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K 7221-2:2006  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本プラスチック

工業連盟 (JPIF)/財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと

の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS K 7221-2 : 1999は改正され,この規格に置き換えられる。 

改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 1209-2 : 2004,Rigid cellular plastics

−Determination of flexural properties−Part 2 : Determination of flexural strength and apparent flexural modulus of 

elasticityを基礎として用いた。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。 

JIS K 7221-2には,次に示す附属書がある。 

附属書(参考) JISと対応する国際規格との対比表 

JIS K 7221の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS K 7221-1 第1部:たわみ特性の求め方 

JIS K 7221-2 第2部:曲げ特性の求め方 

K 7221-2:2006  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1. 適用範囲 ························································································································ 1 

2. 引用規格 ························································································································ 1 

3. 原理 ······························································································································ 1 

4. 装置 ······························································································································ 2 

4.1 試験機 ························································································································· 2 

4.2 試験片支持台 ················································································································ 2 

4.3 試験片加圧くさび ·········································································································· 2 

4.4 ダイヤルゲージ又はマイクロメータ ··················································································· 2 

5. 試験片 ··························································································································· 2 

5.1 試験片の形状及び寸法 ···································································································· 2 

5.2 試験片の作製 ················································································································ 3 

5.3 試験片の数 ··················································································································· 3 

6. 試験片の状態調節 ············································································································ 3 

7. 操作 ······························································································································ 3 

8. 結果のまとめ方 ··············································································································· 4 

9. 精度 ······························································································································ 5 

10. 報告 ···························································································································· 5 

附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表 ····································································· 6 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 7221-2:2006 

硬質発泡プラスチック−曲げ試験− 

第2部:曲げ特性の求め方 

Rigid cellular plastics-Determination of flexural properties- 

Part 2 : Determination of flexural strength and  

apparent flexural moduls of elasticity 

序文 この規格は,2004年に第2版として発行されたISO 1209-2,Rigid cellular plastics−Determination of 

flexural properties−Part 2 : Determination of flexural strength and apparent flexural modulus of elasticityを翻訳し,

技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変

更の一覧表をその説明を付けて,附属書(参考)に示す。 

1. 適用範囲 この規格は,硬質発泡プラスチックの曲げ強さ及び見掛け曲げ弾性率を求める方法につい

て規定する。 

備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD

(修正している),NEQ(同等でない)とする。 

ISO 1209-2 : 2004,Rigid cellular plastics−Determination of flexural properties−Part 2 : 

Determination of flexural strength and apparent flexural modulus of elasticity (MOD) 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 7507 ノギス 

JIS K 7100 プラスチック−状態調節及び試験のための標準雰囲気 

備考 ISO 291 Plastics−Standard atmospheres for conditioning and testingからの引用事項は,この規

格の該当事項と同等である。 

JIS K 7248 発泡プラスチック及びゴム−寸法の求め方 

備考 ISO 1923 Cellular plastics and rubbers−Determination of linear dimensionsが,この規格と一致

している。 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

3. 原理 2点で支持された試験片の中央に,加圧くさびによって一定速度で垂直方向の荷重を加える(図

1参照)。荷重及びたわみを記録し,次の特性を求める。 

a) 曲げ強さ 

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K 7221-2:2006  

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

b) 見掛け曲げ弾性率 

4. 装置  

4.1 

試験機 試験機は,クロスヘッド移動速度を一定に保つことができる万能試験機を用いる。試験機

の力の範囲は,試験片に加わる力を±1 %の精度で測定できるものとする。試験機には,力及び対応する

たわみを同時に記録する装置を取り付ける。 

4.2 

試験片支持台 支点となる先端部が円柱状の二つの支持台を同一水平面上に平行に設置する。先端

部は半径15±1 mmとし,支持台は,試験片の幅以上の長さをもつものとする。 

支点間距離Lは,200 mmから450 mmの間で調整可能とする。推奨距離は300 mmとする。 

4.3 

試験片加圧くさび 支持台と同一形状,同一寸法とする。加圧くさびは,二つの支持台の中間に,

支持台と平行に設置する。 

4.4 

ダイヤルゲージ又はマイクロメータ JIS K 7248に規定のものとする。 

A 半径15±1 mmの円柱状端加圧くさび 
B 半径15±1 mmの円柱状端支点 
L 支点間距離 

図 1 試験片及び支持台側面図 

5. 試験片  

5.1 

試験片の形状及び寸法 試験片の形状は直方体とし,寸法は支点間距離Lに応じて,表1のとおり

とする。 

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K 7221-2:2006  

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表 1  

寸法 

推奨寸法 

mm 

限度 

mm 

長さ 
幅  b 
厚さ d 
支点間距離 L 

350 

4 d 

25 

300 

≧L+50 
≧2 d 
15〜38 
12d〜16d 

備考 試験片の厚さが大きい場合,支点間距離は,

調整可能範囲から,12 d〜16 dの最小値を選
択する必要が生じる(4.2参照)。逆に,厚さ
が小さい場合には,12 d〜16 dの最大値を選
択する必要が生じる。 

5.2 

試験片の作製 試験片は,材料の元のセル(気泡)構造を変えないような方法によって切断しなけ

ればならない。試験片にはスキンがあってもよいが,その場合,スキン付きの試験片であることを記録す

る。 

5.3 

試験片の数 各材料について,最少5個の試験片を評価する。異方性が考えられる試験材料の場合,

その主軸方向に対して平行及び直行する方向から各々同数の試験片を作製する。 

1面だけスキンをもつ試験片については,特に指定のない限り,スキンが引っ張られる状態及び圧縮さ

れる状態で各々同数の試験片を評価し,それぞれについて結果を報告する。 

6. 試験片の状態調節 試験片の状態調節は,JIS K 7100に規定された雰囲気のいずれかによる。標準試

験条件は,温度23 ℃±2 ℃,相対湿度 (50±5) %とする。他の試験温度として,−196 ℃,−70 ℃,−

10 ℃,0 ℃,27 ℃,40 ℃が選択できるが,製品の最終使用条件などによって,これ以外の条件を適用し

てもよい。 

7. 操作 JIS K 7248によって,試験片の寸法を測定する。試験片の寸法測定はJIS B 7507に規定するノ

ギスを使用してもよい。試験片を支持台の上に対称に置き,加圧くさびを一定速度で移動させて,試験片

の長さ方向に対して垂直に荷重を加える。 

試験速度は,次のとおりとする。 

曲げ弾性率の測定 

:  20±1 mm/min 

その他の曲げ特性の測定 

:  20±1 mm/min又は, 

 100±10 mm/min 

荷重たわみ曲線を記録し,曲線のこう配が最も大きい部分で接線を引く(図2参照)。 

曲げひずみが5 %に達する前に試験片が破壊した場合,破壊荷重を記録する。通常,曲げひずみ5 %を

超えて試験を続ける必要はない。 

備考 推奨試験片及び荷重装置によって試験を行った場合,曲げひずみは,たわみが30 mmに達した

時点で5 %になる。 

試験片につぶれがないかどうかを検査する。つぶれが発見された場合,曲げ強さは算出しない。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図 2 荷重−たわみ曲線の例 

8. 結果のまとめ方  

8.1 

曲げ強さR (kPa) は,次の式によって算出し,個々の結果及びその平均値をJIS Z 8401によって丸

めの幅:1で表示する。 

6

2

R

10

5.1

×

×

=

bd

L

F

R

ここに, 

FR: 最大の力 (kN) 

L: 支点間距離 (mm) 

b: 試験片の幅 (mm) 

d: 試験片の厚さ (mm) 

  

8.2 

見掛け曲げ弾性率E (kPa) は,次の式によって算出し,個々の結果及びその平均値をJIS Z 8401に

よって丸めの幅:10で表示する。 

6

t

t

3

3

10

4

×

×

=

x

F

bd

L

E

ここに, 

Ft: たわみxtに対応する荷重 (kN)(図2参照) 

xt: 対応するたわみ (mm) 

L,b,及びd: 8.1の定義のとおり。 

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K 7221-2:2006  

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

参考 9. 精度 原国際規格では,規定となっているが,ISO 5725 : 1986が廃止されているため,参考と

した。 

試験室間試験が,1993年に10か所の試験室で実施された。試験は,異なった曲げ特性をもつ4種類の

材料について行い,そのうち3種類は再現精度の統計的評価に用いられ(種類ごとに,二つの試験結果),

残りの1種類は併行精度の統計的評価に用いられた(五つの試験結果)。ISO 5725 : 1986[試験方法の精度

−試験室間試験による試験方法の併行精度と再現精度の求め方(現在は,廃止されている。)]による解析

結果を,表2に示す。 

表 2 試験室間試験の結果 

曲げ強さ,見掛け曲げ弾性率 

併行精度許容差 

(95 %一致水準) 

再現精度許容差 

(95 %一致水準) 

約5 % 

約15 % 

10. 報告 試験報告書には,次の事項を含む。 

a) 適用規格番号 

b) 試験材料の識別に必要なすべての事項 

c) スキン又は面材の有無,ある場合はその面 

d) 状態調節の方法 

e) 試験片の寸法及び試験条件(支点間距離,加圧くさびの速度,試験温度,試験湿度) 

f) 

異方性材料では力の方向 

g) 個々の曲げ強さ (kPa) 

h) 個々の見掛け曲げ弾性率 (kPa) 

i) 

試験片に破断があった場合,その個別の破壊荷重 (N) 

j) 

曲げ強さの算術平均 

k) 見掛け曲げ弾性率の算術平均 

l) 

破壊荷重値の算術平均 

m) この規格外の事項に関する詳細,及び試験結果に影響を及ぼしたと考えられる事象 

n) 試験実施年月日 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表 

JIS K 7221-2 : 2006 硬質発泡プラスチック−曲げ試験−第2部:曲げ特性の求め方 

ISO 1209-2 : 2004,硬質発泡プラスチック−曲げ試験−第2部:曲げ特性の
求め方 

(Ⅰ) JISの規定 

(Ⅱ) 国際
規格番号 

(Ⅲ) 国際規格の規定 

(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異
の項目ごとの評価及びその内容 
 表示箇所:本体 
 表示方法:側線又は点線の下線 

(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の理由
及び今後の対策 

項目 
番号 

内容 

項目 
番号 

内容 

項目ごとの
評価 

技術的差異の内容 

1. 適用範
囲 

ISO 
1209-2 

JISに同じ 

IDT 

− 

− 

2. 引用規
格 

JIS B 7507 

− 

MOD/追加 

JIS 2件を追加 

実質的技術的差異はない 

JIS Z 8401 

− 

IDT 

− 

− 

3. 原理 

IDT 

− 

− 

4. 装置 

IDT 

− 

− 

5. 試験片  

JISに同じ 

IDT 

− 

− 

6. 試験片
の状態調
節 

試験片の状態調節 

MOD/追加 

JIS K 7100の引用に
よって温度,相対湿度
の級別に3級を追加 

ISOに提案 

7. 操作 

試験の操作 

MOD/追加 

JIS B 7507引用によ
って使用するノギ
スの規格を追加 

正確さを期すために追加したもので技
術的差異はない。 

8. 結果の
まとめ方 

結果のまとめ方 

結果のまとめ方 

MOD/追加 

数値の丸め方の規
格を追加 

正確さを期すために追加したもので技
術的差異はない。 

9. 精度 

表2試験室間試験の結果を
“参考”に変更 

表2試験室間試験の結
果が規定にある。 

MOD/変更 

− 

精度にあるISO 5725 : 1986が廃止とな
っているため。 

2

K

 7

2

2

1

-2

2

0

0

6

  

2

K

 7

2

2

1

-2

2

0

0

6

  

background image

K 7221-2:2006  

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(Ⅰ) JISの規定 

(Ⅱ) 国際
規格番号 

(Ⅲ) 国際規格の規定 

(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異
の項目ごとの評価及びその内容 
 表示箇所:本体 
 表示方法:側線又は点線の下線 

(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の理由
及び今後の対策 

項目 
番号 

内容 

項目 
番号 

内容 

項目ごとの
評価 

技術的差異の内容 

10. 報告 

ISO 
1209-2 

10 

IDT 

− 

− 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD 

 
備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。 

  ― IDT……………… 技術的差異がない。 
  ― MOD/追加……… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
  ― MOD/変更……… 国際規格の規定内容を変更している。 

2. JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。 

  ― MOD…………… 国際規格を修正している。 
 

2

K

 7

2

2

1

-2

2

0

0

6

  

2

K

 7

2

2

1

-2

2

0

0

6