>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

K 7251

:2002 (ISO 15512:1999)

(1)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本プラスチック工業連盟(JPIF)/財団法人

日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標

準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 15512:1999,Plastics―Determination

of water content

を基礎として用いた。


K 7251

:2002 (ISO 15512:1999)

(2)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

目  次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  法―無水メタノール抽出法

2

3.1

  原理

2

3.2

  試薬

2

3.3

  装置

2

3.4

  測定試料の作製

2

3.5

  手順

2

3.6

  結果の表示

3

3.7

  精度

3

4.

  法―水分気化法

3

4.1

  原理

3

4.2

  試薬

3

4.3

  試験装置

4

4.4

  試料の作製

4

4.5

  手順

6

4.6

  結果の表示

7

4.7

  精度

7

5.

  法―マノメータ法

7

5.1

  原理

7

5.2

  試薬

7

5.3

  装置

7

5.4

  試料の作製

7

5.5

  手順

8

5.6

  結果の表示

10

5.7

  精度

10

6.

  試験報告

10

 


著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

日本工業規格

JIS

 K

7251

:2002

(ISO 15512

:1999

)

プラスチック―水分含有率の求め方

Plastics

―Determination of water content

序文  この規格は,1999 年に第 1 版として発行された ISO 15512,Plastics―Determination of water content

を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。

1.

適用範囲

1.1

この規格は,粒状及び最終成形中のプラスチックの水分含有率の求め方について規定する。この方

法は,JIS K 7209 で規定する,プラスチックの吸水率(動力学的及び平衡水分)を求めるための試験方法

ではない。この方法は,次に示す水分含有率の求め方に適用する。

−  A 法  0.1  %以上

−  B 法  0.01  %以上

−  C 法  0.01  %以上

水分含有率は,材料の加工上重要な性質であり,材料規格に定められたレベル以下が望ましい。

1.2

この規格では,三つの方法を規定する。

a

)  A 法(無水メタノール抽出法):無水メタノールによって抽出した水分をカールフィッシャ法によって

滴定する方法である。すべてのプラスチックに適用でき,最大 4 mm×4 mm×3 mm の粒状物に適用で

きる。

b

)  B 法(水分気化法):加熱した乾燥空気又は乾燥窒素ガスで水分を気化させる方法で,収集した水分を

カールフィッシャ法で滴定する。この方法は,すべてのプラスチックに適用でき,大きさが 4 mm×

4 mm

×3 mm 以下の粒状物に適用できる。

c

)  C 法(マノメータ法):水分を真空下で蒸発させ,その圧力上昇から水分含有率を測定する。この方法

は,室温で明らかに蒸気圧が認められる水以外の揮発成分を含むプラスチック材料には適用できない。

大量の揮発成分があるのかどうか,例えば,ガスクロマトグラフィーで定期的に検査するのが望まし

い。このような検査は,特に新しいタイプ又はグレードの材料に必要である。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 15512

:1999,Plastics―Determination of water content (IDT)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発効年又は発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格

の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。

JIS K 7209

:2000  プラスチック―吸水率の求め方


2

K 7251

:2002 (ISO 15512:1999)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

備考  ISO 62:1999  Plastics―Determination of water absorption が,この規格と一致している。

ISO 760

:1978  Determination of water―Karl Fisher method (General method)

3.

A

法―無水メタノール抽出法

3.1

原理  測定試料から無水メタノールによって水分を抽出し,抽出した水分をカールフィッシャ法に

よって定量する。

3.2

試薬  測定には,認定された分析用グレードを用いる。

3.2.1

メタノール  水分含有率が 0.1 質量%以下のもの。

3.2.2

カールフィッシャ試薬  力価が水分 3 mg/ml∼5 mg/ml の試薬。自分で調製した場合は,ISO 760

に従って力価を検定する。

3.3

装置  通常の試験装置及び次のもの。

3.3.1

ガラスフラスコ  容量 250 ml のすり合わせガラス栓又はゴム栓付きのもの。

3.3.2

滴定用三角フラスコ  容量 150 ml の標準共通すり合わせ口及びすり合わせガラス栓付きのもの。

3.3.3

還流冷却器  フラスコ(3.3.2)と吸水管(3.3.4)をすり合わせ部で連結できるもの。

3.3.4

すり合わせ連結付き吸水管  塩化カルシウム又はその他の乾燥剤入りのもの。

3.3.5

電気ヒータ又は熱風ヒータ  フラスコ(3.3.2)の加熱用。

3.3.6

ピペット  容量 50 ml のもの(支障がなければ自動ピペッターでもよい)。

3.3.7

ワッフル瓶  二つの管付きのもの。

3.3.8

吸水管(曲管又は 字管) 塩化カルシウム入りのもの。

3.3.9

ゴム製ピペッター吸引具

3.3.10

ピペット  容量 10 ml のもの。

3.3.11

デシケータ  塩化カルシウム入りのもの。

3.3.12

化学天びん  正確さが 0.2 mg のもの。

3.3.13

カールフィッシャ装置  ISO 760 によって水分含有率を測定できる装置。

3.4

測定試料の作製

3.4.1

粒状物  代表試料約 100 g を,予備乾燥したガラスフラスコ(3.3.1)に入れ,直ちに栓をする。

備考  オーブンでガラスフラスコを予備乾燥し,次に,シリカゲルなどの吸水剤と一緒に冷却するの

が望ましい。

3.4.2

最終成形品  4 mm×4 mm×3 mm 以下の大きさになるように切削又は切断する。できるだけ吸水

させないために,直ちに次の手順に進む。

3.5

手順

3.5.1

事前の注意事項  測定する水分は少量なので,試料容器,大気又は移し替え器具から試料が吸湿し

ないように常に注意を払う。親水性の樹脂試料は,大気と遮断する。

3.5.2

試験試料の作製  同じ試料からとった二つの測定試料について試験を行う。推定水分量が 10 mg

から 20 mg になるように試料を採取する。

3.5.3

測定

3.5.3.1

試験装置を注意深く乾燥する。

3.5.3.2

測定試料を 1 mg まではかりとり,すり合わせガラス栓付きの滴定用三角フラスコ(3.3.2)に入

れる。

無水メタノール(3.2.1)50 ml をピペット(3.3.6)で測定試料の入った三角フラスコに入れる。


3

K 7251

:2002 (ISO 15512:1999)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

同時に,空試験のために無水メタノール 50 ml を,もう一つの三角フラスコに入れ,フラスコに栓をす

る。

これらの栓をしたフラスコは,試験中はデシケータ(3.3.11)に入れておく。

3.5.3.3

三角フラスコの栓を取り,塩化カルシウム管(3.3.4)を連結した還流冷却器(3.3.3)にすばやく

取り付ける。三角フラスコの内容物を 3 時間還流したのち,45 分間放置して室温まで冷却する。還流冷却

器から三角フラスコをはずして,すばやく栓をしてデシケータに入れる。

3.5.3.4

カールフィッシャ装置(3.3.13)を用いて,カールフィッシャ試薬(3.2.2)によって,各フラス

コ内容物の水分含有量を滴定によって求める。

3.6

結果の表示

3.6.1

水分含有率 は 2 回の測定の各々について次の式で計算し,質量百分率で表示する。

(

)

100

2

1

×

m

T

V

V

w

ここに,  V

1

:  測定に要したカールフィッシャ試薬の量(ml)

V

2

:  ブランク試験に要したカールフィッシャ試薬の量(ml)

T

:  カールフィッシャ試薬 1 ml 当たりの水のグラム当量(g/ml)

m

:  測定試料の質量(g)

3.6.2

2

回の測定値の差は,相対値で 10  %又は絶対値で 0.02  %のいずれか大きい方の値を超えてはなら

ない。2 回の測定値の差が,これを超える場合は,連続した 2 回の測定値の差がこの中に入るまで測定を

繰り返し,合致しないデータはすべて破棄する。

3.6.3

結果は 2 回の平均値で示し,0.01 質量%の位まで求める。

3.7

精度  この試験法の精度は,実験室間のデータがないのでわからない。実験室間のデータが得られ

た時点で,その後の改正版に記載する。

4.

B

法―水分気化法

4.1

原理  試料をひょう量し,オーブン中に置く。測定試料中の水分を蒸発させて,乾燥窒素のキャリ

ヤーガスで滴定セルに送る。次に,その水分をカールフィッシャ電量測定法で滴定する。この方法は,次

の反応式で水の存在下で二酸化硫黄によってよう素が還元され,三酸化硫黄とよう化水素とが生成するこ

とに基づいている。

      I

2

  +  SO

2

  +  H

2

O

  →  2HI  +  SO

3

よう素を含む通常のカールフィッシャ試薬と異なり,電量滴定法は,次の反応によって,よう素化合物

からよう素を発生させる。

      2I

  →  I

2

  +  2e

このとき,ファラデーの法則によって水 1 mg 当たり 10.71 C の電気量が発生する。

4.2

試薬  測定には,認定された分析用グレードの試薬だけ及び蒸留水又はこれと同等の純度の水だけ

を用いる。

4.2.1

陽極溶液  よう素イオン(反応混合物中によう素を発生させる),ピリジン(又はジピリジルプロ

パン,アルキルアミノピリジン,イミダゾール,ジエタノールアミンのようなその他の塩基)

,二酸化硫黄

及びメタノール(又は他の適切な有機溶媒)を含む。この反応液は,装置製造業者の指示書に基づいて作

製する。


4

K 7251

:2002 (ISO 15512:1999)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

4.2.2

陰極溶液  メタノール(又は他の適切な有機溶媒)中に適切な塩類を含んだもの。この液は,装置

製造業者の指示書に基づいて作製する。

備考  陽極溶液(4.2.1)及び陰極溶液(4.2.2)には,ハイドラナール・カールフィッシャ試薬を推奨

する。この試薬は,ピリジンを含まないので毒性がなく,非常に安定で不快臭もない。

4.2.3

中和溶液  プロピレンカーボネート,エチレングリコールモノメチルエーテル,2-メトキシメタノ

ール又はメチルセロソルブ中に約 4 mg/ml の水を含むもの。

4.2.4

シリカゲル  粒径が約 2 mm のもので,デシケータの乾燥剤として使う。

4.2.5

SICAPENT

®1

)

モレキュラーシーブ又は五酸化りん  キャリヤーガスの乾燥剤として使用する。

1

)

 SICAPENT

®

は,MERCK 社の商標名である。

4.2.6

グリース  ほとんど水を含まないか又は無水で,かつ,ほとんど吸水性のないもの。すり合わせガ

ラスの連結部を潤滑にし,系内への空気の混入を遮断する。

4.2.7

窒素ガス(N

2

)  水分含有率が 5

µg/g 未満のもの。

4.3

試験装置  通常の試験装置及び次のもの。

4.3.1

カールフィッシャ電量滴定装置  制御ユニットと滴定セル部とで構成する(図 参照)(発生セル,

陰極溶液セル,二極白金電極及びマグネティックスターラを備えたもの)

。装置は,セル中に存在する水と

よう素イオンとが化学量論的に反応して電気量に見合ったよう素を発生するように設計されている。

4.3.2

水分気化器  試料を少なくとも 300  ℃まで加熱できるオーブン,加熱管(図 参照),温度制御ユ

ニット,キャリヤーガス流量計及び乾燥剤の入ったキャリヤーガス乾燥管からなる。

4.3.3

マイクロシリンジ  容量が 10

µl で検定済みのもの。

4.3.4

試料容器  アルミホイルで手作りの使い捨て容器を作る。大きさは,試料を入れるのに十分で,か

つ,加熱管にセットするのに大きすぎてはならない。

4.4

試料の作製

4.4.1

試験材料は,粒状物,成形用粉体,半製品,成形体などその形状を問わない。

4.4.2

半製品及び成形体は,適切な大きさに切る。粒状物は,4 mm×4 mm×3 mm より小さいものとす

る。

4.4.3

試料から 10 g 以内の代表試料をはかりとる。試料が少ないので,はかりとった試料が代表試料か

どうか十分注意して確認する。


5

K 7251

:2002 (ISO 15512:1999)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

        記号 
        1  カールフィッシャ電量測定装置    6  気化装置                      10  流量計 
        2  排気ガス                        7  オーブン                      11  温度調節器

        3  滴定セル                        8  加熱管                        12  窒素ガス 
        4  滴定制御器                      9  吸水管(例えば,P

2

O

5

        5  電源                                どの乾燥剤を入れたもの)

  1  法による水分含有率測定用システム

a

)

押棒タイプ

b

)

マグネットタイプ

            記号 
            1  試料容器                    3  試料容器導入口

            2  試料投入口                  4  マグネット

  2  加熱管


6

K 7251

:2002 (ISO 15512:1999)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

4.5

手順

4.5.1

事前の注意事項  測定する水分は少量なので,試料容器,大気又は移し替え器具から試料が吸湿し

ないように,常に注意を払う。親水性の樹脂試料は,大気と遮断する。

4.5.2

装置の準備

4.5.2.1

次の手順の理解のために,

図 を参照する。

4.5.2.2

製造業者の操作マニュアルに従って,水分気化装置(4.3.2)及びカールフィッシャ電量滴定装置

4.3.1)を組み立てる。

4.5.2.3

製造業者の操作マニュアルに従って,吸水管を乾燥剤(4.3.2 参照)で満たす。

4.5.2.4

陽極溶液(4.2.1)約 200 ml(容器のサイズに合わせて)を発生セルに,陰極溶液(4.2.2)10 ml

を陰極溶液セル(4.3.1 参照)にそれぞれ入れる。陰極溶液の逆流による混入を防ぐために,陰極溶液の液

面は陽極溶液の液面より低くする。

4.5.2.5

セルのスイッチを入れる。セルの電位がマイナスを示すときは,陽極溶液に過剰のよう素が含ま

れているので,中和溶液(4.2.3)を 50

µl から 200 µl 加える。

4.5.2.6

気化器と滴定セルとをつなぐ管を外す。キャリヤーガスの流量を 200∼300 ml/min に設定し,オ

ーブンを気化器(4.3.2)の残存水分を除くために必要な温度まで加熱する。

4.5.2.7

滴定セルを持ち上げ,セルの壁面についた水分を除くために,セルをゆっくり振って滴定液をか

くはんする。滴定セル内の空気を乾燥,安定化させるために溶液を“滴定モード”で1分間かくはんする。

4.5.2.8

気化器と滴定セルとを再び管でつなぐ。滴定中は,キャリヤーガスを流し続ける。これで試料の

測定準備は完了である。

4.5.3

装置の確認

4.5.3.1

カールフィッシャ電量滴定装置が正しく作動しているかどうかを調べるために,次のように既知

の水分量でキャリブレーションを行う。すなわち,装置を安定化して READY の状態にしたのち,スター

トボタンを押し,次いで 10

µl のマイクロシリンジ(4.3.3)を用いて 5 µl の水を注意深くセルに注入する。

END

ランプがついたら,数値を読み取る。この値は,

(5 000±250)

µg であればよい。

4.5.3.2

装 置 全 体 が 正 常 に 動 い て い る か ど う か を 調 べ る た め に , 酒 石 酸 ナ ト リ ウ ム ・ 二 水 和 物

(Na

2

C

4

H

4

O

6

・2H

2

O

)50 mg の水分含有率を 150  ℃で測定する。4.5.3.1 に従って,酒石酸ナトリウム・二水

和物に含まれる水分率を測定する。この値は,

(15.6±0.5)%であればよい。

4.5.4

測定

4.5.4.1

試料容器(4.3.4)を加熱管の中にセットし,次いで管をオーブンに入れる。加熱管を乾燥し,試

料容器導入口に残存している水分をパージする。

4.5.4.2

数分後,試料容器を試料投入口に移動し冷却する。

4.5.4.3

測定試料のサンプル(4.4 参照)を直接試料容器(このために加熱管から取り外す)又はアルミ

ホイル(

備考参照)にはかりとる。測定試料のおおよその採取量を表 に示す。

備考  試料容器がガラス又は他の使い捨てでない材料からできている場合は,測定試料が溶融して容

器に融着しないように,アルミホイルで測定試料を包む。このように,アルミホイルで測定試

料を包む方法によって,測定試料を試料容器に入れる場合の測定試料の飛散を防ぐことができ

る。

測定試料を直接試料容器に入れてはかる場合は,計量後試料容器はできるだけすばやく加熱管に戻す。

もし,測定試料をアルミホイルにはかりとる場合は,計量後測定試料を包み,できるだけすばやく試料投

入口又は試料容器導入口から試料容器に入れる。


7

K 7251

:2002 (ISO 15512:1999)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

  1  測定試料

推定水分含有率

質量百分率

測定試料量

g

w

>1

1

w>0.5

0.5

w>0.1

0.1

w

0.2

m≧0.1

0.4

m≧0.2

1

m≧0.4

m

≧1

4.5.4.4

装置が READY の状態になっているのを確認して,START キーを押す。試料容器をオーブンの位

置まで移動する。END ランプが点灯するまで滴定を行い,

µg で表示された数値を読み取る。

4.6

結果の表示  測定試料の水分含有率 は次の式で計算し,質量百分率で表示する。

4

portion

test

water

10

×

m

m

w

ここに,

m

water

: 測定試料中の水分量(

µg)

m

test portion

: 測定試料の質量(g)

4.7

精度  この試験法の精度は,実験室間のデータがないので分からない。実験室間のデータが得られ

た時点で,その後の改正版に記載する。

5.

C

法―マノメータ法

5.1

原理  真空下規定の温度に測定試料を加熱し,水分を完全に蒸発させる。その結果,水分含有率に

応じて増加した圧力を測定する。試料中の水分含有率は,校正係数を用いて計算する。校正係数は,測定

試料の測定と同じ条件で水分含有率が既知の水和物の水分率を測定することによって得る。

5.2

試薬

5.2.1

モリブデン酸ナトリウム・二水和物(Na

2

MoO

4

2H

2

O

)  分析用グレード

備考  試験条件下で結晶水を放出するその他の水和物を使用してもよい。例えば,塩化バリウム・二

水和物(BaCl

2

・2H

2

O

)などである。

5.3

装置  通常の試験装置及び次のもの。

5.3.1

圧力測定装置  図 に示す装置を推奨する。装置は全部がガラス製で,気密性の連結部をもち,で

きれば球状接合部のものがよい。球状部 A 及び球状部 B の容積は,それぞれ(0.5±0.05)L 及び 1 L であ

る。これらの球状部は管(C)に連結しており,管(C)の片方の端は高真空計(D)に連結している。管

(C)の他の端は,ストップコック(E)を介して試料管に連結している。管(C)は,またストップコッ

ク(F)を介して真空ポンプ(N)に連結しており,ストップコック(G)を二つの球状部の間に設置して

いる。ストップコック(G)の両サイドの管は,スプラッシュヘッド(H)とチェックバルブ(K)を介し

て,350 mm 以上の長さの脚部をもつ U 字管オイルマノメータ(L)に連結している。

試料管(M)は,耐熱ガラス製とする。セットされた試料管の容量は,5 ml 以上差があってはならない。

備考1.  5.5.4.2 に記載する繰返し精度が満たされるならば,異なる設計の装置を用いてもよい。

2.

マノメータ用にはシリコンオイルが適している。

5.3.2

加熱装置  規定の温度まで試料管を加熱できる電気オーブンなど。 装置の着脱が容易にできるこ

とが望ましい。

5.4

試料の作製

5.4.1

粒状物  試験材料の代表試料を予備乾燥した容器にすばやく入れて,大気からの水分の混入を防ぐ


8

K 7251

:2002 (ISO 15512:1999)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

ためにふたをする。

5.4.2

最終成形品  試料を数ミリメートルの大きさになるように切削又は切断する。できるだけ吸水させ

ないために,直ちに次の手順に進む。試料は 5.4.1 の容器に入れて保存する。

          記号

          A  球状部  容量(0.5±0.05)L

H

  スプラッシュヘッド

          B  球状部  容量 1 L 以上

K

  チェックバルブ

          C  連結管

L

  オイルマノメータ

          D  高真空計

M

  試料管

          E,F,G  ストップコック                    N  真空ポンプへ

  3  法(マノメータ法)による水分含有率の測定装置

5.5

手順

5.5.1

事前の注意事項  少量の水分含有率を測定するので,試料容器,大気又は移送装置から試料に水分

が混入しないように最大限の注意を払わなければならない。親水性の樹脂試料は,大気から遮断しなけれ

ばならない。

5.5.2

測定試料の作製  測定は 2 回行う。測定試料量は,圧力差が少なくとも 50 mm になるように選ぶ。

球状部 A 及び B の容積がそれぞれ(0.5±0.05)L 及び 1 L の場合は,

表 に示す測定試料量を推奨する。


9

K 7251

:2002 (ISO 15512:1999)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

  2  測定試料

推定水分含有率

質量百分率

測定試料量

m

g

w

>1

1

w>0.5

0.5

w>0.2

0.2

w>0.1

0.1

w

0.5

m≧0.2

1

m≧0.5

2.5

m≧1

5

m≧2.5

m

≧5

5.5.3

漏れテスト  次の手順で装置の漏れテストを行う。すなわち,乾燥した空の試料管を装置に固定す

る。漏れ試験中には加熱する必要はない。次に,E,F 及び G のストッパーコックを開ける。

系内が 100 Pa 以下になったら F と G を閉じる。1 時間放置後,系内の圧力が 100 Pa を超えないこと及

びマノメータの圧力差がオイルで 2 mm を超えないことを確認する。もし,これらが満たされないときは,

漏れをチェックし試験を繰り返す。

測定中,気密性を保つために漏れ試験を必要に応じて行う。

備考  マノメータ中のオイルを交換するときは,新しいオイルの不純物を脱気するために数時間装置

内を真空にする必要がある。

5.5.4

測定

5.5.4.1

測定試料(

表 参照)を 1 mg の精度まですばやくはかりとり,乾燥した試料管に入れた後装置

に取り付ける。ストップコック E 及び G を開ける。ストップコック F を開けて真空ポンプに系をつなぎ,

真空計(D)を開く。系の内圧が 100 Pa 以下になるまで減圧する。ストップコック F を閉じて真空ポンプ

から系を切り離し,次いでストップコック G を閉じる。

5.5.4.2

あらかじめ(200±5)℃に加熱した加熱装置を試料管に取り付け,この温度で 50 分間加熱する

か又はオイルマノメータの圧力差が 5 分間で 1 mm になるまで加熱を行う。

未知のサンプルの場合,高水分含有率も考えられる。したがって,試験の最初の 10 分間はマノメータを

絶えず観察する。もし,試験中に圧力が異常に高くなったら,ストップコック G を開け,測定試料量を減

らして試験を繰り返す。

50

分後,又は圧力差が一定になったら圧力差をミリメートルまで読み取る。

試料管の加熱をやめ,ストップコック G を開ける。次いで,ストップコック E をまわして,真空を開放

する。

試料管を冷却し,試料の質量を 1 mg の精度まではかる。

5.5.4.3

2

回の測定結果の差が 0.005 質量%より大きいなら,漏れを確認し(5.5.3 参照)更に 2 回の測定

を行う。

5.5.5

校正

5.5.5.1

モリブデン酸ナトリウム・2 水和物を,それぞれ 30 mg∼40 mg ずつ 5 個はかりとり,きれいな乾

燥した試料管に入れる。

それぞれのモリブデン酸ナトリウム・2 水和物の測定試料について,5.5.4.2 に規定した手順で測定を行

う。試料管の加熱時間は,50 分から 15 分に短縮してもよい。

5.5.5.2

オイルで 1 mm の圧力差を生じるに必要な水の質量(g)を校正係数 として,次の式で計算する。

p

w

m

f

Δ

ref

ref

×


10

K 7251

:2002 (ISO 15512:1999)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

ここに,  m

ref

:  モリブデン酸ナトリウム・2 水和物の測定試料質量(g)

w

ref

:  モリブデン酸ナトリウム・2 水和物の水分含有率(g/g)

Δp:  マノメータから読み取ったオイルの圧力差(mm)

校正のためにモリブデン酸ナトリウム・2 水和物以外の水和物を用いる場合は,それに対応した測定試

料質量(m)と水分含有率(w)とを用いる。

校正係数 は,得られたそれぞれの測定値の平均値とする。この場合,平均値から 5  %以上の差がある

ものは計算から削除する。

モリブデン酸ナトリウム・2 水和物の新しいロットを使う場合は,まず最初に測定試料をはかりとった

ものの水分含有率を測定し,次いで 200  ℃で 1 時間乾燥後,再度測定試料をはかりとって測定する。

校正に水を用いてはならない。その理由は,校正に必要な試料の量が少なすぎて正確にはかりとるのが

難しいからである。

5.6

結果の表示  水分含有率 は次の式で計算し,質量百分率で表示する。

100

×

×

m

p

f

w

Δ

ここに,

f

:  5.5.5 の規定によって求められた校正係数

Δp:  マノメータから読み取ったオイルの圧力差(mm)

m

:  測定試料の質量(g)

5.7

精度  この試験法の精度は,実験室間のデータがないので分からない。実験室間のデータが得られ

た時点で,その後の改正版に記載する。

6.

試験報告  試験報告は,次の事項を含む。

a

)  この規格番号

b

)  試料を識別するのに必要な情報

c

)  使用した方法(A 法,B 法又は C 法)

d

)  2 回測定の個々の測定値とその平均値を 0.01 質量%まで示す。

e

)  B 法で測定した場合は,使用した装置及び付属品の明細。

f

)  試験日


11

K 7251

:2002 (ISO 15512:1999)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

日本工業標準調査会標準部会 化学製品技術専門委員会 構成表

     氏名

      所属

(委員会長)   宮  入  裕  夫       東京医科歯科大学

(委員)

大  久  泰  照

昭和シェル石油株式会社

奥  山  通  夫

社団法人日本ゴム協会

笠  野  英  秋

拓殖大学

加  茂      徹

独立行政法人産業技術総合研究所

木  原  幸  弘

社団法人日本化学工業協会

桐  村  勝  也

社団法人日本塗料工業会

髙  野  忠  夫

財団法人化学技術戦略推進機構

高  橋  信  弘

東京農工大学

西  川  輝  彦

石油連盟

西  本  右  子

神奈川大学

古  川  哲  夫

財団法人日本消費者協会

堀      友  繁

財団法人バイオインダストリー協会

槇          宏

日本プラスチック工業連盟