とその発光強度の検量線を

作成し,最適な波長を選択する。

6

) Y

20

液から

Y

25

液をアルゴンプラズマ中に噴霧し,カリウム(

K

)の発光強度を測定する。

e

)

計算  JIS K 0116 の 4.7.3 の b

)

(標準添加法)によって,カリウムの含有率を計算する。

f

)

判定  d

)

によって操作し,e

)

によって計算し,次に適合するとき,

“カリウム(

K

0.03 g/kg

以下(規

格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。


40

K 8005

:2014

C.4.8

銅(Cu),鉛(Pb)及び鉄(Fe

銅(

Cu

,鉛(

Pb

)及び鉄(

Fe

)の試験方法は,次による。

a

)

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

アンモニア水  JIS K 8085 に規定する質量分率

28 %

のもの(必要ならば用いる。

2

)

硝酸  JIS K 8541 に規定する質量分率

60 %

61 %

のもの(必要ならば用いる。

3

)

イットリウム標準液(Y1

mg/ml

C.4.6 a

)

 4

)

による。

4

)

酢酸アンモニウム溶液(0.1

mol/lpH

5.5

JIS K 8359 に規定する酢酸アンモニウム

7.71 g

(質量

分率

100 %

相当)を水

900 ml

で溶かし,適切な濃度の硝酸又はアンモニア水により

pH 5.5

に調節し

た後,水を加えて全量

1 000 ml

とする。

注記

酢酸アンモニウム溶液(

0.1 mol/l

pH 5.5

)は,固相抽出のキレートカートリッジ又はキレ

ートディスクを使用可能な状態にする(コンディショニング)ために用いている。市販の

固相抽出用酢酸アンモニウム溶液(

0.1 mol/l

pH 5.5

)は,その溶液中に分析対象の元素及

び妨害元素が存在しないことを確認し,使用目的に一致した場合には,用いてもよい。

5

)

硝酸(3

mol/l

C.4.6 a

)

 2

)

による。

6

)

硝酸(12

C.4.6 a

)

 3

)

による。

7

)

銅標準液,鉛標準液及び鉄標準液

7.1

)

銅標準液(Cu1

mg/ml),鉛標準液(Pb1

mg/ml)及び鉄標準液(Fe1

mg/ml

 JCSS

に基づ

く標準液又は

JCSS

以外の認証標準液のいずれかを用いる。

7.2

)

銅,鉛及び鉄混合標準液(Cu0.01

mg/mlPb0.01

mg/mlFe0.005

mg/ml

銅標準液(

Cu

1 mg/ml

)及び鉛標準液(

Pb

1 mg/ml

)の各

10 ml

,並びに鉄標準液(

Fe

1 mg/ml

5 ml

を全量フ

ラスコ

1 000 ml

に正確にはかりとり,硝酸(

1

2

25 ml

を加え,更に水を標線まで加えて混合す

る。

b

)

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

固相抽出用キレートカートリッジ  キレート樹脂を用いた固相抽出カラムで,使用可能な状態にコ

ンディショニングされたもの。

なお,使用する固相抽出用キレートカートリッジは,前処理としてコンディショニングを行う(使

用可能な状態にする。

。使用する固相抽出用キレートカートリッジの推奨条件を用いて,コンディ

ショニングを行ってもよい

3)

3)

例として,

“取扱説明書に記載してあるコンディショニングの方法”

“硝酸(

3 mol/l

 5 ml

5 ml

及び酢酸アンモニウム溶液(

0.1 mol/l

pH 5.5

5 ml

を順次通液する。

“超純水

50

ml

を通水する。

”などがある。

2

)

ピストン式ピペット  C.4.4.1 b

)

 4

)

による。

3

)

pH 計  JIS Z 8802 に規定する形式

II

以上の性能のもの。

4

)

ICP 発光分光分析装置  C.4.6 b

)

 2

)

による。

c

)

分析条件  分析条件は,次による。

分析種及び内標準イットリウムの測定波長の例を,

表 C.12 に示す。

なお,別の分析条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても

よい。


41

K 8005

:2014

表 C.12−分析種及び内標準イットリウムの測定波長の例

単位  nm

分析種及び内標準

測定波長

銅 Cu

327.395

鉛 Pb

182.143

鉄 Fe

238.204

イットリウム

a)

 Y

371.029

a)

  内標準イットリウム(Y)の測定波長として,適切

であれば,他の波長も用いることができる。

d

)

操作  操作は,次のとおり行う。

1

)

試料溶液の調製は,試料

2.0 g

をビーカー

50 ml

などにはかりとり,水

30 ml

を加えて溶かし,イッ

トリウム標準液(

Y

1 mg/ml

25 μl

を入れ,適切な濃度に調節した硝酸又はアンモニア水を用いて

pH 5.5

に調節する。

2

)

空試験溶液の調製は,水

30 ml

及びイットリウム標準液(

Y

1 mg/ml

25 μl

を入れ,適切な濃度に

調節した硝酸又はアンモニア水を用いて

pH 5.5

に調節する。

3

)

試料溶液及び空試験溶液を,コンディショニングされた固相抽出キレートカートリッジそれぞれに

通液する。受器(

2

個の全量フラスコ

25 ml

)を準備し,それぞれの固相抽出キレートカートリッジ

に硝酸(

3 mol/l

5 ml

を通液し,準備した受器それぞれに受け,水を標線まで加えて混合する(そ

れぞれ,

X

液及び

Z

液とする。

4

)

検量線溶液の調製は,

5

個の全量フラスコ

50 ml

を準備する。それぞれの全量フラスコに,硝酸(

3

mol/l

10 ml

及びイットリウム標準液(

Y

1 mg/ml

50  μl

を入れ,ピストン式ピペットで

表 C.13

に示す銅,鉛及び鉄混合標準液(

Cu

0.01 mg/ml

Pb

0.01 mg/ml

Fe

0.005 mg/ml

)の体積を

5

段階はかりとり,水を標線まで加えて混合する(それぞれ,

Y

10

液から

Y

14

液とする。

表 C.13−採取する標準液の体積

標準液 mg/ml  採取量  μl

Y

10

Y

11

Y

12

Y

13

Y

14

銅,鉛及び鉄混合標準液 Cu:0.01

Pb:0.01 
Fe:0.005

0 50 100

200

500

5

) ICP

発光分光分析装置の一般事項は,JIS K 0116 の箇条 4

ICP

発光分光分析)による。

6

) ICP

発光分光分析装置は,高周波プラズマを点灯するなどによって,発光強度を測定できる状態に

する。

7

) Y

10

液から

Y

14

液をアルゴンプラズマ中に噴霧し,各分析種の濃度に対応する発光強度との検量線の

直線性を確認した後,最適な波長を選択する。

8

) Z

液,

X

液及び

Y

10

液から

Y

14

液をアルゴンプラズマ中に噴霧し,

分析種及び内標準イットリウム

Y

の発光強度を測定する。

e

)

計算  JIS K 0116 の 4.7.3 の a

)

2

)

[強度比法(内標準法)

]によって検量線を作成し,分析種の含有率

を計算する。

f

)

判定  d

)

によって操作し,e

)

によって計算し,次に適合するとき,

“銅(

Cu

1 mg/kg

以下(規格値)

鉛(

Pb

1 mg/kg

以下(規格値)

,鉄(

Fe

0.5 mg/kg

以下(規格値)

”とする。


42

K 8005

:2014

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

C.4.9

アンモニウム(NH

4

アンモニウム(

NH

4

)の試験方法は,C.4.9.1C.4.9.2 又は C.4.9.3 のいずれかによる。

C.4.9.1

第 法  蒸留−流れ分析法

1

法  蒸留−流れ分析法は,次による。

a

)

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。調製した溶液は,必要に応じて脱気を行う。

1

)

吸収液  水

1 000 ml

に,かき混ぜながら JIS K 8951 に規定する硫酸

3.5 ml

を加える。

2

)

超純水(キャリヤー溶液)

抵抗率が

18 MΩ

cm

以上(

25

℃)

[電気伝導率

0.1 mS/m

25

℃)以

下]の水。

3

)

サリチル酸−ペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム溶液  水約

800 ml

に JIS K 8397 に規

定するサリチル酸ナトリウム

100 g

JIS K 8536 に規定する

(

)-

酒石酸ナトリウムカリウム四水和物

19 g

及び JIS K 8722 に規定するペンタシアノニトロシル鉄(

III

)酸ナトリウム二水和物

0.75 g

を加

えて溶かし,全量フラスコ

1 000 ml

に移し,水を標線まで加えて混合する。溶液は遮光して保存す

る。

4

)

次亜塩素酸ナトリウム−水酸化ナトリウム溶液  次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素質量分率約

9.7 %

30 ml

及び水酸化ナトリウム溶液(

40 g/l

450 ml

を全量フラスコ

1 000 ml

に入れ,水を標線

まで加えて混合する。

4.1

)

有効塩素の定量方法  次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素質量分率

5 %

12 %

10 g

0.1 mg

の桁まではかりとり,全量フラスコ

200 ml

に移し,水を標線まで加えて混合する。その

20 ml

共通すり合わせ三角フラスコ

300 ml

に正確にはかりとり,水

100 ml

及び JIS K 8913 に規定する

よう化カリウム

2 g

を加えて溶かした後,

速やかに酢酸

1

1

6 ml

を加えて栓をして振り混ぜる。

5

分間暗所に放置後,指示薬としてでんぷん溶液を用い,

0.1 mol/l

チオ硫酸ナトリウム溶液で

滴定する。この場合,でんぷん溶液は,終点間際で液の色が薄い黄になったときに約

0.5 ml

を加

える。終点は,液の青が消える点とする。別に同一条件で空試験を行って滴定量を補正する。

次亜塩素酸ナトリウム溶液の有効塩素濃度は,次の式

(C.7)

から求める。

100

200

20

)

(

3

545

003

0

2

1

×

×

×

×

=

/

m

f

V

V

 

 

.

A

  (C.7)

ここに,

A

次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素質量分率

5 %

12 %

)の有効塩素濃度(

Cl

(質量分率

  %

V

1

滴定に要した

0.1 mol/l

チオ硫酸ナトリウム溶液の体積

ml

V

2

空試験に要した

0.1 mol/l

チオ硫酸ナトリウム溶液の体

積(

ml

f

0.1 mol/l

チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとった次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素質量
分率

5 %

12 %

)の質量(

g

0.003 545 3

0.1 mol/l

チオ硫酸ナトリウム溶液

1 ml

に相当する塩素

の質量を示す換算係数(

g/ml

4.2

)

水酸化ナトリウム溶液(40

g/l

JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム

20.6 g

を水に溶かして

500 ml

にする。ポリエチレンなどの樹脂製の瓶に保存する。

5

)

水酸化ナトリウム溶液(300

g/l

JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム

30.9 g

を水に溶かして

100 ml

にする。高密度ポリエチレンなどの樹脂製瓶などに保存する。


43

K 8005

:2014

6

)

アンモニウム標準液

6.1

)

アンモニウム標準液(NH

4

1

mg/ml

 JCSS

に基づく標準液又は

JCSS

以外の認証標準液のいず

れかのものを用いる。

6.2

)

アンモニウム標準液(NH

4

0.01

mg/ml

アンモニウム標準液(

NH

4

1 mg/ml

10 ml

を全量フラ

スコ

1 000 ml

に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。

b

)

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

ピストン式ピペット  C.4.4.1 b

)

 4

)

による。

2

)

小形蒸留器  例を図 C.2 a

)

に示す。ただし,受器は,冷却管の先端が受器の吸収液に浸せきできる

ものを用いる。

3

)

流れ分析装置  C.4.5.1 b

)

 4

)

による。装置の構成の例を,

図 C.2 b

)

に示す。

c

)

試験条件  試験条件は,次による。

なお,別の試験条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても

よい。

1

)

検出器の種類  吸光光度検出器(波長

640 nm

660 nm

で測定可能なもの。

2

)

送液部  脈流の小さいポンプを用いる。

3

)

試料導入部

6

方切替えバルブをもつもの。必要に応じて,自動導入装置を用いることができる。

4

)

細管の材質及び内径  四ふっ化エチレン樹脂などのふっ素樹脂製の管及び

0.5 mm

0.8 mm

5

)

反応部  一定温度に加熱保持できる恒温槽。

6

)

記録部  検出器からの信号を記録できるもの。

7

)

キャリヤー溶液の流量  最適流量に設定する。

8

)

試料溶液及び検量線溶液の注入量  適切な注入量を選択する。

(1)  蒸留管 
(2)  試料容器 
(3)  冷却管

(4)  冷却管先端 
(5)  受器 
(6)  蒸留装置本体

C

キャリヤー溶液(超純水)

R1:  サリチル酸ナトリウム・ペ

ン タ シ ア ノ ニ ト ロ シ ル 鉄
(III)酸ナトリウム溶液

R2:  次亜塩素酸ナトリウム・水

酸化ナトリウム溶液

S:  試料 
1:  ポンプ 
2:  試料導入器(サンプル量 200

μl)

3:  反応槽(内径 0.5 mm,長さ

4 m,75  ℃)

4:  反応槽(内径 0.5 mm,長さ

6 m,75  ℃)

5:  検出器  波長 660 nm 
6:  背圧コイル(内径 0.25 mm,

長さ 2 m)

7:  廃液

a)  小形蒸留器 

b)  構成図 

図 C.2−小形蒸留器及び流れ分析装置(アンモニウムイオン分析用)の例


44

K 8005

:2014

d

)

操作  操作は,次による。

1

)

試料溶液の調製は,試料

4.0 g

0.1 mg

の桁まで試料容器にはかりとり,水

50 ml

を加えて混合す

4)

4)

試料が完全に溶けていなくてもよい。蒸留する際の加熱で溶ける。

2

)

空試験溶液の調製は,水

50 ml

を試料容器にとる。

3

)

試料溶液及び空試験溶液を入れた試料容器をそれぞれ,蒸留装置本体に設置し,吸収液

5 ml

を入れ

た受器のそれぞれに冷却管の先端を浸す。さらに,蒸留管の栓を外し,水酸化ナトリウム溶液(

300

g/l

3.5 ml

を加え,速やかに蒸留管を超純水

3.5 ml

で洗浄し,素早く再び栓をし,留出速度

0.7 ml/min

1.0 ml/min

程度になるよう加熱温度を設定し,約

30 ml

以上留出させる。各受器の液を,準備した

2

個の全量フラスコ

50 ml

にそれぞれ移し,水を標線まで加えて混合する(それぞれを,

X

液及び

Z

液とする。

4

)

検量線溶液の調製は,

6

個の全量フラスコ

50 ml

それぞれに,ピストン式ピペットで

表 C.14 に示す

アンモニウム標準液(

NH

4

0.01 mg/ml

)の体積を

6

段階はかりとり,水を標線まで加えて混合する

(それぞれ,

Y

0

液から

Y

5

液とする。

表 C.14−採取するアンモニウム標準液の体積

標準液 mg/ml

採取量  ml

Y

0

Y

1

Y

2

Y

3

Y

4

Y

5

アンモニウム標準液(NH

4

) 0.01 0 1 2 3 4 5

5

)

流れ分析装置を作動できる状態にし,

水及び試薬溶液

[サリチル酸−ペンタシアノニトロシル鉄

III

酸ナトリウム溶液及び次亜塩素酸ナトリウム−水酸化ナトリウム溶液]をポンプで送液し,ベース

ラインが測定に支障のない状態であることを確認し,アンモニウムイオン(

NH

4

+

)による応答が適

切になるよう検出器の感度を調節する。

なお,あらかじめアンモニウムイオン(

NH

4

+

)のピークの保持時間は,確認しておく。

6

) Z

液,

X

液及び

Y

0

液から

Y

5

液の一定量を,試料導入装置を用いて流れ分析装置に注入して,クロ

マトグラムを記録する。

e

)

計算  JIS K 0126 の 6.4(検量線の作成)によって検量線を作成し,アンモニウム(

NH

4

)の含有率を

算出する。

f

)

判定  d

)

によって操作し,e

)

によって得られた含有率が,次に適合するとき,

“アンモニウム(

NH

4

5 mg/kg

以下(規格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

C.4.9.2

第 法  流れ分析法

2

法  流れ分析法は,次による。

a

)

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。調製した溶液は,必要に応じて脱気を行う。

1

)

超純水(キャリヤー溶液)

C.4.9.1 a

)

 2

)

による。

2

)

サリチル酸−ペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム溶液  C.4.9.1 a

)

 3

)

による。

3

)

次亜塩素酸ナトリウム−水酸化ナトリウム溶液  C.4.9.1 a

)

 4

)

による。

4

)

アンモニウム標準液(NH

4

0.01

mg/ml

C.4.9.1 a

)

 6.2

)

による。

b

)

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

ピストン式ピペット  C.4.4.1 b

)

 4

)

による。


45

K 8005

:2014

2

)

流れ分析装置  C.4.5.1 b

)

 4

)

による。装置の構成の例を,

図 C.2

b

)

に示す。

c

)

試験条件  試験条件は,次による。

なお,別の試験条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても

よい。

1

)

検出器の種類  C.4.9.1 c

)

 1

)

による。

2

)

送液部  C.4.9.1 c

)

 2

)

による。

3

)

試料導入部  C.4.9.1 c

)

 3

)

による。

4

)

細管の材質及び内径  C.4.9.1 c

)

 4

)

による。

5

)

反応部  C.4.9.1 c

)

 5

)

による。

6

)

記録部  C.4.9.1 c

)

 6

)

による。

7

)

キャリヤー溶液の流量  C.4.9.1 c

)

 7

)

による。

8

)

試料溶液及び検量線溶液の注入量  C.4.9.1 c

)

 8

)

による。

d

)

操作  操作は,次による。

1

)

試料溶液の調製は,試料

0.5 g

を全量フラスコ

50 ml

0.1 mg

の桁まではかりとり,水を標線まで

加えて混合する(

X

液)

2

)

空試験溶液の調製は,試料溶液の調製に用いた水の適量とする(

Z

液)

3

)

検量線溶液の調製は,

6

個の全量フラスコ

50 ml

それぞれに,ピストン式ピペットで,

表 C.15 に示

すアンモニウム標準液(

NH

4

0.01 mg/ml

)の体積を

6

段階はかりとり,水を標線まで加えて混合す

る(それぞれ,

Y

0

液から

Y

5

液とする。

表 C.15−採取するアンモニウム標準液の体積

標準液 mg/ml

採取量  ml

Y

0

Y

1

Y

2

Y

3

Y

4

Y

5

アンモニウム標準液(NH

4

) 0.01 0 1 2 3 4 5

4

)

流れ分析装置を作動できる状態にし,超純水,サリチル酸−ペンタシアノニトロシル鉄(

III

)酸ナ

トリウム溶液及び次亜塩素酸ナトリウム−水酸化ナトリウム溶液をポンプで送液し,ベースライン

が測定に支障のない状態であることを確認し,アンモニウムイオン(

NH

4

+

)による応答が適切にな

るよう検出器の感度を調節する。

なお,あらかじめアンモニウムイオン(

NH

4

+

)のピークの保持時間は,確認しておく。

5

) Z

液,

X

液及び

Y

0

液から

Y

5

液の一定量を,試料導入装置を用いて流れ分析装置に注入して,クロ

マトグラムを記録する。

e

)

計算  JIS K 0126 の 6.4(検量線の作成)によって検量線を作成し,アンモニウムの含有率を算出する。

f

)

判定  d

)

によって操作し,e

)

によって得られた含有率が,次に適合するとき,

“アンモニウム(

NH

4

5 mg/kg

以下(規格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

C.4.9.3

第 法  蒸留−吸光光度法(インドフェノールブルー法)

3

法  蒸留−吸光光度法(インドフェノールブルー法)は,次による。

a

)

試験用溶液類  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム溶液(インドフェノールブルー法用)

EDTA2Na 溶液

インドフェノールブルー法用)]

JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム

1 g

を水

60 ml

に溶か


46

K 8005

:2014

す。これに JIS K 8107 に規定するエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物

5 g

を加え

て溶かし,水で

100 ml

にする。

2

)

吸収液  図 C.3 に示す受器(

H

)に,硫酸(

1

15

2 ml

を入れ,水

18 ml

を加える[吸収液を入れ

た受器(

H

)は,試験に必要な数を準備する。

硫酸(

1

15

)は,水の体積

15

を冷却してかき混ぜながら,JIS K 8951 に規定する硫酸の体積

1

を徐々に加える。

3

)

酢酸(11

JIS K 8355 に規定する酢酸の体積

1

と水の体積

1

とを混合する。

4

)

次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素質量分率約 1

%

次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素質量

分率

5 %

12 %

)の有効塩素を使用時に定量し,有効塩素が質量分率約

1 %

になるように水で薄め

る。冷暗所に保存し,

30

日以内に使用する。有効塩素の定量方法は,C.4.9.1 a

)

 4.1

)

による。

5

)

水酸化ナトリウム溶液(300

g/l

C.4.9.1 a

)

 5

)

による。

6

)

でんぷん溶液  JIS K 8659 に規定するでんぷん(溶性)

1.0 g

に水

 10 ml

を加えてかき混ぜながら熱

200 ml

中に入れて溶かす。これを約

1

分間煮沸した後に冷却する。冷所に保存し,

10

日以内に

使用する。

7

)

ナトリウムフェノキシド溶液  水酸化ナトリウム溶液(

300 g/l

18 ml

をビーカー

200 ml

にとる。冷

水中で冷却しながら JIS K 8798 に規定するフェノール

12.6 g

を少量ずつ加えた後,更に JIS K 8034

に規定するアセトン

4 ml

を加え,水で

100 ml

にする。使用時に調製する。

8

)

ピロガロール・水酸化ナトリウム溶液  JIS K 8780 に規定するピロガロール

10 g

を水酸化ナトリウ

ム溶液(

300 g/l

80 ml

に溶かし,更に水酸化ナトリウム溶液(

300 g/l

)を加えて全量を

100 ml

にす

る(必要な場合に用いる。

。この溶液は使用時に調製する。

9

)

溶存酸素を除いた水  箇条 6 d

)

2

)

による。

10

)

硫酸(11

水の体積

1

を冷却してかき混ぜながら,硫酸の体積

1

を徐々に加える。

11

)

0.1

mol/l

チオ硫酸ナトリウム溶液(

Na

2

S

2

O

3

5H

2

O

24.82 g/l

 0.1 mol/l

チオ硫酸ナトリウム溶液

の調製,標定及び計算は,次による。

注記

 0.1

mol/l

チオ硫酸ナトリウム溶液の調製,標定及び計算は,JIS K 8001 の JA.5.2(滴定用

溶液の調製,標定及び計算)の t

)

2

)

と同じである。

11.1

)

調製  JIS K 8637 に規定するチオ硫酸ナトリウム五水和物

26 g

及び JIS K 8625 に規定する炭酸ナ

トリウム

0.2 g

をはかりとり,溶存酸素を除いた水

1 000 ml

を加えて溶かした後,気密容器に入れ

て保存する。調製後

2

日間放置したものを用いる。

11.2

)

標定  標定は,認証標準物質

5)

又は

附属書 に規定するよう素酸カリウムを用い,次のとおり行う。

11.2.1

)

認証標準物質

5)

のよう素酸カリウムを用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。

11.2.2

)

附属書 のよう素酸カリウムを用いる場合は,試験成績書などに定める方法で使用する。

11.2.3

)

認証標準物質

5)

又は

附属書 のよう素酸カリウム

0.9 g

1.1 g

を全量フラスコ

250 ml

0.1 mg

桁まではかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。その

25 ml

を共通すり合

わせ三角フラスコ

200 ml

に正確にはかりとり,水

100 ml

を加える。次に,JIS K 8913 に規定す

るよう化カリウム

2 g

を加えて溶かした後,速やかに硫酸(

1

1

2 ml

を加え,直ちに栓をして

穏やかに振り混ぜて,暗所に

5

分間放置する。指示薬としてでんぷん溶液を用い,11.1

)

で調製し

0.1 mol/l

チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。この場合,でんぷん溶液は,終点間際で液の

色が薄い黄になったときに約

0.5 ml

を加える。終点は,液の青が消える点とする。

別に,

共通すり合わせ三角フラスコ

200 ml

に水

125 ml

及びよう化カリウム

2 g

をはかりとり,


47

K 8005

:2014

硫酸(

1

1

2 ml

を加え,直ちに栓をして穏やかに振り混ぜて,暗所に

5

分間放置し,同一条件

で空試験を行って滴定量を補正する。

5)

認証標準物質の供給者としては,独立行政法人産業技術総合研究所計量標準総合センタ

ー(

NMIJ

)などの国家計量機関及び認証標準物質生産者がある。

11.3

)

計算  ファクターは,次の式

(C.8)

によって算出する。

100

)

(

7

566

003

0

250

25

2

1

A

V

V

.

/

m

f

×

×

×

=

  (C.8)

ここに,

f

0.1 mol/l

チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとったよう素酸カリウムの質量(

g

A

よう素酸カリウムの純度(質量分率

  %

V

1

滴定に要した

0.1 mol/l

チオ硫酸ナトリウム溶液の体積

ml

V

2

空試験に要した

0.1 mol/l

チオ硫酸ナトリウム溶液の体

積(

ml

0.003 566 7

0.1 mol/l

チオ硫酸ナトリウム溶液

1 ml

に相当するよう

素酸カリウムの質量を示す換算係数(

g/ml

12

)

アンモニウム標準液(NH

4

0.01

mg/ml

C.4.9.1 a

)

 6.2

)

による。

b

)

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

吸収セル  光の吸収を測定するために試料,対照液などを入れる容器で,光路長が

10 mm

のもの。

2

)

沸騰石  液体を沸騰させるとき突沸を防ぐために入れる多孔質の小片(必要でない場合は省く。)。

3

)

恒温水槽

20

℃∼

25

℃に調節できるもの。

4

)

蒸留装置  図 C.3 に示す装置の例。又は,自動ケルダール蒸留装置。

5

)

分光光度計  装置の構成は,JIS K 0115 に規定するもの。


48

K 8005

:2014

単位  mm

A: ケルダールフラスコ 300 ml 
B: 連結導入管 
C: すり合わせコック 
D: 注入漏斗 
E: ケルダール形トラップ球

(E':小孔)

F: 球管冷却器 300 mm 
G: 逆流止め(約 50 ml) 
H: 受器(三角フラスコ 300 ml) 
I:  共通すり合わせ 
J:  共通テーパー球面すり合わせ 
K: 押さえばね

図 C.3−蒸留装置の例

c

)

操作  操作は,次のとおり行う。

1

)

試料溶液の調製は,試料

10 g

0.1 mg

の桁まではかりとり,ケルダールフラスコ(

A

)に入れ,沸

騰石

2

3

片を入れ(必要でない場合は,沸騰石を加える操作を省く。

,水約

140 ml

を加える。

2

)

検量線溶液の調製は,ケルダールフラスコ(

A

)を

4

個準備し,それぞれに,アンモニウム標準液

NH

4

0.01 mg/ml

0 ml

10 ml

20 ml

及び

30 ml

を加える。さらに,沸騰石

2

3

片を入れ(必要

でない場合は,沸騰石を加える操作を省く。

,水を加えて約

140 ml

にする。

3

)

試料溶液及び検量線溶液のそれぞれを,ケルダール蒸留装置に連結し,吸収液を入れた受器(

H

のそれぞれに逆流止め(

G

)の先端を浸す。水酸化ナトリウム溶液(

300 g/l

10 ml

を注入漏斗(

D

から加える。注入漏斗(

D

)を水

10 ml

で洗い(必要でない場合は,水を用いた洗浄操作を省く。

すり合わせコック(

C

)を閉じる。ケルダールフラスコ(

A

)を徐々に加熱して蒸留し,初留約

75 ml

を留出させる。

4

)

受器(

H

)の溶液それぞれを,準備した全量フラスコ

100 ml

のそれぞれに移し入れ,水を標線まで

加えて混合する。試料溶液から得られた液を

X

液,検量線溶液から得られた液を

Y

0

液から

Y

3

液と

する。

5

) X

液及び

Y

0

液から

Y

3

液のそれぞれから

10 ml

を正確にはかりとり,全量フラスコ

25 ml

に入れ,

EDTA2Na

溶液(インドフェノールブルー法用)

1 ml

及びナトリウムフェノキシド溶液

4 ml

を加え

て振り混ぜる。次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素質量分率約

1 %

2.5 ml

を加え,水を標線ま


49

K 8005

:2014

で加えて混合し,

20

℃∼

25

℃で約

15

分間放置する。

6

) X

液及び

Y

1

液から

Y

3

液から得られた液は,

Y

0

液を対照液とし,吸収セルを用いて,分光光度計で

波長

630 nm

付近の吸収極大の波長における吸光度を,JIS K 0115 の 6.(特定波長における吸収の測

定)によって測定する。

d

)

計算  JIS K 0115 の 8.1(検量線法)によって,アンモニウムの含有率を算出する。

e

)

判定  c

)

によって操作し,d

)

によって計算し,次に適合するとき,

“アンモニウム(

NH

4

5 mg/kg

下(規格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

C.5

容器

容器は,気密容器とする。


50

K 8005

:2014

附属書 D 

規定)

しゅう酸ナトリウム(容量分析用標準物質)

Sodium oxalate (Reference material for volumetric analysis

NaOCOCOONa    FW:133.999

D.1

性質

D.1.1

性状

しゅう酸ナトリウムは,無色の結晶又は白い結晶性粉末で,水にやや溶けやすく,エタノール(

99.5

にほとんど溶けない。

D.1.2

定性方法

定性方法は,次による。

a

)

試料

0.5 g

に水

10 ml

を加えて溶かし,更に塩化カルシウム溶液(

100 g/l

1 ml

を加えると,白い沈殿

が生じる。

b

)

炎色試験は,

直径約

0.8 mm

の白金線を先端から約

30 mm

まで塩酸

1

1

に浸し,

炎の長さ約

120 mm

内炎の長さ約

30 mm

程度としたブンゼンバーナーの無色炎中に,内炎の最上部から約

10 mm

の位置

に水平に入れた後,放冷する。この操作を炎に色が現れなくなるまで繰り返す。次に,白金線の先端

5 mm

を水で浸し,少量の試料を付着させたものをブンゼンバーナーの無色炎中に入れると黄色が

現れる。

c

)

試料の赤外吸収スペクトルを JIS K 0117 に従って測定すると,波数

2 933 cm

-1

2 767 cm

-1

1 639 cm

-1

1 418 cm

-1

1 339 cm

-1

1 321 cm

-1

775 cm

-1

及び

512 cm

-1

付近に主な吸収ピークが認められる。試料調

製を JIS K 0117 の 5.3 a

)

(錠剤法)によって行い,錠剤の調製に臭化カリウムを用いたときの赤外吸

収スペクトルの例を

図 D.1 に示す。

図 D.1−赤外吸収スペクトルの例

注記

図 D.1 は,独立行政法人産業技術総合研究所の

SDBS

から引用したものである。


51

K 8005

:2014

D.2

品質

品質は,D.4 によって試験したとき,

表 D.1 に適合しなければならない。

表 D.1−品質

項目

規格値

試験方法

純度(NaOCOCOONa)

a)

質量分率% 99.95

以上

D.4.1 

水不溶分

質量分率% 0.005

以下

D.4.2 

酸性塩(NaHC

2

O

4

として)

質量分率% 0.01

以下

D.4.3 

塩基(Na

2

CO

3

として)

質量分率% 0.015

以下

D.4.3 

塩化物(Cl) mg/kg

5

以下

D.4.4 

硝酸塩(NO

3

) mg/kg

5

以下

D.4.4 

りん酸塩(PO

4

) mg/kg

5

以下

D.4.4D.4.5 

けい酸塩(Si として) mg/kg

9

以下

D.4.7 

硫酸塩(SO

4

) g/kg

0.01

以下

D.4.4D.4.6 

カリウム(K) g/kg

0.02

以下

D.4.8 

カルシウム(Ca) g/kg 0.01

以下

D.4.7 

マグネシウム(Mg) g/kg

0.01

以下

D.4.7 

銅(Cu) mg/kg

2

以下

D.4.9 

鉛(Pb) mg/kg

2

以下

D.4.9 

鉄(Fe) mg/kg

2

以下

D.4.9 

アンモニウム(NH

4

) mg/kg  5

以下

D.4.10 

a)

  純度は,不確かさをもつ分析値として報告する。

D.3

サンプリング

純度(

NaOCOCOONa

)の試験を行う場合のサンプルの大きさ(抜取り本数の合計)は,

5

本以上とする。

D.4

試験方法

D.4.1

純度(NaOCOCOONa

純度(

NaOCOCOONa

)の試験方法は,D.4.1.1 又は D.4.1.2 のいずれかによる。

D.4.1.1

第 法  自動滴定装置を用いる電位差滴定法

1

法  自動滴定装置を用いる電位差滴定法は,次による。

a

)

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

しゅう酸ナトリウム(一次標準物質)

認証書の添付された一次標準物質で,均質性を保証する最小

使用量が操作に必要な採取量以下であるもの。

2

)

硫酸(119

水の体積

19

を冷却してかき混ぜながら,JIS K 8951 に規定する硫酸の体積

1

を徐々

に加える。

3

)

0.02

mol/l

過マンガン酸カリウム溶液(

KMnO

4

3.161 g/l

JIS K 8247 に規定する過マンガン酸カ

リウム

3.2 g

をビーカー

 2 000 ml

にはかりとり,水

1 050 ml

を加えて

1

時間から

2

時間穏やかに煮

沸した後,暗所に約

18

時間放置する。その液を JIS R 3503 に規定するブフナー漏斗形ガラスろ過

器(

17G4

又は

25G4

)を用いてろ過する。この場合,ブフナー漏斗形ガラスろ過器は,ろ過の前に

水洗はしない。熱水などで洗浄後,乾燥した褐色の気密容器又は遮光した気密容器に保存する。

b

)

器具及び装置  主な器具及び装置は,箇条 8 a

)

による。

c

)

操作  操作は,次のとおりに行う。


52

K 8005

:2014

1

)

準備  準備は,次による。

1.1

)

自動滴定装置など滴定に使用する器具は,滴定を行う室内に,又は恒温の装置内に

1

時間以上放

置する。

1.2

) 0.02

mol/l

過マンガン酸カリウム溶液は,操作に必要な体積を気密容器に入れて,滴定を行う室内

に,又は恒温の装置内に

1

時間以上放置する。

1.3

)

しゅう酸ナトリウム(一次標準物質)

,及び試料は,認証書に定める方法で乾燥する。乾燥したし

ゅう酸ナトリウム(一次標準物質)

,及び試料を入れた容器又はその容器を入れた器具を,滴定を

行う室内に,又は恒温の装置内に

1

時間以上放置する。

1.4

)

硫酸(

1

19

)は,あらかじめ

10

分∼

15

分間煮沸し,滴定を行う室内で,又は恒温の装置内で冷

却したもの。

1.5

)

その他の使用する器具及び試験用溶液類は全て,滴定を行う室内に

1

時間以上放置する。

2

)

滴定  滴定は,次による。

2.1

)

認証書に記載された方法で乾燥したしゅう酸ナトリウム(一次標準物質),及び試料のそれぞれ

0.28 g

0.30 g

を,はかり瓶を用いて

0.01 mg

の桁まではかりとり,電位差滴定用ビーカーに入れ,

それぞれに硫酸(

1

19

100 ml

を加えて溶かす。

2.2

)

液温を

70

℃に加熱し,直ちに,緩くかき混ぜながら,予想滴定量の約

95 %

に相当する量の

0.02

mol/l

過マンガン酸カリウム溶液(約

40 ml

42 ml

)を加える。

2.3

)

液の紅色が消えてから,液をかき混ぜながら

0.02 mol/l

過マンガン酸カリウム溶液で電位差滴定

を行い,終点は変曲点とする。終点の液温は,

60

℃以下にならないことが望ましい。

2.4

)

測定値は,しゅう酸ナトリウム(一次標準物質)と試料の滴定を交互に,それぞれ

5

回以上測定

して求める。

d

)

分析値の計算  分析値の計算は,次のとおりに行う。

1

)

純度の計算値  純度の計算値(

P

n

)は,

n

回目の試験における

0.02 mol/l

過マンガン酸カリウム溶

液の滴定量(測定値)から式

(D.1)

を用いて算出し,小数点以下

4

桁目を切り捨てる。

n

n

n

n

n

m

V

m

V

P

P

ps

ps

s

s

ps

×

=

(D.1)

ここに,

P

n

n

回目に試験した試料の純度の計算値(質量分率

  %

P

ps

しゅう酸ナトリウム(一次標準物質)の認証値(質量分率

  %

V

psn

n

回目に試験したしゅう酸ナトリウム(一次標準物質)の

0.02

mol/l

過マンガン酸カリウム溶液の滴定量(

ml

m

psn

n

回目の試験のためにはかりとったしゅう酸ナトリウム(一次

標準物質)の質量(

g

V

sn

n

回目に試験した試料の

0.02 mol/l

過マンガン酸カリウム溶液

の滴定量(

ml

m

sn

n

回目の試験のためにはかりとった試料の質量(

g

2

)

純度の分析値  純度の分析値(

P

)は,式

(D.2)

によって純度の計算値(

P

n

)から算出し,JIS Z 8401

の 2.(数値の丸め方)によって小数点以下

2

桁に丸める。

N

P

P

n

=

  (D.2)

ここに,

P

試料の純度の分析値(質量分率

  %


53

K 8005

:2014

N

純度の分析値の算出に用いる純度の計算値の総数(

N

5

P

n

n

回目に試験した試料の純度の計算値(質量分率

  %

e

)

不確かさ  不確かさは,箇条 9(分析値の不確かさ)による。

D.4.1.2

第 法  質量ビュレットを用いる電位差滴定法

2

法  質量ビュレットを用いる電位差滴定法は,次による。

a

)

試薬及び試験用溶液類  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

しゅう酸ナトリウム(一次標準物質)

D.4.1.1 a

)

 1

)

による。

2

)

硫酸(119

D.4.1.1 a

)

 2

)

による。

3

)

0.02

mol/l

過マンガン酸カリウム溶液(

KMnO

4

3.161 g/l

D.4.1.1 a

)

 3

)

による。

b

)

器具及び装置  箇条 8 b

)

による。

c

)

操作  操作は,次のとおりに行う。

1

)

準備  準備は,次による。

1.1

)

質量ビュレットは,洗浄して

105

℃で加熱した後,デシケーターに入れて,滴定を行う室内に

1

時間以上放置する。

1.2

) 0.02

mol/l

過マンガン酸カリウム溶液は,操作に必要な体積を気密容器に入れて,滴定を行う室内

1

時間以上放置する。

1.3

)

しゅう酸ナトリウム(一次標準物質)

,及び試料は,認証書に定める方法で乾燥する。乾燥したし

ゅう酸ナトリウム(一次標準物質)

,及び試料を入れた容器又はその容器を入れた器具を,滴定を

行う室内に

1

時間以上放置する。

1.4

)

硫酸(

1

19

)は,あらかじめ

10

分∼

15

分間煮沸し,滴定を行う室内で,又は恒温の装置内で冷

却する。

1.5

)

その他の使用する器具及び試験用溶液類は全て,滴定を行う室内に

1

時間以上放置する。

2

)

滴定  滴定は,次による。

2.1

)

認証書に記載された方法で乾燥したしゅう酸ナトリウム(一次標準物質),及び試料のそれぞれ

0.28 g

0.30 g

を,はかり瓶を用いて

0.01 mg

の桁まではかりとり,滴定用ビーカーに入れ,それ

ぞれに硫酸(

1

19

100 ml

を加え,しゅう酸ナトリウム(一次標準物質)

,又は試料をかき混ぜ

て溶かす。

2.2

)

質量ビュレットに必要量以上の

0.02 mol/l

過マンガン酸カリウム溶液を入れ,蓋をして

0.1 mg

桁まで質量をはかる。

2.3

)

被滴定溶液の温度を

70

℃に加熱し,直ちに,緩くかき混ぜながら,予想滴定量の約

95 %

に相当

する量の

0.02 mol/l

過マンガン酸カリウム溶液(約

40 g

42 g

)を加える。

2.4

)

液の紅色が消えてから,液をかき混ぜながら

0.02 mol/l

過マンガン酸カリウム溶液で電位差滴定

を行い,終点は変曲点とする。終点の液温は,

60

℃以下にならないことが望ましい。

なお,滴定の終点付近では,

0.02 mol/l

過マンガン酸カリウム溶液を加えるごとに質量を

0.1 mg

の桁まではかり,その都度記録する。

2.5

)

測定値は,しゅう酸ナトリウム(一次標準物質)と試料の滴定を交互に,それぞれ

5

回以上測定

して求める。

d

)

分析値の計算  分析値の計算は,次のとおりに行う。

1

)

純度の計算値  純度の計算値(

P

n

)は,

n

回目の試験における

0.02 mol/l

過マンガン酸カリウム溶

液の滴定量(測定値)から式

(D.3)

を用いて算出し,小数点以下

4

桁目を切り捨てる。


54

K 8005

:2014

n

n

n

n

m

M

m

M

P

P

ps

ps

s

sn

ps

×

=

  (D.3)

ここに,

P

n

n

回目に試験した試料の純度の計算値(質量分率

  %

P

ps

しゅう酸ナトリウム(一次標準物質)の認証値(質量分率

  %

M

psn

n

回目に試験したしゅう酸ナトリウム(一次標準物質)の

0.02

mol/l

過マンガン酸カリウム溶液の滴定量(

g

m

psn

n

回目の試験のためにはかりとったしゅう酸ナトリウム(一次

標準物質)の質量(

g

M

sn

n

回目に試験した試料の

0.02 mol/l

過マンガン酸カリウム溶液

の滴定量(

g

m

sn

n

回目の試験のためにはかりとった試料の質量(

g

2

)

純度の分析値  純度の分析値(

P

)は,式

(D.4)

によって純度の計算値(

P

n

)から算出し,JIS Z 8401

の 2.(数値の丸め方)によって小数点以下

2

桁に丸める。

N

P

P

n

=

  (D.4)

ここに,

P

試料の純度の分析値(質量分率

  %

N

純度の分析値の算出に用いる純度の計算値の総数(

N

5

P

n

n

回目に試験した試料の純度の計算値(質量分率

  %

e

)

不確かさ  不確かさは,箇条 9(分析値の不確かさ)による。

D.4.2

水不溶分

水不溶分の試験方法は,次による。

a

)

器具及び装置  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

るつぼ形ガラスろ過器  JIS R 3503 に規定するるつぼ形ガラスろ過器(

1G4

2

)

吸引ろ過装置  物質を溶液から分離するためにガラスろ過器と吸引瓶とを組み合わせた装置。

3

)

デシケーター  箇条 8 a

)

2

)

による。

4

)

電気定温乾燥器

105

±

2

)℃に調節できるもの。

b

)

操作  操作は,次のとおり行う。

1

)

るつぼ形ガラスろ過器は,電気定温乾燥器で恒量にし,その質量を

0.1 mg

の桁まではかる(

m

1

 g

2

)

試料溶液の調製は,試料

10 g

m g

)をビーカー

500 ml

などに

0.1 mg

の桁まではかりとり,水

400 ml

を加え,加熱して溶かす。

3

)

吸引ろ過装置を用いて,試料溶液を恒量にしたるつぼ形ガラスろ過器(

1G4

)でろ過する。

4

)

熱水(

60

℃∼

80

℃)

200 ml

を準備し,使用したビーカーを,熱水(

60

℃∼

80

℃)で壁を洗いな

がら,洗浄し,その洗液を同じるつぼ形ガラスろ過器でろ過する。

5

)

そのるつぼ形ガラスろ過器を,吸引ろ過装置を用いて,残りの熱水(

60

℃∼

80

℃)で洗浄する。

6

)

洗浄したるつぼ形ガラスろ過器は,

105

±

2

)℃の電気定温乾燥器で恒量になるまで乾燥して,その

質量を

0.1 mg

の桁まではかる(

m

2

 g

c

)

計算  計算は,次の式

(D.5)

のとおりに行う。

100

1

2

×

=

m

m

m

A

  (D.5)

ここに,

A

水不溶分(質量分率

  %

m

はかりとった試料の質量(

g


55

K 8005

:2014

m

1

恒量にしたるつぼ形ガラスろ過器の質量(

g

m

2

洗浄後に,恒量にしたるつぼ形ガラスろ過器の質量(

g

d

)

判定  b

)

によって操作し,c

)

によって得られた含有率が,次に適合するとき,“水不溶分:質量分率

0.005 %

以下(規格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

D.4.3

酸性塩(NaHC

2

O

4

として)又は塩基(Na

2

CO

3

として)

酸性塩(

NaHC

2

O

4

として)又は塩基(

Na

2

CO

3

として)の試験方法は,次による。

a

)

ガス及び試験用溶液類  ガス及び試験用溶液類は,次による。

1

)

窒素  JIS K 1107 に規定するもの。

2

)

二酸化炭素を除いた水  箇条 6 d

)

1

)

による。

3

)

pH 標準液  JIS Z 8802 の箇条 7

pH

標準液)による。

4

)

硫酸(120

水の体積

20

を冷却してかき混ぜながら,JIS K 8951 に規定する硫酸の体積

1

を徐々

に加える。

5

)

硫酸(11

水の体積

1

を冷却してかき混ぜながら,硫酸の体積

1

を徐々に加える。

6

)

0.02

mol/l

過マンガン酸カリウム溶液(

KMnO

4

3.161 g/l

 0.02 mol/l

過マンガン酸カリウム溶液の

調製,標定及び計算は,次による。

注記 1

 0.02

mol/l

過マンガン酸カリウム溶液の調製,標定及び計算は,JIS K 8001 の JA.5.2(滴

定用溶液の調製,標定及び計算)の g

)

と同じである。

6.1

)

調製  JIS K 8247 に規定する過マンガン酸カリウム

3.2 g

をビーカー

 2 000 ml

にはかりとり,水

1 050 ml

を加えて

1

時間から

2

時間穏やかに煮沸した後,暗所に約

18

時間放置する。その液を JIS 

R 3503 に規定するブフナー漏斗形ガラスろ過器(

17G4

又は

25G4

)を用いてろ過する。この場合,

ブフナー漏斗形ガラスろ過器は,ろ過の前に水洗はしない。熱水などで洗浄後,乾燥した褐色の

気密容器又は遮光した気密容器に保存する。

6.2

)

標定  標定は,認証標準物質

1)

又は D.2 を満足するしゅう酸ナトリウムを用い,次のとおり行う。

6.2.1

)

認証標準物質

1)

のしゅう酸ナトリウムを用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。

6.2.2

)

D.2 を満足するしゅう酸ナトリウムを用いる場合は,試験成績書などに定める方法で使用する。

6.2.3

)

認証標準物質

1)

又は D.2 を満足するしゅう酸ナトリウム

0.20 g

0.24 g

0.1 mg

の桁まではかり

とり,コニカルビーカー

500 ml

などに移し,水

200 ml

を加えて溶かす。硫酸(

1

1

20 ml

を加

え,液温を

70

℃に加熱し,直ちに,7.1

)

で調製した

0.02 mol/l

過マンガン酸カリウム溶液を,

緩くかき混ぜながら滴定所要量の約

2 ml

手前まで加える。液の紅色が消えるまで放置後,引き

続き滴定する。終点は,液の薄い紅色が約

15

秒間残る点とする。終点の液温は,

60

℃以下にな

らないことが望ましい。

別に,水

200 ml

及び硫酸(

1

1

20 ml

をコニカルビーカー

500 ml

などにはかりとり,液温を

70

℃に加熱し,同一条件で空試験を行って滴定量を補正する。

1)

認証標準物質の供給者としては,独立行政法人産業技術総合研究所計量標準総合センタ

ー(

NMIJ

)などの国家計量機関及び認証標準物質生産者がある。

6.3

)

計算  ファクターは,次の式

(D.6)

によって算出する。

(

)

100

00

7

006

.

0

2

1

A

V

V

m

f

×

×

=

  (D.6)

ここに,

f

0.02 mol/l  過マンガン酸カリウム溶液のファクター


56

K 8005

:2014

m

はかりとったしゅう酸ナトリウムの質量(g)

A

しゅう酸ナトリウムの純度(質量分率%)

V

1

滴定に要した 0.02 mol/l  過マンガン酸カリウム溶液の体
積(ml)

V

2

空試験に要した 0.02 mol/l  過マンガン酸カリウム溶液の
体積(ml)

 0.006

700: 0.02 mol/l  過マンガン酸カリウム溶液 1 ml に相当するし

ゅう酸ナトリウムの質量を示す換算係数(g/ml)

7

)

0.01

mol/l

しゅう酸溶液

(H

2

C

2

O

4

・2H

2

O:1.261 g/l) 0.01 mol/l しゅう酸溶液の調製,標定及び計

算は,次による。

注記 2

 0.01

mol/l

しゅう酸溶液の調製,標定及び計算は,

JIS K 8001

JA.5.2

(滴定用溶液の調

製,標定及び計算)の

k

)と同じである。

7.1

)

調製

JIS K 8519

に規定するしゅう酸二水和物 1.3 g をはかりとり,水 1 000 ml を加えて溶かした

後,気密容器に入れて保存する。

7.2

)

標定

7.1

)で調製した 0.01 mol/l  しゅう酸溶液 50 ml をコニカルビーカー500 ml に正確にはかりと

り,硫酸(1+20)200 ml を加えた後,液温を 70  ℃にし,緩くかき混ぜながら 0.02 mol/l  過マン

ガン酸カリウム溶液を,滴定所要量の約 2 ml 手前まで加え,紅色が消えるまで放置後,引き続き

0.02 mol/l 過マンガン酸カリウム溶液で滴定する。終点は,液の薄い紅色が約 15 秒間残る点とす

る。終点の液温は,60  ℃以下にならないことが望ましい。

別に,硫酸(1+20)200 ml をコニカルビーカー500 ml にとり,70  ℃に加熱し,同一条件で空

試験を行って滴定量を補正する。

7.3

)

計算

  ファクターは,次の式(D.7)によって算出する。

(

)

5

1

50

2

1

1

×

×

=

V

V

f

f

  (D.7)

ここに,

f

1

0.01 mol/l  しゅう酸溶液のファクター

f

0.02 mol/l  過マンガン酸カリウム溶液のファクター

V

1

滴定に要した 0.02 mol/l  過マンガン酸カリウム溶液の体積
(ml)

V

2

空試験に要した 0.02 mol/l  過マンガン酸カリウム溶液の体積
(ml)

5

1

0.01 mol/l  しゅう酸溶液 50 ml を 0.05 mol/l  しゅう酸溶液の体
積に換算する係数

8

)

1

mol/l

水酸化ナトリウム溶液

(NaOH:40.00 g /l) 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の調製,標定及

び計算は,次による。

注記 3

 1

mol/l

水酸化ナトリウム溶液の調製,標定及び計算は,

JIS K 8001

JA.5.2

(滴定用溶

液の調製,標定及び計算)の

r

)

1

)と同じである。

8.1

)

調製

JIS K 8576

に規定する水酸化ナトリウム 165 g をポリエチレンなどの樹脂製気密容器 500 ml

にはかりとり,二酸化炭素を除いた水 150 ml を加えて溶かした後,二酸化炭素を遮り 4 日∼5 日

間放置する。その液 54 ml をポリエチレンなどの樹脂製気密容器 1 000 ml にとり,二酸化炭素を

除いた水を加えて 1 000  ml とし,混合する。

JIS K 8603

に規定するソーダ石灰を入れた管を付け

て保存する(必要な場合に用いる。

8.2

)

標定

  標定は,認証標準物質

1)

又は

附属書 B

に規定するアミド硫酸を用い,次のとおり行う。


57

K 8005

:2014

8.2.1

)  認証標準物質

1)

のアミド硫酸を用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。

8.2.2

)

附属書 B

のアミド硫酸を用いる場合は,試験成績書などに定める方法で使用する。

8.2.3

)  認証標準物質

1)

又は

附属書 B

のアミド硫酸 2.4 g∼2.6 g をコニカルビーカー100 ml などに 0.1 mg

の桁まではかりとり,水 25 ml を加えて溶かした後,指示薬としてブロモチモールブルー溶液数

滴を加え,

8.1

)で調製した 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液で滴定する。終点は,液の色が黄から

青みの緑になる点とする。

8.3

)

計算

  ファクターは,次の式(D.8)によって算出する。

100

09

097

.

0

2

A

V

m

f

×

×

=

  (D.8)

ここに,

f

2

1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとったアミド硫酸の質量(g)

A

アミド硫酸の純度(質量分率  %)

V

滴定に要した 1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液の体積(ml)

0.097 09: 1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液 1 ml に相当するアミド硫酸

の質量を示す換算係数(g/ml)

9

)

0.02 mol/l  水酸化ナトリウム溶液

  1 mol/l  水酸化ナトリウム溶液の 10 ml を全量フラスコ 500 ml に

正確に入れ,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合した後,ポリエチレンなどの樹脂製気密

容器に入れる。必要な場合は,ソーダ石灰管を付けて保存する。ファクターは,1 mol/l  水酸化ナト

リウム溶液のファクターを用いる。

b

)

器具及び装置

  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

コニカルビーカー250 ml

  材質が石英ガラス製のもの。

2

)

ミクロビュレット

JIS R 3505

に規定するもので,最小目盛が 0.01 ml のもの。

なお,1 回当たりの吐出量が 0.01 ml 以下の自動滴定装置を用いてもよい。

3

)

pH 

JIS Z 8802

に規定する形式 II 以上の性能のもの。

c

)

操作

  操作は,次のとおりに行う。

1

)  試料溶液の調製は,試料 4.0 g をはかりとり,コニカルビーカー250 ml に入れ,二酸化炭素を除い

た水 150 ml を加えて溶かす。ミクロビュレットを用いて 0.01 mol/l  しゅう酸溶液 10.00 ml を加えた

後,窒素を液面に流しながら煮沸する。約 100 ml になるまで濃縮した後,約 25  ℃に冷却する。た

だし,0.01 mol/l  しゅう酸溶液のファクターが 1.000 でない場合は,加える体積を補正する。

2

)  直ちに窒素を液面に流し,0.02 mol/l  水酸化ナトリウム溶液で,pH 計を用いて pH 8.2 まで滴定する。

その滴定に要した体積を v

1

 ml とする。

3

)  滴定の終わった溶液に,二酸化炭素を除いた水 50 ml を加える。ミクロビュレットを用いて 0.01 mol/l

しゅう酸溶液 10.00 ml を加えた後,窒素を液面に流しながら煮沸する。約 100 ml になるまで濃縮し

た後,約 25  ℃に冷却する。ただし,0.01 mol/l しゅう酸溶液のファクターが 1.000 でない場合は,

加える体積を補正する。

4

)  直ちに窒素を液面に流し,0.02 mol/l  水酸化ナトリウム溶液で,pH 計を用いて pH 8.2 まで滴定する。

その滴定に要した体積を v

2

 ml とする。

d

)

計算

  計算は,次による。

1

)  (v

1

v

2

)の値の符号が正の場合,酸性塩(NaHC

2

O

4

として)に相当し,その含有率は,次の式(D.9)

で算出する。


58

K 8005

:2014

100

3

240

002

.

0

2

1

×

×

×

=

m

f

v

A

  (D.9)

ここに,

A

酸性塩(NaHC

2

O

4

として)の含有率(質量分率  %)

v

1

滴定に要した 0.02 mol/l  水酸化ナトリウム溶液の体積
(ml)

f

2

1 mol/l(0.02 mol/l)水酸化ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとった試料の質量(g)

0.002 240 3: 0.02 mol/l  水酸化ナトリウム溶液 1 ml に相当する

NaHC

2

O

4

の質量を示す換算係数(g/ml)

2

)  (v

1

v

2

)の値の符号が負の場合,塩基(Na

2

CO

3

として)に相当し,その含有率は,次の式(D.10)

で算出する。

100

9

059

001

.

0

2

2

×

×

×

=

m

f

v

B

  (D.10)

ここに,

B

塩基(Na

2

CO

3

として)の含有率(質量分率  %)

v

2

滴定に要した 0.02 mol/l  水酸化ナトリウム溶液の体積
(ml)

f

2

1 mol/l(0.02 mol/l)水酸化ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとった試料の質量(g)

0.001 059 9: 0.02 mol/l  水酸化ナトリウム溶液 1 ml に相当する

Na

2

CO

3

の質量を示す換算係数(g/ml)

e

)

判定

c

)によって操作し,

d

)によって計算し,

1

)に適合するとき,“酸性塩(NaHC

2

O

4

として)

:質量

分率 0.01 %以下(規格値)

,又は

2

)に適合するとき,“塩基(Na

2

CO

3

として)

:質量分率 0.015 %以下

(規格値)

”とする。

1

)  (v

1

v

2

)の値の符号が正で,計算して得られた酸性塩(NaHC

2

O

4

として)の含有率が,規格値を

満足している。

2

)  (v

1

v

2

)の値の符号が負で,計算して得られた塩基(Na

2

CO

3

として)の含有率が,規格値を満足

している。

D.4.4

塩化物

Cl

硝酸塩

NO

3

りん酸塩

PO

4

及び硫酸塩

SO

4

塩化物(Cl)

,硝酸塩(NO

3

,りん酸塩(PO

4

)及び硫酸塩(SO

4

)の試験方法は,

D.4.4.1

又は

D.4.4.2

のいずれかによる。分析種と対応する試験方法を

表 D.2

に示す。

表 D.2

分析種と対応する試験方法

分析種

試験方法

塩化物(Cl)

,硝酸塩(NO

3

,りん酸塩(PO

4

)及び

硫酸塩(SO

4

第 1 法  イオンクロマトグラフィー(グラジエント法)

塩化物(Cl)

,硝酸塩(NO

3

)及びりん酸塩(PO

4

第 2 法  イオンクロマトグラフィー(イソクラティック法)

D.4.4.1

第 法  イオンクロマトグラフィー

グラジエント法

第 1 法  イオンクロマトグラフィー(グラジエント法)は,次による。

a

)

試験用溶液類

  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

水酸化カリウム溶液

4

mol/l

JIS K 8574

に規定する水酸化カリウム 132 g をポリエチレンなどの

樹脂製気密容器 500 ml にはかりとり,二酸化炭素を除いた水 300 ml を加えて溶かした後,二酸化

炭素を除いた水を加えて 500 ml とし,混合する。

JIS K 8603

に規定するソーダ石灰を入れた管を付

けて保存する(必要な場合に用いる。


59

K 8005

:2014

注記 1

  水酸化カリウム溶液(4 mol/l)は,希釈して溶離液として用いている。市販のイオンク

ロマトグラフィー用水酸化カリウム溶液(4 mol/l)は,その溶液中に分析対象の元素及

び妨害元素が存在しないことを確認し,使用目的に一致した場合には,用いてもよい。

2

)

二酸化炭素を除いた水

  箇条

6 d

)

1

)による。

3

)

塩化物標準液,硝酸塩標準液,りん酸塩標準液及び硫酸塩標準液

3.1

)

塩化物標準液

Cl1

mg/ml

,硝酸塩標準液

NO

3

1

mg/ml

,りん酸塩標準液

PO

4

1

mg/ml

及び硫酸塩標準液

SO

4

1

mg/ml

)  次のいずれかのものを用いる。

3.1.1

) JCSS に基づく標準液又は JCSS 以外の認証標準液。

3.1.2

)  塩化物標準液(Cl:1 mg/ml)を調製する場合は,認証標準物質

1)

又は

附属書 C

に規定する塩化

ナトリウム 1.65 g を 0.1 mg の桁まではかりとり,全量フラスコ 1 000  ml に入れ,水を加えて溶

かし,水を標線まで加えて混合する。

3.2

)

塩化物標準液

Cl0.01

mg/ml

,硝酸塩標準液

NO

3

0.01

mg/ml

,りん酸塩標準液

PO

4

0.01

mg/ml

及び硫酸塩標準液

SO

4

0.02

mg/ml

)  次のものを用いる。

3.2.1

)

塩化物標準液

Cl0.01

mg/ml

)  塩化物標準液(Cl:1 mg/ml)10 ml を全量フラスコ 1 000  ml

に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。

3.2.2

)

硝酸塩標準液

NO

3

0.01

mg/ml

)  硝酸塩標準液(NO

3

:1 mg/ml)10 ml を全量フラスコ 1 000 ml

に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。

3.2.3

)

りん酸塩標準液

PO

4

0.01

mg/ml

)  りん酸塩標準液(PO

4

:1 mg/ml)10 ml を全量フラスコ 1 000

ml に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。

3.2.4

)

硫酸塩標準液

SO

4

0.02

mg/ml

)  硫酸塩標準液(SO

4

:1 mg/ml)20 ml を全量フラスコ 1 000 ml

に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。

b

)

器具及び装置

  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

メンブランフィルター

  孔径約 0.2 μm のメンブランフィルターを装着したもので,

JIS K 0557

に規

定する A4 の水で洗浄したもの(必要な場合に用いる。

2

)

試料調製用シリンジ

  1 ml∼2.5 ml の容量をもつもの(必要な場合に用いる。

注記 2

  溶液をろ過するときに,溶液中のごみなどを除くためメンブランフィルターとともに用

いている。

3

)

試料導入装置

  ループインジェクト方式で,容量 5  μl∼200  μl のもので,イオンクロマトグラフに

試料の一定量を再現よく導入できるもの。

4

)

ピストン式ピペット

JIS K 0970

に規定するもの。

5

)

イオンクロマトグラフ

  装置の構成は,

JIS K 0127

に規定するもので,サプレッサーをもつもの。

c

)

試験条件

  試験条件は,次による。

なお,別の試験条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても

よい。

1

)

検出器の種類

  恒温槽内に設置された又は温度補償機能付き電気伝導度検出器。

2

)

カラム充塡剤の種類

  基材に陰イオン交換体を表面被覆したもの。

3

)

分離カラム

  内径 2 mm∼5 mm,長さ 10 cm∼25 cm のステンレス鋼製又は合成樹脂製のもので,分

離カラムの汚染を防ぐため,プレカラムを接続したもの。

4

)

カラム温度

  使用するカラムに適した温度に設定する。

5

)

溶離液

  溶離液は,装置の種類及びカラムに充

した陰イオン交換体の種類によって異なるので,


60

K 8005

:2014

塩化物イオン(Cl

-

,硝酸イオン(NO

3

-

,りん酸イオン(PO

4

3-

)及び硫酸イオン(SO

4

2-

)のそれぞ

れが分離度

2)

 1.3 以上で分離できるものを用いる。

注記 3

  溶離液は,脱気するか,又は脱気した水を用いて調製し,操作中は,溶離液に新たな気

体が溶け込むのを避けるための対策を講じるとよい。

2)

  イオンクロマトグラフの性能として分離度(R)は 1.3 以上なければならない。定期的に確

認するとよい。分離度を求めるには,溶離液を一定の流量(例えば,1 ml/min∼2 ml/min)

で流す。クロマトグラムのピーク高さがほぼ同程度となるような濃度の陰イオン混合溶液

を調製して,クロマトグラムを作成し,次の式(D.11)によって算出する。

2

1

R1

R2

)

(

2

W

W

t

t

R

+

×

=

(D.11)

ここに,

t

R1

第 1 ピークの保持時間(秒)

t

R2

第 2 ピークの保持時間(秒)

W

1

第 1 ピークのピーク幅(秒)

W

2

第 2 ピークのピーク幅(秒)

6

)

溶離液の流量

  カラムの最適流量に設定する。

7

)

溶出方法

  分析種の溶出は,グラジエント溶出法による。その条件の例を,

表 D.3

に示す。

表 D.3

グラジエント溶出の条件の例

溶離液

時間(分)

−10

a)

0  40 43 55

水酸化カリウム溶液の濃度(mmol/l)

13 13 13 40 40

a)

  カラムを平衡化するために要する時間の目安。

8

)

再生液

  再生液は,サプレッサーを用いる場合に使用するが,装置の種類及びサプレッサーの種類

によって異なる。あらかじめ分離カラムと組み合わせて分析ピーク位置の分離の確認を行い,再生

液の性能を確認する。電気的サプレッサーを用いてもよい。

注記 4

  例として,超純水,10 mmol/l∼200 mmol/l  硫酸などがある。

9

)

再生液の流量

  カラムの最適流量に設定する。

10

)

試料溶液及び検量線溶液の注入量

  適切な注入量を選択する。

d

)

操作

  操作は,次による。

1

)  試料溶液の調製は,試料 1.0 g を全量フラスコ 100 ml にはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線

まで加えて混合する。必要ならば,メンブランフィルターでろ過する。

2

)  検量線溶液の調製は,6 個の全量フラスコ 100 ml それぞれに,ピストン式ピペットを用いて,

表 D.4

に示す各標準液の体積を 6 段階はかりとり,水を標線まで加えて混合する(それぞれ,Y0 液から

Y5 液とする。)。試料溶液の調製に用いた場合は,メンブランフィルターでろ過する。

表 D.4

採取する標準液の体積

標準液 mg/ml

採取量  μl

Y0 Y1 Y2 Y3 Y4 Y5

塩化物標準液(Cl) 0.01

0

100

250

500

750

1

000

硝酸塩標準液(NO

3

) 0.01 0

100

250

500

750

1

000

りん酸塩標準液(PO

4

) 0.01  0 100

250

500

750

1

000

硫酸塩標準液(SO

4

) 0.02

0

100

250

500

750

1

000


61

K 8005

:2014

3

)  イオンクロマトグラフを作動できる状態にし,分離カラムに溶離液を一定の流量で流しておく。サ

プレッサーを必要とする装置では,再生液を一定の流量で流しておく。

注記 5

  再生液は,1 ml/min∼2 ml/min の流量などでよい。

4

)  試料溶液,検量線溶液 Y0 液から Y5 液の一定量を,試料導入装置を用いてイオンクロマトグラフに

注入し,塩化物(Cl)

,硝酸塩(NO

3

,りん酸塩(PO

4

)及び硫酸塩(SO

4

)の 4 分析種は,

表 D.3

に示す溶出条件で溶離液を調製し

3)

,その溶離液を適切な流量で流して,クロマトグラムを記録す

る。

なお,あらかじめ,塩化物イオン(Cl

-

,硝酸イオン(NO

3

-

,りん酸イオン(PO

4

3-

)及び硫酸イ

オン(SO

4

2-

)のピークの保持時間を確認しておく。

3)

  溶離液自動調製システムによって,水酸化カリウム溶液の濃度を自動調製装置で調製し,

溶出を行ってもよい。

e

)

計算

JIS K 0127

9.5.2

(絶対検量線法)によって検量線を作成し,分析種の含有率を算出する。

f

)

判定

d

)によって操作し,

e

)によって得られた含有率が,次に適合するとき,“塩化物(Cl):5 mg/kg

以下(規格値)

,硝酸塩(NO

3

:5 mg/kg 以下(規格値)

,りん酸塩(PO

4

:5 mg/kg 以下(規格値)

硫酸塩(SO

4

:0.01 g/kg 以下(規格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

D.4.4.2

第 法  イオンクロマトグラフィー

イソクラティック法

第 2 法  イオンクロマトグラフィー(イソクラティック法)は,次による。

a

)

試験用溶液類

  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

炭酸水素ナトリウム溶液

1

mol/l

JIS K 8622

に規定する炭酸水素ナトリウム 84.01 g をポリエチ

レンなどの樹脂製容器 1 000 ml にはかりとり,二酸化炭素を除いた水 1 000 ml を加えて溶かす。ポ

リエチレンなどの樹脂製の気密容器で保存する。

注記 1

  炭酸水素ナトリウム溶液(1 mol/l)は,希釈して溶離液として用いている。市販のイオ

ンクロマトグラフィー用炭酸水素ナトリウム溶液(1 mol/l)は,その溶液中に分析対象

の元素及び妨害元素が存在しないことを確認し,使用目的に一致した場合には,用いて

もよい。

2

)

炭酸ナトリウム溶液

1

mol/l

JIS K 8625

に規定する炭酸ナトリウム 105.99 g をポリエチレンなど

の樹脂製容器 1 000 ml にはかりとり,二酸化炭素を除いた水 1 000 ml を加えて溶かす。ポリエチレ

ンなどの樹脂製の気密容器で保存する。

注記 2

  炭酸ナトリウム溶液(1 mol/l)は,希釈して溶離液として用いている。市販のイオンク

ロマトグラフィー用炭酸ナトリウム溶液(1 mol/l)は,その溶液中に分析対象の元素及

び妨害元素が存在しないことを確認し,使用目的に一致した場合には,用いてもよい。

3

)

二酸化炭素を除いた水

  箇条

6 d

)

1

)による。

4

)

塩化物標準液

Cl0.01

mg/ml

,硝酸塩標準液

NO

3

0.01

mg/ml

及びりん酸塩標準液

PO

4

0.01

mg/ml

)  次ものものを用いる。

4.1

)

塩化物標準液

Cl0.01

mg/ml

D.4.4.1 a

)

 3.2.1

)による。

4.2

)

硝酸塩標準液

NO

3

0.01

mg/ml

D.4.4.1 a

)

 3.2.2

)による。

4.3

)

りん酸塩標準液

PO

4

0.01

mg/ml

D.4.4.1 a

)

 3.2.3

)による。

b

)

器具及び装置

  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

メンブランフィルター

D.4.4.1 b

)

 1

)による。


62

K 8005

:2014

2

)

試料調製用シリンジ

D.4.4.1

b

)

2

)による。

3

)

試料導入装置

D.4.4.1

b

)

3

)による。

4

)

ピストン式ピペット

D.4.4.1

b

)

4

)による。

5

)

イオンクロマトグラフ

D.4.4.1

b

)

5

)による。

c

)

試験条件

  試験条件は,次による。

なお,別の試験条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても

よい。

1

)

検出器の種類

D.4.4.1

c

)

1

)による。

2

)

カラム充塡剤の種類

D.4.4.1

c

)

2

)による。

3

)

分離カラム

D.4.4.1

c

)

3

)による。

4

)

カラム温度

D.4.4.1

c

)

4

)による。

5

)

溶離液

D.4.4.1

c

)

5

)による。

6

)

溶離液の流量

  カラムの最適流量に設定する。

7

)

再生液

D.4.4.1

c

)

8

)による。

8

)

再生液の流量

D.4.4.1

c

)

9

)による。

9

)

試料溶液及び検量線溶液の注入量

D.4.4.1

c

)

10

)による。

d

)

操作

  操作は,次による。

1

)  試料溶液の調製は,試料 0.10 g を全量フラスコ 100 ml にはかりとり,二酸化炭素を除いた水を加え

て溶かし,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合する。必要ならば,メンブランフィルター

でろ過する。

2

)  検量線溶液の調製は,4 個の全量フラスコ 100 ml それぞれに,ピストン式ピペットで

表 D.5

に示す

各標準液の体積を 4 段階はかりとり,

二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合する

(それぞれ,

Y0 液から Y3 液とする。)。試料溶液の調製に用いた場合は,メンブランフィルターでろ過する。

表 D.5

採取する標準液の体積

標準液 mg/ml

採取量  μl

Y0 Y1 Y2 Y3

塩化物標準液(Cl) 0.01

0

100

250

500

硝酸塩標準液(NO

3

) 0.01 0

100

250

500

りん酸塩標準液(PO

4

) 0.01  0 100

250

500

3

)  イオンクロマトグラフを作動できる状態にし,分離カラムに溶離液を一定の流量で流しておく。サ

プレッサーを必要とする装置では,再生液を一定の流量で流しておく。

4

) Y0 液から Y3 液及び試料溶液の一定量を,試料導入装置を用いてイオンクロマトグラフに注入して,

クロマトグラムを記録する。

なお,あらかじめ,塩化物イオン(Cl

-

,硝酸イオン(NO

3

-

)及びりん酸イオン(PO

4

3-

)のピー

クの保持時間を確認しておく。

e

)

計算

JIS K 0127

9.5.2

(絶対検量線法)によって検量線を作成し,分析種の含有率を算出する。

f

)

判定

d

)によって操作し,

e

)によって得られた含有率が,次に適合するとき,“塩化物(Cl):5 mg/kg

以下(規格値)

,硝酸塩(NO

3

:5 mg/kg 以下(規格値)

,りん酸塩(PO

4

:5 mg/kg 以下(規格値)

とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。


63

K 8005

:2014

D.4.5

りん酸塩

PO

4

りん酸塩(PO

4

)の試験方法は,

D.4.5.1

D.4.5.2

又は

D.4.5.3

のいずれかによる。

D.4.5.1

第 法  イオンクロマトグラフィー

第 1 法  イオンクロマトグラフィーは,

D.4.4

による。

D.4.5.2

第 法  流れ分析法

第 2 法  流れ分析法は,次による。

a

)

試験用溶液類

  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

アスコルビン酸溶液

30

g/l

JIS K 9502

に規定する L(+)-アスコルビン酸 30 g を水に溶かして,

1 000 ml とする。

2

)

超純水

キャリヤー溶液

)  抵抗率が 18 MΩ・cm 以上(25  ℃)

[電気伝導率  0.1 mS/m(25  ℃)以

下]の水。

3

)

モリブデン酸アンモニウム−硫酸

1.44 mol/l

溶液

JIS K 8905

に規定する七モリブデン酸六アン

モニウム四水和物 5 g 及び

JIS K 8533

に規定するビス[(+)-タルトラト]二アンチモン(III)酸二

カリウム三水和物 0.2 g を水約 400 ml に溶かす。この液を冷却してかき混ぜながら,

JIS K 8951

規定する硫酸 80 ml を徐々に加える。さらに,ドデシル硫酸ナトリウム 2 g を加えて溶かした後,

全量フラスコ 1 000 ml に移し,水を標線まで加えて混合する。

4

)

りん酸塩標準液

PO

4

0.01

mg/ml

D.4.4.1 a

)

 3.2.3

)による。

b

)

器具及び装置

  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

メンブランフィルター

D.4.4.1 b

)

 1

)による。

2

)

試料調製用シリンジ

D.4.4.1 b

)

 2

)による。

3

)

ピストン式ピペット

D.4.4.1 b

)

 4

)による。

4

)

流れ分析装置

  装置の構成は,

JIS K 0126

に規定するもので,フローインジェクション分析(FIA)

が可能なもの。

装置の構成の例を,

図 D.2

に示す。

C

キャリヤー溶液(超純水)

R1:  モリブデン酸アンモニウム−

硫酸(1.44 mol/l)溶液

R2:  アスコルビン酸溶液 
S:  試料

1:  ポンプ 
2:  試料導入器(サンプル量 200 μl) 
3:  反応槽(内径 0.5 mm,長さ 10 m,80  ℃) 
4:  検出器  波長 880 nm 
5:  背圧コイル(内径 0.25 mm,長さ 3 m) 
6:  廃液

図 D.2

流れ分析装置

りん酸イオン分析用

の構成図の例


64

K 8005

:2014

c

)

試験条件

  試験条件は,次による。

なお,別の試験条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても

よい。

1

)

検出器の種類

  吸光光度検出器(波長 880 nm 付近で測定可能なもの)

2

)

送液部

  脈流の小さいポンプを用いる。

3

)

試料導入部

  6 方切替えバルブをもつもの。必要に応じて,自動導入装置を用いることができる。

4

)

細管の材質及び内径

  四ふっ化エチレン樹脂などのふっ素樹脂製の管及び 0.5 mm∼0.8 mm。

5

)

反応部

  一定温度に加熱保持できる恒温槽。

6

)

記録部

  検出器からの信号を記録できるもの。

7

)

キャリヤー溶液の流量

  最適流量に設定する。

8

)

試料溶液及び検量線溶液の注入量

  適切な注入量を選択する。

d

)

操作

  操作は,次による。

1

)  試料溶液の調製は,試料 0.50 g を全量フラスコ 500 ml にはかりとり,水で溶かし,水を標線まで加

えて混合する(X 液)

。必要ならば,メンブランフィルターでろ過する。

2

)  検量線溶液の調製は,6 個の全量フラスコ 50 ml それぞれに,ピストン式ピペットで,

表 D.6

に示す

りん酸塩標準液の体積を 6 段階はかりとり,水を標線まで加えて混合する(それぞれ,Y

0

液から

Y

5

液とする。

。試料溶液の調製に用いた場合は,メンブランフィルターでろ過する。

表 D.6

採取するりん酸塩標準液の体積

標準液 mg/ml

採取量  ml

Y

0

Y

1

Y

2

Y

3

Y

4

Y

5

りん酸塩標準液(PO

4

) 0.01 0 1 2 4 8 10

3

)  流れ分析装置を作動できる状態にし,超純水,モリブデン酸アンモニウム−硫酸(1.44 mol/l)溶液

及びアスコルビン酸溶液(30 g/l)をポンプで送液し,ベースラインが測定に支障のない状態である

ことを確認し,りん酸イオン(PO

4

3-

)による応答が適切になるよう検出器の感度を調節する。

なお,あらかじめりん酸イオン(PO

4

3-

)のピークの保持時間は,確認しておく。

4

) X 液及び Y

0

液から Y

5

液の一定量を,試料導入装置を用いて流れ分析装置に注入して,クロマトグ

ラムを記録する。

e

)

計算

JIS K 0126

6.4

(検量線の作成)によって検量線を作成し,りん酸塩(PO

4

)の含有率を算出

する。

f

)

判定

d

)によって操作し,

e

)によって得られた含有率が,次に適合するとき,

“りん酸塩(PO

4

:5 mg/kg

以下(規格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

D.4.5.3

第 法  吸光光度法

モリブデンブルー法

第 3 法  吸光光度法(モリブデンブルー法)は,次による。

a

)

試薬及び試験用溶液類

  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

過酸化水素

JIS K 8230

に規定するもの。

2

)

塩酸

21

JIS K 8180

に規定する塩酸の体積 2 と水の体積 1 とを混合する。

3

)

硝酸

12

JIS K 8541

に規定する硝酸(質量分率 60 %∼61 %)の体積 1 と水の体積 2 とを混合

する。


65

K 8005

:2014

4

)

七モリブデン酸六アンモニウム−アスコルビン酸溶液

JIS K 8905

に規定する七モリブデン酸六ア

ンモニウム四水和物 6 g 及び

JIS K 8533

に規定するビス[(+)-タルトラト]二アンチモン(III)酸

二カリウム三水和物 0.24 g を水 300 ml に溶かし,硫酸(2+1)120 ml 及び

JIS K 8588

に規定する

アミド硫酸アンモニウム 5 g を加えて溶かし,水で 500 ml にする(A 液)

JIS K 9502

に規定する

L(+)-アスコルビン酸 7.2 g を水に溶かして 100 ml にする(B 液)。B 液は(0∼10)℃の暗所に保存

する。使用時に A 液及び B 液を体積比 5:1 で混合する。

5

)

硫酸

21

)  体積 1 の水を冷却してかき混ぜながら,

JIS K 8951

に規定する硫酸の体積 2 を徐々に

加える。

6

)

りん酸塩標準液

PO

4

0.01 mg/ml

 D.4.4.1

a

)

3.2.3

)による。

b

)

器具及び装置

  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

吸収セル

  光の吸収を測定するために試料,対照液などを入れる容器で,光路長が 10 mm のもの。

2

)

ピストン式ピペット

D.4.4.1

b

)

4

)による。

3

)

恒温水槽

  20  ℃∼40  ℃に調節できるもの(必要な場合に用いる。

4

)

水浴

  沸騰水浴として使用することができ,蒸発皿,ビーカーなどを載せられるもの。

5

)

分光光度計

  装置の構成は,

JIS K 0115

に規定するもの。

c

)

操作

  操作は,次のとおり行う。

1

)  試料溶液の調製は,試料 2.0 g をはかりとり,ビーカー300 ml に入れ,硝酸(1+2)8 ml 及び過酸

化水素 4 ml を加えて,時計皿で蓋をし水浴上で加熱する。反応が終わった後,時計皿を除いて水浴

上で蒸発乾固し,硝酸(1+2)3 ml 及び過酸化水素 2 ml を加えて水浴上で蒸発乾固する。さらに,

塩酸(2+1)10 ml を加えて水浴上で蒸発乾固する操作を 2 回繰り返して行う。水を加えて溶かし

た後,少量の水で全量フラスコ 25 ml に移し,水を加えて 20 ml にする。

2

)  検量線溶液の調製は,

表 D.7

に示すりん酸塩標準液(PO

4

:0.01 mg/ml)の体積をそれぞれビーカー

300 ml に入れ,硝酸(1+2)11 ml 及び過酸化水素 6 ml を加えて,時計皿で蓋をし水浴上で加熱す

る。反応が終わった後,時計皿を除いて水浴上で蒸発乾固し,塩酸(2+1)20 ml を加えて水浴上

で蒸発乾固する。水を加えて溶かした後,少量の水で全量フラスコ 25 ml に移し,水を加えて 20 ml

にする。

表 D.7

採取するりん酸塩標準液の体積

標準液 mg/ml

採取量  ml

Y0 Y1 Y2 Y3

りん酸塩標準液(PO

4

) 0.01  0 1.0 2.0 3.0

3

)  試料溶液及び検量線溶液それぞれに,七モリブデン酸六アンモニウム−アスコルビン酸溶液 2 ml

を加え,水を標線まで加えて,振り混ぜた後,20  ℃∼40  ℃で 15 分間放置する(それぞれ,X 液及

び Y0 液から Y3 液とする。

4

) X 液及び Y1 液から Y3 液から得られた液は,Y0 液を対照液とし,吸収セルを用いて,分光光度計

で波長 720 nm 付近の吸収極大の波長における吸光度を,

JIS K 0115

6.

(特定波長における吸収の

測定)によって測定する。

d

)

計算

  測定結果は,

JIS K 0115

8.1

(検量線法)によって,りん酸塩(PO4)の含有率を算出する。

e

)

判定

c

)によって操作し,

d

)によって計算し,次に適合するとき,“りん酸塩(PO

4

:5 mg/kg 以下(規

格値)

”とする。


66

K 8005

:2014

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

D.4.6

硫酸塩

SO

4

硫酸塩(SO

4

)の試験方法は,

D.4.6.1

又は

D.4.6.2

のいずれかによる。

D.4.6.1

第 法  イオンクロマトグラフィー

第 1 法  イオンクロマトグラフィーは,

D.4.4.1

[第 1 法  イオンクロマトグラフィー(グラジエント法)

による。

D.4.6.2

第 法  比濁法

第 2 法  比濁法は,次による。

a

)

試薬及び試験用溶液類

  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

エタノール

95

JIS K 8102

に規定するもの。

2

)

過酸化水素

JIS K 8230

に規定するもの。

3

)

塩化バリウム溶液

100

g/l

JIS K 8155

に規定する塩化バリウム二水和物 11.7 g を水に溶かして

100 ml にする。

4

)

塩酸

21

D.4.5.3 a

)

 2

)による。

5

)

硝酸

12

D.4.5.3 a

)

 3

)による。

6

)

硫酸塩標準液

SO

4

0.01

mg/ml

D.4.4.1 a

)

 3.1

)の硫酸塩標準液(SO

4

:1 mg/ml)10 ml を全量フラ

スコ 1 000 ml に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。

b

)

器具

  主な器具は,次のとおりとする。

1

)

共通すり合わせ平底試験管

  濁り,ごみなどの有無が確認しやすい大きさで,目盛のあるもの。例

として,容量 50 ml,直径約 23 mm のもの。

2

)

水浴

D.4.5.3 b

)

 4

)による。

c

)

操作

  操作は,次のとおり行う。

1

)  試料溶液の調製は,試料 3.0 g をビーカー300 ml などにはかりとり,硝酸(1+2)12 ml 及び過酸化

水素 5 ml を,液がビーカーからあふれないように注意して少量ずつ加え

4)

,時計皿で蓋をして水浴

上で,泡が発生して容器からあふれないように注意して加熱する

5)

。反応が終わった後(泡の発生

が見られなくなった時)

,時計皿を除いて蒸発乾固し,再び硝酸(1+2)3 ml 及び過酸化水素 2 ml

を加え,泡が発生して容器からあふれないように注意して蒸発乾固する

6)

。さらに,塩酸(2+1)

15 ml を加えて水浴上で蒸発乾固し,再び塩酸(2+1)15 ml を加えて水浴上で蒸発乾固する。少量

の水を加えて溶かし,共通すり合わせ平底試験管に移し,水を加えて 20 ml にする。

4)

  試料と硝酸(2+1)は反応して,泡(二酸化炭素)が発生する。

5)

  急激に加熱すると,泡(二酸化炭素)の発生量が大きくなる場合もある。

6)

  過酸化水素は,加熱すると,分解して泡(酸素)を発生する。

2

)  比較溶液の調製は,硫酸塩標準液(SO

4

:0.01 mg/ml)3.0 ml をビーカー300 ml などにとり,硝酸(1

+2)15 ml 及び過酸化水素 7 ml を加えて,時計皿で蓋をして水浴上で加熱する

5)

。反応が終わった

後(泡の発生が見られなくなった時)

,時計皿を除いて蒸発乾固し,塩酸(2+1)30 ml を加えて水

浴上で蒸発乾固する。少量の水を加えて溶かし,共通すり合わせ平底試験管に移し,水を加えて 20

ml にする。

3

)  試料溶液及び比較溶液それぞれに,エタノール(95)3 ml 及び塩化バリウム溶液(100 g/l)2 ml を

加え,激しく振り混ぜた後,1 時間放置する。

4

)  黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験


67

K 8005

:2014

管の上方又は側面から観察して,濁りを比較する。

d

)

判定

c

)  によって操作し,次に適合するとき,“硫酸塩(SO

4

:0.01 g/kg 以下(規格値)

”とする。

試料溶液から得られた液の濁りは,比較溶液から得られた液の白濁より濃くない。

D.4.7

けい酸塩

Si として

カルシウム

Ca

及びマグネシウム

Mg

けい酸塩(Si として)

,カルシウム(Ca)及びマグネシウム(Mg)の試験方法は,次による。

a

)

試験用溶液類

  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

塩酸

21

D.4.5.3 a

)

 2

)による。

2

)

硝酸

3

mol/l

JIS K 8541

に規定する硝酸(質量分率 60 %∼61 %)22.5 ml を全量フラスコ 100 ml

に入れ,水を標線まで加えて混合する。

3

)

イットリウム標準液

Y1

mg/ml

)  次のいずれかを用いる。

3.1

)  硝酸イットリウム六水和物(質量分率 99.9 %以上)4.31 g を全量フラスコ 1 000 ml にはかりとり,

硝酸(1+2)25 ml 及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。

3.2

)  酸化イットリウム(質量分率 99.99 %以上)1.27 g をビーカー200 ml などにはかりとり,硝酸 75 ml

を加えて,熱板上で加熱し溶解させ,全量フラスコ 1 000 ml に移し,ビーカー200 ml などを洗い,

洗液を全量フラスコ 1 000 ml に加えた後,水を標線まで加えて混合する。

注記

  イットリウム標準液(Y:1 mg/ml)は,ICP 発光分光分析法で発光強度を補正するため

の内標準である。市販のイットリウム標準液(Y:1 mg/ml)に,分析対象の元素及び妨

害元素が存在しないことを確認し,酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場

合には,市販のものを用いてもよい。

4

)

けい素標準液,カルシウム標準液及びマグネシウム標準液

4.1

)

けい素標準液

Si1

mg/ml

,カルシウム標準液

Ca1

mg/ml

及びマグネシウム標準液

Mg

1

mg/ml

)  次のものを用いる。

4.1.1

)

けい素標準液

Si1

mg/ml

JIS K 8885

に規定する二酸化けい素 0.535 g(900  ℃∼1 000  ℃で

強熱後,デシケーターで常温まで放冷。

)をはかりとり,

JIS K 8625

に規定する炭酸ナトリウム

2 g を加え,白金るつぼ中で加熱融解する。冷却後,水を加えて溶かし樹脂製全量フラスコ 250 ml

に移し,水を標線まで加えて混合する。樹脂製の瓶に保存する。

4.1.2

)

カルシウム標準液

Ca1

mg/ml

及びマグネシウム標準液

Mg1

mg/ml

) JCSS に基づく標

準液又は JCSS 以外の認証標準液のいずれかのものを用いる。

4.2

)

けい素標準液

Si0.1

mg/ml

,カルシウム標準液

Ca0.1

mg/ml

及びマグネシウム標準液

Mg

0.1

mg/ml

)  次のものを用いる。

4.2.1

)

けい素標準液

Si0.1

mg/ml

)  けい素標準液(Si:1 mg/ml)100 ml を樹脂製全量フラスコ 1 000

ml に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。樹脂製の瓶に保存する。

4.2.2

)

カルシウム標準液

Ca0.1

mg/ml

)  カルシウム標準液(Ca:1 mg/ml)100 ml を樹脂製全量フ

ラスコ 1 000 ml に正確にはかりとり,塩酸(2+1)15 ml を加え,水を標線まで加えて混合する。

樹脂製の瓶に保存する。

4.2.3

)

マグネシウム標準液

Mg0.1

mg/ml

)  マグネシウム標準液(Mg:1 mg/ml)100 ml を樹脂製全

量フラスコ 1 000 ml に正確にはかりとり,塩酸(2+1)15 ml を加え,水を標線まで加えて混合

する。

b

)

器具及び装置

  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

ピストン式ピペット

D.4.4.1 b

)

 4

)による。


68

K 8005

:2014

2

)

ICP 発光分光分析装置

  装置の構成は,

JIS K 0116

に規定するもの。

c

)

分析条件

  分析条件は,次による。

分析種及び内標準イットリウムの測定波長の例を,

表 D.8

に示す。

なお,別の分析条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても

よい。

表 D.8

分析種及び内標準イットリウムの測定波長の例

単位  nm

分析種及び内標準

測定波長

けい素 Si 288.242

カルシウム Ca

396.847

マグネシウム Mg

280.352

イットリウム

a)

 Y

371.029

a)

  イットリウム(Y)の測定波長として,適切であれ

ば,他の波長も用いることができる。

d

)

操作

  操作は,次のとおり行う。

1

)  試料溶液の調製は,試料 1.0 g を全量フラスコ 50 ml にとり,硝酸(3 mol/l)10 ml 及び水 30 ml を

加え,穏やかに振り混ぜて溶液中に溶解している二酸化炭素を除き,イットリウム標準液(Y:1

mg/ml)50 μl を加え,水を標線まで加えて混合する(X 液)。

2

)  検量線溶液の調製は,6 個の全量フラスコ 50 ml を準備する。それぞれに硝酸(3 mol/l)10 ml,イ

ットリウム標準液(Y:1 mg/ml)50 μl を入れる。それぞれの全量フラスコにピストン式ピペットを

用いて,

表 D.9

に示す各標準液の体積を 6 段階はかりとり,水を標線まで加えて混合する(それぞ

れ,Y

10

液から Y

15

液とする。

表 D.9

採取する標準液の体積

標準液 mg/ml

採取量  ml

Y

10

Y

11

Y

12

Y

13

Y

14

Y

15

けい素標準液(Si) 0.1

0

40

60

80

140

180

カルシウム標準液(Ca) 0.1

0

50

75

100

200

300

マグネシウム標準液(Mg) 0.1 0

50

75

100

200

300

3

) ICP 発光分光分析装置の一般事項は,

JIS K 0116

の箇条

4

(ICP 発光分光分析)による。

4

) ICP 発光分光分析装置は,高周波プラズマを点灯するなどによって,発光強度を測定できる状態に

する。

5

) Y

10

液から Y

15

液をアルゴンプラズマ中に噴霧し,各分析種の濃度に対応する発光強度との検量線の

直線性を確認した後,最適な波長を選択する。

6

) X 液及び Y

10

液から Y

15

液をアルゴンプラズマ中に噴霧し,分析種及び内標準イットリウム(Y)の

発光強度を測定する。

e

)

計算

JIS K 0116

4.7.3

a

)

2

)[強度比法(内標準法)]によって検量線を作成し,分析種の含有率

を算出する。

f

)

判定

d

)によって操作し,

e

)によって計算し,次に適合するとき,“けい酸塩(Si として):9 mg/kg 以

下(規格値)

,カルシウム(Ca)

:0.01 g/kg 以下(規格値)

,マグネシウム(Mg)

:0.01 g/kg 以下(規


69

K 8005

:2014

格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

D.4.8

カリウム

K

カリウム(K)の試験方法は,次による。

a

)

試験用溶液類

  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

硝酸

3

mol/l

D.4.7 a

)

 2

)による。

2

)

カリウム標準液

2.1

)

カリウム標準液

K1

mg/ml

) JCSS に基づく標準液又は JCSS 以外の認証標準液のいずれかの

ものを用いる。

2.2

)

カリウム標準液

K0.1

mg/ml

)  カリウム標準液(K:1 mg/ml)100 ml を全量フラスコ 1 000 ml

に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。樹脂製瓶に保存する。

b

)

器具及び装置

  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

ピストン式ピペット

D.4.4.1 b

)

 4

)による。

2

)

ICP 発光分光分析装置

D.4.7 b

)

 2

)による。

c

)

分析条件

  分析条件は,次による。

分析種の測定波長の例を,

表 D.10

に示す。

なお,別の分析条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても

よい。

表 D.10

カリウムの測定波長の例

単位  nm

分析種

測定波長

カリウム

K 766.491

d

)

操作

  操作は,次のとおり行う。

1

)  試料溶液の調製は,試料 10.0 g を全量フラスコ 250 ml にはかりとり,硝酸(3 mol/l)100 ml を加え,

穏やかに振り混ぜて溶液中に溶解している二酸化炭素を除き,水を標線まで加えて混合する(S 液)

2

)  検量線溶液の調製は,5 個の全量フラスコ 50 ml を準備する。それぞれの全量フラスコに,S 液 25 ml

(試料量 1.0 g)を正確にはかりとり,ピストン式ピペットを用いて,

表 D.11

に示すカリウム標準

液(K: 0.1 mg/ml)の体積を 5 段階はかりとり,水を標線まで加えて混合する(それぞれ,Y

20

液か

ら Y

24

液とする。

表 D.11

採取する標準液の体積

標準液 mg/ml

採取量  ml

Y

20

Y

21

Y

22

Y

23

Y

24

カリウム標準液(K)

 0.1  0  50 100

150

200

3

) ICP 発光分光分析装置の一般事項は,

JIS K 0116

の箇条

4

(ICP 発光分光分析)による。

4

) ICP 発光分光分析装置は,高周波プラズマを点灯するなどによって,発光強度を測定できる状態に

する。

5

) Y

20

液から Y

24

液をアルゴンプラズマ中に噴霧し,カリウム標準液の濃度に対応する発光強度との直

線性を確認した後,最適な波長を選択する。


70

K 8005

:2014

6

) Y

20

液から Y

24

液をアルゴンプラズマ中に噴霧し,カリウム(K)の発光強度を測定する。

e

)

計算

JIS K 0116

4.7.3

b

)(標準添加法)によって,分析種の含有率を算出する。

f

)

判定

d

)によって操作し,

e

)によって計算し,次に適合するとき,

“カリウム(K)

:0.02 g/kg 以下(規

格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

D.4.9

Cu

Pb

及び鉄

Fe

銅(Cu)

,鉛(Pb)及び鉄(Fe)の試験方法は,次による。

a

)

試薬及び試験用溶液類

  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

アンモニア水

JIS K 8085

に規定する質量分率 28 %のもの(必要ならば用いる。

2

)

硝酸

JIS K 8541

に規定する質量分率 60 %∼61 %のもの(必要ならば用いる。

3

)

イットリウム標準液

Y1

mg/ml

D.4.7 a

)

 3

)による。

4

)

酢酸アンモニウム溶液

0.1

mol/l

JIS K 8359

に規定する酢酸アンモニウム 0.8 g を水に溶かして

100 ml にする。

5

)

硝酸

3

mol/l

D.4.7 a

)

 2

)による。

6

)

硝酸

12

D.4.5.3 a

)

 3

)による。

7

)

銅標準液,鉛標準液及び鉄標準液

7.1

)

銅標準液

Cu1

mg/ml

,鉛標準液

Pb1

mg/ml

及び鉄標準液

Fe1

mg/ml

) JCSS に基づ

く標準液又は JCSS 以外の認証標準液のいずれかを用いる。

7.2

)

銅,鉛及び鉄混合標準液

Cu0.01

mg/mlPb0.01

mg/mlFe0.01

mg/ml

)  銅標準液(Cu:

1 mg/ml),鉛標準液(Pb:1 mg/ml)及び鉄標準液(Fe:1 mg/ml)の各 10 ml を全量フラスコ 1 000

ml に正確にはかりとり,硝酸(1+2)25 ml を加え,水を標線まで加えて混合する。

b

)

器具及び装置

  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

固相抽出用キレートカートリッジ

  キレート樹脂を用いた固相抽出カラムで,使用可能な状態にコ

ンディショニングされたもの。

なお,使用する固相抽出用キレートカートリッジは,前処理としてコンディショニングを行う(使

用可能な状態にする。

。使用する固相抽出用キレートカートリッジの推奨条件を用いて,コンディ

ショニングを行ってもよい

7)

7)

  例として,

“取扱説明書に記載してあるコンディショニングの方法”

“アセトンで洗浄を行

った固相抽出用キレートディスクカートリッジを,硝酸(3 mol/l)5 ml∼20 ml で洗浄後,

二酸化炭素を除いた水 5 ml∼50 ml で 1,

2 回洗浄し,更に,酢酸アンモニウム溶液(0.1 mol/l,

pH 5.5)5 ml∼50 ml で順次通液する。”,“超純水 50 ml を通水する。”などがある。

2

)

ピストン式ピペット

D.4.4.1 b

)

 4

)による。

3

)

pH 

JIS Z 8802

に規定する形式 II 以上の性能のもの。

4

)

ICP 発光分光分析装置

D.4.7 b

)

 2

)による。

c

)

分析条件

  分析条件は,次による。

分析種及び内標準イットリウムの測定波長の例を,

表 D.12

に示す。

なお,別の分析条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても

よい。


71

K 8005

:2014

表 D.12

分析種及び内標準イットリウムの測定波長の例

単位  nm

分析種及び内標準

測定波長

銅 Cu

327.395

鉛 Pb

182.143

鉄 Fe

238.204

イットリウム

a)

 Y

371.029

a)

  イットリウム(Y)の測定波長として,適切であれ

ば,他の波長も用いることができる。

d

)

操作

  操作は,次のとおり行う。

1

)  試料溶液の調製は,試料 1.0 g をビーカー50 ml などにはかりとり,水 30 ml を加えて溶かし,酢酸

アンモニウム溶液(0.1 mol/l)2.5 ml 及びイットリウム標準液(Y:1 mg/ml)25 μl を加え,適切な

濃度に調節した硝酸又はアンモニア水を用いて pH 5.5 に調節する。

2

)  空試験溶液の調製は,水 30 ml,酢酸アンモニウム溶液(0.1 mol/l)2.5 ml 及びイットリウム標準液

(Y:1 mg/ml)25  μl を加え,適切な濃度に調節した硝酸又はアンモニア水を用いて pH 5.5 に調節

する。

3

)  試料溶液及び空試験溶液を,コンディショニングされた固相抽出キレートカートリッジそれぞれに

通液する。受器(2 個の全量フラスコ 25 ml)を準備し,それぞれの固相抽出キレートカートリッジ

に硝酸(3 mol/l)5 ml を通液し,準備した受器それぞれに受け,水を標線まで加えて混合する(そ

れぞれ,X 液及び Z 液とする。

4

)  検量線溶液の調製は,5 個の全量フラスコ 50 ml を準備する。それぞれに硝酸(3 mol/l)10 ml 及び

イットリウム標準液(Y:1 mg/ml)50 μl を加え,それぞれの全量フラスコにピストン式ピペットで,

表 D.13

に示す銅,

鉛及び鉄混合標準液の体積を 5 段階はかりとり,

水を標線まで加えて混合する

(そ

れぞれ,Y

10

液から Y

14

液とする。

表 D.13

採取する標準液の体積

標準液 mg/ml

採取量  μl

Y

10

Y

11

Y

12

Y

13

Y

14

銅,鉛及び鉄混合標準液

各 0.01

0 50 100

200

500

5

) ICP 発光分光分析装置の一般事項は,

JIS K 0116

の箇条

4

(ICP 発光分光分析)による。

6

) ICP 発光分光分析装置は,高周波プラズマを点灯するなどによって,発光強度を測定できる状態に

する。

7

) Y

10

液から Y

14

液をアルゴンプラズマ中に噴霧し,各分析種の濃度に対応する発光強度との検量線の

直線性を確認した後,最適な波長を選択する。

8

) Z 液,X 液,Y

10

液から Y

14

液をアルゴンプラズマ中に噴霧し,分析種及び内標準イットリウム(Y)

の発光強度を測定する。

e

)

計算

JIS K 0116

4.7.3

a

)

2

)[強度比法(内標準法)]によって検量線を作成し,分析種の含有率

を算出する。

f

)

判定

d

)によって操作し,

e

)によって計算し,次に適合するとき,

“銅(Cu)

:2 mg/kg 以下(規格値)

鉛(Pb)

:2 mg/kg 以下(規格値)

,鉄(Fe)

:2 mg/kg 以下(規格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。


72

K 8005

:2014

D.4.10

アンモニウム

NH

4

アンモニウム(NH

4

)の試験方法は,

D.4.10.1

D.4.10.2

又は

D.4.10.3

のいずれかによる。

D.4.10.1

第 法  流れ分析法

第 1 法  流れ分析法は,次による。

a

)

試験用溶液類

  試験用溶液類は,次のものを用いる。調製した溶液は,必要に応じて脱気を行う。

1

)

超純水

キャリヤー溶液

)  抵抗率が 18 MΩ・cm 以上(25  ℃)

[電気伝導率  0.1 mS/m(25  ℃)以

下]の水。

2

)

サリチル酸−ペンタシアノニトロシル鉄

III

酸ナトリウム溶液

  水約 800 ml にサリチル酸ナトリ

ウム 100 g,(+)-酒石酸ナトリウムカリウム四水和物 19 g 及びペンタシアノニトロシル鉄(III)酸

ナトリウム二水和物 0.75 g を溶かし,

全量フラスコ 1 000 ml に移し,

水を標線まで加えて混合する。

溶液は,遮光して保存する。

3

)

次亜塩素酸ナトリウム−水酸化ナトリウム溶液

  次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素質量分率約

9.7 %)30 ml 及び水酸化ナトリウム溶液(40 g/l)450 ml を全量フラスコ 1 000 ml にはかりとり,水

を標線まで加えて混合する。

3.1

)

有効塩素の定量方法

  次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素質量分率 5 %∼12 %)10 g を 0.1 mg

の桁まではかりとり,全量フラスコ 200 ml に移し,水を標線まで加えて混合する。その 20 ml を

共通すり合わせ三角フラスコ 300 ml に正確に入れ,水 100 ml,

JIS K 8913

に規定するよう化カリ

ウム 2 g を加えて溶かした後,速やかに酢酸  (1+1)6 ml を加えて栓をして振り混ぜる。約 5 分

間暗所に放置後,指示薬としてでんぷん溶液を用い,0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定す

る。この場合,でんぷん溶液は,終点間際で液の色が薄い黄になったときに約 0.5 ml を加える。

終点は,液の青が消える点とする。別に同一条件で空試験を行って滴定量を補正する。

次亜塩素酸ナトリウム溶液の有効塩素濃度は,次の式(D.12)から求める。

100

200

20

)

(

3

545

003

0

2

1

×

×

×

×

=

/

m

f

V

V

 

 

.

A

  (D.12)

ここに,

A

次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素質量分率 5 %∼
12 %)の有効塩素濃度(Cl)(質量分率  %)

V

1

滴定に要した 0.1 mol/l  チオ硫酸ナトリウム溶液の体積
(ml)

V

2

空試験に要した 0.1 mol/l  チオ硫酸ナトリウム溶液の体
積(ml)

f

0.1 mol/l  チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとった次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素質量
分率 5 %∼12 %)の質量(g)

0.003 545 3: 0.1 mol/l  チオ硫酸ナトリウム溶液 1 ml に相当する Cl の

質量を示す換算係数(g/ml)

3.2

)

水酸化ナトリウム溶液

40

g/l

)  水酸化ナトリウム 20.6 g を水に溶かして 500 ml にする。ポリエ

チレンなどの樹脂製瓶などに保存する。

4

)

アンモニウム標準液

4.1

)

アンモニウム標準液

NH

4

1

mg/ml

) JCSS に基づく標準液又は JCSS 以外の認証標準液のいず

れかのものを用いる。

4.2

)

アンモニウム標準液

NH

4

0.01

mg/ml

)  アンモニウム標準液(NH

4

:1 mg/ml)10 ml を全量フラ

スコ 1 000 ml に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。


73

K 8005

:2014

b

)

器具及び装置

  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

ピストン式ピペット

D.4.4.1 b

)

 4

)による。

2

)

流れ分析装置

  装置の構成は,

JIS K 0126

に規定するもので,フローインジェクション分析(FIA)

が可能なもの。

装置の構成の例を,

図 D.3

に示す。

C

キャリヤー溶液(超純水)

R1:  サリチル酸ナトリウム・ペンタシアノニトロシル

鉄(III)酸ナトリウム溶液

R2:  次亜塩素酸ナトリウム・水酸化ナトリウム溶液 
S:  試料 
1:  ポンプ

2:  試料導入器(サンプル量 200 μl) 
3:  反応槽(内径 0.5 mm,長さ 4 m,75  ℃)
4:  反応槽(内径 0.5 mm,長さ 6 m,75  ℃)
5:  検出器  波長 660 nm 
6:  背圧コイル(内径 0.25 mm,長さ 2 m)
7:  廃液

図 D.3

流れ分析装置

アンモニウムイオン分析用

の構成図の例

c

)

試験条件

  試験条件は,次による。

なお,別の試験条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても

よい。

1

)

検出器の種類

  吸光光度検出器(波長 640 nm∼660 nm で測定可能なもの)

2

)

送液部

  脈流の小さいポンプを用いる。

3

)

試料導入部

  6 方切替えバルブをもつもの。必要に応じて,自動導入装置を用いることができる。

4

)

細管の材質及び内径

  四ふっ化エチレン樹脂などのふっ素樹脂製の管及び 0.5 mm∼0.8 mm。

5

)

反応部

  一定温度に加熱保持できる恒温槽。

6

)

記録部

  検出器からの信号を記録できるもの。

7

)

キャリヤー溶液の流量

  最適流量に設定する。

8

)

試料溶液及び検量線溶液の注入量

  適切な注入量を選択する。

d

)

操作

  操作は,次による。

1

)  試料溶液の調製は,試料 1.0 g を 0.1 mg の桁まで全量フラスコ 50 ml に正確にはかりとり,水を標

線まで加えて混合する(X 液)

2

)  空試験溶液の調製は,試料溶液の調製に用いた水の適量とする(Z 液)。

3

)  検量線溶液の調製は,5 個の全量フラスコ 50 ml それぞれに,ピストン式ピペットで,

表 D.14

に示

すアンモニウム標準液(NH

4

:0.01 mg/ml)の体積を 5 段階はかりとり,水を標線まで加えて混合す

る(それぞれ,Y

0

液から Y

5

液とする。


74

K 8005

:2014

表 D.14

採取するアンモニウム標準液の体積

標準液 mg/ml

採取量  ml

Y

0

Y

1

Y

2

Y

3

Y

4

アンモニウム標準液(NH

4

) 0.01 0 0.5 1 2 4

4

)  流れ分析装置を作動できる状態にし,超純水,サリチル酸−ペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナ

トリウム溶液及び次亜塩素酸ナトリウム−水酸化ナトリウム溶液をポンプで送液し,ベースライン

が測定に支障のない状態であることを確認し,アンモニウムイオン(NH

4

+

)による応答が適切にな

るよう検出器の感度を調節する。

なお,あらかじめアンモニウムイオン(NH

4

+

)のピークの保持時間は,確認しておく。

5

) Z 液,X 液及び Y

0

液から Y

5

液の一定量を,試料導入装置を用いて流れ分析装置に注入して,クロ

マトグラムを記録する。

e

)

計算

JIS K 0126

6.4

(検量線の作成)によって検量線を作成し,アンモニウム(NH

4

)の含有率を

算出する。

f

)

判定

d

)によって操作し,

e

)によって得られた含有率が,次に適合するとき,

“アンモニウム(NH

4

5 mg/kg 以下(規格値)”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

D.4.10.2

第 法  蒸留−流れ分析法

第 2 法  蒸留−流れ分析法は,次による。

a

)

試験用溶液類

  試験用溶液類は,次のものを用いる。調製した溶液は,必要に応じて脱気を行う。

1

)

吸収液

  水 1 000 ml をかき混ぜながら,

JIS K 8951

に規定する硫酸 3.5 ml を加える。

2

)

超純水

キャリヤー溶液

D.4.10.1 a

)

 1

)による。

3

)

サリチル酸−ペンタシアノニトロシル鉄

III

酸ナトリウム溶液

D.4.10.1 a

)

 2

)による。

4

)

次亜塩素酸ナトリウム−水酸化ナトリウム溶液

D.4.10.1 a

)

 3

)による。

5

)

水酸化ナトリウム溶液

300

g/l

JIS K 8576

に規定する水酸化ナトリウム 30.9 g を水に溶かして

100 ml にする。高密度ポリエチレンなどの樹脂製瓶などに保存する。

6

)

アンモニウム標準液

NH

4

0.01

mg/ml

D.4.10.1 a

)

 4.2

)による。

b

)

器具及び装置

  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

沸騰石

  液体を沸騰させるとき突沸を防ぐために入れる多孔質の小片。

2

)

ピストン式ピペット

D.4.4.1 b

)

 4

)による。

3

)

小形蒸留装置

  例を

図 D.4

に示す。ただし,受器は,冷却管の先端が受器の吸収液に浸せきできる

ものを用い,蒸留装置本体の温度を,180  ℃に設定できるもの。

4

)

流れ分析装置

D.4.10.1 b

)

 2

)による。

c

)

試験条件

  試験条件は,次による。

なお,別の試験条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても

よい。

1

)

検出器の種類

  吸光光度検出器(波長 640 nm∼660 nm で測定可能なもの)

2

)

送液部

  脈流の小さいポンプを用いる。

3

)

試料導入部

  6 方切替えバルブをもつもの。必要に応じて,自動導入装置を用いることができる。

4

)

細管の材質及び内径

  四ふっ化エチレン樹脂などのふっ素樹脂製の管及び 0.5 mm∼0.8 mm。


75

K 8005

:2014

5

)

反応部

  一定温度に加熱保持できる恒温槽。

6

)

記録部

  検出器からの信号を記録できるもの。

7

)

キャリヤー溶液の流量

  最適流量に設定する。

8

)

試料溶液及び検量線溶液の注入量

  適切な注入量を選択する。

(1)  蒸留管 
(2)  試料容器 
(3)  冷却管

(4)  冷却管先端 
(5)  受器 
(6)  蒸留装置本体

図 D.4

小形蒸留装置の例

d

)

操作

  操作は,次による。

1

)  試料溶液の調製は,試料 3.5 g を 0.1 mg の桁まで全量フラスコ 100 ml に正確にはかりとり,水を加

えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。その液 40 ml を試料容器にとる。

2

)  空試験溶液の調製は,水 40 ml を試料容器にとる。

3

)  試料溶液及び空試験溶液を入れた試料容器のそれぞれに沸騰石を 4,5 片加え,180  ℃に設定した蒸

留装置本体に設置し,吸収液 5 ml を入れた受器のそれぞれに冷却管の先端を浸す。さらに,蒸留管

の栓を外し,水酸化ナトリウム溶液(300 g/l)3.5 ml を加え,速やかに蒸留管を超純水 3.5 ml で洗

浄し,素早く再び栓をし,約 40 分間蒸留する。各受器の液を,準備した二つの全量フラスコ 50 ml

にそれぞれ移し,水を標線まで加えて混合する(それぞれを,X 液及び Z 液とする。

4

)  検量線溶液の調製は,5 個の全量フラスコ 50 ml それぞれに,ピストン式ピペットで,

表 D.15

に示

すアンモニウム標準液(NH

4

:0.01 mg/ml)の体積を 5 段階はかりとり,水を標線まで加えて混合す

る(それぞれ,Y

0

液から Y

4

液とする。

表 D.15

採取するアンモニウム標準液の体積

標準液 mg/ml

採取量  ml

Y

0

Y

1

Y

2

Y

3

Y

4

アンモニウム標準液(NH

4

) 0.01  0 0.5 1  2  4

5

)  流れ分析装置を作動できる状態にし,水及び試薬溶液[サリチル酸−ペンタシアノニトロシル鉄(III)

酸ナトリウム溶液及び次亜塩素酸ナトリウム−水酸化ナトリウム溶液]をポンプで送液し,ベース

ラインが測定に支障のない状態であることを確認し,アンモニウムイオン(NH

4

+

)による応答が適

切になるよう検出器の感度を調節する。

なお,あらかじめアンモニウムイオン(NH

4

+

)のピークの保持時間は,確認しておく。


76

K 8005

:2014

6

) Z 液,X 液及び Y

0

液から Y

4

液の一定量を,試料導入装置を用いて流れ分析装置に注入して,クロ

マトグラムを記録する。

e

)

計算

JIS K 0126

6.4

(検量線の作成)によって検量線を作成し,アンモニウム(NH

4

)の含有率を

算出する。

f

)

判定

d

)によって操作し,

e

)によって得られた含有率が,次に適合するとき,

“アンモニウム(NH

4

5 mg/kg 以下(規格値)”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

D.4.10.3

第 法  蒸留−吸光光度法

インドフェノールブルー法

第 3 法  蒸留−吸光光度法(インドフェノールブルー法)は,次による。

a

)

試験用溶液類

  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム溶液

インドフェノールブルー法用

EDTA2Na 溶液

インドフェノールブルー法用

JIS K 8576

に規定する水酸化ナトリウム 1 g を水 60 ml に溶か

す。これに

JIS K 8107

に規定するエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物 5 g を加え

て溶かし,水で 100 ml にする。

2

)

吸収液

図 D.5

に示す受器(H)に,硫酸(1+15)2 ml を入れ,水 18 ml を加える[吸収液を入れ

た受器(H)は,試験に必要な数を準備する。

硫酸(1+15)は,水の体積 15 を冷却してかき混ぜながら,

JIS K 8951

に規定する硫酸の体積 1

を徐々に加える。

3

)

酢酸

11

JIS K 8355

に規定する酢酸の体積 1 と水の体積 1 とを混合する。

4

)

次亜塩素酸ナトリウム溶液

有効塩素質量分率約 1

%

)  次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素質量

分率 5 %∼12 %)の有効塩素を使用時に定量し,有効塩素が質量分率約 1 %になるように水で薄め

る。冷暗所に保存し,30 日以内に使用する。有効塩素の定量方法は,

D.4.10.1 a

)

 3.1

)による。

5

)

水酸化ナトリウム溶液

300

g/l

D.4.10.2 a

)

 5

)による。

6

)

でんぷん溶液

JIS K 8659

に規定するでんぷん(溶性)1.0 g に水 10 ml を加えてかき混ぜながら熱

水 200 ml 中に入れて溶かす。これを約 1 分間煮沸した後に冷却する。冷所に保存し,10 日以内に

使用する。

7

)

ナトリウムフェノキシド溶液

  水酸化ナトリウム溶液(300 g/l)18 ml をビーカー200 ml にとる。冷

水中で冷却しながら

JIS K 8798

に規定するフェノール 12.6 g を少量ずつ加えた後,更に

JIS K 8034

に規定するアセトン 4 ml を加え,水で 100 ml にする。使用時に調製する。

8

)

ピロガロール・水酸化ナトリウム溶液

JIS K 8780

に規定するピロガロール 10 g を水酸化ナトリウ

ム溶液(300 g/l)80 ml に溶かし,更に水酸化ナトリウム溶液(300 g/l)を加えて全量を 100 ml にす

る(必要な場合に用いる。

。この溶液は使用時に調製する。

9

)

溶存酸素を除いた水

  箇条

6 d

)

2

)による。

10

)

硫酸

11

)  水の体積 1 を冷却してかき混ぜながら,硫酸の体積 1 を徐々に加える。

11

)

0.1

mol/l

チオ硫酸ナトリウム溶液

(Na

2

S

2

O

3

・5H

2

O:24.82 g/l) 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液

の調製,標定及び計算は,次による。

注記

 0.1

mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液の調製,標定及び計算は,

JIS K 8001

JA.5.2

(滴定用

溶液の調製,標定及び計算)の

t

)

2

)と同じである。

11.1

)

調製

JIS K 8637

に規定するチオ硫酸ナトリウム五水和物 26 g 及び

JIS K 8625

に規定する炭酸ナ

トリウム 0.2 g をはかりとり,溶存酸素を除いた水 1 000 ml を加えて溶かした後,気密容器に入れ


77

K 8005

:2014

て保存する。調製後 2 日間放置したものを用いる。

11.2

)

標定

  標定は,

認証標準物質

1)

又は

附属書 J

に規定するよう素酸カリウムを用い,

次のとおり行う。

11.2.1

)  認証標準物質

1)

のよう素酸カリウムを用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。

11.2.2

)

附属書 J

のよう素酸カリウムを用いる場合は,試験成績書などに定める方法で使用する。

11.2.3

)  認証標準物質

1)

又は

附属書 J

のよう素酸カリウム 0.9 g∼1.1 g を全量フラスコ 250 ml に 0.1 mg の

桁まではかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。その 25 ml を共通すり合

わせ三角フラスコ 200 ml に正確に入れ,水 100 ml を加える。次に,

JIS K 8913

に規定するよう

化カリウム 2 g を加えて溶かした後,速やかに硫酸(1+1)2 ml を加え,直ちに栓をして穏やか

に振り混ぜて,暗所に 5 分間放置する。指示薬としてでんぷん溶液を用い,

11.1

)で調製した 0.1

mol/l  チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。この場合,でんぷん溶液は,終点間際で液の色が薄

い黄になったときに約 0.5 ml を加える。終点は,液の青が消える点とする。

別に,

共通すり合わせ三角フラスコ 200 ml に水 125 ml 及びよう化カリウム 2 g をはかりとり,

硫酸(1+1)2 ml を加え,直ちに栓をして穏やかに振り混ぜて,暗所に 5 分間放置し,同一条件

で空試験を行って滴定量を補正する。

11.3

)

計算

  ファクターは,次の式(D.13)によって算出する。

100

)

(

7

566

003

0

250

25

2

1

A

V

V

.

/

m

f

×

×

×

=

  (D.13)

ここに,

f

0.1 mol/l  チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとったよう素酸カリウムの質量(g)

A

よう素酸カリウムの純度(質量分率  %)

V

1

滴定に要した 0.1 mol/l  チオ硫酸ナトリウム溶液の体積
(ml)

V

2

空試験に要した 0.1 mol/l  チオ硫酸ナトリウム溶液の体
積(ml)

0.003 566 7: 0.1 mol/l  チオ硫酸ナトリウム溶液 1 ml に相当するよう

素酸カリウムの質量を示す換算係数(g/ml)

12

)

アンモニウム標準液

NH

4

0.01

mg/ml

D.4.10.1 a

)

 4.2

)による。

b

)

器具及び装置

  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

吸収セル

  光の吸収を測定するために試料,対照液などを入れる容器で,光路長が 10 mm のもの。

2

)

沸騰石

D.4.10.2 b

)

 1

)による(必要でない場合は省く。)。

3

)

恒温水槽

  20  ℃∼25  ℃に調節できるもの。

4

)

蒸留装置

図 D.5

に示す装置の例。又は,自動ケルダール蒸留装置。

5

)

分光光度計

  装置の構成は,

JIS K 0115

に規定するもの。


78

K 8005

:2014

単位  mm

A: ケルダールフラスコ 300 ml 
B: 連結導入管 
C: すり合わせコック 
D: 注入漏斗 
E: ケルダール形トラップ球

(E':小孔)

F: 球管冷却器 300 mm 
G: 逆流止め(約 50 ml) 
H: 受器(三角フラスコ 300 ml) 
I:  共通すり合わせ 
J:  共通テーパー球面すり合わせ 
K: 押さえばね

図 D.5

蒸留装置の例

c

)

操作

  操作は,次のとおり行う。

1

)  試料溶液の調製は,試料 10 g を 0.1 mg の桁まではかりとり,ケルダールフラスコ(A)に入れ,沸

騰石 2,3 片を入れ(必要でない場合は,沸騰石を入れる操作を省く。

,水約 140 ml を加える。

2

)  検量線溶液の調製は,ケルダールフラスコ(A)を 4 個準備し,それぞれに,アンモニウム標準液

(NH

4

:0.01 mg/ml)0 ml,5.0 ml,10 ml 及び 20 ml を加える。さらに,沸騰石 2,3 片を入れ(必

要でない場合は,沸騰石を入れる操作を省く。

,水を加えて約 140 ml にする。

3

)  試料溶液及び検量線溶液のそれぞれを,ケルダール蒸留装置に連結し,吸収液を入れた受器(H)

のそれぞれに逆流止め(G)の先端を浸す。水酸化ナトリウム溶液(300 g/l)10 ml を注入漏斗(D)

から加える。注入漏斗(D)を水 10 ml で洗い(必要でない場合は,水を用いた洗浄操作を省く。

すり合わせコック(C)を閉じる。ケルダールフラスコ(A)を徐々に加熱して蒸留し,初留約 75 ml

を留出させる。

4

)  受器(H)の溶液それぞれを,準備した全量フラスコ 100 ml のそれぞれに移し入れ,水を標線まで

加えて混合する。試料溶液から得られた液を X 液,検量線溶液から得られた液を Y

0

液から Y

3

液と

する。

5

) X 液及び Y

0

液から Y

3

液のそれぞれから 10 ml を正確にはかりとり,全量フラスコ 25 ml に入れ,

EDTA2Na 溶液(インドフェノールブルー法用)1 ml 及びナトリウムフェノキシド溶液 4 ml を加え

て振り混ぜる。次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素質量分率約 1 %)2.5 ml を加え,水を標線ま


79

K 8005

:2014

で加えて混合し,20  ℃∼25  ℃で約 15 分間放置する。

6

) X 液及び Y

1

液から Y

3

液から得られた液は,Y

0

液を対照液とし,吸収セルを用いて,分光光度計で

波長 630 nm 付近の吸収極大の波長における吸光度を,

JIS K 0115

6.

(特定波長における吸収の測

定)によって測定する。

d

)

計算

JIS K 0115

8.1

(検量線法)によって,アンモニウム(NH

4

)の含有率を算出する。

e

)

判定

c

)によって操作し,

d

)によって計算し,次に適合するとき,“アンモニウム(NH

4

:5 mg/kg 以

下(規格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

D.5

容器

容器は,気密容器とする。


80

K 8005

:2014

附属書 E

規定)

炭酸ナトリウム(容量分析用標準物質)

Sodium carbonate (Reference material for volumetric analysis)

Na

2

CO

3

    FW:105.988

E.1

性質

E.1.1

性状

炭酸ナトリウムは,白い結晶又は粉末で吸湿性があり,水に溶けやすく,エタノール(99.5)にほとん

ど溶けない。

E.1.2

定性方法

定性方法は,次による。

a

)  試料 0.5 g に水 10 ml を加えて溶かすと,その溶液は pH  約 12 である。それに塩酸(1+3)10 ml を加

えると,二酸化炭素の泡が発生する。

b

)  炎色試験は,直径約 0.8 mm の白金線を先端から約 30 mm までを塩酸(1+1)に浸し,炎の長さ約 120

mm,内炎の長さ約 30 mm 程度としたブンゼンバーナーの無色炎中に,内炎の最上部から約 10 mm の

位置に水平に入れた後,放冷する。この操作を炎に色が現れなくなるまで繰り返す。次に,白金線の

先端約 5 mm を水で浸し,少量の試料を付着させたものをブンゼンバーナーの無色炎中に入れると黄

色が現れる。

c

)  試料の赤外吸収スペクトルを

JIS K 0117

に従って測定すると,波数 1 456 cm

-1

及び 881 cm

-1

付近に主

な吸収ピークが認められる。試料調製を

JIS K 0117

5.3 a

)(錠剤法)によって行い,錠剤の調製に

臭化カリウムを用いたときの赤外吸収スペクトルの例を

図 E.1

に示す。

図 E.1

赤外吸収スペクトルの例

注記

図 E.1

は,独立行政法人産業技術総合研究所の SDBS から引用したものである。


81

K 8005

:2014

E.2

品質

品質は,

E.4

によって試験したとき,

表 E.1

に適合しなければならない。

表 E.1

品質

項目

規格値

試験方法

純度(Na

2

CO

3

a)

質量分率% 99.95

以上

E.4.1 

水不溶分

質量分率% 0.01

以下

E.4.2 

強熱減量

質量分率% 1.0

以下

E.4.3 

塩化物(Cl) g/kg 0.01

以下

E.4.4 

硝酸塩(NO

3

) g/kg  0.01

以下

E.4.4 

りん酸塩(PO

4

) mg/kg

2

以下

E.4.4E.4.5 

けい酸塩(Si として) mg/kg

5

以下

E.4.6 

硫黄化合物(S として) mg/kg

5

以下

E.4.4E.4.6 

カリウム(K) g/kg  0.01

以下

E.4.6 

マグネシウム(Mg) mg/kg

5

以下

E.4.6 

カルシウム(Ca) g/kg

0.03

以下

E.4.6 

銅(Cu) mg/kg

1

以下

E.4.6 

鉛(Pb) mg/kg

1

以下

E.4.6 

鉄(Fe) mg/kg

1

以下

E.4.6 

a)

  純度は,不確かさをもつ分析値として報告する。

E.3

サンプリング

純度(Na

2

CO

3

)の試験を行う場合のサンプルの大きさ(抜取り本数の合計)は,5 本以上とする。

E.4

試験方法

E.4.1

純度

Na

2

CO

3

純度(Na

2

CO

3

)の試験方法は,

E.4.1.1

(第 1 法  自動滴定装置を用いる電位差滴定法)又は

E.4.1.2

(第

2 法  質量ビュレットを用いる電位差滴定法)のいずれかを用いる。

E.4.1.1

第 法  自動滴定装置を用いる電位差滴定法

第 1 法  自動滴定装置を用いる電位差滴定法は,次による。

a

)

試薬及び試験用溶液類

  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

炭酸ナトリウム

一次標準物質

)  認証書の添付された一次標準物質で,均質性を保証する最小使用

量が操作に必要な採取量以下であるもの。

2

)

0.5

mol/l

塩酸

(HCl:18.23 g/l)

JIS K 8180

に規定する塩酸 45 ml をはかりとり,水を加えて 1 000

ml とし,混合した後,気密容器に入れて保存する。

b

)

器具及び装置

  主な器具及び装置は,箇条

8 a

)による。

c

)

操作

  操作は,次のとおりに行う。

1

)

準備

  準備は,次による。

1.1

)  自動滴定装置など滴定に使用する器具は,滴定を行う室内に,又は恒温の装置内に 1 時間以上放

置する。

1.2

) 0.5

mol/l

塩酸は,操作に必要な体積を気密容器に入れて,滴定を行う室内に,又は恒温の装置内

に 1 時間以上放置する。

1.3

)  炭酸ナトリウム(一次標準物質)及び試料は,認証書に定める方法で乾燥する。乾燥した炭酸ナ


82

K 8005

:2014

トリウム(一次標準物質)

,及び試料を入れた容器又はその容器を入れた器具を,滴定を行う室内

に,又は恒温の装置内に 1 時間以上放置する。

1.4

)  その他の使用する全ての器具及び試験用溶液類は,滴定を行う室内に 1 時間以上放置する。

2

)

滴定

  滴定は,次による。

2.1

)  認証書に記載された方法で乾燥した炭酸ナトリウム(一次標準物質),及び試料のそれぞれ 1.0 g

∼1.1 g をはかり瓶を用いて 0.01 mg の桁まではかりとり,電位差滴定用ビーカーに入れ,それぞ

れに水 80 ml を加えて,炭酸ナトリウム(一次標準物質)

,又は試料それぞれを溶かす。

2.2

)  ビーカーに蓋をし,液をかき混ぜながら,蓋の中央の穴から予想滴定量の約 90 %に相当する量の

0.5 mol/l  塩酸(約 34 ml∼40 ml)を滴加する。

2.3

)  液をかき混ぜながら,引き続き 0.5 mol/l  塩酸で滴定を行い,終点は変曲点とする。

注記

  溶液中に溶解した二酸化炭素が除けない場合は,かくはん(攪拌)又は回転速度を大き

くして,液をかき混ぜる。

2.4

)  測定値は,炭酸ナトリウム(一次標準物質)と試料の滴定を交互に,それぞれ 5 回以上測定して

求める。

d

)

分析値の計算

  分析値の計算は,次のとおりに行う。

1

)

純度の計算値

  純度の計算値(P

n

)は,回目の試験における 0.5 mol/l  塩酸の滴定量(測定値)か

ら式(E.1)を用いて算出し,小数点以下 4 桁目を切り捨てる。

n

n

n

n

n

m

V

m

V

P

P

ps

ps

s

s

ps

×

=

  (E.1)

ここに,

P

n

n

回目に試験した試料の純度の計算値(質量分率  %)

P

ps

炭酸ナトリウム(一次標準物質)の認証値(質量分率  %)

V

psn

n

回目に試験した炭酸ナトリウム(一次標準物質)の 0.5 mol/l

塩酸の滴定量(ml)

m

psn

: 回目の試験のためにはかりとった炭酸ナトリウム(一次標準

物質)の質量(g)

V

sn

n

回目に試験した試料の 0.5 mol/l  塩酸の滴定量(ml)

m

sn

n

回目の試験のためにはかりとった試料の質量(g)

2

)

純度の分析値

  純度の分析値(P)は,式(E.2)によって純度の計算値(P

n

)から算出し,

JIS Z 8401

2.

(数値の丸め方)によって小数点以下 2 桁に丸める。

N

P

P

n

=

   (E.2)

ここに,

P

試料の純度の分析値(質量分率  %)

N

純度の分析値の算出に用いる純度の計算値の総数(N≧5)

P

n

n

回目に試験した試料の純度の計算値(質量分率  %)

e

)

不確かさ

  不確かさは,箇条

9

(分析値の不確かさ)による。

E.4.1.2

第 法  質量ビュレットを用いる電位差滴定法

第 2 法  質量ビュレットを用いる電位差滴定法は,次による。

a

)

試薬及び試験用溶液類

  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

炭酸ナトリウム

E.4.1.1 a

)

 1

)による。

2

)

0.5

mol/l

塩酸

(HCl:18.13 g/l)

E.4.1.1 a

)

 2

)による。


83

K 8005

:2014

b

)

器具及び装置

  主な器具及び装置は,箇条

8 b

)による。

c

)

操作

  操作は,次のとおりに行う。

1

)

準備

  準備は,次による。

1.1

)  質量ビュレットは,洗浄して 105  ℃で加熱した後,デシケーターに入れて,滴定を行う室内に 1

時間以上放置する。

1.2

) 0.5

mol/l

塩酸は,操作に必要な体積を気密容器に入れて,滴定を行う室内に 1 時間以上放置する。

1.3

)  炭酸ナトリウム(一次標準物質),及び試料は,認証書に定める方法で乾燥する。乾燥した炭酸ナ

トリウム(一次標準物質)

,及び試料を入れた容器又はその容器を入れた器具を,滴定を行う室内

に一時間以上放置する。

1.4

)  その他の使用する全ての器具及び試験用溶液類は,滴定を行う室内に 1 時間以上放置する。

2

)

滴定

  滴定は,次による。

2.1

)  認証書に記載された方法で乾燥した炭酸ナトリウム(一次標準物質),及び試料のそれぞれ 1.0 g

∼1.1 g をはかり瓶を用いて 0.01 mg の桁まではかりとり,滴定用ビーカーに入れ,それぞれに水

80 ml を加えて,炭酸ナトリウム(一次標準物質),又は試料それぞれを溶かす。

2.2

)  質量ビュレットに必要量以上の 0.5 mol/l  塩酸を入れ,蓋をして 0.1 mg の桁まで質量をはかる。

2.3

)  ビーカーに蓋をし,液をかき混ぜながら,蓋の中央の穴から予想滴定量の約 90 %に相当する量の

0.5 mol/l  塩酸(約 34 g∼41 g)を滴加する。

2.4

)  蓋に冷却管を取り付け,約 3 分間煮沸し,室温まで冷却後,冷却管及び蓋の内面を水で洗浄し,

冷却管及び蓋を取り外す。

2.5

)  液をかき混ぜながら,0.5 mol/l  塩酸で,引き続き滴定を行う。終点は変曲点とする。

なお,滴定の終点付近では,0.5 mol/l  塩酸を加えるごとに質量を 0.1 mg の桁まではかり,その

都度記録する。

2.6

)  測定値は,炭酸ナトリウム(一次標準物質)と試料の滴定を交互に,それぞれ 5 回以上測定して

求める。

d

)

分析値の計算

  分析値の計算は,次のとおりに行う。

1

)

純度の計算値

  純度の計算値(P

n

)は,回目の試験における 0.5 mol/l  塩酸の滴定量(測定値)か

ら式(E.3)を用いて算出し,小数点以下 4 桁目を切り捨てる。

n

n

n

n

n

m

M

m

M

P

P

ps

ps

s

s

ps

×

=

   (E.3)

ここに,

P

n

n

回目に試験した試料の純度の計算値(質量分率  %)

P

ps

炭酸ナトリウム(一次標準物質)の認証値(質量分率  %)

M

psn

n

回目に試験した炭酸ナトリウム(一次標準物質)の 0.5 mol/l

塩酸の滴定量(g)

m

psn

n

回目の試験のためにはかりとった炭酸ナトリウム(一次標準

物質)の質量(g)

M

sn

n

回目に試験した試料の 0.5 mol/l  塩酸の滴定量(g)

m

sn

n

回目の試験のためにはかりとった試料の質量(g)

2

)

純度の分析値

  純度の分析値(P)は,式(E.4)によって純度の計算値(P

n

)から算出し,

JIS Z 8401

2.

(数値の丸め方)によって小数点以下 2 桁に丸める。


84

K 8005

:2014

N

P

P

n

=

   (E.4)

ここに,

P

試料の純度の分析値(質量分率  %)

N

純度の分析値の算出に用いる純度の計算値の総数(N≧5)

P

n

n

回目に試験した試料の純度の計算値(質量分率  %)

e

)

不確かさ

  不確かさは,箇条

9

(分析値の不確かさ)による。

E.4.2

水不溶分

水不溶分の試験方法は,次による。

a

)

器具及び装置

  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

るつぼ形ガラスろ過器

JIS R 3503

に規定するるつぼ形ガラスろ過器(1G4)

2

)

吸引ろ過装置

  物質を溶液から分離するためにガラスろ過器と吸引瓶とを組み合わせた装置。

3

)

デシケーター

  箇条

8 a

)

2

)による。

4

)

電気定温乾燥器

  (105±2)℃に調節できるもの。

b

)

操作

  操作は,次のとおり行う。

1

)  るつぼ形ガラスろ過器は,電気定温乾燥器で恒量にし,その質量を 0.1 mg の桁まではかる(m

1

 g)。

2

)  試料溶液の調製は,試料 10 g(m g)をビーカー300 ml などに 0.1 mg の桁まではかりとり,水 200 ml

を加えて溶かす。

3

)  吸引ろ過装置を用いて,試料溶液を恒量にしたるつぼ形ガラスろ過器(1G4)でろ過する。

4

) 60

℃∼80  ℃の熱水 200 ml を準備し,使用したビーカーを,熱水(60  ℃∼80  ℃)で壁を洗いなが

ら,洗浄し,その洗液を同じるつぼ形ガラスろ過器でろ過する。

5

)  そのるつぼ形ガラスろ過器を,吸引ろ過装置を用いて,残りの熱水(60  ℃∼80  ℃)で洗浄する。

6

)  洗浄したるつぼ形ガラスろ過器は,(105±2)℃の電気定温乾燥器で恒量になるまで乾燥して,その

質量を 0.1 mg の桁まではかる(m

2

 g)。

c

)

計算

  計算は,次の式(E.5)のとおりに行う。

100

1

2

×

=

m

m

m

A

   (E.5)

ここに,

A

水不溶分(質量分率  %)

m

はかりとった試料の質量(g)

m

1

恒量にしたるつぼ形ガラスろ過器の質量(g)

m

2

洗浄後に,恒量にしたるつぼ形ガラスろ過器の質量(g)

d

)

判定

b

)によって操作し,

c

)によって得られた含有率が,次に適合するとき,“水不溶分:質量分率

0.01 %以下(規格値)”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

E.4.3

強熱減量

強熱減量の試験方法は,

JIS K 0067

4.2

(強熱減量試験)による。ただし,試料は,2.0 g を 0.1 mg の

桁まではかりとり,600  ℃で 1 時間強熱する。

E.4.4

塩化物

Cl

硝酸塩

NO

3

りん酸塩

PO

4

及び硫黄化合物

として

塩化物(Cl)

,硝酸塩(NO

3

,りん酸塩(PO

4

)及び硫黄化合物(S として)の試験方法は,

E.4.4.1

又は

E.4.4.2

のいずれかによる。分析種と対応する試験方法を

表 E.2

に示す。


85

K 8005

:2014

表 E.2

分析種と対応する試験方法

分析種

対応する試験方法

塩化物(Cl)及び硝酸塩(NO

3

第 1 法  イオンクロマトグラフィー(グラジエント法)

塩化物(Cl)

,硝酸塩(NO

3

,りん酸塩(PO

4

及び硫黄化合物(S として)

第 2 法  イオンクロマトグラフィー(イソクラティック法)

E.4.4.1

第 法  イオンクロマトグラフィー

グラジエント法

第 1 法  イオンクロマトグラフィー(グラジエント法)は,次による。

a

)

試験用溶液類

  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

水酸化カリウム溶液

4

mol/l

JIS K 8574

に規定する水酸化カリウム 132 g を高密度ポリエチレン

などの樹脂製の気密容器 500 ml にはかりとり,

二酸化炭素を除いた水 300 ml を加えて溶かした後,

二酸化炭素を除いた水を加えて 500 ml とし,混合する。

JIS K 8603

に規定するソーダ石灰を入れた

管を付けて保存する(必要な場合に用いる。

注記 1

  水酸化カリウム溶液(4 mol/l)は,希釈して溶離液として用いている。市販のイオンク

ロマトグラフィー用水酸化カリウム溶液(4 mol/l)は,その溶液中に分析対象の元素及

び妨害元素が存在しないことを確認し,使用目的に一致した場合には,用いてもよい。

2

)

二酸化炭素を除いた水

  箇条

6 d

)

1

)による。

3

)

塩化物標準液及び硝酸塩標準液

3.1

)

塩化物標準液

Cl1 mg/ml

及び硝酸塩標準液

NO

3

1 mg/ml

)  次のいずれかのものを用いる。

3.1.1

) JCSS に基づく標準液又は JCSS 以外の認証標準液。

3.1.2

)  塩化物標準液(Cl:1 mg/ml)を調製する場合は,認証標準物質

1)

又は

附属書 C

に規定する塩化

ナトリウム 1.65 g を 0.1 mg の桁まではかりとり,全量フラスコ 1 000  ml に入れ,水を加えて溶

かし,水を標線まで加えて混合する。

1)

  認証標準物質の供給者としては,独立行政法人産業技術総合研究所計量標準総合センタ

ー(NMIJ)などの国家計量機関及び認証標準物質生産者がある。

3.2

)

塩化物標準液

Cl0.02

mg/ml

及び硝酸塩標準液

NO

3

0.02

mg/ml

)  次のものを用いる。

3.2.1

)

塩化物標準液

Cl0.02

mg/ml

)  塩化物標準液(Cl:1 mg/ml)20 ml を全量フラスコ 1 000  ml

に正確に入れ,水を標線まで加えて混合する。

3.2.2

)

硝酸塩標準液

NO

3

0.02

mg/ml

)  硝酸塩標準液(NO

3

:1 mg/ml)20 ml を全量フラスコ 1 000 ml

に正確に入れ,水を標線まで加えて混合する。

b

)

器具及び装置

  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

メンブランフィルター

  孔径約 0.2 μm のメンブランフィルターを装着したもので,

JIS K 0557

に規

定する A4 の水で洗浄したもの(必要な場合に用いる。

2

)

試料調製用シリンジ

  1 ml∼2.5 ml の容量をもつもの(必要な場合に用いる。

注記 2

  溶液をろ過するときに,溶液中のごみなどを除くため,メンブランフィルターとともに

用いている。

3

)

試料導入装置

  ループインジェクト方式で,容量 5  μl∼200  μl のもので,イオンクロマトグラフに

試料の一定量を再現よく導入できるもの。

4

)

ピストン式ピペット

JIS K 0970

に規定するもの。

5

)

イオンクロマトグラフ

  装置の構成は,

JIS K 0127

に規定するもので,サプレッサーをもつもの。

c

)

試験条件

  試験条件は,次による。


86

K 8005

:2014

なお,別の試験条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても

よい。

1

)

検出器の種類

  恒温槽内に設置された又は温度補償機能付き電気伝導度検出器。

2

)

カラム充塡剤の種類

  基材に陰イオン交換体を表面被覆したもの。

3

)

分離カラム

  内径 2 mm∼5 mm,長さ 10 cm∼25 cm のステンレス鋼製又は合成樹脂製のもので,分

離カラムの汚染を防ぐため,プレカラムを接続したもの。

4

)

カラム温度

  使用するカラムに適した温度に設定する。

5

)

溶離液

  溶離液は,装置の種類及びカラムに充

した陰イオン交換体の種類によって異なるので,

塩化物イオン(Cl

-

)及び硝酸イオン(NO

3

-

)のそれぞれが分離度

2)

 1.3 以上で分離できるものを用

いる。

注記 3

  溶離液は,脱気するか,又は脱気した水を用いて調製し,操作中は,溶離液に新たな気

体が溶け込むのを避けるための対策を講じるとよい。

2)

  イオンクロマトグラフの性能として分離度(R)は 1.3 以上なければならない。定期的に確

認するとよい。分離度を求めるには,溶離液を一定の流量(例として,1 ml/min∼2 ml/min)

で流す。クロマトグラムのピーク高さがほぼ同程度となるような濃度の陰イオン混合溶液

を調製して,クロマトグラムを作成し,次の式(E.6)によって算出する。

2

1

R1

R2

)

(

2

W

W

t

t

R

×

=

(E.6)

ここに,

t

R1

第 1 ピークの保持時間(秒)

t

R2

第 2 ピークの保持時間(秒)

W

1

第 1 ピークのピーク幅(秒)

W

2

第 2 ピークのピーク幅(秒)

6

)

溶出方法

  分析種の溶出は,グラジエント溶出法による。その条件の例を,

表 E.3

に示す。

表 E.3

グラジエント溶出の条件の例

溶離液

時間(分)

−10

a)

0 18.5

21.5

29.5

水酸化カリウム溶液の濃度(mmol/l)

10.0 19.0 22.0 26.0 46.0

a)

  カラムを平衡にするために要する時間。

7

)

再生液

  再生液は,サプレッサーを用いる場合に使用するが,装置の種類及びサプレッサーの種類

によって異なる。あらかじめ分離カラムと組み合わせて分析ピーク位置の分離の確認を行い,再生

液の性能を確認する。

注記 4

  例として,超純水,10 mmol/l∼200 mmol/l  硫酸などがある。

8

)

再生液の流量

  カラムの最適流量に設定する。

9

)

試料溶液及び検量線溶液の注入量

  適切な注入量を選択する。

d

)

操作

  操作は,次による。

1

)  試料溶液の調製は,試料 1.0 g を全量フラスコ 100 ml にはかりとり,二酸化炭素を除いた水を加え

て溶かし,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合する(Y0 液とする。

。必要ならば,メンブ

ランフィルターでろ過する。

2

)  検量線溶液の調製は,5 個の全量フラスコ 100 ml それぞれに試料 1.0 g をはかりとり,ピストン式

ピペットを用いて

表 E.4

に示す各標準液の体積を 5 段階はかりとり,二酸化炭素を除いた水を標線


87

K 8005

:2014

まで加えて混合する(それぞれ,Y1 液から Y5 液とする。

。試料溶液の調製に用いた場合は,メン

ブランフィルターでろ過する。

表 E.4

採取する標準液の体積

標準液 mg/ml

採取量  μl

Y0 Y1 Y2 Y3 Y4 Y5

塩化物標準液(Cl) 0.02

0

100

250

500

750

1

000

硝酸塩標準液(NO

3

) 0.02 0

100

250

500

750

1

000

3

)  イオンクロマトグラフを作動できる状態にし,分離カラムに溶離液を一定の流量で流しておく。サ

プレッサーを必要とする装置では,電流を一定電流で又は再生液を一定の流量で流しておく。

注記 5

  超純水を 1 ml/min∼2 ml/min の流量などで流しておく。

4

) Y0 液から Y5 液の一定量を,試料導入装置を用いてイオンクロマトグラフに注入し,

表 E.3

に示す

グラジエント溶出の条件などで溶離液を調製し

3)

,その溶離液を適切な流量で流して,クロマトグ

ラムを記録する。

なお,あらかじめ塩化物イオン(Cl

-

)及び硝酸イオン(NO

3

-

)のピークの保持時間を,確認して

おく。

3)

  溶離液自動調製システムによって,水酸化カリウム溶液の濃度を自動調製装置で調製して,

グラジエント溶出を行ってもよい。

e

)

計算

JIS K 0127

9.6

[標準添加法(作図法)

]によって分析種の濃度とピーク面積の検量線を作成

し,分析種の含有率を計算する。

f

)

判定

d

)によって操作し,

e

)によって得られた含有率が,次に適合するとき,

“塩化物(Cl)

:0.01 g/kg

以下(規格値)

,硝酸塩(NO

3

:0.01 g/kg 以下(規格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

E.4.4.2

第 法  イオンクロマトグラフィー

イソクラティック法

第 2 法  イオンクロマトグラフィー(イソクラティック法)は,次による。

a

)

試験用溶液類

  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

炭酸ナトリウム溶液

1

mg/ml

)  試料 1.0 g を全量フラスコ 1 000 ml にはかりとり,水を加えて溶か

し,水で標線に合わせて混合する。

2

)

二酸化炭素を除いた水

  箇条

6 d

)

1

)による。

3

)

塩化物標準液

Cl0.01

mg/ml

E.4.4.1 a

)

 3.1

)の塩化物標準液(Cl:1 mg/ml)10 ml を全量フラス

コ 1 000 ml に正確に入れ,水を標線まで加えて混合する。

4

)

硝酸塩標準液

NO

3

0.01

mg/ml

E.4.4.1 a

)

 3.1

)の硝酸塩標準液(NO

3

:1 mg/ml)10 ml を全量フ

ラスコ 1 000 ml に正確に入れ,水を標線まで加えて混合する。

5

)

りん酸塩標準液及び硫酸塩標準液

5.1

)

りん酸塩標準液

PO

4

1

mg/l

及び硫酸塩標準液

SO

4

1

mg/l

) JCSS に基づく標準液又は JCSS

以外の認証標準液のいずれかのものを用いる。

5.2

)

りん酸塩標準液

PO

4

0.01

mg/ml

及び硫酸塩標準液

SO

4

0.01

mg/ml

)  次のものを用いる。

5.2.1

)

りん酸塩標準液

PO

4

0.01

mg/ml

)  りん酸塩標準液(PO

4

:1 mg/ml)10 ml を全量フラスコ 1 000

ml に正確に入れ,水を標線まで加えて混合する。

5.2.2

)

硫酸塩標準液

SO

4

0.01

mg/ml

)  硫酸塩標準液(SO

4

:1 mg/ml)10 ml を全量フラスコ 1 000 ml


88

K 8005

:2014

に正確に入れ,水を標線まで加えて混合する。

b

)

器具及び装置

  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

メンブランフィルター

E.4.4.1 b

)

 1

)による。

2

)

試料調製用シリンジ

E.4.4.1 b

)

 2

)による。

3

)

試料導入装置

E.4.4.1 b

)

 3

)による。

4

)

ピストン式ピペット

E.4.4.1 b

)

 4

)による。

5

)

イオンクロマトグラフ

E.4.4.1 b

)

 5

)による。

c

)

試験条件

  試験条件は,次による。

なお,別の試験条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても

よい。

1

)

検出器の種類

E.4.4.1 c

)

 1

)による。

2

)

カラム充塡剤の種類

E.4.4.1 c

)

 2

)による。

3

)

分離カラム

E.4.4.1 c

)

 3

)による。

4

)

カラム温度

E.4.4.1 c

)

 4

)による。

5

)

溶離液

  溶離液は,調製した炭酸ナトリウム溶液(1 mg/ml)の必要量(約 500 ml)を用いる。

注記 1

  溶離液は,脱気するか,又は脱気した水を用いて調製し,操作中,溶離液に新たな気体

が溶け込むのを避けるための対策を講じるとよい。

6

)

溶離液の流量

  カラムの最適流量に設定する。

7

)

再生液

E.4.4.1 c

)

 7

)による。

8

)

再生液の流量

E.4.4.1 c

)

 8

)による。

9

)

試料溶液及び検量線溶液の注入量

E.4.4.1 c

)

 9

)による。

d

)

操作

  操作は,次による。

1

)  検量線溶液の調製は,4 個の全量フラスコ 1 000 ml それぞれに試料 1.0 g をはかりとり,二酸化炭素

を除いた水を加えて溶かし,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合する。必要ならば,孔径

約 0.2 μm のメンブランフィルターでろ過する。

2

)  さらに,4 個の全量フラスコ 1 000 ml それぞれに,ピストン式ピペットを用いて

表 E.5

に示す各標

準液の体積を 4 段階はかりとり,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合する(それぞれ,Y0

液から Y3 液とする。

表 E.5

採取する標準液の体積

標準液 mg/ml

採取量  ml

Y0 Y1 Y2 Y3

塩化物標準液(Cl) 0.01

0

1

5

10

硝酸塩標準液(NO

3

) 0.01

0 1 5

10

りん酸塩標準液(PO

4

) 0.01  0  1  5  10

硫酸塩標準液(SO

4

) 0.01

0

1

5

10

3

)  イオンクロマトグラフを作動できる状態にし,分離カラムに溶離液を一定の流量で流しておく。サ

プレッサーを必要とする装置では,電流を一定電流で又は再生液を一定の流量で流しておく。

注記 2

  超純水を 1 ml/min∼2 ml/min の流量などで流しておく。

4

) Y0 液から Y3 液の一定量を,試料導入装置を用いてイオンクロマトグラフに注入し,クロマトグラ


89

K 8005

:2014

ムを記録する。

なお,あらかじめ塩化物イオン(Cl

-

,硝酸イオン(NO

3

-

,りん酸イオン(PO

4

3-

)及び硫酸イオ

ン(SO

4

2-

)のピークの保持時間を,確認しておく。

e

)

計算

JIS K 0127

9.6

[標準添加法(作図法)

]によって濃度とピーク面積の検量線を作成し,分析

種の含有率を計算する。

f

)

判定

d

)によって操作し,

e

)によって得られた含有率が,次に適合するとき,

“塩化物(Cl)

:0.01 g/kg

以下(規格値)

,硝酸塩(NO

3

:0.01 g/kg 以下(規格値)

,りん酸塩(PO

4

:2 mg/kg 以下(規格値)

硫黄化合物(S として)

:5 mg/kg 以下(規格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

E.4.5

りん酸塩

PO

4

りん酸塩(PO

4

)の試験方法は,

E.4.5.1

E.4.5.2

又は

E.4.5.3

のいずれかによる。

E.4.5.1

第 法  流れ分析法

第 1 法  流れ分析法は,次による。

a

)

試験用溶液類

  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

アスコルビン酸溶液

30

g/l

JIS K 9502

に規定する L(+)-アスコルビン酸 30 g を水に溶かして,

1 000 ml とする。

2

)

超純水

キャリヤー溶液

)  抵抗率が 18 MΩ・cm 以上(25  ℃)

[電気伝導率  0.1 mS/m(25  ℃)以

下]の水。

3

)

モリブデン酸アンモニウム−硫酸

1.44 mol/l

溶液

JIS K 8905

に規定する七モリブデン酸六アン

モニウム四水和物 5 g 及び

JIS K 8533

に規定するビス[(+)-タルトラト]二アンチモン(III)酸二

カリウム三水和物 0.2 g を水約 400 ml に溶かす。この液を冷却してかき混ぜながら,

JIS K 8951

規定する硫酸 80 ml を徐々に加える。さらに,ドデシル硫酸ナトリウム 2 g を加えて溶かした後,

全量フラスコ 1 000 ml に移し,水を標線まで加えて混合する。

4

)

りん酸塩標準液

PO

4

0.01

mg/ml

E.4.4.2 a

)

 5.2.1

)による。

b

)

器具及び装置

  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

メンブランフィルター

E.4.4.1 b

)

 1

)による。

2

)

試料調製用シリンジ

E.4.4.1 b

)

 2

)による。

3

)

ピストン式ピペット

E.4.4.1 b

)

 4

)による。

4

)

流れ分析装置

  装置の構成は,

JIS K 0126

に規定するもので,フローインジェクション分析(FIA)

が可能なもの。

装置の構成の例を,

図 E.2

に示す。


90

K 8005

:2014

C

キャリヤー溶液(超純水)

R1:  モリブデン酸アンモニウム−硫酸(1.44 mol/l)溶液 
R2:  アスコルビン酸溶液 
S:  試料 
1:  ポンプ 
2:  試料導入器(サンプル量 200 μl) 
3:  反応槽(内径 0.5 mm,長さ 10 m,80  ℃) 
4:  検出器  波長 880 nm 
5:  背圧コイル(内径 0.25 mm,長さ 3 m) 
6:  廃液

図 E.2

流れ分析装置

りん酸イオン分析用

の構成図の例

c

)

試験条件

  試験条件は,次による。

なお,別の試験条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても

よい。

1

)

検出器の種類

  吸光光度検出器(波長 880 nm 付近で測定可能なもの)

2

)

送液部

  脈流の小さいポンプを用いる。

3

)

試料導入部

  6 方切替えバルブをもつもの。必要に応じて,自動導入装置を用いることができる。

4

)

細管の材質及び内径

  四ふっ化エチレン樹脂などのふっ素樹脂製の管及び 0.5 mm∼0.8 mm。

5

)

反応部

  一定温度に加熱保持できる恒温槽。

6

)

記録部

  検出器からの信号を記録できるもの。

7

)

キャリヤー溶液の流量

  最適流量に設定する。

8

)

試料溶液及び検量線溶液の注入量

  適切な注入量を選択する。

d

)

操作

  操作は,次による。

1

)  試料溶液の調製は,試料 1.0 g を全量フラスコ 50 ml にはかりとり,水で溶かし,水を標線まで加え

て混合する(X 液)

。必要ならば,メンブランフィルターでろ過する。

2

)  検量線溶液の調製は,4 個の全量フラスコ 50 ml それぞれに,ピストン式ピペットで,

表 E.6

に示す

りん酸塩標準液の体積を 4 段階はかりとり,水を標線まで加えて混合する(それぞれ,Y

0

液から

Y

3

とする。

表 E.6

採取するりん酸塩標準液の体積

標準液 mg/ml

採取量  ml

Y

0

Y

1

Y

2

Y

3

りん酸塩標準液(PO

4

) 0.01  0  1  2  5


91

K 8005

:2014

3

)  流れ分析装置を作動できる状態にし,超純水,モリブデン酸アンモニウム−硫酸(1.44 mol/l)溶液

及びアスコルビン酸溶液(30 g/l)をポンプで送液し,ベースラインが測定に支障のない状態である

ことを確認し,りん酸イオン(PO

4

3-

)による応答が適切になるよう検出器の感度を調節する。

なお,あらかじめりん酸イオン(PO

4

3-

)のピークの保持時間は,確認しておく。

4

) X 液及び Y

0

液から Y

3

液の一定量を,試料導入装置を用いて流れ分析装置に注入して,クロマトグ

ラムを記録する。

e

)

計算

JIS K 0126

6.4

(検量線の作成)によって検量線を作成し,りん酸塩(PO

4

)の含有率を算出

する。

f

)

判定

d

)によって操作し,

e

)によって得られた含有率が,次に適合するとき,

“りん酸塩(PO

4

:2 mg/kg

以下(規格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

E.4.5.2

第 法  イオンクロマトグラフィー

第 2 法  イオンクロマトグラフィーは,

E.4.4.2

[第 2 法  イオンクロマトグラフィー(イソクラティッ

ク法)

]による。

E.4.5.3

第 法  吸光光度法

モリブデンブルー法

第 3 法  吸光光度法(モリブデンブルー法)は,次による。

a

)

試験用溶液類

  試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

七モリブデン酸六アンモニウム−アスコルビン酸溶液

JIS K 8905

に規定する七モリブデン酸六ア

ンモニウム四水和物 6 g 及び

JIS K 8533

に規定するビス[(+)-タルトラト]二アンチモン(III)酸

二カリウム三水和物 0.24 g を水 300 ml に溶かし,硫酸(2+1)120 ml 及び

JIS K 8588

に規定する

アミド硫酸アンモニウム 5 g を加えて溶かし,水で 500 ml にする(A 液)

JIS K 9502

に規定する

L(+)-アスコルビン酸 7.2 g を水に溶かして 100 ml にする(B 液)。B 液は,0  ℃∼10  ℃の暗所に保

存する。使用時に A 液及び B 液を体積比 5:1 で混合する。

2

)

硫酸

21

)  水の体積 1 を冷却してかき混ぜながら,

JIS K 8951

に規定する硫酸の体積 2 を徐々に

加える。

3

)

りん酸塩標準液

PO

4

0.01

mg/ml

E.4.4.2 a

)

 5.2.1

)による。

b

)

器具及び装置

  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

吸収セル

  光の吸収を測定するために試料,対照液などを入れる容器で,光路長が 10 mm のもの。

2

)

ピストン式ピペット

E.4.4.1 b

)

 4

)による。

3

)

恒温水槽

  20  ℃∼40  ℃に調節できるもの(必要な場合に用いる。

4

)

分光光度計

  装置の構成は,

JIS K 0115

に規定するもの。

c

)

操作

  操作は,次のとおり行う。

1

)  試料溶液の調製は,試料 4.0 g を蒸発皿にはかりとり,水 15 ml を加えて溶かした後,時計皿で蓋を

して,その時計皿を少しずらして,液が蒸発皿からあふれないように注意して少しずつ塩酸(2+1)

12 ml を徐々に加え

4)

。泡の発生が少なくなったら,時計皿を取り,液が蒸発皿からあふれないよう

に注意して,徐々に加熱し

5)

,水浴上で蒸発乾固する。蒸発皿に少量の水を加えて溶かし,全量フ

ラスコ 25 ml に移し,水で約 20 ml にする(X 液)

4)

  試料と塩酸(2+1)は反応して,泡(二酸化炭素)が発生する。

5)

  急激に加熱すると,泡(二酸化炭素)の発生量が大きくなる場合もある。

2

)  検量線溶液の調製は,準備した 4 個の全量フラスコ 25 ml それぞれに,りん酸塩標準液(PO

4

:0.01


92

K 8005

:2014

mg/ml)をピストン式ピペットを用いて,

表 E.7

に示すりん酸塩標準液(PO

4

:0.01 mg/ml)の体積

を 4 段階はかりとり,水 20 ml を加えて混合する(それぞれ,Y

0

液から Y

3

液とする。

表 E.7

採取する標準液の体積

標準液 mg/ml

採取量  ml

Y

0

Y

1

Y

2

Y

3

りん酸塩標準液(PO

4

) 0.01  0 0.5 1.0

2.0

3

) X 液及び Y

0

液から Y

3

液それぞれに,七モリブデン酸六アンモニウム−アスコルビン酸溶液 2 ml を

加え,水を標線まで加えて,振り混ぜた後,20  ℃∼40  ℃で 15 分間放置する。

4

) X 液及び Y

1

液から Y

3

液から得られた液は,Y

0

液を対照液とし,吸収セルを用いて,分光光度計で

波長 720 nm 付近の吸収極大の波長における吸光度を,

JIS K 0115

6.

(特定波長における吸収の測

定)によって測定する。

d

)

計算

JIS K 0115

8.1

(検量線法)によって,りん酸塩(PO

4

)の含有率を算出する。

e

)

判定

c

)によって操作し,

d

)によって計算し,次に適合するとき,

“りん酸塩(PO

4

:2 mg/kg 以下(規

格値)

”とする。

計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

E.4.6

けい酸塩

Si として

硫黄化合物

として

カリウム

K

マグネシウム

Mg

カルシウ

Ca

Cu

Pb

及び鉄

Fe

けい酸塩(Si として)

,硫黄化合物(S として)

,カリウム(K)

,マグネシウム(Mg)

,カルシウム(Ca)

銅(Cu)

,鉛(Pb)及び鉄(Fe)の試験方法は,

E.4.6.1

又は

E.4.6.2

若しくは

E.4.6.3

を用いることもでき

る。分析種と対応する試験方法を,

表 E.8

に示す。

表 E.8

分析種と対応する試験方法

分析種

対応する試験方法

けい酸塩(Si として)

,硫黄化合物(S として)

カリウム(K)

,マグネシウム(Mg)

,カルシ

ウム(Ca)

,銅(Cu)

,鉛(Pb)及び鉄(Fe)

第 1 法  ICP 発光分光分析法[検量線法(強度比法)

カリウム(K)

第 2 法  ICP 発光分光分析法(標準添加法)

銅(Cu)

,鉛(Pb)及び鉄(Fe)

第 3 法  固相抽出−ICP 発光分光分析法[検量線法(発光強度法)

E.4.6.1

第 法  ICP 発光分光分析法[検量線法

強度比法

第 1 法  ICP 発光分光分析法[検量線法(強度比法)

]は,次による。

a

)

試薬及び試験用溶液類

  試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1

)

硝酸

JIS K 8541

に規定する質量分率 60 %∼61 %のもの。

2

)

塩酸

21

JIS K 8180

に規定する塩酸の体積 2 と水の体積 1 とを混合する。

3

)

硝酸

12

JIS K 8541

に規定する硝酸(質量分率 60 %∼61 %)の体積 1 と水の体積 2 とを混合

する。

4

)

イットリウム標準液

Y1

mg/ml

)  次のいずれかを用いる。

4.1

)  硝酸イットリウム六水和物(質量分率 99.9 %以上)4.31 g を全量フラスコ 1 000 ml にはかりとり,

硝酸(1+2)25 ml 及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。

4.2

)  酸化イットリウム(質量分率 99.99 %以上)1.27 g をビーカー200 ml などにはかりとり,硝酸 75 ml

を加えて,熱板上で加熱し溶解させ,全量フラスコ 1 000 ml に移し,ビーカー200 ml などを洗い,


93

K 8005

:2014

洗液を全量フラスコ 1 000 ml に加えた後,水を標線まで加えて混合する。

注記

  イットリウム標準液(Y:1 mg/ml)は,ICP 発光分光分析法で発光強度を補正するため

の内標準である。市販のイットリウム標準液(Y:1 mg/ml)に,分析対象の元素及び妨

害元素が存在しないことを確認し,酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場

合には,市販のものを用いてもよい。

5

)

けい素標準液,硫黄標準液,カリウム標準液,マグネシウム標準液,カルシウム標準液,銅標準液,

鉛標準液及び鉄標準液

5.1

)

けい素標準液

Si1

mg/ml

,硫黄標準液

S1

mg/ml

,カリウム標準液

K1

mg/ml

,マグ

ネシウム標準液

Mg1

mg/ml

,カルシウム標準液

Ca1

mg/ml

,銅標準液

Cu1

mg/ml

鉛標準液

Pb1

mg/ml

及び鉄標準液

Fe1

mg/ml

)  次のいずれかを用いる。

5.1.1

) JCSS に基づく標準液又は JCSS 以外の認証標準液。

5.1.2

)

けい素標準液

Si1 mg/ml

及び硫黄標準液

S1 mg/ml

を調製する場合

  次による。

5.1.2.1

)

けい素標準液

Si1

mg/ml

JIS K 8885

に規定する二酸化けい素 0.535 g(900  ℃∼1 000  ℃

で強熱後,デシケーターで常温まで放冷。

)をはかりとり,

JIS K 8625

に規定する炭酸ナトリ

ウム 2 g を加え,白金るつぼ中で加熱融解する。冷却後,水を加えて溶かし樹脂製全量フラス

コ 250 ml に移し,水を標線まで加えて混合する。樹脂製瓶に保存する。

5.1.2.2

)

硫黄標準液

S1

mg/ml

JIS K 8962

に規定する硫酸カリウム 5.44 g を全量フラスコ 1 000 ml

にはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。

5.2

)

けい素標準液

Si0.01

mg/ml

,硫黄標準液

S0.01

mg/ml

,カリウム標準液

K0.01

mg/ml

マグネシウム標準液

Mg0.01

mg/ml

,カルシウム標準液

Ca0.01

mg

/ml

,銅標準液

Cu

0.01

mg/ml

,鉛標準液

Pb0.01

mg/ml

及び鉄標準液

Fe0.01

mg/ml

)  次のものを用いる。

5.2.1

)

けい素標準液

Si0.01

mg/ml

)  けい素標準液(Si:1 mg/ml)10 ml を全量フラスコ 1 000 ml に

正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。樹脂製瓶に保存する。

5.2.2

)

硫黄標準液

S0.01

mg/ml

)  硫黄標準液(S:1 mg/ml)10 ml を全量フラスコ 1 000 ml に正確

にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。

5.2.3

)

カリウム標準液

K0.01

mg/ml

)  カリウム標準液(K:1 mg/ml)10 ml を全量フラスコ 1 000 ml

に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。樹脂製瓶に保存する。

5.2.4

)

マグネシウム標準液

Mg0.01

mg/ml

)  マグネシウム標準液(Mg:1 mg/ml)10 ml を全量フラ

スコ 1 000 ml に正確にはかりとり,塩酸(2+1)15 ml を加え,更に水を標線まで加えて混合す

る。

5.2.5

)

カルシウム標準液

Ca0.01

mg/ml

)  カルシウム標準液(Ca:1 mg/ml)10 ml を全量フラスコ

1 000  ml に正確にはかりとり,塩酸(2+1)15 ml を加え,更に水を標線まで加えて混合する。

樹脂製瓶に保存する。

5.2.6

)

銅標準液

Cu0.01

mg/ml

)  銅標準液(Cu:1 mg/ml)10 ml を全量フラスコ 1 000 ml に正確に

はかりとり,硝酸(1+2)25 ml を加え,更に水を標線まで加えて混合する。

5.2.7

)

鉛標準液

Pb0.01

mg/ml

)  鉛標準液(Pb:1 mg/ml)10 ml を全量フラスコ 1 000 ml に正確に

はかりとり,硝酸(1+2)25 ml を加え,更に水を標線まで加えて混合する。

5.2.8

)

鉄標準液

Fe0.01

mg/ml

)  鉄標準液(Fe:1 mg/ml)10 ml を全量フラスコ 1 000  ml に正確に

はかりとり,硝酸(1+2)25 ml を加え,更に水を標線まで加えて混合する。褐色ガラス製瓶に

保存する。


94

K 8005

:2014

b

)

器具及び装置

  主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1

)

ピストン式ピペット

E.4.4.1 b

)

 4

)による。

2

)

ICP 発光分光分析装置

  装置の構成は,

JIS K 0116

に規定するもの。

c

)

分析条件

  分析条件は,次による。

分析種及び内標準イットリウムの測定波長の例を,

表 E.9

に示す。

なお,別の分析条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても

よい。

表 E.9

分析種及び内標準イットリウムの測定波長の例

単位  nm

分析種及び内標準

測定波長

けい素 Si 251.611

硫黄 S

181.972

マグネシウム Mg

279.553

カルシウム Ca

279.553

カリウム K  766.491

銅 Cu

327.395

鉛 Pb

182.143

鉄 Fe

238.204

イットリウム

a)

 Y

371.029

a)

  内標準イットリウム(Y)の測定波長として,適切

であれば,他の波長も用いることができる。

d

)

操作

  操作は,次のとおり行う。

1

)  試料溶液の調製は,試料 1.0 g を全量フラスコ 50 ml にはかりとり,硝酸(1+2)又は硝酸 3 ml,及

び水 10 ml を加え,穏やかに振り混ぜて溶液中に溶解している二酸化炭素を除く。イットリウム標

準液(Y:1 mg/ml)1.0 ml を加えて,水を標線まで加えて混合する(X 液)

2

)  検量線溶液の調製は,5 個の全量フラスコ 50 ml を準備する。それぞれに硝酸(1+2)又は硝酸 3 ml,

イットリウム標準液(Y:1 mg/ml)1.0 ml 及び水 10 ml を加える。それぞれの全量フラスコにピス

トン式ピペットを用いて,

表 E.10

に示す各標準液の体積を 5 段階はかりとり,水を標線まで加えて

混合する(それぞれ,Y

10

液から Y

14

液とする。

表 E.10

採取する各標準液の体積

標準液 mg/ml

採取量  ml

Y

10

Y

11

Y

12

Y

13

Y

14

けい素標準液

0.01  0  0.1 0.5

1.0 2.0

硫黄標準液

0.01  0  0.1 0.5

1.0 2.0

カリウム標準液

0.01  0  0.2 1.0

2.0 4.0

マグネシウム標準液

0.01  0  0.1 0.5

1.0 2.0

カルシウム標準液

a)

0.01  0  0.1 0.5

1.0 2.0

0.01 0 0.6

3.0

6.0

12.0

銅標準液

0.01  0  0.1 0.5

1.0 2.0

鉛標準液

0.01  0  0.1 0.5

1.0 2.0

鉄標準液

0.01  0  0.1 0.5

1.0 2.0

a)

  カルシウム標準液の検量線溶液の濃度は,機器により異なる場合

がある。


95

K 8005

:2014

3

) ICP 発光分光分析装置の一般事項は,

JIS K 0116

の箇条

4

(ICP 発光分光分析)による。

4

) ICP 発光分光分析装置は