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日本工業規格

JIS

 K

7091

-1996

炭素繊維強化プラスチック板の

X

線透過試験方法

Testing method for radiography of

carbon fibre reinforced plastic panels

1.

適用範囲  この規格は,炭素繊維強化プラスチック(以下,CFRP という。)板に内在するボイド,異

物などの欠陥を,軟 X 線を用い工業用 X 線フィルムの直接撮影によって検出する X 線透過試験方法につ

いて規定する。

備考1.  この規格は,厚さ20mm 以下の平板状 CFRP 試料について規定する。

2.

この規格を用いて試験を行う試験技術者は,必要な資格又はそれに相当する十分な知識及び

技能をもつ者とする。

3.

X

線透過試験を行う場合,

“労働安全衛生法”を順守し,X 線による被ばくの防止に十分注意

を払う。

4.

この規格の引用規格を,次に示す。

JIS H 4170

  高純度アルミニウムはく

JIS K 6900

  プラスチック−用語

JIS K 7072

  炭素繊維強化プラスチックの試料の作製方法

JIS Z 2300

  非破壊試験用語

JIS Z 4561

  工業用放射線透過写真観察器

2.

用語の定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS K 6900 及び JIS Z 2300 による。

3.

試験装置及び附属品

3.1

試験装置  試験装置は,軟 X 線装置を使用する。軟 X 線装置の固有ろ過の値は,ベリリウム 1.0mm

以下とする。

3.2

X

線フィルム及び増感紙  X 線フィルム及び増感紙は,次のとおりとする。

(1)  X

線フィルムは,ノンスクリーン形超微粒子タイプの工業用 X 線フィルムとする。

(2)

増感紙は,使用してはならない。

3.3

カセット  X 線フィルムを収納するカセットは,軟 X 線用のものを使用する。X 線が透過する面に

用いるカセットの材料は,できるだけ X 線の吸収が少ないものを使用し,X 線の吸収が大きいアルミニウ

ム,ポリ塩化ビニルなどは,使用してはならない。

3.4

像質計  像質計は,図 に示す P1 形,P2 形,P3 形及び P4 形透過度計を使用する。材質は,ポリエ

ステルフィルムとする。厚さ及び孔の直径は,

表 のとおりとする。


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K 7091-1996

図 1  像質計の形状及び寸法

表 1  像質計の種類と厚さ及び孔の直径

単位 mm

像質計の種類

厚さ

孔の直径

P1

形 0.125

0.25

0.5

1.0

P2

形 0.250

0.5

1.0

2.0

P3

形 0.350

0.7

1.4

2.8

P4

形 0.500

1.0

2.0

4.0

3.5

階調計  階調計は,図 に示す形状及び寸法のものを使用する。材質は,JIS H 4170 に規定する 1N99

の H 材のアルミニウムはくとする。厚さ以外の寸法の許容差は,±0.5mm とする。


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K 7091-1996

図 2  階調計の形状

4.

試験板  試験板の材質,寸法及び形状は,次のとおりとする。

(1)

材質  試験板の材質は,JIS K 7072 に規定する方法で作製された繊維体積含有率が 55∼65%の範囲の

CFRP

とする。

(2)

寸法及び形状  試験板の厚さは 20mm 以下で,平板状のものとする。

5.

透過写真の撮影方法

5.1

像質計及び階調計の使用  試験板を撮影するときは,3.4 に規定する像質計及び 3.5 に規定する階調

計を用いて,試験板と同時に撮影する。試験板の厚さと使用する像質計及び階調計の種類は,

表 による。

なお,撮影された透過写真が記録と照合できるように,試験板にはあらかじめ適切な識別記号を付けて

同時に撮影する。

表 2  試験板の厚さと使用する像質計及び階調計

試験板の厚さ 2.0 以下 2.0 を超え

5.0

を超え

10.0

を超え

15.0

を超え

mm

5.0

以下 10.0 以下 15.0 以下 20.0 以下

像質計の種類

P1 P1 P2 P3 P4

階調計の種類

A04 A08 A16 A20 A24

5.2

撮影配置  試験板を撮影する場合の X 線管の焦点,像質計,階調計及びフィルムの撮影配置は,原

則として

図 のとおりとする。像質計及び階調計は,試験板の上に置き,X 線管の焦点と像質計間の距離

L

1

は,像質計とフィルム間の距離 L

2

の 20 倍以上,試験板の大きさ L

3

の 2 倍以上とする。


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K 7091-1996

図 3  撮影配置図

6.

透過写真の必要条件

6.1

像質計の識別  撮影された透過写真において,像質計の 2 個の孔が識別されなければならない。

6.2

階調計の濃度差/濃度  撮影された透過写真の階調計の近傍の部分の濃度 D

1

と階調計の中央部の濃

度 D

2

を測定し,濃度差  (

D

D

1

D

2

)

を求め,次に濃度差

を濃度 D

1

で除した値,濃度差/濃度を算

出する。濃度差/濃度の値は,すべての試験板の厚さについて 0.10 以上でなければならない。

6.3

写真濃度  試験部の写真濃度は,1.5 以上,3.5 以下とする。

この場合,像質計の孔が識別できるときは,上限の値を超えてもよい。

6.4

透過写真の仕上がり  透過写真の仕上がりは,処理不良などに起因する傷,むらなど,試験板の評

価に支障をきたすものがあってはならない。

7.

透過写真の観察  透過写真は,JIS Z 4561 に規定する透過写真観察器を用いて観察する。このとき,

透過写真の寸法に適合した固定マスクを使用しなければならない。

なお,透過写真の観察場所は,原則として暗室とする。


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8.

報告  報告には,必要に応じて次の事項を記録し,撮影した透過写真に添付する。

(1)

試験板の材質,寸法及び形状

(2)

軟 X 線装置の名称及び形式

(3)  X

線フィルムの名称

(4)

露出条件(管電圧,管電流,露出時間)

(5)

焦点・フィルム間距離

(6)

現像方法

(7)

透過写真の識別記号

(8)

試験年月日

(9)

その他特記すべき事項

関連規格

労働安全衛生法  “労働省令第 41 号  電離放射線障害防止規則”

ASTM E 94

  Standard Guide for Radiographic Testing


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信頼性評価方法委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

宮  入  裕  夫

東京医科歯科大学医用器材研究所

(委員)

細  川  幹  夫

通商産業省基礎産業局

西  出  徹  雄

通商産業省基礎産業局

平  松  博  久

通商産業省生活産業局

倉      剛  進

工業技術院標準部

金  原      勲

東京大学工学部

越  出  慎  一

科学技術庁航空宇宙技術研究所

永  井      聰

工業技術院計量研究所

一  條  久  夫

工業技術院物質工学工業技術研究所

河  野  嗣  男

東京都立科学技術大学

中  村  孔三郎

電信電話株式会社境界領域研究所

松  山      格

東京都立工業技術センター

小  牧  和  夫

工業技術院大阪工業技術試験所

代  田      忠

代田技術事務所

大  庭  敏  之

日産自動車株式会社

天  城  滋  夫

株式会社日立製作所

三  好  一  雄

三菱電機株式会社

田  中  丈  之

日本油脂株式会社

町  田  邦  郎

株式会社ブリヂストン

目  崎  正  和

古河電気工業株式会社

竹  内  正  俊

住友化学工業株式会社

古  川  憲  一

株式会社日本触媒

犬  竹  紀  弘

石川島播磨重工業株式会社

山  内  啓  司

東邦レーヨン株式会社

伊  庭  功  明

富士写真フィルム株式会社

(事務局)

鹿  毛  紀久雄

財団法人高分子素材センター

新  鍋  秀  文

財団法人高分子素材センター

放射線透過試験方法分科会  構成表

氏名

所属

(分科会長)

松  山      格

東京都立工業技術センター

山  添      智

日産自動車株式会社

佐  藤  明  良

日産自動車株式会社

上  田      收

旭化成工業株式会社

深  川  英  明

東レ株式会社

伊  庭  功  明

富士写真フィルム株式会社

奥  山  順  市

ソフテックス株式会社

前  田  善  崇

理学電機株式会社

宮  入  裕  夫

東京医科歯科大学医用器材研究所

小  林      勝

工業技術院標準部

(事務局)

鹿  毛  紀久雄

財団法人高分子素材センター

新  鍋  秀  文

財団法人高分子素材センター